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2007年6月23日 (土)

従業員顕微鏡で業務改革

わたしの持論だが、コンサルタントの仕事の要は五感でクライアントを感じることである。プロジェクトがスタートして、メンバーがだんだん口を開くようになってきて、次第にオブラートに包んだ本音を言うようになってきて、運営に不満と満足を漏らすようになる。

最近もこんなことがあった。「意見があればおっしゃってください」と言うと発言者が表れた。だが彼は寒くもないのに両手をユニフォームのポケットに突っ込んだまま、意見を語り出した。意見の発言者でわたしが注目するのは、言葉の内容もさることながら、その態度である。のけぞって喋るか、身を乗り出して喋るか、じっと目を見て喋るか、あらぬ方向を見て喋るか。その態度にこそ意見が集約されているからだ。

今日は、そういう観察をシステマティックにやれるかもしれない「従業員の対話状況の客観分析システム」をテーマにしたい。

【勝手にアドバイス Vol.191 従業員顕微鏡で業務改革】
 組織のコミュニケーション状況が一目で分かる――。日立製作所は(2007年6月)22日、従業員同士や部署間の対話状況を客観的に分析するシステムを開発したと発表した。名札にセンサーを組み込んで対話時間などを測定し、誰と誰が頻繁に接触しているかを示す関係図を自動的に作成する。業務効率の向上を図る企業などを対象に、来年度にも事業化する。
出典 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070622AT1D220A822062007.html

どういうものなのか、新聞発表だけではよくわからないので、日立製作所のサイトを見た。社員は、「赤外線センサ」「加速度センサ」「マイクセンサ」とそのデータを無線通信する機構を内蔵した名札型のセンサネット端末を首からぶらさげる。社員一人ひとりの活動(対面時間、会話時間、動作測定)を逐一記録するのだ。

0622

その測定結果を図解することにより、下図のようなチャートで人間関係が表せすことができ、だれが孤立しているか、グループ同士の派閥はどうなっているのか、一目瞭然となるという。

・個々のグループが地図の山のような形で表示される。
・積極的に対話している人は山頂近くに表示される。
・コミュニケーションしない人はすそ野に表示される。

0622_1

【ねらいはオフィスワーカーの生産性向上】
日立製作所のサイトを読むと、このシステムのねらいが知識労働者の生産性向上にあるとしている。

専門的な知識を持つ知識労働者の生産性を向上させるために、社員間の協創をつくり、コミュニケーションを活発にさせる。だが、従来は現場社員の感覚に頼った議論になっており、定量的な分析がなされなかった。それを実現するのが、「ビジネス顕微鏡」と名付けられたこのセンサー付き無線ネームカードである。

あなたは出勤した時点で、このカードを就業時間中ずっとぶら下げていなくてはならない。ちょっと重量はあるが我慢してほしい。メールのやりとりも入退室もPCのハードディスクドライブもすでに監視下にあるのだから、次は人間関係を見える化することにもすぐになれるさ。隣に座っている人にメールを打つのも、変だなぁと思いつつ普通になってきたしね。

・・・という具合だが、わたしがこのシステムに入ったことを考えてみた。

【データ提供にはなるが・・・】
わたしがCherryさんとよく喋り、他の人との会話が少なく、時に散歩に出たり、歯医者でうなり、たった一枚のパワポと格闘し、それさえも遂に完成できず、ひとりぼっちで呑み会にも参加せず(すみません!)・・・そういう図解波形をつくると、裾野の端の隅にいて、いつ退職しても不思議ではないと判定されることだろう(笑)。

また、創造性はしばしばコミュニケーションから生まれるが、それは事前に創造性を高めるため、自分と格闘しているからこそ触発がある。自分自身との知的格闘がなければ他者との知的格闘もむつかしい。やたらにミーティングをして生産性が向上せず、かえってノイズが増えることと同じである。だからこのシステムを監視システムではなく、従業員の意識調査や適性テストをより科学的に実施するというものと考えれば、それなりに効果はあると思う。コストと見合いのかはわからない。

【勝手にアドバイス】
四六時中これをぶら下げるのはナンセンスだが、抜き打ちで年数回、定時観測的にデータ測定をすると、組織のダイナミクスが見えてくる可能性はある。

・組織内のスターAさんのポジションと人間関係を参考にして、Aさんのポジションに自分を近づけるためにどうすればいいか考えさせる。
・図の真ん中にいる管理職と端っこにいる管理職のどちらが優れているか?端っこでも人望があるとか、真ん中でも実績が上がらないとか、管理職やPJリーダーの資質を推測する。

自分の位置づけを定期的に把握させるのは、よいかもしれない。だが、知識労働者のモチベーションの本質である やりがいや仕事を通じた自己実現、それも小さな組織ではなく、外部のお客さまや世間に認めてもらえることという、根源的なところとは直接関係性が薄いシステムだと思う。

またこれを導入する顧客であるが、グループ企業という大きな需要がある一方、顧客満足度ゼロでもボーナスが満額支給される社会保険庁のような組織にぜひ導入してもらいたい。真ん中の「前線」は年金受給者として、そこから個々の役人がどれほどかけ離れているか、見える化していただくと満足度は上がらないが納得度は向上するだろう。

今日は以上ですが、夜にオマケのブログを書きます。

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