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2007年9月13日 (木)

顧客参加 4.フェリシモ 手作りのぬいぐるみで笑顔

顧客参加というテーマの4回目はフェリシモである。マーケティング巧者のフェリシモであるが、今日取り上げるのは同社が11年目を迎える「ハッピートイズプロジェクト」。これは家庭に恵まれない子どもや難病に蝕まれた子どもたちに手作りのぬいぐるみを贈るプロジェクトである。毎年クリスマスの時期に実施されている。

   Toys_logo  P1000685   

【お客様に相談室 顧客参加 4.フェリシモ 手作りのぬいぐるみで笑顔】
製作スタッフの手により、これまでに誕生したハッピートイズはおよそ2万体。日本をはじめ、ミャンマー、ネパール、シリア、ホンジュラス、ベトナム、タジキスタンなど、寄贈先は25ヵ国にものぼります。(中略)遠く日本から届いた贈りものに、きらきら目を輝かせていました。ハッピートイズプロジェクトは今年で11年目。これからもひとりでも多くのこどもたちにかわいい笑顔を届けていきたいと思っています。
引用元 http://www.felissimo.co.jp/couturier/v5/cfm/products_detail001.cfm?GCD=397647

 001_254 2006年のクリスマス風景
 http://mari.cocolog-nifty.com/mari/2006/12/post_e3ed.html

注目したいのは、フェリシモの通販のお客様がこれを作っているのだが、彼ら(ほとんどが女性だろう)は「製作スタッフ」と呼ばれることだ。お客様とは呼ばれないのである。なぜなら、ぬいぐるみの型紙やキットは有料であり、購入した上で製作し、フェリシモに送る。送料を含めて寄附するのはすべて自主的な取り組みであるから、「お客様」ではなく、製作スタッフと呼ばれる。

  Top_hdr_03   Imgdisp_seisaku_kit  セット内容
  
「ぬいぐるみ製作スタッフ大募集!」と銘打たれたセットには、今年(2007年)のキャラ「元気なねずみくん」の型紙、材料セット、できあがり見本写真、エントリーシート、シリアル番号入りタグなどがセットになって入っている。「材料となるパッチワーク布の色柄の組み合わせはフェリシモにおまかせください」という記述がフェリシモらしい。

【継続はフェリシモならでは】
掲載されている製作スタッフの声を聞いてみよう。

このプロジェクトに参加して早6年目! 今年も早速申し込みました。 と、申し込みついでにHP観てたら、2006年のフォト日記に吊るされた私のネコちゃんが載ってるじゃないですか!! 毎回出来には満足いかないものなんですが、きちんと飾られ、写真に収まるとすごく立派なものに見えてしまうから不思議。。(熊本県の方)
引用元 http://www.felissimo-happytoys-blog.com/2007/index.html

このぬいぐるみ製作プロジェクトにおいて、フェリシモは製作スタッフの気持ちの代弁者にすぎない。フェリシモは地球のどこかで役に立つという希望をかなえる題材を用意しているにすぎない。なぜなら単なる募金ではなく、何時間も何日もかけて製作した手作りの愛を贈る主役は、ひとりひとりの製作スタッフだからだ。

だが普通の企業が、こういうプロジェクトをやったとして、11年間も長続きするだろうか?毎年(延べ)2000人もの参加があるだろうか?わたしはフェリシモならでは、というものを感じてしまう。

 Imgdisp  P1000690

【2つのキーワード】
――「ハッピートイズプロジェクト」を始めたきっかけは何ですか?
フェリシモという会社は、創業当時から「お客様と一緒に何かを作り上げる」ということに取り組んできた会社です。
http://www.ekokoro.jp/world/interview/c001_fellisimo/

  Photo  上野友紀さん。

クリック募金を展開しているイーココロ!での誌上インタビューで、フェリシモ経営企画部の上野友紀さんはこう答えている。「お客様と一緒に何かを作る」ことが創業の志の会社と。この中では「一緒に」がキーワードだと思う。

――やはり、毎年続けていくことは大変ですよね。企業としてこうした社会貢献活動を行う上で、大切なことは何でしょうか?
企業の社会貢献活動は、継続して行うことに意味があると思っています。そのために、事業活動そのものが社会に意味を持つようにすることが一番大事だと思います。例えば、会社の売上の中からこれだけを社会のために使って・・・、なんて考えていたら、売上が少なくなった時に社会のために何も出来なくなってしまいますよね。

もうひとつのキーワードは「事業活動そのものが社会に意味をもつ」である。

【ソーシャルインとソーシャルアウトを分かつもの】
たいていのコーズ・リレイテッドマーケティング(Cause Related marketing/企業のビジネスを経由して、商品やサービスの一部の売上を慈善団体に寄付する)の主役は、あくまで企業である。同じく、一般的なCSR(Corporate Social Responsibility)は「良き企業市民になろう」という活動であり、企業活動をできるだけ善にしようという取り組みである。

つまりその出発点は「企業活動≠良き企業市民」となる。CO2の削減、ゼロエミッション、環境を汚染しない技術への転化・・・言い方は悪いが、元々は悪の活動を罪滅ぼししよう、イーブンにしようというものだ。Star Warsのダースベイダーのように暗黒の世界に身を投じながらも、最後には改心して悪の皇帝を倒す。石油会社、化学会社、自動車会社、製造業一般・・・こうした業種のCSR活動は、どうあがいてもソーシャルインの次元である。

  Starwarspostercardc10229200 なつかしのダースベイダー。

一方フェリシモは違う。そもそもの企業理念は「事業活動そのものが社会に役に立ち、それを顧客参加で一緒にやろう」というものなのである。これはすでに企業活動=社会貢献」というソーシャルアウト次元である。悪をイーブンにしようというスタンスと根本的に違う。そもそもの存在が善をなそう、だからである。

【顧客参加のフォース】
企業は事業理念づくりの段階で徳が決まる、そんなことを考えさせられた。企業組織において、そもそものDNAが支配する重さはどのくらないなのか。企業理念ないし文化を変えるフォース=パラダイムシフトはどこから出るのか。

パラダイムシフトは永遠の課題でもあるが、わたしは顧客参加プロジェクトを媒介にして変えていく、というフォースがありうると思う。今日は以上です。

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