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2006年12月 6日 (水)

オンライン・アイデンティティ/Online ID 【3.アイデンティティ・ビルダー】

【勝手にアドバイス旬ネタ: 3.アイデンティティ・ビルダー】

今週はオンライン・アイデンティティというテーマを書いている。

【昨日までの2回のおさらい】
2つのアイデンティティ表現の事例(Lonelygirl15Second Life)を書いた。前者で紹介したBreeの創作者や演技者は、社会的な影響を愉しむという目的からネット上にひとつのアイデンティティを創作した。Breeが多くのオーディエンスを集めたのは、世界には「少女覗き趣味」の人がたくさんいるからとも言える(わたしはLonelyもロリコンも趣味じゃない)。

だがBreeという少女が「感情をあらわにしたとき」クリック数が爆発的に伸びたのは象徴的だった。それはBreeが「家族なんか死ねばいい!」という「リアルぽい」アイデンティティを示したときだった

後者、Second Lifeはサイバースペースに第二の生活の場をつくり、リアルの世界と類似の生活ができる舞台を用意した。開設後3年を経て、まさに爆発的にユーザーを獲得しつつあるのは、ネット上の表現媒体ツールが文字から画像、動画へと成長してきたことに、ようやくユーザーが追いついてきたからともいえる

【アイデンティティ=自分探し】
そもそも「アイデンティティ」という用語は「自我同一性」と訳されるが、「自分はかくかくシカジカという者である」という表現行動までを含めたことばである。行動まで含んだことばだから、「ありたい自分探し」「あるべき自分のアイデンティティを見失う」という言い方がなされる。

ちなみに、コーポレイト・アイデンティティという作業は、「わが社はこういう価値を提供する会社だと思ってください」という宣言であり、お客様へのお願いなのである。ところがたいていは宣言とお願いに(ときに深刻な)ギャップがあるから、コーポレイト・ブランディング会社が必要となるのである。

元にもどると、インターネット上の表現技術のアップによって、「わたしはこうういう人なの!」「わたしはこういうことがしたいの!」が容易に伝えられるようになってきた。サイバースペースでありたい自分表現・自分探しが簡単にできるようになってきた。だからこそオンライン・アイデンティティがテーマになりうる。

【アイデンティティの系譜】
ネットユーザーのアイデンティティ探しを、ざっとタイムマシンしたい。

①ネット以前のアイデンティティ
残念ながらわたしは相棒Cherryさん のように、小学校時代にMSXパソコンを買うほどPCに知悉していなかった(その年頃までもっぱら田宮模型のプラモデル)し、市立科学館の「マイコン教室」なるものに通って「グラフィックソフト(でも、マウスがない時代なので、ひらすら数値を打ち込む!」という遊びは知らない。

パソ通仲間すなわちNifty Serveにサイト(当時の用語は会議室)をもって語りあっていた人々は(今だと30代後半以上の年齢、40代後半以上が主力)、やたら情報通であり、マニアックであり、やたら微に入り細に入りの話題が多かった。わたしもモデム通信がうまくつながらなかったとき、H兄いに教えてもらった会議室の文言を目を凝らして読んで、開通させたことがあった。

Nifty1s  10周年記念頃のロゴ。

パソ通マニア」であることが、サイバー上のアイデンティティだったと言い切れる(まだオンラインではない)。

②ネット初期のアイデンティティ
1995年ぐらいの頃、まだインターネット自体が新鮮だった。表現媒体はホームページだけ。ブラウザといえばネットスケープ。まだインターネットなるものにフックしたことがある人も限られていた。インターネット・プロバイダーもそれほど多くなかった。

Story_netscape  懐かしきネスケ。

ちなみにわたしは、当時独立系の会社で、海外にもローミングできた唯一の会社だったグローバル・オンライン・ジャパン(GOL)に申し込み、それ以来ずっとユーザー。浮気モノではないのだ。ネットの草分けGOLはその後2度買収され、今はフュージョンの傘下にある。ネット音痴のわたしをリードしてくれた優しいプロバイダーであるので生き残ってほしい。

この頃のアイデンティティは「ネット参加者」か否か、であった。

③メルマガと掲示板花盛りの時代へ
まぐまぐ が創業されモノ書きを疑心暗鬼させ、2チャンネルは表現者に怒りを放出することを要求した。「書き文字系」ではあったが、およそ90年代の終わりから2000年初頭、今のネット起業家を奮起させた重要な現象が活発に起きた時代である。

まだ表現媒体は文字主体であったが、田口ランディなどメルマガで圧倒的な支持を得たライターを輩出した。この頃のオンライン・アイデンティティは「喜怒哀楽の表現者」である。

Face_01  田口ランディ。ベトナムやインドの話は痛快だった。

④ブログ、そしてSNSの時代へ
2004~06年、ホームページを創らずとも表現できる媒体としてブログやSNSが主流になった。「書き文字+静止画系」の表現媒体が、ネット上を席巻するようになった。相対的にメルマガや個人ホームページは停滞し、簡易な表現をしたいというニーズに応えた。

この頃(というか今ごろですが)のアイデンティティをわたしは「共感ネットワーカー」と名づけた。

⑤Web2.0側のアイデンティティへ
未来学者アルビン・トフラーは、近未来の生活者像をプロデューサー=生産者とコンシューマ=消費者を組み合わせて、「プロシューマー」という造語をした。

わたしはこちら側と向こう側(サイバースペース)を自由に行き来できるアイデンティティの作り手をイメージして「アイデンティティ・ビルダー」を造語した。彼らがこれからのネット時代の主役になる。

【共感を呼ぶアイデンティティとは】
読者の皆さんはきっとSNSにも参加され、ひょっとしたらメルマガを書いたり書いたことがあり、今現在わたしと同じブロガーかも知れない。いずれにせよ本名以外のハンドルネームをひとつかふたつは持っていることだろう。

そこで質問。あなたの書き込みにはリアルな友人やネットの友人が敏感に反応してくれるだろうか?コメントを寄せてくれるだろうか?他の友人の書き込みに較べると多いだろうか?少ないだろうか?

わたしの思い込みかも知れないが、コメントが入りやすい人と入りにくい人、ある程度はっきりしているような気がする。それはプロのライターの書いているエッセイにも言える。

たとえばわたしの好きな辰巳渚さん(『「捨てる!」技術』)のエッセイへの集中砲火はいつも「炸裂!」としか言葉がない。彼女はボロボロにされることもある。それほど非難するなら読まなきゃいいじゃない!と思うのだが、依然読者は多い。彼女の意見はストレートだからわたしは好きだ。わたしは辰巳派。

Tatsumi_photo  めげずにがんばってください。

わたしのこのサイトへのトラックバックはほんとうにエゲツないものが多いが楽しめるので、ほぼ野放し(笑)。コメントはもっとほしいが・・・。

【読者の共感を得る書き手のアイデンティティとは何か?】
ま、プロの書き手はちゃんと論議を巻き起こすポイントも計算して書いているのだ。とりあえずこの稿では素人のブログに絞るとして、まだ疑問はある

それは、読者の共感を得るブログやエッセイの書き手のアイデンティティとは、何か秘訣、あるいは普遍的なものがありるのか?それは、リアルの世界のそれ(スキル、素材、技術等々)と同じなのか、それとも何か違いがあるのか?違いがあるとすればどう違いがあるのか?

この質問に自答するには広範な調査が必要である。だからここではまだ書けないが、挑戦したいテーマだと考えている。

とりあえずわたしが今言えるのは、ネットの世界で共感を呼ぶ日記やブログやメルマガには、「読者が共感ができる”本音”や”事実”が真ん中にあり、それを表現するためネット特有のツールが使われている」ということ。たとえば目玉焼きを思い浮かべてほしい。

本音が真ん中にあり(黄身)、そのまわりをさまざまなネット技術(白身)が広くとりまいている」と。

Kiho_medama3  目玉焼き  Pcbe61884a 目玉おやじというアバター。

【本音とネット技術=オンライン・アイデンティティ】
本音の黄身の部分は「その人の意見」。だが白身にはネット特有の技術やツールという武装がある。

白身とは、SNSで言えば書き込みルールや作法、画像の入れ方、お気に入りやコミュニティの作り方など。ブログの白身はもっと弾力性があり、RSSという友達探しツールやCherryさんから教えてもらった「まるてんてん」、SONYのオトフレーム、など何でも入れこめること。Second Lifeのそれはアバターであり、家であり、店であり、商品やサービス、アバターの話す会話でもある。

オンライン・アイデンティティは、本音(黄身)とネット技術(白身)でつくられる。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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