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2007年7月23日 (月)

不老不死とナツボディ

今日は隔週で書いているぷろこんエッセイからの転載です。
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 まぐまぐ!
 めろんぱん

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不老不死とナツボディ

夏は怪談である。怪談とは死に損ないの化け物がでるものと相場が決まって
いるが、最近わたしが聞いた怪談は、死にたくない人々にまつわる話である。
不老不死を求める富裕層についてだ。

最新の研究ではね、ヒトはどうやら150歳までだって生きられることがわかって
きた。(ふうんと頷くわたし。以下同) 遺伝子研究で長寿命の遺伝子が判明
した。(ほぉ) お金さえ払えば何歳だって生きられるようになるらしいだよ。
(・・・) 現にシワ取りなんかはね、薬を注射器で注入するだけで、あら見事!
にすっきり取れてしまう。(おばちゃんもヤングに?死語だね) そう、目元
なんかホントに若返っちゃってムスメになっちゃう。(ハハハ) 世の中、良い
悪い別にして、格差社会はどんどん拡がってきたでしょ?(うん) そうすると
金持ちは、寿命を延ばすとかキレイになることには、いくらでも払うんだ。
それこそいっくらでも。(・・・・) だからこれからは不老不死クリニックを
開いて、オレはそこの理事長におさまろうかな。(笑)(いいですね)

歩き話の語り手の奥様は、なんと医師だという。サイエンスが裏側にある話
なので、じんわりと現実感が伝わった。だからなのか、この話が心のササクレ
になっていた。

ササクレのままでは気持ちが悪いので調べてみた。長寿命の遺伝子とは
4番染色体というもので、この遺伝子を研究すれば老化の原因を突きとめる
ことができそうだというのだ。シワ取りに注入するクスリとは、レスチリン注入
液という抗齢作用のあるヒアルロン酸。1回数万円から10万円以上と美容
整形のサイトには表示されている。だがこのくらいの価格は障害にはならない。
なにしろ1000万円する高級車レクサスを「とりあえず買っておく」という富裕層
が今や何万人もいるのが日本なのだ。

ただ150歳でシワひとつ無い人間はやはり怪談である。なにしろ老人と呼べる
のか、はたまた不老人とでも呼ぶべきか、わからないじゃないですか。

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もうひとつ、夏にはナツボディこそ似合う。怪談にかけて駄洒落れるなら
「夏への階段」というべきものかもしれない。

2週間ほど前、健康診断でクリニックにいた。ずいぶんと予約者で混雑して
いたせいで、備え付けの雑誌を隅々まで読む時間があった。男性誌は読み
果ててしまい、女性誌にとりかかった。そこに「ナツボディ」というフレーズが。

肌を露出する季節だから、ナツボディを手に(カラダに?)入れましょう!
くびれたウェスト、毛穴レス、つるつるお肌、ダイエット、脂肪燃焼、スリミング
ハーブ・・・いろいろたいへんなんだ。ナツへのステップを上るのは。

けれど診察室から順番を呼ばれて、ふと気になった。厚生労働省の方針に
よれば、今年あたりから健康診断で腹囲(はらまわり)を測定すると聞いた
ような気がする。それってどうやって測るのだろうか?お腹出して
ください、
手を水平に上げてください、測りますよぉ・・・あらら、メタボリックレベルで
すよ、気をつけてください・・・かしら?などとチラっと思っていたがついに
測定はなかった。

ナツのメタボリックボディもササクレになったので調べてみた。「男性85cm
以上、女性90cm以上の腹囲を内臓脂肪型肥満と診断する」。健診機関に
よっては検査をするらしいが、わたしは問診もされなかったのは、幸運にも
メタボディではないからだろうか(わたしはヤセなので)。

メタボリック症候群、つまり肥満はアメリカでもかねて問題になっているが、
とくにそれが貧困層に多いのは、低価格のファストフードに依存する食生活
のせいだと新聞にもあった。メタボディは収入や資産にも相関している。

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肥満度を測定するのは「BMI(Body Mass Index)」である。体重÷身長の
二乗で、25以上では肥満とされるのはご存じの通り。幸いにも自分のBMI
には過去10年以上変化がないが、マーケティング屋として最近ずっと考え
ているBMIは、別の語呂合わせである。

B Body (ボディ)
M Mind (マインド)
I  Identity (アイデンティティ)

ボディ、マインド、アイデンティティの3セットこそ、今頃の顧客理解のコンセ
プトとして有力なのではないか。

ボディとはからだであり、不老不死ボディやナツボディに表れる消費者
ニーズである。不老人になりたいと思い、脂肪を減らしたナツボディをゲット
したいという、ボディ・ニーズである。だがヒトは肉体だけに生きるにあらず。
マインド、そうありたい、そうなりたいという心のニーズがある。それも必ずし
も健康へのニーズとはかぎらず、不健康なからだになりたいというのもある。
喫煙や暴飲暴食、失恋ショッピング、炎天下のジョギング・・・などの苦行
もまたニーズなのである。

いやヒトは心とからだだけに生きるにあらず。ストレスに満ちた複雑な世の
中では、自分は何者であるか、社会でどんな存在ありたいのか、何をすべき
なのか、絶えず問うている。自我つまりアイデンティティがマインドの振り子を
定め、ボディをコントロールする。

      ▲△▽⊿▼▲△▽⊿▼△▽⊿▼△▽⊿▼△▽⊿▼

今どきの消費者をどう理解すればいいか・・・商売人もわからなくなっている。
従来のマーケティングでの顧客の理解、「社会階層」「消費態度」「価値観」
そして「購買履歴」という固定的な切り方では、もはや顧客理解がしにくい
からである。

先日のブログでこう書いた。「わたしはわたし、という主義がありながらも、
その場・そのときの情に流されて購買をするケースが激増している」。物欲
的なヒトは自分のマインドさえコントロールできないし、動物欲的に満ちた
ヒトは、何もコントロールしていない。まして考えるよりネットでサーチの時代
になった。ネットからの情報で仕事も宿題も終わり!というのでは、アイデン
ティティの「I」は、Interactive/インタラクティブ、情報反応の「I」に過ぎない。
もはや自我も情報に埋没したのだろうか。

情報と言えばIBMだから、BMIをIBMとアナグラムしてもいいけれど、今どき
の消費者を理解する上で、この3つのキーワードならばわかりやすい。

 Bmi00 Bmi01
  従来の顧客理解               最近わたしが思う顧客理解 

      ▲△▽⊿▼▲△▽⊿▼△▽⊿▼△▽⊿▼△▽⊿▼

Bodyは収入格差につかさどられ、Mindは価値観を映し、Identityはムードに
左右される。

こう考えると、不老不死のシワ取りが怪談なのは、Bodyだけが突出していて、
MindやIdentityが見えないからだ。いや、それはわたしが不老不死ボディより、
ナツボディが好きだからかもしれないが・・・。

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