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2006年12月24日 (日)

花Everyday戦略 青山フラワーマーケット

今日は2006年のクリスマス・イブ。一生に一度の楽しい思い出ができる人もいれば、カタカタとブログを打つ人もいる。

カタカタ派のわたしですが、柄にもなく花を贈った。おととい誕生日を迎えたCherryさん へ。照れ臭かった。だが花を贈るのは自分にも新鮮だった(花ギフトなんて、しばらくご無沙汰だったので)。気取らずに自然体で、花を贈れる男でありたいと思った。それでクリスマス・イブの今日は、花にまつわるマーケティングをテーマに。

【勝手にアドバイス vol.90 花Everyday戦略 青山フラワーマーケット】
Cherryさんにプレゼントした花は、虎ノ門の裏通りのこじんまりとした花屋さん。綺麗な店員さんにお願いした。マーケティングという観点から、前から取り上げたいと思っていたのは「青山フラワーマーケット」(運営企業はパーク・コーポレーションという)。
 
   Afm2 logo。

【青山フラワーマーケットのコンセプト】
 Living With Flowers Everyday

 花や緑に囲まれた生活は決して贅沢ではなく人間の本能に沿った
 自然な生き方だと思います。
 直線に囲まれた都会の環境は人にとって極めて不自然です。
 人の中には直線が見当たりません。
 植物の中にも直線はありません。
 一人でも多くの方に一分一秒でも長く花や緑に囲まれた
 ナチュラルな時間をすごしていただきたい。
 それが私たちの夢です。
 
 代表取締役 井上英明

 Syacho 社長の井上さん。

なるほど。人の中にも植物にも、直線がない。だからナチュラルな感じになれる。

プレジデント・ビジョンのインタビューで読んだ井上さんの経歴も直線ではない。大学を出てニューヨークへ行けるというのでニューヨークの監査法人に入った。だが仕事がエキサイティングでもクリエイティブでもないので辞めて、イベント企画の会社をつくった。ところがイベント企画は当たればぽこっとお金が入ってくるが、その後はしばらく仕事がなくてぶらぶらしている。これじゃまずいと、本を読むと「会社の中に日銭部門が一つあると非常に強い」と書いてあり、何がいいかなと新聞を読んでいたら「花のビジネスがいい」と書いてあった。

それを信じて起業したという曲線経営(笑)。これは冗談で、今や50店舗、従業員320名、年商31億円。直線的な成長である。

Suii2005  業績

【Living With Flowers Everyday】
起業するにあたり、どういうターゲット需要をねらうか。ギフト需要や法人需要を見ていると、もうそこには日比谷花壇など大手企業がひしめく世界。スクラッチでの勝負はむつかしい。では都会を離れて地方ではどうか。地方では仏花や墓花の需要しかないし、なにしろ井上さんのアイデンティティであるクリエイティビティのある仕事とは思えない。

ならば需要をつくりこむしかない。そこで「個人需要で且つ日常生活で需要があるようなお花」に絞り込んで、店舗を展開した。

【Everydayの立地とは】
お花屋さんの立地とは、だいたい消費地のすぐそばにある。大きなオフィスビルの1F、大きな病院の1F、大きなスーパーの1F、大きな墓地のそば。消費地に密着するのが従来の花屋立地だった。

ところがパーク・コーポレーションでは、日常生活という需要開拓が戦略の根本である。日常生活にお花を活けさせるには、日常的な立地しかない。それは人通りが多い ところである。当初の4~5店は青山、自由が丘、代官山、渋谷といった立地だったが、井上さんは駅の構内など人通りが多いところに出店して、数をさばきたいと考えた。

花が日常的でありうる立地とは、買い手が毎日通る立地。それが駅の構内や百貨店の1階、モールの1階という、現在の「立地のいしずえ」となったのは、このコンセプトであった。

【コアアイテムがなければブランドにならない】
シー・ユー・チュンさんというマーケティング・プロデューサーが青山フラワーマーケットに呼ばれたのは、そんな4~5店舗の成長前の時期。チュンさんは井上さんから「駅の構内に出店したい」という意向を聞きだし、それならば家賃の関係からも どうしても小さな店舗にならざるをえないと判断した。

小さな店舗を展開しようとするとき必要なことは何か。チュンさんが考えたのは第一にコアアイテム。それを目当てにお客さんが買いにくるという、わかりやすく、買い求めやすい商品。それが500円で買えるフラワーブーケをコアにすえた。

第二に、省スペースのために、冷蔵ケースを設置することをやめた ことだった。たいていどこの花屋さんでもお花をストックするために冷蔵ケースがある。だが駅構内出店ではスペースが無駄であるばかりか、取り出してセットするだけで10分から15分もかかる。その効率性では駅構内店舗は維持できない。

これが青山フラワーマーケットの「出店のいしずえ」になった。(チュンさんの話は『企画書は1行』野地秩嘉著より圧縮引用しました)。

【hana-kichiという人材育成と顧客育成】
お花という商品の最大の特性は すぐに枯れてしまう ことにある。花の時期は短し。売り時が売れ時。すぐに枯れるからこそ「お花がないとさびしい」「また買いたい」「自分でもアレンジしたい」。そういうニーズに応えてレッスンとプロ育成の2つのコースを作っている。レッスンは英会話のNOVAのような回数券スタイルもある。

店舗要員育成にはhana-kichiプロフェッショナル・コースがある。普通のOLから花屋さんに脱皮した池守さん は、今は多摩センター配属。

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吉祥寺ロンロンに働く河野さんはドジ多し(笑)。でもがんばっている。

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自社での育成すると、ヘタに経験者を雇うより新鮮な気持ちで働いてくれる。人材募集経費をかけずに、逆に「スクール費を頂く」という着想がいい。

配置した後は仕入れも販売も現場まかせ。店舗同士が仕入れや販売で競合もすることもあるという。集中仕入れで効率性追求という考え方はない。売りモノが花なので、現場でクリエイティビティを出してほしいという考えである。

【勝手にアドバイス:一貫した商品・売り方・プロセス】
青山フラワーマーケットの成功は、商品・売り方・プロセスが一貫しているからだ

Everydayの花というコンセプト。コンセプトに沿った500~1000円のフラワーブーケというコア商品の開発。パッケージゆえに冷蔵ケースなしで売り切るという駅構内立地という売り方。そして各店舗にマネジメントの一切をまかせるという、ヤル気を引き出すビジネス・プロセス

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おめでとうCherryさん♪でもEverydayは贈れないぜ(笑)。 

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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