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2007年10月30日 (火)

開襟オヤジよりアメリカン・ネクタイ

日本人と韓国人を探したければ、ネクタイをしている奴を探せ」 

昔、シンガポールあたりでそう言われたような気がする。クソ熱い地域でも律儀にネクタイをするビジネスマンは、世界中探してもその2カ国以外にはいないという理由からだ。ジャポネががんばってネクタイをするのは、きっとシンガポールだけではないだろう。

だが昨年あたりから本格的にCool Bizが普及し、今年は気候がCoolになってきてもずっとノータイの人を見かけるようになってきた。夕刻、オフィスから一歩出るとネクタイを外す人の姿も見る。こんな状況が続けば、ネクタイ業界はいよい淘汰か・・・と思っていたら、アメリカからヤンキーなネクタイ業者がやってきた。

       Ws215577 ギターではなくネクタイです。

【勝手にアドバイス Vol.267 開襟オヤジよりアメリカン・ネクタイ】
米ロビンが閉鎖的なネクタイ業界を変える。ネクタイのスーパーサイトを開設 
-これからは職業・シーズンに応じてネクタイを選ぶ時代-
米イングリッシュロビンはこのほど日本の消費者に向けた
ネクタイのサイトを開設した。ネクタイジャパンというこのサイトは、2年をかけてアジア地域で最大級となるオンラインネクタイストアを目指すことを明らかにした。
出典 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000000408.html

     Ws229345 Ws215573  Ws218037 どれも・・・。   

こんな謳い文句で通販サイトを立ち上げたのがイングリッシュ・ロビンという商社である。サイトにはぐっとくるネクタイもあるが、正直言って日本人離れした趣味も数多く陳列されている。いわゆる「アメリカン・テイスト」である。もちろん蓼(たで)食う虫も好き好きというから、人のチョイスには文句はつけない。

【アメリカン・テイストが日本のTPOにハマるのか?】
前職でしばらく米国に駐在していたころ、同僚兼わたしの英語の先生だったスタンのネクタイは、実にアメリカンだった。ちょうど今どきなら、彼の胸にはきっと黒地にオレンジ色の蝙蝠(コウモリ)が散っているだろう。南カリフォルニアのオフィスでは、蝙蝠もかぼちゃもまったく気にならなかった。むしろ日本人の地味なネクタイがカリフォルニアに合わず、なんだかなぁ・・・と思った。

だからイングリッシュ・ロビンのテイストも、いずれパーティや会合から日本でも流行りそうだ、とは思う。

ポイントは、同ネクタイ販売サイトを運営する企業、イングリッシュ・ロビンの社長タイイチ・フォックス氏が語るように、「温暖化の影響で、ノーネクタイの習慣は間違いなく普及するが、智恵次第ではネクタイ業界は生き残れる」という点だ。日常のビジネスからネクタイは徐々に姿を消してゆくのは間違いない。それを指をくわえて待っているのではなく、TPOでネクタイを生き残らせるために需要開拓をすべきだ、という主張である。確かにそれは正しい。

     Ws226258     Ws215584  それにしても・・・・。

【日本の雄、三松商事では】
日本の業界も何年も前からノーネクタイ・トレンドに抗い、また活路を関連商品に見出してきた。ネクタイ業界の雄、三松商事における戦いがその典型であろう。

たとえば月替わりネクタイの提案、タイハングという結び不要ネクタイ、携帯用ネクタイケース、ネクタイ生地をあしらったボタンカバーなどは、ネクタイがらみの商品開発である。ネクタイにiPodを入れるという発想で話題になった『アイポケット/iPocket』という商品まで開発した。これは「ネクタイ多様化」戦略。

 Tiehang02_topics  Ipocket_tie2
  タイハング    iPodを入れます。  

コム・サ・デモード・メン、ケイタマルヤマのブランドの扇子の販売やブリキのおもちゃの取扱い、宝石地球儀(地球儀に宝石がちりばめられている)などは「脱・ネクタイ専業路線」である。なにしろ、36歳の小堀社長の理念は『継続は悪、変化は善』である。業績は40億円を越えていた2002年から2005年には約32億円となりながらも、商品ラインの拡充と利益確保にまい進している。

1991年には年間5600万本のネクタイが売れたが、今年あたりは3000万本程度に縮小が見込まれている。その中で、新規参入のイングリッシュ・ロビンはTPOという切り口で、ネクタイそのものの需要喚起をする。一方、老舗の三松商事は、ネクタイ比率を下げて生き残りを賭ける。好対照である。

【締まりのない開襟オヤジを量産してほしくない】
個人的にはネクタイは嫌いではない。派手なネクタイが好きだ。エコのためCool Bizには加担するが、暑くてもネクタイはOKである。なぜならノーネクタイだけを推進すると、ますます締まりのない「開襟オヤジ」が量産される。わたしは開襟オヤジよりアメリカンがいい。

結局、ネクタイ、シャツ、スーツ、ネクタイピン、靴、靴下・・・など、たとえドブネズミ・ルックであっても、一連のデザイン・パッケージになっているのだ。それを無視してノーネクタイだけを推進するからいけない。

【勝手にアドバイス】
ファッションは文化である。だからこそ意識改革を経て消費が変わる。この順序なのである。やはり多くのビジネスマンがまだまだファッションに受身過ぎるから、消費が変わらない。ネクタイも、ネクタイ関連需要も伸び悩むのである。

いっそ女子高生に学んではどうか。制服や制鞄という制約の中で、短くしたり、アクセをぶら下げたり、リボンを付け、さらにワザと切ってボロファッションにする。あのファッション陶酔へ執念たるや見事である。だがそれは、スネ毛を見せるとか、スーツにハサミを入れるとかいうことではではないので、くれぐれも。

最後に個人のPRを。NTTドコモの季刊誌『Anywhere/エニウエア』 2007年12月号にわたし(郷好文)のインタビューが掲載されています。テーマは行列マーケティングでした。ドコモさん、ありがとうございました。今日は以上です。

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