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2007年1月13日 (土)

カップ酒、量り酒のサードプイレス

前にわたしのマイミクが書いていたが、巷ではカップ酒が流行っているという。ちょっと気を利かせた屋台や一杯呑み屋では、「今日はどれにしますか~」とずらりと並ぶカップ酒から選ぶこともできるらしい。

なるほど、それはおもしろい!とちょっと調べてみるだけで、確かにバラエティ豊かにカップ酒が売られている。また量り売り(主に焼酎)も増えている。

しかるに、カップ酒や量り酒という売り方、需要が縮小する中での酒メーカーの創意工夫、競争激化の酒販店の生き残り策という見方もできる。今日のテーマは片手にカップ酒を持ちながら(いいえまだ_笑)、カップ酒と量り酒がテーマ。

【勝手にアドバイス Vol.103 カップ酒、量り酒のサードプイレス】
その昔、中小企業診断士の診断事例というと「酒販店」と相場が決まっていた。全国津々浦々どこにでもあるし、取り扱う品目もわかりやすければ、呑ん兵衛がターゲットというのもわかりやすいからだろうか。

だが大型リカーストアの増加、酒販規制の緩和で、どこのコンビニやスーパーでも酒販をするようになったあおりで、酒販店は減少している。つい先ごろ、わたしの家の近所でも最近酒販店が閉店した。診断士の提案くらいではいかんともしがたいのだろうか。

「酒販店の減少」
平成3年 106,649店
平成6年  92,436店
平成9年  83,770店
平成11年 77,668店
平成13年 65,098店
(出典 商業統計表)

【カップ酒流行のきっかけ】
ブームのひとつのきっかけが『カップ酒スタイル』という本のようである。

 448042217x_01__ss500_sclzzzzzzz_v6634939 スタイル、である。

「カップ」酒であることの魅力、その愉しみかたのスタイルだ。手軽に飲める機動力こそ最大の武器。「どのように飲むか」をこそ語るべきなのだ!これを読み終えたアナタが、居ても立ってもいられず、野へ、山へ、カップ酒片手に飛び出してくれたなら、望外の喜びである。
『カップ酒スタイル』 (いいざわたつや著)の紹介文より。

味わいよりもまず「カップ酒スタイル」という主張。それがかっこいいかどうかは人次第だが、お手軽だし呑み過ぎないのは事実。

【カップ酒の詰め合わせセット】
リカープラザ越後屋さんでは全国各地のカップ酒、にごり酒をよりどりみどりで詰め合わせしてくれる。豊富な品揃えから選ぶことができる。

Img10252399716   Img10251984413  Img10251745126 カップいろいろ。

「玉乃光」「吟醸 まぼろし」「梅錦」「初花」「沢の鶴」など銘酒やめずらしいものもある。カップ酒といっても、1本500円のものもあるのだ。10本セット詰め合わせでギフトにすると、酒好きにはウケるのではないだろうか。

Cup_hako10p  詰め合わせの例。

千葉県市川市の株式会社ヒズシステムではお酒の量り売りをフランチャイズ展開している。焼酎、清酒、ウィスキーなどの量り売り装置を導入するFCはすでに80社。

【月桂冠の復刻醸造酒カップ】
ブームに乗り遅れまいと、大手の月桂冠でも明治・大正・昭和の味を再現した「復刻醸造酒カップ」を発売していた(2006年12月末で終了)。

 20060801gekkeikan  明治、大正、昭和のひびき。

月桂冠は、明治・大正・昭和時代のそれぞれの日本酒の味の特徴を再現した「復刻醸造酒カップ」を2006年9月に発売する。「明治仕込み」「大正仕込み」「昭和仕込み」の3種類で、それぞれ180mlの飲み切りサイズのガラスコップに詰め、ラベルには各時代の図案をアレンジした。
引用元 http://www.nikkeibp.co.jp/news/life06q3/509775/

【勝手にアドバイス】
このような商品開発や売り方の工夫は、消費者が路面の酒販店で酒を買わなくなったこと、日本酒や焼酎の総需要が停滞していること、本格品(ビールならエビスビール)か、格安品(発泡酒)かに個別需要が二極化していることが背景にある。

カップ酒取扱いや量り売りは、中小企業診断士試験の回答としては模範解答といえるだろう。だが本質的にマーケットを変えるというまでの力があるかどうかは疑問である。

珈琲店を考えてみよう。パパママ運営の店は淘汰され、ドトールチェーンが価格破壊業界参入し、大手チェーンも価格を下げざるをえなかった縮小市場に、スターバックスが進出してきた。飲料単価は300~500円である。「日本では成功しないよ」という声を掻き消し、今や売上高800億円に迫る。

それは珈琲を愉しむ「くつろぎのサードプレイス(家庭でも職場でも学校でもない3番目の場所)」を創りあげたからに他ならない。既存の珈琲店の枠組みをとっぱらってしまった、スターバックスのスタンダードを浸透させたからである。

Main12_fig02  スターバックスという3rd Place。

野へ山へのカップ酒スタイルでは新しい市場は創れないが、窮状を脱するには、「(いわゆる)呑み屋でも自宅でもない3番目の呑み場所」を創るしかないのであろう。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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