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2007年9月の32件の記事

2007年9月30日 (日)

永田琴監督の『WOMAN』に、スクリーンの中の銀座を見た。

銀座並木座は1998年に閉鎖された84席の小さな映画館だった。

 Meigaza451  
  http://kuradashieigakan.com/kura-31/meiga11.htm

蔵出し映画缶」というサイトから1964年(東京オリンピックの年)の上映スケジュール表を転載させていだだく。市川昆監督作品選集とある。「ビルマの竪琴」「炎上」「野火」「おとうと」などの上映スケジュールが見える。日本の名画を映した映画館だった。

スクリーンのなかの銀座 伝説の並木座が映す。銀座を遊ぶ。 」展示会が、銀座のハウス オブ シセイドウで2007年9月21日から11月25日まで開催されている。池袋文芸座、早稲田松竹、高田馬場パール座などを徘徊したわたしは、並木座に通ったわけではないが、展示会の懐かしい匂いに惹かれて出かけた。

【勝手にアドバイス 永田琴監督の『WOMAN』に、スクリーンの中の銀座を見た。】
銀座には、数々の映画館、劇場、ギャラリー、メゾンが集まっています。例えるなら最先端の流行や文化を発信する「劇場都市」。そこに集う女性を、まるで女優のように美しく磨く劇場であり、資生堂もこの地で独自の美意識を持ち、新しい女性美を発信してきました。
同展 パンフレットより。

     6994 岸さん。

1階には石原裕次郎、岸恵子らの出演作の展示パネルと、30席ぐらいあるミニシアター。連日『君の名は』三部作(松竹、昭和28年)、『銀座の恋の物語』(日活、37年)など往年の名画を上映するようだ。わたしは勤め帰りの夕刻だったので、ショートフィルム『WOMAN』だけを観た(連日上映中)。

2階には並木座で使われていた映写機が展示されていた。市川昆監督の直筆原稿は、けっこう大きな字が20文字×10行の特製原稿用紙に書かれていたのが印象的。女優田中絹代が愛用していた鏡台や真っ赤で小さいハイヒール(21.5cm)、エルメスの時計も印象的だった。数々の『花椿』(資生堂広報誌)のデザインもすばらしい。

【永田琴監督の『WOMAN』】
こういう懐かしさもいいが、じんわりきたのは永田琴監督の『WOMAN』である。

話は他愛ない。擦り切れたサンダル履きの、どこやらの地方から銀座に初めて繰り出してきた、若い女性2人(仲里依紗さん、あがささん)が、東京メトロ銀座駅の構内で右往左往したあげく、ようやく4丁目の地上に出た。

わぁ!これが銀座だぁ!」「銀座だねぇ!」 丸出しなのがかわいい。

フィルム式(?)の一眼レフのカメラを方からたすき掛けにして、大きな銀座マップを手に、2人で初めての銀ブラというか、右往左往するのだ。ああ、見ていられない!と思ってしまう。その二人の前に威風悠々と銀ブラをする奥さまが通りかかる(藤井かほりさん)。ふたりは銀座がびしっと似合う奥さまの風情に大きな衝撃を受ける。奥さまがてらいなく、和装店やアパレル店を銀ブラする姿にため息をつく。いつになったら奥さまになれるのだろう、わたしたち・・・と。

    Photo3  奥さま役の藤井さん。

【うろうろするオンナを撮る】
このストリートロケ100%を撮ったのはどんな監督なのだろう?と気になった。調べると『渋谷区円山町』という、やはりロケ中心の恋愛作品や、2007年12月に公開される『Little DJ 小さな恋の物語』を撮ったのが永田琴監督だ。

  Photo 永田監督もストリート。    

監督には道をうろうろする人間模様を描くのがうまいという評価があるようだ。『WOMAN』の中でも、おのぼり2人が銀座の路地をさまよったり、泰明小学校の校庭をのぞく姿、銀座のキューピットのお尻をなでるシーンは、うふふだった。

  P5170175 何をねらっているのだろう? 
  出典 http://i.cool.ne.jp/alimentotherapy1600/P5170175.JPG

【勝手にアドバイス】
『WOMAN』を観て、やっぱり銀座は女のものなんだとつくづく思った。おのぼりさんにもそれなりに、裕福な奥さまにはたっぷりと、オンナを磨いてくれる街が銀座なのだ。昔の資生堂パーラーの時代からそういう街だった(展示場でパーラーの映像を観ました。これも興味深い)。銀座はあらゆるオンナにフトコロが深い街なのだ。

オトコは街というものを「地図」でとらえる。どう歩いたらどこに着く。その途中には何があった。だがオンナは街を「経験」でとらえる。サービスや商品ごとに脳内地図にたたきこんでいる。その地図にはショップごとに経験タグがぶらさがっている。「美味しい」「ふつう」「おもしろい」「ここ、覚えておこう」「二度とゆかない」etc.タグが付いていない店は地図上にはあっても、オンナの脳内地図には存在しない。これはデートのときも大切な違いだから覚えておこう。今日は以上です。

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2007年9月29日 (土)

結婚相談と同窓会の効用

土日の新聞に必ずある広告は何だろう。書籍、家電、資格、学習、デアゴスティーニ・・・いろいろあるけれど、美人を起用する広告が不当表示すれすれじゃないか、と思われるのが「結婚相談所」の広告である。

結婚相談業・結婚情報サービス業における苦情・相談内容に関する調査報告書」という長いタイトルの報告書をじっくり読んだ。経済産業省がリサーチ機関に委託実施した調査である(2007年9月公表)。

未婚化、晩婚化が進み、その結果少子化という縮小スパイラルから脱却するため、「結婚して家庭を持つ」ことを経産省は推進している。この資料は、美人広告が不当かはさておき、結婚紹介産業にメスを入れるためにまとめられた。

  Photo  ここに到達するために幾千里、何十万円・・・。

【勝手にアドバイス Vol.247 結婚相談と同窓会の効用】
この資料を読んで、素朴な疑問をもった。

 何十万円も支払うのに、なぜなじられたり、叱られたり、無視されたりするのだろう?

レアなケースだとは思うが、この報告書にまとめられた苦情や相談・・すごいのだ。結婚相談や結婚情報サービスや料金は、会社と契約内容によって異なる。だがたいがいは1年で何十万にもなる。なのに、どうしてこんな扱いを受けるのだろう。以下、この調査資料にまとめられた『独立行政法人国民生活センター』に寄せられたコメントから。

【結婚相談業・結婚情報サービス業への苦情例】
<契約>
無料のホームページへ登録したら、結婚相手紹介会社から申込書と資料が送付された。覚えが無いことを伝えたが、入会金3万円、会費30万円を請求された。

タウン誌に広告のあった結婚相手紹介サービス店に出向き、説明を聞き、後日考えたいと連絡すると怒鳴られた。その後頻繁に電話が来て、「ふざけるな。遊びじゃないんだ」等いわれ怖くなった。

当初の電話では、占いで相性を見てからお見合い相手を決めるという説明だったが、会った時の説明は「私が紹介した人には全部あってもらわないと困る」という。説明が矛盾しており、不審なので解約したい。

7年間契約していた結婚相談所を6月にやめた。携帯へ再勧誘の電話が頻繁にある。ご縁がなかった人向けとして、52万5千円のコースを契約すれば、なるべく早く結婚になるように特に推薦するという。

<サービス提供>
結婚相手紹介所に申し込んだが1度の紹介も無く、10歳くらい上の人にしなさいと言われ、同年代や年下は見せてくれない。

解約を申し出た後で急に3人の女性から連絡が入り、その内2人とは実際に会ったのだが進展はしなかった。今から考えると解約させないためのサクラだったのではないかと思う。

お見合いしても2回目に会うことを全て断られており不審に思う。苦情を業者に言ったが逆に怒り出し「あなたには今後紹介しない」と言われた。

<解約、成婚料>
入会金として14万円支払ったが、成婚料として63万円支払えとの書面が届いた。そのような高額な請求をするという説明は受けていない

会員契約している業者が公正取引委員会から不当表示で排除命令受けていると聞いた。この理由で解約可能か。

【おもてなしのない結婚情報産業】
いろいろあるものだ。「占い」はともかく「サクラ」「逆ギレ」「脅し」などは問題外。経産省によると、全国に結婚相談業・結婚情報サービス業は約3800事業者があり、そのうち7割が個人事業(年商1億円以上の事業者は5%)、推定登録者数は30万人。

国民情報センターに寄せられる苦情件数は年間約3000件だから、30万人の内1%に過ぎない。レアなのか、氷山の一角なのか。業界の動き(大手が中心に任意団体を結成)を見ると氷山の一角にも見える。成婚料や婚約指輪代を請求するところも多い。結婚の約束までに何十万もかかる。

何十万円も支払えば他業界であれば大得意さまである。たとえばリッツカールトンが一泊5万円とすれば、年間5泊も10泊もする上得意だ。マイレッジならアップグレードもビシバシだし、エステティックサロンなら、個室して何十時間も、どんな愚痴だって優しく聞いてくれる。浦和レッズの全試合を年間通しで観戦しても半分もかからない。

  Photo_2
  zwei 資料より。

なのに、なぜこんなむごいことがあるのだろうか?収益モデルの詳細は知らないが、普通のサービス業に衣替えするだけで需要開拓はぐっと進むはずなのに

【勝手にアドバイス】
だれにも愛は必要だ。それは論を待たない。そこでとっておきの出会いのアドバイスをひとつ。ビジネスではない。同窓会だ。以下は齋藤薫さんがjnude(9/20 Vol.33 今出回る号)で書いている一文から引用した。齋藤さんの文は好きだが、このエッセイはウケました。

 Cover_033  タリーズにある。
 http://opendoors.asahi.com/jn/mokuji/index.shtml

 ・(同窓会は)親密度も、好きも嫌いも含め、15年前とほぼ同じ人間関係がそっくり戻ってくる。
 ・子供のころに出会った相手には、子供の心のまま接することができるのだ。
 ・いちばん多感なときに会った相手には、自分がいちばん恥ずかしいところをたくさん知られている。

うん、うん、そうですね。齋藤さんいわく、同窓会では異性を感じる感受性が10代のときにグイっともどるから、恋心の針がビビッとする。だからなんですね、同窓会で連れをみつけました!という報告が多いのは。しかも同性には、昔のぶざまな恋バナを相談していたでしょう。ビビっときたら、今度も「どうしようか」と相談できるから、同窓会は一石二鳥である。

何十万円も使う前に同窓会に行ってみよう。今日は以上です。(まゆさん、「恋愛ジャンル」やっぱり復活しました_笑)

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2007年9月28日 (金)

Video Logo /“うふふ”マーケティング こぼれ話

またしてもドジをしてしまった。

Busines Media誠に書いたテーマ「Anne's fitting show」で、わたし自身がホログラムのように新宿をさまよってしまった。新宿高島屋で行われた「The view of UNTITLED」のイベントをこの目で観よう、錯視はしないぞ!と意気込んで出かけた。1階コンコースの柱にはたくさんの杏さんがいる。おぉ!ここだ。やってるぞ。

 Dscf1273 イベント「前日」の風景。

と、高島屋の入口の前につくと。黒いイベント小屋のようなボックスがある。「The View of UNTITLED」とある。ここだ。間違いない。だが・・・なぜか真っ暗なのである。何もやっていない。しかもkeep outの柵さえある。パンフレットを配布する什器はあった。ポスターもあった。よく見ると・・・。

あらら。今日は20日、イベント初日は21日。わたしは開始の前日に行ってしまったのだった

【Video Logo /“うふふ”マーケティング こぼれ話 】
知る人ぞ知る・・・わたしはドジ多き男なのである。むかし「ドジ踏み」と呼ばれたことがあった(本名よしふみ)。イベント前日という、自己脳内ホログラフィのエジキになったわたしは、めげずにその翌日新宿に行き、杏さんの幻を堪能した。

広告もファッションもうつろうものだから、ホログラフィックな仕掛けがよく似合う。広告はネオンサインの昔から、電磁石の反転式のボード(パラバラ・・・と黒と白が入れ替わるもの)、そして屋外の大画面まで、目立たせるために、その情報量を加速度的に増加させてきた。

広告はそれでよい。だが企業ロゴがうつろうのはどうなのだろうか?デンマークのデジタル広告制作会社viZooは、Free Format以外に「Video Logo(ビデオロゴ)」というサービスも展開している。それは「動く企業ロゴ」なのである。

 Logo01 Logo02 Logo03   

【企業ロゴが動く】
viZooのHPにいくつかショウケースがある、「MTV/music television(音楽ビデオがMTVの文字の背景にうつろう)」「vodafone(サッカーシーンが躍動する)」「Lexus IS (燃えるゴールドのイメージがスピード感を誘う)」などが掲載されている。ビデオコンテンツは、企業やブランドを反映してそれぞれ特徴がある。

 Logo04  Video Logo(TM)
 このサイトに事例がたくさんある。http://www.videologo.us/showroom/showroom.htm

従来のピカピカ光るネオン広告や、ボード系のサイン広告とはまったく異なるリアルさがある。店舗のVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)という概念とも違う。装飾というよりも、観る人にロゴが語りかけてくるような感じがする。

もちろんVideo Logoは表示デバイスが無ければ動かない。今の技術では電子ポスターでというわけにはゆかないだろう。カンバンや店内に装置を付けなくてはならない。だからサイン広告の一種ではある。

【企業ロゴとは何?】
ほんらい企業ロゴとは「しっかり」と消費者にイメージをもたせて、記憶させ、潜在意識に定着させるものであった。店頭で商品を手に取るとき、ステータスや信頼や安心やコストパフォーマンスの「堅い約束」があったはずだ。

だがVideo Logoは違う。SONYウォークマンなら、ロゴが歩いてどこかに去ってしまうなんていい。エビスビールならロゴから旨そうな泡があふれて出てくる。ハーゲンダッツならスプーンでロゴがだんだんとスクープされて、最後には消えてしまうなんて良さそうだ。

 Photo
 苦労したわりに出来が悪い。ごめんなさい。

とすると、ビデオロゴにしやすい会社、なりにくい会社がありそうだ。スターバックスのロゴが、いつも豆が挽かれていてガァ~っと音をたてていてほしくない。日立グループ連結何百社のロゴの幹が、ずずず・・・と集まって「この木何の木♪木になる♪木になる・・・」というサウンドが流れるのでは、いつもで耳につくので。

【勝手にアドバイス】
企業名を絶えず動かし、見る人を、また見る時間帯により、イメージを絶えず変化させる。そうなると企業ロゴは、あいまいなコーポレイト・イメージ表現ではなく、もっと具体的なコーポレート・メッセージの表現媒体となる。

1990年前半のバブル期にCI(コーポレイト・アイデンティティ)と称され、企業ロゴづくりに何千万円も投下された信じられない時代があった。あそこにもどってはならない。企業なぞ、収益性が低下すれば無形資産も有形資産も帳簿価値が下がる。不祥事があればゼロになる。企業イメージなぞうつろいやすくモロいものだ。Video Logoの根底には、そんな冷めた視点があるのかもしれない。今日は以上です。

 Visoo
 viZoo社自身のロゴはビデオではない。

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2007年9月27日 (木)

観る人の想像力をかきたてるバーチャルな映像広告

今日はBusiness Media 誠『“うふふ”マーケティング』から。

観る人の想像力をかきたてるバーチャルな映像広告とは――Free Format
デンマークのviZooが制作する「Free Format」は、圧倒的なリアルさがウリの3D映像だ。モデルの杏さんを起用した「UNTITLED」の広告ショーがFree Formatで作られていると聞き、さっそく見学に行ってきた。

→続きはBusiness Media 誠サイトで。

連載第二回はホログラフィックな映像広告について書いた。viZoo社の技術には脳内妄想運動が活発になった。それに誘われたわけではないが、先日名古屋の東急ハンズで9月スタート手帳を買い求めた。両面が3Dになっている手帳で、自分で言うのもなんだがオシャレである(Coated製品)。

  Photo  画像からホログラムが見えるでしょうか。

手帳のインプレッションも3D的にいずれ書きます。今日は以上です。

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infobar2、発表!

朝、何気にメールニュースをチェックしておりましたら、遂に深澤直人デザイン、infobar2が発表!

いまだにinfobarを使い続けるわたしは、鳥取三洋の事業部門売却の話もあり(サンヨーが開発、製造していた)ヤキモキしていた。もちろん充電電池は取り替えていたが、諸動作的にもきつくなってきた。通信不能に成る前に、なんとか間に合った(ミクシィのコミュニティを見ても、こういう人は多いのである)。ありがとう!(誰にお礼を言えばいいかわからないが)。

 001

KDDI auのサイトにもちゃんと発表があった。「SILVER(シルバー)」「MIDORI「(ミドリ)」「NISHIKIGOI(ニシキゴイ)」「WARM GRAY(ウォームグレー)」の4色を発売する。直感ではミドリがいいな、と思いました。先行イベントまでやる。さてどうしようか。
http://www.au.kddi.com/au_design_project/index.html

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2007年9月26日 (水)

発明とイノベーション / ロボモップ

大根グレーダー、ケトル、サッシ・・・このブログの過去3日のテーマ変遷である。さすがに今日はリビングの話題はもういいだろう・・・と思っていたら、ランチのときにCherryさん(わたしの相棒です)が「さん、おもしろい掃除機を発見しました!」ときた。

Cherryさんと刀削麺の汁を飛ばしながら、その掃除機の概略を聞いた。「どんな?」「丸くて・・・灰皿をひっくり返したような円盤のカタチで、しかもロボットなんです」「ロボットって・・・いくら?」「それが安いんです」 

円盤型?円いボール?たったの5000円のロボット?掃除機?さっそくネットで調べると、カタチの疑問が解けた。世界中で売れていることもわかった。大根、ヤカン、サッシ、そして掃除機なら家の中を一周するので今日のテーマはロボモップ

 Img04237004

【勝手にアドバイス Vol.246 発明とイノベーション / ロボモップ 】
ノルウェー国際発明賞受賞 日本特許取得 フローリング用お掃除ロボット「ロボモップ」
「ロボモップ」は部屋の中を縦横無尽に動き回り、フローリング(滑らかな床)を掃除してくれる低価格で画期的なお掃除ロボット。

引用元 http://item.rakuten.co.jp/mrmax/n-050096/

帽子のような円盤形の本体の裏側に使い捨てのクイックルワイパーのようなクロスをマジックテープで貼り、床に置き、真ん中にはボールをセットする。そのボールの内部に回転する重りがあり、その振動で移動する仕掛けになっている。ボールのスイッチを入れると、そのボールが回転し、部屋の中を縦横無尽に勝手に動いて、クロスでゴミやチリや髪の毛などを吸着してくれる。

   96071110164_l Img04237003

動く姿はネット上で見てもらいたいが、円盤のツバがどこかに突き当たると、ボールの回転方向が変化するので、ランダムに別の方向に走る。輸入元の動画では水の入った花瓶に当たる画面があったが、割とソフトな当たりなようで、ひっくり返らない。それを繰り返し、20~30分でひと部屋の掃除OK!というものである。

単純で賢い発明とはこのこと。ノルウェーの賞を取る理由がわかる。

【構造は単純】
ボールの中身は下図のような構造で、偏芯のような原理で回転するものと思われる。充電時間は 約3~5時間で、3つのパターンのタイマー設定(30分/60分/90分)が可能。ちょうど噴霧殺虫剤を仕掛けて外出するように、ロボモップをセットしてアバヨ!することができる。   

 Robomop_w01 Mop4 

お掃除ロボットと呼ばれるマシンはいくつかあるが、数万円から20万円までする高価な代物である。センサーがたくさん付き、コントロールされた動きをする。つまり「部屋を丸く掃かない」のである。ロジカルに端から端まで掃除して、自ら充電までするお利口さん。ロボモップのように丸いどころか三角に掃いて、行き当たりばったりではない。会計士VSマーケティング屋という対比がふさわしい。

 Img04236999 Img04236997 Img04236996    

【発明者とその発明の経緯】
発明者はTorbjorn Aasenさん。彼が道具屋で転がるボール型の玩具をみつけた。そのボールはいろんなところに転がってゆく。そういえば日本にもそんな丸いボールで、羽根のついたオモチャがあったような気がする。とにかく彼はそれを買って、家に帰ってしばらく子どもと遊んだ。

  Robomop_aasen Aasenさんはロボットではない。

そのうちに彼は子どもの頃やったゲーム(オレンジ・タートル・ゲームというらしい。ノルウェーのゲームかしら?)を思い出し、紙をハサミで切って、それにマジックテープをつけて、床の上に広げた。転がるボールにもマジックテープを付けて、紙片をひろってゆくような遊びをつくった。それがきっかけになって、ロボモップが生まれたという。こうした「素朴な発想をかたちにする」が発明の第一の要素である。

【第二の要素とは】
日経デザインフォーラムでの、ある講演者のひとことが心に残っている。

 「発明とイノベーションは違う」

発明とはアイデアあり、まだ商品として活かされていない状態をいう。一方イノベーションとは、発明を目に見えるかたちにすることである。

たしかにロボモップはボールが転がって、ゴミを拾うという単純なものだ。その原形はオモチャのボールとマジックテープである。誰もがそこまでは到達できる可能性がある。だがそれを目に見えるようにする、つまり消費者にわかるようにするのは、まだ大きなジャンプが必要な溝がある。

    Photo_7   フェレットに転がさせれば永久運動?

【勝手にアドバイス】
大根グレーダー、ケトル、サッシ・・・このブログの過去3日のテーマ変遷。一見脈絡がないように見えるが一応ある。大根おろしでは「文化を伝承し進化させる」、ケトルでは「アフォーダンスからの発想」、そしてサッシでは「外部からの圧力、内部からの反発力をデザインする」というプロダクトデザイナーの仕事について考えてきた。

そして本日のロボモップでは「発明をイノベーションにする」である。

4日にわたるブログで、ビジネスにおけるデザインの役割の重要さ(いや起点です)を感じていただけたなら幸いです。もうひとつ付け加えたいこと(パーセプション=認識)は次のエッセイ(2007年10月1日)でまとめます。今日は以上です。

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2007年9月25日 (火)

アウトドアリビング / トステム ワイドウィン

日経デザインフォーラムからインスパイアされた話題、第三弾を書きたい。作日(2007年9月24日)書いたイノックスケトルは「モノを壁へ」という、現代のデザインの王道を美しく実現した商品であった。高いのが玉にキズであるが(税込¥18,900)、美しく合理的なキッチン用具には、価格を忘れさせる怪しい魅力がある。

今日はキッチンから外へ出てみたい。深澤氏は「壁へ、人へ」とは言ったが、「外へ」とは言っていない。ゆえにデザイン王道の第三の定義はわたしオリジナルである。

02

外へとは何か。そこには2つの方向がある。

ひとつは、家財道具や家族メモリーを外へ出すことだ。レンタル・トランクルームがモノの外部化の例で、以前書いた「所有2.0/サイバークロゼット」は、クロゼットの外部化である。家族メモリーの外部化とは、思い出写真や映像、メールを外部に蓄積するもの。もうひとつは物理的に居住空間が外と一体なってゆく流れがある。それが今日のテーマ、「アウトドア・リビングへ」。

【勝手にアドバイス Vol.245 アウトドアリビング / トステム ワイドウィン】
家の住まい手は実にわがままだ。

冷暖房効率を高めたいから、機密性の高い、断熱効果に優れた壁やサッシがほしい。そうかと思えば自然も感じたいから、開放感あふれる窓を欲しい。だがセキュリティにも優れてなきゃいやだ。星空が見たいから屋根に円い窓が欲しい。けれど雨漏りは御法度。などなど。

ゴキブリを寄せ付けない鋼板でシステムキッチンをつくるというニュース、ありました。さもありなんとは思うのだが・・・。それはそれとして、住まいでは、室内と室外を一体化させて広々とした空間を感じさせるプランが流行っている。それはなぜなのだろうか。

【窓枠の見えない大開口のワイドウィンサッシ】
最近の戸建住宅のプランや傾向として、大開口を取り入れ、室内と室外を一体化させることにより、広々とした空間を演出するプランが増えています。またマンションデザインにおいても同様に、出来るだけ開口部を大きく取り、奥行きを感じさせることで、広々とした室内空間を演出するタイプが増加傾向にあります。
引用元 http://www.tostem.co.jp/newsrelease/nr467.htm

     Nr467_1_2   

トステムのこのサッシは最大高2.83mという高さ!2階までいっちゃいそう。大きいだけでなく「窓枠が見えない」のである。上も横もぎりぎりまでガラスという、シンプルで開放感あふれるデザインにまず目を瞠らされる。このデザインならサッシがあるのか、いや壁があるのかさえ、一瞬忘れてしまう。

    01 02_2 上から下まで。 

貧乏性のわたしが気になったのは網戸であるが、「ロール式収納網戸」が装備されている。横方向に開閉して、普段は視線からは隠れる。デザインの一貫性がある。最大の注目は、リビングからアウトドアへの真っ平らな「レールの凹凸をなくし、空間をフラットにつなぐ下枠フラット構造」である。

   Img_design1

従来からフラット構造のサッシはあったが、ワイドウィンでは壁一面の間口と高さを持つサッシ+フラット下枠を装備することで、内と外の一体感が飛躍的に高まった。バリアフリーという実用的な意味もあるが、外部のウッドデッキなどと一体になるという「アウトドアリビング」を実現したことが素晴らしい。

【勝手にアドバイス】
工業デザイナー深澤直人氏の主張に「張りがある」というものがある。人は環境の中で外圧を受け、それを内側からの力ではね返している(下図左)。その外からの圧力と、内からのはね返す圧力で「張り」ができる。生き生きとした人は、張りのバランスが取れているという主張である。

     Photo

家も同じなのである。外からの天候の圧力をはね返し、内からの生活をエンジョイしたい圧力が出てくる。その「張り」をデザインするのが住宅デザイナーの仕事のひとつである。

だがペットのために、リビングにフラット構造を適用して甘やかすことにはわたしは反対である。
 
   Suroa02    

   今日は以上です。

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2007年9月24日 (月)

キッチンのアフォーダンス/イノックスケトル

昨日(2007年9月23日)に続いて、日経デザインフォーラムからインスパイアされた話題を書きたい。今や大御所の風情さえ漂わせる工業デザイナー深澤直人氏が登壇したのは、2日目の午後のセッションであった。「考えない」「輪郭」「はまっている(Fixed inと表現していた)」「メモリー」など深澤ファンならおなじみの独自理論を展開される中で、ひとつ気になったのが、「すべてのモノは行き先が決まっている」ということ。

 Photo_2

この図は氏が示したスライドを元に一部書き直したものだ。真ん中のごちゃごちゃしたモノ-家にある細々のしたものだけでなく、家電や家具、器具などすべてのもの-はすべて行き先が決まっている。ひとつは壁の中にすべておさまる。もうひとつは人に入る。iPodや携帯はまさにそれだ。もうひとつ、わたしの追加だが「外へ」もある。家を外に解放し、モノを外に出してしまう。デザイナーは過剰なモノを壁や人に向かってデザインしているのである。

この図を元に、今日は「壁」に入るモノの事例を取り上げたい。

    Y008  妖怪ぬり壁 by 水木しげる。

【勝手にアドバイス Vol.244 キッチンのアフォーダンス/イノックスケトル】
本棚も食器棚もすでに壁と一体になり、テレビも遂に壁に密着した。オーディオも薄型がメインになり、DVDもブルーレイも、いずれは柱時計のようなタテ密着型になるだろう。リビングの壁化は、テーブルと椅子を除けば進んでいる。

だが壁との一体化があんがい進んでいないのがキッチンである。進化したシステムキッチンでさえまだ厨房には収まりきらないモノがまだある。調味料入れ、ごとく、まな板、米袋、ポット、炊飯器・・・。中でも仕舞い勝手が悪いモノの代表がヤカンである。同じくらいのサイズの鍋やボールは入れ子になるので仕舞いやすい。だがヤカンはナリが大きく入れ子にならず結構始末がわるい。だからコンロの上にずっと居続けている。

キッチンをフラットにする、始末の良いヤカンが「イノックスケトル」である。

【イノックスケトル
お鍋やフライパンと違って、コンロの上にのせたまま、出したままにしておくことが多いから、実はキッチンの見た目に意外と影響していたアイテム。しまおうと思っても、ずんぐりむっくりな丸いボディと取っ手は収納の中に収めるのは難しかった
引用元 http://woman.excite.co.jp/life/topics/rid_745

 Cookvessel_06  Chn19_rpt745_03 持ち手がたためる。

このヤカンならキッチンの見た目をよくすることは請け合いである。ずいぶんとすっきりしている。真横から見る台形型のシルエットは、ヤカンというより高機能な鍋という自信と風情が漂う。取っ手は二つの割れるように左右にたためるので、上部はすっきりと真っ平らになる。これが今までなかった。

【アフォーダンスなヤカン】
テーパーがかかり、上に向かって絞り込みがある形状と、取っ手がすっきりと平らな上面をつくることで、ヤカンといえども重ねることができるようになった。この商品デザインの最大のポイントである。

 Chn19_rpt745_04  52677356_sl_2inoxkettlesam2  二段。まな板。

わたしもよくやったが、まな板をヤカンに載せますよね。フタの上にまな板を置くのは、揺ら揺らしてあぶないけれどよくやる。そこで平らにすればモノが載せれる。さらに収納庫に仕舞いやすいし、冷蔵庫にも入れられる。もうヤカンを置く場所がない!とは言えなくなった。このケトルのデザイナーは大出耕一郞さん。

  Ohde_l ナベヤカンが守備範囲らしい。

このデザインの業績とは「ヤカンのアフォーダンス」を見出したところにある。

アフォーダンスとは「環境が人に提供する価値」という意味で、人間はあらゆるモノにアフォーダンスを見出す。深澤氏が言う玄関タイルの目地に傘を立てるのはアフォーダンスであり、セミナーでスライドで映していたのは、電車の座席に座った乗客が、傘を両膝ではさみ込む姿。まさに「身体メモリー」というアフォーダンスである。

 Untitled02 Untitled01 傘にはアフォーダンスがよく似合う。

【勝手にアドバイス】
ヤカンのアフォーダンスは「何かを上に載せる」である。それを素直にデザインしたことで、イノックスケトルは、仕舞い勝手が良いという新しい価値をヤカンにもたらした。

アフォーダンスから発想することで、リビングはすっきりする。商品デザインに付加価値をもたらし、従来壁の中には収まりきらなかったモノを収めることができる。あらゆるデザイナーも、妖怪ぬり壁も、何でも壁に塗り込んでゆく。お掃除上手な妖怪を手なずけるためにはアフォーダンス視点が必要なのである。今日は以上です。

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2007年9月23日 (日)

OXO 大根グレーダー/先端技術と昔の知恵の出会い

プロダクトデザイナーの仕事とは何だろうか?

先日(2007年9月20~21日)の日経デザインフォーラムではその答えをいくつか示してくれた。アイデアとイノベーションを組み合わせること、認識を変えること、感覚をかたちにすること、UD(ユニバーサルデザイン)の探検隊を組織すること、開発の原則をつくること、エンジニアリングとアートをブリッジすること、すべての抽象を具体化する、意識の中心を見抜く・・・などなど。

ひとことで言えば、「人とモノとの関係を考えること」だ。そのことを考えさせてくれたのは、フォーラムでも秀逸な話をされていたデザイナーの山中俊治さんだった。秋といえば秋刀魚(さんま)。秋刀魚といえば大根おろし。今日は山中さんのグッドデザイン賞受賞作品「OXO(オクソ)大根グレーダー」にまつわる話を考えたい。

【勝手にアドバイス Vol.243 OXO 大根グレーダー/先端技術と昔の知恵の出会い】
なだらかなスロープの裾野を押さえて、しっかりとテーブル上に固定して使います。科学の目とコンピュータによるデザインがまったく新しい使い心地を実現しました。
引用元 http://astore.amazon.co.jp/atmyhouse-22/detail/B000FFQT8M

    51f66z2gd1l__aa280_  6_oxo 大根おろしには見えない。

なるほど従来の大根おろしとはかなり違う。主な工夫は次の点。

・自然に手を添えることができるゴムのスロープ(土台のところ)
・ブレードの計算された歯並びが、いままでにないサクサク感を実現(ランダムに計算されたとされる)
・その素材にアセタールを使用(アセタールとは強度と耐摩耗性にすぐれ、しかも弾力のある樹脂素材)
・そそぎ口をつけ、使用後は自立させて乾かせることができる(日本の台所事情を反映)

 
    Img17071108 手をしっかり添えられる。
    http://item.rakuten.co.jp/toolandmeal/10000141/ ほか

講演でも説明されていたが、歯の部分の開発はゼロベースで検討された。いかに楽に、かつ美味しく大根が擦れるか。歯の高さは二種類あり、しかもランダムに並んでいる。一般的な樹脂の大根おろしの歯は一定間隔で並んでいるから、前後におろすとすぐにタテ筋がついて、持ち替えるでしょう。OXOのグレーダーはランダムなので持ち替えなくても擦りあじに変化が少ない。

【道具に宿うものをたいせつにする】
デザイン作業でまず注目は、「使い手の手の添え方から考えた」という点である。使い手がどのような姿勢か、腕の角度はどうか、手の置き方は・・・・そこから考えた製品はあるようでなかった。フラットな視点からの観察が、この土台の形状になった。

次に歯の形状。昔の職人の手による大根おろし金は、銅板に目立てをして、コツコツとひとつずつ目を上げていった。だから「ランダムさ自然にできて」それがよかった。ところが工業製品化される過程で、均一になったゆえに、逆に削りにくくなった。皮肉ですね。変形した大根が市場に出回らないのとどこか似ている。

    Img17419995  なるほど独創的。

山中さんは最先端のNC(数値制御)をつかった工具を使いながら、わざとランダムな数値を入れ、デザインとして絞り込んでいった。これを氏は「最新技術を駆使して、人に寄り添う努力をすることの大切さ」と表現されている。もともと道具には国民性、文化性が反映され、ローカルな事情が宿っていた。その特徴を捨ててしまって、画一的なモノを作ってきたのが大量生産である。それを素な視点から否定し、だからといって手作り主義に懐古するのではなく、「先端技術と昔の知恵の出会い」をはかった。
参考 http://www.deepscience.miraikan.jst.go.jp/miraijin/new/01.php

【無思慮なプロダクトは文化を破壊する】
図面とコストだけをにらめっこして機械的にモノをつくると、文化さえ破壊する。欠陥商品や毒性を持つ商品輸入が問題になっているが、生命リスクだけでなく文化変質のリスクもある。大根おろしも擦れればいいというだけのプロダクトが増えて、擦りかたさえも衰えてしまう。

そうすると大根とおろしにまつわる言葉も消えてしまう。「せかせかしておろすと大根おろしが辛くなる」「女がおろすと甘くなる」「やさしく円を描くようにおろす」「大根おろしに医者いらず」。モノと言葉と食文化には密接な関係がある。

【モノとの対話の減少】
ブラックボックスになって、モノと対話が減っているのも気になる。

自動車はその最たるもので、もはや自分でオイル交換さえする人は少ない。エンジンフードを開けても、どこに何があるのかわからなくなった。コンピュータもそうだし、液晶テレビもデジカメもオーディオも・・・対話しようにもメーカーがさまざまな理由から対話をさせなくなってきた。

これをブラックボックス化と言うが、これはユーザーの頭も真っ暗にする。思考領域が狭くなるのだ。素材の産出、モノの生産、そして廃棄に至るサイクルで、使用時点以外にユーザーが関わることができないのだから当たり前だ。食べ物なら地産地消が可能だが、工業製品ではそれはむつかしい。

【勝手にアドバイス】
プロダクトデザイナーは文化を理解し、伝承し、進化させる役目を担う。人と大根と大根おろしを考えると文化に突き当たるように、人とモノの関係を正常化させる役割も担う。たかが大根(あるいはデザイン)、されど根深いのである。

  Daikon1 先端は辛い。上を丸くやわらかく擦ると甘い。

デザイン素人のわれわれは、せめて大根おろしに、レモン汁か醤油か何もかけないか、深く悩みながら秋の味覚を正しく食しよう。今日は以上です。

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2007年9月22日 (土)

ワコム ペンタブレット&スケッチブック

2007年9月20日、21日の2日間通った日経デザインフォーラムはおもしろかった。マーケティングの仕事の思考もできた。デザインとマネジメントの埋められない溝も感じたし、溝を埋める努力も確認した。コンサルティングとは「ニーズや市場の認識を変えること」ということも改めて確認できた。そして東大という日本の知能の中枢にしばし浸り、赤門ラーメンも食べたし、東大構内のネコとも会話した。満足した。

       Dscf1277  でもプイっとされた。

フォーラムでインスパイアされたことは、関連商品と共に、おいおいブログでもとりあげたい。フォーラムの企業展示にワコムのペンタブレットがあった。デザイナーさんが手慣れた手つきで車のデザインを描いていた。「こりゃ凄い!」と思ったのは、そのワコムのペンタブレット「Bamboo」にかねて惹かれているからだ。デザイナーさんはしゃっしゃっとクルマを描いていた。とてもあれは真似できないが、今日はペンタブレットをテーマに。

【勝手にアドバイス Vol.242 ワコム ペンタブレット&スケッチブック】
ペンタブレットに惹かれたのは、奥山佳恵さんのてきとう絵日記からだ。

     10031493183  奥山佳恵さん作。

以前ブログで取り上げたが、ペンタブレットで描いている彼女の絵、とても微笑ましい。スケッチ好きのわたしは「写真もいいが絵だよ!」と思う(実は写真下手だからですが)。

【Bambooとは】
「Bamboo」シリーズは、一般家庭や職場でPC操作から文字入力、さらにデジタル写真加工、お絵描き/イラスト、ペインティングまで、幅広いPC操作ができるペンタブレット・ファミリーです。
引用元 http://tablet.wacom.co.jp/what/detail/detail_press.html?nno=471
 
      Bamboo02
      http://it.nikkei.co.jp/pc/news/index.aspx?n=MMITdt000012062007  

ワコムではBambooシリーズを2007年5月に発売し、9月にはソフトウエアを増強して、一般ユーザー向けの出荷倍増をねらっている。一番小さいA6サイズで価格は8800円前後と戦略的に安い。対応OSもXPでもOKだが、実はVista独自機能に対応する機能が「やってみたい」のだ。わたしはまだXPなのでそれがつらい。

【ビジネスに使えるタブレット】
アウトルック2007に対応する「デジタルインキ機能」はそのひとつである。○月○日○時にXXX会社のロビーね、わかった?てなメールを打つと、「それって・・・どこですか?」というわからず屋さんが必ずいるでしょう。わざわざ地図サイトを立ち上げ、画像を保存し・・・・なんてやってる間に「メールの余白に手書きメモ」をしてしまおう。これは便利である。

        Img04_01 これでわかる?  

もっと細かく知りたいときは「スニッピング 」をする。画像をペンで丸く切り出し、貼り付ける。地図だけではなく、グルメサイトの画像メニューや気になるニュースをぱっとくくる、貼る、保存する。こういうことができそう。

       Img05_02 エクセルに貼り付け。

もちろんワードやパワポ、エクセルにも手書き追加ができるし、PDFにも書き込みができる。ブログを書く上で、PDFのここを引用しよう、と書き込みが入れられるのは重宝である。「ペンフリック」という機能も便利そうだ。ペン一本で上下移動はもちろん、ブラウザの前/後、元へ戻す、削除するなどができる。
 
       Img02_02  

PCを長時間使っていると腱鞘炎になったり、マウスダコ(右利きなら右手首の左下の辺で、支点になるところ)ができる(わたしはけっこう硬い)。そういう人にはタコ予防にもなりそうなペンタブレット。小さいので引き出しにポンとしまえるし持ち運びもかんたん。優れた商品である。

【PCか、スケッチブックか、それが問題だ】
だがスケッチ派のわたしはアンビバレントなのだ。したいのは「スケッチ」である。マルマンのスケッチブックを携えて自転車にまたがり、おもむくままに立ち止まり、ちょいスケをする。こういう漂泊の旅をすることが夢だ。だがあるときはそれを電子化し保存や共有もしたい。ブログにアップもしたい。

とするとパソコンを持たなくてはならない。このペンタブレット+PCを持ち歩くか(このA6サイズで約370gだからまあいいけれど・・・)。いわゆるタブレットPCでもいいのだが、たいていのタブレットPCはワコムの製品のような機能もないし絵は描きづらい。そもそもタブレットPCが画面が小さかったり、大きいと重かったりで、仕事に旅にもイマイチである。PC持つか、スケッチブックを持つか、それが問題だ

【勝手にアドバイス】
そこでわたしからひとつ商品化提案をしたい。その昔、東芝ラップトップPC(Satellite)には、右側にトラックボール(マウス)が付いていた製品があった。その画像が見つからず残念だが、ボールだけが見つかった。それと同じような発想で、スーパードライブのかわりに、100g増ぐらいでペンタブレットを装着できないだろうか?

  Toshiba_laptop_t4600c_mouse  これがキーボードの右側に付けられるようになっていた。

    Notepcpad_2
    
ノートPC with ペンタブレットスケッチブック。要はスーパードライブのところがペンタブレットになっているモノ。小さいけどちょい風景画ならOK。書いた絵をその場で保存しブログに掲載できるし、文も入力できる。着脱式にすれば軽いノートPCになる。こんな商品があれば、書き手兼描き手兼働き手には、とてもウケると思うのですが。いかがでしょうか。今日は以上です。

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2007年9月21日 (金)

照明と愛 こぼれ話2/2

【“うふふ”マーケティング こぼれ話  照明と愛】 
Philipsの新製品LivingColorsのポイントは「照明からエクスペリエンスへ」だとした(IT media 誠 2007年9月20日『LivingColors 新・照明体験』参照)。だがエクスペリエンスというと、ぼんぼりのようで見えるような見えないような、わかるようでわからない。もうちょいと明るくするため、わたしはCMに流れるテーマは「愛のかたち」であると看破して(というほど大げさではないけれど)「ブルーの愛」「パープルの愛」そして「オレンジの愛」と表現した。わたしは色はともかく、背中のくぼみが一番好きだ。

おっと・・・オトコはこれだからダメなのだ。色がカラーではなく「色即是欲」になってしまうから。

そこへゆくとオンナは違う。ソコのあたりを、ちょうど間接照明のように、やわらかくムーディに包みこむ術にたけている。ぼんやりの間接照明に包まれて、ソファにゆったり座り、のんびりとワインでも飲みつつ映画や音楽に興じる。きらきらした瞳に、明かりが映る。ほんのりと上気した頬を照らす。笑顔。そこから愛である。

色愉是欲」とでもいえるだろうか。

オンナは愛の夜長をゆらゆらと伸ばし、一方オトコは愛自体に手を伸ばす。だから照明を語る資格がない。愛の呪縛に囚われ、愛の色を見ようとしないから。

【昔は愛は3色しかなかった】
「明るいナショナル」の時代の蛍光灯に付いていた小さなランプ、「補助灯」とでもいうのかしら?昔の愛の明かりとは、結局あれだったのではないだろうか?ペンダントライトの真ん中にねじ込む小さいランプ。真っ暗だと恐いので、あれを付けて寝たこともあったでしょう。あのちっちゃなランプである。

もう少しさかのぼると、二股電球というものがあった。今20代の人は知らないだろう。紐を引っ張ると大きな電球、次に小さな電球、次いで真っ暗の三段階でパチ、パチ、パチと、点きかたが変わるソケットである。

 Tenji_04
 出典 松下電器博物館 http://panasonic.co.jp/rekishikan/product/product.html 

つまり昔の日本の家には、愛は三段階しかなかった。60W電球で煌々と照らすか(愛は団らん)、小さな電球でぼんやりか(愛はかげろう)、はたまた真っ暗か(愛は手さぐり)。父と母はどれだったのか。

LivingColorsがいかに愛を複雑に、豊かにする可能性を秘めているか、これでわかるだろう。

【機能主義という呪縛】
オトコに照明開発が向いていないもうひとつの理由は、機能への呪縛があるからだ。LED(発光ダイオード)ランプにするメリットには応答時間の早さ、消費電力の小ささ、発熱の少なさ、小型軽量、長寿命、フリーメンテナンス、デザインの自由さなどがある。男はどうしてもここに目を向けがち。だがこれらは呪縛である。

大阪市環境農林水産総合研究所が中心になって実施した「LEDの用途」の調査結果がある。2004~2005年に実施された、ちょっと前の調査である。その報告書の一部を見ると、タテ軸に居室区分(居間、書斎、子供室、応接室、座敷、食堂、台所、寝室、トイレ・・・)があり、ヨコ軸には用途(JIS照明基準値、照明学会基準値、関連要素、LED照明の特徴の利用可能性)となっている。

 Akarimatrix01
 出典 http://www.epcc.pref.osaka.jp/center/etech/led/in/report/LED-150.pdf

交差するポイントにはルクス(照度)や○×△が記されている。機能的にみて○か×か△か・・・。

学会やオトコがかかわると、こういうカチっとした調査結果が生まれる。こういう機能/使用場所マトリクスから導きだされるのは、「照らす」「照度」「安全」「便利」・・・など用途主義の呪縛から逃れられないコチコチになりがち。LEDの普及は、コストから見て、B2Bや高機能ランプ、パブリックファニチャー・・・ですね、といった「堅い提案」になってしまいがちである。

ここからは市場や商品価値を変える商品は生みだされない。(このリサーチの提案を知る立場にないので、ほんとうは違ったのかもしれないので、そこはご勘弁ください)

【物語をつくろう】
たいせつなのは物語をつくることだ。「愛」をテーマをにするなら、たとえばこういうマトリクスはどうだろうか。タテ軸は(100歩ゆずって)「機能」を置く。ヨコ軸には「愛の感性ワード」を入れよう。「思い出」「裏切り」「幸せ」「後悔」「運命」「忘却」・・・・

  Akarimatrix02_2

運命を感じたときの明かり、別れたときのランプ、幸せないっぱいの色、後悔して路上を歩いたときの暗さ・・・・思い出せばさまざまな色や明るさがあった(わたしに余計な質問はしないでほしい)。機能主義の呪縛から逃れるためにも、愛の物語をつくろう。その中で愛を促進させる「ピース」を探る。そのピースをフラットな視点で、商品やサービスに転換する。これが感性から発想である。

だが、たとえ女性であっても、愛の呪縛にとらわれた人がこれをやると、ロクな開発にはならない。

初回の「“うふふ”マーケティング 」は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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2007年9月20日 (木)

照明を売らない照明器具「LivingColors」はどこが新しい?

マーケティングコンサルタントの郷好文氏が、商品、サービス、ブランドなどを取り上げ「うふふ、そうだね」と“分かる”マーケティングを解説する新連載。第1回のテーマはPhilipsがこの夏発売した家庭用照明器具「LivingColors」です。
続きはBusiness Media 誠サイトへ

いよいよ「新連載・郷好文の“うふふ”マーケティング」を始めました。初回は未来に光を!という想いから最先端の照明器具を取り上げてみました。昨日の「明るいナショナルからムーディなLEDへ」と明日のブログでこぼれ話も。これからもよろしく!

    You_can_fly ムーディな夜へ。
  you can fly by marie san ココセレブでもいらっしゃる毬詠さんのサイトより。
    (昨日から、今日へ、そして明日へ)つながって道になってHappyを運んで来てくれます♪

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2007年9月19日 (水)

明るいナショナルからムーディなLEDへ こぼれ話1/2

米国に滞在していた頃、暗かった。

性格ではない(たぶん)。部屋が暗いのだ。室内を明るくできないことにとまどった。

もう10年以上前のこと。住んだのは(会社のご好意に甘えてけっこう高級な)アパートメントであった。その部屋と手配してくれたのは、わたしの勤め先の会社のグループ企業のYUKIさんであった。当時すでに米国歴の長かったYUKIさんが選んだのは、窓から入り江が見えて、その向こうの太平洋に夕陽がどっぷり沈む、すばらしい眺望の部屋だった。

素晴らしい!とつぶやいて、その部屋に足を踏み入れた。1リビングルーム+1ベッドルームで、家具付きではないので、ただ・・・ひたすらだだっぴろい。いや、だだっぴろいのは床だけではなかった。なぜか天井もだだっぴろいのである。

   Parknewport  apartmentの管理棟外観。

【“うふふ”マーケティング こぼれ話 明るいナショナルからLEDへ】
日本のアパートと違うのは、ゆったりとした部屋の広さ、ゴルフのクラブの振れる天井の高さだけでなく、天井に照明用のソケットや金具が見あたらないことだった。天井がつるん、としている。

あれれ?どうやって照明を付けるんだろう。ほどなくその謎は解けた。なぜならそこに照明を付けないから。

米国のアパートメントでは、天井に明かりを付けることはないという。もちろん戸建てのリビングには吊り下げ照明を付けることもある。借りたアパートでは天井はツルンだ。とりあえずYUKIさんから「真っ暗闇では不便でしょうから」と、彼の家で余っていた照明を借り受けた。つましい生活であったのでSearsTargetといったディスカウンターで家財道具を買いそろえたが、真っ先に購入したのは照明器具。日本ではたいてい明るい照明だから、暗い部屋には慣れなかった

買ったのはフロアスタンドのライト。フロアに土台があり、まっすぐ棒が立ち、その先端の笠に白熱球がひとつ付き、天井を照らすタイプである。パチンと点灯をした。照度は目一杯にあげた。あたりが明るくなった。気持ちが落ち着いた。だがひたすら天井を照らしていた。間接照明だから。照明のそばでも小さな英語の文字を読むのはちょいと暗かった。

そもそもお店に直接照明は見あたらかった。米国人は明るいところが苦手なのか(目の色からさもありなん)、間接照明が普通だと思っているのか(部屋のつくりからそれもありなん)。

【日本には明るいナショナルの時代があった。】
懐メロの頃の日本の、このCMソングを覚えていますか?(年齢によっては「知っていますか?」が正しい)
 
 明るいナショナル♪ 明るいナショナル♪
 ラジオ・テレビ 何でもナショナル
 明るいナショナル♪ 明るいナショナル♪
 みんな うち中 な~んでも ナショ~ナ~ル~

あの長寿番組『水戸黄門』『大岡越前』のナショナル劇場のCMである。もちろん提供は松下グループである。昭和30年代から40年代、みんな明るさが欲しかった。暗い家とも暗い道とも暗い街(つまり田舎だ)ともおさらばして、明るい場所(つまり都会だ)が欲しかった。それが高度成長の時代の明かしでもあった。

だからこそ明るさを競って白熱球や蛍光灯が開発され、家々、部屋々々を明るく照らしたのだ。街もネオンで明るくなった。経済成長率のアップと照明の明るさは、正比例していたのではないだろうか(そんな統計はなさそう)。

【Cherryさんの照明へのこだわり】
「Business Media誠への連載の初回は照明について書こうかな」 同僚のCherryさんに言うと、彼女は「わたし、照明って・・・普通のじゃイヤなんです」という。「普通のって・・・天井からぶら下がるようなやつ?」「そうです」「じゃたとえばどういうのが好きなのよ?」と訊くと、彼女のコレクションからLEDキャンドルライト「Candela」を紹介してくれた。

   Top Img01  
   http://www.importshopaqua.com/others/items/CA1001.html

LEDを用いた充電式のライトで、どこにでも運べる優れもの。その機能面の便利さはともかく、わたしが気になったのは「ぼんやり」である。購入者は明るさを求めていない。ぼんやり+ムードの照明なのである。もはや明るさや照明効率をうったえる商品は、若い世代やデザインコンシャスの人々にはまったく見向きもされない。

高度成長が終わり、低成長・成熟の時代に入り、照明への消費者ニーズは変化している。照明で「明るさ」「効率」だけを売るメーカーや売り手は、照明ニーズの変化の中、まっ暗闇にいるのではなないか?

今日は以上です。

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2007年9月18日 (火)

マーケティング・ブレイン366

作日、2007年9月17日でココログにて365日連続アップロードとなりました。たくさんの叱咤とネタ提供をしていただいたCherryさんを始め、TOMOYOさん、MAYUさん、YUKAさん・・・ほか多くの方々の支えがあったからこそ続けられました。照る日のブログにも、曇る日のブログにも、土砂ぶりの日のブログにもお付きあいいただき、ほんとうにありがとうございました。多謝。

「勝手に」アドバイスをするのは、対象テーマの企業や担当者の想いをいかにくみ取れるか、その挑戦だと思っています。この一年うんうんと唸ったたくさんの瞬間がありました。読み手の時間の浪費ではないだろうか?「自分のこと、自分の想い」を書けただろうか?

これからも次の至言を心において。

 「日々記録し、観察し、好奇心を働かせてよく考える。そこから一番良質なエッセンスを取り出し発信する」
 (ジャーナリストの木下玲子さん 日経ビジネス増刊『Priv.』 2007秋号)

質は量から生まれる、量は質を揺らす・・・こうしたアンビバレントな関係が文章にはあります。量も質も誓いつつ、明日以降ブログの構成を変えます。

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 勝手にアドバイス/商売改革のヒント【毎日or less掲載】
 ぷろこんエッセイ /構造改革のヒント【隔週月曜掲載】
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 “うふふ”マーケティング /毎週木曜【Business Media誠 掲載リンク】
 “うふふ”マーケティングこぼれ話/木曜前後【誠テーマのこぼれ話】
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「勝手にアドバイス」=商売改革のヒントを【毎日or less】で。「ぷろこんエッセイ」も続けます。拡張的変更は、このブログがきっかけで「Business media 誠」で連載のコマを頂けることになったことです。テーマの切り口は「勝手にアドバイス」と同じマーケティング、2007年9月20日から1回/週のペースとなります。

タイトルは「“うふふ”マーケティング」とちょっとくだけていますが、読後に「うふふ・・・」と頬にむかって唇があがるような“マーケティング・フェイスニング”な話題を書く、これが想いです。木曜日のブログは「誠」へのリードを掲載し、ハナモク前後にはそのテーマの「こぼれ話」や「あまり話(すなわち余話)」を。

【ブログマトリクス】
さてブログを書くとき「ブログマトリクス」(下図)が心に浮かびます。ブロガーさんなら理解してもらえるでしょう。

       Photo

タテは、テーマの「本質」を考えたか「紹介」にとどまったか。ヨコは「新しい」商品/コトか、「既存」の商品/コトか。今日はそのどこを書いたのか?ブロガーはそう自問します。

右下の「新しいモノ・コトの紹介」はやっぱりMedia(マスメディア、ネットメディア)でしょう。かないません。ですからブログの勝負は、おのずと上の段になるわけです。「新しくて本質か」「今まであったけれど本質か」、どちらでもいいと思いますが、最もむつかしいのは左上です。皆おおよそ知っていることのさらに奧ですから。

この左上のマスにずばっと球を投げるのが理想です。左打者とすれば、インコース高めの、からだをのけぞらせる球。おぉっと!やられた!という感じをねらって。

           Photo_2  んと・・・これは内角低め(笑)。

【カテゴリーを作成しました】
最後にひとつ。365日分のすべてのブログのジャンル分けを再編しました。右バーにテーマからのカテゴリー分けを掲載しました。indexをクリックするとエクセルで一覧も立ち上がります。過去を振り向かないために一度振り向いておこうと(なんて)。

1年間、どうもありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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2007年9月17日 (月)

マーケティングはエコー

本日は隔週月曜日に発行している「ぷろこんエッセイ」からの転載です。

ぷろこんエッセイ /ビジネス構造改革のヒント【隔週月曜掲載】

まぐまぐ めろんぱん から発行しております。ご購読の登録をよろしく願いいたします。


マーケティングはエコー

この人のセンシティブな部分をちょっと持ち上げてこっちの方向に移行すれば
マーケットが変わる、というようなことを考えるのです。つまり商品を通じてお客様
に「あなたはこういうことがわかる人ですね」と言わなければならないのです。

深澤直人氏 Management Forum 一橋ビジネスレビュー2007AUT

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イタリア高級家電大手デロンギが、初の日本直営店かつ複合店舗の「De'Longhi's
TOKYO(デロンギーズ トーキョー)~LIFE STYLE CENTER~」を渋谷の代官山
プラザにオープンという記事があった。

デロンギと言えばオイルヒーター、エスプレッソ・マシン、オーブン、アイスクリーム
などデザインと機能に優れた家電メーカーとして知られる。

代表的な製品のひとつ、全自動エスプレッソマシンのMagnificaは、コーヒー豆から
でもパウダーからでも美味しいエスプレッソができる。濃さと量をダイヤルで選び、
ワンプッシュで同時に2杯淹れられる。カップウォーマーやミルクフロスターで泡立ち
ミルクをつくりカプチーノもお手の物という優れものである。だが価格は5.5~6万円と
決して安いものではない。

  Goodchoice_1964_4896989  1189156065_photo 

デロンギは日本でアンテナショップを設けていたが、市場機会が熟したと見たのか、
代官山という感度の高い人が集まるエリアに直営店を出した。そのお店の特徴は
「報道ではよくわからない」というものだ。これは家電店なのか、レストランなのか。

1階は本格イタリアンを提供するダイニング・レストランで、昼は2500円のデロン
ギーズ・ランチ、夜は3,800円からのディナーコースが楽しめる。ソファ席を含めて
68席あり、グランドピアノを置いたステージでは生演奏もあるという。そして2階には
テラス席のブルスケッタバール(ブルスケッタを提供するカフェ)。こちらは32席。
おまけ?のように家電ショップ、そして奥まったところにキッチン教室やイベント、
プライベートダイニングとしても使える多目的スペースがある。フルに座って100名
を飲食でもてなせるお店と家電販売が融合するショップである。

     1188621057_photo 1階。

イタリアン・ライフスタイルの中心には「飲食ありき」。これがコンセプトなのだろうか?
家電の売り方としてとても象徴的だと感じた。デロンギとはどんな会社なのか。

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デロンギの日本サイトのトップバナーの位置に、同社の理念が掲示されている。
ロゴには「イタリアン・リビング・イノベーション」、そして理念のいくつかの文字を
ひろってみた。

 IDEA/アイデア 常に心の奥にあり、呼び覚まされる時を待っている
 STYLE/スタイル 個性の表現、誰にも真似できない
 STRENGTH/ストレングス 技術の力は世界を変える
 AIR/エア かけがえのない空気
 TASTE/テイスト 平凡な日常を極上にする
 RESPECT/レスペクト それは人間を大切にすること
 MOVEMENT/ムーブメント かつてない未来をつくりだす

これだけでもデロンギが単純なプロダクトメーカーではないことがわかる。だが
なぜAIRなのか、なぜRESPECTなのか、これだけではわかりにくい。

LIVING INNOVATIONとうたう同社のビジネス領域はふたつある。「除湿された
清潔で爽やかな空気をご家庭にお届けする」そして「毎日の家事をシンプルに
することで、より質の高いくつろぎの時間をご提供する」である。どちらも「幸福と
健康をサポートする」のが共通コンセプトとされる。

 幸福と健康をサポートする。

言い換えれば「家電を売るのではなく」幸福と健康を「家電という商品を通じて」
提供する、ということだろう。「モノを売らずに本質を売る」 マーケティングでは
王道の切り口である。

王道ではあるが、日本企業ならカフェチェーンとタイアップしよう、料理専門家
をキャラにしよう、ぐらいが関の山だ。本格的なイタリアンレストランをメイン
コースにするまでは、なかなか踏み切れない。

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もうひとつの気づきがある。イタリアンテイストの家電マニアにも売っていない、
ということだ。

「あたしは欧州家電にはうるさいの」というデザインコンシャスなだけのマニアは
お呼びではない。それは一品豪華主義で、よく見るとライフスタイルのバランス
が取れていない消費者である。デザインも機能のひとつとしてだけ見ている、
そういう消費者は、デロンギでは歓迎されないのではないか。

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わたしが思うにはこうだ。「あなた、家電を買うんですか。有楽町やアキバや池袋
に行くのですか。それでもかまいませんが・・・あなたなら代官山のデロンギを理解
してもらえるものと思っています
」。これがデロンギのメッセージなのである。

ここにはマーケティングの重要な転換がある。

人間にはこういうタイプがいる、ああいうタイプがいる。そういタイプ分けをマーケ
ティングの世界ではセグメンテーションという。作れば売れる時代が終わり、
売れない時代から盛んになったマーケティングの金科玉条の第一条がセグメン
テーションである。お客様を何らかの軸(購買実績や商品購買タイプ、収入や
家族構成など)で区分することである。

老婆心ながら第二条はターゲティングで、自分のメインのターゲットを見定める
こと、さらに第三条はポジショニング、他社と違った商品やサービスを投下しよう
という実践である。その頭文字をとってSTPという。

だがそういう考え方は古いと一刀両断なのが冒頭に引用したプロダクト・デザイナー
深澤直人さんである。商品を通じてお客様に「あなたはこういうことがわかる人
ですね
」と言うことは、セグメンテーションという考え方とは対軸にある。

ネット時代になって人は自分が複数のペルソナ(仮面)を持っていることにます
ます気づかされてきた。家族割りをしていても通話スタイルはまるで違う。買い物
にしても家族の間で果たしてDNAがあるのか?というほど購買嗜好が違う。
あるときはみみっちく、あるときは大枚をはたく。その理由はさまざまだが、たい
がいは無意識にそうしている。

今どきの購買は、「それをわかる」から買うのである。デロンギというスタイル(空気
を奇麗にして、人の生活をたいせつにする)をわかり、またわかりたいとから買う。
もちろん、わからなければ買わない。

それは売り手視点のセグメンテーション(顧客を選別)ではなく、エコー(echo/
こだま)のようなものだと思う。「家電とレストランを一緒にするテイストを、あなた
ならわかってもらえるはずです」 それを受け取った人がこう答える。 「なるほど
ね、わかります!」 

こういうエコーのやりとりを創ることがマーケターの使命である。

         *****************************************

エコーのやりとりとは経営の構造づくりがひとつ。商品開発・売り方・供給までの
企業活動を一貫させるコンセプトづくりである。ふたつにはブランド力の構築。
Announcement(理念のPR)、Communication(やりとり)、Understanding(理解)、
そしてExperience(体験)までを一貫させるマーケティングである。

STPを忘却し、ペルソナの無意識に光をあて、その消費行動に新しい輪郭を見い
出すことが、21世紀のマーケティングのミッションである。

   Tky200709070358 カラーはイタリアンテイスト。

今日は以上です。

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2007年9月16日 (日)

津上みゆき 二十四節気の色彩

今日はあまり書きたくないテーマである。

というのも、このささやかなブログでも日々延べ何百人かの方がご訪問くださっている(ありがとうございます)。だからわたしがその方の名前と作品を、何百人かに広めてしまうだけでも、その方のファンが無造作に増えて作品の価格が騰がると、ますますわたしが購入できなくなるからだ。だから今日のブログは読まなかったことにしてもらいたい(笑)。

だから「書きたくない」とは、「書きたいのだが書きたくない」・・・というアンビバレントな思い。

それでも書くのは、ココログでブログを書き綴りだして、明日で連続1ヵ年となる。ある小さなきっかけから始めたブログで自分を、そして自分のまわりの何人かに影響することができたであろうか。ささやかな自分への記念として、好きなテーマをと思った。それが画家の津上みゆきさんである。

【勝手にアドバイス Vol.241 津上みゆき 二十四節気の色彩】
このアーチストの作品に惚れている。

小品を購入しようとしてタッチの差で売れてしまったことがあった。だから個展に伺えるのをずっと想っていた。始めて目の当たりにしたViewの春景色は、ひろがりがあり、息吹があり、気候があり、感情があり、そして津上さんの風景を切り取る才能を感じた。感動した。

 View_24seasonsspring06  <<View - 24seasons“Spring”№06>> 
 第一生命南ギャラリー「津上みゆき 個展」より。
 出典 http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/activity/bunka/gallery/south.html
 ※本来掲載不可だと思いますがしばしお許しください。

良い絵をみたあとはなぜ清々しくなるのだろう。すぅ~っとする感じ、と言ってもいい。わたしは第一生命南ギャラリーで行われている個展(2007年9月20日まで)で、View-24seasons“Spring”No.01~06をじっくりみて、大作に由来するドローイングもみて、とても清々しくなった。ちょっとした事件(後述)もあったが、それにもめげず良い気分になった。

【二十四節気の風景というテーマ】
次は、この個展によせられた作者の津上さんのメッセージの一部である。

「風景を描くこと」と「私」は、まるで幼なじみのような気がします。
ただ面白いというシンプルな感動が、どの作品にもあります。私にとって「風景を描くこと」の面白さとは、 描けば描きこむほど、尽きることない不思議が、風景には具わっていることです。「描く」とは、見て、感じて、理解したことのみを、2次元の世界を借りて、色や形や線を駆使して再現していく作業です。 「風景を描く」ために「みる」とは、自分などまったく存在しない遠いはるか昔から、永遠に流れてきた時空間の先端に、出会い続けることです。

引用元 http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/activity/bunka/gallery/south.html

津上さんの作品は一貫して「風景」である。それも、太陽年日数をベースに、四季をさらに6つの期間に分けたとも言われる二十四節気(にじゅうしせっき)という暦を軸にして制作される。

  24  
  出典 二十四節気Wiki

【View - 24seasons“Spring”】
自然の景観の変化、季節の動きを実感できるのが二十四節気であり、この暦に合わせて津上さんは連作をされている。今回の展示のテーマは「春」なので、立春から穀雨までの6つの節気である。個展ではその6つの作品が展示されていた。季節の移り変わりごとに、ひとこと解説と解釈を書きたい。

 立春 作品No.01 寒さが少しずつ緩み、ようやく春の気配が忍びよる季節
     寒さは作中の「白さ」であり(雪だろう)、赤と青はつぼみや陽射しだろう。
        
 雨水 作品No.02 雪から雨に変わり、農耕の準備へ
     一瞥してこの作品は雨、だと思った。その中にピンクの柔らかさがあるのが春。

 啓蟄 作品No.03 大地が暖まって、冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ
     明るい赤、茶で全体が構成されるのは啓蟄があたりに拡がるイメージか。

 春分 作品No.04 昼と夜の長さが同じなのが春分
     青(空)と白(雲)とが、オレンジ(日だまり)とキャンバスを分け合っている。

 清明 作品No.05 さまざまな花が咲き乱れる頃。
     空にはもう暑い陽気がいっぱい。雲と陽射しが空で一緒になった。

 穀雨 作品No.06 田畑の準備がととのい、雨が降り出す頃。
     もう立夏まで短い!だから真っ赤な夏がキャンバスに入り込んでくる!

わたしは「」が好きなので、立春(No.01)と穀雨(No.6)がもっとも鮮烈で惹かれた。津上さんの作品は、こうして並べて季節の移り変わりを感じながら鑑賞するものだということがわかった。ならばせめて6枚/季節をひとくくりで見なくてはならない。小品で十分なので、立夏から大暑までの6枚を手元に置くのが夢である。

一緒に展示されていた作者のドローイングに、「ハル アメ フル、ハル アラシ」という言葉がちいさく書かれていたのが微笑ましかった。

【わたしの一品】
赤が好きなのはわたしが夏生まれのせいなのだろうか。津上さんの赤が印象的な作品。

 Viewaugust06  View,August,06 ペインティング
 出典 タグボートより。http://em.m-out.com/ec/html/item/001/002/item1659.html
 ※本来掲載不可だと思いますがしばしお許しください。

ピンクという色のイメージを訊かれて津上さんはインタビューで「体内、胎内、しあわせ、笑い」と答えられている。赤にはどんなイメージをお持ちなのだろうか?

【展示場での事件】
個展は18時までである。わたしは「あまりに忙しいので今日は失礼します」という言葉を残して、多少フライングをして会社を出た。絵を見終わり、「うわぁ!すごい」と思いながら同じビル内にある花屋さんで個展のリーフレットを買おうとしていた。

そのとき後ろから「ちょっとすみません!」という声が。振り向くと、展示場内にいた女性の方。「ファイル、持って行っていません?」「はぁ?」「ちょっとカバンを見せてください」 せっかく良い気持ちになって疑われてムカっとして、わたしはトートバッグをおっぴろげた。書類もかき出した。「真ん中のジッパーの中にはナニが入っています?」 真ん中はPCなのである。「パソコンです!」と言いながら取り出した。

それで納得してもらった。彼女は引き下がってゆき、わたしは気を取り直してリーフレットを購入した。ちょっと冷静になり、もう一度展示場にもどり、念のため名刺を置いておこうと思ったのだ。くだんの女性がどこかに電話連絡をしていて、どうやら3冊あった津上さんの作品紹介のファイルが2冊しかない、さきほどまで津上さんご自身がいらしたので、持って行っていないか?と確認されていた。そういえばわたしが見たとき、すでに2冊しかなかった。無断で失敬した人がいれば返却してほしい

【人は自然の一部分】
女性が電話を終えられたので訊いた。「津上さん、来ていたんですか?」「ええ、ついさっきまで。あなたと入れ違いかしら」 ああ残念。だがまだチャンスはある。

 Tsu2005 津上さん。

それにしても、人はまことに自然の中の一部分なのである。Viewという作品の色彩が迫ってくる理由はそこにあると感じた。今日は以上です。

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2007年9月15日 (土)

現代用語の基礎知識の抵抗

先般、『イミダス、知恵蔵休刊 ネットに移行』という報道があった。2008年版の両誌は発刊されないというプレスリリースである。

インターネットで用語検索も事象調査もたいがいはできるようになったため、本としての発行部数が減少していた。両誌ともにウェブサイトと携帯サイトの運営は続けるそうだが、印刷物の方は部数が落ちすぎて採算が合わなくなったのである。そういえば一時期はどの家庭にもどの会社にも、このどちらかが、あるいは「現代用語の基礎知識」を見かけたものだ。

旧メディア(印刷媒体)が新メディア(インターネット)に代替された。だが現代用語の基礎知識は愚直に発行を継続するそうだ。辞書もまた印刷物から電子に代替されつつある情報消費をテーマにしてみたい。

  4081000212 51w88exzetl__aa240_ 4426101255
 イミダス      知恵蔵       現代用語の基礎知識

【勝手にアドバイス Vol.240 現代用語の基礎知識の抵抗】
時事用語辞典「イミダス」の発行元は集英社、「知恵蔵」は朝日新聞社である。

イミダス
 本は1986年創刊、創刊時部数113万8000部、2007年部数14万5000部
 PCサイト、携帯サイト、いずれも有料(各月額200円)。両者合わせて8万人の会員。

知恵蔵
 本は1989年創刊、創刊時部数95万部、2007年部数13万部
 PCサイト(月額252円)、携帯サイト(月額105円)。

自由国民社から1948年以来刊行されている本家の「現代用語の基礎知識」は次の通り。

 本は1948年創刊、創刊時部数100万部、2007年部数12万部
 PCサイトは200円、携帯サイトは100円。

部数の減少理由はブロードバンドゆえだが、いつ使うかわからないが「とりあえず買う」というユーザーが消滅したとも言える。用語集の実需は3つ合わせて40万冊、このくらいなのかもしれない。日本の世帯数の約1%である。

【ビジネスモデルを変化させるべきではあったが】
マーケティング的に言えば、ビジネスモデルが時代の変化に飲まれて衰退する典型例・・・こういう言い方はできる。あらゆるビジネスモデルには旬があるし、本という印刷メディアを売るのがビジネスではない、「基礎知識や専門的な事象をコンパクトに知りたいというニーズに応えるのがミッション」・・・これは正論である。

だが各誌ともビジネス延命策は打ってきた。ネット対応も携帯対応もしてきた。「月刊現代用語の基礎知識」などの工夫もある。それでもイミダスと知恵蔵が休刊に追い込まれたのはなぜだろうか

ひとつは自由国民社には「現代用語の基礎知識を伝える」という存在理由であること。これは重要だ。廃刊は自由国民社の存続にかかわるのである。だが他の二誌は出版上のひとつの事業に過ぎない。

 Photo_2 自由国民社のHPのトップ。

自由国民社の出版物を見ると、現代用語の基礎知識を中心において、それに収録した事項の中から普遍的なテーマや時流テーマを書籍にするというビジネスサイクルがある。そのサイクルの中心にあるものを休刊するわけにはゆかない。集英社や朝日新聞社にも似た事業サイクルはあるだろう。ひょっとして部門の壁か企業規模の大きさがわざわいして、派生出版物への相乗効果が出にくいのかもしれない。ちなみに自由国民社は小所帯(28名)である。

【辞典と事典の折衷はどうだったか】
時事用語辞典には2つのねらいがある。ひとつは時事用語(流行語やキーワード)を正しく知るという「辞典」の側面、もうひとつは時事/トレンドを知る「事典」という側面である。

現代用語の基礎知識は、第二次大戦後、英語やカタカナ語が氾濫して、意味がわからない!という声に応えたのが始まりである。他に知る術がなかったから売れた。この時はまさに辞典。だがだんだん時事用語のためだけに2000円以上を投じようという人が少なくなった。事典的な意味合いも求められた。イミダスや知恵蔵は事典的な色合いが濃くなったとも言える。刻々と情報が変わるネットに事典は太刀打ちができない。

【今どきの情報消費者の態度は・・・】
一方、市場の変化はどうか。これは「情報消費者の多能化」が進んできた(わたしの持論)。多能化のキーワードを考えてみた。

 フリー(無料なら)
 コピー(考えるよりコピペ)
 トレンド(今のことだけ知りたいの)
 ワンワード(ひとことで言えば何よ)
 トリビア(そんなことも知らないの!)
 クロウト(オレはこんなに知っている)

ひとりの情報消費者が非常に多能になっている。時と場合で使い分けている。あるときは「何も考えない人」、あるときは「トリビアに細事にこだわる」。とてもブレが激しいのだ。つかまえどころがない。ネットの世界なら、さまざまなサイトがあるので多能化に応えられるが、しょせんひとつの印刷物ではむつかしい

イミダスや知恵蔵は、この多能化のはざまに沈没したのである。

【勝手にアドバイス】
もちろん部数は多いほうがいいと思います。が、この20年、競合誌に翻弄されましたが、ライバルを失って感じることは、老舗はただ愚直に創刊の志を確認しながら、コツコツ行くしかないのだろうな、というところです
とは、現代用語の基礎知識の清水均編集長の言である。

現代用語の基礎知識が生き残った理由は、その創刊の志とコツコツにある。それが端的に表れているのが、2008年版に収録予定の「書店のPOP」。これは「書店員さんの愛のこもった手書きPOPを大募集!と銘打たれたキャンペーンで、本をお薦めするPOP広告文を募集して優秀作を収録する。誰かが生みだした「現代用語」を収録するだけでなく、本の作り手と売り手がガッチリ組んで、用語を創り出そうとしているのだ

トレンドの変化に流されそうになったとき、自ら情報発信して生き残る。これが現代用語の基礎知識の態度である。わたし自身のこのブログのモットーでもある。今日は以上です。

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2007年9月14日 (金)

顧客参加 5.リボーン エココンシャスな旅

顧客参加というテーマも最終回。「顧客参加」という切り口を、多摩大学総合研究所の松本祐一准教授と北矢行男教授の論考「5つの次元」で見てきた。それは「プロダクトアウト」「マーケットイン」「マーケットアウト」「ソーシャルイン」そしてソーシャルアウトの5つだった。売らんかな主義から、顧客の声を聴き、顧客視点で事業をパラダイムシフト、さらに社会貢献に目覚め・・・というまでが ふつうの企業の行く末である。

だが昨日(2007年9月13日)取り上げたフェリシモと、今日とりあげるリボーンは、そもそもが社会善として事業をするという企業特性がある。それが「ソーシャルアウト」という次元である。ここの次元で企業を創り、事業を創るという営みは崇高である。フェリシモに社員としてジョインしたい女性が全国にはゴマンといると言われるが、消費者は善を良く見ているものだ。

余談だが「美しい国」づくりを唱えて、実は巨額の脱税をしていたと報道されるのではソーシャルとは違う次元にいる。せめて潔く罪を認め、謝罪し、きちんと償うべきだ。国民を裏切った罪は大きい

 Photo去る決意もまた早い。
 http://newtop.s-abe.or.jp/janews/653f6a2969cb60f3300c7f8e3057304456fd300165e5672c3002300d

【お客様に相談室 顧客参加 5.リボーン エココンシャスな旅】
リボーンとは東京都新宿区にある小さな旅行企画会社である。こちらの志はとても大きい。事業理念を抜粋させていただく。

「リボーンREBORN」はエコツーリズムの理念に基づき、21世紀型の新旅行業を目指します。それは循環型社会を形成する役割を担う再生(REBORN)サポートカンパニーともいえます。(中略) 力みすぎないで自然と対峙し、自然を受け入れ、体感し、楽しさ、気持ちよさを味わうことができれば、与えてくれた環境を守っていきたくなるのも自然な流れだと思います。様々なテーマからプログラムを企画し、「エココンシャスな旅」を提供することがリボーンの使命と信じています。
引用元 http://www.earthdaymoney.org/use_dt.php?id=30

同社が言う「エコツーリズム」とは、従来の消費型旅行の延長線上にあるものではなく、その地域の「遺産」を守りながら、持続可能な旅づくりを行う支柱となる地域密着の「再生」がテーマである。そのために同社はリボーンのエコツアー5原則を掲げる。 「少人数制」「優良なガイド」「自然との共生を楽しむことで自然環境を持続的に守りたくなる企画内容」「目的に合った快適かつシンプルな施設・機関利用」そして「地域密着による運営と地域への利益還元」である。

【エココンシャスなツアー】
同社の事業上の理念は「エココンシャス」である。それはエコに寄り添い、エコを意識する、そんな意味だろうか。

リボーンが具体化するエコツアーはまず「エココンシャスな旅」として位置付けています。人々が旅に求めるのはそれぞれの欲求の達成であり、それなくしてストイックな環境保護思想を強要するのは一時的には守れても、継続的、自発的には広がっていくものではありません。
引用元 同上

せっかく旅行に行くのだから、食べたいとか呑みたい、体験したいとか汗を流したい、お土産を買いたい・・・。そういう自然な欲求がある。そういう旅ニーズとエコ理解を両立しませんか、というものである。ではリボーンのエコツアーの事例はどんなものなのだろうか。

  Bus_000 Bus2 こっちはエコバス。   

同社のHP上では「カーボンニュートラルエコツアー北海道(終了)」が載っている。要はガソリン車で移動するのではエコツアーでないではないか。そんな素朴な疑問から始まったのが「てんぷら油バス」のようだ。てんぷら油で走るエコバスを貸し出して、「環境教育」「森づくり1泊2日」「よさこいまつり6泊7日」「都内環境学習」「里山づくり」「オーガニックファーム訪問」などに用いるのである。エコバスであってネコバスぢゃない(余計でした♪)。

  20061230035827 こっちはネコバス。
  ※本文とはあまり関係がありません。

他にも「ドングリ学習」「MOTTAINAI校外学習」など学校とのネットワークツアーもあれば、環境保全型スポーツイベント「北海道森林マラソン・トレイルフェスティバル」「富士山クリーンコンサート」など大規模プロデュースもある。

【こんな事業を誰がやっているのか】
リボーンの起業者は壱岐健一郎さん。近畿日本ツーリストで22年間にわたり企画、営業、添乗員、さらにイベント企画まで手がけ、あのクラブツーリズムにも従事されたという。そのご経歴を見ると、旅行を単なる旅に終わらせず、体験型+環境貢献型のものにするため起業されたようだ。

 Ph01  壱岐さん。

壱岐氏ははインタビューで「エコツーリズム・ネットワーク」というフレーズを口にされている。これは現地の環境系のNPOや行政機関や団体、さらには地域のオジィとかオバァと協力をすることだそうだ。そうすることで、ガイドが案内するだけのツアーからもっと踏み込んだ地域密着のエコツアーができるという。

【エコツアーリポート】
たとえばどのようなエコツアーがあるのか。次の事例は「生け花と自然と国際交流」がテーマのようだ。

 Ikebana13 Ikebana5  
 桑原専慶流生け花グループNZ旅行

3~4人のいけばなの仲間が集まって 海外での交流は出来ないかなと話が発展して始まったのがこのツアー。一昨年の秋、倉敷市の国際交流課に受け入れを問い合わせてもらったところ、2ヵ月後、クライストチャーチ市の生け花団体が受け入れをしてくださるとの回答をうけとる。
写真と文章引用元 http://www.reborn-japan.com/reporthtml/taiken_01.html

生け花からエコへ、という流れは意外性があるが原点は地域間交流、人間交流である。「花を楽しむことと、この地の豊かさと、寛容な人々と共にいられたこと。 今、私達は一杯幸せをもらいました」とリポートにはある。 

【エコツアーサイクル】
こうしてみると、壱岐氏は「エコツアープロデューサー」である。そのプロデュースに顧客が参加する。参加した顧客がこういうエコツアーがほんとうのエコ旅行だと目覚める。そして次は、天ぷらバスのようなツアープロデュースに参画する。

つまりエコ旅行パッケージを作るだけでなく、エコが人を呼び、旅となり、それが地域を活性化させ、エコに配慮した地域振興になる・・・そういう循環型エコツアーサイクルを作っているのである。参加する旅行者は、ツアー客ではあるが、エコツアーサイクルの一環として活動する参加者でもあるのだ。そうした活動の環がひろがり、エコツアーのあり方がもっと地域や自然に共生した姿に変わっていく。

「参加することに意義がある」という揶揄があるが、ここでは正真正銘、参加する人が主役なのである。それをプロデュースされるリボーンという会社は、まさに21世紀型の企業である。

【余談:ありたい社員旅行】
もしもわたしが社員旅行を企画するなら、絶対にエコツアーにする。たいてい社員旅行はハメを外しても外さなくても、どこかに残るグレーなしきたりや上下関係や民族の違いがあって、つらいからだ。つらくない人もいるかも知れないがわたしはつらい。

だが誰もが企業市民という一線で参加するエコツアーなら、その参加行為がエコや地域貢献に通じるなら、いいかなと思う。ふつうの工場見学をしても、エコを考えるきっかけにはならない。工場をエコにするために必死にとりくんでいる姿を学ぶなら別だし、荒廃した自然や汚された環境を見せるなら、ひとりでも社員をエココンシャスにするきっかけになるのではないか。それなら社員旅行もまた社会への貢献となる。

今週もお読みいただき、ほんとうにありがとうございました。いよいよ次週アタマには個人的な「ある記録」が達成されようとしています。とりあえずそこまで頑張ります。

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2007年9月13日 (木)

顧客参加 4.フェリシモ 手作りのぬいぐるみで笑顔

顧客参加というテーマの4回目はフェリシモである。マーケティング巧者のフェリシモであるが、今日取り上げるのは同社が11年目を迎える「ハッピートイズプロジェクト」。これは家庭に恵まれない子どもや難病に蝕まれた子どもたちに手作りのぬいぐるみを贈るプロジェクトである。毎年クリスマスの時期に実施されている。

   Toys_logo  P1000685   

【お客様に相談室 顧客参加 4.フェリシモ 手作りのぬいぐるみで笑顔】
製作スタッフの手により、これまでに誕生したハッピートイズはおよそ2万体。日本をはじめ、ミャンマー、ネパール、シリア、ホンジュラス、ベトナム、タジキスタンなど、寄贈先は25ヵ国にものぼります。(中略)遠く日本から届いた贈りものに、きらきら目を輝かせていました。ハッピートイズプロジェクトは今年で11年目。これからもひとりでも多くのこどもたちにかわいい笑顔を届けていきたいと思っています。
引用元 http://www.felissimo.co.jp/couturier/v5/cfm/products_detail001.cfm?GCD=397647

 001_254 2006年のクリスマス風景
 http://mari.cocolog-nifty.com/mari/2006/12/post_e3ed.html

注目したいのは、フェリシモの通販のお客様がこれを作っているのだが、彼ら(ほとんどが女性だろう)は「製作スタッフ」と呼ばれることだ。お客様とは呼ばれないのである。なぜなら、ぬいぐるみの型紙やキットは有料であり、購入した上で製作し、フェリシモに送る。送料を含めて寄附するのはすべて自主的な取り組みであるから、「お客様」ではなく、製作スタッフと呼ばれる。

  Top_hdr_03   Imgdisp_seisaku_kit  セット内容
  
「ぬいぐるみ製作スタッフ大募集!」と銘打たれたセットには、今年(2007年)のキャラ「元気なねずみくん」の型紙、材料セット、できあがり見本写真、エントリーシート、シリアル番号入りタグなどがセットになって入っている。「材料となるパッチワーク布の色柄の組み合わせはフェリシモにおまかせください」という記述がフェリシモらしい。

【継続はフェリシモならでは】
掲載されている製作スタッフの声を聞いてみよう。

このプロジェクトに参加して早6年目! 今年も早速申し込みました。 と、申し込みついでにHP観てたら、2006年のフォト日記に吊るされた私のネコちゃんが載ってるじゃないですか!! 毎回出来には満足いかないものなんですが、きちんと飾られ、写真に収まるとすごく立派なものに見えてしまうから不思議。。(熊本県の方)
引用元 http://www.felissimo-happytoys-blog.com/2007/index.html

このぬいぐるみ製作プロジェクトにおいて、フェリシモは製作スタッフの気持ちの代弁者にすぎない。フェリシモは地球のどこかで役に立つという希望をかなえる題材を用意しているにすぎない。なぜなら単なる募金ではなく、何時間も何日もかけて製作した手作りの愛を贈る主役は、ひとりひとりの製作スタッフだからだ。

だが普通の企業が、こういうプロジェクトをやったとして、11年間も長続きするだろうか?毎年(延べ)2000人もの参加があるだろうか?わたしはフェリシモならでは、というものを感じてしまう。

 Imgdisp  P1000690

【2つのキーワード】
――「ハッピートイズプロジェクト」を始めたきっかけは何ですか?
フェリシモという会社は、創業当時から「お客様と一緒に何かを作り上げる」ということに取り組んできた会社です。
http://www.ekokoro.jp/world/interview/c001_fellisimo/

  Photo  上野友紀さん。

クリック募金を展開しているイーココロ!での誌上インタビューで、フェリシモ経営企画部の上野友紀さんはこう答えている。「お客様と一緒に何かを作る」ことが創業の志の会社と。この中では「一緒に」がキーワードだと思う。

――やはり、毎年続けていくことは大変ですよね。企業としてこうした社会貢献活動を行う上で、大切なことは何でしょうか?
企業の社会貢献活動は、継続して行うことに意味があると思っています。そのために、事業活動そのものが社会に意味を持つようにすることが一番大事だと思います。例えば、会社の売上の中からこれだけを社会のために使って・・・、なんて考えていたら、売上が少なくなった時に社会のために何も出来なくなってしまいますよね。

もうひとつのキーワードは「事業活動そのものが社会に意味をもつ」である。

【ソーシャルインとソーシャルアウトを分かつもの】
たいていのコーズ・リレイテッドマーケティング(Cause Related marketing/企業のビジネスを経由して、商品やサービスの一部の売上を慈善団体に寄付する)の主役は、あくまで企業である。同じく、一般的なCSR(Corporate Social Responsibility)は「良き企業市民になろう」という活動であり、企業活動をできるだけ善にしようという取り組みである。

つまりその出発点は「企業活動≠良き企業市民」となる。CO2の削減、ゼロエミッション、環境を汚染しない技術への転化・・・言い方は悪いが、元々は悪の活動を罪滅ぼししよう、イーブンにしようというものだ。Star Warsのダースベイダーのように暗黒の世界に身を投じながらも、最後には改心して悪の皇帝を倒す。石油会社、化学会社、自動車会社、製造業一般・・・こうした業種のCSR活動は、どうあがいてもソーシャルインの次元である。

  Starwarspostercardc10229200 なつかしのダースベイダー。

一方フェリシモは違う。そもそもの企業理念は「事業活動そのものが社会に役に立ち、それを顧客参加で一緒にやろう」というものなのである。これはすでに企業活動=社会貢献」というソーシャルアウト次元である。悪をイーブンにしようというスタンスと根本的に違う。そもそもの存在が善をなそう、だからである。

【顧客参加のフォース】
企業は事業理念づくりの段階で徳が決まる、そんなことを考えさせられた。企業組織において、そもそものDNAが支配する重さはどのくらないなのか。企業理念ないし文化を変えるフォース=パラダイムシフトはどこから出るのか。

パラダイムシフトは永遠の課題でもあるが、わたしは顧客参加プロジェクトを媒介にして変えていく、というフォースがありうると思う。今日は以上です。

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2007年9月12日 (水)

顧客参加 3.ワコール お尻への愛のむち

またしても妙なサイトからのトラックバックがたくさん来そうなタイトルを付けてしまったが、内容は今回のテーマにそって「顧客参加」なので心配しないでほしい。わたしは叩くのも叩かれるのも好きではない。これだけはしっかり書いておきたい。テーマはお尻にムチを打つわけではなく、お尻を美しくするためのマーケティングである。

 Wss ワコール・スタイルサイエンス

【お客様に相談室 顧客参加 3.ワコール お尻への愛のむち】
ようこそ、ワコール「スタイルサイエンス」サイトへ。「トレーニングボトム」を毎日はいて歩いて、一緒にキレイになりましょう。
引用元 http://www.style-science.jp/

このサイトはワコールが「ヒップウォーカー」「スタイルアップパンツ」「おなかウォーカー」などトレーニングボトムと呼ぶスタイル矯正のボトムインナー商品を広告・宣伝・拡販するだけでなく、「持続的に利用を促進する」サイトなのである。そのサイトのトップのスローガンが「一緒にキレイになりましょう」なのである。

 Photo  TOPページ

【スタスタ部】
ワコールのトレーニングボトム「スタイルサイエンス」シリーズは、2005年6月の第1号製品を発売していらい累計450万枚を販売している大ヒット商品である。商品に自信のあるワコールは、使ってもらえれば良さがわかる、さらに継続してもらえば効果が出るという思いから、スタスタ部と呼ぶスタイルサイエンス公式サイトをたてた。

購入者を「スタスタ部」と呼ぶウェブサイトを使った利用促進活動に勧誘。30日間着用し続けるよう励まし、着用後の効果を告白してもらっているのだ。「部活」という体裁を採ったのは、シェイプアップに気軽に取り組んでもらい、購入者同士で和気あいあいと励まし合ってもらいたいからである。
引用元 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070320/121415/

ダイエット食品にしろエクササイズにしろ自転車乗りにしろ、効果を出すには継続である。継続されなければ効果も出ないし再購入につながらない。身体関連商品をつくるメーカーにはここが生命線である。スタイルサイエンスの場合、最低でも週5日着用し、1日6千歩を達成してもらわなければならないという。そこで顧客コミュニケーション推進室長の大藪さんは専用サイトをつくり販促を実施することにした。飽きさせないコンテンツにするため「部活」という切り口を考え、入部してトレーニングに励もう!ということで「スタスタ部」をつくった。

 Photo_2  大藪範子室長

【愛すべきナマケ者たち】
部員登録をして、毎日歩いた歩数や体重、体脂肪を入力。2日さぼるとメールが飛んできて「愛ムチスト」が怒るという仕掛けなっている。そのムチストのメールはパターンがいくつもあるらしい。「ぶたれたい?」というのはないだろうけれど、美への道はけわしい。

  Gdc595_lst  Eq0822_lst  Gdc591_lst 最近は男性用もある。 

スタスタサイトは累計450万枚販売を記念してサイトをリニューアル強化した。そのポイントは次の通り。

愛のムチプログラム:「1度卒業しちゃったけど、またチャレンジしたい」、「リタイア or タイムオーバーしちゃったけど、今度こそ1ヶ月はき続けたい!」 という声に応えて、もう一度チャレンジボタンでリセット、再挑戦ができる。
・読み物コンテンツ:「キレイを学ぼう」「上流下着のつどい」などの読み物
・携帯版:携帯でも登録だけでなく商品購入も可能である。

プログラム達成者数は累計8,768人(2007年9月12日現在)、登録者数は1万数千名とみられるから、恐らく6割ぐらいの達成率だろうか。達成者の言葉をみると「夏の暑さにまけてついついビールに手が・・・」「はいているのが、普通で、はいていないと気持ち悪い気がする」「太らなくなったし、周りから背筋がピンとしていてかっこいいって言ってもらったり」と上々である。

  02 達成者の声。

【成功体験を売る仕組み】
このスタスタ部というワコールの顧客コミュニケーションをまとめてみよう。

 ◆ 商品を買って終わりでなく、買ってからが始まり
 ◆ 部活という一緒にがんばろう!という雰囲気づくり
 ◆ 歩いた歩数や体重、体脂肪の記録は個人日記になります
 ◆ がんばりの情報交換をすれば、部員限定のSNSとして機能する

個人的にがっかりするのは、きゅっと引き締まったお尻にパンツスーツで颯爽と歩くお姉さんが、あんがいガニ股で歩いているのを見るときである。それはさておき参加者の意識を仮説(想像)した。

 ● ひとりでがんばるのはつらい、だが知人と一緒にがんばるのは恥ずかしい
 ● ネット上でハンドルネーム登録なら、匿名性が確保されるので・・・やってみるか
 ● 卒部者のコメントを読むと・・・メーカーに良いことばかりでないから信用できそう
 ● わたしの履いている製品、歩き方・・・これで効果がでるのかしら?

部活だから疑問には部長が答えてくれる。顧客と製造元という関係ではなく、部長と部員という関係なのだから。ワコールの顧客参加の考え方はここに凝縮されている。それは商品を売りこむのではなく、美しい下半身という成功体験をいっしょにつくろうという仕組みである。顧客を主体的に参加させるために、商品の本質的な価値をアフターセールスで強化した、見事なマーケットアウト事例。今日は以上です。

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2007年9月11日 (火)

顧客参加 2.東京ガールズコレクション 消費者をバイヤーに

顧客参加」というテーマで書き出した今日は第2回目である。昨日書いた順序を変えて、今日は「東京ガールズコレクション」というイベントをケースにしつつ、顧客参加を考えたい。

【お客様に相談室 顧客参加 2.東京ガールズコレクション 消費者をバイヤーに】
このイベントは参加型ファッションイベントの草分けと言われる。

これまでは、プレタポルテのように、マスコミ関係者や評論家といった業界関係者だけを招待するものが主流だった。参加型ファッションイベントが誕生するきっかけとなったのが“リアルクローズ”であり、火付け役が「東京ガールズコレクション(TGC)」である。
引用元 http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/news/070308_kyuseisyu/

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従来ファッションショーといえば、著名デザイナーのコレクションや新人デザイナーさんたちの登竜門という位置づけが普通であった。先端的なファッションに身を包んだスーパーモデルが、ランウェイをキャットウォークで歩く姿態を表現し、ため息をそそる。デザインは(時にそのままの商品もあるが)そのままでは街を歩けない芸術作品も多く、価格も先端的である。出席者はマスコミや業界関係者の玄人ばかり。これが普通だった。

【リアルクローズ/Real Clothesという親近感】
だが東京ガールズコレクションに代表される「参加型ファッションイベント」はそれとはまったく違うコンセプトで運営される。女性誌や女性向けウェブサイトが運営母体になって、一般の消費者が参加を申し込み(チケット購入や抽選)、「リアルクローズ/Real Clothes」、つまり普段着をテーマにしたファッションイベントなのである。

「東京ガールズコレクション」は消費者参加型ショーと呼ばれ、携帯電話やPCサイトのファッション通販運営会社ゼイヴェルがコンセプトを立案し、コーディネイト&運営をしている。2005年8月からスタートして、2007年9月2日に開催された秋冬コレクションですでに5回目を数え、今では新聞・テレビ・雑誌が先を争って報道する大人気イベント。

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すでにフランスと北京でもこのイベントを開催をしており、リアルクローズのコンセプトと日本人女性のファッションセンスの良さは世界にも浸透しつつある。文化的な発信役としてもこのイベントの価値は高い。

【人気の秘密はリアルクローズ/Real Close(接近)】
その人気の理由は何だろうか?

一般消費者が参加できるイベントであり、それがリアルクローズ/普段着であること以外に、まず規模の大きさがある。多数の人気モデルをそろえ、初回から代々木第一体育館というスケールで開催、4回目は横浜アリーナ、そして5回目はさいたまスーパーアリーナとステップアップしてきた。全長45mのランウェイ大型スクリーンなど、まさにコンサート会場のように一大イベントである(実際にコンサートもある)。そして複数の雑誌・ブランド・所属事務所を串刺しにしてモデルとブランドを揃えるプロデュース力が凄い。

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 ゼイヴェルの永谷亜矢子チーフプロデューサーのご苦労で実現しているそうだ。
  写真 http://www.sankei.co.jp/seikatsu/trend/070508/trd070508002.htm

大きな特徴は、「その場で携帯で購入できる」という点。今まさにランウェイを歩いているモデルの、着る洋服やアクセサリーを、その場で携帯でサイトにアクセスして購入できる。これは会場にいる人だけの特典ではない。数千名を集客するイベントなので、ランウェイから離れた人は大型スクリーンを見ることになるが、そのスクリーン情報をネット上で動画情報で流している(タイムラグはある)。だから自宅にいてもイベントにバーチャル参加し、ECサイトにアクセスが可能なのである。

またモデルは一流揃いとはいえ、人間離れしたプロポーションをもつ外国人スーパーモデルではない。わたしだってあのくらいなら・・・(と手がとどくわ、とうそぶける=失礼)日本人モデルが主体だ。その彼女たち自身が、自分のワードローブからコーディネイトした洋服も多いという。いわば「リアルクローズ(Real Close) 」な急接近なのである。モデルさんの洋服に接近できるし、プライスも接近価格(数千円から数万円)。イベントに参加して気持ちが高揚している中だから、ついついお財布(オサイフ携帯ですね)も開きがちである。実にうまい顧客参加と購買促進なのである。

【ちょいと哲学的ですが・・・】
顧客参加の視点からポイントをまとめたい。
 
 ◆ ファッションショーに一般消費者が参加できるという意外性
 ◆ プライベートイベントのように選民イベントではなく誰でも参加できる
 ◆ ファッションを通じてモデルと同化できるイリュージョン効果
 ◆ その場でぐっときたものをすぐに買える「買い時と売り時」の一致
 ◆ 参加者がメールやSNSやブログを通じて情報シェアし、口コミが拡大する

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麗しき長谷川潤さん。

長谷川潤さん のように美しいモデルにうっとりするだけでなく、TGCから学べる顧客参加はまことに意義深い。参加者の意識を仮説(想像)した。

 ● 一般的なセグメンテーション(年齢、職業、可処分所得・・・)は一切関係ない。
 ● 彼女たち(参加者)は、自分たちで自分たちをセグメンテーションして楽しむ。
 ● そのセグメントの根底にあるのは(過剰とも思える)自己への美意識である。
 ● 彼女らの自分と他人を分けるセグメント基準は「モデル」「ブランド」「コーディネイト」である。
 ● ショーに多様な選択肢があるように見えて、実はモデルの真似がメインである。
 ● ファッションのプロが「これがいいのよ」というレコメンデーションに従っている。

こうして見るとTGCの顧客参加の秘訣が見えてくる。それは「あなたはこれを着れば美しくなる」という押し売り提案販売ではなく、「あなたは、このモデルやブランドやコーディネイトがわかる人ですね」というメッセージををひたすら訴えているのだ。このことは実は21世紀初頭マーケティングの最も重要な秘訣なのである。このスタンスの違いを、いずれきちんと説明したい。今日は以上です。

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2007年9月10日 (月)

顧客参加 1.顧客参加をめぐる企業の五次元

この勝手にアドバイスからのoneテーマを連続して考える「お客様に相談室」、今週のテーマは「顧客参加」である。

【お客様に相談室 顧客参加 1.顧客参加をめぐる企業の五次元】
顧客参加とは何だろうか?

いわゆるオーダー/注文はもっとも古くからある顧客参加である。採寸をして、型を決めて、自分だけ仕様のモノを作ってもらう。セミオーダーのBTO(Build to order)、構成部品やソフトウェアを選択して自分仕様をつくるのもそうだ。いわゆる消費者リサーチはもちろん、最近流行のターゲット・リサーチ(ひとりないし少数の顧客ターゲットを決め、その対象者をつぶさに調べる)は顧客を商品開発に参加してもらうことである。購入後にインターネット上で商品評価するのや、ブログでコメントするのも、もちろん顧客参加。お客さま相談室を設けるのも参加を促す手段である。

このようにさまざまな顧客参加のかたちがあるのは、企業のビジネスモデルがそれぞれ違うからである。オーダー主体の企業と既製品主体の企業ではもちろん違う。リサーチが必要な商品とそうでない商品では違う。クレームの取り方も違う。

それはわかるが、顧客参加が上手な企業と下手な企業があるのはなぜだろうか。同じ業種でも、顧客参加に積極的な会社と消極的な会社があるのはなぜだろうか。この疑問がわたしの出発点になった。

【企業の五次元】
その疑問を解いてくれるコンセプトは「企業活動は五次元ある」というものであった。

多摩大学総合研究所の松本祐一准教授と北矢行男教授の論考「企業進化の5つの次元」によると、「企業を環境に働きかけて新たな価値を創出する社会にとって有用な装置・システム」として五次元に表している。「プロダクトアウト」「マーケットイン」「マーケットアウト」「ソーシャルイン」「ソーシャルアウト」がそれらである。両氏の論考をベースに、わたしなりに図解したのが図01である。

 01
 企業五次元01

第1次元の「プロダクトアウト」は「より安く、よりたくさん売る」会社である。高度成長期の会社というイメージであるが、ときに過大なノルマに突き動かされる事業のあり方である。

第2次元は、市場が成熟化し、競合が激化して、前ほど売れなくなったという認識をして、お客様の声を聴こうという会社への変貌である。それをお客様の中に入るという意味で「イン」と表現する。

第3次元は顧客になりかわって、顧客の立場・目線から商品やビジネスを考えるという段階。お客様視点の会社になるためには、パラダイムシフト(松本氏は「ときには痛みを伴う構造的な変革」と表現する)が必要であり、顧客視点で会社をガラリと変えるメッセージが「アウト」である。

第4次元からは「社会(ソーシャル)」がキーワードになる。企業が社会の一員となって行動する次元になり、法律や規則、慣習を守るのは当たり前で、社会的な責任遂行がやがて企業の持続的な発展や成長につながる。

第5次元はそれをさらに一歩進めて、本業すなわち社会貢献という企業である。「はじめから社会の立場に立って発想し、社会のために企業活動を展開する」企業である。

こうした企業の態度を五次元別に、「大量販売」「いかに顧客を知るか」「パラダイムシフト」「企業の社会貢献」「社会企業」というキーワードでまとめたのが図02である。

 02
 企業五次元02

だがあらゆる企業がこの順序で成長すべし、というものではないと思う。企業の成り立ちや歴史、業種や業態によっては次元を越えられないケースもある。できる限り高い次元を目指そう・・・が基本である。尚、わたしは両氏の論考を参照しているので、詳細は企業進化の5つの次元を参照されたい。この論考はとても参考になりました。

【顧客参加の企業五次元説】
さらにこの図を顧客参加のレベルを付したのが図03である。顧客の参加度を入れるとこの図が生きてくる。

 03
  企業五次元03

 プロダクトアウト:顧客参加なし
 マーケットイン:顧客の声を聴く
 マーケットアウト:顧客の主体的な参画
 ソーシャルイン:顧客と共に社会貢献
 ソーシャルアウト:企業の存在=社会貢献

最近では「お客様に聞くな」「お客様は知らない」という意見もある。「お客様の意見を聞きすぎたせいで商品開発に失敗した」。これらはいささか乱暴な話である。プロダクトアウトの次元なのではないだろうか。

マーケットインとアウトではどうか。商品開発には2つのアプローチがある。それはトレンドの風を読むか、事業の壁(常識の壁、プロダクトデザインの壁、売り方の壁など)を壊すか、そのどちらかである。どちらにせよ、ヒントは常に、お客様がお尻をむずむずさせているところにある。むずがゆいのを、観察するか、聞き取るか、想像するか、そのいずれかをどれだけきちんとできるかが、マーケットインとマーケットアウトを分かつという見方もできる。

そしてソーシャルの段階で顧客と企業の関係をどうとらえるかが、これからの地球企業のテーマでもある。あらゆる企業はソーシャルインを目指せると思うし、心ある多くの企業はそうしている。だがソーシャルアウトは、その企業の成り立ちで決まってしまう面が多い。だがいつの時点からでも覚醒はできる。

【今週の構成】
本日は多摩大学総合研究所の松本祐一准教授 、北矢行男教授両名の論考をもとに企業の5つの次元を書いた。繰り返しですが、この論考はたいへん素晴らしい。明日以降、マーケットイン&アウト、ソーシャル・インとアウト事例をみながら、顧客参加というテーマを考えたい。

 1.顧客参加をめぐる企業の五次元 (本日)
 2.ワコール お尻への愛のむち (11日)
 3.東京ガールズコレクション 消費者をバイヤーに (12日)
 4.フェリシモ 手作りのぬいぐるみで笑顔 (13日)
 5.リボーン エココンシャスな旅 (14日)

  ****************************************

最後に、このブログのスタンスを書かせてください。

今日のテーマにある「マーケットアウト」をクライアントと一緒に目指すのがわたし自身の職業ミッションだと思っています。よりよい「マーケットアウト」をするために、このブログでは「Aha!」と思うビジネス、事例、論考、人間を取り上げると同時に、わたしは日々勉強をさせていただき、日々考えています。取り上げる企業や人々の活動がもっと世の中に知られたらいいのに、という思いもあります。マーケティングという技法で(とてもささやかですが)社会へ貢献するのがこのブログの趣旨です。

ですから個人業績以外のPRは、所属企業についてもしておりません。当然ですがアフィリエイトや広告等もしていません。引用させていただく(主な)メディア、事業、画像、論考等の扱いは、出典を記しております。それらが後連絡が多くてすみませんが、掲載の御了承をお願いしております。今後、きちんと取材の上、書かせていただくこともありますが、そうでない場合も(「勝手に」お願いですが)わたしのマーケティングへの想いをご理解いただき、ご協力いただければ幸いです。

今日は以上です。

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2007年9月 9日 (日)

自転車マーケティング紀行その1

今日は(昨日よりも)フェーン現象もおさまり、良い外出日和になった。運動や身体を動かすことをされただろうか?わたしはいつものジョギングではなく、自転車にまたがった。ロードバイクである

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  引用元 http://www.progressivebike.co.jp/

断っておくがわたしは自転車は素人だ。ある日のあるきっかけから、「おマエは自転車に乗るんだぁ!」という雷鳴にも似たお告げを受けた。「サドルにまたがれ~っ」というお告げが、余りにまっすぐにやってくるものだから、わたしは受けとめざるを得なかった。ばしっと。雷鳴の余韻が心に残る間に、すっくとネットを開き、ある勾玉サイトに写った自転車商品をクリックした。それが昨日届いた。

誤解しないでほしい。「みるみる買いたくなる催眠マーケティング」が本ブログのテーマではない。あくまでマーケティングの本質を考えるのが趣旨である。そこで、自転車初心者のデビューの気持ちを書きながら、人が趣味にどう馴染んでゆくか、そこにどういう商機があるか。楽しみつつも第三者視点でマーケティングを考えたい。それが「マーケティング紀行」というタイトルの由縁である。

【勝手にアドバイス Vol.239 自転車マーケティング紀行その1】
まず自転車の各部の梱包を外し、防犯登録シールを貼った。ママチャリならどこに付けても構わないが、この手の自転車ではどこに付けるだろうか?色もデザインもカッコ悪いし・・・。結局無難な場所に貼った。自動車のナンバープレートしかり、あらためてお役所(この場合は警察)がデザインに無頓着なことを思った。

 Cycle01 防犯登録シール

防犯登録自体のメリットとは何だろうか?盗まれない、ではなく、盗まれた後で引き取る際に必要なだけである。ボロボロになって帰ってきたとき、リハビリ保障はない。調べてみると「自転車盗難保険」というものはある。メーカーが独自でやっているものだが、わたしの購入したブランドの会社のサイトにはそんな記述はなかった。

有名な自転車乗りの清志郎さんの愛車が盗まれて戻ってきた、という話がしばらく前にあった。彼のは160万と言われる。わたしのはたかだか○万円。だが盗難の恐れと常に裏腹なのが自転車である。ワイヤーロックだけでは心配なのだ。ここにはサービス充実のニーズがある。
 
  Kiyoshiro こんな夜におまえに乗れないなんて~♪
  引用元 http://59.106.12.188/fro06/2006/07/post_32.php

【自己流はダメ】
でまぁ、早くスタートしよう!ということで、サドルの高さも適当に合わせてひょいとスタートした。だがすぐに低すぎるということに気づいたが、面倒なので走り出した。ハンドルの高さも気になった。次第に身体が慣れてきたが、コンサルタントの先輩のマンボーさん(還暦で自転車乗り)がこう言っていたのを思い出した。

(子どもの自転車を取り上げて走り出したが)あちこち、オレの身体に合わせて自己流でハンドル変更までやったんだけど、そのうち乗ってると腰が痛くなってきて、なんでだろう?と自転車屋に行ったら、こんな改造しちゃダメですよ、身体に合ってないでしょ、買い直した方が安いですね、と言われちまって。

 Cycle02 サドル

気をつけよう。サドルとハンドルの高さは何とかしっくりさせよう。ネットで商品を買うと、こういうことが頼めないのがつらい。せめてお店からのメールや、あるいはブログ上でのアドバイスがあればな。

【サイクリングロード】
そろりそろりと走り出し、だんだんとハンドルにも慣れてきた。変速もした(16段もあるので)。初走りはE川沿いのサイクリングロードを下り、M駅のソバにある旅券事務所への往復である(申請したパスポートの受取り)。何て気持ちがいいんでしょう!・・・というのはほんとうだが、今日は風が強かった。往きは逆風である。腿上げて踏み込んで。復りはきっとヨイヨイだろう。

 Cycle03 変速ギア

増水した川を見ると「ああ台風があったんだ」と実感が湧いた。川面から突きだした棒のフレームは、サッカーのゴールなのかもしれない。サイクリングロードを走りだして気づいたのは、結構、歩く人、走る人、自転車に乗る人、ただ裸の人(笑)らが多いのである。もちろん川辺には釣りをする人やカイトを揚げる家族も。

郊外のサイクリングロード(正式には大規模自転車道、というらしい)なんてこれまでほとんど来たことがなかったが、あんがい使われているのだ。ちなみにサイクリングロードのあるのは大概は一級河川だから、国土交通省の管轄である。その案内サイトは実に殺伐としていて、サイクリストのことをどこまで考えているのか、ちょっと疑問だ。自転車が環境に良くて普及させようと思うなら、もっといろいろなことを振興すべきなのに

【グッズ入門者】
とりあえず帽子だけをかぶって発進した。だが涙型のヘルメット、ぴちっとしたスパッツ、サングラスとキメてずんずん走っている人が見受けられる。あそこまでばっちりだと、結構お金が掛かりそうだな。

根は吝嗇(別名ケチ)なわたしが、まず買わないといかん!と思ったのは、飲料ボトルを留める金具、サイクルバッグないしサドルバッグ、そしてLEDランプである。喉が渇くがボトルは持てない(一気飲み)。受け取ったパスポートはパンツのポケットに入れた(窮屈)。少しでも暗くなればランプは必要。

入門者編、中級者編とグッズは変わるのはその道の上級者ならわかる。ひとりで試行錯誤も楽しいけれど、そういうウェブサイトがあってもいい。趣味だけのAll aboutのようなものかしら。趣味上級者が指南役で、アフィリエイトやアドバイスでポイントを得てもいいだろう

【サイクルGPS】
サイクリングロード脇で日陰になったところに、がぁ~っと横たわった男もいた。たくさん走ったんだろうな。気持ちはわかる。今日はどこをどのくらい走ったんだろう。ランニングだとNike + iPod Sport Kitで、ジョギングデータ(歩数・時間・距離・速度ペース・消費カロリーなど)を自分で計算できる。

自転車では「サイクルコンピュータ」などと呼ばれるマシンを付けられる。現在速度、平均速度、走行距離、最高速度などを示すものだが、この「Edge 205」ならGPS機能がある。凄いのだ、これが。

 Edge205e
 引用元 http://logmate.jp/SHOP/edge205e.html

「サイクリスト待望の、トレーニング&レース用自転車GPS」とうたわれたこの商品は相当な多機能で、「カロリー消費」や「さまざまなラップタイム」はもちろん、「高度/海抜」「GPS位置とその誤差」「GPS位置での日の出・日の入り時刻」などGPSならではの機能が満載である。価格は36,540円。

【復路は追い風】
復路は追い風だったので、す~いすいで、自然の風と身体の引き締まりを満喫した。引き締まり過ぎたのか、ちょいと足が攣ったのは誤算だった(笑)。

自転車はNOxやSOxをまきちらさないし、身体にはいいし、四季が感じられるし。室内でエクササイズするのもいいけれども、秋はスポーツの季節でもある。心機一転、新しいことを始める季節でもある。そうすると視界やモノの見方が広がり、心の痙攣ができる。今日は以上です。

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2007年9月 8日 (土)

ほんのきもち レビューの買取&卸売

本を商品として売る本屋と、体験や感動や知識として売る本屋がある。

その違いはさまざまなところに表れる。レジなどでの従業員の接客態度、言葉遣いや知識量でわかる。書棚の本の並べかたで工夫がどれだけあるかでわかる。いらっしゃいませ!とガナるか、BGMだけで済ますかでもわかる。椅子があるかないかでもわかる。そして「書店員のおすすめ」という手書きがあるかないかで、なおわかる。

その手書きのおすすめ(POP)を、一歩進めたかたちのビジネスの武器にしようというのが、春うららかな書房が始めた「ほんのきもち」という新しいサービスシステムである。今日は同社のサービスを主題にしたい。

【勝手にアドバイス Vol.238 ほんのきもち レビューの買取&卸売】
このサービスをひと言でいえば、「漫画のレビューの買取&卸売」である。

「ほんのきもち」は漫画のレビュー(感想文、推薦文)を自由に閲覧、投稿できるサイトです。ユーザーの皆様に投稿頂いた全てのレビューの中から、対象となる漫画の宣伝コンテンツとして相応しいと当社が判断したレビューは、 宣伝用レビューとして採用させて頂きます。
引用元 http://www.honnokimochi.com/honnokimochi.html

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中古本(漫画)をネットカフェなどに卸売りする事業を展開する春うららかな書房が、2007年8月6日からスタートしたビジネスである。買い取ったレビューを同社がPOPやポスターなど転載して、本を納品する際に店舗に販促品として販売をするというものである

本屋によっては「手書きのPOP」で目線を惹きつけることをしているが、あのコメントの内容を読者にしたもの、ということができるだろう。

【投稿~レビューの仕組み】
試しに入会してみたが(わたしが読む漫画は井上雄彦氏ぐらいしかないので、ほぼ傀儡会員。春うららかな書房さん、ごめんなさい)、投稿サイトというかSNSサイトのような雰囲気である。2007年9月8日現在、参加者は次の通りだ。

投稿レビュー数:4,743  登録まんがタイトル数:2,597  レビュワー数:2,789人   現在のログイン者数:1人(わたし_笑)

前述のとおりわたしは漫画読みではない。せいぜい投稿できるのは井上氏の漫画だし、目下のところ残念ながらお小遣いは稼げない。なぜなら「REAL」「SLAM DUNK」「バカボンド」だけでなく、「AKIRA」」「BANANA FISH」「DRAGON BALL」「ONE PIECE」「うる星やつら」「タッチ」「花より男子」「ホイッスル!」など人気漫画104タイトルでは、現在レビューの買取を中止しているからだ。集まり過ぎたということらしい。

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      REAL 第6巻も感動編だった。

だが投稿は自由だ。良いレビューを書ければ、いずれ採用されるかもしれない。採用されると500円のクオカードや図書券がもらえる。同社では5年後に登録会員5万人、レビュー数150万をめざしている。
数値等参考は「東京IT新聞 9月4日号」より

   Sk_urarakaサイトイメージ

【どんなPOPが望まれるか】
どんなレビューがいいのか。ほんのきもち管理人のさくらさんは、同社のブログにこう書いている。

POPは大体100~200字で作成します(中略)。長いものはこちらで編集することを前提に採用することもありますが、文字数の少ないものは致命的です。基本的にこちらで内容を付け加えることはしませんので、ある程度文字数(100文字程度)があるといいと思います。また、登場人物の名前や特徴も、作品の冒頭で語られているような内容なら問題ありません。しかし、物語の核心を突くような内容は避けて下さい。ネタバレにならない範囲でお願いします。

そりゃそうですよね。ネタをばらすのは厳禁である。なぜ漫画レビューなのかといえば、もちろん漫画本は(立ち読みされないように)ビニールで包装されているからだ。一般書籍のようにタイトルと目次が読めないから。

そして、なにより大事なのがご自身の感想です。どういうところがいいのか、なぜ読んでもらいたいのか。そこを明確にしてください。ご自分の言葉で表現されていることが何よりも重要です。

これがもっとも大切なことだろう。売り手が嘘をついていない、コアなファンのコアな感想にまさる宣伝はない。

【提案型総合商社としての新ビジネス】
同社はなぜ漫画レビューを買い取るのか?それは同社の理念と目標を読むと想像がつく。社長の道下昌亮さん(36歳)はこう書いている。

春うららかな書房は書籍の卸し売りと合わせて、店舗の構築、運営方法、高付加価値サービスをご提供することにより、トータルな店舗運営をご提案する「本の提案型総合商社」を目指しております。
引用元 http://www.uraraka.co.jp/corpo.html

 Mitisita Corpo 
 道下社長            同社

同社は自社のコアコンピタンスを「提案型総合商社」と位置づけている。本の販売は提案活動のメインだがひとつに過ぎない。販売先(同社の顧客)の視点に立てば、本屋の本は売れないといけない。滞るとウチも売れない。売るためには何ができるだろうか?店頭のPOPがそのひとつの解なのである。売ったらお仕舞いという「自社視点」の考え方では、こうした新ビジネスの発想は出てこない。

【勝手にアドバイス】
春うららかな書房のビジネス・コンセプトとまとめると2つの良い視点がある。

ひとつは素人からの「レビューの買取」」という発想。
Amazonはベストレビュアーなどの肩書きを与えているし、世の中には読書レビュー&アフィリエイトで年間100万円も稼ぐ人もいるそうだが、普通の読者にはそんなことはできない。普通の読者もたくさん集めればロングテールパワーになる。

もうひとつはB2Bをからめた「レビューの卸売」。
漫画というと多くの人がB2Cビジネスばかり考えるが、B2Bに活路があるというヒントがここにある。たとえば靴屋も眼鏡屋も音楽CD屋も、みんな似たり寄ったりのPOPを店内にかかげているじゃないですか。「大バーゲン」「半額セール」「棚総ざらえ」・・・。こうした業界向けにユーザーの生の声が反映されたPOPを卸し売りするニーズはある。

今日は以上です。

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2007年9月 7日 (金)

デジカメで笑顔チェック!

先日、2回続けてカメラマン(ひとりはウーマン)に写真を撮られる機会があった。もともとわたしは写真を撮られるのは好きではなく慣れてもなく、あぁ・・・きっとぎこちない顔していただろうなぁ・・・。

そこへゆくと女性はニッコリしたり、ポーズをつくったり、自然体である。「ハイ、チーズ」の笑顔づくりだけでなく、髪型、化粧、ファッション、小物・・・男性からばかりでなく、同性からも見られることに日々身をさらしているから被写体慣れしている。

ところが最近のカメラは、勝手に笑顔を検出してシャッターを切ってくれるそうだ。ハイ、チーズはもう不要なのだろうか?台風の影響で交通機関が寸断され、お疲れの週末には笑顔で締めくくろう。

【勝手にアドバイス Vol.237 デジカメで笑顔チェック!】
2007年9月21日に発売されるSONYのサイバーショットDSC-T70とDSC-T200には笑顔検出機能、「スマイルシャッター」が付いている。

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「スマイルシャッター」は従来の顔検出機能「顔キメ」を進化させ、笑顔を検出して自動的にシャッターを切る機能。笑顔はデータベース解析に基づいて検出し、検知レベルも「強・中・弱」の3段階で設定できる。子どもや自分を撮影する場合、セルフタイマーの代わりとしても役立つという。最大6枚まで撮影が可能。登録した人物の笑顔だけを検出する「スマイリスト機能」も搭載する。
引用元 http://journal.mycom.co.jp/news/2007/09/04/008/

カメラをかまえて、シーンセレクションモードで「スマイルシャッターモード」を選択する。そして液晶モニターに人が写るとすぐに顔を検知し四角く囲う。複数の人がいるなら、囲み顔の中から「笑顔の主役」をひとり決める。その人が笑顔になった瞬間に自動的にシャッターが切れる。

Photo 左側がわたしの笑顔チョイス。

でもにっこりとガハハとフフっでは違うでしょう。そんな声が出るのもSONYはお見通し。スマイルレベル設定がある。「強=微笑み程度でも感知」「中=普通の笑顔で感知」「弱=大笑い状態で感知」という三段階で設定できる。なるほど、このカメラだと意中の人だけをねらって、段階別の笑顔をGetできる。笑ってくれなくても、こわばり笑顔でシャッターが切れる。いいのか悪いのかわからないが。

【笑顔の開発者たち】
顔検出機能とは、「目、鼻、口など顔のパターンを画面上で探すというのが、顔検出の基本的な考え方です。とSONYのDI事業部ソフトウェア技術担当者の小川さんは言う。目や鼻や口や歯をデータとして持たせて、それが表れたり、ある形になったときに反応する仕組みである。同じく開発担当の萩原さんは、「スマイルシャッターは最終的にデータの検証、つまり笑顔の画像の数が、開発のカギでした」と話している。つまり、何百、何千もの笑顔データを集めて、スーパーコンピュータで解析し、笑顔のバリエーションを詰めていったという。
参考 http://www.jp.sonystyle.com/Style-c/Special/Smile/developer01.html

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  開発者の萩原さん(左)と小川さん(右)の笑顔もデータ化されたのだろうか?

2台の違いは光学ズーム(3倍/5倍)、液晶画面(サイズとタッチパネル化の有無)などである。DSC-T70が37,800円、DSC-T200が47,800円。こういう機能はホントに楽しいし、その裏側のご苦労の話もぜひお読みください。さすがはSONYだと思いました。

【Olympus μ1200】
オリンパスイメージングから2007年10月12日に発売される有効1200万画素のコンパクトデジタルカメラ「ミュー1200」にも、笑顔を認識して撮影を行う「スマイルショット」機能が付いている。

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スマイルショット機能では、口の周辺部分と歯の動きから「笑顔である」とカメラが認識すると、自動で3回シャッターを切る。ただし、撮影画像の解像度は最大2048×1536ドットまで。
引用元 http://it.nikkei.co.jp/pc/news/index.aspx?n=MMITdu001006092007

こちらの商品も画像検索エンジンを積んでいる。個人的には宮崎あおいさんの笑顔を掲載してほしい。1200万画素で、予定価格は¥49,800である。

【笑顔トレーニング】
2007年9月10日変更&追記
笑顔トレーニングの話をここに書きましたが、事後承諾を得ましたところ、写真やリンクを外して頂きたい旨連絡をいただきました。ですので、ブログとしての内容が完結しませんが、お申し出を受けとめて、この項目をすべて削除いたします。読者にはご了解をいただければ幸いです。

ネット上にオープンになっているとはいえ文章にも画像にも当然肖像権、著作権はありますので、尊重いたします。ゆえにできる限り出典を記載するようにいたしております。内容面でも褒貶をするものにしないよう気をつけているつもりです。しかし削除のお申し出があればもちろん従います。

このような事情ですので、下記、勝手にアドバイスも尻切れになりましたが、ご容赦ください。


【勝手にアドバイス】
人を笑わせるには、まず自分が笑うことから。笑顔のない人に笑顔の人は近寄らない。こわばった顔で売場に立っていないだろうか?恐い顔で店舗の中から道行く人を眺めている店員はあんがい多いものである。

カメラに笑顔を検知されずとも、お客さまの口元は正直である。だからこそサイバーショットないしμ1200を企業で購入して、従業員の笑顔をデジカメでチェックするという予想外の使い方もあるかも知れない。でも強制すると笑顔はこわばる(笑)。アンビバレントに今日は以上です。

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2007年9月 6日 (木)

iPod touch and go?

早くも午前中に同僚のCherryさんがこう言った。「あたし、真剣に考えます!」「何を?」「郷さんのブログ見ました」「8GB?」「どうせなら16GB」 早まるな!Cherryさん!

もちろんiPod touchのことである。だがすぐに予約しないと、初回納品分は完売です、次回は1ヶ月後です・・・・というおなじみのAppleプロモーションの術中にはまる可能性もある。

買うと決めた人は、もうすでに予約済みかもしれない。明日にも予約しようかしらと、頭をぽっぽさせて考えこんでいる人もいるだろう。そんな人たちの財布に、まだ商品も見ぬ商品に無謀なアドバイスはできない。、頭を冷やせ!というのが目的でもない。わたしも欲しいのだ。だがちょいと冷静になってコメントをしてみよう。

【勝手にアドバイス Vol.236 iPod touch and go? 】
まずは新製品群の仕様比較表だ。これはうまくまとまっている。

  070906apple_01

これで見るかぎりshuffleに変化はなく、nanoにもスペック上は大きな変化が見られない。だがサイズは大幅に小さくなって、従来のアクセサリーが「時代遅れ」になったことを宣言している。

注目はもちろんtouchであるが、これを発売するために払った犠牲(プライスダウン)を感じさせた。ここに今回のモデルチェンジ&ラインナップ変更の意味がありそうだ。つまり、iPhoneの「プレミアム」が剥げて、販売が当初目標には達していないことを認めた、とも言えるのではないか。

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        驚異的に伸びてきたiPod販売

だがそこはジョブス氏、うまいマーケティング・ミックスがこのラインナップに表れている。

【iPod touchは日本がターゲットなのか?】
通信ネットワークが「先進的すぎる」日本では、iPhoneのデビューが早くて来年、せいぜい再来年と言われる。だからiPod touchは、大消費地である日本をターゲットにしたのではないか?という疑問があってもおかしくない。最初はわたしもそう思った。

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だがそれは間違いだ。そうではなく、北米で発売後2ヶ月でiPhoneが100万台突破がギリギリというiPhoneの販売に誤算があったのではないだろうか。100万台がすれすれ達成と言う、その販売にブーストを入れることが、第一の目標だとわたしは思う。

【iPhoneの販売目標=1000万台のために・・・】
iPhoneの販売目標は2007年末までに1000万台である。残念ながら現在はかなり遠い地点にある。わたし自身、もっと売れると思ったが、価格が高すぎたのであろう。電話契約がひとつという点が嫌われていることもある。

通話機能を持つiPhoneの販売をテコ入れするために価格を下げ(iPhone8GBを599ドルから200ドル値下げ、399ドルにする)、通話機能を持たないtouchを299ドルで発売する。これは極めてマーケティング的な決断だったのではないか。100ドルの差異が通話=電話機能なのだ。つまりこういうことだ。

「あと100ドルだせば電話もできる、ならば(touchでなく)iPhoneを買いなさい!」

  01    

これがジョブス氏の本音なのではないだろうか。それが正しければ、言い方は悪いが、iPhone touchは「スケープゴート」なのである。本来は売らなくてもいいモノだが、iPhoneの販売をブーストするために必要なマーケティングの子羊なのである。そしてそれが正しければ、日本市場なんてジョブス氏は見ていない。北米と欧州が勝負の場である。その証拠なのか・・・Appleの株価はかなり下げた

【だが・・・せっかくだから・・・二兎を追おう!】
わたしのiPodがすでにそうだが、電池がへとへとである。ありがたいことにプロテクトプランに加入したからバッテリーを交換はできるが・・・。初代iPod nanoがすでに代替需要期に入っているのである。

その意味で、touchより新nanoは(個人的に)価値がある。オーディオだけを考えればやはりnanoが本命。動画機能が追加されたが、容量から見ても使いにくい。まあいざというときにあるのは便利だ。それよりサイズが小さくなったことや、再生時間の長さがいい。わたしはnanoの8GBが本命。動画やネットは電話(iPhone)がやってくるまで、待ちたい。少なくとも今はそう思っている。

【電子民の声】
slashdotを読んでいると、消費者の目の確かさに驚かされる。いくつか引用してみたい。

iPodは、2代目shuffleで十分なんだけど、iPod Tounchは「MacBook nano」だと思って、16GBモデルをクリックしました。iPhoneは、3Gじゃないし、GPSもワンセグもおサイフケータイも付いてないから、買わないなと思っていたので、ちょうどよかったです

なるほど、MacBook nanoという言い方はできる。何しろ無線LAN搭載なのだ。こうした前提ならわたしもBuyする。

「FONと繋げればうまくいく」と言っていた人がいますね。iPhoneはつながるとのことですので、iPod touchでも繋がれば、相乗効果で一気に利用可能な範囲が増えるかと。

なるほど。わたし自身もFONユーザであるが、要は他人のISP契約にタダ乗りするという無線ネットワークである。これにつながるのであれば、都内ならば無料でWi-Fiできるだろう。賢い。

マイクとスピーカーをつけてSkype入れれば良いのに。iPhoneは電話回線業者に義理立てしなきゃならないだろうけど、iPodにはそんな義理はないんだし。

確かに!iPod touchもSkypeにすれば電話になる(笑)。電話は通話料が高いから喋らない高校生や大学生は潜在的に多いのである。結局電子メールは送れるなら、touchは良いデバイスである。しかもSkypeすれば喋れるので申し分ない。

【勝手にアドバイス】
今回のAppleの発表を知って、あらためてiPodとは何なのだろうか?と考えた。それは従来の消費者スタイルの枠組みを壊してきたコンセプト、だと思う。
 
 1.活用/使用法の破壊
   PCとシンクロさせながら音楽や動画ライブラリを整理するというスタイルの構築
 2.インターフェースの破壊
   クリックホイールというシングル・インターフェースのスタイル構築
 3.価格の破壊
   HDDモデルにせよ、フラッシュメモリーモデルにせよ、常に価格モデルを破壊した
 4.売り方の破壊
   定価を維持するブランド力やApple店でのゆとりの販売をベースにした、直営販売方式

Appleがまだ破壊していないものがあるとすれば、ひとつはソフトウエアである。iTunesの導入、著作権フリーのソフトの導入や、今回はスターバックスとの提携で無線LAN環境を整備するなど頑張っているが、まだ音楽を含めたソフトウエア業界の破壊には至っていない。

もうひとつは通信業界である。待てば海路に日よりあり・・・ではなく、「2年待てば通信路に日よりあり、だからiPhoneの日本デビューそれまでおあずけ!」ということは、やはりどこかおかしい。

マーケティング面の課題をひっくり返しiPod & iPhoneが年末までにどこまで go!できるか。裏返せばどこまで財布を開こうか・・・Cherryさんも思案気である。今日は以上です。

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AppleからのAha!なiPod

iPod情報局他の報道によると、Apple Specialイベントで大きな発表が(少なくとも)2つあったそうだ。ひとつは電話無しのiPhone touch(8GB=36800円、16GB=48800円)の新発売であり、もうひとつはiPhoneの大幅な値下げである(US価格で599ドルから399ドルへ)。

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                         ↑これがiPhone touch

このiPhone touchは電話がなくても買いたい!という多くの日本人には気になる商品。サイズはiPhoneよりちょっとだけ小さい(耳と口の部分を取り払った感じ)。Appleのサイトで音楽、ビデオやネットの機能をチェックしたが、まったくたのしいインターフェースである。

 3680002

iPod nanoもデブになったし、iPodのHDDモデルのClassicというネーミングはニヤリである。これらの商品が市場にどのようなインパクトを与えるか。またネット上のおしゃべりがうるさくなった。

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USでのiPhone touch価格が恐らく300ドルぐらいだから(未確認ですがそのくらいでしょう)、電話機能は約100ドル/1万円と見ることができる。また同時に発表された新型iPod nanoは4GBで17800円なので、iPhone touchとはちょうど約2万円の差である。つまりこういうことだ。
音楽とビデオだけなら17800円、ネットも観るなら「2万円高」、電話もするなら「3万円高」という価格差異がつけられた。

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2007年9月 5日 (水)

タイヤチューブという環境デザイン

「この名刺入れに興味があるんだけど」と同僚のCherryさん に言うと、彼女は顔をしかめた。ネット上の画像でも、それはかなり特徴のあるデザインと素材だからだ。「これって、ビジネスシーンではちょっと・・・」 わたしはすこしひるんで「じゃ実際にモノを見てから決めるよ」とひとまず引き下がった。 

しばらくして彼女から(今日のネタの)名刺入れのURLが飛んできた。言外に先に選んだ郷さんの趣味はちょっと・・・と強く匂わせつつ、「SEALってブランドがあります!」と書いてあった。「これ何?」「タイヤチューブです」「タイヤ・・・チューブ?」

チューブを利用したグッズかぁ・・・環境には良いけど、きっとデザインはダサいんじゃない?と思いきや「おおっ!」と言うくらいイケてるのである。ビジネスシーンに使うのはちょっと勇気がいるかも知れないが。

【勝手にアドバイス Vol.235 タイヤチューブという環境デザイン】
気になったのはカードケース、そしてPCバッグである。まずそのカードケース

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タイヤのチューブをざっくり切って、ボタンを付けて、芯には杉の間伐材を入れる、これだけの製品である。名刺入れというよりはSuicaやPASMOを入れてピッという用途が似合いそうだ。サイズは名刺入れサイズで、プラスチックカードで8枚、紙の名刺なら約12枚を収容できる。\ 3,200。

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次にはPCバッグ恐らく発売元MONDO DESIGNの目下の代表作だろう。タイヤチューブの素材に横開きのしっかりしたファスナーをぐるりと巻いただけのシンプルなデザイン。AppleのMacBook、Let's Noteは全機種入るというサイズ(内寸325×265×35mm)であり、タイヤチューブという「防水性」「弾力性」「クッション性」を活かしたところが特徴である。内部には、PDA、携帯電話、ペンなどの小物を収納するスペースがある。 8,900円。

  Pcbag_detail_mainv 

おもしろいのはペイントデザイン。雰囲気を出すためだろう、手作業でペイントを入れている。購入時に「縦」「横」「斜め」というペイントの位置の指定が可能だという。

職人の手作業による一点モノのペイントため、位置・角度は一つ一つ異なります。そのため全く同じ製品はなく、それぞれの個性を楽しめます。
引用元 http://www.seal-brand.com/products/pcbag/feature.html

  02_m 赤以外にも各色あり。

【素材の持ち味を活かしている】
煎じ詰めれば、素晴らしいのは素材の活かし方である。素材の持ち味をここまでうまくつかったリサイクル・モノは稀。脱帽である。

自分だけの素材感
原材料には廃タイヤチューブ(大型トラック用)を使用しています。素材の質感・品質を最大限引き出すために特殊な加工は施していません。そのため、タイヤ本来のラインなどにより、一つ一つ違う、オリジナルの素材感を楽しむ事ができます。またゴム素材の匂いは、数種の洗浄行程を経ているため気にならない程度まで軽減されています。また使用するにつれさらに匂いは低減されます。

引用元 http://www.seal-brand.com/products/index.html

「防水性」「厚み(3.5mm)」「(元々ゴムに印字された)品番のロゴ」「製造時ライン」・・・これらはチューブの持つ特性であり、そのまま活かすというところにアバンギャルドさがある。笑ったのは「パンク修理痕」があることがあります、という素材説明。豹皮など動物皮にたとえれば、撃たれた痕のような銃創だろうか。それをワイルドに活かしてしまう感性が好きだ。

 Material_pic04  パンク修理痕、エクボのよう(笑)。

ゴム製のチューブは難リサイクル物というか、再生用途がない。タイヤにしても小学校の校庭に埋め込むことはもうできない。だがタイヤならまだ更正タイヤとしてトレッドをリモールドすることもできる。一方、ブチルゴムという原材料で作られるチューブは、老朽化後、再生ができないことはないが手間がかかるとされ、廃タイヤと同じく、道路材料やセメントの焼成用原材料、段差プレートというリサイクルがなされている。

【再利用ブランドという記号化】
わたしはこのブログでスーザン・ベル(the new shopping bag)、アニヤ・ハインドマーチ(I'm not a plastic bag)、Monacca・・・などいくつも「デザインされた環境グッズ」を取り上げてきた。そこで思うことがひとつある。デザイナーにとって環境保護という社会現象は、記号化されつつある。つまり環境保護を消費アイコン化して、生活に(かっこよく)溶け込まそうというのがデザイナーの思いである。この点に関してはお客さま視点からも、来週考えてみたい。

MONDO DESIGNのクリエイターは、中村亮太さん、堀池洋平さん、榎本惣平さんの3名がコアだそうだ。 それぞれグラフィック・デザイナー、インダストリアル・デザイナーのご経歴をもち、2006年に独立された。みなさん1980年生まれの27歳。とっても新鮮な勢いを感じる。羨ましい。
http://www.caina.jp/designer_view.php?did=418

【勝手にアドバイス】
わたし自身が最近、自転車趣味に身を投じようとしているからでもあるが、作れば絶対に売れると思ったのは、「自転車のサドルバッグ」である。サドルの後ろに装備するウェストポーチのようなバッグである。カジュアルさとタフさ、耐候性、そしてその手の自転車の乗り手はメッセンジャーをコアターゲットとし、年齢が若い層だけでなく、若いと自負する年寄りにも売ろう。
 
  Img22009388  たとえばこういうのです。
  http://item.rakuten.co.jp/atomic-cycle/8-scicon-team-l/

もっとお薦めのアドバイスがある。それは私立の中学や高校の専用バッグを企画、設計することだ。学校法人にとっては環境アピールと環境教育になるし、生徒にはかなりイケているデザインのバッグになる。おまけに環境意識を少しでも高めてもらえれば、コギャルがエコ・ギャルになるかもしれない。この企画、ぜひ進めるべきだと思うので、もしもMONDO DESIGNの方がご賛同されるなら、一緒にマーケティングしましょう!今日は以上です。

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2007年9月 4日 (火)

SONYのRollyって何よ?

腰の入ったティーザー(じらし)キャンペーンが、SONYから展開されている。対象商品はミュージック・プレイヤーだ。まだ見ぬ商品についてのソニーからのアナウンスメントは、「サウンドエンターテインメントプレーヤー」である。要はデジタルプレーヤーであることは間違いない。

ずいぶんと思わせぶりに、専用のティーザーウェブサイトをつくり、メールマガジンやブログパーツまでもつくり、2007年9月10日には、抽選で選ばれた50組100名のソニーファンに対してお披露目を行うという。

 Banner_bg

その姿は依然ベールに包まれているらしいが、ネット上にはそれらしい画像がある。果たしてそれがフェイク情報でか?未確認ではある。だがじらされるばかりでは能がないので、SONYのエンタメプレーヤーをテーマにしてみたい。

【勝手にアドバイス Vol.234 SONYのRollyって何よ?】
まずはメディアの報道から。

Rollyの詳細は明らかにしていないが、「音楽の『新しいリスニング・スタイル』を提案する」「サウンドエンターテインメントプレーヤー」。「ソニーがこれまで培ってきたさまざまな技術の粋を集めて創られた新しいオーディオ商品」であり、「クリアなサウンドを楽しむだけでなく、さまざまな生活シーンにおいて、多彩な音楽の楽しみ方を実現する」という。
引用元 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0708/20/news038.html

   Sony00  サイトTOP。

この記事のタイトルには「今度こそiPodキラー?」とある。今度こそという意味は、「2年前、ソニーはAppleの新型iPodの発表・発売があったその日に、ネットワーク・ウォークマンを発表し、大惨敗を喫した過去がある」からである。「」の文の引用元は東京IT新聞、2007年8月28日号から。

このような経緯があるのでメディアの方々は、「SONYさん、今度は大丈夫ですか?」という疑心暗鬼があるのだ。だがネットワーク・ウォークマンは大ヒットではなかったとしても、それなりにプレーヤーとしての地位(シェア)は確保した。決してフロップ(失敗)ではない。SONYという偉大な会社への期待はいつも大きく、小ヒットでは許されない宿命を背負っている。ましてティーザーキャンペーンだ。「音楽の聴き方さえ変えてしまう、新たな価値観を生みだす」、それでなくてはSONYではない。今回はどうなのだろうか?

【ぎゃーという商品コンセプト?】
下記のコメントは、ティーザーキャンペーン・ブログの書き手、小久保さんからの転載である。

 1."Rolly"という名前。
 2.『サウンドエンターテインメントプレーヤー』
 3.新しいオーディオ商品

その上で、商品に関する彼自身の感想を、こう記している。

 1.出会いは「おーっ!!」
 2.触れて「ほーっ!!」
 3.眺めて「えーっ!!」

なんだかよくわからないし、こうした表現はSONYらしくもないぜ。でもまあ若返った感じがして好感はもてる。革命的な商品なんだ、という雰囲気が伝わってくる。それはそれでいいと思う。Appleにやられっぱなしだし、そのAppleから、今週にもiPodの新型(か何か)が発表されるという話だ。SONYもやはりそれは意識しているのだ。

【摩訶不思議なティーザーキャンペーン】
2007年8月20日から公開された、まるで動画投稿サイトのような「Rolly」プロモーションサイト。そこにはクリッカブルのような数々の小さな画像があり、それぞれにメッセージが込められているという。いくつも見たのだが、どうもそれらしいヒントはわからなかった。

 Sk_rolly_01
 
Rollyのブログには「実際に“Rolly”を見ると、なるほど!と思うはずなのですが、この時点ではわからないと思うので、ちょっとしたヒントを」などと書かれていて、ひとつひとつの画像には意味があるのだ、ということを匂わせている。このサイトの下に流れるワードが、製品のキーワードだという。初期のブログには「enjoy」「Roll」「DANCE」「SPIN」というワードがあった。わたしが9月2日にチェックしたときには次のものだった。

 Open   
 
Communication
 Free Style
 
Chill
 Lucky 

 Abstruction
 Peace
 Suffle

 Share Music 
 KURUKURU Motion

もっとも具体的で変なワードはKURUKURUだ。クルクル?丸い?FREE?よくわかない。ティーザーキャンペーンにはメリデメがあって、メリットは興味を積み上げて話題づくり、デメリットは(明かされたとき)必ず失望が伴うことだ。つまりSONYは結構大胆な勝負に出ている。

【どうやらiPodキラーではなさそう】
ところで。わたしもCherryさんも、youtubeである動画を見つけている。わたしが見つけたのは2日の日曜日であるが、めざとい彼女はもうちょっと前だそうだ。その動画が正しいすっぱ抜きならば、RollyはiPodキラーではなく、動くCDラジカセというか、転がるジュークボックスというか、恐らくそんな製品だ。iPodに正面から勝負は挑んでいない。

一方、衣替えするiPodは、「iPhoneライク」な製品になるという噂がある。つまり液晶画面が大きくなって、クリックホイールがバーチャルになるのだ。噂であるので間違ったらすみません。だがそれがほんとうなら、動画・画像機能をもっと高めつつ、ユーザーインターフェースに新しい価値をもたらすものだ。Appleは、携帯デジタル・オーディオの商品価値を高めることにがっぷり取り組んでいる。

一方、Rolly。それが携帯オーディオでないとすれば、ちょっと失望だ。じらされる分だけ、消費者には想像力が膨らむ。そこでiPodキラーではまったくないカテゴリー・・・そういうメッセージはいかがだろうか?別のカテゴリーならそれはそれでいいし、携帯できないサイズでもなさそうなのだが・・・。

わたしはSONYに、エンタメプレーヤーではなく、もう一度Appleの牙城を切り崩すような携帯オーディオの地平線を切り開いてほしい。iTunesだって欠点は多いし、iPodの操作も改善の余地は多い。常識を覆すのがSONY。それは多くの日本人の期待である。そんなことを思った。今日は以上です。

 Rolly05 Is this the rolly?

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2007年9月 3日 (月)

中年男、BUT・・・

今日は隔週で書いているぷろこんエッセイからの転載です。
  ご購読いただける方はこちらから。 まぐまぐ めろんぱん

      ####################

中年男、BUT・・・

中年男ほどマーケティング・ターゲットとして不完全な対象はない。

「マーケティングの8割までは女性のことである」と喝破したのはわたしだが、
残りの2割の中でも「中年男」が占める割合は、そのまた2割ぐらいだろうか。

フィナンシャルタイムズ紙が『中年男の作り方』という傑作エッセイで書いて
いるように、「世界は中年男が動かしている」のだ。それにもかかわらず、
マーケティング・ターゲットとしての中年男の消費スタイルは、いまだに
天動説なのである。自分が無いというか、淡白というか、存在理由に乏しい
というか・・・。

女性の「中年、BUT可愛い世代」向けに雑誌『eclat』が創刊されたように、
中年男性向けライフスタイル誌も『エスクワイア』から『LEON』『Pen』『Safari』
『Zino』『おとなのOFF』など多様化してきている。良い傾向ではある。
だがそれらの雑誌から中年がどこに向かうべきなのか、あまりはっきりと
見えてこない。このモノがいい、遊ぼう、着こなそう・・・わかるけれど。

いったい、中年男に響くコアなメッセージって何なのだろう?

女は何歳でも可愛いから「中年、BUT可愛い」自画自賛だが良いメッセージ
である。だが中年男には何と言ってあげればいいのだろうか。誰を、何を
お手本にして、どこに向かうべきなのかと?

いつの間にか、中年男性につきまとうのはストレスやウツ、痴態な事件や
メタボリックに加齢臭、リストラや趣味に埋没など、暗い話題や後ろ向き
ネタばかりになった。もう死にかけた親の世代の価値観を目指すか?
ありえないだろう。新人類世代、すでに中年で同じ穴のムジナだ。団塊
ジュニアに学ぶことはないし、ジェネレーションXはナヨいし。

だから中年男は途方に暮れている。世間的に弱く、苦しい存在なり果て
ている。中年男はどう存在したらいいのか?いつのまにか中年真っ直中
にいるわたしなりに、ファッション、体形、顔、恋、命・・・などについて、
勝手にアドバイスをしてみたい。

      ####################

【チノパンツを履いていい?】
白状しよう。わたしは2本ほど、それを持っている。たいした値段のものでも
なく、足長に見えるシルエットのものでもない。普通のチノパンツである。
ひとつはタッグが左右にひとつぐらいずつ入っているものだ。それを履くと
軽い罪悪感を覚える。自分の腰を甘やかしているような気がしてならない
のだ。こんなことでいいのだろうか?と自問してしまうのだ。

だからノータッグのチノパンをさらに1本買った。それで気持ちはすっきりした
のだが、ノータッグならなぜジーンズで済まさないのか?というさらなる疑問
に直面した。その疑問に素直に答えることができなかったわたしは、結局
チノパンを履くことを停止して、もう何年も履きつづけたジーンズを貫く決心
をした。

「中年、BUT可愛い」のちょい手前世代の女性(だいたい40歳がらみ)が、
高額なシルエットの美しいジーンズを着こなすのを見るとうらやましい。だが
われわれはもっと自然体に安いストレートなジーンズでいい。だがひとつ
条件がある。「中年男、BUTノータッグ」を貫くことだ。これは自分への強力な
メッセージとなる。

【身体を鍛えるべき?】
鍛えるべきである。だが「べきだ論」だけで、「中年男、しからばメタボリック
という方程式に身をやつしていないだろうか?メタボリックなぞに科学的な
根拠はないだの、厚生労働省が医療費をケチりたいだけだのつぶやいて
いないだろうか。だとすると、あなたの心にはすでに脂肪がついている。

そこにプーチン大統領の裸が現れた。先頃、54歳の大統領が、シャツを脱ぎ
魚釣りを楽しむポーズが、大統領府の公式サイトに掲載された。柔道や
スキーで鍛えた腕や胸板を露出したのだ。国際社会が一斉にこれを報道
するや、女性だけでなく、ある性向の男性をも惹きつけている。

  Mm20070826102220607m0
  54歳筋骨隆々、プーチン大統領上半身裸の写真を公開

中年男、BUT筋骨隆々」、強力なメッセージである。

【あこがれこそが心を動かす】
だがわたしは64歳のロックスターにあこがれる。筋骨隆々もいいが、すらりと
した体形もいい。かのデザイナー高田賢三氏は「洋服が似合わなくなる」、
かのシャネルのデザイナーだったカール・ラガーフェルド氏は「エディ・スリ
マンが着たい(細身のジャケット&パンツ)」言ってがんばって痩せた。

中年らしく恥も外聞もないわたしは、フィナンシャルタイムズ紙の記者と同じ
アイドルをもつ。64歳でも「未だにもててもててもてすぎている中年男」である。
あこがれこそが体形維持の有力な方策である。「中年男、BUTあこがれる
こそたいせつだ。

余談だが、女性のお尻を眺めたり、とやかく言う前に、通勤電車での自分の
座席の占拠幅をチェックしよう。ほんらい7人掛けなのに、あなたが座ると、
なぜか6人掛けにならないだろうか?尻のメタボリック化は電車の混雑に
拍車をかけているのだ。

【顔づくりはどうすべきか?】
女は恋で顔をつくる。さすれば男は何で顔をつくるのか。

何でつくるにせよ朝から漫画を読むようではダメだ。漫画調な顔の中年男こそ
みっともないものはない。どうしても漫画を読みたければ、自宅でひっそりと
手鏡を用意して読むぐらいの用心さが必要だろう。

そこで、中年男の顔といえば、北野武である。いろんなことをやってきた。今も
やっている。これからもまだアブない。まだ何かやりそうだ。そんなオレに
ついてこれるか?挑発がある。北野武という顔から、そんな匂いがする。

 Photo
 http://www.office-kitano.co.jp/takeshis/

つまり顔づくりとは挑戦である。立ち止まってはならない。社会からアーリー・
リタイヤしてしまうと、そうした顔になる。「そんなこと言ったってねえ・・・現実は
ね」 こう話しだすと、すぐに劇画調の顔になりかねない。「中年男、BUT挑戦
男の顔づくりはアブなさからつくられる。

【恋してもいい?】
もちろん。だが女性には脳内恋愛というしみじみとした単語がまとう人もいるが、
中年男はすぐに脳外恋愛しようとする。ああ、それは恋ではなく性欲だ。アン
コントローラブルな欲望こそが、中年男の最大の弱点であり、中年男を哀しい
社会アイコンに貶める主犯である。

まずは恋をすべきだ。異性の「友だち」をつくろう。恋未満、恋以上、ボーダー。
揺れ動くシーソーがいいかもしれない。女性がスキンケアにいそしむように、
なにしろ基礎固めがたいせつなのだ。それをまどろっこしいと思うなら、あなた
はすでに「中年男、やはりスケベ」に陥りかけている。「痴のアイコン」になら
ないように、お互い気をつけよう。

【自殺してもいい?】
警察の記録によると、昨年(2006年)1年間に自ら命を絶った人は3万2155人。
その3分の2が40代以上の男性だという。直接的な原因はリストラや自己破産
などであるが、中年男性ほど弱くてもろい者はない。これが現実である。

深刻にならざるを得ないときもある。だがこの世の生命とはしょせん影法師と
割り切れば、素直に自分を出してゆくしかない。自分にできることをコツコツ
やるしかない。「中年男、BUTしっかり」しましょう。お互いに。

      ####################

今60歳がらみの団塊世代は、1960年代のカウンターカルチャームーブメント
の主役だった。それは文化的な既成概念や社会システムを否定し、再創造
する活動だった。社会に痛撃のカウンターをした人もいれば、体制派になった
人もいる。今ではどちらも歴史の中の画像になった。

考えてみればBUTという接続詞は、カウンター、つまり対抗することであった。

力をこめてもう一度カウンターをお見舞いしようではないか。何に向かって?
もちろん、自分自身に向かってだ。誰かを殴るわけではない。自分がこれまで
やってきたこと、やれなかったこと、やりたいことを直視して、自分に活を入れ
るべく、「中年男、ここでカウンターパンチ!」で。

いつまでも哀しきマーケティング・ターゲットであり続けるのは、わたしは嫌だ。
中年男、BAD GUY」ぐらいでいきましょう。

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2007年9月 2日 (日)

ジェーン・バーキン/中年、BUT可愛い(その2)

2006年5月に56歳に亡くなった米原万里さんの著書を読んでいたら、人の寿命は四期に分けられるとあった。

 第一期は受胎から誕生までの期間。約9ヵ月である。
 第二期は誕生から成熟に至るまでの期間。
 第三期は繁殖が終了するまでの期間。
 第四期は繁殖終了から死ぬまでの期間。

こうして分けると、女性と男性ではかなり差異があるのがおもしろい。第二期では少なくとも2年の差がある。女性は16歳で性的に成熟し、法的にも結婚することができるようになるが、男性のそれは18歳だからだ。モテない男だとオクテ効果で2年が6年ぐらい差がつくかもしれない。

ところが第三期は逆に男の方が長い。女性は45歳から55歳で終わるが、男性は60~65歳ぐらい、なかには90歳でも子どもがつくれる人がいる。ちょうど次のような報道もあった。
 
 90歳のインド人男性に第21子が誕生、100歳まで「子作り現役」を目指す
 http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2275268/2062077

男は「Hすることが存在価値」であり、だからバイアグラなんて浅ましきものを買い、Hできなくなると割とすぐに死ぬ。米原さんはこう喝破する。一方女性は第四期が長い。平均寿命からみても30年だ。だから女はね、女を卒業しても、まだまだ人生を楽しむのよ。そう書いていらっしゃる。

今日は第三期の後半かつ、第四期を迎える準備期間にいる「中年、BUT可愛い」世代の女性を考え、明日のエッセイでは「中年男」を取りあげたい。

   Images_2 米原万里さんもまた可愛い人だった。合掌。

【勝手にアドバイス Vol.233 ジェーン・バーキン/中年、BUT可愛い(その2)】
先週のその1で「中年、BUT可愛い要素」を10個を書いた。誠に勝手な言いぐさなので修正が必要かもしれないが、順序を少し入れ替えて再掲しよう。

 一、笑顔が素敵
 二、顔に疲れがない
 三、凜としている
 四、姿勢が良い
 五、綺麗でいたい労力を惜しまない
 六、好奇心が旺盛
 七、仕草に子供ぽさ、いたずらっぽさがある
 八、前向きなおしゃべり内容
 九、自分に向き合っている
 十、つながれていない

この10個からいくつかをひろって「中年、BUT可愛い」要素を考えよう。

【輝きだしたい世代】

  知性も経験も、輝きだすのは今。

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創刊号。 

2007年9月1日に集英社から創刊された新雑誌『eclat(エクラ)』のキャッチコピー。エクラとはフランス語で“輝き・きらめき”のことで、ターゲットはズバリ「BUT可愛い」の40代後半から50代の女性たち。創刊号のメインはマリー・アスキューさん(49歳)と黒木瞳さん(47歳)。マリーさんは1974年から1981年まで資生堂『ベネフィーク』で活躍していたモデルである。圧倒的に素敵な人。

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  マリーさん。            黒木さん。

お二人ほど美人でなくても、BUT可愛いの第一条は「笑顔」である。中年だからこそ出せる可愛い笑顔。若いウチはガハハと笑ってもカワユイと言われて図にも乗るが(失礼)、中年になれば「自分の笑顔」をもっていないといけない。自分が最も輝いて見える笑顔を知っていないとならない。それが中年でも可愛い第一条件だと思う。

笑顔には、良くも悪くもそれまでの生き様が表れる。小皺とか頬皺を気にしてわざとらしい笑顔をつくってもダメだ。ジェーン・バーキンさんのくしゃくしゃの顔皺でも、あんなに可愛いのは、バーキンという生き様が素直だからだと思う。人生も男もいろいろあったけれども、でもおもしろいことも多かったわよ。そんな笑顔である。

【グロスはいくつまでも】
女性はグロスのルージュを何歳までできるか。これは少しチャレンジングな質問かも知れない。

だが若く派手な装いの女性のグロスより、中年ならではの落ち着いたグロスが良い。モノトーンな装いで全身を締めて、口には鮮やかなグロス。これが中年BUT、可愛いの理想形である。顔に疲れを見せないツールとしても、鮮やかなグロスは良いと思う。化粧とはチャレンジし続けることだから。

【姿勢の良さに現役の女を感じる】
ハイヒールには現役の女の匂いがする。それは足をすらりと見せるからだけでなく、背筋を伸ばさせるからであろう。姿勢を補正する下着は今や男も流行っているが(主にお腹用)、すっと伸びる女性の背筋にはぞくっとする。

背筋がぴしっとは「BUT可愛い」よりも「中年、BUT現役」と言えそうだ。補正の下着という対症療法というフェイクよりも、できればバレエやフラメンコで鍛え上げられたという背中が綺麗である。余談だがわたしはビリーエクササイズは好きになれない。軍隊調は嫌いだ。

【中年、まだまだひたむき】
今年53歳の女優秋吉久美子さんは、9月から早稲田大学大学院「政治経済学術院」の公共経営研究科で2年間勉強されるという。賢い女優さんだと思っていたが、素晴らしい挑戦

  G2007082212akiyoshi サマになる女性。  

ところが『eclat』の創刊準備号の目次を見ると、そこにあるのは美容や化粧の話ばかりなのだ。もっと知的好奇心あふれるコンテンツが多くてもいい。中年の可愛いは「え~、それナ~二、そ~なの、ワタシ知らない」という若くて受動的なカワユイでは絶対にだめだ。知的な好奇心にあふれ、新しいことにどん欲で、前向きな会話ができる。そういう女性こそ可愛い。

  Cover_2 創刊準備号

【脳内恋愛か、対外恋愛か】

恋愛を脳内で済ますか、対外的に行うか、もしも家庭があるとすれば、これはむつかしい問題である。穏便な答えは「いくつになっても脳内恋愛できる、瑞々しい心をもちましょう」である。ワイルドな答えは「いくつになっても対外恋愛の発火と燃焼に備えましょう」である。

どちらが可愛いか、立場やそれぞれの価値観で判断されたい。どちらも可愛いと思いますよ、ただし・・・対外恋愛的に(自由さを)装い、実は脳内だけよ、わたしは貞淑な女なのよというのは裏切りである。脳内恋愛に終わるとしても、そこには悩み抜くという脳内の真摯な姿勢があってしかるべきだ。裏切ると恨まれて、加齢効果を倍増させるだけだ。

中年、BUT恋するキャパシティがある、そのくらいの自然体でいいのだ。

【中年、BUT没頭するもの】
結婚後も生活臭を感じさせない女性がいる。Yearsというふるいをかけても、なお可愛さが残る女性がいる。一方でそうでない人もいる。いったいそれはなぜだろうか?

それが「つがなれていない」ということなのかもしれない。男には(もちろん)つながれていない。子ども(がいても)にべったりとかまけない。かといって子育てや日常生活から逃避しているわけではない。しっかりやっているのだ。どうしてそんなことができるのか。それは「ミッション」を持ち、それに没頭するからではないか。

1年にわたり綴ってきたこのブログで、「和柄」「和物」「俳句」「将棋」「女優」「帽子」「映画」「競技」などの分野の女性事業家やプロフェッショナルたちを多く取り上げてきた。彼女たちがつながれているもの・・・それは自分の「夢」なのである。夢へのひたむきさこそが、可愛さの根源かもしれない。

今日は以上です。

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2007年9月 1日 (土)

丸のこCDプレイヤーとサウンドバーガー

おもしろいモノがあったよ」とトモヨさんからメールが飛んできた。それはDual Music Playerと名付けられたMP3ファイルを聴けるデジタル・オーディオ・プレーヤ「兼」CDプレーヤという変わり種である。

 Dmp3Dmp2
   MP3                                                       CD Player

ぱっと見では「お、便利ぢゃない! 」と思えたが、MP3はいいけれど、ちょっと待てよ・・・こんなスタイルでCDを回したら危なくない?という疑問がフツフツと湧く。果たして疑問が湧くのはわたしだけではなかった。

 15f5cd13  丸ノコプレイヤー

こういういたずらを綺麗に仕上げる緻密な作業に感服した。丸い座布団一枚!

【勝手にアドバイス Vol.232 丸のこCDプレイヤーとサウンドバーガー】
韓国人デザイナーYong-Seong Kimさんによるこの製品、着想はいいけれども、これに関する読者コメントの方が(数段)おもしろい。

 「普段はただのMP3プレーヤー、しかしひとたびCDを再生すると凶器と化す携帯プレーヤー」
 「CDの円周をペラペラに研いだら食パンとか切れそう」
 「どうみても丸ノコです」
  「草刈れそうだな」
 「出先で急に木材を切りたくなったときに便利そうだな」
 「首からさげてええええええええええ」
 「護身用音楽プレーヤーとしてぼちぼち売れそうだな」
 「街で買ったCDをその場で聴けるのはいいなと思ったけど、そもそも街でCD買うとか90年代じゃあるまいし」
  http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1016259.html

と、まあさんざん。だがCDをわざわざMP3に転換する現在の音楽エンタメ・シーンが或る意味で過渡期なのである。だから過渡期の親切製品と考えれば、実に良い線を突いている。

だがなぜ「メディアをはさむ」のか?それはメディアの方が大きいからである。

【メディアサイズ>プレーヤーサイズ>メディアサイズ・・・縮小の歴史】
音楽ビジネスの歴史は、メディアとプレーヤーのサイズ縮小の歴史とも重なる。

黒いアナログのLPレコードが幅を利かせていたがあった。直径は30cmもあった。それがいつしかデジタルのCDになり、直径は12cmになった。さらに日本以外はあまり普及しなかったがMDという直径6cm(ちょい)になり、やがてHDDになって500円玉サイズのディスクがポンと入った。次いで丸いかたちが必要がなくなりフラッシュメモリーになり、プレーヤーは洗濯ばさみサイズになった。

 Open332 丸いと言えばオープンリールという時代があった。

メディアが小さくなればプレイヤーが縮小する。いたちごっこというか縮み合戦を繰り広げてきた。だがそうすると、可哀想に、旧メディアが取り残されていくのだ

【オーディオテクニカのサウンドバーガー】
丸ノコに似た「はさみ型の商品」が歴史上に存在した。それはLPやEPレコードをはさんで再生する「サウンドバーガー」である。サウンドバーガー・フェチさんのHPから引用する。

赤は発売当時に安月給にもめげずに新宿ユニオンにて購入した1台
シルバー3台は後に「近年」オークション等で仕入れたバーガーです。
既に絶版!! 再発売の声もなく部品調達にも苦労し始める・・でも欲しいものは欲しいっ・・・・20年以上経過した可愛いレコプレ達です。黄色が未入手・・・・・

引用元(下の写真も) http://hmt.prodr.com/sbg/all.html

 Ph_11   All6
 1982年 ステレオ・ディスク・プレイヤーシステムAT727 サウンドバーガー発売。

これはオーディオテクニカの製品である。オーディオテクニカはレコードプレーヤーのカートリッジ開発会社からスタートした生粋のオーディオ会社である。カートリッジから高性能ヘッドフォン、業務用音響機器、光ピックアップ装置などが主事業で、オーディオからのブレが見られない「職人」感じる会社である。

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  テクニカフクイの工場に展示されている。 

こんなカワイイ商品があったとは知らなかった。1970年代のオーディオは「重厚」がテーマだった。レコードプレーヤーも「重く」「揺れず」「精巧に」音を拾うかがテーマだった。80年代に入りCDが登場し、オーディオは劇的に手軽になっていった。その過渡期の商品がこのサウンドバーガーである。

 66cc8afb 発売当時のポスター。定価28000円。

【勝手にアドバイス】
オーディオすべて(メディア、機器、価格や料金)が縮小する中で、「メディア」が無くなろうとしている。これまではまだ「縮小の歴史」だったのだが、すでに消滅の歴史の段階にある。いずれCDやDVDというメディア自体が消滅する。時間の問題だ。

だからこそ「音楽のカタチ」が見えるもの郷愁が集まる。ちっちゃくても何百曲も入るデジタル・プレーヤーには物理的なありがたさがない。ぶきっちょな「はさみこむプレーヤー」に不思議な魅力がある。確かに危険かもしれないし、不安定だが、そこは許してあげたいと思う。

サウンドバーガーにはコアなファンがいて、オーディオテクニカ社に商品の再発売を「陳情」したのだが、同社からは「金型がない」という理由で却下されたそうだ。だがわたしも陳情団に加わりたい。Cherryさん曰くのアイデア、アナログレコードを再生しつつ、それをMP3で直接保存できるのであれば売れるような気がするが、いかがだろうか?

 Stones_rough_justice
 Rolling Stones 『Rough Justice/Street of Love』 2005年発売のシングルレコード
 ウチのレコードプレーヤーが滅びたのでかけたことがない。

今日は以上です。トモヨさん、Cherryさん、ありがとう。

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