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2007年2月14日 (水)

旬ネタ:成長経営モデル 3.プロデュース

今週の「勝手にアドバイス 旬ネタ」はコンサルティングの王道の3日目である。せっかくのバレンタインデイも大雨になり(関東地方です)、がっかりされているカップル方々も、成長企業にまつわるこのブログでもお読みいただき、憂さ晴らし?してください。

プロデュースという会社、ものづくりをされている製造業の方々には「あ、あの会社!」でしょうが、それ以外の分野では知名度はまだでしょう。商品ないし技術は一般には目に触れないばかりか、なかなか技術音痴&門外漢には理解しにくいので。ところが23歳で独立した佐藤英児社長、苦節13年でジャスダックに上場した苦労人でもあり、新潟県長岡市の青年のといっていい存在。

今日はとことんモノづくりにこだわるプロデュースの成長を「3本の矢」の観点から切ってみたい。

勝手にアドバイス 旬ネタ 3.プロデュース

 Logo_5  ロゴ。
 
【プロデュースの売上高推移】
創業は1992年。機械を造るのが何より好きな父の背中を見て、よし!独立するぞ!とメーカー勤務後23歳で会社を立ち上げたのが佐藤社長。受注先から不渡り手形をつかまされ自殺まで考えた時期を乗り越え、2005年にジャスダックに上場した。

2002年6月期  547百万円
2003年6月期 1,001百万円
2004年6月期 1,872百万円
2005年6月期 3,109百万円
2006年6月期 5,885百万円

http://www.k-produce.co.jp/contents/ir_zaimu.html

過去5年で10倍!なんとも凄い急成長である。何がこれほどまでに売上をドライブさせたのだろうか?

【3つの事業の柱】
・・・3Dアプリケーション事業、ファンクションアナライズ事業、カスタマイズ事業が当社の柱であり、この三事業は、メーカーと設計開発受託の二つの顔を持っているという特徴があります。
同社HPより。

聞き慣れない用語だが、まず年次別・事業セグメント別に状況を見てみよう。

2002年:カスタマイズ事業の一貫生産開始
 →売上高の100%がカスタマイズ事業の一貫生産(=開発、設計、製作、サービスの事業体制確立)
2003年:3Dアプリケーション事業の立ち上げ(世界初の外部電極形成装置の開発)
 →カスタマイズ7億円、3Dアプリケーション3億円
2004年:ファンクションアナライズ事業開始、長岡工場の稼働開始
 →カスタマイズ=9.5億、3D=6.3億、ファンクション=2.8億
一年飛ばして、
2006年:カスタマイズ=11億、3D=19億、ファンクション=28億(二年で十倍!)

 Graph_ir002

メーカーでもあり、設計開発受託の顔を持つ?・・・これがキーワードなのかも知れない。

【三本の矢、ならぬ3事業】
3つの事業を次のように概略で理解しておこう。

カスタマイズ事業
同社の事業スタートはファクトリーオートメーション(FA)制御装置の設計制作の受託である。いわば何でも請け負いますというスタイル。ここではあらゆるお客さまに鍛えられた。何でもやります=「お客様との仕様打ち合わせから制御ソフト・ハード設計、機構設計、加工部品製作・組立、制御盤・装置配線、試運転調整、現地据付、メンテナンスまでの一貫対応(同社HPより)」の技術蓄積を10年間にわたって継続していたことが、すべての成長の基礎にあるようだ。

今では電子デバイス、バイオ、食品、フラットパネル、自動車など、日本のモノづくり主要分野に、FA制御設計をカスタマイズする、という全方位サービスである。

3Dアプリケーション事業
逆に3Dアプリケーション事業とは、「極小チップへの高精細な電極の形成(塗布)する」という集中化された技術である。対象商品は「チップデバイス・半導体ICモジュール・太陽電池パネル・ディスプレイ・センサや無線タグ等」広がりがあるが、技術のベースはひとつ、微細な金属配線技術である。

従来は米国企業の寡占技術だったそうだが、狭い隙間に精密な配線加工ができる技術を確立したことで、同社の売上高を急成長させた。

 3d20051212  文系にはわかりにくいが・・・

ファンクションアナライズ事業
これは生産した製品の出荷前検査を「一発でやる」というシステムである。従来のやり方だと、外観検査、機能検査、テーピング、ラベリング、出荷まで、個別の検査工程で実施されていた。それを1発(同社では“1回~Once~”と言っている)でやってのけるのがこの技術システムである。対象はCMOSセンサーなど微細加工を施した部品が主力のようである。

【プロデュースの事業成長の必然性】
今一度プロデュースの事業成長順序をおさらいしてほしい。

カスタマイズ(生産設備の構築)→3Dアプリケーション(集中化)→ファンクション・アナライズ(出荷検査)

この三つがこの順序だったのは必然である。佐藤社長以下若き技術者たちが、顧客の要求を真正面から受け止め、カスタマイズに日夜精を出した。その技術の積み上げが、微細塗布加工というヒット技術を生み、さらに微細加工部品の出荷検査まで一貫したサービスにつながっていった。極めて論理的である。ベースは設計開発受託、そしてメーカーでもあるのだ。

わたしの先輩コンサルタント江口一海さんは、すべての事業体は「カスタマイズ(顧客要望に応える)」「シンクロナイズ(顧客の事業と同期をとる)」「セントライズ(一点集中技術/製品を出す)」の三つに分けられると言っている。

3_3

プロデュースはこの三つが各事業にきちんと揃っているのだ(カスタマイズ=カスタマイズ、セントライズ=微細加工、シンクロナイズ=出荷検査)。通りで成長するわけである。こういう会社は稀少である。もちろん、苦節・・年があったからこそ、報われたのである。継続は力なりである。このブログもそれを肝に念じて。

今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!

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