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2007年6月30日 (土)

数値制御筆記具という新世代のクラフト

わたしはプラモデル趣味は小学生で卒業したが、手作り好きという生来の嗜好は消えなかった。

高校生の頃、アメ横で中古のGジャンを買ってきて、ポケットのフラップを赤・黄・白の太い刺繍糸で飾り、襟と裾をバンダナを割いた布で覆って、世界でひとつのGジャンを作った。誇らしかった。また革細工にも凝り、手帳カバーなどを作った。さらに日曜大工にはまり、いつくかどうしようもない家具もどきを制作し、不格好だがずいぶん長く使われた。

そういう手作りの物は制作者の未熟さという事情はさっぴいても、クラフトという香りがぷんぷんする。そこに味もあるが、自作ぽくて気恥ずかしいということもある。

今日はクラフトと呼ぶべきか新世代ステーショナリーと呼ぶべきか、木製の筆記具「MACINARI(マキナリ)」をテーマに数値制御のクラフトを考えたい。

【勝手にアドバイス Vol.198 数値制御筆記具という新世代のクラフト】
まず商品の概要説明を引用しよう。

 木製の筆記具というと、どうしてもクラフト感のあふれる職人仕事をイメージしがちだが、これは違う。NC(数値制御切削機)を用いて、工業製品さながらのプロダクトを作り出す。ブランド名は「Machinery=機械」をアレンジして名付けられた。
 「木という素材を特別視せずに、他の素材と同様に生活の中に入り込んでもらいたい」という鈴木氏の思いが込められたこの筆記具は、シャープな外見とは裏腹に手に持つとやはりやわらかな木独特の質感が宿る。

引用元 http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_453/

 Chn11_rpt453_macinari_01 美しい出来映え。

北海道旭川の職人、くらふと鈴来を主宰する鈴木鵬生(すずき ほうせい)さんの作品、というかプロダクトである。素材は、メイプル、ウォールナット、チューリップウッド、アマレロ、バーブルの5種類。塗装も無し、染めも無い、替え芯以外すべて木というこだわりである

 Chn11_rpt453_macinari03 L_mn_wood04    
 このすべてが木製という緻密さ。

発売元がイデアインターナショナルというデザイン系の会社なので、“匠の技”とはいえ、こだわりのデザインである。ボールペンとシャープペンシルがあり、3,150円~3,675円

【職人的デザイナーの鈴木さん】
鈴木鵬生(すずき ほうせい)さんのモノづくりへのこだわりが、彼のコメントから伝わってくる。

木で作れそうな物は出来る限り他の素材を使わずに作って、普段の生活の中にもっと木という素材が、身近になるように。木を木と思って扱わない。工芸品でもない、ひとつの素材として製品を作っていこうと思います。
くらふと鈴来(鈴木鵬生さん)
 
出典 http://www.mickle-jp.com/about.html

これは、鈴木さんらミクル/mickleというクラフト制作アーチスト集団のHPからの引用である。木で作れるものは木で作る。木を木と思って扱わないで、ひとつの自然の中の素材として扱う。なんといっても100%木製である。木一本一本の原料が異なり、反ったり縮んだりする。しっかり乾燥させ、素材使用部位を見極め、精密な切断・研削加工を施さねば、工業製品として3,000円台で流通させることはできないはずだ。量産とクラフト制作に繊細なバランスが必要だと思う。彼の心粋がなければ、これほどまでの緻密な一品を工業製品として流通させられないと思う。

 01_24 ちょっと見えにくいが心粋あり。

【新世代の職人たち】
ミクル/mickleは 北海道旭川市でクラフト制作を行っている新世代アーティスト12名です。

 ミクルのメンバーは北海道旭川近郊に工房を構えています。
 旭川は北海道のほぼ真ん中にあり,四季の変化が大変美しいところです。
 一年の半分は雪に覆われ真っ白い世界です。春は音を立てるように,ぐんぐん
 色鮮やかに変わっていきます。そして樹木は,広い空から陽光や雨の恵みを受け,
 素直に真っ直ぐに育ちます。秋はあっという間ですが,色鮮やかです。
 そんな景色に囲まれて,私たちはもの作りをしています。

 http://www.mickle-jp.com/about.html

わたしは取材して書いていない。公開情報からだけである。だが職人といっても若い人たちが制作グループを立ち上げて、いわゆるクラフト=民芸品ではない、MACINARIのようなクラフトを超えた製品が‘精産’されるのがこのアーティスト12人の宣言から伝わってくる。

【勝手にアドバイス】
手作りの良さを残しながら量産しました、という品は数あれど、MACINARIは木工の民芸品ではなく、脂や金属のペンと同等に使われる加工がなされた木工製品というコンセプトが凄い。

伝統ある民芸品の素材、形状を守り伝承することも必要ではある。だが流行も嗜好も激変する市場で、10年一日のごとく民芸品を売り続けるだけでは生き残れないケースもある。今日的な技術を導入して、プロダクトとして再生すると新しい価値が生まれる。

今日は以上です。

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