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2007年10月 8日 (月)

プロダクトで作る自分史

世代論の本は売れない」というのは出版界の定説である。ニートやフリーターが社会問題化して注目を浴びれば、そのときは売れる。それに乗じて下層社会や格差社会について本も出すと、今度はさっぱり売れない。こういうサイクルがあるという。

たしかに、商売から見ても「世代論がどう商売につながるのか」が知りたい。世代論がたとえおもしろくても、それでどうやって自社の肥やし(商品開発)にするのか、具体論がないのでは・・・。だから本が買われない。だがほとぼりが冷めた頃に、また世代論で本を出すのも、また懲りない出版業界である。

そんな現実があるが、小学館の「日本を変えたプロダクト図典 プロダクトで作る自分史」には興味をもった。

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【勝手にアドバイス Vol.253 プロダクトで作る自分史】
これは1984年生まれ、今年の新卒入社一年目の年齢を選択したときの「プロダクトでたどる自分史」である。

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やりかたはかんたん。「あなたの誕生年を選択」で誕生年を選択する。そこがスタート地点であとは時系列にプロダクト発売が列挙される。CMや出版や映画もざっとわかるのも便利。自分が生まれてから今までのプロダクトの歴史を一覧化するサイトである。

左側には誕生年の1984年にあったニュースや出来事がコンパクトに書かれ、右側は誕生年と世代名称のメモリがついている。流行歌や流行語もざっとわかり、84年の流行語は「オシン」「くれない族」、映画は「インディジョーンズ 魔宮の伝説」などがあらわれる。

【詳細な商品データーベース】
このサイトはトレンド誌『DIME』などを発行する小学館が運営しており、だから実に詳細なデータベースが裏側にある。商品データーベースのサイトをクリックすると、収録されているプロダクトの一覧が出て、ひとつを選ぶと商品説明がでる。

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 お世話になった塩ラーメン。

難があるとすればまだ登録商品(ブランド)に偏りがあるところ。この商品があって、どうしてあれがないの?という疑問が多い。国会図書館ではないから、あらゆるものを蒐集はできない。不偏不党で充実してほしいとは思うが収益事業となるか・・・。ですが、こんなデーターベースのサイトはマーケティング屋には感激である。がんばってください

【プロダクトの歴史の活用】
プロダクトの歴史をどのように活用できるだろうか?

まず自分のプロダクトの歴史を振り返ってみよう。自分がどんな人間なのか、振り返ることができそうだ。で、自分についてやってみました。ちなみにわたしは人から年齢を聞かれると「aboutでいいですか?と答えることにしている。下図は、そのアバウト帯が斜めに走っている。

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左側のタテ軸は年齢推移を、右側の黄色いタテ軸は、今の年齢を示す。ヨコ軸は西暦の年代が入る。そして世に言われる世代ごとにくくりがある。それが2本の斜めの線で仕切られた帯となる。帯の上に「あれはよかったな、そういえばあったな」と気になったプロダクトをデータベースからコピペしました。

ふ~ん。自分が何に影響を受けてきたかの歴史がわかりますね。同世代ならだいたい一緒なのだろうか?
きっと微妙に違うだろう。隣あう世代にウケたプロダクトと、自分の世代の違いを考えるのもおもしろそう。

他の世代との交流も見えてくる。たとえば新人類なら、新人類ジュニア世代の影響(自分の子供たち)も受けている。だからプロダクトの歴史がクロスするとか。年が離れた結婚をしているなら、夫婦のギャップもプロダクトでわかったりして(笑)。いろんな分析ができる図である。

この図は『顧客理解の技術』(ファーストプレス)の「世代・社会事象相関図年表」を参考につくりました。好著です。

【マーケティングへの適用】
マーケティング的には「ペルソナ・マーケティング」と言われる手法への適用ができる。それは、もっとも買って欲しいターゲット像をつくり、それにフィットする実在のお客様や被験者を見つけて、インタビューや観察を徹底的にする。その嗜好や行動をつまびらかに知ることにより、そのターゲット層への戦略をつくるというものである。

「プロダクトの自分史をつくっていただけませんか?それに基づいてディスカッションしましょう」 こんなアプローチができそうだ。

【勝手にアドバイス】
世代論だけで人間がわかるほど、人間は単純な存在ではない。まして家族構成や購買頻度、収入階層といった、いわゆるSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)マーケティングで人間はわからない。だがこの「プロダクトでたどる自分史」から感じるのは、人は世代トレンドに大きな影響を受けているということである。そして世代以外のどんな影響を受けるのか、そういう仮説を考えさせられる。

もうひとつは、「惹かれたり」「購入したり」「嫌ったり」した商品をピックアップしてもらうだけのリサーチができないか。これはとても単純だが、顧客の価値観の分析に可能性がありそう。テイストによる消費者心理のセグメント、みたいな意味である。これは引き続き考えてみたい。今日は以上です。

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