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2007年11月27日 (火)

300ドルの小型プロジェクタ “Hikari”の可能性

以前このブログに書いた299ドルの低価格パソコン「Eee PC」は台湾発の革命的なちっちゃいPCだが、このプロジェクタもまた台湾発。定価299ドルのプロジェクタは衝撃のプライスである。

 P_hikaripro920_sizetm なかなかオシャレな色づかい。

スペックは決して高くはないが、良く見ていくと特徴がある。商品は相場価格(心理価格ともいう)から大きく離れると、それまでの用途や使うシーンが大きく変わる。たとえば眼鏡。3000円でさまざまなフレームが買えると5本持って日替わりでかけてゆこうと人が現れるでしょう。

プロジェクタはコンサルタントの7つ道具の内のひとつでもあるので、今日は小型プロジェクタ“Hikari”をテーマにしたい。

【勝手にアドバイス Vol.284 300ドルの小型プロジェクタ “Hikari”の可能性】
Hikari Pro 920 / 1440は光学エレクトロニクス機器メーカーOculonの発表した「世界最小ポケットプロジェクター」。写真のHikari Pro 920モデルは重さ280gほど。解像度は640 x 480、スクリーンから50cmの距離で対角12インチの画像を投影可能となっています。
引用元 http://japanese.engadget.com/2007/11/21/hikari-pro920/

 Pocket_projector_oculon

まず世界最小・最軽量には拍手を送ろう。サイズは920が86×44×85mmだから、ノートPCのAC電源2個分もないぐらいの大きさである。重さは280gぐらいと記事にはあるが、メーカーのウェブサイトではT.B.D(To be determined=将来決定します)となっている。
 
 0032710_2
 0.5mと12インチをどんな縮尺で書いているかわからないこの図は確かにオカしい。

920の輝度は10~15ルーメン。単純に数値から想像すると真っ暗にしないと投影できそうもないと思ってしまう。だが光源にLEDを使用しているので、数値より目視はもっと明るいはずである。16.7万色のフルカラーで解像度は15インチで640x480(VGA)。兄貴分のHikari1440では、25ルーメンで20インチで解像度は800×600(SVGA)、ぐっと実用的なスペックになる。399ドル。

    Mp3  ちょい大きい。

さて類似(競合)商品はあるだろうか。1年以上前に発売された東芝のTDP-FF1Aは、光源も同じLED、ひとまわり大きい(140×57×102mm)が小型で軽量(920のおよそ倍の565g)である。値段も倍以上してしまう(10万円)。もっとも充電器やリモコン、スクリーンも付属する本格派である。

   Img1402
   従来のプロジェクタ・イメージを引きずるデザイン。

【ポイントはLCoSとLEDとMPG4】
メーカーのOculonでは「大きなプレゼン向けではなく、机上でのプレゼンや動画再生用です」とうたっている。実際にはどのような使用シーンがあるか?それを考えるヒントは光学デバイスにLCoS、光源にLEDを使った点、そしてMPG4に対応するところにある。

LCoSとは「シリコン基板の上に液晶を形成した反射型の液晶表示パネルのこと。従来のガラス基板液晶がバックライトの光を透過させて表示しているのに対し、光を反射させて表示させる方式」とされる。光学デバイスがワンチップとするこの機構により、「コンポジット・ビデオ(輝度信号情報と色信号報を一緒に送る方式)」に対応させる。さらに光源にLEDを採用したことで小型化を実現した。LEDなので冷めてから消す必要はない。バシンとスイッチを切れる。

特徴のもうひとつはMPEG4対応。MPEG4とは映像の圧縮技術方式で、通信回線などの低レート動画にも対応する規格である。MiniSDに納めた画像データを投影することもできる。もちろん静止画もOK。

シンプルな機構で軽量+動画再生に向くのが本機である。普通のビジネスプレゼンにも使えるが、むしろノートPC経由でDVD再生や、携帯電話の動画をMiniSDで再生する方がメインだろう。

【勝手にアドバイス】
プロジェクタといえばプレゼンテーションや会議に用いる用途が一般的である。だが300ドルでポケットにも入るこの“ちょいプロジェクタ”は、軽量・省電力(15W)ゆえに用途も使用シーンも想像力次第で可能性が広がる。なのでランダムに想像力を働かせてみた。

・学校で班活動でデジカメ画像を投影できる(安価だから学校も備品購入可)
・1日300円でプロジェクタをレンタルできる(これも安価だから)
・路上パフォーマンスでBGM(音楽)とBGP(ピクチャ=動画)を流せる。
・撮った動画を街角で投影できる(公衆電話ボックスならぬ公衆プロジェクタ・ボックス?)
・自転車紙芝居屋を復活できる(自転車+発電機+プロジェクタで電子紙芝居を上映!)
・キャンプのテント内で動画鑑賞できる・・・(その昔、布団の中で懐中電灯を照らして遊んだように、テントの中で昼間撮った動画を見るなんてロマンチック♪)

光源LEDがもっと安価に普及すれば、小型化だけでなくデザインの自由度が高まり携帯サイズにもなるといわれる(米マイクロビジョン社では“携帯電話に搭載できるサイズ”を試作中)。プロジェクタは価格もサイズも急激に縮小するトレンドにあり、新しい用途や使用シーンを開拓できれば新たな成長商品となりそうだ。今日は以上です。

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