賃貸スペースの鍵、貸します。
ひとつプロジェクトが終了した(まだ問い合わせは来るかもしれないので、油断はできないが)。そのプロジェクトで一緒にやったUさん、お疲れさま。彼は独身&ひとり住まい。それだけだと珍しくもない組み合わせだが、住む場所が珍しいのである。なんと!九段下という皇居や武道館にもほど近い至便の場所に住んでいる。それで油断するためか、朝の出勤はたっぷりと・・・いつも遅い(笑)。
Uさんの家をチラ見したことがある、或る人曰わく、「近いけれど狭い」。Uさん自身も「狭いのでモノを少なくしている」そうである。そういう人たちのために、トランクルームという荷物預かりスペースもあるが、近所になかったり高かったりで、必ずしも多くの人が利用していない。
そんな都会派のUさんのために、今日は二つのスペース貸しますビジネスを紹介してあげよう。何かって?自宅のスペースを個人間で貸し借りできるマッチングサービスである。「Store At My House」と「LiveSimply.co.uk」。片方は米国、もう片方は英国。どっちも日本のではなくて悪いね。でもきっとすぐに似たサービスが国内でもできるから。
【勝手にアドバイス Vol.136 賃貸スペースの鍵、貸します。 】
まず米国のサービス。Store At My Houseというサイトのサービスは非常に単純だ。部屋やフロア、駐車スペースを貸したい個人と、借りたい個人の橋渡しをするのである。まずどんなスペースが登録されているのか、のぞいてみたい。
「I need space」をクリックすると、いくつかリスティングが出てくる。全米の登録があるが、恐らくニューヨークやシアトル、サンフランシスコなど、スペースが狭い大都会中心だろう。
これはジョージア州
TITLE: basement(地下室)
AVAILABLE FROM: 12th December 2007 UNTIL 16th April 2008 (貸し出し期間)
STORAGE TYPE: BASEMENT (ストレージタイプ)
LOCATION: 3401 peachtree park dr atlanta ga, 30309 (住所とZipですね)
PRICE: $ 20 PER DAY (20ドル/日)
シアトルの例は、
TITLE: Extra Room (エクストラルーム)
AVAILABLE FROM: 2nd February 2007 UNTIL 28th April 2009 (貸し出し期間)
STORAGE TYPE: Extra Room (予備室とでも訳せるのか)
LOCATION: Seattle, 11549 (シアトルとZipコード)
PRICE: $ 45 PER DAY (45ドル/日)
スペースのリスティングも簡単で、タイトル(地下室とか予備室とか)と、レンタルルームの説明、住所、イメージ写真などをアップロードするだけでリスティングができる。
サービスシステムの記述が少なく、ちょっと不正確かもしれないが、借り手からは手数料を取らず、広告などで運用されるのだと思われる。つまり個人の貸し借りを媒介することをタダで提供している。どんな会社がやっているか(個人なのか?)ちょっと出所が怪しいところがあるが、ウェブ時代のロングテール・ビジネスとしてはツボを得ている。
【ロンドンではLiveSimply.co.uk】
実は米国のStore at my houseは、ここが運営しているのかも知れない。Store at my houseから、こっちのサイトにたどりついた。そっくりさんのサービスは英国ロンドンである。LiveSimply.co.ukといい、こちらはロンドン市内に絞って、ベッドシット(寝室兼居間)、アパートメント、家、スタジオなど、貸したし案件がたくさん掲載されている。http://www.livesimply.co.uk/?gclid=CPe1yaDz-ooCFQu2bgodDmrxJw
ひとつ部屋のレンタルを選んでみると、こんな記述がある。
場所は、North London,nw16bu, Baker street/London, United Kingdomである。
Price Per Week: 175.00(ポンド=39,659円 週当たりですから安くはない)
Deposit Required: 758(ポンド=171,780円 デポジット)
Is Price Negotiable: No(交渉の余地なし)
Mininmum Rental Period: 3 months(最低三ヶ月から)
Facilities Included: all bills included free internet broadband(ネットも使える)
サイトはグーグルマップと連動しており、物件のロケーションも一目瞭然である。
【賃貸不動産サービスの価格破壊モデル】
LiveSimply.co.ukのトップには、こううたわれている。
・掲載されたすべての物件は個人所有物です。
・契約料はいっさい不要です。
・所有者と直接交渉してください。
つまり載せるのもタダなら交渉するのも勝手にやってください、ということらしい。まあ日本では不動産屋が家賃保証をするサービスはよくあるが(しっかり手数料を払う必要がある)、借り手の身元まではしないわけで、夜逃げされるリスクはどちらもある。個人対個人で貸し借りして何が悪い、ということか。
別のページには広告ページがあるので、不動産貸し借りサイト運営をこれでまかなっているようである。その意味では賃貸不動産の価格破壊モデルである。ロンドンという大都市圏に絞れば、貸し借りも頻繁にあるだろうから、こういうサービスも可能である。
以前にわたしは勝手にアドバイスで「Home Exchange/ホーム・スワッピング」というサービスを紹介したが、それはバケーション期間に、家をとっかえっこして、お互い住み替えようというサービス。このStore At My HouseもLiveSimply.co.ukも、個人(貸し手)と個人(借り手)をインターネットでダイレクトに結び、不動産会社を不要にするビジネスモデルである。バケーションか住むスペースかの違いである。ネットならではの商売である。
【勝手にアドバイス いろいろ可能性がありそう】
個人と個人を結びつけるなら、余った農園なんかもいいだろう。農作業をしたい人は案外多い(土地によっては農地法という障害があるが)。あるいは日曜大工派には、大工仕事ができるガレージを持つ家庭から、時間貸しでスペースをレンタルしてもらうのもいいだろう。工具付きだったななおいい。
夏の参議院選挙に向けて、数週間しか使わない選挙事務所への貸し出しもいいし、トランペッターなど音楽家向けに防音装置付きの地下室の時間貸しもいい。ロケーションが良ければ、自分の趣味で防音室を作り、不要な時間はスペース貸しすれば建築工費をまかなえるかもしれない。息子・娘が独立して余ったスペースがあれば、インターネットに掲載してお小遣いを稼げるのだ。
こういう草の根のスペース・ニーズを束ねれば、ひとつのサービスモデルが成立する。不動産に限らず、媒介サービスにとっては受難の時代である。
まったく余談だが、狭い家には複合家具(ソファーベッドや収納ベッド)が便利である。九段下の彼の狭い家の場合、液晶テレビ付き冷蔵庫なんてあったらなあ!と話していた。2ドアの冷蔵庫で、フリーザーの扉が液晶TVになっている製品があれば、テレビを観ながらすぐにビールもおつまみも取りだせるでしょ。電子レンジも複合してくれれば、サッカー中継も見逃さずにチンもできる。わたしの家はどうやらスペースは間に合っている。むしろ「アパートの鍵、貸しますわよ」のほうがいいなあ。
あまりオチなくてすみません。
古い映画ですが名画です。ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンの『アパートの鍵貸します』
今日は以上です。ではまた明日。Click on tomorrow!
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