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2007年5月24日 (木)

顧客LOVE 4.誠意の関係

今週は顧客を愛するというテーマ。さまざまな恋愛模様を図式化するという脱線を繰り返しながらも、4回目である。今日のテーマは誠意の関係として、誠意ある顧客リレーションを考えてみたい。

誠意とはそもそも何だろうか。顧客と会社の間の誠意を考える前に、愛から考えてみよう。そう、愛の始まりは誠意なのである。一過性の行きずりの愛で無いかぎり、愛は誠意から始まるのである。それには同意をいただけるでしょうか・・・。

ところが誠意が愛へ昇りつめるときもあれば、途中で誠意が消滅することもある。それは誠意が愛にならないことがあるからだ。それでも誠意が残るときに「しつこい人ねえ!」と言われてしまうのである。

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だが、しつこい人ねえ!と言われても、しつこく(一方的にも)誠意を出し続けると、いつかほだされることもある。愛に昇りつめる路線に戻ってくることもある。しつこいだけの人か、ほんとうに誠意があるのか。しつこいが愛になる路線に回帰するためには、誠意あるしつこさも問われるのである。

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ああ・・・あの時、もっと誠意をたくさん見せれば愛路線に入れたのだろうか?片思いを乗り越えられたのだろうか?そうしなかった、いやできなかったのは、「誠意の変形」と「誠意あるしつこさ」の間で揺れ動いて、身動きが取れなかった・・・そんなことだろうか?思い思いに考えてみよう。

【勝手にアドバイス 旬ネタ 顧客LOVE 4.誠意の関係】
お客さまと企業の関係もまた同じところがある。最初から求愛できればそれに越したことはないが、たいがいは最初は誠意を見せることから始まる。誠意が通じないことも多々ある。それを売れないとも言う。

誠意という言葉は、こと企業社会においてはポジティブワードではない。むしろネガティブワードである。

 誠意ある対応をいたします・・・
 誠意をこめて社会に尽くします・・・
 誠心誠意、XXXXをいたします・・・・

 
誠意には詫びる言葉がよく似合う、のか知らないが、不祥事や事故が起きてそれに対して、記者会見や新聞紙上等で「誠意」を見せる場面に追い込まれて誠意を出すことが多い。企業によっては絞っても絞っても出ないこともあるし、全社を挙げて誠意を探してとりまとめるところもある。誠意を見せるためにプロジェクトチームを立ち上げる場合もある(気をつけてほしい。プロジェクトとは「時限」である。誠意もまた時間限定なのであろうか?)。

初期対応にまずさはあったが、しつこく誠意を見せようとしているのは、石油ファンヒーター事件の松下電器産業である。

【21年~15年前のナショナルFF式石油暖房機を探しています。】
同社のホームページのTopページは、今日(2007年5月24日)現在でも石油暖房器具の回収のお願いである。http://panasonic.co.jp/

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1985年(昭和60年)から1992年(平成4年)製のナショナルFF式石油温風機及び、石油フラットラジアントヒーターには事故に至る危険性があります。当該対象製品を未点検のままご使用になりますと、一酸化炭素を含む排気ガスが室内に漏れ出し、死亡事故に至るおそれがあります。
http://panasonic.co.jp/appliance/info/important/heating/index.htm

この事件が騒ぎになったのは2005年の12月、それから1年と半年近くが経過している。不覚にも同社のHPのトップがいつから「石油ファンヒーター回収」だったのかチェックできなかったが、恐らく同じ期間がこの案内にあてられていたと思われる。

【中村社長(事件発生当時)のコメント】
この事件に関する中村社長のインタビュー・コメントである。

これまで私は松下電器は松下幸之助の経営哲学を実践する会社だ、「スーパー正直会社」だと言い続けてきましたが、それを大きく裏切ることになってしまった。亡くなられた方、ご遺族の方々には誠心誠意尽くしてまいります。そして、「一刻も早く、また最後の一台を見つけるまで、できることは何でもやる」という覚悟でいま回収作業に打ち込んでおります。
http://www.takarabe-hrj.co.jp/ring_004_2.htm

誠心誠意はネガティブワードで使用されているのはともかく、スーパー正直会社でなければならないという中村社長の言葉、わかりやすく強烈なメッセージである。この事件では死者は48人にものぼり、パロマリンナイの事件に比べて、責任も補償スケールも格段に大きい。だから当たり前、しかも松下電器という大広告主に対して、マスコミは突っ込みが足りないという指摘もあった。

遺族の方々の気持ちを逆なではしたくないが、初動は遅れても中村社長というリーダーが誠意を見せたというのが、企業の誠意としては印象的であった。

財部(引用元のインタビューア):
たとえば三菱自動車をはじめ、過去にもいろいろ不祥事がありました。理想的にはゼロにすることがいいのでしょうが、物をつくっていく以上、何かの欠陥なり不良が生ずる可能性は絶えずあるわけで、だからリコール制度もある。中村社長は、過去に問題を起こした企業の対応がどのようなものであったか、頭にはいっているのですか。

中村:
他企業さんのことは頭にありません。私も人間ですから、何とかうまくおさめる方法はないかなと考えないこともありませんが、それじゃだめなんですよ。正直に、公表すべきものはすべて公表して、行動であらわして、少しでも信頼を回復していくしかない。

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長い期間にわたろうとも回収活動を持続すること、つまり「しつこさ」である。企業活動においては、それが失われた信頼の唯一の回復手段である。松下電器はこの鉄則を外さなかったし、今も外れていない。この事件に関して今や喧伝されることはないが、この継続力はもっと注目されてもいいだろう。

【誠意を示す活動とは何だろうか?】
誠意を示す活動をランダムに挙げてみよう。

 お客さまを知りたいと欲すること 
 お客さまを知る努力を継続していること
 お客さまについて知ったことをおろそかにしないこと
 売る前に、お客さまの問題解決視点があること
 経営姿勢に誠意が感じられること
 経営者に誠意が感じられること
 厳しい状況でも乱れずに誠意を維持すること

コンプライアンスという取り組みは「起きたときにXXXX」に堕してもダメ、「起きないようにXXXXで縛る」ことだけに堕してもダメである。それはテクニックでも社内ルールでもなく、「愚直さ」である。お客さまを向いた誠意に他ならない。時にブレるときがあっても迷えばそこに戻る原点だと思う。

明日は顧客LOVEに全方位に取り組まれている資生堂事例をとりあげたい。お読み頂きありがとうございました。今日は以上です。

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