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2007年8月22日 (水)

オフサイド・ガールズの力

これはおもしろそう!と一も二もなく思った映画が『オフサイド・ガールズ』。2007年9月1日封切りのイラン映画である。

オフサイドというくらいだからサッカーがテーマの映画だが、ばりばりの汗くさい蹴球映画でもなければ、少林寺のような飛びサッカーでもない。サッカーを観たくて観れない女の子たちの映画なのだ。だがなぜサッカーが観れないのだろうか?

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今日(2007年8月22日)は日本代表、オリンピック予選、そしてU-17のトリプルでサッカー国際試合の日である。サッカーに捧げるブログに。

【勝手にアドバイス Vol.227 オフサイド・ガールズの力】
『オフサイド・ガールズ』とは「女の子だって、スタジアム観戦したい!」という映画。
イランで、サッカーは国民的なスポーツ。男性のみならず女性もみんなサッカーが大好き。けれど、女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦することは法律で禁止されている。女性は専用のスタジアムで、女子サッカーしか観戦ができないのだ。 
引用元 http://www.cinematopics.com/cinema/present/premora.php?number=907

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そこで少女たちが考えた策は、「男装すること」だった。「競技場に入るには男装して潜り込むしかない」と考え、男になった。ところが普通の男装では入れないし、トイレはどするのか・・・。映画のストーリーの骨子はこんな単純なものだが、10分にひとつハプニングが設定されているという。プロットはとてもワクワクさせる。観たいのに観れない、くやしい気持ちわかります。

同僚のサッカーお嬢のMKさんは、2007年8月7日の横浜マリノスVSバルセロナを観戦し、生アンリを観たと微笑んでいた。日本では女性だってたくさんスタジアムに駆けつけるのに、イランではそれが法律で許されない。こんな差別が現代にあるとは不思議である。これではディビット・ベッカムはイランに遠征はできない。

【7人目がいない!】
映画を撮ったジャファル・パナヒ監督は、映画のプロモーションで先頃来日し、東京外語大での特別講義で、映画の着想をこう話している。

「この試合(前回のワールドカップ予選の日本VSイラン)では、10万人収容のスタジアムに12万人は入っていました。軍隊も出動し、出口に集まった人々が将棋倒しになって、7人が亡くなったのです。6人の名前や写真が発表されたのですが、7人目の情報が出てこなくて、7人目は女性なのではないかという噂が流れました」
http://offside.jugem.jp/

  Interview_r1_c1 ジャファル・パナヒ監督。   

このとき試合に出場していた中田英寿氏は「スタジアムが10万人の男性で埋め尽くされていて、叫び声を上げて応援している」という迫力と違和感をコメントした。だが実は男装をして観戦する女性は何人もいると言われているので、男装の女性もいたのだ。

そのイランでも、1998年のフランス大会の最終予選は別だった。このオーストラリアとのプレーオフの試合でイランはワールドカップ初出場となった。このときばかりは世論に押されたのか、競技場に5,000人だけ女性が認められたそうだ。ジャーナリストも「女性が入場できないのはおかしい」と主張する人もいたそうだが、未だに法改正には至らない。イランには女性のスポーツ・ジャーナリストはいないのだろうか?

【ドキュメンタリータッチ】
この映画の配役はすべて素人であり、そして舞台も実際に試合をしている競技場で生ロケを敢行。少女たち素人役者には「役名」がないという。それはお互いに名前を呼び合う場面は、友人同士ではないから不自然という理由。監督はこう話す。

映画にフィクションとドキュメンタリーの曖昧さを出したいと考えています。ドキュメンタリー的な手法を使うことで、観客にリアルな出来事が起こっているのだと感じさせたいのです。
引用元 http://www.espace-sarou.co.jp/offside/main/director.htm

監督はイランの政治や旧弊さがテーマの映画ではない、と言っているが、氏の最近の作品は政治的なメッセージがあるとされてイラン国内では上映されていない。だからドキュメンタリータッチで撮った理由は、イランの政治や法律の現実を訴え、変えたいからでもある

そういう理不尽さをポリティカルに訴えるのではなく、少女たちが知恵を出し合って試合に潜り込もうという微笑ましさで表現するところに、監督の才気を感じた。

 Press_p1

【勝手にアドバイス】
理不尽に禁止されていることを破る力は人類固有の力である。たとえそれが何年も何十年も抑圧されていたとしても、いつしかベルリンの壁が崩壊するがごとく、理不尽さは打ち砕かれる。そういう視点で観ることもできる映画だろう。

さて平和な日本でも平和への力を込めてサッカーを観よう。今日は以上です。

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