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2007年8月15日 (水)

趣味を科学する 3.趣味レベル/段階別ターゲティング

連日溶けるような暑さですね。お外の趣味を持つ人は熱中症に気をつけてください。今日は溶けそうになる中で趣味をテーマに3日目ですが、お休み期間ならではの青い議論から始めます。それは、マーケティングとは何か

ひと言でいえば「リアクション」、つまり反応すること。

いつもアンテナを高くして、自分の業界や商売に(一見して)関係のないものにまで好奇心をもち、その変化に気づき、自分の商売に活かす創造性を発揮する。専門技能ではなく、マネジメントとも異なる。マーケティング・マネジメントという言い方がされるが、あれはいかに反応するかを体系化する手順の整理である。純粋な意味での管理=マネジメントではない。いつでも適切なリアクションができるように準備すること、それがマーケティングである。

いかに変化に気づき、適切な反応ができるか。それがマーケティングの4Pであったり3Cという枠組みなのであるが、困るのは、現代の市場では競争ポイントがめまぐるしく変化し、思いがけない地平線から競争相手が表れることである。市場も顧客も移ろいやすく、いったん決めた顧客価値が固定される期間はどんどん短くなりつつある。さらに競争する軸を変えるのが今どきのやり方である。だから顧客価値を決める要素も、4Pとか3Cでは捉えられないことも増えてきた。

  Photo  
   クジラ・トビウオ曲線

事業の成長曲線が常にユーザーのニーズを上回ることは多くない。あっという間にお客さまに追いつかれ追い抜かれ、思いもかけずお客さまが消滅するのが今の時代。事業がクジラ曲線で衰退する前兆として顧客がトビウオになっていないだろうか?

トビウオを捕まえるには、もう一度お客さまの視点から商売を見て、市場の変化に追随し、変化を生みだすことである。そのマーケティング・アプローチがわたしの次のセミナーのテーマである。それを今書くと喋ることがなくなるので、ひと言だけサワリを。マーケティングの理想的なアプローチは「形容詞で始まり、形容詞で終わる」ことなのである。

形容詞とは「きれい」「美しい」「強い」「美味しい」など「・・・い」で終わる言葉。何々したい、何々になりたい、心の底にある言葉は形容詞なのである。根底にある形容詞(の変化)をきちんと受けとめることこそ、顧客視点の原点である。

その消費者の「・・・い」の形容詞が正直に表れやすい市場が「趣味市場」なのである。どうしてもそれをやりたい人たちの集まりなのであるから、ニーズもつかみやすく攻略もしやすい。今日と明日はマーケティングの王道的なすすめ方でいきたい。

【勝手にアドバイス旬ネタ 趣味を科学する 3.趣味レベル/段階別ターゲティング】
伊勢丹の買い場に立つ店員の服飾知識のレベルは高いことで知られる。なぜなら彼ら彼女らは、バイヤーでもあって、予算を持って自らの眼で海外仕入れを行うからと言われる。もちろん日常の勉強も怠りないだろう。そうした店員を期待して、服飾マニアが同店に訪れ、マニアックな質問をぶつけるのが楽しいそうだ。マニアな話しができれば楽しいし、通じなければ2チャンネルに「あんなことも知らなかった」と意地悪を書ける。

その意味で伊勢丹はお客さまと社員の育成の歯車が合っている。趣味用品を扱う企業も、基本的に同じである。お客さんに負けないように切磋琢磨することが求められる。

 Pk2007072502135788_size0  この歯車は合うのだろうか???

【上・中・初のマーカー】
さてマーケティングはターゲティングからである。本稿のターゲティングとは、自店の顧客の趣味レベルを把握することである。売上にまつわる頻度・回数・時期をきちんと把握するのは、多くの企業で現実的でないが、趣味のレベル(初級、中級、上級)を把握することは、割と容易なのではないだろうか?

ところが売り手側では、きちんと上級・中級・初級を、はっきりさせている企業があんがい少ない。どれもこれも一様に取り扱うため、どの層にも不満足を植え付けているのだ。顧客コンタクトの種類(DM、メルマガなど)さえ分けていない(上中初、同じ)のが実情である。

初級者なら、エントリーモデルを買う、初歩的な質問がある、追加購入がある・・・などの行動で容易に把握できる。上級者ならではの購買や、売り手とのコミュニケーションがある。それ以外は中級としてしまうぐらいの割り切りをしよう。ウチは上級者オンリーという高邁な売り手なら別だが、たいていは初級から上級へとファンを育て、売上を伸ばしたいはず。ところが商品もサービスも上中初がこんがらがって、フォーカス無しが多い。せめて上・中・初のマーカーをしよう。

【ある趣味の初級者がいて・・・】
あるマインドは若いと自負し、購入するモノには一定のこだわりを持ち、自称20代の体形を保ち、さらにそれを保ちたいと考え、できれば日常のしがらみからスッポリ解放されたいという欲求も持った40代の中年男性Gさんがここにいるとしよう。彼はある日、趣味のAIDMA段階を経て、自転車に乗るという趣味に目覚め、ある日衝動的にロードレーサータイプの自転車を買ったとしよう。

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売り手から見て、囲い込み育成したい顧客のNo.1は、まさに趣味を始め、趣味を通じて商品やサービスをグレードアップしようと、初々しく考える初級者である。そういう売り手にはGさんは格好の標的である。初級的な自転車を買うところでまず判明するし、当然だが初めての客である。

【初級者の心囲い込みとは】
エントリーモデルを受注した売り手会社では、Gさんに「不躾メール」を送った。曰わく「ご購入ありがとうございます。ぶしつけですが、Gさんは自転車初心者でしょうか?そうでなければごめんなさい。もしも自転車ルーキーなら、あなたが自転車ファンになってもらいたくて、メールをしました」。不躾なメールだが、素直な初心者なら、こんな連絡を受けると嬉しいかもしれない。メールにはルーキーにはヘルプフルなURLと情報があった。

 ・買い手が住む近所のサイクリングロードを案内するウェブサイト
 ・地域の同好の士のウェブサイト
 ・売り手会社の顧客で、上級のサイクリストの書くブログ紹介
 ・必要な最小限の器具類
 ・手入れ方法
 ・防犯登録とセキュリティの高め方
 ・メンテナンス ・・・などなど

これだけでぐっとくるのではないだろうか?なぜ、多くの趣味会社は、こんな単純なことができないのだろうか?なぜウェブサイトやメールという、地理と時間を問わないメディアを活用しないのだろうか?

おまけであるが、中級者には、サイクリング・クラブづくりの勧めや組織化の支援、上級者にはクラブや活動の支援やサイクリング・レースや大会などの開催の企画コラボをしてもいいだろう。会社ならいざ知らず、趣味ならばこそ「上・中・初」のヒエラルキーの存在を理解し、それを敬い、それに従い、上級を目指す。その趣味心理を商売に活かしてもらいたい。今日は以上です。

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