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2006年12月の32件の記事

2006年12月31日 (日)

山笑う年へ/山口智子さん

大晦日の澄み切った朝空に、自宅のベランダから富士山がぽっかり浮かぶのが見えた。山は白い雪で自らを包み、じっと眠っている。力を貯めているようにも見える。

わたしの今年は仕事上で思い通りにゆかないこともあり、今朝の富士のように「山眠る」こともあった。だが来年は「山起きて、笑う」といきたいものだ。そこで『山笑う』という新ブランドを立ち上げる女優の山口智子さん にあやかり、今年最後のマーケティング・ブレインのお題は「山」である。

【勝手にアドバイス Vol.96 山笑う年へ/山口智子さん】
2006年12月20日付けの大手通信販売会社 千趣会プレスリリースより。

この度、山口智子、伊藤忠商事株式会社及び株式会社千趣会は、山口智子がプロデュースする新ブランド『山笑う』の展開を、2007 年春夏シーズンよりスタートすることになりました。
『山笑う』とは、草木がいっせいに芽吹きはじめるよろこびの春の季語です。「古に学び、四季を生きて、日々をときめかせたい」。日本の四季や風土、伝統や職人技、日々を楽しむ心を大切にしたいという山口智子の思いから生まれた、日本発のブランドです。

Yamaguchi_tomoko01  Yamaguchi_tomoko02  いつまでも綺麗ですね。

このブランドで婦人服から服飾雑貨、生活雑貨へ展開して、2007年度10億円、09年度に30億円の売上高をめざす。

【山笑うという季語ブランド】
「山笑う」とは、中国北宋時代(960~1127)の山水画家郭煕の言から出たことばで、木々の芽吹き、新緑の頃をうたう俳句の季語である。

長い冬を越えて、ようやく到来した春。冬の間、見渡すかぎり無彩色だった山が、春の日差しの下で淡い緑に一斉に染まりだす。山は緑、黄緑、白、萌黄とパステル色に変化していく。それが山笑うという風景。

郭煕はさらに、冬を「山眠る」、夏の青々とした山を「山滴(したた)る」、秋の紅葉を「山粧(よそお)う」と、四季を山で語りつくした。春の山々の芽吹きのさまを「笑う」と表現したこの画家の感性鋭し。

「山笑う」ブランドのネーミングが伊藤忠に所属する俳句読みなのか、山口さん自身なのかわからないが、これもまた鋭し。山が笑う=春がくる=山口さんが動く、という暗示を込めている。

【山口智子さんが動き出す】
山口さんは結婚後、ほとんどドラマや映画には出演せず、CM出演が主だった。

ところが2005年11月にBSで放映された「山口智子 ゴッホへの旅『私は、日本人の眼を持ちたい』」で一年10ヶ月ぶりにテレビ出演をすると、堰を切ったようにバラエティ、音楽番組、旅番組などへの出演が増えてきた。

2006102f132f452fa0001045_1453357 ゴッホへの旅  MainDVDも発売

さらに06年10月には「女帝エカテリーナ 愛のエルミタージュ」で18世紀のロシアの女帝エカテリーナ2世(1729~1796)の恋を描く番組に出演、本(「恋文 女王エカテリーナ二世発見された千百六十二通の手紙」)を出版、ゴッホの話はDVDまで発売された。

Photo01_1  

そして自身の服飾ブランド『山笑う』で山口さんは、コンセプト立案やデザインや素材選びにも主体的に動き、カタログ制作にも参画するという。まさに山動く、なのである。2007年には山口智子さんが再びブレイクしそう。

参考にしたUnofficialサイトは、好感度の高い山口さんと同じくらい好感がもてるブログ。
http://tomoko.exblog.jp/

【山笑うマーケティング】
マーケティングはAha!である!というのがわたしのモットーである。そのココロは「なるほどね!」「やるじゃない!」とお客さんを感動させる商売開発を支援すること。だから「Ahaha/アハハ」と笑わせるマーケティングもまた商売の本質である。

高浜虚子にこんな句がある。

  腹に在る 家動かして 山笑ふ

山腹の家を揺らして笑う山という、虚子の豪快な句である。

わたし流の解釈では、山はお客さんの会社全体。山腹にとは、お客さんの商材組織、そして人材。それらを揺らしてひとつのベクトルに向かわせる支援をすることで笑わせたい。虚子の豪快な句にならって、わたしも明るく豪快な「山笑うマーケティング」をめざしたい。

今年始めたブログも大晦日まで続きました。お付き合いいただき、ありがとうございました。良い年をお迎えください。ではまた明日。Click on Next Year!

Hokusai 北斎の富士。

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2006年12月30日 (土)

ヴィッセル神戸 アツで熱くなれ!

昨日(2006年12月29日)は仕事をしていたので浦和レッズの天皇杯のテレビ中継も見なかった。しぶとく準決勝で勝ったので、来年元旦はレッズの勝利から始まりそうだ。ちなみに、ウチ会社のコンサル本部の「レッズらー」と言えばわたしと、都立小石川高校出身の俊才コンサルタントK沢さんと相場が決まっている。

そんな中、J1の優勝戦線や天皇杯にもっとも遠いチーム「ヴィッセル神戸」のオーナー三木谷氏が、私財29億円をチームの運営会社に投じるというニュースに瞠目させられた。

Teamlogo  Emblem 債務超過を私財で解消。

来年 かろうじてJ2よりJ1へ昇格するが、エレベーター争い(昇降格)チームである。来年は降格争いのエジキにならなように、ささやかな勝手にアドバイスをしたい。

【勝手にアドバイス Vol.95 ヴィッセル神戸 アツで熱くなれ!】
サッカーのJ1(1部)に来季から復帰するヴィッセル神戸を運営するクリムゾンフットボールクラブが、抱える約29億円の債務超過を、オーナーの三木谷浩史会長が個人資金で穴埋めする。Jリーグ側から債務超過の解消を求められているための緊急措置。
http://www.asahi.com/sports/update/1230/004.html

次の表を見て欲しい。Jリーグの主なチームの経営状況をまとめた。浦和の営業利益はさすがだが、優勝争いのガンバ大阪も良い線。京都は無残だが、観客動員力のある新潟はさすが。問題の神戸は、前期は19億の収入に対して31億の支出。収入の中身も広告料が37%。赤字の主因は観客不足だけでなく、シーズン中に3度も首をすげかえた監督コストと言われる。

J_1

最終利益は23億の赤字、今期でそれが6億増えたのだ。2004年に480万円で落札したチームに29億円の私財投入。いくら資産家といえど・・・。

【チーム小史】
1994年創設の神戸は、96年にJFL2位でJリーグに昇格。1997年以降16位→14位→10位→13位と降格には至らないが下位に低迷。2001年には元代表選手三浦知良(カズ)ら有力選手を補強したが12位。02年にはさらに播戸、城、平野ら有力選手を補強しても14位

2003年はイベントフルな年だった。新スタジアムの完成、63失点のリーグワースト、最終順位13位、そして運営会社(株)ヴィッセル神戸が多額の債務をかかえて民事再生法による営業譲渡となり、楽天・三木谷氏の(株)クリムゾンフットボールクラブが親会社になった。

スポンサー楽天を胸に迎えた2004年、トルコの王子と言われたイルハンを4億円で獲得したものの3試合出場で帰国。サポーターとのあつれきも報道される中、年間順位11位で終了。翌年05年は『三木谷氏を含む新経営陣のサッカークラブ経営への理解不足、チーム統括部長の経験不足、フロントの長期的ビジョンの欠如等が露呈』(ヴィッセル神戸Wikiより)し、最終順位18位でJ2降格

阪神淡路大地震に似て、多難なチームなのである。

【アツの男泣き】
そんなJ2降格のヴィッセル神戸には「熱い男」がいる。05年に移籍加入した三浦淳宏選手である。

05年はシーズン中盤の故障に泣き、後半には満足にプレーができなかった。元代表選手であり06年のジーコ・ジャパンでの選出も期待されたため、降格チームから移籍すると言われた。だが・・・

 3試合を残して、ヴィッセル神戸のJリーグ2部降格が決まった。昨年(2005年)11月20日、
 大宮アルディージャに敗れた直後、主将の三浦淳宏は妻の由美(31 元サッカー選手)に
 電話をした。

 「俺、残るよ」
 神戸にとどまり、来季はJ2でプレーする意思を伝えると、由美は返した。
 「いい決断だと思うよ。男だね」

 神戸は三浦の残留表明に続いて、北本久仁衛、朴康造ら多くの中心選手が残ることを
 決めた。 「仁義って大事でしょ」。三浦は言う。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/kansai/sportsjin/news/20060411ddf035050020000c.html

 20060413org00m050097000p_size7  アツくプレー!

左右どちらも正確なキック、Jリーグ屈指の無回転のフリーキック、J出場300試合達成という経験、何よりもJ1からの誘いを断り、仁義を優先した熱い男、それが三浦アツなのである。

だから最後の最後までもつれたJ1・J2入れ替え戦で、昇格を決めたときのアツの男泣き、多くのファンの涙を誘った。

【勝手にアドバイス】
①アツいブランディング
今年も選手補強はするのだろうが(元代表FW大久保の獲得という話も)、三浦アツを中心にチームをブランディングすべきだ。選手構成、チーム運営、試合コントロール、そしてパブリシティに至るまで2007年は彼のアツさに賭ける

②アツいフロント
実はアツい男がもうひとりいた。楽天の三木谷社長である。彼はメディアからもサポーターからも悪者扱いされることもあるが、29億もの私財投入(税金対策? 笑)をちゃんとマスコミは報道すべきだ。アツくなければここまで投資をしない。彼もまた男である

以前坊主頭になって話題をまいた三木谷さんだが、やはりJ1昇格時にも頭を丸めてサッカーボール形の六角形ソリを入れてほしい(笑)。それは冗談だが、彼もアツいのだ!ということをサポーターにもっとアピールすべきだ。

③そのためにやること
それはひとつしかない。神戸サポーターの生の声を聞くことである。とことん飲み交わして話しを聞くべきだ。ヒントも改善策もたぁっくさんあるはずだ。フロントのアツさも草の根で伝わる。

Wed005  アツいカップル(うらやまし)
三浦アツのニフティサイトより

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月29日 (金)

「世界の山ちゃん」にはまりそう

先日(2006年12月25日)来、連続して名古屋に出張している。今週は泊まりだった。初日夕刻に着いて、熱血営業のOKさんと「さて、どこでメシ食うか」と話しつつホテルにチェックイン。

荷物を置いてOKさんと待ち合わすと、彼は間髪を入れず「世界の山ちゃんが すぐソバにありますから、行きましょう!」。あんがい呑み屋に疎いわたしは、「山ちゃん?世界って?何それ?」と疑問符が脳内かく乱状態で。OKさんは「最近は東京にも進出してますよね」と言うのだが・・・。

世界の企業トヨタを擁する名古屋の栄に集中出店する「世界のやまちゃん」(世界の山ちゃん ではなくて、やまちゃん、でした。初期の出店の店舗名らしい)へ行き、メニューといい雰囲気といい、戦略なき戦略といい、はまりました。その余飲(余韻)で今日の勝手にアドバイスは「世界の山ちゃんにはまりそう」。

Top_title_r2_c1 社長ロゴ

【勝手にアドバイス Vol.94 「世界の山ちゃん」にはまりそう】
住吉店で、OKさんとふたりで〆て7000円ぐらい飲み食いしました。メニュー的には平均客単価以上だと思う。
座って飲み物を聞かれるやいなや「手羽先はどうしましょう?」と店員に聞かれた。手羽先を頼まない客がいるわけがないという感じだった。「ぢゃ二人前」とOKさん。

確かにお奨めするだけあってOnly One商品だった。スパイシーでお酒にも合うし、とても美味しかった。

Photo_7 食べ方説明。

そして名古屋らしく「赤味噌ラガー」にもハマった。味噌ぽくて新鮮な味で美味しかった。海老ふりゃー味噌串カツラ・トマト(山形産のトマト・リキュールなので、トミャ~トではない)も美味しかった。とにかくこれだけで十におもしろい。40店舗以上出してる居酒屋で、こんなおもしろさはないでしょ。

【てばさ記と言いたい放題】
トイレに行ったとき、壁に「てばさ記」というかわら版通信があった。手書きのPR誌で、同社のHPを見るとPDFがあったのですが、呑んだとき「てばさ記」一枚くださいとレジでお願いしてもらった。持ち回りで店長あたりが書きあうという、お客様向けのPRだが内容は相当にテキトー。「うみゃーもん祭りに出店しました」「エスワイフード(同社の現社名)物語 変クラブマネージャー編」など、フザケ大好きのわたしウケするかわら版。

Tebasaki_74 とにかく手書き。

レジ側にあった「お客様アンケート」のはがきにもおもしろさが。普通のオスマシ企業なら「お客様のご意見を・・・」などともったいつけて書きますが、世界の山ちゃんのは「言いたい放題」って書いてあって。なんでもいいから書いて!というノリでした。

来年(2007年)早々にも、数回は名古屋に行くので、てばさ記ぢゃない手羽先を買おうかな。

【戦略なき戦略】
社長の本名は山本重雄さん。だから山ちゃんでしょう。一億円貯めるぞ!が生涯の目標。お店には出版本の宣伝ポスターが貼ってあった。そこには「戦略なき戦略」と書かれていた。おおげさな戦略なんて居酒屋にはいらんのだ、という主張だろう。

拡大戦略をめざすなら、店舗業態、サービスやメニュー戦略など業界紙「ストアーズリポート」にあるようなロジカルな戦略を検討をしなくてはならない。それを完全に否定しているわけではないでしょうが、たしかにお店は破天荒。

【お客様の声=トライ&エラーの戦略】
だが山ちゃんには、お客さんの声を聞いてそれをトライ・アンド・エラーで実践するという立派な戦略がありそうだ。お客さんの声を聞くというエピソードにはこんなこともあった。

Recruit_img_1 社長、紳士ぽいが。

山本社長 夕方6時オープンの、朝5時まで営業してたから、それから仕入れ行って、仕込みやって、お店で仮眠したり。途中で上に部屋借りたけどね。夕方5時か6時になると、お客さんが呼んで起こすんですよ。「やまちゃぁ~ん」って(笑)。たまに起されては開店してたね。

と、これは冗談ぽいが売り物の手羽先にも顧客の声エピソードが。

質問 (1~2店舗の時代)から名前は幻の手羽先だったんですか?
山本社長 いいえ、その時は普通の手羽先の唐揚げだった。ある時お客さんが、「これはおいしいから、幻の味だなぁ」なんて冗談で言ってくれて、それはおもしろいから、じゃぁこれを「幻の手羽先」っていうネーミングにしようって、それが始まり。結構単純なんですよ。(笑)

Ph_20  セピアの山本重雄社長

ぢゃそれで行っちゃおう!という勢いで、お客さんの要望をダイレクトにメニューに生かしてしまうのはわたしは好き。そのノリだだから「おてんBAR」という女性ターゲットの業態を開発するが失敗する(笑)。

【ナギャア(名古屋)を徹底的に売り込む】
同社HPにある「名古屋弁講座」もおもしろい。標準語を張りつけてそれを名古屋弁に変換します、というシステム。好きな言葉を入力してもらっても構いませんと。

   わたしが入力した標準語は・・・「どうしようもない
  
   変換後 「どうしよみゃあもあらすか~」 (いったい何語?名古屋語だにゃ~笑)

戦略なき戦略の割りには全日空/ANAとの提携までしている。名古屋-札幌往復航空券がなどが当たるキャンペーン中。ローカル線とはいえ、名古屋はセントレア(セントラル・エアの略)という大げさな空港名です。さすがは山ちゃん。

Cpn_yama  最初はあのANAとの提携ですから、冗談かと思った(笑)。

【勝手にアドバイス=サービス業で大切なこと】
近頃、世界の山ちゃんほど話題がある居酒屋も珍しいので、勝手にアドバイスより勝手に感心してしまいました。

わたしが四半世紀前、通学していた大学のソバに、「おとも」という、おばあちゃんふたりで切り盛りしている呑み屋があった。ふたりとも当時で70代のおばあちゃん。営業中によく二人は口げんかしていた(あんたがXXやるって言ったじゃない! いわないよ!)。お客がよく二人をなだめていた。しかし相方が病気になったとき、片方のおばあちゃんはとてもとても寂しそうでした。厨房を手伝ってあげようかという声が、お客さんから飛び交いました。

たまに5時過ぎという時間、のれん出しもまだの時間。「おば(あ)ちゃん、冷やしトマト!」と注文すると、おばあちゃんが「あらトマト切らしてた!買ってきてよ」と言われて、トマトを近所に買いに行かされたこともあった。標準化された居酒屋チェーン店では得られない、何年経っても忘れがたい体験です。

効率優先ではつまらないマニュアル優先ではつまらないダテに戦略があるとつまらなくなる商売もあるということを、山ちゃん社長は言っているのだ。戦略よりも大事なものがあると

外資系ホテルだとそれは「ホスピタリティ」といい、国内のサービス業だと「おもてなし」といい、山ちゃんのお店ではきっとこう言う。

   「いりゃあせませ」

   標準語に変換すると「いらっしゃいませ」 気持ちが伝わりますよね。

   Open_1  創業当時

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月28日 (木)

アパマン 3Dでお引越シミュレーション

もう年の暮れ、仕事先もお住まいもお掃除に大わらわ。ほんとうは掃除用具でもテーマにしようと思っていましたが、相棒のCherryさん(最近ブログを更新していない)がパートナーへのプレゼントで、ジョギング2.0グッズ(Nike+iPod)を買うに行くついでに、会社に立ち寄った(この表現ちと変?)。

彼女とのランチの話題が、おととい(2006年12月26日)に取り上げた「Tagle 住まい」。Cherryさんはアパマンでもこういうサービスがあるよ!とコメントしてくれました。そんなこんなで、今週は2度目の住宅に関するテーマになりました。ま、大掃除と引越、どこか共通点があるとしよう。

今日の勝手にアドバイスは、賃貸情報のアパマンショップの新サービス、ウェブ上の3Dシステムで引越前のシミュレーション。

Logoapaman おなじみ企業ロゴ。

【勝手にアドバイス Vol.93 アパマン 3Dでお引越シミュレーション】
間取り図だけじゃ物足りない? “3D間取り”でお部屋をバーチャルにレイアウト!
アパマンショップの物件検索に3D間取り機能が追加されました!お好みのベッドや棚を配置したバーチャル空間を、ウォークスルーで見て回れます。

同社HPより引用 http://www.apamanshop.com/info/3d/index.html

1.ドラッグ&ドロップで家具を間取りに配置します。
2.3Dボタンをクリック
3.画像表示のオプション
4.3D画像

Apamangazo  画面です。

ちなみに1DKでやってみました。テーブル、ラブチェア、液晶テレビ(内部情報?ですがテレビは薄型のみしか用意しないとのこと 笑)、ベッドは無くて仕事場・・・おお、どこで寝るんだろう?てな疑問はありますが、なかなかおもしろいのです、これが。

今は(システム上の制約から)大型家具や家電10品目までしか配置できない、実際の物件でも3D化できるものとできないものがあるそうなので、システム増強を待ちましょう!きっと担当者の労働強化につながるのだろうが・・・(笑)。

Apamango  リアルです。

【賃貸住宅販売促進の差別化】
わたしの実家は東京都豊島区の池袋近辺なのですが、父が家を建てるときに建築資金ローンを「人に払ってもらう」という発想をしました。で、部屋を賃貸しました。それが良かったのか悪かったのか。

その賃貸人経歴といったら、すごい。

1年に1回も部屋を掃除しない女子大生がいました。彼女の部屋づくりの真ん中には!汚れた衣服の小山(ほんとうに小山状態でした)。サウジアラビアからの留学生という人もあって、困ったのは土足でバカバカと家にあがること。ある闇夜に、筋力増強のエクササイズマシンなど残して夜逃げした貿易商社社長もいました。そうそう、兄弟二人で住んで二人とも大の競馬ファンで、競馬のレース中継を観ながら「差せ差せ差せ差せ~~!」と怒鳴る人もいました。バーのママと住民登録していない男の同居パッケージもありました。このヤーコウは礼儀正しかったが、なぜか時に素っ裸でした(笑)。これだけで小説が書けますね。

部屋の3Dもさることながら、賃貸人の心癖体も、あらかじめ3D化したいのが家主の思いです。

【勝手にアドバイス】
アパマン3D、将来性がありますので、ちょっと言いたい放題のアドバイス。

①個人の手持ちの家具を寸法だし
今のシステムですと標準的な家具や家電だけですが、借り手が所有するのは必ずしもそうでない。ならば主な家具のWDH(縦横高さ)をベースに、その数値を画面に入力(底面積のみも可)して、バーチャルに置いてみせるというシステムが欲しい。

②家具屋と提携して、特定の家具をドラッグ&ドロップで表示できる。
家具屋のウェブサイトに出す販売家具にタグ(サイズや重量情報)をつけてもらう。提携先の家具販売会社のサイトから、ドラッグ&ドロップで家具をアパマンの図面に落とせる。これができれば、技術的にも商業的にも革命的だと思う。何しろ販売につながるんだから。

それには提携先をあらかじめ絞り込む必要がある。わたしのお奨めはIKEA。米国滞在時はヒマがあれば行ってましたが、楽しいお店。IKEA取扱の組み立て家具と、アパマンの顧客層はクロスすると思う。

IKEAでなくても丸井のin the room、Cherryさんの意見ですがfranc francでもいいでしょう。ご依頼あれば(なくても)戦略提案書、書きます!

③賃貸不動産業のデファクト・システムに
他の不動産販売業大手に売り込み、業界のデファクト・スタンダードにして開発費を吸収しよう。このためには業界のハラの読み合いと出し抜きが必要でしょう。

アパマンさんになら、コンサルタントのCherryさんとわたし製造原価で派遣します(内輪にしかわからないフレーズですみません 笑)。

Dummy_02  上戸彩さんファンのために。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月27日 (水)

アーリー・リタイヤの誘惑

日本人の奥ゆかしさには良い面と悪い面がある。良い面は、たとえば「美しい国づくりをしよう」というリーダーシップに表れる。悪い面は、たとえば「美しい国づくりをしよう」というカモフラージュに表れる。

このままでは年金財政は破綻する(しなくても給付は少なくなる)ことが目に見えているのに、なぜ「美しい国づくり」なのか?脈絡も正直さもまるで感じられない。まあ、豊かな人には美しい国になりますとは、はっきり言われたくもないが。

そんなニッポンで、わたしも中年に差しかかり「生きなおし」を考えなくもない。今日はアーリー・リタイアメントという生き方をテーマにしたビジネスを考えてみたい。

【勝手にアドバイス Vol.92 アーリー・リタイヤの誘惑】
二人とも47歳のジョーとステイシー夫妻は自営業。3人の子どものうち末っ子を今年カレッジに送り込んだ。やれやれ。さあこれから人生を愉しむか。働きながら、時に旅行して、地域にも根付いて・・・・なにしろまだまだ働ける47歳なのだから。

ところがふたりの「第二の人生選択」は、パナマで開催された、ある4日間のセミナーに1000ドル(12万円)を支払うところから始まった。そのセミナーは International Livingという団体が主催したもので、要は「リタイア後にパナマ住もう」というのがテーマなのである。つまり、47歳にしてパナマへのアーリー・リタイヤをふたりは検討している。

Mpanama パナマは赤点。

【パナマへのアーリー・リタイアメント】
1989年当時のパナマ・ノリエガ独裁政権を武力制圧した、米国のパナマ侵攻はだ記憶には生々しい。麻薬密輸の撲滅が表向き理由だったが、ほんとうはパナマ運河返還交渉を有利に進めるというねらいがあったと言われている。

そのパナマ、今では米国のリタイアメント・コミュニティとして脚光を浴びている。

一般的なリタイヤ年齢(60歳)でリタイヤしたフレッド夫妻は、パナマ市の海浜沿いの5ベッドルームの家を16万ドル(約1900万円)で購入した。友人のロンと毎日ゴルフ三昧。それもPGAが承認したゴルフ・コースである(単純に良いコースと思えばいいだろう)。フレッドもロンも、購入した家はゲート・コミュニティに属する。つまり居住地自体が囲われており、ひとりひとりの侵入者は厳しくチェックされる。それでいて生活費は〆て1200ドル(15万円)。2台の車、保険、食費、メイド、庭師、込みで1200ドルである。

Apr_panama_061113_sp イメージ写真ですので。

彼らは言う。それまで住んでいたフロリダ州オーランドでは、自分たちの年金だけではやっていけない。だが65歳、70歳までは働きたくない。それでフロリダから空路3時間、生活費が格段に安いパナマにリタイヤした。
以上引用元 http://www.abcnews.go.com/Travel/story?id=2624274&page=1

日本にもこれと近い話がちらほらあるが、米国でも年金だけでは暮らしていけないのである。ガソリン価格の高騰にあるように、資源は枯渇し、いつ物価がど~んと上がるとも限らない。ならばそもそも物価格差があるエリアに移住しよう。

【生きなおす】
リタイヤメント支援には、無職なステータスで生活費がどのくらいかかる、移住先の現地の治安やコミュニティはどうだ、置いてゆく財産はどうだ・・・といった「静的」なことと、現地でどうやって働けるか、働くためにどうするかという「動的」な支援がある。つまり静的な支援とは、リタイヤそのものや、その後に関する支援、動的な支援とはアーリー・リタイヤ後の「生きなおしの仕事と生活に関する支援」。

静的な支援は多いが、動的な支援は少ない。海外青年/中高年協力隊はあるが、そんなハードなことでなく、もっと現在のジョブの延長線上の支援が少ない。

合理性・効率性を追求する企業の現実。合併や清算などでドロップアウトを強いられる中高年は増えても減少する気配はしない。経験も実績もスキルもあるのに、冷たくあしらわれるくらいなら、アーリー・リタイヤで、海外で、生産を教える、開発を教える、マーケティングを教える。会計を教える・・・・日本民族の過去100年の先進性をもってすれば可能であろう。

もちろん地域を問わないインターネットを活用して、バーチャルに日本(相手に)ビジネスも可能なのではないだろうか。リビング経費が日本に比べてダントツに小さい国であれば、大きなビジネスをしなくてもいい。月間10万円も稼げればいいのである。

【勝手にアドバイス】
アーリー・リタイヤメント・コーディネイターというビジネスには可能性がある。

①生きなおすためのサポート・ビジネス
 従来の中高年サポートは「国内での再就職」という視点が中心。これからは国境を越えた支援、とくに定年前の中年世代の生きなおしサポート・ビジネスが有望である。
②インターネットを活用すべし
 海外にいても国内に顧客を持つ。これは現に増えている就業形態である。そのためにはインターネットは欠かせない。
③専門バカでも海外で生きなせる
 海外にいても仕事が得られるのは専門性がある人。特に数年ぐらいの短期間であれば、専門バカの方がますます有利である。日本の会社のゼネラリストではなかなかむつかしい。日本で「専門バカ=使えない」が海外ではその逆。

パナマに限らず海外移住の誘惑にそそられる方はこちらへ。良質なサイトです。http://www.interq.or.jp/tokyo/ystation/r1.html

同僚のMK嬢はヨーロッパに向かって今日旅たった。ウチの会社は年末は29日までの営業であるので、アーリー・バケーション。それも何ヶ国も旅するらしい。動的でもなく静的でもなく心的な嫉妬

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月26日 (火)

タグルという住宅コーディネイト

不動産ブームもそろそろ・・・であるが、ほんとうに住みたいインテリア、エクステリア、そして生活空間という夢は尽きない。間取りを考えること、想像の中に自分と愛する人を置くこと、これは永遠の夢

そうした夢をかなえてくれるのが「Tagle住まい」サイトである。あ、こんなエクステリア・インテリア・間取りや空間がいい!と思った画像を自在に組みあわせて、イメージを膨らませ、現実のものにするサービス。

今日の勝手にアドバイスはイメージソースというシステム・ベンチャー企業が開発した「Tagle住まい」としたい。

Logos ロゴです。

【勝手にアドバイス Vol.91 タグルという住宅コーディネイト】
イメージ検索システムは、ユーザーが興味や関心のあるイメージ画像をクリックするだけで、望んだ商品に辿り着くことができるというもの。検索キーワードが思い付きにくい、個人の趣味指向性やデザイン性で選択される商品検索に威力を発揮するという。
引用元 http://japan.internet.com/ecnews/20061221/5.html

Tagle_top

【画像をクリックしながら商品検索】
住宅」「インテリア・家具」「住宅設備」、この三つの切り口から、自分の生活空間だと感じる画像を選んでゆき、もっとも自分の理想像に近い家を絞り込んでゆく。

試しにひとつ選んでみよう。「住宅」カテゴリーのデフォルトで用意されている16枚のサムネイルイメージ(大きめ)をひとつクリックする。そうすると、選んだ画像に似たイメージの16枚に画像が切り替わる。たとえばわたしは内庭/吹き抜けのある家のイメージを選択した。すると、そのイメージに近い内外装のサムネイルが16枚検索された。この時点で該当するイメージは149枚と表示された。

さらにもうひとつ選んでみると、「マイアルバム」という画像をストックする欄にそのサムネイルと説明(トヨタホームエスパシオ エフ アーバンウィンド=その画像の販売元)が小さく表示される。もうひとつ選んでみるとそれはダイワハウスニューソフィスリーだった。

Tagle_go

ふたつ貯まったのがマイアルバムで確認できた。その選択時点で、下の二軸の「テイストマップ」を見ると、わたしはかなりの洋風派であることがわかる。洋風か和風か、トラディショナルかモダンかという二軸マッピングに、選択されたイメージの合計値がポジションされるのだ。

【バーチャルな住宅展示場】
さらに「インテリア・家具」「住宅設備」を選らんでゆき、自分がもっとも住みたい家のイメージを集約していき、特定の住宅メーカーの特定の商品、住宅機器メーカーの機器などを選び、情報入手の申し込みをすることができる

住宅メーカーの展示場では時間をかけて見回らなくてならない。しかも建築されているのは、基本的に1メーカー1棟。「洋風でモダンな建築・住宅設備だけ」を集めた展示場をつくるよりも、ウェブ上でそれをつくる方がはるかに低コストだし、カタログ・イメージの入れ替えも容易である。

【TIPSRとは】
■TIPSR(Tagle Image based Product Search & Recommendation)について
Tagleのイメージ検索エンジンであるTIPSRは現在バージョン1.0であり、その仕組みは商品カテゴリーに詳しい専門家(インテリアコーディネーターなど)によるタグ付け、そしてそれらのタグ情報の比較マッチングで検索オススメを行っています。

引用元 http://minicom.2525.net/2006/12/web20tagle_b5d7.html

画像ごとに数値やテキストのタグをつけ、データベース検索にてマッチングさせる仕組み。現在はダイワハウス、ミサワ、トヨタホーム、積水ハウス、東急ホーム、パナホーム、SxL、INAX、ヤマギワなどが参加している。

【2度おいしいのが味噌】
Tagleのおもしろさは「画像」という、ある程度固有のイメージがわくデータを、ゲーム感覚でチョイスし、個人の好みを再合成するというところにある。「自分はこんな好みをもっていたんだ!」なんて自分再発見もあるかもしれない。

また資料請求がされなくても、マイアルバムに登録・蓄積された情報は、「集合知」として解析され、レコメンデーション機能(お奨め機能)を強化する一方で、スポンサー企業に提供する。だから広告だけでなく、情報分析でも収入が得られるという、二度おいしいビジネスモデル。

イメージソース社では、「Tagle 住まい」を起点にファッション商品向けに「Tagle ファッション」、動画検索サービス「Tagle ムービー」、オンラインショッピングサービス「Tagle ショッピング」などを順次リリースする予定という。

【勝手にアドバイス】
ウェブ上での販売促進として、画像選択と画像+タグという点が実に興味深い。ビジネス的にも2度おいしいのも魅力である。

難をいえば、最後には住宅メーカー名が出てくるのが興ざめ。結局は規格住宅になるのかよ、と思われがちである。このあたりは販促ツールということの限界である。製作コストからみて、客単価の高い業種にしか適用できないかもしれない。派生系としては、大規模マンションの間仕切り・内装オプションの仕様決めにも使えるだろう。

他業種ならば、「結婚情報サービス」がいいかもしれない。「顔」「容姿」なぞサムネイルで選択するだけでなく、デートスポットのイメージ(海がいい、山がいい、都会がいい・・・・)、同居したときの家庭内のイメージ(子どもの有無、すごし方、老親の有無・・・)など選択して、マッチングをさせるのである。誰もマッチングしないって?住まいの相方までTAGり寄せるは無理かしら(笑)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月25日 (月)

今年の言葉/ぷろこんエッセイ

今日は隔週でお送りしている「ぷろこんエッセイ」からの転載です。

ぷろこんエッセイ No.118 今年の言葉

今年もあと数日になった。この一年、いろいろあったなぁと思うとき、
読者の皆さんはどうされるのであろうか?

雑誌や新聞の十大ニュースを読む、テレビの「激動の一年」といった
特集番組を観るというところだろうか。あるいは購入した品モノを思い
浮かべる、クレジットカードの請求書を見るというのもありそうだ。
写したデジタル写真アルバムを眺める、自分が書いたブログを斜め
読みする(恥ずかしい)、納品した報告書を読み返す(滅多にやらない)、
いろいろあるだろう。

わたしの場合は「言葉を思い浮かべる」ことをする。

口頭で言われたこと、メールでのやりとり。今年はこんな言葉を頂いた、
やりとりをしたなぁと思い起こす。彼/彼女が口にした言葉を反芻(はん
すう)して、ほんとうはこんなことが言いたかったのだろうか、と考える
ことがしばしばある。

年末には言葉の棚卸をしてみる。頭の中で、今年やりとりした言葉を、
プライベートの言葉、仕事上の言葉、その間のニュートラルな言葉に
分けてみる。そうすると、自分の今年がどこに比重があったかもよく
わかる。

仕事上で今年、もっともわたしに響いた言葉はふたつある。どちらも
社外パートナー・コンサルタントのEさんの言葉である。

     ***************************************

そのひとつは「商品・売り方・プロセス」という言葉。どちらかというと話
言葉ではなく、コンサルティングを進める上でのコンセプト・ワード。

Eさんとは弊社で実施したコンサルティング・セミナーをきっかけに知り
会えたのだが、Eさんはこう言っていた。

「どの成長企業も、実は当たり前のことをしているだけなんですよ

その当たり前のことを圧縮した言葉が「商品・売り方・プロセス」である。

ややコンサル稼業的な言い回しで説明させていただくと、まずは顧客の
話を聞き、顧客の行動を調査する。そして従業員に思いを語らせ、
売れる「商品」を見出す。コアアイテム、コアサービスという言い方でも
いいだろう。その商品を販売する上で最もふさわしい「売り方」をチョイス
する。売り方とは販売チャネルであったり立地戦略であったり、あるいは
販売組織をありたい設計にすることである。

そこまで一貫させることで事業全体の「プロセス」がすんなりとまとまる。
プロセスで大切なのは、従業員が情熱を持って働ける環境(組織、制度、
権限と責任、報酬)づくりである。

実に当たり前ですよね。だが当たり前なことなのに、なぜかそれができ
ないことが多いのが実情でもある。コンサルティング・プロジェクトとして、
「商品・売り方・プロセス」まで一貫してお受けできるケースばかりがある
わけでもない。

その理由もまた当たり前なことだが、滅多に口にはされない。口にされ
ないかわりに、多くの部門長の顔にはこう書いてある。

オレのやり方に口を出さないでくれ

「足の引っ張り合い」「ねたみ」「やっかみ」と言い換えることもできる。
お客さんの方で日本的な慮りをして、「ではこの部門の改善から始め
て全社に展開しましょう」と進めてしまうこともある。そうしてわれわれも
「機能コンサルティング」として仕事を請け負ってしまうこともある。部分
から全体への波及はむつかしいのである。だから路線変更には苦労を
する。

だから「オレのやり方に口を出さないでくれ」というそのコチコチな表情
を変えていく(あるいは人そのものをチェンジする)のが経営者の仕事で
あり、コンサルタントが支援するべきことでもある。

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青山フラワーマーケット lala
最近わたしが書いたブログから「一貫している」と思うビジネス二つ。 

     ***************************************

このコンセプト・ワードは個人にもあてはめられる自分という商品特性
(才能、好きなこと、特技)を見極めて、その売り方(勤め先、働き方など
仕事環境)を決める。プロセス(仕事の実行)がスムーズに運ぶような
上司や同僚や相棒、そしてお客様に恵まれる。情熱を持って持続する。

自分をめぐり「商品・売り方・プロセス」、これが一貫しているだろうか?

一貫していないとすればどこから、何を見直せばいいのだろうか?

ちょうど先週だったが、ある若手社員から「もういっぱいいっぱいです」と
告白された。彼は商品的には良いものを持っているし、がんばりも効く
性格だと思う。スキルも実績も付いてきた。だが彼の話を聞いていて、
「売り方」に問題があって、彼の仕事のプロセスに余計なストレスが
かかっているように思えた。

彼はどこからやり直せばいいのだろうか。

彼もまた、企業コンサルティングと同じで、商品特性を捉え直すところ
からスタートするべきなのであろう。

世の中、定年も延長されるし、平均寿命も延びて「夢の期限」が延びて
いる。「自分という商品」の再規定を何度してもいいのである。彼はコチ
コチとは違って年齢的に若いし、だから商品としてもまだやわらかい
のだから。

     ***************************************

今年の響いた言葉の二つ目は、これもEさんから言われたが、あまりに
明け透けなのでここにはずばり書けない。半透明の紙にくるんで表現
すると、だいたいこういうフレーズになる。

「XXXXXだと、ダメになっちゃうよ」

この言葉と戦い続けたのが今年の自分であった。良い相棒(プロセス)
には何人もめぐり合えたが、その上流(売り方)とのミスマッチもあった。
ミスマッチをどう修正するか、どこからやり直せばいいのか、かたちは
見えているのだが。

     ***************************************

元同僚から先週末にもらったメールにはこんな言葉があった。

 季節がら風邪もはやっているようですし、それにもまして「呪うイルス」
 にお気をつけください。

そうですね。自分の至らなさを呪うヒマがあれば、商品・売り方・プロセス
を一貫させよう。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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【勝手にアドバイス】 気になる商品・サービス・店舗の「もっと売れる勝手なアドバイス」。
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※特定商品の宣伝・広告・論評・推奨が目的ではありません。
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2006年12月24日 (日)

花Everyday戦略 青山フラワーマーケット

今日は2006年のクリスマス・イブ。一生に一度の楽しい思い出ができる人もいれば、カタカタとブログを打つ人もいる。

カタカタ派のわたしですが、柄にもなく花を贈った。おととい誕生日を迎えたCherryさん へ。照れ臭かった。だが花を贈るのは自分にも新鮮だった(花ギフトなんて、しばらくご無沙汰だったので)。気取らずに自然体で、花を贈れる男でありたいと思った。それでクリスマス・イブの今日は、花にまつわるマーケティングをテーマに。

【勝手にアドバイス vol.90 花Everyday戦略 青山フラワーマーケット】
Cherryさんにプレゼントした花は、虎ノ門の裏通りのこじんまりとした花屋さん。綺麗な店員さんにお願いした。マーケティングという観点から、前から取り上げたいと思っていたのは「青山フラワーマーケット」(運営企業はパーク・コーポレーションという)。
 
   Afm2 logo。

【青山フラワーマーケットのコンセプト】
 Living With Flowers Everyday

 花や緑に囲まれた生活は決して贅沢ではなく人間の本能に沿った
 自然な生き方だと思います。
 直線に囲まれた都会の環境は人にとって極めて不自然です。
 人の中には直線が見当たりません。
 植物の中にも直線はありません。
 一人でも多くの方に一分一秒でも長く花や緑に囲まれた
 ナチュラルな時間をすごしていただきたい。
 それが私たちの夢です。
 
 代表取締役 井上英明

 Syacho 社長の井上さん。

なるほど。人の中にも植物にも、直線がない。だからナチュラルな感じになれる。

プレジデント・ビジョンのインタビューで読んだ井上さんの経歴も直線ではない。大学を出てニューヨークへ行けるというのでニューヨークの監査法人に入った。だが仕事がエキサイティングでもクリエイティブでもないので辞めて、イベント企画の会社をつくった。ところがイベント企画は当たればぽこっとお金が入ってくるが、その後はしばらく仕事がなくてぶらぶらしている。これじゃまずいと、本を読むと「会社の中に日銭部門が一つあると非常に強い」と書いてあり、何がいいかなと新聞を読んでいたら「花のビジネスがいい」と書いてあった。

それを信じて起業したという曲線経営(笑)。これは冗談で、今や50店舗、従業員320名、年商31億円。直線的な成長である。

Suii2005  業績

【Living With Flowers Everyday】
起業するにあたり、どういうターゲット需要をねらうか。ギフト需要や法人需要を見ていると、もうそこには日比谷花壇など大手企業がひしめく世界。スクラッチでの勝負はむつかしい。では都会を離れて地方ではどうか。地方では仏花や墓花の需要しかないし、なにしろ井上さんのアイデンティティであるクリエイティビティのある仕事とは思えない。

ならば需要をつくりこむしかない。そこで「個人需要で且つ日常生活で需要があるようなお花」に絞り込んで、店舗を展開した。

【Everydayの立地とは】
お花屋さんの立地とは、だいたい消費地のすぐそばにある。大きなオフィスビルの1F、大きな病院の1F、大きなスーパーの1F、大きな墓地のそば。消費地に密着するのが従来の花屋立地だった。

ところがパーク・コーポレーションでは、日常生活という需要開拓が戦略の根本である。日常生活にお花を活けさせるには、日常的な立地しかない。それは人通りが多い ところである。当初の4~5店は青山、自由が丘、代官山、渋谷といった立地だったが、井上さんは駅の構内など人通りが多いところに出店して、数をさばきたいと考えた。

花が日常的でありうる立地とは、買い手が毎日通る立地。それが駅の構内や百貨店の1階、モールの1階という、現在の「立地のいしずえ」となったのは、このコンセプトであった。

【コアアイテムがなければブランドにならない】
シー・ユー・チュンさんというマーケティング・プロデューサーが青山フラワーマーケットに呼ばれたのは、そんな4~5店舗の成長前の時期。チュンさんは井上さんから「駅の構内に出店したい」という意向を聞きだし、それならば家賃の関係からも どうしても小さな店舗にならざるをえないと判断した。

小さな店舗を展開しようとするとき必要なことは何か。チュンさんが考えたのは第一にコアアイテム。それを目当てにお客さんが買いにくるという、わかりやすく、買い求めやすい商品。それが500円で買えるフラワーブーケをコアにすえた。

第二に、省スペースのために、冷蔵ケースを設置することをやめた ことだった。たいていどこの花屋さんでもお花をストックするために冷蔵ケースがある。だが駅構内出店ではスペースが無駄であるばかりか、取り出してセットするだけで10分から15分もかかる。その効率性では駅構内店舗は維持できない。

これが青山フラワーマーケットの「出店のいしずえ」になった。(チュンさんの話は『企画書は1行』野地秩嘉著より圧縮引用しました)。

【hana-kichiという人材育成と顧客育成】
お花という商品の最大の特性は すぐに枯れてしまう ことにある。花の時期は短し。売り時が売れ時。すぐに枯れるからこそ「お花がないとさびしい」「また買いたい」「自分でもアレンジしたい」。そういうニーズに応えてレッスンとプロ育成の2つのコースを作っている。レッスンは英会話のNOVAのような回数券スタイルもある。

店舗要員育成にはhana-kichiプロフェッショナル・コースがある。普通のOLから花屋さんに脱皮した池守さん は、今は多摩センター配属。

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吉祥寺ロンロンに働く河野さんはドジ多し(笑)。でもがんばっている。

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自社での育成すると、ヘタに経験者を雇うより新鮮な気持ちで働いてくれる。人材募集経費をかけずに、逆に「スクール費を頂く」という着想がいい。

配置した後は仕入れも販売も現場まかせ。店舗同士が仕入れや販売で競合もすることもあるという。集中仕入れで効率性追求という考え方はない。売りモノが花なので、現場でクリエイティビティを出してほしいという考えである。

【勝手にアドバイス:一貫した商品・売り方・プロセス】
青山フラワーマーケットの成功は、商品・売り方・プロセスが一貫しているからだ

Everydayの花というコンセプト。コンセプトに沿った500~1000円のフラワーブーケというコア商品の開発。パッケージゆえに冷蔵ケースなしで売り切るという駅構内立地という売り方。そして各店舗にマネジメントの一切をまかせるという、ヤル気を引き出すビジネス・プロセス

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おめでとうCherryさん♪でもEverydayは贈れないぜ(笑)。 

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月23日 (土)

ヴァンサンカンから晩産婚へ

1.39から1.2へ。マーケティングを実践する上でこの変化値は大きい。これを25ans(ヴァンサンカン)から晩産婚への変化と言い換えてもいいだろう。

【勝手にアドバイス Vol.89 ヴァンサンカンから晩産婚へ】
2006年12月17日の新聞各紙に、女性が生涯に産む子どもの平均数を示す「合計特殊出生率」の長期見通しを大幅に下方修正という報道があった。従来の1.39人から1.2人前後とするというもの。晩婚、晩産、離婚の増加という社会的な要因を踏まえたものである。

厚労省もようやく本音を出すようになった。だが年金だけでなく経営へのインパクトは大きい。今日の勝手にアドバイスは「ヴァンサンカンから晩産婚へ」、ちょっとしゃれてみた。

【結婚したいピーク=ヴァンサンカン(25歳)】
フランス語Ⅰを再履修した経歴を持つわたしが、仏語をチェックできるのもgoogleのおかげだ。雑誌「25ans」があるので25歳は知っている。この雑誌、結婚のケの字も出てこないのですが。

Mag0701  最新刊。まだまだ結婚未満。

10万人のママ・ネットワーク(消費者パネル)を持つキャリア・マムの「結婚の決め手アンケート調査」(対象415名の既婚・未婚女性)によればこうである。

 第1の“結婚した~い”ピークは、25歳前後だっ!

結婚した年齢は、全体の半数以上が「20代後半」と回答。10代、20代前半という“早婚”は、あわせても3割以下にとどまった。かつての「クリスマス・イヴを過ぎたらケーキは売れない」というジンクスはどこへやら、「イヴ(24歳)」を過ぎてからの結婚が回答者の7割以上を占めている。

女性の結婚願望ピークはヴァンサンカン。あとはキャリアを追求したり、自分を極めたり、趣味を生活にしたり。なだらかに「晩婚」へ。これが現実である。

【女は3倍、男は10倍】
生涯未婚率とは一生のうち結婚をしない人の対人口比率。この40年で女性は3倍程度の増加だが、男性はなんと10倍に増えたのだ。今では1割以上の人が結婚していない。

性別の生涯未婚率

年次    男    女
1960年 1.26%  1.87%
1965年 1.50%  2.52%
1970年 1.70%  3.33%
1975年 2.12%  4.32%
1980年 2.60%  4.45%
1985年 3.89%  4.32%
1990年 5.57%  4.33%
1995年 8.99%  5.10%
2000年 12.57% 5.82%

「国勢調査」「人口統計資料」より
主な出典 http://www.jili.or.jp/lifeplan/event_type/lifeevent/mariage/7.html

年齢階級別の未婚率を示したグラフ。女性はヴァンサンカン(25歳)で1/2トランサンカン(35歳)でも1/4以上が未婚。

Fig_mariage_8_01

どんな背景があるにせよ、求婚のキューピットはヒマをこいている違いない。結婚が遅けりゃ出産も遅い。

【都内在住女性はトランサンカン出産が激増】
東京都の統計によると、2005年に96,542人の出産があったが、年齢階級別の産婦数は次の通り。

25~29歳 25,913人(全体の27%) →5年前/2000年と比較すると26%減
30~34歳 39,733人(41%)  →同3%増
35~39歳 19,438人(20%) →同32%増

2000年の出産数合計は約10万人で2005年と大差ない。だから35~39歳のトランサンカン出産の増加はものすごい勢い。なぜなのだろうか。

【日本人の「夢の期限」が延びている】
わたしがお気に入りのブログ、マーケティング・プランナーKaoriさんの切り口は新鮮だった。それは「夢の期限」。Kaoriさんのブログから引用

昔に比べれば随分夢の期限は延びた。現実的な夢でも、例えば企業の中途採用は既に一般化しているし、「可愛いお嫁さん」という夢も、可愛いかどうかは別として晩婚化もあり、歳をとっても可能だ。シニア留学も増えている。

日本人の「夢の期限」が延びているのだ

「ファースト・キャリアを決める期限(ニート化)」「セカンド・キャリアに挑戦する期限」「マタニティ・ウェディングの期限」「ズボンの上にスカートをはける女の子期限」「スポーツカーが似合う(と過信する)期限」、自分の夢の賞味期限を延ばす人が増えた。死ぬまでモラトリアムの人だっている。死ぬ期限(平均寿命)も延びているので当然なのだが。

【勝手にアドバイス】
年齢階層別のマーケティングが役立ちにくくなったのは、夢の期限が延びたからではないだろうか。しかもその期限設定が個人個人でバラバラなのである。

だから、取り扱う商品やサービスにも「夢の期限の延長」という視点が必要である。そうするとターゲットのニーズの変化がじんわり見えてくる。化粧品会社レブロンはかつて「工場では化粧品を作るが、店頭では夢を売っている」と語っていたが、レブロンの顧客の夢はなかなか醒めない。50歳代も夢の中。

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年齢を感じさせない肌への第一歩。それは肌色コントロール。

顧客の心の「夢の期限」の延長を読みこんで、自社のビジネスを再考してみませんか。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月22日 (金)

スノーボーダー竹内智香さん、W杯7位

前にその真摯な姿に感銘した、スノーボーダー竹内智香さん のワールドカップでの戦績が入りました。

オーストリア、バートガシュタインで男女のパラレル回転で立派な7位。次にも期待を持たせる順位でした。http://kumanichi.com/news/kyodo/index.cfm?id=20061222000048&cid=sports

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‘YOU’プロシューマ市場 5.一億総表現時代

勝手にアドバイス:旬ネタとして週を通すテーマ、「‘YOU’プロシューマ市場」。今日はその最終回とさせていただき、テーマは「一億総表現時代」。

【ケータイ恋愛小説家 内藤みか】
今、ウェブに書くということで旬は人は内藤みかさんだろう。立派な(というのは変だけど)恋愛小説家兼官能小説家でいらっしゃいます。その彼女の新刊が、『何かを書きたいあなたへ』。コンテンツはその出だしに圧縮されている。

「一億総表現時代がやってきました」

Nanikawo 案外(失礼)良い本。

この本では「ひとつのシチュエーションが・・・と、7変化!!!という主張をされていて、まず日記を書いてみよう、それをメールにしてしまおう、作文では本音を書こう、そしたらブログを書いて「ラジオ番組」に仕立ててしまう。「出版社からオファーがくるブログの秘密」というぐっとくるテーマも。そしてエッセイにステップアップしよう。次は小説、さらにケータイ小説の極意となっている。

Img260be470e8qq5o 内藤さん、才ありの方。

その主張するところ、わかります。この本、内藤さんの本音とやさしさが詰まっていて、ほのぼのとする。

わたしにもプロシューマなりにエッセイのむつかしさがわかる。わたしのエッセイ師匠は向田邦子さん。故彼女はまさに職人芸。彼女の優れたエッセイの構成はこうだ。

おやっと思わせるスリリングな展開、次から次へとテンポの良い進行(ふ~ん、そうだね、な~るほど、でどうなのよ・・・)で先へ先へと誘われ、そして最後の一行で、それこそひもが解けるように、話の全体がパァっとつかめる。あ~美味しかった、という満足と似ている。

ブログもメールも小説も、おもしろいのには似た味がある。読ませる構造、コンテンツ、おもわせぶり、いさぎよさ

【内藤みかさんの7か条】
ケータイ小説の女王、内藤みかさんには軽態な文章の極意がある。

1.タイトルは10字、一文は50字以内
2.5行程度で改行する
3.登場人物は4人以内
4.難しい漢字は使わない
5.風景描写は控える
6.比ゆはわかりやすく
7.テンポ良く、次が気になる終わりかたに

(The Nikkei 2006年12月号より)

う~ん、参考になりました。ケータイ・プロシューマにも効きます。ペンを握ると構えちゃうが、キーをたたくならすばやさには負けない。自分の言葉で、自分のことを表現する「Youメディア」の代表がケータイである。書くことは教育再生にも創造性アップにも効く。めくじら立てず、電車の中でもどんどんやらせるべきだと思う。

おまけですが、彼女はココセレブ。恋愛がらみの詩を掲載している。あれからこれ、これからあれと文書移植を実践しているわけです。

【プロシューマを育成するビジネスの可能性】
今週はプロシューマというビジネスの可能性と表現者や表現手段について考えた。

古くはホームページ、最近はブログやSNS、youtubeのような動画投稿サイトまで表現手段が広がってきた。個人の表現ツールはまさにYouラッシュだが、ビジネスとして単独では利益がなかなか出せない。Mixiにしてもブレークイーブンを超えたのは最近である。ただ書かせて広告というビジネスモデルには収益性に限界もある。

だからブログキャスターのように、ブレイクしそうなプロシューマをビジネスに売り込むビジネスが出てきた。Posh Me!というサイトは、グラビア系、音楽、ビデオなどのスター誕生サイト。大手サイトとの提携キャンペーンなどに注力していて、プロシューマ応援サイトとしてはまだ軌道には乗っていないだろう。

Poshme  磨くサイト。

だからこそまだまだAMD Live! (フランク・ザッパの息子)やKiraKira Project桃井かおりさん)のように「著名人かつぎ出し」が常套手段。地道だがヤマハの楽器広告シリーズ大人を休む日」。プロシューマを発掘していて評価できます。このように素人以上プロ未満の人がもっとメディアに出てこなくては。

【誰でも、何歳からでもプロシューマになれる】
TIME誌が今年の人に「You」を選び、内藤みかさんも「一億総表現時代がやってきました」と高らかに書く。だがまだまだプロシューマという存在をビジネスとして結びつけるメディア、仕組みは出来上がっていない。趣味兼ビジネスになるのはこれからである。

どうすればいいか。どこかでプロとプロシューマが交流できる接点がほしい。プロからプロシューマに簡単な仕事を発注する、仕事を媒介にもっと高いレベルのプロシューマを目指す、あるいは自分の才能に見切りをつけるなど、ステップアップやドロップアウトが含まれる仕組みが欲しい

そういう仕組みこそ機会均等社会。格差社会をなくそう!という理念だけを連呼するのではなく、秀でる人をスクラッチで引き上げる仕組みこそ重要。わたしなら「プロシューマ育成」に予算を付けますよ、文化省さん。

プロシューマ談義、以上です。お読みいただきありがとうございました。明日からまた勝手にアドバイスにもどります。

今年ももうちょっと。Youのみなさん、今年は良いこと、幾つありました?

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2006年12月21日 (木)

‘YOU’プロシューマ市場 4.50+のプロシューマ: 桃井かおりさん

勝手にアドバイス:旬ネタとして週を通すテーマを書いている。「‘YOU’プロシューマ市場」。構成(予定)は次の通り。

1.‘YOU’プロシューマ市場とは → 18日 fin
2.ココセレブからブログキャスターへ → 19日 fin
3.プロシューマ・ハードウェア市場に賭ける → 20日 fin
4.50+のプロシューマ: 桃井かおりさん →21日(本日)
5.ケータイ・プロシューマ: 内藤みかさん →22日
6.成長市場としてのプロシューマ

今日は花の木曜日ですので、事例中心に「4.50+のプロシューマ: 桃井かおりさん」というテーマで、才能と共感のプロシューマというテーマを。

【プロシューマの基本は手の仕事】
昨日のブログで楽器はできないと告白したが(いずれ挑戦します)、スケッチは好きなことのひとつ。

濃い目の鉛筆で、手近なものや風景などをデッサンするくらいで、決してうまくはない。水溶性の色鉛筆も何本か持っているが、まだまだ使いこなせない。でも目標は美人画の風間完画伯。目標が高いだけのプロシューマ未満である。だがふと書店で見かけた『スケッチは3分』という本を衝動買いした。この本、売れているそうです。スケッチがうまくなりたい人、実は多いのである。

4334033806_01__ss500_sclzzzzzzz_v3649227 手馴れた方です。

絵が売れるようになる、というのは大ベストセラーと同じくらいむつかしいことだが、趣味を軸にしたプロシューマ市場を考えるとき、コンピュータ・グラフィックスを含んだ「プロシューマ絵画」に市場性を感じる。

【演技という才能は表現という才能に通じる】
芸能人には絵を描く人が多い。八代亜紀、ジミー大西、北野 武、マイク眞木、パパイヤ鈴木(笑)と枚挙にいとまがない。それは「演じる」ということが、自分の身体を通じて表現することで、それを他の表現メディアに転写しやすいからであろう

桃井かおりさん という人こそ転写力において稀有な存在。幼少時のバレエを振り出しに、まずTVドラマに出演、映画にも進出し、さまざまな役柄をつくる一方で、ラジオ・パーソナリティ、コンサートに舞台演技、プロデューサまで芸域を広げ、CFでの存在感は高いし、本は7冊も上梓している。

Save0049_2  雰囲気ありますね♪

彼女に最初からすべて才能があったわけではなく、歌を歌いだしたときも、最初は自信なさげで始めたという。それがジャズシンガー。シニカル&コミカルな演技で売りまくった後、がらりとシリアスドラマに挑戦したときも、「なんとなく恥ずかしくて」という感じから初めて、ついには演技力で多数の賞をとるまでに。

そういう足取りを見ていると、桃井さんこそプロシューマの代表選手。わたしは彼女の率直な発言がぐっときて楽しいし、50代になってますます綺麗だと思う。おっぱい下がったらしいが(笑)。

04_photo1   03_photo1 本音で勝負。

【桃井語録】
「今、若い時間に戻りたいって思っている女の人って、私たちの世代にはあんまりいないと思うの。20代の、の見栄ばかり張って、暑苦しかった時代に戻りたいなんて誰も思ってないですよ。オッパイが3センチほど下がったおかげで、胸元もきれいに開けられるようになったし、私は前より全然いいなと思っているの。私はそんな話を明るく書いてみたかったのね」
著書『賢いオッパイ』にからんだインタビューより(引用元 http://www.s-woman.net/momoi/01_frame.html

次は個人がお作りのサイトからの引用ですが、わたしがぐっときた彼女のセリフがありました。

「自分が雇われているのか作品に出ているのか、私はその作品に投資している。映画がよければ、私に歩合が返ってくるじゃない」

この「投資感覚」こそ、プロシューマがプロフェッショナルに近づけるかどうかの境目がある。プロシューマ以上であれば(今はプロ未満でも)ぜひ投資して挑戦したい。元気が出る言葉。

【桃井さんというプロシューマの作品】
その桃井さんの転写才能を見込んで、今度は絵を書かせた。あまりうまくないのだが(笑)。

Kirakika_pj_momoi かおりデザインの扇子

これはバンダイが主催する「KIRAKIRAJAPAN PROJECT」というキャンペーンの中で、桃井さんに出張ってもらった、というもの。

Kirakikajapan_2 きらきらしてるサイト。

このKIRAKIRAJAPAN、「コドナ(子どもと大人の合成語)」というキャンペーンを張っており、その中で販売される桃井さんの扇子はちょっと欲しくなりました。

【プロシューマを”プロ”にするポイント】
なぜヘタなプロシューマ・デザインでも、桃井さんの扇子が欲しいと思うのだろうか?

買いたいと思う人は、彼女の生き方、彼女の演技、彼女の作品、彼女の発言、つまり彼女というアイコンに共感するから買いたいのである。失礼だがその作品を買うわけではない。

実はプロシューマの作品、そういうものなのではないだろうか? ローリング・ストーンズのギタリスト、ロン・ウッドの絵描きとしての才能は認められている。だが画家としての彼の作品は買われない。音楽表現を別の媒体で表現したことに対して、初めて買いが入る。

Rec01 by ロン・ウッド画伯。

だからプロになりたいプロシューマは、できるかぎり自分の生い立ち、生き様、経歴、影響下、思い、目標、実績、趣味・・・など、自分という人間を伝えるべきなのである。自分の中で絵を書くことがどういう意味があるのか、率直に伝えることが大切。作品評価の前に共感あり。たとえ地味でもいいから、正直な思いや経歴を書くこと。そこに「共感の源泉」がある。

プロ育成のプロダクションの売り込みは、共感をつくりたいがために虚飾されがちな要素をつくりこむ。だがプロシューマはそうではない。ロングテールの時代だからこそ、地球上のどこかから、あんがいたくさんの共感が得られるのである。

プロシューマにもプロになる機会が拓かれつつある。今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月20日 (水)

‘YOU’プロシューマ市場 3.プロシューマ・ハードウェア市場に賭ける

勝手にアドバイス:旬ネタ第2回目は、3.プロシューマ・ハードウェア市場に賭ける 。

今週は、未来評論家アルビン・トフラーが1980年に予言的に発表した「プロシューマ」というコンセプトが、今世の中で爆発していることをテーマに書いている。

【プロシューマをターゲティングする】
素人以上プロ未満まで、相当に意識やスキルなどに違いのあるプロシューマ。彼らをひとくくりにしてしまうと、どのようなレベルでプロシューマを語り、またプロシューマ相手の商売を仕掛けるかあいまいになる。

そこで昨日、プロシューマをその活動面から4タイプに分類してみた。

「オープン系」は、ウェブのさまざまなツールを舞台に、ウェブ世界へ献身する人々「コバンザメ系」とはツールから一攫千金をねらう人々。「本業がらみ」は自分や自分の仕事を広める手段としてウェブを使う人々、そして「趣味の範囲」とは楽しみを追求する人々。

マーケティング・ターゲットとしてはまずは「本業がらみ」の人々を攻略したい。本業がらみはお金になりやすいNo.1ターゲットである。市場変化の感知度も高く、顧客を持とうという意識もある。いつかは一歩進めて「プロになる(独立する)」という意識を持つ人々、起業家予備軍でもある。

しかし趣味が嵩じてプロになるという人々もいる。主婦のビスケットやパンが路地裏で流行って、ベイクド・オーブンを買うようになり、ついにはお店を構えるというパターン。これも捨て置けない

この両カテゴリーにも当てはまり、あるいは目標ともなるクラスタ・キーワードが「クリエイティブ・クラス」である。米国の都市計画専門家リチャード・フロリダが主張している。

0465024777_01__ss500_sclzzzzzzz_v1118223 わかりやすい装丁。

【クリエイティブ・クラスとは】
ビジネスセンスを持つクリエイターであり、クリエイティビティを発揮するビジネスエリート」(エスクワィア誌)。
ひと言でいえば「センスのある仕事をする人々」である。

デザイナーには限らない。ミュージシャンや絵描きである必要もない。塗装職人や建築工の左官(セメント工)でも、名人とかけだしではその仕上がりは月とすっぽんである。フェラーリやマセラッティという名車のデザインも手がけた著名なデザイナー奥山清行氏こう話す

Img_ken03  デザイナーの奥山さん。

「クリエイティブとはなにも、アーティスティックな分野に限らない。これまで「ブルーカラー」と呼ばれていた層もクリエイティブクラスに含まれる。「“日本を支えてきたのはホワイトカラーだ”などと言われますが、そもそも日本の高度な経済発展はブルーカラーの人々が良心的にクオリティと創造性の高い仕事をしてきたことが寄与しているということを忘れてはいけません」http://premium.nikkeibp.co.jp/sscf2006/df1/03.html


ちょっと脱線だが、クリエイティブなプロシューマは、実はブルーカラーや路地裏にも家庭にも、「予備軍」ないし「志願兵」として、たくさん存在するということが言いたかった。その市場規模をとらえるには、大々的な意識調査が必要である。だが調査なぞ要らない。間違いなく「今すぐにも」トライすべきターゲティングである。

【「Intel入ってない」パソコン、お持ちですか?】
皆さんのパソコンは90%以上「Intel入ってる」だろう。Intel以外のCPUって何?が普通の感覚である。

CPUの二番手企業はAMDというCPUハードウェアメーカーである。AMDは巨人Intelに次ぐとはいえ離された二番手。徐々にシェアをアップしているが、ガリバーIntelの城壁に穴はまだ数個しか開いていない。そのAMDのシェア打開策は「プロシューマ攻略」。AMDはプロシューマを戦略的に狙うのを公言している

【プロシューマ=クリエイターを狙う2番手戦略】
Intelよりも優れた性能をひたすらアピールしても、巨人に真っ向勝負のマーケティングではむつかしい。ならばマーケティングの定石である「ターゲティング」。そのターゲットは音楽と映画、言い換えればミュージシャンと映画作家たちである。

Umizaru 猿と、 Starwars  ヨーダ。

ある時、秋葉原などで製品を販売している流通業者の方におもしろい話を聞いたことがある。それは、なぜだからわからないのだが、ある時期に「OpteronというPCください」というお客さんが急増したことがあるのだという。“Opteronください”という、CPUを言うだけでPCを買えると思っているあたり、どう考えてもPCユーザーではない。そこで詳しく話を聞いてみると、みな音楽のクリエイターだという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/25/news004.html

ITメディアからの記事の引用l。OpteronとはIntelのCentrinoと同じくCPUのネーミングである。音楽家にはPCは無くても、「Opteron 入ってる」らしい。

Amd01l  AMD Live!サイト。

【フランク・ザッパ(の息子)】
わたしは音楽好きだが好きな音楽は相当偏っている。だが楽器はできない。それでも「郷さん(わたしの名)、楽器は何ができるですか?」と聞かれたのは2度、3度じゃない。わたしは雰囲気づくりがうまいのだろうか?

だが世間には素人音楽家はたくさんいる。AMDのCPUを搭載するPCは、そうしたプロシューマ・ミュージシャンの音楽作り、編集に圧倒的に向いているという評価が確立している。AMDはその評価づくりに戦略的に動いており、「AMD LIVE!」というサイトも立ち上げ、著名ミュージシャンをそろえる(あの複雑で、爆発的なミュージシャンだったフランク・ザッパの息子が、AMDの信奉者としてラインナップされているのにはびっくらした)。

052fzappa2 フランク・ザッパ。 P1_g6009011w 懐かしいのでもう一枚。

スターウォーズの近作や海猿のコンピュータ・グラフィックスに採用された。音楽だけでなく映画関係者にも「Opteron、無い?」が広まっている。巨人とまともに戦っても勝ち目はない。AMDのしたたかな戦略を見た。

【プロシューマを育成する勝手なアドバイス】
①プロとの出会いの場をつくる。
煎じ詰めればプロシューマとは趣味と本業があいまいな人たちである。趣味からプロへとステップアップさせるきっかけとなるのは「プロとの交流」である。崖から落ちろ~!というひと言を告げられ、本当に落ちる人を探すことが必要である。

②プロシューマの発表の場をつくる。
出会って何らかの触発をされて、「よしプロシューマに一歩踏み出すぞ!」と思えば、研究の後、自分から何らかの発信をしたくなる。その発信をめぐる場が欲しい。書きメディアのブログや、絵画やスケッチブログ、それにメルマガなどである。

③プロシューマを選抜する。
発表の場からおもしろいもの、優れたもの、キャラクターが際立つ人などが選抜されるコンテストの場が欲しい。Cherryさんも料理コンテストに挑戦してたっけ。3年後にはプロからこういうセリフも出ていることだろう。プロシューマながら、いい仕事ですね~」と。

①~③、まだ一貫して実施しているところはないと思う。あってもメジャーではない。プロシューマという、日本だけで少なくとも数十万人いる市場がそこにあるのにも関わらず。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月19日 (火)

‘YOU’プロシューマ市場 2.ココセレブからブログキャスターへ

勝手にアドバイス:旬ネタ第2回目は、2.ココセレブからブログキャスターへ。

昨日(2006年12月18日)からネット時代の申し子「プロシューマ」をテーマに書いている。

【プロシューマの分類】
プロシューマを『プロデュースする消費者』と呼んでも、『プロフェッショナルな消費者』と呼んでもいいだろうと、昨日のブログに書いた。生産もするし、ある人はそれが嵩じてプロにもなる。だからどっちの略でプロシューマとしてもいい。だが厳密には違いがある。そこで分類図を作ってみた。

Bunrui_1  オリジナル分類。

プロシューマには「」、つまりネット上で色々な活動をすることを主体とするプロシューマと、自分や自分のしたいことの「表現」を主体とするプロシューマに分かれる。もちろん完全に切り離すことはできない。

」派はさらにオープン系(CSSがとても使いにくいココログの使い方を、懇切丁寧に教えてくれるサイト構築をする人が代表的存在)と、コバンザメ系Googleの検索連動型広告システムを悪用して、サヤ取りをして年間数億円も儲ける人が代表的存在)。前者は「みんなでがんばろう」系、後者を「きわどくても儲けたい」と言いなおしてもいい。

表現」は、ブログやメルマガを通して自分の本業のPRや受注活動につなげるという本業がらみ、あくまで趣味の範囲に納めるという人に分かれるだろう。

どれが良いとか悪いとかではない。ネットを泳げるブログやメルマガというツールによって、このような多様な生き方が可能になったと考えるべきだろう。

【ココセレブ:室井佑月さんの” じゃぁ、またね”】
わたしはココログに引越して(2006年9月)ココセレブをざぁ~と見たとき、室井さんのブログを発見した。こりゃいいぢゃん、とっても読みたい!と思った矢先の2006年9月26日、終わってしまった

彼女の最後のココログ・ブログの出だしはこう。「先週は寂しいって気持ちが身体中、ぱんぱんに膨らんで、なんだか暗い調子になってしまった」。

Head_1

その理由、室井さんはこう書いている。「契約の関係上、今月一杯なんだ。一応、あたしはプロだから、ここだけ特別に無給でということにはいかない」。なるほど、原稿料(400字詰め単位?)が出るんだ。

だがブログを終しまいにするって、一体何だろう?と思った。そのことに軽い衝撃を感じた。確かにセレブは無給では動かない。だがあらためてブログってメディア、何なのだろう?と考えてしまった。

【ブログキャスターというブロガー育成&放送局】
室井さんはそもそもプロだ。だが個人が(タダで)世間に意見や作品を発表できるメールマガジンやブログ、投稿サイトというメディアが、プロシューマ市場の爆発的拡大に拍車をかけたことには異論はないだろう。

そこでひとつの美しいプロシューマ育成サイトを紹介したい。ブログキャスターというパーソナル・エージェント。

Rogo  Image2_2
Blog_caster

【ブログキャスターのコンセプト】
パーソナル・エージェンシー
聞きなれない言葉かもしれませんが、メディアプラスを一言で表現するとこのワードに凝縮されます。モデルにはモデル事務所、女優タレントには所属事務所がありますが、専門家、一般の方にはそのようなエージェンシーが存在しません。メディアプラスはこのような専門家に特化したエージェンシーなのです。
(同サイトより)

つまりブロガーのエージェント、いやプロシューマのエージェントなのである。

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所属ブロガー。

スタイリスト、ヨガインストラクター、心理カウンセラー、料理研究家、など200名以上の各界著名人の「専門家ブロガー」をメディア・企業に提供を開始した、とされる。美女が多いのだが、美しいだけでなく手に職を持つ人もいる。だがどこか「際立つキャラクター」が選定基準のようだ。

【プロシューマ育成の方向性】
美女という切り口でブロガー構成をするという是非はともかく、ブレイク前の専門家をブロガーとして育て上げる過程がエージェント活動というところは新しい。ただサイトをざぁっと見ても「書くことは苦手」「更新なし」という女性も多そうなので、やはり女性対象のエージェント稼業は大変であることが推察される。

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所属ブロガー2.

プロシューマ育成としての方向性が、このサイトからもいくつか見出せる。

①セレブ未満、素人以上のプロシューマを対象にする
2006 ミスユニバース ファイナリストもいるが、すでに名が売れている人々ではない。強いて言えば「キャラクターが際立っていること」が選定条件だろう。

②パーソナリティを伸ばす
ココセレブのように「表現者としてのブロガー」を雇ってブログを振興するのではなく、書くことを含めたパーソナルな才能をブログというツールでアピールしつつ、別途プロモーションを実行する。

③ブログキャスターはB2Bの売り込みツール
「ブログキャスター」は、メディア・企業様向けのBtoBサービスであり、 コンシューマー向けの”メディア”ではありません。(引用元 同サイト)

とあるように、企業に彼女たちを企業のキャラクターとして、またアドバイザーとして売り込むことが主眼である。だからこそ一般人にも「美しい!」「綺麗だね」と思わせるように、画像制作にお金をかけているのだろう。B2Bでの収入獲得というところが、これまでのブログサイト=広告収入で運用というのと、決定的に違う。

【ブログとは・・・・?】
ブログとは、自己表現を商売にし、またパーソナリティをマネジメントされるツールなのだろうか?

まだ生まれて間もないメディアだから、とりあえずこう応えておこう。プロになりたい人にはプロになる支援ツールになる。アマの立場で愉しみたい人には仲間づくりツールになるという、融通無碍さ。まさにゴールドラッシュ時代の「ジーンズ」である。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月18日 (月)

‘YOU’プロシューマ市場 :1.‘YOU’プロシューマ市場とは

2006年の「Person of the Year: You/今年の人『あなた』」、という、TIME誌のニュースを聴いただろうか?

TIME誌ではパーソン・オブ・ザ・イヤー(Person of the Year、今年の人)として、タイムの編集部がその年最も活躍した人物を毎年発表している。今年はyoutube、MySpace、ブログで活躍中の「世界中のあなた」になった。

1101061225_120  PIC you Up !

これにちなんで今週の勝手にアドバイス:旬ネタは、「You」という意味とその活動をもっとも的確に圧縮表現した「プロシューマ」をめぐる最近の事例を紹介しつつ、プロシューマ・マーケットが爆発している現象を考えたい。

【プロシューマとは】
文明評論家のアルビン・トフラーが古典『第三の波』(1980年刊)の中で、「いずれ生産者と消費者の垣根が次第に薄れて、消費者は自分たちで消費するものを自ら生産していくようになるだろう」と予言した。プロシューマとはProducer(生産者) + Consumer(消費者)をあわせた造語である。この予言はパーソナル・コンピュータの発明、普及と共に広まり、インターネットの登場で決定的になった。

プロシューマを『プロフェッショナルな消費者(pro-fessional con-sumer)』ととらえる識者もいる。Home Depotに行ってドアを買ってきて取り替えてしまうような、プロ顔負けの消費者である。

他にも『先見的な消費者(pro-active con-sumer)』という言い方などもあり、いずれでもTIME誌が示した「You」コンセプトに含まると言っていいだろう。

【身の回りを見まわしてみよう】
昔は印刷に出していた年賀状は、パソコンで筆まめなどのソフトウェアで作成し、素晴らしい印字機能を持つプリンタで印刷している。インターネットから素材をダウンロードしたり、インターネット年賀状さえ使っているだろう。デジカメで撮影した画像をを写真屋(とはもういわない)で印刷をすることもあるだろうが、たいていはCD-ROMに焼き付けて、必要なときに自分で見るだけだ。

事業所の中でも自社で名刺をプリントしている会社も多いし、DTPでOB向け広報誌など社内印刷をする会社もある。セミナーやイベントの宣伝も、顧客メールリストからダイレクトにできるし、広告代理店を通さずとも自社で広告だって打てる。

【ゴールドラッシュの‘ジーンズ’から‘You ラッシュ’へ】
youtubeMixiSecond Lifeも、あるいはマイクロソフトやアップル・コンピュータも、本質的には「You」が自分自身を表現する「メディア」、場ないしツールボックスを提供している。

場と箱は作ったぜ、あとはプロシューマにまかせた!本質的にそれだけで、そこには「中身」はない。

だがコンシューマ向けの中身のあるグッズや機能や科学やサービスよりも、単なる「器(うつわ)」だけのプロシューマ向けの市場にこそ、ニーズも時価総額もシフトしたのが今年2006年であった。歴史的な転換点である。

19世紀後半のアメリカ西岸のゴールドラッシュ。その大ブームの中で最も儲けたといわれるのは、ご存知リーバイ・ストラウス(リーバイス創業者)のジーンズだったといわれる。金鉱の激しい採掘作業でも破れないズボンを開発したとされる。

Lab_0001_0002_0_img0128 う~ん、ジミィ・ディーン。

21世紀初頭、Web2.0を理屈上の背景とする「Youラッシュ」でも、この法則は変わらなかった。つまり「You」を引き立てる道具や場が一番の儲けになりつつある。Mixiの時価総額は2000億円、youtubeは1900億円で売却された。

そのMixiのサイトはいまだにB版!(笑)。youtubeは単なる動画再生サイト(しかも著作権訴訟との争いも)。それでも起業の熱意とサイト構築技術と適切なマーケティングで巨万の富。2006年、をれは1995年頃の日本のインターネット夜明けと同じくらい、いやそれ以上のインプレッシブな年になった。

【先駆者All about】
プロシューマ市場の先駆者は何といってもAll about。ブログを書く上でも、かなりお世話になっています。

Allabout_logo_03  その道のプロ、がそもそものコンセプト。

All aboutはリクルート関連の会社として出発。リクルートからはなぜたくさんの風が生まれ世の中を変えるのか。メディア再編王のDNAを感じる。All aboutの収益モデル図を示した(同社2007年3月期中間決算資料より)。

Business_model

この中で注目は「個人事業主のプロファイル事業」である。プロシューマ事業部門と言っていいだろう。2006年11月に公表された中期計画資料から、専門家は333人登録されているとしている。分野は「住宅」「マネー」「法律」「ビジネス」「キャリア」「ペット」である。このサイトの知名度、信頼度は高いので、今後もプロシューマ登録は増加の一方だろう。

Allabout 伸びるプロシューマ。

個人を豊かに、社会を元気に。まさにプロシューマ・コンセプト。もっと伸びてほしい会社である。

Allabout02  プロから「個人」へシフトしている。

【旬ネタの予定】
1.‘YOU’プロシューマ市場とは(2006年12月18日 本日)
2.ココセレブからブログキャスターへ → 19日
3.プロシューマ・ハードウェア市場に賭ける →20日
4.50+のプロシューマ: 桃井かおりさん →21日
5.ケータイ・プロシューマ: 内藤みかさん →22日
6.成長市場としてのプロシューマ

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月17日 (日)

矢内理絵子名人 女流棋士の挑戦

日本将棋連盟は経営改善の一手が打てず難儀している。棋譜(将棋の打ち手)ではなくて、経営面のことである。棋士は増えるが収入は伸びない。だから連盟の運営は四苦八苦の状態だと伝えられる。

棋士は喰わねど高楊枝というわけにはまいらない。羽生善治氏ら一握りのトップ棋士だけに依存できないゆえ、組織のリストラ策も実行する。ところがこのリストラ策が案外人気回復の一手になりそうなのだ。

【勝手にアドバイス Vol.88 矢内理絵子名人 女流棋士の挑戦】
将棋ファンを拡大する一手が、女流将棋協会の設立と、女流棋士の看板スターの活躍である。

【日本将棋連盟の経営状況】
日本将棋連盟の収入源である棋戦契約金は2004年度で約17億6000万円。今年4月現在の現役棋士数は156人。10年前に比べて17人増えたが、契約金総額はほぼ横ばいである。

気になる棋士の収入はいったいどのぐらいなのだろうか。

棋士には対局料・賞金のほか、月々の給料が出ていて、いずれも契約金が元手になっている。05年1―12月の獲得賞金・対局料(月給込み)ランキング1位は羽生善治3冠の1億391万円。一方、成績不振の棋士の年収は200万―300万円程度という。
(引用元 同)

一般企業で言えば、収入が伸び悩む中でも従業員が増えているという状況。だから「経営のプロを招こう」という声が棋士からも上がっている。だが棋士連盟には将棋のプロはいても経営にはプロが不在なのである。

【女流棋士の独立】
そんな経営問題で揺れる棋士連盟から、女流棋士たちが独立する。来春(2007年)メドに新団体を設立し、法人格を取得する。そのねらいは収入源の確保と、女流棋士の独り立ちにある

Soshiki  スピンアウトですね。

現在は50名の女流棋士が名人位や王位を争っているが、男性棋士よりも対局料も安ければ福利厚生面でも差がつけられている。それというのも羽生善治氏ほどのスターも不在なら対局中継も少ないからだ。ならばこの経営問題で揺れている中で「いっそ独立」してがんばろうという、あっぱれな心粋である。応援したい。

だが男性棋士界でさえ運営に苦慮する中、女流棋士が独立してやっていけるのだろうか。

【スター候補はいる】
12月1日、「女流将棋協会(仮称)設立準備委員会」が設置され、正式に発足の準備に入った。設立準備委員には6名の女流棋士が名を連ねている。蛸島彰子さん、藤森奈津子さん、中井広恵さん、矢内理絵子さん、石橋幸緒さん、そして大庭美夏さん。

注目は将棋界のマドンナと言われ、NHKの『囲碁将棋ジャーナル』の解説にもよく出演される矢内理絵子さん。今年は女流名人位を獲得し、自身のブログも書き始め、知名度もアップしてきている。

P03_1s  もひとつ。P04_1s

将棋界では抜群の知名度なのだが、将棋をしない人には誰?が矢内さん。だからインタビューで、彼女はこう話す。「女子プロゴルファーは?と訊かれたらゴルフをしない方でも『宮里藍さん』『横峯さくらさん』と答えられが、『女流棋士で誰か知ってる?』と言っても、名前が出てこない」

そのために自身のブログを立ち上げ、さらにヤフー将棋のオンライン対局イベントにも積極的に関わる。さらに将棋とは直接関係ないトーク番組、クイズ番組にも出ます、と。

Getpicture  
ヤフー将棋の場面(羽生王座。1対3)。ネット将棋道場はなかなか流行っている。

【凛とした所作が美しい矢内名人】
マドンナと言われる矢内さんだが、対局時の凛とした姿、集中力こそ美しい。この対局の姿をもっと広めることがもっともPR効果が高いと思う。

P03_2s  パシっ。

「テレビの将棋番組はルールがわからないと見ていられないんですよね。これって静止画かな?みたいな(笑)」とインタビューで語る。女子ゴルフブームを牽引する宮里藍さん、横峰さくらさんにも通じる、もの凄い集中力。さすがプロです。この姿を女性ファンへと広めたることが、業界(棋界)の底上げになるのではないだろうか。

P01_1s  ファンのためにもう一手(枚)。

【勝手にアドバイス】
対局を女性ファンに見に来てもらう。宮里藍さんが大勢の女性ギャラリーを引き連れるように、矢内名人もギャラリーを作りたい。それには一流ホテルで対局を行い、その模様を大きなスクリーンでど~んと映し出す。ギャラリーの女性ファンにも凛とした洋装/和装で来てもらう

男臭い将棋サロンでは女性ファンは開拓できない。いっそオシャレな将棋カフェをつくりたい。珈琲と音楽と将棋盤。「熟考する女は美しい」がスローガンかしら。

③男子ゴルフツァーに果敢に挑戦する17歳の女子プロゴルファーミシェル・ウィー。彼女をお手本に矢内名人がイケメン棋士と対戦する、男子対女子の対局企画もいいのではないだろうか。

そう考えて、棋士連盟ウェブサイトでイケメン棋士を探したが、こっちは・・・一手が打てなかった(失礼)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月16日 (土)

放課後子ども教室へのマーケティング・アプローチ

昨日(2006年12月15日)、教育基本法が参議院で可決された。新聞を読んでもそのスローガンは抽象的でよくわからない。「公共の精神」はともかく「我が国と郷土を愛する態度を養う」なんて、どんなに古い会社の社訓でもこんな陳腐な文言はない。正直また美しい国か、と思った。

Im20061117as3s1700d1711200613  出欠なき出勤? 

だが教育現場の議論はどんなに抽象的であろうが、それは政治家と教育者が責任を負うべきもの。だからひとりの市民として関与できそうなことを考えてみた。それは「放課後」である。

予算規模は決して大きくないが(約300億円)、地域社会の再生、小学生同士の異年齢交流をねらいとして進められようとしているのが「放課後子ども教室推進事業」。サラリーマンに5時から社員がいるように、子どもにも放課後生徒がいてもいいだろう。生きる意欲、学ぶ意欲の原点は何かに「興味を持つこと」だから。

今日の勝手にアドバイスは、「放課後子ども教室」をテーマにしたい。

【勝手にアドバイス Vol.87 放課後子ども教室へのマーケティング・アプローチ】
厚労省の放課後児童健全育成事業(いわゆる学童保育)と、文科省が新設する放課後子ども教室推進事業を一体で運用して、全国すべての小学校区20,000箇所)で子ども教室を推進させるのが骨子の政策。

市町村は運営委員会とコーディネイターの配置、都道府県は推進委員会の設置と指導者研修と言う役割分担。予算規模は「放課後児童健全育成事業」が190億円、「放課後子ども教室推進事業」が138億円、〆て328億円、20,000箇所で割ると@164万円。予算にはハード整備を含まないとしても、ボランティア運営が主体となる。

まず役所のタテ割行政を取っ払えという熱い議論もあるようだが、大切なのは子どもたちに具体的に何を提供するか。ここに知恵を絞るべきだ。

【学び、体験、交流、遊び。生活】
シッター的な機能から、子ども教室=学びの場まで。「学び、体験、交流、遊び。生活」の5つのキーワードから具体策を考えなさい、というのが制度の趣旨である。

いくつかわたしなりの切り口を考えてみた。

①地元のトップランナーを呼ぶ
②トップランナーの舞台裏を体験する
③こどもショップ運営する
④料理の達人体験をする

【地元のトップランナーを呼ぶ】
世間の知る一流のレベルの人ではなくても、さまざまな分野で地元にもトップランナーがいるはずだ。思いつくままに挙げる。百貨店の婦人服のバイヤー、がんこな蕎麦屋の店長、飲料メーカーの技術者、元箱根マラソンランナー、自動車会社のデザイナー、少し売れている漫画家、新種の果実づくりの農業従事者、動物園の飼育係り、落語家の卵、小動物のブリーダー、・・・。その道を歩いている人の仕事の話を、学童保育所や市民センターであれこれ話してもらおう。

Toprunner_tv  トップらんなー。

実は子どもは、パパやママが何の仕事しているかよくわからい。○○会社という勤め先名はわかっても、そこでの仕事って何?みたいな疑問がある。だから地元に住んでいる仕事人を呼んで、12歳前のハローワークぽく子どもに仕事経験を還元するような場があってもいいと思う。

トップランナーには有休をとってもらい、ボランティアでやってもらえば、ほぼタダで開催できる。

【トップランナーの舞台裏体験】
トップランナーの仕事場、舞台裏を見学できれば、また興味も深まるだろう。たとえば蕎麦屋の調理場での蕎麦打ち、絵画の修復作業、地元の劇団やミュージシャンのリハーサル、大学キャンパスの実験室、陸上自衛隊の訓練風景、行列のできる法律事務所、(地方)テレビ局の控え室や放送現場、顧客からの苦情が殺到するコールセンター(そりゃまずいか笑)・・・。

仕事は、百聞は一見にしかず。それに見学なら交通費補助程度の予算でできる。

【こどもショップ運営】
どこにでもある商店街の空き店舗を自治体が借り上げる。一般向けにイベントや転貸をする一方、一定期間だけ「こどもショップ」を開催する。こどもがコーディネイターと一緒になって、企画・仕入れ・運営・販売まで、こどもがこどもにモノを売る商店をつくる。こども文化祭みたいなもの

これは算数にも(仕入れや販売)、国語にも(広告文)、美術にも(ポスター)役立つ教育効果があるし、何よりも お店をつくって儲けるのは絶対におもしろい

地元に大きなスーパーがあれば、スーパー内で空きスペースを借りて子どもショップを入居させよう。お母さんもやって来るので商売にもメリット。ダイエーなぞ空き店舗で困っていると思うが(これは余計でした)。

【料理の達人体験】
実習としては料理体験がベスト。料理は情操教育に役立つばかりか、仕事や勉強の段取りまでが身につく。素材をここまで調理して、次には○○を仕込んで、ソースも作っておいて・・・など。何よりお腹が一杯になるのもいい。

今の学童保育の場では調理ができるような設備もないので、廃校になった学校施設の給食室を利用して。できれば食材は地元産の無農薬野菜、自然米、自然豚などがいい。農家や酪農家から低価格で素材を仕入れる。地元のスーパーとタイアップするのもいい。地元の料理人を呼んで指導してもらえれば、ぐっとくる刺激もある。

調理したものを夜のおかずとして子どもがお持ち帰りすれば、共働きのパパもママも涙モノ。

【放課後コーディネイターのすべきこと】
@164万円では活動費用はほとんどまかなえない。それは事実。でも世界を見渡せばもっと厳しい教育の現場がたくさんあるわけで。鉛筆もノートも黒板も教室も給食室も図画工作室も、すでに日本にはタンとある

P601  ある途上国の教育の風景。

放課後教育で大切なのは、すでにタンとある資源を組み合わせるアイデア。そのポイントは優れた仕事をする(身近なところにいる)大人との交流だろう。失礼だけれどもヤル気の無い先生も、根性論で走れ!だけのエセ・運動コーチもタンといるわけです、学校には。

アイデアを企画し提案書をつくり、地元の協力者を獲得し、関連企業を説得する。国が示す「コーディネイター」という放課後マーケターがするべきことはこれだと思う。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月15日 (金)

ZOZOタウンという‘カウンター・カルチャー通販’

今日の東京は温い陽気でしたが、先週来手元が寒くてならない。それというのも今年の2月、手袋を片方落としてしてまったのだ。案外気に入っていたので、探し回った。だが見つからなかった。残念だった。

向田邦子さん には、冬の寒い日にも関わらず(現状に我慢したくない)というヤセ我慢をして、手袋をしないというイキサツを書いた「手袋」という傑作エッセイがあるが、わたしはイキサツの無いただのやせ我慢。会社帰りに量販店に寄ってみたが「これは」というものがない。

よし!お気に入りを探そう。と思いついたお店のある街の名前はZOZO。街といってもバーチャルな仮想タウン。だがそこらの街よりずぅ~お店と商品のセレクトが効いている。しかも業績は絶好調。

【勝手にアドバイスVol.86 ZOZOタウンという‘カウンター・カルチャー通販’】
――「ZOZOTOWN」とはひと言でいって何でしょうか?
前原 ひと言で何?と聞かれると、『想像と創造の産物』と答えています。
――それは会社のフィロソフィーなのですか?
前原 そこまでは固くないですが。

引用元MdN Interactive http://www.mdn.co.jp/content/view/260/41/

そこまで固くない」というゆるさにこそ、この会社の熱気、ヤル気の原動力を感じる。前原さん(この引用のインタビューではマーケティング本部 ディレクターという肩書き)がそういうのもよくわかる。ZOZOは、こうありたいというスタッフの想像の産物を次々と実現して、若い人から圧倒的に支持されている通販サイトである。

わたしはこの会社の社員の平均年齢の(残念ながら)1.8倍ぐらいの年だが、直感的にこのサイトには感動した。ほんとうに良くできているのだ。

【ナチュラルな感覚で創業】
いつのまにか世の中は情報やモノで溢れかえっています。 必要ないことも嫌でも目や耳に入ってくる。そん情報過多の 時代に生活しているからこそ、私たちに今後必要とされるものは「ナチュラルな情報選択能力」であると思います。 「あっ、これなんかいいなぁ」とか「俺はこっちかな」のような。
株式会社スタートトゥデイ 代表取締役 前澤 友作 

Zozo  まず街が出てくる。

【何が素晴らしいと思ったか】
わたしがくどくど述べるより、ZOZOにアクセスしてほしい。ついでにいくつかわたしがハハンと思ったポイントを書いておきたい。

①街というコンセプト
②ブランド・ミックスへの強い関与と気配り
③売り手=買い手という一体的な意識

①について、MdNから再び引用する。
渡邊 「ZOZOTOWN」になる前は、ショップは平面的なデザインだったんです。(中略)じゃあ、「街」だとしたらどうやって、それぞれのショップを表現したらいいんだろう?と。

――それで、実際の建築家の方々に発注することになったのですね。

前原 最初はみなさん模型をつくろうとしていましたからね。実際の建築物と思ったみたいで。
渡邊 そうなんですよ、それで「いえ、実際には建たないんですけど」って説明をしたりして。建築家の方も考えていることを形にできないものってたくさん持っているみたいで、それがサイト上だとある程度何でもできるんです。消防法とかも関係ないし(笑)。

こんな感じで創られた街は、ほとんどのショップが3Dイメージ。リアルな店舗に入るという顧客の感覚を大切にしているのだと思う。渡邊さんは創造開発本部 デザイン部 ディレクターという肩書き。

0103offi01  ショップへの道。

②ブランドミックスについては、員が欲しいと直感したブランド優先するという。実際にはブランドミックスは苦労しているはずだが。現在は「Central(ビームス、ユナイテッドアローズなどメジャー)」「Concept(時しらずなどこだわりブランド)」「セレクト(byZOZO)」「Trend(若いブランド)」「LifeStyle(吉田カバンなど)」と分けている。以前あった伊勢丹の解放区という試みに近いものを感じる。

Photo_zozo_odetteeodile  3  Bg
セレクトショップ建物。     デザイン。         内部。

③売り手=買い手という一体的な意識とわたしが感じたのは次のような点。

サイズへのこだわり、親切さ; リアルな寸法、標準的な寸法などがとてもわかりやすく細かく掲載。
受注会スケジュールリストというくすぐり: ブランド別に新製品の発売スケジュールを載せている。
優先購入というあざとさ: 発売前の新製品には、優先購入品が設定されている。それをクリックすると、発売開始までチクタクと時間が減っていく数字があるのだ。実に小憎らしい。
拡大画像の使い方がとってもいい: 大きく、はっきり見える、柄まで明瞭。
・商品を着ているモデルの身長と体重の記載あり: 痩せているからカッコイイ(買ったらXXX)という声に応えたのだろうか。正直。

Yuft  これが優先購入券。締め切りまでの時間がチクタク。

【若いこと、勢いがあること】
この会社が差別化されているポイントはいくつもあるが、まずスタッフ(正社員は150名ほど、平均年齢24歳ぐらい)は、セレクトショップの店員のようなイメージがある。おもしろいと思えば食べっこ動物のアクセサリーも売る。買い手の立場でサイトのサービスをあれこれいじる。これがこのサイトの原動力なのだろう。

売上高推移
12億円 (2004年3月期実績)
18億円 (2005年3月期実績)
45億円 (2006年3月期実績)
40億円 (2007年度上半期だけの実績)

75189a12  ZOZOの会社の雰囲気。

【既存の通販やギフト会社では】
多くの老舗通販、老舗ギフト会社では「若い社員の発案で好きなブランドを導入する」「アイデアを即座に活かす」という仕事のやり方ができなくはないが、社内に壁がある会社も多いのが実情。だからZOZOの若くて直感の仕入れは理解できないし真似できない。「おもしろいこと」ベースにだけでは舵が取れないのである

仕入れだけではない。通販会社へは、システム会社から「カタログをめくるように見せる技術です」「顧客クラスタをこれこれ分析できます」というような提案がある。通販会社は時にそれを取り入れる。サイトはある程度便利なる。(既存)顧客分析も精緻になる。だが売上は上がるとは限らない。顧客のためにシステムを作るというより、会社のためにシステムを作るということになりがちだからである

【勝手にアドバイス】
ZOZOはそのデザイン、セレクトの目利き、サービス品質で他社を圧倒している。これは褒め言葉なのだが、青春の輝きというか青々しいというか、スタッフの生々しい息吹を感じる。前例にとらわれないカウンター・カルチャー的な活動を感じさせる。

だが、そこがZOZOの死角かも知れない。「優れた店舗には優れた店長がいる」「店長を中心に才能が集まる」「店長変われば・・・・」ということもある。小売店は店長次第。ZOZOにもまだそういうガレージ感覚がある。今の売上高の勢いだとすぐメジャーの会社になれそうだが、好事魔多しである。

だが、仮に好事魔がありこの会社の事業構造が変質したとしても、「ZOZOというサイト、あれ凄くよかったよね」と後々ファンから語り継がれる・・・そんなサイトかなと思った。これはわたしの想像の産物ですが。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!。

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2006年12月14日 (木)

うつぶせ寝グッズに観る「素直な」商品開発

あなたはうつぶせ寝派だろうか、仰向け寝派だろうか?どちらですとお答えになろうと、寝床ではこっち向いたりあっち向いたり、ゴロリゴロリしているのが健康のあかし。

たった15分、ウトウトして机にうつぶせて寝る気持ちよさ。これはベッドや布団ではなかなか味わえない、短くも深い眠り。zzzzz・・・

と午後ウトウトしかけていたら、フランスベッドからの新製品のニュースを読んで目がぱっちり。思わず「これはいい!」とうなずいてしまった商品開発から、今日の勝手にアドバイスは「うつぶせ寝」がテーマ。

【勝手にアドバイス Vol.85 うつぶせ寝グッズに観る「素直な」商品開発】
フランスベッド(本社:東京都新宿区)は、いびきを軽減し、床ずれを予防するうつぶせ寝専用ベッド「健康うつぶせ寝専用ベッド」を2006年12月中旬に発売する。マットレスに“呼吸穴”を設けて、うつぶせに寝ても呼吸しやすくした。

Bed20061212mat  くぼみがポイント。

ありそうでなかったのがこの窪み。よだれがたまったらどうしよう!と思ったが、そこはもちろんちゃんと工夫されているようだ。

【製品コンセプト】
今回発売する「健康うつぶせ寝専用ベッド」は、ベッドフレームとマットレスから構成しており、マットレスの頭を置く付近に円形の呼吸口を設けて寝ている間も呼吸をし易くして快適なうつぶせ寝を実現します。呼吸口の下部にはメッシュ仕様のフィルターを設置し、物の落下やベッドの下からの埃の吸引を防止するとともに、取り外しが可能なため掃除が楽にできます。

Img91_file  いろいろ変則モノあり。

どうやら鼻と口を入れる部分は取り外して洗浄(洗濯かしら?)が可能なようだ。これで枕をわざわざどけて、うつぶせ寝をするあなた(わたしはそうしている)にも朗報。

【素直な商品開発の発想】
ウンチクとして「うつぶせ寝(腹臥位)療法は、気道を確保して、いびきやせきの軽減、床ずれの改善ができる」という主張をフランスベッドはしている。『うつぶせ寝健康法―日野原先生も毎日実践!』という本もあり、「イビキ、睡眠時無呼吸症候群、肺炎、脳梗塞の予防」などを主張されている。

4584189099  いくら先生が高名でも、著者より名前が大きい・・・。

だが、わたしは直感的に、そういう科学(シーズ)は裏づけであって、そもそもの発端は「うつぶせ寝って気持ちいいよね」「どうして今までうつぶせ寝ができるベッドが無かったんだろう」という「素直な発想」から企画したように思えてならない。この点はいずれフランスベッドに問い合わせてみたいが。

【うつぶせ寝グッズは案外多い】
これは「ちょっと寝 うつぶせ枕」として紹介されている商品。その商品説明文のさわり。

逆U字の本体に顔を乗せるという、こちらもちょっと特殊な枕である。顔の輪郭をこの枕で支えることで、口と鼻は宙に浮いた状態となり、気道はきちんと確保されるので安心だ。

St_mak01  St_ma04  よさそ。

価格は1980円と失敗しても損がないレベルである。他にもいくつか類似の商品あり。

【顧客への共感がスタート地点】
シニアビジネス』(村田裕之氏著)で、村田さんは睡眠障害に悩むシニア向けの商品開発について「なぜ眠れないのか、眠り方のどこが問題なのか、どうすればもっと快適に眠れるかのアドバイスが、不眠で悩む顧客にとっては有益なはずだ」と書いている。シニア分析では一人者の方、その好著です。

「顧客の潜在需要に『共感』するテーマ選定力が大切だ」と主張されている。

4478502315_09__aa240_sclzzzzzzz__1 好著。

短い時間でいいから深い睡眠がとりたい。睡眠障害のある人には切実な問題なのである。それが「うつぶせ寝」や「短い時間オフィスで仮眠」で実現できるなら、その方々にはこうしたちょっと変わった商品でも「福音書的な商品」になる。

【勝手にアドバイス】
うつぶせ寝」には、仰向け寝に対してどこか「呼吸とか姿勢とか良くない」という罪悪感ないし迷信があった。

しかしそれは、単に「既存の商品ではうまくそれができない」だけなのを、「身体に良くないこと」と盲信してしまっていただけだった。うつぶせ寝はひとつの例に過ぎない。今ある商品が当たり前と思ってしまうことで、商品開発に自ら壁を作ってしまっていないだろうか

①顧客の習慣や生理に共感しようじゃないか。
潜在ニーズを探せ!とよく言われるが、その立場になろうとしてウンウン唸っても、フォーカス・インタビューしても、製品化のアイデアはなかなか湧かない。疑い深いわたしは、ニーズという用語がどうもクセ者だと思う。

ひとつの提案。顧客ニーズの「ニーズ」という語を使用禁止にする。代わりに「顧客の習慣」、「顧客の生理」などと言い換えてみよう。

②正規な使い方をしていないモノはないか?
もうひとつのアプローチは、正規の使い方をしていないグッズを探すことである? 「仰向けに寝る設計の布団で、うつぶせに寝る」のは正規の使用法ではない。ちょっと使いにくいからと言って、ほんの少し改造しているような商品がないだろうか。そこに商品と少しだけずれた、あるべき生理やあるべき習慣がある。

これと似ていることだが、せっかく許された膝枕(ひざまくら)で、すやすやと寝入ってしまうと正規の関係構築につながらない(こともある)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!。

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2006年12月13日 (水)

lalaというCD&善意交換ネットワーク

物々交換というと何を思われるだろうか。たいていは不用品の交換であったり、好みに合わない贈答品を交換したりというフリーマーケットの発展系のようなイメージだろう。

ウェブ上の物々交換は、ウェブビジネスとの親和性が高いと考えられ、何年も前からいくつかのサイトがあった。だが成功したという話を聞いたことがなかった。ところが米国のlalaというサイトは「音楽CDのスワッピング」に絞って25万人もの会員を集めているという。

その運営になるほど!と思う点があったので、今日の勝手にアドバイスは「lala」サイトを取り上げつつ、交換というマーケティングモデルを考えてみたい。

Lala  lala、Mixiと同じくなぜかβ版。

【勝手にアドバイス Vol.84 lalaというCD&善意交換ネットワーク 】
その手順である。

1.lalaに登録する(今のところ配送の問題もあり北米のみ)。
2・lalaのウェブサイトから、交換リストに手持ちの交換していいと思うCDを載せる。さらに交換を受けたいCDを書きこむ。
3.リストを見たほかの会員がlalaサイトを通じて交換の申し込みをする。
4.lala経由でメールが飛んできて、「交換に応じますか? 」と聞かれる。
5.「Agree」とメールを返信すると、lalaから交換品送付用の郵送パッケージが送られてくる。
6.パッケージにCDを入れて申し込み会員に送る
7.交換品を得た会員は、1回につき1ドルの手数料と郵送料(75セント)をlalaに払う(クレジットカード)。
8.交換品を提供した会員は、その場で交換がなければ「マイナス1品」というアカウントになる。

今のところCD二枚組みは1とカウントするようだ。またセット物は扱いにくいなど、1物対1物になりにくいものもある。だが音楽の大半は10~20ドルのCD一枚モノである。その大衆性と標準化に賭けたというビジネスなのだろう。それがヒットしている。

【lalaの信じるところは・・・】
lalaという交換サービスで重要な点がもうひとつある。これがむしろ彼らのビジネスのポイントなのかもしれない。CEOのBillのメッセージを拙訳した。

われわれのサービス上の行為が、音楽アーチストにとっても良いことなのだとお伝えしたい。MTVで伝えられるイメージとは異なり、ほとんどの音楽アーチストは大きな家にも住んでないし、車を5台も保有していない。大多数のアーチストはレコーディング収入からかつかつの生活を強いられ、コンサートや商品販売でようやく生きているのが実態だ。
わたしはアーチストがもっとCD販売から報われるべきだと考える。lalaは、前例の無い試みだが、CD交換からの収入の20%をアーチストへ還元する。

1ドルの収入の2割、20%をアーチストに出すというのだ。lalaは新譜・新品のCDも販売しているので、そちらでカバーできるということもあるだろうが、起業の意志としてとても感動した。しかもBillはこうも書いている。

わたしはそのために死ぬほど働くことを約束する(睡眠はわずか4時間、これを書いているのが午前3時31分、だから句読点がおかしくても許してほしい)。
Bill Nguyenさん記

Home_props_right  こっちは新品の販売のロゴ。

【車は少なくとも5台は持っているローリング・ストーンズ】
先ごろBigger Bang 世界一周ツアー(南米もアフリカも行った)を終えたローリング・ストーンズの面々は、車は5台以上持っているに違いないが、ニューオリンズにハリケーンが襲来したとき100万ドル(1億円)寄付した。確かそのとき日本政府からの寄付は、5000万円(ドルじゃない)かそれ以下だった。ニューオリンズはストーンズの音楽の故郷(ブルース)なのだ。

これは相当昔の話だが(1960年代中ごろか)、ストーンズの面々は、仕事が無くてスタジオで壁のペンキ塗りをしていた偉大なブルースマン、マディ・ウォーターズを見つけて、「そんなことをしていてはだめだ!」と言ってレコードの録音に参加してもらったという逸話もある。

20060218_rs1
2006年リオ・デジャネイロでのストーンズ無料コンサート風景。のどか。

ソウルの帝王ソロモン・バーグを2005年のコンサートに引っ張り出したのもストーンズの功績である。ソロモン・バーグは死にそうなほど太っていたが(笑)声は健在だった。デビュー40年経っても現役のロッカーと50年前のソウルの帝王のデュオ、『エブリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラブは圧巻だったストーンズなりにアーチストに還元しているのだ。

【ナップスターとくらべれば】
タワーレコードと提携して日本にも上陸したナップスター。音楽交換で市場を席巻した会社である。日本への上陸は「水道の蛇口のように・・・」がうたい文句。

Pic_tap  ナップスターのサイトより蛇口拝借。

水道の蛇口のように。
24時間365日、いつでも好きなだけ音楽が聴ける。ナップスターの定額制サービスは、月々たったの1,280円から。いつでも好きなだけ音楽を楽しめます。また、ハードディスクに曲をダウンロードしてお好きな環境で聴くことも可能です。

これは確かにお得。ナップスターはそもそも米国で「私的交換は悪くない」というテーゼでスタートした会社。だからこういう蛇口理論になるのだろうが、アーチストにどのように還元されているのだろうか。HPからはその説明はない。心配になってしまう。

Signature_nap_tr  タワーレコードにもがんばってほしいが。

【交換に適するモノの要素: CDという素材の変質が少ないモノ】

CDが物々対象品としての優れている点はいくつもある。

・流通量が多く、しかも種類が多い。(選択肢が広い、交換できる可能性が高い)
・品質が経年変化しにくい(大きな傷以外は価値は変化しない)
・流通価値が大きく下がらない(1円になるCDもあるが)
・趣味の品である。(交流も生まれるかもしれないし、価値が保持されやすい)
・サイズ/容量が妥当(小さくて軽いので送付コストが安い)

【物々交換サイトの失敗】
不用品交換の弱点は「劣化」「汚損」もあるが、何より「価値のばらつき」であろう。数ある物々交換サイトが失敗したのは、交換対象品を広げてしまったことで、交換品同士に価格ギャップが生じたこと

思い出してほしい、といっても人類がホモサピエンスの頃かしら。人類の部族同士は集落同士の付き合いを始め、物々交換を発明した。ところがほどなく、物と物にギャップがあると主張する人が出てきて、そのギャップを埋めるのに貨幣を発明してしまった。これを原罪という(かどうかは怪しい笑)。

物々交換でギャップを出すのは太古の昔にもどるのと同じ。だからビジネスとしても理に適っていない。失敗はハナから明らかなのである。

【勝手にアドバイス】
モノあまりの世の中だから、交換対象のモノはどこの家庭にもたくさんある。フリーマーケットの出品物の品質という点でも、日本という国は世界でトップなのではないだろうか?それは喜ばしきことなのか・・・。

CD以上に物々交換に適するものが思いつかないが、次ぐモノとしてはコミックスゲームであろう。

最後に相当脱線。わたしはかねて人と交換したいと思っているモノがある。それはブラウザのブックマーク。これはと思う人と交換をしてみたい。たとえばCherryさん のブックマークはきっと凄く優れている交換しない?わたしのはかなり乱雑だけど(笑)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!。

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2006年12月12日 (火)

メガネはアイ・ウェアからアイ・ケアの時代へ

ふと見回すと、いつの間にか眼鏡美人、眼鏡美男という人がかなり増えた。ひと昔前は眼鏡をしているだけで「・・・・」扱いをされたが、今やメガネはヘアスタイルと同じくらい重要なファッション要素になりつつある。

わたしも人並み以上に目が悪く、裸眼は失明と同じ語である。PCと10時間以上付き合うこの仕事で、視力はさらに悪化している。よし眼鏡を新調するか!と思えば、以前買ったとき(5年ほど前)と比較して、マーケティング環境ががらりと変化しているのに気づいた。

【勝手にアドバイス Vol.83 メガネはアイ・ウェアからアイ・ケアの時代へ】
そこで眼鏡市場の変化と、わたしが欲しい眼鏡という切り口で勝手にアドバイスしたい。

【売り手の変化
ざっくり年代史を作ればこんな感じだろう。

1960年代 地元の眼鏡専門店の時代
1970年代 メガネドラッグを代表とする価格破壊チェーンの台頭
1980年代 量販店のさらなる台頭、地元眼鏡専門店の衰退
1990年代 コンタクトレンズ全盛を迎えて眼鏡市場の縮小が顕著に
2000年代 2/3プライス店の伸張、眼鏡美人伝説から眼鏡復権へ

現在の売り手はおおむね次のように分類される。

1.既存の眼鏡販売店
 →国内生産地(特に福井県鯖江市が有名)をベースにする伝統的な製卸販の垂直統合
2.眼鏡量販店
 →事業テーマはかつての「安売り」から「固定プライス(低品質)」から「固定プライス(品質重視へ)」
3.眼鏡起業家
 →高単価のデザイン・素材品
 →インターネットとリアルの併売で路地裏販売とロングテール販売を実現

眼鏡業界の分類では、以上の他に「デパート内の眼鏡売場」「SC内の眼鏡売場」などがあるが、実態として1~3に包含される。個人的には「メガネドラッグ」「メガネスーパー」などにお世話になった。

Comp_logo なつかしくも健在。

【眼鏡は着替えるもの】
いつも朝が早くて夜が遅い、もう若手とは言えない年齢に差し掛かった営業のODさんは、なんと眼鏡を5本持っているという。いずれも5,000円ぐらいで、いわゆる3プライスのお店で買っているそうだ。度数はぜんぶ一緒にしている。

5本持っているということを聞き出したのは、彼の顔がいつもと違ってるなと気づいたから。パステルカラーのビジネスぽくないフレームの眼鏡をかけていたのだ。彼は極端な例だとは思うが、低価格・均一眼鏡ショップのポリシーは「複数買わせること」である。そう、結局は年間顧客単価を一般のメガネ店並みにするのだ。

大手眼鏡alook(株式会社 メガネトップの店舗名)では、『着替えるメガネ』がコンセプトである。

Alk4_logo  4つのコンセプト=春夏秋冬。

四季で着る服のカラー素材、シルエットも替わるように「メガネ」も服に合わせて四季で替わっても良いのでは?という発想から季節ごとのリリース(中略) 
生活における様々なシーンにあったメガネを考える(中略)
その年の流行や季節毎のカラー、またはディテールを見定めることで(中略)
(中略)「メガネ」から「アイウエア」という認識に広がることでさらに「楽しむ」範囲を拡げていくと言えるでしょう。

アルクでは5,250円、8,400円、12,600円のスリープライスだけでなく、30分以内に加工するスピードも命としている。これだとメガネを買うとういうより「ネイルケア」と似ている。ファッションや髪型にあわせて変える。だから流行や春夏秋冬の着せ替えがある(べしと主張する)。

「単価を追わず数量(本数)を追う」という一貫したコンセプトがあり、その点は理にかなっているが、使い捨てになってしまうことを助長するなら、今の時代に合わないと思う。

【眼鏡にはどんな種類があるのだろうか?】
☆素材から見ると・・・
「セルフレーム(セルロイドなどプラスチック系素材)」
「メタルフレーム(金属系)」
「コンビネーションフレーム(フロントの主要部分が金属とプラスチックの複合)」
「リムレスフレーム(コリア風)」
「ツーポイントフレーム」

☆形状から見ると・・・
「オーバル」「ラウンド」「ブロー」「アンダーブロー」「スクエア」他

☆価格から見ると・・・
「2/3プライシング」(5,000円、7,000円、10,000円)
「2万円クラス」(もっとも標準)
「高付加価値プライシング」(50,000~100,000円、スポーツ用途や超軽量など)

【マーケティング分類】
だが商品がデザインに走るというのは、「デザイン未満」から「デザイン以上」へ市場がシフトしたという証(あかし)である。つまり市場の争点が「機能」や「価格」から「デザイン」という嗜好の細分化の世界にメガネも突入した。その点から見れば、眼鏡市場動向は次のようなマーケティング的な分類が可能である。

①着せかえ需要(TPOでメガネフレームを変える需要の発掘)
②ネットショッピング需要(サイズを登録して気軽に通販)
③メッセージ需要(素材やデザインに特にこだわる)
④目の健康需要(目を酷使する職業や加齢変化への対応)

【着せ替え需要の事例と勝手にアドバイス】
メガネトップがいうように「着せ替え」というコンセプトは業界を変えてきた。着せ替えには春夏秋冬だけでなく、多くの需要が潜んいる。

・ウェディング・ドレスに似合うメガネ
・和服に似合うメガネ(以前紹介したソールワークと提携?)
・勝負服と勝負メガネ(今日のプレゼンは決めるぞ!というときのメガネ)

以上は例だが、ウェブサイトでロングテールでも受注ができるので、需要が細分化され際立った一物販売をしてみても案外「おっ」という需要があるかも知れない。

【ネットショッピング需要の事例と勝手にアドバイス】
わたしの勤め先のビルの1Fには「白馬山」というメガネ屋さんがテナントとして入居している。正直言ってかなり家賃は高いビルである。しかも1階である。狭い店舗だが家賃は高いので、お客さんも先客万来という感じではないので「いつ潰れるンだろう」と、ほんとうに老婆心ながら店の前を行き来していた。

  Img01603265  一見無謀出店。だが潰れない秘訣あり。

ところが潰れないのだ。潰れないどころか、最近とみにお客さんが増えてきたようだ。その秘訣はどこにあるんだろうか?

夕刻、宅急便屋さんが集荷に来る時間帯にそのお店の前と通ってその秘密がわかった。ようするに「さおだ屋はなぜ潰れないのか」の逆なのだ。「さおだけ~」では、タケヤ~♪サオダケ~♪で軽トラで回っているのは、金物屋やサッシ屋のおとうさん。店舗にいてもブラブラするからその間働いてきなさい!と送り出される。

白馬山メガネショップは、店舗がネットショップの傀儡(かいらい)なのだ。そのお店から加工して、ネットショップ向けに出荷する方が、来店者向けよりよほど多いと思われる(推定です)。

良い売り方、良い説明、良いアフターサービスがあれば、今や小さな店舗もネットとリアルを行き来して生き残れる。しかも霞ヶ関という立地は信用創造にも寄与している。

【メッセージ需要と勝手にアドバイス】
竹メガネというジャポニズム、ご存知ですか?

Image5 竹製。 Image1 味わいあり。

竹という素材に最初驚くが、かけてみると次第に、自然に感じてくる。今まで何故、竹の眼鏡がなかったのかと感じる。このような自然素材を使った商品が、今後の産地の商品開発のきっかけになればと思う。素材の柔軟性の奥に、精神の柔軟性も見える商品である。 (この作品の表彰者のことば)

新潟華眼鏡(にいがた はなめがね)というサイト。亀山さんという方が運営者兼デザイナーらしいのですが、自然を大切にしながら、これまでにない日本的な商品を創った。この発想&デザイン。眼鏡界の武満徹と呼ぶべきか。

竹だけでなくブナ、シナなど、万年筆の特注イメージで加工する職人起業もロングテールである。

【目の健康需要への勝手にアドバイス】
やはり目には健康が一番。特にわたしのようにVDT(Visual Display Terminal)ワークには疲労回復が一番。そこで「眼精疲労対策レンズ b.u.i [ビュイ]」というのがある。無色レンズでやさしい光だけを目に届けるというレンズ。眼精疲労には良く効くという。

2 特殊レンズだそうで。

コンタクトレンズにはオルソケトラジーという「視力を回復させるレンズ」があるが、眼鏡でそういうタイプのものをまだ聞いたことがない。目をよくするレンズ(視力回復ではなくても視界回復でもいい)があってもいいだろう

「アイグラス」から「アイウェア(装身具)」へさらに「アイ・ケア」へとコンセプトを発展させ、目に優しい香りを放出するヒーリング・メガネとか、目尻の小じわを取るアンチ・リンクル・メガネがあってもいいだろう(痛そう笑)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月11日 (月)

オンライン・セルフ・ポートレイト

@@今日は隔週で発行しているぷろこんエッセイからの転載です@@

        @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

ウェブログを書き始めると、ふつうなら見逃してしまったり忘れてしまったりする
ようなちょっとした出来事でも、よく観察するようになることが多い。
ウェブログ心理学』 山下 清美他著 NTT出版

        @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

2006年6月26日はわたしの中でのささやかな記念日である。

きっかけは・・・きっかけと言えるほどのものではない、ほのかなものだった。自分
のまわりの仕事の環境に満足できない。そういう自分がいた。環境を変えることに
はさまざな手段がある。だが環境を変えても、自分が変わらなければ何の意味も
ない。同じことの繰り返しにしかならない。

自分から変えてみよう。それぐらいの気持ちでその日から始めたのがブログだ。

総務省の発表によれば、ブログには2006年3月末現在で868万人の登録がある。
12月の今なら恐らく1,000万人を越えているはずだ。この数には休止もダブりもある
だろから、頻繁に書くブロガーを仮に1割としても、100万人の想いが毎日ネット上
にアップされていることになる。

わたしもそのX百万人分の1に過ぎない。ただやるからには糸井重里さんのように
「ほぼ日」
でやってみよう。近親に不幸でもない限り、書こう。そういう小さな覚悟
だけした。呑んだくれて愚痴をこぼすよりいい。インターネットの世界は、評論や
批評よりも自分からの体験なのだから。そして、どんな変化が自分に起きるか観察
してみよう。こう思った。

        @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

やりだすとさまざまな小さな変化が、自分の中、そして周りに起きた。

先週まで『オンライン・アイデンティティ』というテーマでブログを書いていたが、その
中で紹介した『ウェブログ心理学』の「ウェブログの歩き方」という章が、ブロガー
の心理を衝いている。そこから数行を引用しつつ(【  】内が引用文)、自分自身や
周りの変化を書いてみたい。

【インターネット上にプライベート空間が浮遊している】
ブログで実名を出すか出さないか。わたしは自分と自分の仕事をアピールする場を
持ちたいと考えたので実名を出すことにした。所属する組織で個人と組織の両方を
併記した。

そういう立場でブログを書くと、心の中で微妙な摩擦が発生した。お前は「組織人」
なのか「個人」なのか。情報漏えいという当たり前なことではなく、個人と組織、仕事
とプライベートの一線がどんどんぼやけて、自分のアイデンティティ(仕事と自分、
生活者と自分、過去の自分と未来の自分・・・等)を考えるようになる。

ひとつ言えることは、「会社アイデンティティ」をベースに書くと、ブログは途端につま
らなくなる。わたしも最初の頃、何度か会社への「気配り」をしてしまった。自分でも
書いてつまらなくなった。もちろん起業家ブロガーなら話は別である。起業ならそも
そも組織と個人にはインテグリティがある。

ひとことで言えばブログは、個人のアイデンティティを取りもどす作業である。

【毎日の生活でウェブログのネタを探すはめになる】
半年近く経った今は割りとどっしり構えるようになったが、あるときネタ切れには苦し
んだ。ネタはあるのだが心に響かないネタばかりのこともあった。

心に響かない、感情移入ができないネタはネタではない。そういうネタしか目の前に
ぶら下がっていないとき、とても苦しい。ネタを書き留めても、不思議なもので、感情
移入ができるまでそのネタが寝たきりになってしまう。

わたしのは「他者との関係を志向する公開日記」でマーケティングがテーマなので、
世の中の現象がネタ。毎日ネタは新聞に転がっているのに、ネタでなぜ苦しむの
だろう、と考えた。

ずっと考えて気づいたのは「誰かと共感する」には、テーマはさまざまでも、書き手の
視座は固定しているほうがいいということ。

マーケティングとは単純なメソッドで、結局は売れるか売れないかに尽きる。だから
世の中の売れているもの、売れないもの、そこで視座として「ようし、勝手にアドバイス
しちゃおう」と考えた。それが「勝手にアドバイス」になった。

自分への効用はその商品やサービスの「本質」を考えるようになることだろうか。
売り文句や報道で報じられているところから一歩掘り下げて、その本質は何か、
ほんとうのところはどうなのか。商品やサービスの紹介だけではマーケティングに
ならない。

【バーンアウトしないようほどほどに】
日曜日にはなるべく女性を主役にしたテーマを書くようにした。それはわたしが男性
より女性に興味があるからだが、B2Cビジネスではマーケティングとは女性戦略で
ある。マーケティング理論のおよそ8割は女性のことであり、購買心理とは女性心理
と読み変えることができる。わたしのささやかなバーンアウト予防策である。

女性をテーマにすると過激なトラックバックがどっとくることも発見だった。世の中は
実に単純な論理で動いている。

【書くことは、読むこと以上にのめりこみやすい】
「勝手にアドバイス」も毎日になると苦しいこともある。取り上げる商品やサービス
があれこれとフォーカスが定まらない。それで、ひとつのテーマをややじっくり
多面的に書いてみようと考えた。

そのアイデアは良いのだが、単発で勝手にアドバイスをするより、まとめる負荷は
かなり高い。携帯電話のMNPにからめて『孫氏の戦略』を書いたときは、帰宅途中
の電車で、ソフトバンクの戦略をずぅ~とああでもない、こうでもないと考えていた。
孫正義氏とキャメロン・ディアスがアタマの中をぐるぐる回って、そのミスマッチが思考
を何度分裂させたか。

【激しいランキング競争】
総務省のブログ登録数のカウント対象のブログサービス会社は53社もある。その
ウチの1社、サイバー・エージェントのアメブロで書き始めたが、ほどなくニフティの
ココログに引越した。そのきっかけは某ITベンチャーの社長に「ビジネスネタなら
ココログなどの方がいい」とアドバイスされたからだが、それだけでなくアメブロの
読者ランキングの表示が嫌いだった。

このブログはジャンル内で何位、全体で何位という表示。ランキングを気にする
ために書いているわけではない。アフィリエイトという小金獲得をするためでもない。
だが表面に表示されると気になるもの。ココログではそういうランキング表示もなく、
読者登録数を争うという仕組みもない。

自分の考えをまとめるために書くという、ブログの本筋から外れてしまうのは嫌だ。

        @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

【コミュニティが広がれば、いろんな人と出くわすこともあるでしょう】
「ブログを書き始めようと思っている」と同僚のCherryさんに告白した日は、開設した
日かその翌日だっただろうか。

ブログはホームページのようなパーツがサービス提供者側に容易されていて、
その日から開設ができるという簡易さがウケている。わたしもその日から開設できた
が、それは「デザイン前史」のようなものだった。Cherryさんからは明確な酷評と
しっかりとしたアドバイスをもらった。ネタもいくつももらった。感謝。

ブログを書いて自分の中も変化したが、周囲との関係も変化した。社内から「読んで
いますよ」と声もかかる。「ジョギング2.0」を書くと「サハラマラソン」のサイトを紹介
してもらった。LED照明を書くと「LED可視光通信」を書けと指令が飛んできた。SNS
への招待状もいただいた。ついさっき、Spamを何とかしろとお叱りも受けた(笑)。
不思議と知り合いが増えたし、密度も濃くなったような気がする。

【インターネット社会を豊かにするのは、利用者である私たち自身】
ブログをビジネスに使えるものにするには、わたしの職業の観点ではマーケティング・
イベントだろう。特定のクライアントのためにイベントを起こすのは本末転倒の感が
あるので、ムーブメントという程度がいいのかもしれない。

理想形は「がんばれ東急ハンズ」のようなアドバイスを実務的にもできることだろう。
企業もうまくブログと付き合う時代になってきた。

【あなたがウェブログの世界に積極的に参加されることを、心から願っています】
今もわたしの見えないところで、「この書き手は本物なのか?」というオンライン鑑定
が行われているのかもしれない。あるいは「この人と一緒に仕事ができるか」という
オンライン・リクルーティングがされているかもしれない。そういう緊張感もある。

メディアを個人レベルに解き放ったブログというツールとその仕組みは、無料で
世界にブロードキャスティングができるという意味でも、インターネット史上、画期的な
発明である。

だがこんな感想をもてるようになったのも、最近だから、三日坊主で止めないこと
こそ大切なのだとつくづく思う。

Go04
ブロガー近影(虎ノ門の美味しい韓国料理屋さんの前で Pic by Cherry)
※今日、わたしがブログのプライベートリストに登録するブロガーからメールきました。 「クラシ」と「暮らし」というサイトですがリニューしたということで。ほんのりするブログで好きです。マーケティングがらみの起業だそうです。その方(起業家の一味の女性)が近影をブログに載せており、写真があると「信頼できそうな方」と思いました。それに倣ってわたしもダシました。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月10日 (日)

スノーボーダー竹内智香さんの挑戦

地球温暖化の影響は世界各地に表れ、欧州では冬のスポーツ競技は軒並み延期しているいう。スノーボードの欧州ワールドカップ転戦も通年より1週間ほど遅れて、今週(2006年12月11日の週)から始まると伝えられいる。

トリノ五輪でスノーボードのパラレル大回転に出場し9位入賞。スポーツ誌で「トリノの女神」的な特集でもよく取り上げられていたから、冬季五輪ファンには知名度も高いアスリートが竹内智香(ともか)さん である。

国内では第一人者と言われても、競技環境面では欧州と大きなハンディキャップがある。9位は上出来とも言えるが、竹内さんはプレーにもプレー環境づくりも現状打破の人。とてもガッツがある。今日は彼女のがんばりと、マイナースポーツのマーケティングを考えてみたい。

014aflo_olw_2006022407514726  あのターンパイク競技ではない。

【勝手にアドバイス Vol.82 スノーボーダー竹内智香さんの挑戦】
公式ホームページからの竹内さんのプロフィール。

氏   名 : 竹内 智香  Tomoka Takeuchi
生年月日 : 1983年12月21日(22歳) 
身   長 : 165cm
体   重 : 62kg
出 身 地 : 北海道旭川市 
出 身 校 : クラーク記念国際高等学校
所   属 : 株式会社ロイズコンフェクト スキー部 ロイズ小嶋アカデミー 

013aflo_olw_2006022407512121  ロイズはお菓子のメーカー

トリノ五輪:スノーボード>◇決勝◇女子パラレル大回転
 竹内智香(22=小島アカデミー)が9位に食い込んだ。予選を9位で通過した竹内は、決勝トーナメント1回戦でギュンター(オーストリア)と対戦。2回合計で0秒24及ばず敗退したが、スノーボードのアルペン系種目では日本勢史上最高位となった。
 竹内は大粒の涙を流しながら「本当に悔しい。4年間、周囲に支えられてきた。周りの力と自分の力が釣り合っていない」と声を震わせた。決勝トーナメント1回戦も1回目はわずか0秒10差。しかし、2回目は「何が何でも勝ちたい」と力みが生じ、逆にリードを広げられた。
引用元 http://torino2006.nikkansports.com/paper/p-ol-tp5-060224-0029.html

【2005‐2006活動報告書】
竹内選手は「2005-2006活動報告書」をまとめている。そこからかいつまんでみよう。

・今季も5月からオーストリアを拠点にし、活動をスタートしました。(中略)毎年こういった環境で活動できているのは多くの方達に支えられているからです。
・実際にスノーボードのスタンスを作ってのフィジカルトレーニングです。(中略)上を目指していくためには、常に探究心を持って取り組む事の大切さを昨季は実感しました。
・オーストリアのソルデンで行われたワールドカップの表彰式です。私はここで開催されるレースに4度出場しましたが全て予選落ちです。苦手意識がとても強くなってしまっていますが、次は必ずリベンジしたいと思います。
・人は不満を言い、自分の欠点は見ないようにしてしまう事が多いと思います。そんな自分が醜いと感じる時もあります。そんな時に(アカデミーの小嶋)コーチの一生懸命さを見て学ぶ事がたくさんあります。
・パラレル大回転は二人そろってスタートし先にゴールした選手が勝ちあがるといった、トーナメント方式でレースが展開されます。(中略)もっと日本中にこの種目を広めたいです。
・(トリノの)レース終了後には皆さんからたくさんのメールを頂きました。(中略)一つ一つのメールからこんなに応援してもらえて本当に幸せだなと感じ、涙が止まりませんでした。

05‐06シーズンのワールドカップは15位。トリノは9位。ここからの再スタートにもガッツが感じられる

【トリノ9位からのスタート】
竹内選手の今季の出だしは「スポンサー探し」だった。

実家は旭山動物園にも繰り出せる場所にある大手旅館経営とあって、経済的にも活動拠点的にも恵まれてはいる。だが9位というレベルはトップと呼ぶには微妙なラインである。知名度もそれほど高いとは言えない。バンクーバーでは26歳となり事実上最後の挑戦となる。

竹内選手は自身のブログにこう書いている。スノーボードでもプロとして活動したい。4年後のバンクーバーで勝ちたい日本にスノーボードアルペンを広めたい。「チームTOMOKA」を結成し、トレーナーやコーチを帯同して、トレーニング、そして転戦するという野望もある。そのためには活動資金が必要である。

だから今年の夏はスポンサー探しにてくてく歩いたそうだ。なかなかアポイントさえ取れなかったというが、トリノの9位という結果のくやしさと、どうしたらバンクーバーでその雪辱を晴らせるかを、必死に考え抜いたのだと思う。勝つことが真ん中にあるのはもちろんだが、スノーボードを広めたい、サポーターを広げたい、そんなアピールをスポンサーにしたのではないかと想像した。

その結果、味の素キャノントレーディングワコールサフィロジャパンなど著名企業から支援も得た。10月には全日空というビッグスポンサーとの契約につながった。

報道によれば全日空の関係者は「とてもしっかりしている選手」とその才能を高く評価』したという。彼女のブログを読むと、しっかりとした考え方でがんばり屋ということがとてもよくわかる。

004aflo_olw_2006022407515828  24_aso 「行きます!」がスタート・ボイス。

【目標を高く掲げることと説明責任】
竹内選手の行動が素晴らしいのは、ひとつにもちろん目標が高いからである。その目標を達成できそうなポジションまで到達しているというのは必要条件だが、目標達成のために、練習に合理性もあり、考えて実行する姿が伝わってくる。だからサポーターが支援したいと思うのではないか。

もうひとつは支援に対する説明責任を果たしていること。トレーニングのさなかでも、自分の活動や想いを伝える。スポーツ・アスリートには写真載せておしまいというウェブサイトが多い。まして書き込みを嫌って、ファンからのメール受付さえ無いサイトもある。そういう選手は応援しきれない

竹内選手は自分の言葉で、自分の考えをしっかり伝える。支援者に対して「報告書」をきちんとまとめている。それを世の中にも公開している。勝つことが条件のアスリートの世界だが、彼女が競技に向き合う姿勢には応援したくなる。

【勝手にアドバイス】
竹内選手に限らず、一握りのトップを除くプロではないスポーツ・アスリートには、いつも活動資金という難題がつきまとう。野球の四国アイランドリーグもアルバイターだらけ。人気低迷のカーリングも苦しい。J2以下のサッカークラブチームもしかり。あの高橋尚子選手でさえ自分の貯金を崩して活動している。

勝利することがもっとも必要であることは間違いない。だがいつも勝てるほど競技の世界は甘くない。アマのクラブでタレント性のある選手など多くはない。だから結局、選手ひとりひとりが奮起するしかない

そのヒントが竹内選手の気持ちや行動にあると思う。まず自分で企画書を書くとである。順位の数値目標をく。その波及効果まで数値で書いていないとしても、「わたしがこの順位になればこういうアピールになります」「御社にはこういう効果があります」と書いてあるのではないだろうか。書かずとも熱意で伝えているはずだ。

もうひとつは、お客様(ファン)から言葉をもらうことである。アスリートにプロ意識があるなら、もっとも発奮材料になるのが「ファンの言葉」である。ただ一生懸命やっているだけでは言葉はもらえない。もらうためにはインターネットという身近で低コストの道具を使って、自分から発信し、身近なファンを大切にすることが大切。

お客様の評価を得ることにさえ否定的で、発奮しないのであれば、それはプロではない。

社員にプロ意識があるかどうかも同じである。上司や外部コンサルタントなぞの言葉に耳を貸さなくても、お客様の言葉や態度にどういう反応をするか。これがプロ意識の有無の試験紙になる。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 9日 (土)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【6.オンライン・アイデンティティの行方を考えると・・・】

【勝手にアドバイス旬ネタ: 6.オンライン・アイデンティティの行方を考えると・・・】

今週は『オンライン・アイデンティティ』というテーマで5回書いてきた。**********************************************************
1.Lonelygirl15というオンライン・アイデンティティ → 2006年12月4日
2.セカンドライフで生まれ変わる → 12月5日
3.アイデンティティ・ビルダー → 12月6日
4.オンライン・アイデンティティ・ビジネス 12月7日
5.オンラインIDはペルソナか?リアルか? → 12月8日
6.オンライン・アイデンティティの行方を考えると・・・ →12月9日
**********************************************************


【Lonelygirl15というリアルなフェイク・アイデンティティ】
Lonelygirl15という創作で、女優を含むグループは、まだ制作費の出費ばかりで何も儲けてはいないが、youtubeという新メディアを使って何十万もの視聴者を見事にだました。低予算の費用でそんじょそこらのマーケティング・イベントには比較ならないインパクトを世間に与えた。

注目すべき点は、視聴者をだましたことがそのリアクションが必ずしも「Rage=怒り」ではなく、「Compassion=同情」さえ引き出したことだった。

Lonelygirl15という孤独な存在、家族や生活について本音を言うアイデンティティが、孤独なネットユーザーを癒したからである。職場でも地域でも家庭でもアイデンティティがばらばらになりつつある孤独な現代人の心の琴線に触れたのが、Lonelygirl15という存在だった。

Lonelygirl15という存在自体はフェイクだが、そのアイデンティティには、創作者たちの思いが凝縮されていたのでフェイクではなかったのである。だからCompassionが集まった。

【Second Lifeという生まれ変わる場】
2回目のSecond Lifeでは3つの事例を取り上げた。

1.ニュース・リポーター: ロイターSecond Life支局 Adam Pasick氏
2.芸術家:スザンヌ・ヴェガ(ミュージシャン)
3.経営者:サミュエル・J・パルミサーノ氏(IBM 現CEO)

20061016t064215z_01_nootr_rtridsp_2_tech ロイターSecond Life支局の様子。

注目すべき点は、「First Life(リアル生活)」と「Second Life(バーチャル生活)」を往復する活動が盛んになることである。

ロイターのAdam氏が、あっち(ネット)こっち(リアル)のニュースを伝え、こっちであっちのニュースを伝えるというのは、象徴的である。インターネットが情報獲得の道具から表現の道具になるという現象は、HPから始まりメルマガ、ブログ、SNSと広がってきた。個人の表現力をパワーアップする段階に入ってきた。

あっちだけで生きる、こっちだけで生きるということはもはや考えられない。あっちとこっちを行き来することが、新しいビジネスや生活を創る。ブログでXXXを読み、それをリアルなイベントに参加して確かめ、リアルなイベントからネットへ還る。それが本や雑誌で活字になる。これが当たり前になるだろう。

【ネットユーザーの共感を得るアイデンティティとは何か?】
3回目ではオンライン・アイデンティティの系譜をたどった。初期のHPはプロにより成立していたが、もはやネットは素人(アルビン・トフラーの言うプロシューマー)主役のメディアに変わりつつある。

ひとりのブロガーとしての自省をこめて、ひとつの問題提起をした。

「読者の共感を得るブログやエッセイの書き手のアイデンティティとは、何か秘訣、あるいは普遍的なものがありるのか?それは、リアルの世界のそれ(スキル、素材、技術等々)と同じなのか、それとも何か違いがあるのか?違いがあるとすればどう違いがあるのか?」

その答えは今後の研究テーマである。あなたはどんなブログをブックマークするか。それはなぜなのか。ブログに共感するポイントとは何か。心理コンサルタントのMKさんとも相談して、調査設計をしてみたいテーマ。

【有望なオンライン・アイデンティティ・ビジネス】
4回目ではオンライン・アイデンティティ・ビジネスを考えた。

★場
①場/スペース・ビジネス
②スペース構築ソフトウェア
③スペース内派生ビジネス

★アイデンティティ
①アバター・デザイナー
②キャラクターの改善ビジネス
③ゴーストライター
④アイデンティティ売買

★エンターテイメント
①サイバー・ムービーシアター
②サイバー・コンサート

★ビジネス・コンサルタント
①Second Life内の事業化コンサルタント
②オンライン・アイデンティティ・バリュー算出と売買

個人でもできることとして「アイデンティティ・デザイナー&カウンセラー」が有望だと思う。ブログやアバターを含めたネット上のアイデンティティ表現のアドバイスをする。さらに仕事上や生活上の悩みをうかがい助言をする。

ネットは匿名性が保たれること、人はプライベート・メールでは案外本音を書くこと(掲示板やSNSでお分かりでしょう)、カウンセラーと1対1の世界が創れること。カウンセリングの状況を開示すれば、同じ思い・悩みを持つ人と知り合える可能性もある。不幸にしてひきこもりになってしまった人とのコミュニケーションも取れる可能性がある。

【ペルソナでもあり、リアルでもあるアイデンティティ】
5回目は、心理学者の研究を紹介した。

ブログは主観的なものと客観性を持つものに分かれるが、山下教授はウェブ日記を類型化した。指向性から「自己中心型」と「関係構築中心型」、コンテンツ面から「事実」か「意見/心情」。ブログはこのマトリクスの中の4タイプに分かれるという卓見である。

このマトリクスから見ても「共感を呼ぶサイト」とは、書き手の意見や心情がこめられていて、関係を(あからさまにではなく)求めるものだと思う。

これもMKさんとの共同研究のテーマ(ランダムサンプリングで推測統計調査)になりそうだ。従来の「ネットユーザー調査」のオンライン・ショッピングやってますか?いくら遣いますか?という定量分析はもういいだろう。これからは「ネット上の消費者として、あなたはどういうペルソナでどういう買物をしますか?」という一歩踏み込んだ分析が主流になる。ペルソナの分析軸も年齢や収入や職業ではなく、「オンライン・アイデンティティ・レベル」のような新しい評価軸が必要になる。

【最後に】
ネットの普及で、ロングテールの商売が成り立つ時代がやってきた。それは自由意志&自由デザインで自己表現ができるという環境が整備されたことがベースにある。

Mixiの上場MySpaceの日本上陸youtubeの2000億円の身売り、そしてSecond Lifeのブレイク。2006年のェブ関連ビジネスは大きく提供型から参加型へシフトした、重要な年になった。場を提供してデファクトになれば一攫千金だが、そこまでではなくても、ありとあらゆるコバンザメが発生する可能性が出てきた。

あっち(ネット)とこっち(リアル)をアイデアで往復することにもビジネスチャンスがある。オンライン・アイデンティティの行方を考えると、ぼやぼやしてられない時代である。若い感性を持てば、これからもビジネスチャンスはたくさんある。

今週は以上です。明日のテーマは未定(あぶない)。明後日はぷろこんエッセイです。お読みいただきありがとうございました。

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2006年12月 8日 (金)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【5.オンライン・アイデンティティはペルソナか?リアルか?】

【勝手にアドバイス旬ネタ: 5.オンライン・アイデンティティはペルソナか?リアルか?】

旬ネタ「オンライン・アイデンティティ」も、一部の読者からは「アバターってなに?」的なコメントをもらいつつ、ついに第5回目に突入。今日は心理学者たちのウェブにおける心理研究を紹介しつつペルソナvsリアルを考えてみたい。

コンシューマ心理のスペシャリストになるべく英国で研究中のコンサルタントMKさんは、昨日のメールでおもしろいことを書いてきた。

【英国の大学に現れるペルソナ】
ウチの大学のマーケティングの授業中に素っ裸でマスクをかぶった人(多分ウチの大学の1年生、引用者注:なにしろ顔は見えない)が教室に入って来て教室を一周して出て行きました。すると誰かがそれも携帯電話で動画撮影して、次の日にはyoutubeに載せられていたようです。このようにyoutubeを初め、Second Lifeなど様々なサービスが英語圏では一般的(教授などは良く分かっていないようですが)に楽しまれているようです。(一部改変)

なるほど、英国人は授業中でも顔にはマスクをかむり、体からはコロモを脱ぎ捨て、心にはペルソナをかむるのである。授業でも裸のペルソナを楽しめる、さすがモンティパイソンMr.ビーンの英国人は成熟している(のかしら)。

Pythons 懐かしいモンティパイソン。

メールを読んで思わずわたしはKSさんの大学名でyoutubeをサーチしてみたが、公序良俗に明らかに違反するのだろうか、youtubeから「tube」は抹殺されていた。

【ペルソナも馬脚を表す】
もう3年ぐらい前になるが、東京大学大学院の人文社会系研究科、池田謙一教授が「ネットゲームユーザーの実態に学術的にアプローチする」という話は当時ホットになった。

心理学上では、ペルソナとは社会の中での役割を演じる仮面であり、別の人格を演じるということ。「(自動車の)ハンドルを握ると性格が変わる」といわれるように、ゲーマーたちは昔から「ゲームだと性格が変わる」と言われてプレーしてきた。だが教授はインタビューでこう話している。

実と仮想空間での“切り替え”を行うのは、やはり難しいでしょう。彼らは毎日3時間、それを半年続けるというぺースでゲームをやっています。それだけやっていて、“地”が出ないはずがない。必ず、馬脚をあらわすというか、本性が出てくるものです。

池田教授がこう話すのは、3年ほど前のゲーム時代である。今ほどのネット上の対戦が日常的な光景ではなかった。だが実証実験に基づいての結果に基づいての発言は、現在までの状況を予想したともいえるだろう。ブロードバンドが当たり前になった今では、ネット・ゲーマーはさらに自分の性格、ないし馬脚を現しやすいと言えないだろうか。

オンライン・ゲームはある意味でギャンブル性があり、擬似ビジネス空間でもある。勝つためにいくら何に投資するか、腕にモノを言わすか、資本力で圧倒するか、RTM(リアル・トレード・マネー)というバーチャル通貨で、バーチャルな勝負が繰り広げられている。中国人はこすい、韓国人は熱い、という一般的な性格も現れるというから、池田教授が言うように「地は出る」ものだと思う。

【Wiiは身技一体のゲーム】
ましてWiiの新しいコントローラは言ってみればボクササイズである。造語コンサルタントのわたしはWiiを見て「身技一体」という言葉を創ってみた。

「あなたはX-Boxするときはじっとしていてなよっとしているけど、Wiiする時は男性的ね♪」と言われたとしたら、それは褒め言葉になるのだろうか?ゲーマーが運動に目覚めてスカッシュやジョギングをするようになって健康になったら、任天堂岩田社長には厚生労働大臣賞を贈呈すべきである。

Cod3_wii_01  戦場だ、動け。

わたしが主張したいのは、たとえオンライン・ゲームでも、「他者と関係性を維持している限り、地は出る」ということである。SNSも然り、ブログはもっと然り。むしろペルソナをかぶろうとして匿名性のネット社会に入っても、入りすればするほど、逆に個性を主張せざるを得ない状況になる

【サイバースペースのA国とB国でペルソナが入れ代われるか】
質問。あなたはMixiとMySpaceでアイデンティティを使い分けることが可能だろうか? 

登録時の情報に変化をさせる。自分の性格や趣味を異なる情報を登録する。文体を変える。テーマをまったく異なる内容にする。コミュニティにも差異を出す。

わたしのブログをお読みいただける方々は、きっとMixiアカウントは9割まで持っているだろう。そこで読者がGreeだとかMySpaceに追加的に参加するとしよう。まず現実的にふたつの異なるアイデンティティを維持する時間があるか。時間があったとして何のためにそれをやるか。どういう動機からその作業が維持できるのか?自分のウェブ上の分裂をどう楽しむのだろうか?

これはウェブ心理学上の実験としてやってみたいテーマ。ここでは問題提起でとどめておきたい。

【日記の4タイプ】
心理学者の山下清美教授(専修大学ネットワーク情報学部)はウェブ日記の類型化をしている。

1_1 

ここでいうウェブ日記とはブログだけでなくSNSなども含まれている。そうしたウェブ日記を書いている377人を対象にした調査で、ウェブ日記を類型化した。

これで見ると日記タイプの書き手は、まずヨコ軸から自己中心的な「自己指向性」と、他者との関係構築に重きをおく「関係指向性」にわかれる。タテ軸は事実を書くか(事実)、思いを書くか(心情)で整理をしている。確かに星の数ほどあるブログは、このどこかにポジショニングされる。

わたしのMarketing-brainは指向性は明確に「関係」としているが、内容は「事実」に重きを置きつつ、心情を込めたいと思っている。そのせいかよく脱線するし、性格どおり行き当たりばったり(すまん)。SNSには備忘録とう要素もあるが、やはり大多数は関係性の公開日記で書いていると思う。

ペルソナかリアルかという視点でみれば、あんがい(狭義の)日記の象限に「ペルソナ」が表れるように感じる。自分の心をさらけ出しているように思わせて、実は・・という感じ。リアルな心情はといえば、狭義の日記や公開日記よりも、「日誌」にカテゴライズされるブログに表れるのではないだろうか。ある出来事に対してこう思うという記述には、注意深く読めば、その人の人格、意見、経験、筆力、そして人生観が反映されている。

【優しいまなざしの『ウェブログの心理学』】
その心理学者山下氏らの著書『ウェブログの心理学』はブロガーに優しい本である。

475710149x_01__ss500_sclzzzzzzz_v1110811 やさしい感じの装丁。

どんな本なのかAmazonのサイトを読んでほしいが、Amazonにこの本の書評を寄せていたmtk55さんという方のコメントが心にしみこんだので引用する。

 この本のなかのいわゆる心理学的な記述に関して、個人ホームページを持って
 何年かにわたって書いている人なら、「わかる、わかる」と頷く個所が
 多いだろう。日記を書くということは、自分の心をのぞきこむことであり、
 読者とのやりとりに一喜一憂し、他サイトの書き手との関係に注意を払い、
 ネット外の自分とネットの自分との関係についてあらためて考えることであり、、、
 要は誰でも「心理学」に非常に近いところにいるのだと思う。

この本の中に「ウェブログの歩き方」という章がありウェブ上に公開されている。
http://epi.fm.senshu-u.ac.jp/~weblog/archives/ウェブログの歩き方.pdf

 ・(あるウェブログが)自分とよく似たタイプだったり、似たような境遇の人が
 見つかるかもしれない。偶然そんな人のウェブログが見つかると、ちょっと
 嬉しい。

 そう思います。わたしの類友を発見した、というのはすがすがしい。

 ・自分があれこれ思い悩んでいるとき、似たような悩みを綴る人のウェブログを
 読んだら、こんなことで悩んでいたのは自分だけじゃないんだ、とほっとした
 気持ちになるかもしれない。

 なります。ブログは「関係づくり」のツールだとあらためて思う。

 ・「こんなこと知りませんか、教えてください」とウェブログで呼びかけると、
 教えてくれる読者がいるかも知れない。

 
 わたしはまだこれはやってませんが、同志KSさんはブログでよくやっている。
 これからわたしもぜひブログでイベントを立ててみたい考えている。

 ・ウェブログを書き始めると、ふつうなら見逃してしまったり忘れてしまったり
 するようなちょっとした出来事でも、よく観察するようになることが多い。

 ほんとにそうです。ネタないかな、という視点で世の中を活字だけでなく、
 街や電車の表情、世論、自然の移り変わり、身の回りの変化・・・など
 よく観察している自分を発見する。

他人との関係性の中に自分のウェブ上のペルソナを位置づける、それもあまりにも「やらせ」だと炎上するし、あまりにも「オクテ」だと無視される。だけれども自分は「かくかくシカジカの人間である!」とブログで言うとき、どこまで第三者的に書くべきか、どこまで赤裸々に書くべきか、テーマによって戸惑うことがある。

ブログとは、自分と他者の関係という、あやうい伸び縮みするギャップに、アイデンティティという自分からのブリッジを差し渡す作業。人間同士の関係性を創りあげる道具である。だからこそ、「向こう側」にブリッジを渡そうという意識が強すぎると、それは仮想のペルソナづくりに陥ってしまう。自分を見失いかねない。アイデンティティ・ブリッジの発生源は、自分というリアル、自分という「地」がベースにあることが原則である。

明日は今週の総括をしつつ、さらにオンライン・アイデンティティを突き詰めるきっかけとしたい。また今日のテーマに関連して、隔週で書いているエッセイのテーマは「My BlogにおけるMy心理」をテーマに書いてみたい。もうブログ稼業も6ヶ月目に突入した。年末にその小さな足取りを振りかえる意味で。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 7日 (木)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【4.オンライン・アイデンティティ・ビジネス】

【勝手にアドバイス旬ネタ: 4.オンライン・アイデンティティ・ビジネス】
今日は疲れもほとばしる4回目。だがテーマはビジネスなのでがんばろう。書いてきたことと書くことの予定(書いているうちに若干変わってきた)は次の通り。

***********************************************
1.Lonelygirl15というオンライン・アイデンティティ → fin
2.セカンドライフで生まれ変わる → fin
3.アイデンティティ・ビルダー → fin
4.オンラインIDビジネス → today
以下のタイトルは予定。
 オンラインIDはペルソナか?リアルか?
 オンラインIDの可能性と今後の展開‘小’予想
***********************************************

オンライン・アイデンティティをひとことで言えば「サイバースペースでの自己表現」であり「自己解放」でもある。

自己表現と自己解放を支援するための機能やサービスがビジネスとなりつつある。それはアイデンティティを創る場であり、その構築の支援ツール、さらには改善支援というべきコンサルティングなども出てきた。

そこでオンライン・アイデンティティ・ビジネスを体系化してみたい。体系化というにはおこがましいレベルであるがお許し願いたい。いずれもっと深めたい。今すでにあるもの+予想されるものが入り混じっている。

【場】
①場/スペース・ビジネス
Second Lifeに代表されるサイバーワールドでアイデンティティを創り、育て、活用する場を提供するビジネスMySpaceやMixiなどのSNS、Blogサイトもこの範囲に入る。もちろんRPG(ロールプレイイング・ゲーム)も場である。ちょっと古手になったが、2チャンネルやメルマガ発行サイトもまた「場の提供ビジネス」である。

Overheard なかなかリアルなバーチャル。

②スペース構築ソフトウェア
スペースの諸要素を構築するソフトウエアの開発と提供である。スペースを構築し、参加者に公開するソフトウェアをの開発。アバターや建物を創り、ゲームをしたりコミュニティを提供する。自社ですべて開発する時代ではなく、ポータルサイトと同じく、スペースにどんどん新種のソフトが持ち込まれてくるとおもしろくなる

③スペース内派生ビジネス
市場ができれば、花売りやマッチ売りなどのコバンザメ・ビジネスが発生するものである。紹介したSonyの「オトフレーム」や「まるてんてん」のようなブログ・ツールがそうである。オープン開発時代だから、ちょっとしたスキルを持つ人ならシェアウェアを開発して稼ぐことも、これまで以上に簡単にできるようになる。Cherryさん、そしてラビット・ドワーフさん、面白いソフトウエアを発想して開発しようね!

【アイデンティティ】
①アバター・デザイナー
オンライン・アイデンティティにはアバターが欠かせない。このアバターのデザインが秀逸かどうか、参加意欲が相当左右されるからだ。あとで事例を紹介する。

②キャラクターの改善ビジネス
これはまだ発生していないと思うが、ホームページと同じで、創ってみたはいいけどうまく運用できないという人は多い。わたしなぞもその口で、わたしのグットくるアドバイスのHPCherryさん には不評である。文字ばかり、画像がない、読む気がしない・・・。わたしはショックで数日寝込んだ(嘘)。だからアバターやサイバースペース内でのアイデンティティを改善するというコーチは必ず必要になる。

③ゴーストライター
②の派生系のビジネスとしてありうる。毎日ブログを書くのがたいへんだから、ゴーストライターを使ってというよなもの。わたしは自筆自演です。

④アイデンティティ売買
期待させるのがアイデンティティの売買。ウェブサイトだって買われるのだから、アイデンティティも売れる時代が必ずくる。このビジネスは案外ヒットするかもしれない。

【エンターテイメント】
①サイバー・ムービーシアター
サイバー街51番地の映画館で『サイバー・マッド・マックスⅣ』がかかっている、行って見よう!(そんな映画はないので)。見回すと観客はみんなアバター!ってのもスターウォーズ的でおもしろい。

②サイバー・コンサート
スザンヌ・ヴェガの「Only at Second Lifeコンサート」なんてすぐにもありそうだ。これもサイバーならでは最前列でも空中からも観賞できる。

【ビジネス・コンサルタント】
①Second Life内の事業化コンサルタント
わたしもコンサルティングの芽がありそうだ、と思っていたら、すでに進出事例があった。これも後で紹介する。

②オンライン・アイデンティティ・バリュー
オンライン・アイデンティティのランキング」や「アイデンティティのマーケットバリューの算出」なんてのも流行りそうだ。オンラインID・バリュー算出なんて普通のコンサル会社は手がけないが、わたしははぐれコンサルである。依頼があれば算出の方法論から考えてみたい。

ビジネス関連では、金(RTM=リアル・トレード・マネー)など電子マネーの決済系ビジネスはもちろん、法律面で「サイバー・パトロール」(著作権違法行為摘発、スパイウェアなどソフトウェア監視等)も有望である。

【カウンセリング】
サイバー・クリニックやセラピーはビジネスとしてポテンシャリティが高い。現在でも隠れたヒットビジネスであると思われる。患者もカウンセラーもアバターになって、精神の高揚状態を維持する。ビジネスとしてもっとも成立がしそうな領域である。これにも少し解説を加えてみたい。

【事例1:アバターデザインができるMeez】
ちょっとみてください。わたしが試みに2分で作ってみたアバター。

Meezanimatedbodyshot175x233  名前はCindy(いわれはない)。

Meezというサイトでは、タダでアバターが創れて、それをブログに張りこめるのである。ちょっとしたことなのですが楽しい。画像取り込み、グリーティング・カード機能、携帯への壁紙出力までも付いてタダとは凄い。有料サービス(たとえばアバターにMP3プレーヤを持たせるなどでコストがかかる)もためしてみたい。

明日CherryさんとGoot AdviceのHPの改善の打ち合わせランチョンをするが、わたしはアバターを創って(男のね)、アバター・ザ・郷がコンサルティングサービスを説明するようなストーリーのサイトに作り変えたい。

【事例2:ビジネス・コンサルタント】
会計とビジネスコンサルティングの分野で長年にわたり実績と成功を築いてきた(わたしの属する40周年を迎える会社と似ている)KAWG&Fという会社が、Second Life内に進出し、増加し続けるたくさんの起業家にもうかるビジネス・コンサルティングをするというのだ。なるほど。

「『Second Life』についていろいろ学び始め、そこでビジネス・コミュニティが立ち上がるさまを見る過程でわかったことがある。それは、このコミュニティが今後も成長を続けることは間違いないが、必要なものが提供されていないということだ」と、Ciroula氏は話す。「このコミュニティでは誰一人として、会計やビジネスコンサルティング、戦略的プランニング、収支予測といったサービスを提供していない」

「資金とキャッシュフローの管理 ビジネス上のアドバイスに関しては、現実世界も「Second Life」も似たところが多い」とCiroula氏は話す。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20207367,00.htm

Second Lifeはそろそろ200万人の参加者。そのうち5%が起業家としても10万人はいる。それもすぐに数十万になる。ビジコンは必要である。コンシューマ心理コンサルタントのMKさんとは本も書こうと励ましあっているが、このビジネス=バーチャルコンサルもいいよ。最初は儲からないだろうが、いずれは。国境、慣習、政治などがまったく関知しなくていいから世界から受注できる。ただ脱税の監視のため税理士も必要かも知れない(笑)。

【事例3:オンライン・アイデンティティ・セラピー】
アバターという仮面をかぶってサイバー・ワールドに出て遊べる。そのサイバー現象を最初に聞いたとき、直感的にセラピーやカウンセリングというビジネスがいいと思った。

それは匿名性が保たれること、プライベート・メールでは案外人は本音を書くこと(掲示板やSNSでお分かりでしょう)、基本的に1対1の世界であること、だからである。

サイバー・クリニックのドアを開ける。今日の気分のアバターを選ぶ。しょげているアバターである。ほどなく診察時間。カウンセラーが現れる。アバターの選択を観て心配してチャットを始める。患者は自分のほんとうの気持ちをチャットする。自分がなぜその分身を選択したか理由も伝える。カウンセラーのやさしい言葉が伝わる。飛んでください。物を作ってください。書いてください。サイバー内で動くことでセラピーになる・・・・。

このやりとりが公開ないし非公開の選択ができるとする。公開を選ぶと、うまくすればSNSでの優しさの連鎖のように、見知らぬアバターが励ましてくれる。立ち直れる。サイバー的に素晴らしい光景。

Meezanimatedbodyshot300x400_1  A.Shokoではない。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 6日 (水)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【3.アイデンティティ・ビルダー】

【勝手にアドバイス旬ネタ: 3.アイデンティティ・ビルダー】

今週はオンライン・アイデンティティというテーマを書いている。

【昨日までの2回のおさらい】
2つのアイデンティティ表現の事例(Lonelygirl15Second Life)を書いた。前者で紹介したBreeの創作者や演技者は、社会的な影響を愉しむという目的からネット上にひとつのアイデンティティを創作した。Breeが多くのオーディエンスを集めたのは、世界には「少女覗き趣味」の人がたくさんいるからとも言える(わたしはLonelyもロリコンも趣味じゃない)。

だがBreeという少女が「感情をあらわにしたとき」クリック数が爆発的に伸びたのは象徴的だった。それはBreeが「家族なんか死ねばいい!」という「リアルぽい」アイデンティティを示したときだった

後者、Second Lifeはサイバースペースに第二の生活の場をつくり、リアルの世界と類似の生活ができる舞台を用意した。開設後3年を経て、まさに爆発的にユーザーを獲得しつつあるのは、ネット上の表現媒体ツールが文字から画像、動画へと成長してきたことに、ようやくユーザーが追いついてきたからともいえる

【アイデンティティ=自分探し】
そもそも「アイデンティティ」という用語は「自我同一性」と訳されるが、「自分はかくかくシカジカという者である」という表現行動までを含めたことばである。行動まで含んだことばだから、「ありたい自分探し」「あるべき自分のアイデンティティを見失う」という言い方がなされる。

ちなみに、コーポレイト・アイデンティティという作業は、「わが社はこういう価値を提供する会社だと思ってください」という宣言であり、お客様へのお願いなのである。ところがたいていは宣言とお願いに(ときに深刻な)ギャップがあるから、コーポレイト・ブランディング会社が必要となるのである。

元にもどると、インターネット上の表現技術のアップによって、「わたしはこうういう人なの!」「わたしはこういうことがしたいの!」が容易に伝えられるようになってきた。サイバースペースでありたい自分表現・自分探しが簡単にできるようになってきた。だからこそオンライン・アイデンティティがテーマになりうる。

【アイデンティティの系譜】
ネットユーザーのアイデンティティ探しを、ざっとタイムマシンしたい。

①ネット以前のアイデンティティ
残念ながらわたしは相棒Cherryさん のように、小学校時代にMSXパソコンを買うほどPCに知悉していなかった(その年頃までもっぱら田宮模型のプラモデル)し、市立科学館の「マイコン教室」なるものに通って「グラフィックソフト(でも、マウスがない時代なので、ひらすら数値を打ち込む!」という遊びは知らない。

パソ通仲間すなわちNifty Serveにサイト(当時の用語は会議室)をもって語りあっていた人々は(今だと30代後半以上の年齢、40代後半以上が主力)、やたら情報通であり、マニアックであり、やたら微に入り細に入りの話題が多かった。わたしもモデム通信がうまくつながらなかったとき、H兄いに教えてもらった会議室の文言を目を凝らして読んで、開通させたことがあった。

Nifty1s  10周年記念頃のロゴ。

パソ通マニア」であることが、サイバー上のアイデンティティだったと言い切れる(まだオンラインではない)。

②ネット初期のアイデンティティ
1995年ぐらいの頃、まだインターネット自体が新鮮だった。表現媒体はホームページだけ。ブラウザといえばネットスケープ。まだインターネットなるものにフックしたことがある人も限られていた。インターネット・プロバイダーもそれほど多くなかった。

Story_netscape  懐かしきネスケ。

ちなみにわたしは、当時独立系の会社で、海外にもローミングできた唯一の会社だったグローバル・オンライン・ジャパン(GOL)に申し込み、それ以来ずっとユーザー。浮気モノではないのだ。ネットの草分けGOLはその後2度買収され、今はフュージョンの傘下にある。ネット音痴のわたしをリードしてくれた優しいプロバイダーであるので生き残ってほしい。

この頃のアイデンティティは「ネット参加者」か否か、であった。

③メルマガと掲示板花盛りの時代へ
まぐまぐ が創業されモノ書きを疑心暗鬼させ、2チャンネルは表現者に怒りを放出することを要求した。「書き文字系」ではあったが、およそ90年代の終わりから2000年初頭、今のネット起業家を奮起させた重要な現象が活発に起きた時代である。

まだ表現媒体は文字主体であったが、田口ランディなどメルマガで圧倒的な支持を得たライターを輩出した。この頃のオンライン・アイデンティティは「喜怒哀楽の表現者」である。

Face_01  田口ランディ。ベトナムやインドの話は痛快だった。

④ブログ、そしてSNSの時代へ
2004~06年、ホームページを創らずとも表現できる媒体としてブログやSNSが主流になった。「書き文字+静止画系」の表現媒体が、ネット上を席巻するようになった。相対的にメルマガや個人ホームページは停滞し、簡易な表現をしたいというニーズに応えた。

この頃(というか今ごろですが)のアイデンティティをわたしは「共感ネットワーカー」と名づけた。

⑤Web2.0側のアイデンティティへ
未来学者アルビン・トフラーは、近未来の生活者像をプロデューサー=生産者とコンシューマ=消費者を組み合わせて、「プロシューマー」という造語をした。

わたしはこちら側と向こう側(サイバースペース)を自由に行き来できるアイデンティティの作り手をイメージして「アイデンティティ・ビルダー」を造語した。彼らがこれからのネット時代の主役になる。

【共感を呼ぶアイデンティティとは】
読者の皆さんはきっとSNSにも参加され、ひょっとしたらメルマガを書いたり書いたことがあり、今現在わたしと同じブロガーかも知れない。いずれにせよ本名以外のハンドルネームをひとつかふたつは持っていることだろう。

そこで質問。あなたの書き込みにはリアルな友人やネットの友人が敏感に反応してくれるだろうか?コメントを寄せてくれるだろうか?他の友人の書き込みに較べると多いだろうか?少ないだろうか?

わたしの思い込みかも知れないが、コメントが入りやすい人と入りにくい人、ある程度はっきりしているような気がする。それはプロのライターの書いているエッセイにも言える。

たとえばわたしの好きな辰巳渚さん(『「捨てる!」技術』)のエッセイへの集中砲火はいつも「炸裂!」としか言葉がない。彼女はボロボロにされることもある。それほど非難するなら読まなきゃいいじゃない!と思うのだが、依然読者は多い。彼女の意見はストレートだからわたしは好きだ。わたしは辰巳派。

Tatsumi_photo  めげずにがんばってください。

わたしのこのサイトへのトラックバックはほんとうにエゲツないものが多いが楽しめるので、ほぼ野放し(笑)。コメントはもっとほしいが・・・。

【読者の共感を得る書き手のアイデンティティとは何か?】
ま、プロの書き手はちゃんと論議を巻き起こすポイントも計算して書いているのだ。とりあえずこの稿では素人のブログに絞るとして、まだ疑問はある

それは、読者の共感を得るブログやエッセイの書き手のアイデンティティとは、何か秘訣、あるいは普遍的なものがありるのか?それは、リアルの世界のそれ(スキル、素材、技術等々)と同じなのか、それとも何か違いがあるのか?違いがあるとすればどう違いがあるのか?

この質問に自答するには広範な調査が必要である。だからここではまだ書けないが、挑戦したいテーマだと考えている。

とりあえずわたしが今言えるのは、ネットの世界で共感を呼ぶ日記やブログやメルマガには、「読者が共感ができる”本音”や”事実”が真ん中にあり、それを表現するためネット特有のツールが使われている」ということ。たとえば目玉焼きを思い浮かべてほしい。

本音が真ん中にあり(黄身)、そのまわりをさまざまなネット技術(白身)が広くとりまいている」と。

Kiho_medama3  目玉焼き  Pcbe61884a 目玉おやじというアバター。

【本音とネット技術=オンライン・アイデンティティ】
本音の黄身の部分は「その人の意見」。だが白身にはネット特有の技術やツールという武装がある。

白身とは、SNSで言えば書き込みルールや作法、画像の入れ方、お気に入りやコミュニティの作り方など。ブログの白身はもっと弾力性があり、RSSという友達探しツールやCherryさんから教えてもらった「まるてんてん」、SONYのオトフレーム、など何でも入れこめること。Second Lifeのそれはアバターであり、家であり、店であり、商品やサービス、アバターの話す会話でもある。

オンライン・アイデンティティは、本音(黄身)とネット技術(白身)でつくられる。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 5日 (火)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【2.セカンドライフで生まれ変わる】 

【勝手にアドバイス旬ネタ: 2.セカンドライフで生まれ変わる】
昨日から書き始めた「オンライン・アイデンティティ/Online ID」、今日は2回目。昨日のBREEは、個人の表現欲から始まったエンターテイメントであった。今日はSNS、youtubeと次いで、いよいよ日本でもブレイクしそうなのがSecond Lifeにおけるオンライン・アイデンティティがテーマである。

***********************************************
Lonelygirl15というオンライン・アイデンティティ → fin
Second Lifeで生まれ変わる → today
膨張するオンラインID
オンラインIDビジネス
オンラインIDはペルソナか?リアルか?
オンラインIDの価値
***********************************************

米国のSecond Lifeのサイトのトップにはサイトへの訪問者数値の表示がある(2006年12月5日18時現在)。

Total Residents(全居住人口=アカウント数): 1,814,140人
Logged In Last 60 Days(60日以内のログイン数): 690,800件
Online Now(現在のオンライン数): 8,641人
US$ Spent Last 24h(過去24時間にトレードされた金額): $654,016(約7450万円)
LindeX Activity Last 24h(リンデクス消費=サイト通貨): $125,432

100万人を突破したのは2006年10月19日の早朝だということですので、わずか2ヶ月で倍増しそうな勢いである。180万人を行政区としてみれば、だいたい栃木、岐阜、熊本、鹿児島各県の人口と等しいサイズである。現在はアメリカ国民がほとんどであろうが、いよいよ日本や韓国への上陸も間近、そしてSun MicrosystemsReebokBBCトヨタ自動車Wells Fargoなど大手企業が続々進出しているのだ。

Second Lifeの「住人」がMixi規模に達する日は間近である。

Ph1 

【Second Life/セカンドライフとは何か】
バーチャルワールド Second Life は、すべてユーザーが創造し発展させてゆく、永続的な 3D オンライン スペースです。 巨大で急速に拡大していくこの世界では、想像できるあらゆるものを創造し実現できます。 内蔵のコンテンツ クリエーション ツールを使って、リアルタイムで他の住人と協力して、想像できるものを何でも作ることができます。
(日本版の準備サイトより) http://secondlife.com/world/jp/whatis/

サイトの運営側が用意しているのは、基本的に、バーチャルワールドで遊んだり、住んだり、働いたり、買物したり、飲んだり食べたり、飛んだり、生まれ変わったりできるウェブ上のパーツだけである。参加する住人が好きなときに好きなように、自分や自分の世界を「向こう側」で作り上げていくという世界である。

Second Lifeが登場した2003年頃、「オンライン・ゲームの派生版」と捉える向きが多かったが、あくまで運営者(Linden Labというベンチャー企業でAmazonのJeff Bezosらも出資)はアバターやサイト(家や店)構築の技術までをユーザーに公開する「第二の世界である」としていた。

Second LifeはMOD技術(ユーザーがサイト内で好きな表現ができる技術)をとりこんだMMORPG(多人数参加型のロールプレイ・ゲーム)で、もともとのアイディアは「シミュレートされたバージョンの世界(第二の世界)をつくろう」というもの。組み込まれている物理シミュレーションとスクリプトエンジンがユーザにも開放されているのが特徴で、ユーザは3Dモデリングをおこない、スクリプトを書くことで、ピアノや銃、クルマといったゲーム内アイテムを自由に作成することができる。
http://www.rbbtoday.com/news/20060323/29780.html

つまりどんなアイデンティティ(顔、背丈、体重、ファッション、挙動・・・)を創るか、そこで何をするか(遊ぶか、学ぶか、働くか、住むか、買うか、食べるか、逃げるか、消えるか・・・)、いくら遣い、いくら稼ぐか、すべてユーザー自身に委ねられている。

Webmain

それらの特徴をひとことで言えば、現実の世界と同じ

【3つの先進アイデンティティ】
ビジネスとしてもブレイクしつつあるが、それは明日/以降に取り上げよう。3つのオンライン・アイデンティティ事例を挙げて、アイデンティティとは一体何なのか、その可能性と危うさを考える。

1.ニュース・リポーター: ロイターSecond Life支局 Adam Pasick氏
2.芸術家:スザンヌ・ヴェガ(ミュージシャン)
3.経営者:サミュエル・J・パルミサーノ氏(IBM 現CEO)

【Adam Reuters(アダム・ロイター) in Second Life】
ニュース配信会社、ロイターは「支局」を2006年10月、Second Life内に設置した。それ自体も耳目を引くことだったが、開設にあたりもうひとつ(CEO自ら、相当に)突っ込んだコメントがあった。

ロイターCEO トム・グローサー談 「ロイターはすべてのイノベーション、新技術、新顧客、新しいニュース技術をカバーする。Second Lifeにおいても新しい時代にふさわしい役割を担い、Second Life内のニュースをリアル世界に伝え、リアル世界の話題をSecond Life内で伝える

16reuters_1_600x374 左リアル、右Second。

Second Lifeのニュースを外部に伝える、リアル世界のニュースをSecond Life内で放送する、というのだ。アダム・ロイターことアダム・パシィック氏は、世界初の、「リアルとバーチャルを結ぶニュースキャスター」というアイデンティティを背負ったのである。いかれたベンチャー企業のイケイケムードの中での実験ではなく、伝統ある大手ニュース企業の社員としてである。

あの世とこの世に分裂したアイデンティティを彼は保てるのだろうか?

今までのところ、彼が統合失調症になったというリポートは(自ら言い出すことはもちろん)ない。だがリアルとバーチャルの境目に立ったニュースキャスターとして15年後ぐらいには、宇宙旅行に初めて行った民間人と同じレベルで崇められるのではないだろうか?
http://about.reuters.com/pressoffice/pressreleases/index.asp?pressid=2768

【芸術家:スザンヌ・ヴェガ(ミュージシャン)】
スザンヌ・ヴェガはSecond Lifeでアバターを持った、最初のメジャー・ミュージシャンである。2006年8月からだそうだ。彼女自身のアバターよりも凄いのが「Building Suzanne Vega's Guitar」のアニメ。ギターが作られる工程が3分ぐらいに圧縮されている。これは見とれてしまう。ぜひ見てほしい。

彼女のアイデンティティとは、このギターが作り上げられていくサマなのであろう。

Robbie Guitarが。 2 できあがる。

ちょっと前まで多くのミュージシャンたちは、自分の曲がネットからダウンロードされることさえ嫌がっていた。ところがスザンヌは自分自身をSecond Lifeで「歌う分身」にしてしまったのである。今のアバターのスザンヌは、Second Life内のスタジオで歌うぐらいだが、きっとSecond Lifeでの生活や思いをこめて作詞・作曲し、そこでヒットした曲が、リアル世界に逆上陸する日も近いかも知れない

そのとき、リアルの世界向けのメッセージと、Second Lifeシチズン向けのメッセージとでは、いったい何が異なるのだろうか。

69775942v8_240x240_front  スザンヌ・ザ・アバター・シャツ(販売中)。

Screenshot_2今やスザンヌだけでなく。

【経営者:サミュエル・J・パルミサーノ氏(IBM 現CEO)】
IBMは2006年11月、Second Lifeで新事業育成に「1億ドルの出資を決定する」という発表をした。

どうやらこれは同社の若手従業員からの発案らしく、CEOのPalmisano氏がどこまで本気か怪しいのだが、それにしても世界最大のコンピュータ・カンパニーが1億ドルの内、何%かをSecond Lifeでのミーティング開催の予算として割り当てるというのだ。

このニュースよると、『IBMと中国政府がSecond Lifeの仮想世界に設けた「Forbidden City」では、Palmisano氏のアバターが、今回の発表について論じることになっているとIBMの関係者が語った』そうだ。軸足を中国内に置き、そこで市場や発想を得たいということなのだろう。パルミサーノ氏、結構マジである。

Ibmsamavatar  IBM meets the forbidden.

おもしろいのは、IBMはミーティングという機能の上でリアルとSecond Lifeを行きつ戻りつする点。両者の境目をあいまいにすることで、どんな発想上の効果をねらっているのだろうか?それはどっちに(リアルかSecond Lifeか)展開させるのだろうか?同社の実験の成果報告を待ちたい。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20315209,00.htm

【行きつ戻りつ、生まれ変われるとしたら】
わたしは生まれ変われたとしたら、断然建築家になりたい。家でもオフィスでも美術館でも庁舎でも道路でも橋でもいい。世の中にかたちに残るものを創り、遺したいから。

Second Lifeはそういう夢を持つ人を誘い、実現してくれるワールドである。スザンヌの「Building  Guitar」と同じようなアニメで、基礎、養生、柱、梁、棟上、壁・・・・と建築工程を教えてくれるのがSecond Lifeの機能である。速習効果は相当高いだろう(だがリアルの腕前になるかどうかは別)。

リアルの生活に疲れた。敗れた。やり直したい。だがリアルの世間は冷たい。40代ではやり直せない。

だがSecond Lifeなら、いつでも受け入れてくれる。捨てた夢にもチャレンジできる。バーチャルで行動のパーツがそろっているから、ある程度までは自分でできる。あとは先生アバターやコーチ・アバターを探して上達すればいい。しばらくそれを繰り返していると、そんじょそこらの学校に通うよりも早く、ある分野の専門家になっているかもしれない。ニートにも効くかもしれない。

スキルを身につけSecond Lifeを卒業して、リアルの世界に(再)デビューできるかもしれない

Second Lifeは新たなアイデンティティを生み出すというより、リアルのアイデンティティをリセットし、修復し、リストアし、再生する機能をもたらすように思える。その意味では、カウンセリング、教育という分野に可能性が高いと思う。

今日は以上です。今ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 4日 (月)

オンライン・アイデンティティ/Online ID

ときどきこんなことを思う。たった今死んだら、自分のウェブサイトやSNS、そしてこのブログは、誰がどう始末してくれるのだろう? プロバイダーを解約しない限り、登録したメルマガも本人が死んでも勝手に送ってくる。ましてhotmailなどタダモノのアドレスだったら、家族も「ま、いっか」という調子でそのままになる。

肉体は死ねども、サイバースペースには別のアイデンティティが浮遊し続ける

今やわたしたちは、リアルだけでなくサイバースペースにもアイデンティティ(ID)を持つ。それもたいていの人は複数持っている。そのある日突然、IDを生まれ変わらせることもできる。「あのわたしはもうやめた。WebタイムのXX時XX分から、新しいわたしになりました!」 こんなことが日常的になっている。

今週の勝手にアドバイス旬ネタは、『オンライン・アイデンティティ/Online ID』を考えてみたい。

ざっと思いつくままのブログ・スケジュールは次のとおり。5回もしくは6回にわたるつもり。

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Lonelygirl15というオンライン・アイデンティティ(今日)
セカンドライフで生まれ変わる
膨張するオンラインID
オンラインIDビジネス
オンラインIDはペルソナか?リアルか?
オンラインIDの価値
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【勝手にアドバイス旬ネタ: 1.Lonelygirl15というオンライン・アイデンティティ
2006年6月ごろから、youtubeBreeという15歳の少女が、ビバリーヒルズの自宅のベッドルームから率直に思いを語るビデオが定期的に投稿されて話題になった。Breeは自分の父を「厳格」と語り、家族の宗教を忌み、ボーイフレンドのダニエルをなげき、ビデオに向かって頬をふくらませたり、顔をゆがませたり、微笑んだりする。クッキー作りコンテストに応募し、10代の人生を語り、パープル・カラーのモンキーのぬいぐるみと話しこむ。

Lonelygirl157月4日の投稿から一気にメジャーになった。その日の投稿の読者数はあっと言う間に50万以上にも到達した。Breeのビデオ・ビューアは全米から世界へと広がった。Lonelygirl15の投稿ビデオは平均でざっと数万から10数万のヒット数があるが7月4日のものが最高である。15歳のスクールガール少女Breeを観たさに、いや助けたいという心もあって共感が広がった、ということもできる。

Ff_232_lonelygirl2_f  BreeことRose。Lonelygirl_youtube

【3人の作者たち】
Lonelygirl15の発端は、Mesh Flindersという男性が15歳のLonely girlというキャラクターを夢想したことだった。彼の空想では、彼女はへんくつで変わりもののスクールガール。彼女を主役にした話を劇に仕立てて売り込んだこともあった。だがどの会社も買ってくれなかった。だが彼は自分の夢想のGirlをあきらめなかった。

そんなある日、Meshは形成外科医のMiles Beckettに出会った。Beckettはしがない形成外科医だったが、その職業にあきたらず彼自身もコメディ寸劇をネットに投稿していた。出合って早々に二人は盛り上がった。ネットでLonelygirlを創ろうと話し込んだ

彼らはLAのメキシコレストランでGreg Goodfriedというエンタメ業界に詳しい弁護士と会った。彼らの質問はこうだった。Lonely girlを創作して、ネットで公開して、法律的に何か問題は生じないだろうか?」 ピッチャーからマルガリータを注がれたGregの答えはシンプルだった。

「もしもビューア(youtubuers)が'この少女って実在するの?'と聞かれても質問に答えないこと」、「だが嘘はつくな。答えには答えないことだ(どこかで聞いたことがあるようなセリフ笑)」、プラス「商品を売るな、著作権許可のない音楽も使うな」。なぜならもしもそのサイトから何かを買ってニセモノだと知ったら、訴訟を起こされる。

こうしてMeshとMilesとGregは投稿ビデオ制作の仲間になった。

【金が無い中での制作】
仲間はそろった。話は書き出した。だが主演女性がいない。

BreeことJesscia Roseは演劇学校を出たてのニュージーランダー。15歳じゃなくて19歳。仕事は欲しいがどこにもない。「君が必要なんだ」とFlindersとBeckettが言ったとき、いくら仕事が欲しくてもさすがに怪しんで、じゃあねといってさよならした。だがBeckettがRoseの携帯に電話した。「これはポルノなんかじゃない」「わかってるわ」それでもRoseは信じなかった。「だが無料で演じてくれ

Ff_232_lonelygirl3_f ビバリーヒルズではない。

こんな具合で始まったビデオ制作。ビバリーヒルズのBreeの部屋は実はFlindersの家の部屋。セットづくりで揃えたマットレスや枕や絵は、量販店のターゲット(安売りで有名です)で100数十ドル。チン!あとはウェブに載せるためのビデオカメラとPCだけ。タダの女優、タダ同然の制作費のビデオが数十万のヒットをすることになるとは誰も思わなかった。

結局、Lonelygirl15はあまりに有名になり、9月過ぎ頃にはさまざまな指摘(RoseがMySpaceに登録していたこたがばれた、Roseが生活費に事欠くようにになってTGIフライデイで働きだしたとか-バレるとこまるので、Beckettが親から金を借りて渡した)がネット上で指摘され、フィクションであるということがばれた

だが彼らの行動を「単なるイタズラ」と捉えるか、「瞬時に地球上を共感で覆い、アイデンティティも創造するネットというメディアの可能性」と捉えるか、どちらかに立つかでウェブ2.0時代のチャンスを見過ごしてしまうことになる

なぜならバレたあともLonelygirl15は続いており、しかも多くのビューアを集めている。彼女のアイデンティティがフェイクだと知りながら、である。

Ff_232_lonelygirl1_f 「ターゲット」で購入したこともバレたが。

【一体彼らは何をなしとげたのか?】
いったい彼らは何をしようとしているのだろうか?ずっと昔(大戦前)オーソン・ウェルズがラジオ放送(火星人襲来!)でリスナーをだましたようなことだろうか?オーソン・ウェルズの場合は、だまされた人がいたとはいえ、純粋にエンターテイメントであった。あるいはThe Blair Witchのようにテレビ番組の中で迫真性を持たせたことだろうか?素人ぽさが、もっと迫真性をもたせように思える。

大手メディア(Wired Magazine)でのインタビューでFlindersは「もともとプランなどなかった」と言っているように、お金は欲しいがマーケティングがあったわけでもない。純粋に「Lonelygirl15」という創作をして、多くの人を共感させたかった、というのが正直なところだろう

だがLonelygirl15という現象がわれわれに突きつけるのは、「Web 2.0」のひとつのかたちだと思う。向こう側にあるアイデンティティという意味において。

【普通のマーケティング的に考えれば】
youtubeという新しいコンセプトとは「Broadcast yourself」、つまり自分自身を放送しよう!である。録画の投稿が本来のコンセプトではない。自分を撮って売り込む、これがyoutubingすることである。

この意味では素人のプロットでLonelygirl15が数十万ヒットをしたことは、こうしたyoutubing活動が、表現メディアとしての可能性メディア広告媒体としての可能性、そしてマーケティング・プロイ(罠)としての可能性を示すというものである。これらの指摘は重要であり、わたしも業界の恥ッこのマーケターとしてこの3つの可能性を追求したい。

だが「やらせ」がバレて炎上するというのが常のウェブの世界で、このやらせがなぜ炎上しなかったのだろうか?なぜバレても続いているのだろうか?もっとも彼らは、製作資金がとっくに底をついて、今や寄付さえ募るという笑うに笑えない事情もあるというが。

【もっとも投稿がヒットした瞬間、そしてバレてもビューアを集める理由とは】
前述した7月4日の投稿がなぜ爆発的に増加したか。

6月に初めてアップして以来の投稿は、Lonelygirl15のありふれた日常だったのだが、その日の投稿は違った。タイトルは「My Parents Suck・・・(ウチの親はバカ!)」。ビデオに出てきた彼女は「わたしほんとうに怒っているの」 彼女は自分の親が宗教のせいでわたしがスポイルされていると静かな怒りをこめて語り、ボーイフレンドのダニエルとハイキングにさえいけないとため息を吐く。初めてカメラの前で感情を露わにしたのだ。このビデオは本日(12月4日)現在約693,815ヒットである。

このビデオ以来、Lonelygirl15をめぐるさまざまな共感、現象がネット上にあふれた。『電車男』現象と同じで、共感である。最新のLonelygirl15、12月1日投稿分では彼女らは車で旅に出たのはいいが、途中でBreeは「わたしたちはどこに行けばいいのよ!」と怒鳴り散らす姿を演じている。お金に困る実話に近そうな話だが(笑)。

共感だけではない。ばれても迫真性がある限り、youtubeを観るたくさんのビューア自身も、フェイクなストーリーに浸りたいと思うのである。日常のアイデンティティと違う役回りも出せるネット上なら、Breeに素直に共感を示せる、そういう役回りを観客として演じて参画したいのである。演じるアイデンティティがリアルなフェイクであり、観る方のアイデンティティも決してリアルではない。

オンライン・ゲームだと「ゲームをする必要がある」が(わたしはやらない)、ビデオへの共感なら心を動かせればいい。投稿もできる。こうしてブログにも書ける。ウェブというメディアは人間の「表現したい」というアイデンティティを解き放ったのである。しかも共感を得るためにだけに、4人の男女は、このビデオを創りつづけているのだ。その象徴的な出来事がLonelygirl15だった。

彼らの創作に至るドキュメンタリーの方がよほどおもしろい、のはさておこう(笑)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 3日 (日)

電化オタク女性をターゲットに

え!この人、電化オタクだったんだ!という軽い驚きとともに感心することがある。それは電化オタクの女。やたらオーディオやPCに詳しく、もちろん音楽にもこだわりがあればインターネットにも詳しい。そんな人ならウチのかみさんだって、というなかれ。

【勝手にアドバイス Vol.81 電化オタク女性をターゲットに 】
電化オタク女性は、製品のデザインばかりか機能や電気器具にも詳しく、ネットワーク配線もできればロケフリもしてしまう。オーディオのカタログ仕様書のちっちゃな字にも興味を持つ。秋葉原もひとりでぐるぐる周るというタイプである。

日経を読んでいて「またいたぞ!電化オタク女」。それで今日の勝手にアドバイスは、電化オタク女性をターゲティングする。

【女優 片瀬那奈さんの場合】
片瀬那奈(Katase Nana) 
生年月日       :1981年11月7日
出身地         :東京都
血液型         :A型
星座          :蠍座
趣味          :音楽鑑賞・パソコン・森林浴
特技          :書道・ピアノ・電気配線
好きなアーティスト  :SASHA
好きな食べ物        :いちご・栗・山芋

これは歌って喋れる女優、片瀬那奈さんのHPからの公開情報なのだが、「特技」の「電気配線」が気になる。自宅ではパソコンを使った映像編集や複雑な電気配線も一人でこなす、そうだ。

Cho061124 オタクには見えない。 Katase_ph ファンのためおまけ。

「身の回りのものは、もうほとんどネットで買っています。ファッション関係からゲーム、DVD。パソコンもネットで買いました。オークションもやっているし、暇さえあればネットばかり見ています」

「電化製品を買うときは、価格比較サイトを活用します。一番安い業者を探すのが楽しいんです。以前、大型のサラウンドスピーカーを買ったとき、自分で秋葉原の電気街を回り、値引き交渉しながら安い店を探しました。でも結局、一番安かったのはネットでした」 

う~ん、あなどれない20代アキバ客。デジタル・デバイドどころかアナログ・デバイドの男性が取り残されていく一方で、片瀬さんはすいすいとサラウンド・スピーカーの配線をやってしまう

『笑っていいとも!』(2005年5月23日放送分)の「テレフォンショッキング」出演時にも「オーディオ機器などの配線好き」という話題でタモリと盛り上がったそうだ(わたしは観てない。Wikiより)。

素顔の片瀬さんを知らずに推察するのも失礼だが、かなりオタク度は高そう。スピーカーの配線というのはやったことがある人はわかるが、なかなか綺麗にはゆかないものだ。そもそもスピーカーをどのように配置するか、音の位相の問題もあり、凝れば凝るほど奥まってゆく。配線ケーブルの選定もあるし、配線をどのように止めるか、モールで隠すかなどポイントはいくつもある。歌手だからオタクなのか、オタクが歌手になったのか(どうも後者のようデス)。親近感を持ちました。

【アリガさんの場合】
事例二人目はわたしの知り合いで、仮名アリガさんとしておこう。彼女の場合こだわりはオーディオ

学生の時分だったと聞いたが、オーディオはバラで揃えて充実させてきたそうだ。ようするにプリメイン・アンプはサンスイ、ターンテーブルはテクニクス、スピーカーはヤマハ・・・という具合である。オーディオ機器の雑誌もじっくり読み、あの機器とこの機器の相性はXXXXで、ベストなパフォーマンスを出すためにはXXXXを軸にしようなどとという結論を出した上で買い求めていったそうだ。スピーカーを自作したこともあるわたしも脱帽した。

ヘッドフォンにもこだわりが強く、自室では(ソニーだったか)高価な耳全体を覆うタイプのヘッドフォンで、洋楽中心に聴く。スピーカーではあまりに大音響を出すので、家族に叱られるそうで。

アリガさんの思考を分析するとこう。自分が愉しい環境→好きな音楽を良いサウンドで聴きたい→良いサウンド環境には良いオーディオ→オーディオ機器をマニアックに追求する→オーディオをベストプライスで購入する。そのこだわりは「自分自身で、自分が楽しめる空間を創りあげていく」というものだる。あれこれ考えるのが愉しいのだ。アリガさんは元気だろうか。

【Cherryさんの場合】
Cherryさん筋金入りのオタクである。まずはPC。小学生(6年生ぐらいの頃だったよね)にしてMSXパソコンを買い求めにパソコンショップに行列をしたという。まわりはみんなオタクのおじさんばかり。その中で学生の少女が、ひとりでMSXパソコンを買いに並んでいるという光景が、想像するだけでおもしろい。

ちなみにMSXパソコンとは、OSがBASIC全盛の頃、日本のPC各社が団結して作った統一規格のパソコン。ニフティなどパソコン通信がこれで流行ったという草分けのマシンだった。ちなみに出力はテレビだった。

350pxmsxhit_bit_hb75p ソニーのMSX 1 コンピュータ「HiT BiT」

Cherryさんは家電にも調理家電にもかなり詳しいのだが、あまり書くと怒られる(笑)のでこのぐらいに。彼女も「PCをXXXのセッティングにして、TVとXXXXでつなげば、会社からでもロケフリできる(!)」などと、「あれこれ考えるのが好きだ」と言っていた。「あれこれ」がキーワードである。

【ヨドバシAkiba店の飲食店街の仮説】
1年ほど前のオープン時、ヨドバシAkiba店にはたくさんの(27)ものレストランがあるのが話題になった。飲食店街の設置は「カップルでの来店を誘導するため」とされた。つまり「女性=電化興味なし=アキバで時間をもてあます=食で釣ってカップルでデートに来させる」という図式。ちょうどデパートにおける男女行動の逆(女はあれこれ見回り、男はソファで休む)と考えられた。

Info_mv02 ちとぼやけてます。すみません。

多数派についてなら、これも間違ってはいない。だがヨドバシAkibaにはカフェも(一応)3店舗ほどある。銀座プランタンにあるようなゆったりできるカフェではないが、一応店舗側も「ひとりでやって来るオタク女性を吸引する」という仮説を持っていたのだろうか?

アキバのオタク男は、表よりも裏通りをめぐり、自分のPCの冷却ファンやパーツをあれこれ探す。PC筐体内の機能を満足する目的買いのために、缶コーヒーでほっつき歩く

あれこれ探すという行動は、電化オタク女性も変わりはないが、女性ならではの行動特性は、ファッションの組み合わせと同じで「コーディネイト」にあるのではないだろうか

電化オタク女性はオタク男よりも、生活者の視点で、自分の部屋全体が快適な機能とグッズで満たされるのを実現する、という目的からほっつき歩く。生活環境を電化デザインすることで「わたしが電化で気持ちよくなる」。電化デザインもファッションのひとつ

Cho061124_2  ここまでやるのね!

【勝手にアドバイス】
薄型TVもDVDで、お金があるアナログ団塊世代をねらうのは王道だが、教えるのに手間がかかるというデメリットもある。家電量販店に残されたターゲットである「電化オタク女性」は固定客&リピーターになりうる

店員がやたらとがなりたてない静かな店舗。しかし質問には丁寧に答える知識力がある。しっかりと休める静かなカフェ(必需&喫煙OKが必須)。化粧室にも広さと清潔さが必要(従来のアキバ店舗だとこれが落第)。ヨドバシAkiba店ぐらいの規模なら、テナントも思い切ってFrancfrancでも入店して頂けたら、イメージもがらりと変わる。

だが店員が、あれこれ製品の紹介・説明もして、ようやく買うかと思えば「じゃ、あっち見てからまた来るわね」とのたまうのは、オタクと言えども女性だからあきらめましょう(笑)。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 2日 (土)

可視光の可能性~もっと光を、もっとネットを。

H兄いからLED照明を取り上げるなら「可視光通信」をとりあげろ!という指令をいただき調べてみると「これはおもしろい!」と思った。何しろ、蛇口をひねれば水が出るのと同じように、電気をつけるとネットにつながる時代が来るというのだ。それも安全だしコストも安そうなのである。

【勝手にアドバイス Vol.80 可視光の可能性
可視光、見える光?いったんわかったような気をして、メリットとしては次のようなものである。

●可視光は人間にとって安全な波長領域なので、電波や赤外線と違って高い電力のまま送信できる
●病院の医療機器や心臓ペースメーカー、精密機器などに悪影響を与えることがない
●照明は至るところに設置されていることから、これらの機器に通信機能を付加するだけで簡単に無線通信環境を構築できる
●無線通信を実現する上で、電波法の制約を受けない

http://www.keyman.or.jp/3w/prd/05/30002005/

可視光は安全、情報伝達量が多い(早い)、法律の制約もない。使い勝手が良い技術の要素を備えている。ええ~っ、こんなことができるの!というのが可視光通信という技術である。

【光合成インターネット?】
電気をつける。パソコンにスイッチ入れる。ネットにつながる。今の無線LANならルータなどのデバイスがいるが、近未来には照明器具経由でネットに接続できると思えばいい

蛍光灯など照明器具の光を無線電波のように使って高速インターネット通信を行う新技術「可視光通信」の実現に向け、総務省は、NTTやKDDI、電機メーカーの担当者らで構成する研究会を27日に発足させる。来秋、実証実験を始めて5年後の実用化を目指す。実用化すれば世界初になる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061125-00000027-maip-bus_all

2006112500000027maipbus_allview000  こんなイメージ。

電灯のあるところにパソコンあり。配線コードなしで高速インターネット接続がどこでもできるようにしようというのが総務省のねらいだという。まるでパソコンが光合成をするような感じである。

こうなるとLED照明=ネット接続デバイスになるので、ますますLEDはまさにユビキタスな素子(慶応大学中川正雄教授)なのである。

【次世代ロジスティクス・ソリューション】
可視光通信は一般利用からだけではなく、物流面でも威力を発揮する。

可視光通信は、無線LANや精密機器が発する電波や金属の影響を受けずに、長距離通信や高速通信が可能であるため、倉庫や配送センターの既存通信環境や天井の高さ(通信距離)を考慮せずに利用することができます。この可視光通信による位置認識システムは、高い精度で位置情報を得られ、広い作業空間の中で作業者や対象品の位置をピンポイントに特定しながら、効率的なピッキングルートを導くことのできるシステムを実現します。

050101

050103 こんな装備の人にカートで商品のピッキングをさせる。

これは村田機械NECが、可視光通信技術を用いて実証実験を開始したというもの。めがねに投影される倉庫内の位置情報をめざしてピッキングをするという。そのデータは照明から伝導されてくる。可視光のメリットである「無線周波数を自由に設定できる」「人体に影響がない」などのメリットが生かされているという。この実験にはH兄いは噛んでいるのだうか。

【ウェアラブル・コンピューティングも間近】
時計やめがね、服の内部にデバイスを入れこんで「着用電子デバイス」の開発という話もあるが、わざとらしいし洗濯しちゃってもまずい。ウェアラブルの本命は、IDカード型や首から下げるiPod、クリップではさむiPod ShuffleのようなIDデバイスになるだろう。

可視光通信の実現で、光にかざしての入退室管理、支払管理のようなことだけではなく、遠く離れていても光さえあれば、作業指示まで出せるのである。ほんとうにウェア・コンピュータが実現されれば、遠い南米や東欧の自動車組立工場でも、トヨタ式生産方式が「身につく」のかも知れない

ああ、労働者は電気を早く消したくなるだろう。チャプリンのときは歯車、『モダンタイムス』だったが、21世紀は光なのだ。「もっと光を」と言って死ぬのではなく、労働者は「もっと暗闇を」と言いつつ死ぬのだろうか

Pt03 モダンタイムスも、Goethethumb ギョエテも光のかなたへ。 

【ホーム・ユビキタスも】
光をかざすだけでいいなら、携帯のネット接続デバイスがヘビィでマニアックな機能武装をして、何万円もする時代も終わる。

お家のユビキタスならこうだろうか。5000円ぐらいの液晶タッチパネルデバイス(サイズは5インチぐらいで充分だろう)」を開発する。両面粘着テープで、冷蔵庫とかトイレの中、お風呂などどこでも貼り付けておく。電気をつければどこでもネットに接続できる。

「あのレシピ、なんだっけ?」「俺のスケジュール、どうだっけ」「あの本、予約しなくちゃ」「この入浴剤、気持ちいいから(湯船の中から)買っちゃおう♪」なんてことも。とにかく気軽にネットに接続できる。電気を消せば自動的に電源オフしてくれれば、節電もできる。

もちろん、照明器具自体にネット機器がパッケージされていればいいのだ。電気をつければネット。キーボード&画像付き電気スタンドがあってもいいでしょう。そうすればノートPCなぞもう不要。

【もっと光を★マーケティング】
もちろん特定のLEDランプ経由で情報発信が可能にもなる。携帯電話のようなデバイスで、街角や店舗内で案内やお得情報を得るということも可能となるのだろう。それもメールなど登録は必要なく、店内の特定の光の上に携帯をかざすだけで情報が得られる。光を浴びれば浴びるほど情報が蓄積されるというのも何か変だが。

忙しいマーケターにはこんな利用法もあるだろうか。光情報カプセルみたいな「流行情報ランプ」を駅構内などにおいて、そこにパソコンか携帯をかざす。そうすると一発で流行りの情報が入手できる。情報サンプルの無料光配布、みたいなものでしょうか。そうなるとフリーペーパーもあと数年で廃れるということになる

【はげましの照明があるといいな】
教会の位置口にある電灯に携帯電話をかざすと「然り、わたしはすぐに来る」などと、キリストのメッセージも光とともに伝道(伝導か?)していただけるのだろうか。

自殺の名所に電灯を置き、そこに癒し系とかセラピストなどのメッセージを流す。癒しのメッセージではげまされないだろうか。自殺の名所がマインドアップの名所になればそれもいいだろう。

もうそろそろクリスマス・シーズン。電灯といえばクリスマスツリー。ニューヨークのロックフェラーセンターのツリーまでゆくと、ある人からの愛のメッセージが得られる、なんてこともいいかもしれない。

B0007805_14171852  日比谷シティにはない雰囲気。

【勝手にアドバイス】
LED/可視光通信が普及するにつれて、照明業界のビジネスモデルは崩壊する。業界が徐々に縮小していくのはもはや間違いない。電灯という用語さえ消滅するだろう。中国語の『電脳』がふさわしい時代になる。

もはやインターネット・プロバイダーもなくなる。ルータや無線LAN機器も不要。インターネット機器自体のコンセプトも変わる可能性が高い。それどころかエジソンの時代以来の電灯の意味がガラリと変わる。ビジネス変化というより、文化的な衝撃である。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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H兄いのコメントはグット・アドバイスであった。GoodじゃなくてGoot、「ぐっときたアドバイス」。それをもじったわけではないが、同志の笠井さんと、マーケティング関連の無料相談を開設しました。商売運営や商売開発、商売組織に行き詰まりを感じたら、もっとマーケティングの光を!無料相談うけたまわります。

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今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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2006年12月 1日 (金)

試供品は驚きがいのち

会社を出てお客さんの会社(名古屋)へ向かおうとして、新日石の角の西新橋交差点にさしかかったとき、「よろしくお願いしま~す!」という声とともに、飲食店のユニフォームを着た若い女性からサンプルとして、携帯ぐらいのサイズのビニル袋を手渡された。

わたしはビラだけの手渡しだと避けるというさもしい性格だが、モノ付きだとでもらってしまふ。

渡された透明のビニル袋には、なんと五穀米のおにぎりが!ラップに包まれたふた口サイズのおにぎりなんです。

「ほほう。こういうのもあり?」と、新幹線のお昼のお供にしようと思ってカバンに入れました。おにぎりと一緒に袋に入っていた小紙片には、「からだにおいしい店 雑穀本店 店主 山本美恵子」さんによる、ヘルシーな忘年会・新年会メニューが紹介されている。おにぎりも手づくりなら、広告文も手づくり、手渡しというのも共感がもてました。ときどきお邪魔するお店なのでちょっと紹介。

Head1 おにぎりありがとう。

【勝手にアドバイス Vol.79 試供品は驚きがいのち
もちろん夏だったらこんな芸当はできない。だがこの雑穀さんはヘルシーなお店だから、コンビニ握りのように油も添加物もないから安心。スーパーでボージョレヌーボいかが♪は新味がなくて響かない。ベーカリーで切り取られたパン片は干からびているよう。雑穀にぎりは、わたしの中ではかなりヒットしたサンプル提供でした

【無人でもサンプルは配れる】
その日は(日帰りです)帰りがけの大手町でも面白いポスターを見つけた。「COTTON USA」というポスター。

このポスターにビニル袋入りの(冷蔵庫につけるような紙を止める)磁石シートがたくさん貼り付けてある。勝手にもっていっていい、ということらしいので、わたしも剥がして2つもらってみた。イメージアップ広告であるのでポスターも磁石シートも、アグレッシブなデザインではないが、こうして自分の手が「剥がすという」アクションをすると、普通の広告から受けるのとは違う感触がある。

Mark  こんな磁石シートでした。5cm×3cmぐらい。

何を言いたいかといえば、「消費者自身に剥がさせるという行動が新鮮なのである。ポスターを流し目で見るだけでなく、ポスターの一部を「剥がす」という行為が新鮮。

それでひらめいたのは、通りすがりの人が、ポスターに貼られたサンプルを剥がすたびに、ほんとうに伝えたいメッセージがだんだん見えてくる、ようなポスター広告。だんだんメッセージや図柄が見えてくるから、みんなで一枚ずつ剥がそう!のというようなメッセージと共に。どうでしょう。

【化粧の試供品をエキナカで】
花王がエキナカ(JR新宿、品川)でメーキャップ化粧品を無料で試せるブースを期間限定(12月中2~3週間)で提供するという記事もあった(日経)。

メーキャップブランド「AUBE」の春の新商品を宣伝するのがねらい。ブースは横7メートルと買いてあるから、5人ぐらいは座れるのだろうか。約1万人の利用を狙うという。男は座れないので試せないのが残念。男向けもぜひお願いしまっす。

1  元画像がフラッシュでして。

電車でメーキャップ女たちは、あれほど電車の中でお顔の虚構作業にいそしむのだから、エキナカに座ってじっくり塗りこみ、目のひさしを巻き上げるという需要は大きいかも知れない。

あまり?メークをしない男だから間違っているかもしれないが、わたしが思うのは、電車メーク女はほんとうのAUBEのターゲットではない。化粧しているところを衆人環視されて何も思わない感性と、エキナカで(ある程度)落ち着いてメークしていただき購買につなげるというねらいとは、本質的な違いがあると思う

エキナカ=電車中ではない。エキナカは揺れないし、来年度からちゃんと課税される。いずれにせよ中年マーケターの血を騒がせるのは、限られた公共空間でのマーケティングは実はかなり効くという法則である。

【航空機でのサンプル配布効果】
カタログやサンプルを同封するという業者がある。たとえばニッチ・メディア・ニュースというサイトがある。
ここでは旅客機の乗客にサンプルを提供するという広告宣伝を企画・実施している。前に聞いたことのある米国事例では、航空機内という、時間をもてあまし、なおかつ移動目的がある程度絞られるという点が格好のマーケティング・ターゲットになるという話。サンプル配布後のレスが相当高いという結果がある。

他にすることがないし、機内誌も読み飽きる。それに対してエキナカはかなり流動性が高い。それでも限られた空間ではあるから、特定のタイプの駅(女性が多い、オシャレなイメージなど)ならある程度ターゲットも絞られるから、サンプル提供は威力を発揮する。

飛行機と同じような空間として、新幹線、夜行電車、夜行バスなどがあるが、もっと絞り込めば「スキーバス(お肌のお手入れ用品、疲労回復サプリメントなど)、「タクシー(お客さんの年齢や姿かたちを運転手が見定め、臭いオトーさんには消臭剤、疲れきったワーカーにファイテンのサンプルを手渡す)」などがいいかもしれない。

【サンプル百貨店】
サンプル百貨店とは、2005年8月にオープンしたウェブサイト上のサンプル百貨店。サンプルの配布とアンートなどを実施する。

Logo_3  女性の起業。

「需要と供給は経済の基本。だが、ことサンプル品に関しては、そのバランスがとれていない。(中略)そのアンバランスに気づいたのは、街でコンタクトレンズのサンプルをもらったときだという。(2005.10.17掲載)
 「2人とも視力は良好。でも、捨てるのはもったいない、誰か欲しい人いるよねと話しているうちに思いついたんです。従来のサンプルは企業側が一方的に配布するものばかり。そのサンプル品が本当に必要な人たちに届く仕組みがあれば、企業にも効率的ではないか、
と」
引用元 http://www.yukan-fuji.com/archives/2005/10/post_3706.html

おもしろいビジネスだが、インターネットがここまで老若男女が使うようになると、サンプルをねらいにやってくる人も多様化しすぎてフォーカスがあまくなる。「試供品を手にとれない=その場で驚きがない」という点が、ネット・サンプル配布の限界でもある。

リアルなサンプル配布ショップを東京メトロで経営すべきだと思う。みなさんが手に取るR25の壁からも、毎月の使用料金を受領してホクホクのメトロ。いっそサンプルだけのコンビニを開こう。ポイントはレシートを発行することである。バーコードリーダー、レシート発行でサンプル配布管理を行い、QRコードを印字して、サンプル受領者からのアクセスをねらおう。

【勝手にアドバイス】
試供品をわたされた人が「驚く」、「新鮮さを感じる」、ないしは「(ポスターから剥がすなどで)自分も参加している」という気持ちになれば成功である。

限定された空間での渡しは効く。なぜなら(ある程度まで)その空間に集う目的は共通しているから。

エキナカはサンプルとの相性も良い空間。エキナカの壁や柱がフリーペーパーに使われていることを参考にして、「サンプル配布柱」を実施するのもいいわたしは日本中のあらゆる場所にある、あの広告可能物体がいつも気になっている。それは「郵便ポスト」。あれを改造して「サンプル配布ボックス/フリーペーパーボックス」になぜできないのだろうか? 1本年間3万円の収入×何万本=??? いったいいくら儲かるのだろうか?

試供品配布ショップをつくることもいい。ぜひとも「お渡しのレシート」を発行しよう。いつ、いくつ、陳列後どのくらいで配布したかなど入力が可能レシートにQRコードなどを印字すれば、顧客からのレスも期待できる。

@WORK**********************************************************************
今日は、まずうさぎのブリーダーに出会った。社内の中途入社の女性SEですが、おもしろい人で。わたしは誰にでもたいていは本音オンリーですが、最初から本音可能な人だな♪と思いました。GUGUってみるとウサちゃんブリーダーの権威を確認しました。偉い方なんですね、びっくり。

そしてスペイン帰り・スペインなまり?のNT嬢とじっくりおしゃべりしました。お帰りなさい。就業時間中ですが上司は見て見ぬフリしてくれました。おかげで根ほり葉ほり。好奇心が満たされました。スペイン事情に少し通じたかな。トモに明日に向かって走ろう!

わたしの勤め先は、悩ましい男や地雷男がいますが、女性は素晴らしい方が多い。何とかならないか。今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

Nethdwarfwcr_p108 かわゆいドワーフ。

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