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2007年12月の31件の記事

2007年12月31日 (月)

プレ初夢は・・・

 昨夜、醒めたら内容のほとんどを忘れた夢をみました。

 だからどんな夢?と聞かれても困るのですが、良い夢でした。自分のことか他人のことか、あるビジネスがあんがい上首尾で、夢の中でわたしは「よかったねぇ。上場も夢じゃないねぇ」などとノホホンと話していました。昨日の昼間、ある企画のネーミング案をずっと考えていたせいでしょう。まだぐっとくる“名前の解”がなくて、そちらはトホホなのですが、夢ではぴしゃりと問題解決!

【勝手にアドバイス Vol.306 プレ初夢は・・・ 】
 コンサルタントという仕事は夢を育てる役回り。でも今年を振り返ると、それが十分にはできなかった。“夢”や“夢を育てる”定義が人と違うことにいっぱい悩んだ。このブログやビジネスメディア誠の連載で、誰かの夢を少しでもかきたてられたならよいのですが。

 学問上ではなくわたしの思いで、夢には3つの層があります。

 ひとつは普段思う「意識する夢」。だれかをひそかに愛するといった個人的な夢や、社会に認められたいというオモテ向きの夢。レム睡眠のときみるのは「夜の夢」。ガバッと起きればば書き残せますが、わたしはムリ。そして夢をみさせる原動力とうか、潜在的な心理ヒダに隠された「無意識の夢」があると思う。脳に寄せられた情報や思った夢を、勝手に整理してくれる役目で、「おいおい、オレの夢なんだから勝手に片付けるなよ!」と言っても、隅っこにおいやってしまったり。

 世の成功した起業家が言う「夢に日付を入れよう」とは「意識する夢」が対象です。でも日付を入れるのがほんとうの夢なのか?他のふたつの夢(夜の夢と無意識の夢)とギャップがないのか?そこが問題のような気がします。ギャップがあると日付が入れにくくなります。 

Tukune  もうちょいでおねむ。

 だから心理カウンセラーやコンサルタント、そして占い師の仕事とは、被験者やお客さんの夢をうかがって「ほんとうにそうですか?」「夢にギャップがありませんか?」と指摘すること。夢を聞いて3つの夢の合体アドバイス。マーケティングとは夢実現支援ビジネスでもある。初夢にマーケティングが必要だと思ったらご連絡ください。

【夢を力ずくでも実現したい人はこれで脱力しましょう!】
 どうしても夢を実現したい!そんな肩に力の入る人に良い商品を紹介。Tejo RemyさんというDroog Design所属デザイナーの作品。ひとつ引き抜いたらバラバラ!になる引き出し。地震国家日本で大丈夫か?という心配症にはお奨めできませんが、値段も値段なので(\4,515,000)心おきなくお奨めできます。 

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 Chest Of Drawers by Tejo Remy

 これを見て将棋崩しというゲームを思い出しました。将棋の駒をケースに入れたままガバチョと将棋盤にあけて、山盛りにします。そこから音をたてずに指先で、ひと駒ずつ抜いていきます。崩したり倒したり音をたてたらその駒は相手のものに。わたしはその遊びを“ネズミ引き”と呼ぶと思っていたのですが、それはローカルな呼び名のようで。 

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 Generateで販売中 
 リサイクル引き出しをベースに一品モノを制作なので納期は3~4ヶ月。 

 この作品の副題は“You Can’t Lay Down Your Memory” (記憶を捨て去ることはできない) 引き出しに入るのが記憶、それはカタチを変えれば夢。夢の実現はバランスをとるのがとてもたいへん、力を入れすぎるとバラバラになる。でも引き出しを開けないと夢には近づけない。そんな微妙な想いがこの作品のメッセージなのではないかと思った。だから・・・

【2008年のわたしのスローガン】

 ゆるく、まっしぐら。

 夢を崩さずにがんばるには、ゆるく、でもまっしぐらに。これが来年のわたしのスローガンです。今年一年、お読みいただきありがとうございました。感謝。では良いお年を!

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2007年12月30日 (日)

12人のイカしたデザインカレンダー

 大掃除済みましたか?片付け段取りも良い人も悪い人もあと一日。できることをやろう。わたしは先日パソコンの中だけ大掃除しようと思ってデフラグをかけてランチにゆきましたが、帰っても「おいおい・・・も終わってないぜ」と断念。デジタル脳の整理も止めて、バックアップをとるだけにした。

 せめてカレンダーを取り替えよう!・・・あらら、取り替える2008年モノがない。では探すかと思ってウェブで見つけたのが何月何日かさっぱりわからないヤツでした。

【勝手にアドバイス Vol.305 12人のイカしたデザインカレンダー】
designer jennifer daniel has assembled a group of 12 designers to create one page each for a 2008 calendar. each month is represented on an 18" x 24" poster that is designed by a different designer. some of the posters are a decorative take on the traditional calendar layout, while others offer a new variation on convention.
引用元 http://www.designboom.com/weblog/index.php
デザイナーのjennifer danielさんは12人のデザイナーグループを集め2008年カレンダーを制作。各月は26cm×61cmのポスターで月ごとに1ページずつデザイナーが担当した。ある月はカレンダーぽさにデコレーションがあり、ある月は見慣れないバリエーションとなっている

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  これは表紙です。 

Calender_03  
    これは3月(引用desingboom)

どこが1日だかさっぱりわからないけど(ようやく右上に見つけた)。毎日見ていると発見がありそうな一枚。Leif Parsonsさんがデザイナーだがお時間のある人は彼のサイトも。まるでカレンダーそっくりのサイト。

Calender_05  
   そして5月(引用desingboom)。

 一枚の画像を切りきざんでレイアウトしているのだろう(よく見えない)。たぶん1ヶ月かけてつぶさに見れば、わかるんじゃないだろうか?

 

Calender_07
 これは7月。(http://www.daveisdrawing.com/drawings/)

よ~く見ると数字があります(笑)。わたしこれ大好きです。ぱっと見て今日の日付がわからない人は(みんなだろうな_笑)、色鉛筆で数字を塗りつぶせばいい。そんなことをさせるカレンダーは今までないとは思うが。

【Jenniferさんのカレンダーは用をなさない】
 とまあカレンダーの用はまるでなさない。他の月はわりとあっさりのカレンダーもあるが(すべてを見るのはJenniferさんのサイトからどうぞ)、おおかたこんなのが12枚続く。このカレンダーをつくったJennifer Danielさんはカットの得意なイラストレータ。そのカットを12枚綴ったようなカレンダーである。

 Monthly Posters for 2008は30ドル(配送料別)で販売中。こちらへ。Jenniferxdaniel@gmail.com

【カレンダーはカレンダーだけの用途ではない】
 カレンダーの語源は「calendarium」、ラテン語で「帳簿」という意味。とりっぱぐれや払い忘れが無いように、日付を書いておいたものが起源とされる(語源由来辞典)。結構ガチガチの意味があった。そこからするとJenniferさんのカレンダーはカレンダーとは言えない。

 しかし銀行やIT会社からもらうあっさりカレンダーならいざ知らず、日付を知るためのカレンダーの方がむしろ少ない。『川島隆太教授の脳を鍛える大人の音読カレンダー日めくり』は脳トレのためにめくります。昨年ブレイクした貯金カレンダーお金を貯めるためにあります。カレンダーは日付を見るものとはかぎらない。そっちの方がヒットしている。

Calender200801 翌年毎日使い込みそう。

【勝手にアドバイス】
 カレンダーという商品から日付と写真の呪縛を解き放てば、カレンダーとして「用をなさない差別化の発想」が生まれる。大掃除と一緒に煤(すす)はらいすべきなのは、わたしたちの元々の用に呪縛されたでありアタマである。今日は以上です。 

2008
 このカレンダーで日付を見る人はいまい。もうすぐ品切れだ・・・どうしようか。

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2007年12月29日 (土)

脳を活かすドーパミン・サイクル

 昨日(2007年12月28日)、伊達さんの通夜の行き帰りで、同僚のTomoyoさんから借りた本、茂木健一郎氏の『脳を活かす勉強法』を読んだ(PHP社)。読書中にドーパミンが湧いてきて、思わずカバーにいたずら書きをしてしまった。人から借りた本なのに・・・。

 Pict0347  でもジュンクドウのカバーの上よ。

 ということで本は裸で返すよ、あしからずTomoyoさん。

【勝手にアドバイス Vol.304 脳を活かすドーパミン・サイクル】
 脳科学者の茂木氏のこの本、コアにあるのはドーパミン・サイクルである。

 上達する(と脳が感じる)→人が認めてくれる(褒められる)→ドーパミンが放出される→これがキモチ良い(脳にです)→繰り返したくなる→ますます脳が強くなる

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 ドーパミンとは脳をポジティブにする活性化物質。サイクルを見ると、まんざら脳だけのことではなく、アレもまた褒めあうとキモチよくなるように(けなし合うとうまくいかないように)、ポジにまわればキモチいい。だからドーパミンがいつも活性化するような状況や心理に自分をおこう、それがこの本のメッセージである。このサイクルを回すにはどうすればいいか。

【類は脳をつくる】
 キモチいい必要条件のひとつには偶有性(ぐうゆうせい)がある。偶有性とは、『半分は安全で予想できること、半分は予想できないこと、この両方が混ざっている状態』である。

 気の合う仲間同士で会話しているときに「フライハイ」で話がぐぐっと発展することがあるでしょう。盛り上がり、新しい発見があり、ポジティブになる幸せな会話。最近それがあったねCherryさん、Yukaさん。「気が合う」からこそ安心して「意外性に脱線」できる。

 そこでミラーニューロンが重要になる。ミラーニューロンとは、相手がそれをしていることを自分の脳が重ねあわせて、ミラー(鏡)に映したように自分も追体験したくなる。類は友を呼ぶというが、「類が脳をつくる」のがこの脳神経の働き。キモチよかろうが悪かろうが、脳は周辺環境を鏡として認知する。ヌルマ湯どっぷりも、試練に立ち向かうのもミラー活動ゆえだという。

 「今の環境でいいよな。楽だし」と思う人は一度ミラーニューロンをセルフチェックしよう。ミラーに映るのは職場や仕事や同僚です。さてドーパミン、出てますか?

【脳はインプットを勝手に整理してくれる】
 脳は無秩序でも大丈夫というくだりもある。『現代の脳科学の知見に基づけば、学習は必ずしも秩序立ててやる必要はありません。断片的なインプットを積み重ねるやり方でも問題ないのです

 わたしは無秩序な人である。「石ころを拾う」ように、読んだり聞いたり感じたりしたことをメモる。PCに放り込む。忘れる。ブログやエッセイを書くとき、石をまさぐる。最近日経ビジネスでひろった任天堂の石があった。
 
『その議論は、「ゲームとは何か」という枠組みや定義にかかわってきます。(中略) 「例えば、女性やシニアを対象とした広げ方もできる。それもゲームということにしていいんじゃないか」と』
日経ビジネス2007年12月17日号 任天堂岩田聡社長インタビュー

 それまでゲームとは“現実逃避の遊び”だった。だが任天堂では(宮本専務らが)ゲームを“脳活性化ソフト”ととらえたからこそ、DSの脳内革命のヒットが生まれた。任天堂内には「お、この石ころ、いいじゃない」という秩序を無視したアイデアのくみあわせがありそうだ。断片的なインプットを脳は夜中に整理してくれる。よかった。

 B000f83rys09lzzzzzzz 引用は任天堂なのに画像はPSPという無秩序・・・ 

【勝手にアドバイス 学問と石ころとドーパミン】
 本書の「おわりに」で「Googleの検索システムはグラフ理論の応用」というくだりがある(ウェブページの検索順位を決めるには“グラフ理論”という数学の応用がある)。「ビジネスには学問がベースにないとだめ」というのが氏の主張。

 そのとおり。学が無いヤツは薄っぺらい学が無いビジネスも薄っぺらい。学問の視点からビジネスモデルをチェックしよう。学者をもっと活用しよう(彼らも儲けたいし♪)。最強のビジネスモデルでは、学問と石ころの偶有性からドーパミンが生まれる。脳の励みになりました。今日は以上です。

***ぷろこんエッセイの熱心な読者だった伊達技道へ************************

 通夜のあと、Tomoyoさんから「そういえば伊達さん、郷さんのエッセイを読んで
 いましたね」と言われた。そうだ。社内のイントラネットにゲリラ的に出稿し始めた
 エッセイを、彼は、ちょうどこのパラグラフのように、文字数をわざわざ揃えて、プ
 リントアウトして、ファイルしていた。キチョウメンな男だった。もうちょっとガサツに
 生きればよかったのに。あの世では駄文を読まなくてもファイルしなくてもいいぜ。
 2002年に「コンサルタントの日曜日」というエッセイ書いたけれど、これからは日
 曜と思ってゆっくりしてくれ。ひとり読者を失ったのは痛いけれど。じゃあ元気で。

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2007年12月28日 (金)

“うふふ”マーケティングこぼれ話 エコとうふふ度

今日はビジネスメディア誠に掲載した「封筒の話」のこぼれ話です。

【エコのテーマを書くのはむつかしい】
 エコのテーマを書きたいと思ったのは封筒が始まりだった。ところがエコを文にするのがなかなかむつかしい。どうも考える視線がステレオタイプにはまりこみがちなのだ。

 まず生活者目線。「一人ひとりがんばりましょう」 エコ雑誌はだいたいそういう目線。それは間違っていない。永島敏之さんの農業からのエコもいいと思うし、ルー大柴さんの“エコにトゥゲザー”もそうだよなぁと同感する。だが、自分なりの小さな活動も含めて、どこか末端の活動にすぎなくて「元を絶っていないなぁ」と割り切れなさが残る。

 「国や政治や大企業おかしいぞ!」という切り口もある。活動者目線。わたしはアルピニスト野口健さんのエッセイを読んで胸を打つ話に感動する。彼の憤激も理解したい。だが届かない、響かない・・・そんなむなしさも感じてしまう。

 「ウチの会社はエコにまい進しています」「環境にやさしい技術を開発しました」そういう企業目線。事業活動の規制が本筋だが「ウチは社会責任を果たしてます、それで何か?」という宣言ぽく見えるのがつらい。アル・ゴアの「不都合な真実」は勇気ある活動だが、石油国家アメリカにとってこそ不都合なのである。「だからどうする」という本音が見えない

だからエコを語るのがつらい。語るよりマグカップやMy箸やエコバッグを使う方が気持ちいい。エコ活動のポイントは「気持ち良い」を増やすことなのである。そのために封筒はいいし「森のゆりかご」の葉書もいい。

【デザイナー木寅さんからの嬉しいお便り】 
 エッセイで最後に紹介したred dot 賞受賞の『森のゆりかご』。このハガキを発見して救われた気持ちになった。red dotの記事からメールアドレスを探しあて、作者の木寅さんに取り上げさせていただきますとメールを打った。返信があった。建築と緑が調和するエッセンでの授賞式、すばらしい体験だったそうです。そのメールから一部を切りとりました。

 あんなに美味しいビールを楽しめるエッセンっ子がとても羨ましく思います。
 また、心にゆとりがあるからでしょうか、道に迷ってどうしたらいいのって思って
 いると、 だれもが手助けしてくれるのですね。丁寧に教えて頂き(日本人が
 忘れてしまった懐の深さといったらよいのでしょうか)感激の連続でした。
 

  Kitora01  Kitora02
 木寅玲子さん         木寅篤人さん
  出典 http://en.red-dot.org/index.php?id=2453&ptoid=82

40億枚の年賀状のうち1000枚でもいいから、森のゆりかごの年賀状が流通しないだろうか。そんなマーケティングモデルをつくりたいと思った。

【うふふ度を上げるために】
 ある人に「郷さん、最近の誠のエッセイ、うふふ度が低いですよ」と言われた。う~ん・・・そうかなぁ。一生懸命書きすぎていたかなぁ。それで読み返すと、締まりすぎてギュっとしている。まだ捨てていない07年のカレンダーを見ると、9月20日から早いもので15回目。血が凝固していて脳血栓になるとまずい。年も変わるから“文の血”をサラサラにしよう!と思って、スタバでかわいいネズミのマグカップを買った。

    Pict0346_2  
   ネズミのカップと石のタマゴ

【陰で尊敬されるのはマズイ】
 コンサルタント時代は賢いふりをしないといけなかったのですが、事業を始めたら「賢いふりをしても得することは何もない」とわかりました。
引用元 日本経済新聞 2007年12月25日 南場智子さんインタビュー

 DNA社長の南場智子さんのインタビューが日経の夕刊に連載されている。『会社のなかでは「私、アホです」とカミングアウトしっぱなしです』と語られる。わぁ!その通りだなと思いました。いえ南場さんが「その通り」じゃなく(頭脳明晰だけでなくその姿勢もすばらしい)、ヒトは賢く振る舞おうとすればするほどワナにはまるという意味です。「アイツ、話しにくいヤツだよな」「あのカタとわたしはレベルが違うから・・・」と、陰で尊敬されること。

 “陰でさげすまれる”のは普通だが、“陰で尊敬される”のはかなりマズイ現象である。

 ほんらい尊敬とは勲章のようにオモテを磨いてもらうもの。それが陰で磨かれるのは“磨いてしまっておこう!”と同義でヤバイわけです。いっそ「バカだな」と言われた方が人間関係良好になる。

【年末スペシャル】
 わたしの名前は「好文」ですが、「文が好き」とも読める。これが文に凝りすぎるモトだろうか?だが「好」は「女の子が好き」という意味だという説もある(否定できない)。この上海のゆるい写真(Pic by Yukaさん)では、新宿2丁目?という説も流布されたが、断じて違います。

        Photo  
       ブロガー近影 at a Starbucks in Shanghai

 読者を増やすか減らすか微妙な写真は、年末スペシャルゆえ31日には消去します(笑)。コンサルタントの皆さん、陰で尊敬されているとしたらマズイです。尊敬は“オモテ向き”だけにしてもらおう。今日は以上です。

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2007年12月27日 (木)

郵便に将来へのエコメッセージをのせて

今日はビジネスメディア誠に連載している“うふふ”マーケティングへのリードです。

“うふふ”マーケティング: 郵便に将来へのエコメッセージをのせて
1人当たり、平均すると3日に1通は封書を受け取る――。資源を考えると無視できない数だ。今回は“2度使う、使わない、手作りする”エコな封筒を紹介する。  (2007年12月27日)

 ある企業にダイレクトメールを送ろうと思った。「待てよ・・・普通のDMじゃハシにも棒にもかからないよな」。どうしたらいいか。「郵便をエコにしよう!」とCherryさんの発案があった。実はその企業はエコビジネスにも関連しているので。手作り封筒をしたためました。それがきっかけとなって、世に出回るエコ封筒を探すと、あれよあれよと色々な封筒があるんです。

 地球環境に良い封筒がなぜもっと広まらないんだろう?そう考えると、エコ活動やエコビジネスのかかえる問題の根っこがチラリと見えました。義務感でやるのはつらいし、義勇でやるわけじゃないし、変人と見られるのも嫌だし、ボランティアもちょっとね・・・。これがわたしたちの普通の思いでしょう。

 コンサルタントの仕事の大部分は業務改革。それはクライアントの“現状”に半分ぐらい頷いて、でも「ここが悪い」「ここを改善すればずるっと良くなります」と指摘する仕事です。そこにはひとつ鉄則があります。

 複雑なシステムを改善するには、あちこちをいじるよりも、システムを破壊したほういい。

 エコの問題のジレンマは「今のライフスタイルを破壊した方が早い」のに、それができないので、生活者一人ひとりが「あちこちで良い活動をするしかない」。そこがつらいところです。ビジネスとして捉えて、旧来型のビジネスを破壊する、そんなアプローチもまた必要だと思います。

 明日は封筒エッセイのこぼれ話と、年末なので今年の振り返りをちょこっと。

 追悼************************

 彼は緻密なSEだった。ガサツなコンサルのわたしとはプロジェクトでガツンコしたことはなかった。だが会社を良くするために集まった部門横断の委員会活動では、2度にわたって触れあった。仕事熱心な彼は、とても読み切れない分量の仕事ネタを部下に回覧していた(部下は読んだフリをしていたけど、それもむべなるかな)。会計に強く“債権債務の鬼”とわたしは呼んだ。独身って羨ましいなあ・・・と上海研修旅行で久しぶりに話した。元気だった。ように見えた。その独身が永遠になってしまった。とても悲しい。Dさんの訃報に合掌。

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2007年12月26日 (水)

N700系新幹線の“プロガー”ミックス

「今日の1本!」はこの記事。『N700系ブロガー試乗会に見る、ブログ×企業の関係式【前編】』 ブロガー兼マーケティング家にはとてもおもしろかった。長いので年末年始にでも読んでください。これを読めばわたしのブログはすっとばしで(笑)。【後編】が待ち遠しい。

【勝手にアドバイス Vol.303 N700系新幹線の“プロガー”ミックス】
新幹線という商品・サービスの素晴らしさを、いかに生活者目線の言葉や表現で伝えるか、あるいは、生活者にとって有益な情報として届けるか。それが、最大の目標でした。(博報堂DYグループ 島崎昭光氏)
引用元 http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20071221/143714/?P=1&ST=sp_web

Ph1  新型新幹線「N700系」(引用元 同)

【ブロガーに勝手に書いてもらった】
勝手に書いてもらったとはいえ、野生の書き手を呼ぶのはさすがにまずいので、マーケティング会社のカレンを通じて優れたブロガー19名を選抜した(グリーン車ですよ)。鉄オタばかりでなく普通のブロガーもいた。彼らのカキコから。

シゴタノ! - 新しい新幹線「N700系」に試乗しました.
みたいもん!のいしたにさんは、座席に座るのではなく、フットレストに座って、座席にPCを置くという「新しい新幹線ワークスタイル」で、それぞれ仕事(?)に取り組んでいました。

   510879080_57b3cb0968 簡易回転座席?貧乏症?

その昔、東北本線に乗って北海道まで夜行急行で旅した。4人掛けの座席の片側に「くの字」になって寝るのはつらい。だから床に新聞紙を引いて寝る旅人が多かった。昨日、北海道で長期バイトしたときの仲間から突然メールをもらって思いだした。

[の] のまのしわざ
全座席禁煙にともなって設置されたという、喫煙ルーム。強制排気、光触媒脱臭装置といった最新設計なのですが、効果のほどは正直いって、 期待はずれ  でした。

    512099208_5b0773c32d

やはり匂いは漏れてくるそうで。漏れるなら元から絶たなきゃダメ!飲んだら乗らない、吸ったら乗れない(?)

WADA-blog
自分自身も、割と効率よく作業する方だと自負していたのだが、ぜんぜん上をいっている人達だということが。(中略) これは、隣の席のらむねさんのマシン。W-ZERO3[es]に、外付けの折り畳みキーボードをくっつけている。

    20070523_046m 四方八方ブロガー装備。

す、・・・すごい!だが、継続して人を惹きつけるブログには、装備投資もあり、時間投資もありを理解してほしい。

【マスメディアとブログの関係図】
企業がブログとどう付き合うか、CMやマス媒体の広告とどう棲み分けし融合させるか。まだ解けないテーマだが、この事例をマトリクスに整理してみた。

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タテ軸は目線の違いである。生活者目線か(ブロガー)か商業者目線か(プロ)。ヨコ軸は情報伝達か、想い伝達か。メディアは左下の「商業者目線」かつ「伝達」が使命。だから「企業が響かせたい事」を(ある程度)フィルターをかけて書く。右下は控えオロウ!となる。

一方(良質な)ブロガーは右上の「生活者目線」で「想い」を伝える。そこを博報堂もJR東海も求めた。もちろん左上は愚か者である(わたしもよく書いてしまうけど)。

【ブロガーの生活者目線を活かす】
普通は「マスメディアからブログ」という情報の流れをつくり盛り上げておしまい。映画プロモはこのパターンが多い。だがN700の“ブロガーミックス”手法ではマスとブログを同時進行させた。ブロガーからの発信で、CMや広告などの企業発信では補えない生活者目線をねらった。

宣伝もしていないのに、ある女性ブロガーは「N700の窓はUV100%カットですか?」と訊いたそうだ。生活者目線ならではの質問だった(答えは100%カットだそうだ)。

【勝手にアドバイス】

このブロガーミックスの良さは「生活者とマスメディアのリフレイン」である。

新幹線N700の試乗会イベント → それを報道するマスメディア → 一緒に試乗してカキコするブロガー → それを読んでブログを書くわたし → このブログを読む読者たち ・・・・

リフレインのためにはプロとブロガーのミックス、“プロガー/PLOGAR”がいい。最後に造語一発で、今日は以上です。

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2007年12月25日 (火)

とちおとめづくし。

クリスマスケーキを食べましたか?クリスマスケーキといえばショートケーキなのは昔の話。ノエルもあればドルチェもある。チーズケーキもタルトもある。よりどり好み。でもやはりクリスマスはいちごのケーキという人も多い。そんな人にこのケーキはどうだろう。

Cutcake
http://www.rakuten.co.jp/agrit/886047/886051/841223/843998/

ケーキのいちごは栃木名産のとちおとめ。たった21粒で12,500円(!)というプレミアム価格もすごいが、一粒50グラムというありえないサイズもすごい。あまりに旨そうなので今日のテーマはとちおとめ。まずとちおとめPRのCMの紹介から。

【勝手にアドバイス Vol.302 とちおとめづくし。】
今回制作したコマーシャルのテーマは、「日本一」。栃木県は39年連続でいちご生産量全国一位を誇る、まさに『いちご王国』です。冬の定番商品としてご家庭で広く愛されているいちごの中でも、栃木の「とちおとめ」はまさにナンバーワンであることをアピールしています。
引用元 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000000444.html

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全農の栃木支部の「とちおとめキャンペーン」から。わざわざいちご産地の園児を選りすぐり、赤い帽子と赤いポンチョを着させて、ぐわぁ~っと集合させて「いちごのかたち」に。ちなみにヘタは幼稚園の先生。次の場面では日本の地図に変わり、栃木県の位置がいちごになる。『栃木県は県のその形までがいちごに似ていたのです。いちごの本場として、この偶然は嬉しい発見でした』というのも、素朴なコメント。

【とちおとめをめぐる商品化合戦】
とちおとめは『大果で多収の久留米49号(とよのか×女峰)に大果で食味の優れた栃の峰を交配して育成1996年登録』とある(出典)。このサイトによると大粒、糖度はまんなか、酸味少なくジューシーで香りも高い。そのとちおとめをめぐり、さまざまな商品がある。いくつかご紹介。

『ネスレ キットカット とちおとめ』
この時期にしか味わえない、旬の苺「とちおとめ」の贅沢な味と香りが口いっぱいに広がるという。
引用元 http://www.mylifenote.net/002/post_3293.html

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12月24日から発売と知って、さっそく会社1階のコンビニで買ってきた。撮ってからさっそく賞味。引用文に偽りなし!いちごの風味がたっぷりで、包装紙を破るといちごの香りが立ってきた。ひとこと、美味です。136円。

『濃厚ミルク とちおとめ苺200ml』

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酪王牛乳オンラインショップで12本入り。残念ながら今年は販売終了。税込み2,646円だから@220円。安くはないがとても旨そう。福島県産の生乳50%以上という濃厚さにクリーム、砂糖、とちおとめをプラス。濃くて風味ある味とのことだ。北関東地方ではコンビニでも売っている。来年は飲んでみたい。

『とちおとめシャーベット』

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これも売り切れ。認定エコファーマーの大森果樹園から120ml×8個入りで税込み2,980円で販売(@248円)。「愛情いっぱいに育てた”とちおとめ”を手作りでシャーベットにしました。熱を加えていませんので、いちごの風味が生きています(中略)約5割の”とちおとめ”が入っています」 とちおとめが五割!香料、着色料一切無しというのも良心的。

『大内宿雪まつり&とちおとめ限定イチゴ狩り』
クラブツーリズムではとちおとめツアーがある。埼玉県桶川市からの日帰りツアーで、とちおとめ狩りは所要時間40分。あとは雪祭りや買い物である。5,980 円という参加料金は、とちおとめを考えると絶対お得である。これも今シーズンは予約終了のようで(すみません)。

【1日に、何回ハウスに足を運ぶでしょう】
とちおとめの収穫には苺摘みロボットも開発されている。宇都宮大大学院工学研究科の尾崎功一准教授のチームが民間企業、県との産官学のコンソーシアムで開発中。

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仕組みは、ロボットのセンサーで大きさや色の情報を得て、摘むかどうかを決める。摘むと決めると「あった!」とロボットが喋り、アームを動かして摘む。うまく摘むご「摘み終わり」という声で終了だそうだ。なぜこんな開発をするかといえばいちごの育成にはとても手間ヒマがかかるからだ。シャーベットでとりあげた大森果樹園のサイトには、「1日に、何回ハウスに足を運ぶでしょう」という園主のコメントがある。

    Landscapes   果樹園の様子。

収穫終了後の6月に、ハウスと密閉して太陽熱による天然消毒。7月は仮植えして、8月以降毎日水やり。9月になって仮植えから定植する(この農園では1万本、すべて手作業)。10月からは畝に黒ビニールがけ。11月には寒い日はハウスを閉め、暑い日はハウスを閉め、気温が下がらないようにする。これをひたすら3月まで続ける。ご苦労さま。私達はだからこそ美味しいとちおとめを食することができる。

【勝手にアドバイス】
アドバイスに死角がなさそうなとちおとめビジネス。だが昨日台所の話を書いた余勢で、食べるのもいいが料理がしたい。ジャムづくり、パンづくり、ケーキづくりなんてどうだろうか。

    10040892714_s とちおとめデニッシュ(なぜか八王子)
  http://ameblo.jp/boule-beurre/entry-10060686459.html

イチゴ狩りはあれど狩ったイチゴを料理するところはあまりない。新鮮なイチゴでタルトやデーニッシュをつくる(クリームや生地は用意しておいてもらって)。作ったらお持ち帰りしてもいいし、そこで食べてもいい。ジャムなら煮るまでにして冷やしてお持ち帰り。いいなぁ。今日は以上です。

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2007年12月24日 (月)

台所の効用

今日は隔週で書いているぷろこんエッセイからの転載です。
 ご購読はこちらから。まぐまぐ めろんぱん よろしくお願いします。

 そういえば、シンディ・ローパーに会ったとき、彼女がこんな話をしてた。
「私は、迷いごとがあると、いつも使っているお皿を、“かわいいね、かわいいね”
って洗う。そうすると、ものすごく、その大切さがわかってくるのよ」って。

 土屋アンナ(モデル、女優、歌手)インタビュー 
 『自分やまわりの人を愛せない人に、いい仕事なんてできない』 
                            エココロ No.21 2008年1月号

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 女の強みは台所があることだ。

 昔台所は、北側のどん詰まりにあった。たいていは家の中の通り道ではなく
動線の奥まった場所にあった(今では家の真ん中にある家も多いが)。奥まって
いる上に料理はたいていはひとりでやる。ひとりで迷いごとを考えるにはうって
つけな場所である。成績の上がらない子ども、嫌みたらしい姑、働きの悪い夫、
解けないクロスワードパズル、10円も値上がりしたワイシャツクリーニング・・・。

 迷いごとがある主婦を描くTVドラマでは、よく水道から水を出しっぱなしに
して想いにふける姿を描いたり、不吉な予感としてお皿を床に落としたり、はた
また激高した主婦が、冷蔵庫の中のものを片端から放り出す、そんな描き方が
される。迷いの表現が生活の具体的なモノで描かれる。小道具は水、シンク、
お皿、鍋、食器棚、調味料、おたま、冷蔵庫・・・。

 台所では迷いごとを持ちながらも活動し、アウトプットを出さなくてはならない。
買い物した品をしまう。調理の準備にとりかかる。洗ったり切ったりゆがいたり
焼いたり・・・。そこから家族の食料が生みだされる。悩みは里芋の皮むきでも
落ちきらないかもしれない。だが「主婦は洗い物があるから嫌よ」と日課のフレー
ズをこぼしながら、食器を洗って片付けなければならない。深い迷いや悩みが
あれば、煮つめすぎたり、コゲすぎたりして、悩みが色に表れるのも台所の特性
である。

 それにくらべると、男の書斎での悩みの表現は具体性に乏しい。「う~ん、サブ
プライムが・・・」とつぶやく。台所から「それがどうしたのよ?」と声が飛んでくる。
「う~ん、だから10兆円も・・・」とつぶやいても「だからそれがどうしたのよ」と切り
かえされるのがオチだ。男の活動はこのエッセイのように、思いいれだとか思い
こみだとか、とかく抽象的なのだ。説明しないとわからない。説明してもわかりに
くい。台所発のアウトプットと違って、書斎からのアウトプットはかたちがなく、
美味しくもなさそうに見える。

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 台所には迷いを忘却させる作用もある。

 料理をしていると仕事を忘れることができる、と言ったのは同僚のCherryさんだ。
それはなぜか。料理はぼうっとしていると段取りを間違えて失敗する。分量を量り
間違えてとんでもないものができる。たまに作るレシピなぞとくにそうだ。だから
集中しないとだめなのだ。

 冷蔵庫を開けたら、賞味期限間近の鶏の挽肉が500gもある。よし今夜は鶏団子
と、大根と鶏そぼろあんかけをつくろう。鍋を二つ用意して、片方で鶏団子を作り、
片方で鶏そぼろあんかけを同時に。あらら・・・片栗粉とコンソメをテレコに入れ
ちゃった!なんていうのは悩みがなくてもやりそうだが(笑)。

 料理には段取りや手順を一心不乱に考えるという精神上の効用がある。そう
しないと料理がつくれない。悩んでいるうちにどんどん火が入ってしまうから、
手順どおりにバシバシ進めないと。迷っているヒマなぞない。

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 昔の日本の台所は土間であった。土間にもまた迷いを打ち消す効果がある。

 わたしの実家は建て替える前の古屋のころ、台所は一段低かった。土間の
名残りの建築だったのだろう。昔かまどを置いた場所、つまりガスコンロの前だが、
台所全体の床から20センチ、いや30センチほど低かった。せいぜい1畳ぐらいの
スペースだった。

 そこに降りると「料理をする」という心理になるから不思議だった。とはいえ、
小学生時分だから、せいぜいインスタントラーメンやソバぐらいを湯がくぐらいだ。

 最近、台所をわざわざ土間にする家もあるという。その理由は「土間だとしっかり
と動ける」からだという。台所仕事が本格的になるような感じがするという。実家の
影響もあってそれを何となく理解できる。土間に降りる。料理を作る。それだけを
“くぼみ”でキビキビやる。

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 どうも男は抽象的に悩む癖がある。女のように具体的に悩めない。

 新事業を例にとろう。男が気にするのは世の中のトレンドや集客モデル、
そして収益モデルである。見えないお客さんをひたすら想像する。顧客創造シナ
リオなどとよくわからない造語に踊る。そしてエクセルでカネ勘定だ。どうも
そんな書斎型の思考が強い。

 一方女が気にするのは、自分の気持ちである。"私”が楽しいかどうか。私が
楽しければきっと人も楽しいはずだ。楽しさの素はどこにあるのだろうか。もっと
楽しんでもらうにはどうすればいいだろうか。この楽しいを“美味しい”という文字
に変えると台所の手順に似ている。女は気持ちから入るのだ。

 生活に根ざしたニーズから起業をする女性が多いのは偶然ではない。何しろ
具体的な悩みからの起業発想なのである。男のように熱にうなされて突っ走る
ことも少ない。いくらアタマに血が上って、ガスコンロに火を点けてガォ~っと
ゴジラのように叫んでも、すぐ手元にある水で冷やすことができるから。

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 男子厨房に入る、という言葉は好きではない。男子が非日常空間たる台所に
入り、たまに凝った料理をして、日常である仕事にヒントをもたらす、そんな男
視点の匂いがするからだ。そんなことだから洗いものをやらないのだ、男は。
そんなことだから、女と違って一心不乱になれないのだ、男は。

 あのユニークな口の歌姫、シンディ・ローパーさんのように一心不乱にお皿を
洗おう。迷いをなくして具体的なユニークなアウトプットを出すためにも。その
エピソードが土屋アンナさんという独特の存在感のある女性から語られたのも
ちょっと意外だったけれど、きっと彼女も台所の効用を知っているのだ。 

250pxcyndi_lauper_at_gay_games_vii さすが!のシンディ。

抽象的な妄想に取り憑かれたら、台所から発想してみよう。最近、久しぶりに
台所で料理をしたので、そんなことを思った。

※エッセイ配信とタイトルが微妙に違うのは微妙な悩みゆえです。深い意味なしです。

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2007年12月23日 (日)

アドベントカレンダーのデザインの裏には。

明日はクリスマスイブ。もうギフトは買いましたよね。今からの衝動買いではさすがの宅急便サンタも翌日配送はむつかしい。煙突の入口まで持参するか、直接ツリーの根元設置しかないでしょう(笑)。

クリスマスまでのカウントダウン・グッズといえばアドベントカレンダー(アドベントカードともいう)。12月25日の4週間前の日曜日から24日までの期間をアドベント(待降節)と呼び、クリスマス支度を初めてからクリスマスイブまで、指折り数えるためのカレンダーである。

まさにカウントダウンの中で、とても気が利いたクリスマス・アドベント“ピル”を見つけた。

【勝手にアドバイス Vol.301 アドベントカレンダーのデザインの裏には。】
“This Christmas mailing was intended as a “therapeutic Advent greeting”. The Advent calendar, which follows the agency’s corporate design, was given the shape of a pharmaceutical box containing “24 creative Advent rations”.
引用元  http://en.red-dot.org/2449+M56d93df20d7.html
(拙訳 このクリスマス郵便は“治療用アドベント・グリーティング”を意図したものだ。dietrabanten社によるアドベントカレンダーは、クリエイティブな24のアドベント食糧を医薬品のカプセルパッケージに包んだ)。

  2007010112a

何ともまあ!アドベントという文字がパッケージにあるけれど、中には12粒×2枚のブリスターパック(指で透明な部分をぐいっと押す薬品パッケージ)で、カプセルもどきのグミが入っている。

  2007010112b

「もうひとついい?」「だめよ。一日一錠、いえ一粒ずつだから」なんて会話が聞こえそうなパッケージング。これはdietrabanten社というデザイン会社が賞向けに作ったものだから、Advil(有名な鎮静剤)ならぬAdventという黄色いパッケージになっているが、ちゃんとクライアントのためにデザインすれば、楽しいアドベント・グミやアドベント・チョコができる。Red
dotのAwards in the category corporate design
での受賞作。

【dietrabantenのデザイナー2人】
デザインしたのはFriederike Hujerさんで、アメリカの大学を卒業後フリーランスのデザイナーを経てdietrabantenへ。テキストアイデアを出した2人のうちのひとり、Doris Pipo-Rißさんもdietrabanten社所属。

Friederike_hujer Doris_pipori

こういうデザイン、きっかけはどんなだろうか。「アドベントっていくつだっけ?」「モチ24よ」「わたしのAdvilも24錠入りよ」なんて。これはわたしのまったくの創造話で、実は違うのだと思う。なぜなら宗教が裏にあるから。

【Raumgestalt/ラウムゲシュタルトのアドベント・ティーバッグ】
24 individually wrapped teabags add up to an Advent calendar. Little things to appeal to adult tastes. Enjoy the surprises! Every year there is a difficult selection.
引用元 http://raumgestalt.dialoop.de/modules/frontend_en/index.php?parent=15&callback=getItem&item_id=100
(拙訳 24個、それぞれティーバッグスタイルで包まれたアドベントカレンダー。バッグの中には大人の味覚にアピールするものが。楽しい驚き!毎年、セレクションは違います

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 出典 http://stylestore.allabout.co.jp/mojo/ProductInfo/product_id/3579/AAGTXT/

これもドイツから。生活雑貨デザインのラウムゲシュタルトのアドベント・ティーバック。製品化されているアドベント・カレンダーで、箱の中には24個のティーバッグが入る。だがティーバッグは包装紙になっていて、中にはチョコレートやメッセージカード、オーナメント、キャンディーなどが入っている。毎日何が入っているのか開けるのが楽しみなカレンダー。日本では5000円ぐらいで輸入販売されている。

【もうひとつラウムゲシュタルトから、アドベントロール/ろうそく立て】
One light-coloured felt pad, a green felt wreath for the lights of Advent and lots of little red stars together make up the Advent Ring. On the left, the first advent light, on the right, the parking space for the three still to come. All easy  to roll up for storage for transport or for the following year...
(拙訳 明るい白色のフェルトのパッドとリースを模したグリーンのフェルト。そこに降誕の光を灯すろうそくと、赤い星をちりばめてアドベントリングをつくります。左には最初の主日に灯りをともし、三本の火がやってくるのを待ちます。アドベントロールは丸めて保存ができますので翌年も使えます

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4本のろうそくが付属しているアドベントカレンダー。なぜ4本かはあとで書くとして、ほんらいのアドベントカレンダーの楽しみは火を灯すことにある。この商品、価格はわかりません(輸入されていないと思う)。

   112_1

【シュトレンとろうそく】
ドイツ人デザイナーたちによる3つのアドベントカレンダーを取り上げた。その内2つにお菓子が入る。それはドイツではシュトレンというドライフルーツ、バターの入ったパンをクリスマス前に焼いて、薄く切って食べるという風習からである。今どきは買ってくるそうだが(日本で家庭で餅をつかないのと同じ)、アドベント・カレンダーにお菓子をいれるのは意味がある。

200pxrosinenchriststollen_angeschni  シュトレン

そのシュトレンを食べる日はクリスマスまでの4回、主日(しゅじつ)にあたる日だ。宗派により違いはあるがだいたい日曜日とされる。ゆえにアドベントロールのろうそくは4本、最初の日曜に左の隅のろうそくに火を灯し(紫色のろうそく)、横にある3本分のスペースは、主日がクリスマスまで3回あることを示す。こまかく言えばろうそくの色は異なる主日があるが、この商品ではみな白い。ただ上下にもうひとつずつろうそく立ての穴がある理由はわからなかった。このパラグラフはWikiなどを参考にした。

【勝手にアドバイス】
アドベントカレンダー、カワイイ!というノリで楽しんでもいいのだけど、基本的にはキリスト教の風習なので、風習のいわれを楽しむのもいいと思う。なぜ24なのか、なぜ4なのか。なぜお菓子なのか。意味がないわけではないのだ。

何気なくおもしろいデザインでも、良く見ると優れたデザインには、その国や歴史を背負ったものがこめられている。うわべだけのデザインではない。クリスマスのアドベントに商品開発の奥行きを感じた。今日は以上です。

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2007年12月22日 (土)

IT IS ― ツァイトガイストなLED照明

工業デザイナー深澤直人氏がイタリアの照明器具メーカーアルテミデ社のためにデザインした、IT ISと名付けられたLED照明が日本でも発売された。価格は¥48,300円(ヤマギワ)。ちなみに海外では250ユーロぐらいだから、直近のレートで約40,000円。

Ss212b  すっきりデザイン。

深澤デザインらしいミニマルなシンプルさ。世界最大のデザインコンペティション「Red dot Design Award」でベスト・オブ・ザ・ベストを受賞したテーブルランプ。今日はこの商品からLED照明の自由さに照明をあててみたい。

【勝手にアドバイス Vol.300 IT IS ― ツァイトガイストなLED照明】
こんなに、はかないフォルムでありながら、アームは90度可動し、水平すれすれまで光源を下げることができる。一方でヘッドは180度ぐるぐると回転し、どんな位置にも光源を置ける。「光の向きや高さ」を自在に変えられるデスクランプなのだ。
引用元 http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_1092/

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このExciteの記事を読んで、そういえば『NAOTO FUKASAWA』(Phaidon社刊)に、このランプのページがあったのを思いだした。深澤マニアのわたしのこの本は英語版で、しかも氏の生サイン付きである。そこにこうある。

This light was created using two disks the same size as a CD, each with a diameter of 12 cm and a thickness of 10 mm, as well as an arm - a square 10 x 5 mm bar with hinges on each end, which joins the disks by their respective centers.
(拙訳 このライトはジャストCDサイズの直径12cm、厚さ10mmの二つの円盤のようなディスクで創られた。2つのディスクの中心部を、角材形(10mm x 5mm)のアームがヒンジでジョイントする) 

  Pict0337  59nbsf8qicswa6ctpn3ieb30
 出典 『NAOTO FUKASAWA』 P181

CDサイズというFound object(環境の中にあるモノを見出し、デザインに溶け込ませる)に始まり、2枚のディスクの中心部をジョイントでつなぐというシンプルなバランス。しかも上も下も円盤は同じ厚みだ。良~くみると、台のほうには丸いスイッチが見える。照明部の方にも同じ位置に、丸いLEDの照明部がある。スイッチと照明までが相似形

【照らす動きもまたユニーク】
日本の国会では懲りない議員によるUFO実在論争が続いているが、この円盤はやはりUFOをイメージしたに違いない。舞い降りたUFOから地球人民を照らすイメージ。それを新しい照明(LED)で表現した。これは深澤氏の遊び心ではないだろうか(わたしの勝手な推測である)。

  Red_dot01  Enpvz6uvjcswa6ctpn3ieb30

照光のポイントはアームにより台座が0度~90度までチルトができること、照明部は180度反転することである。バランスがよく取れるものだと感心。LEDという光源が熱を発生しない性質があるゆえ、被照明物に限りなく近づけることもできる。たとえば趣味の帽子手づくりをするときも、手元を自由に照らせる。さらにテーブルから壁を照らして間接照明として使うこともできる(右の写真)。

実はもうひとつ円盤がある。それはLEDの丸い光の輪。それを指して“IT IS!”(これだよ)と命名したのではないか。

本体の重量はわずか2kgである。台座、アーム、照明部の重量バランスはむつかしかったはずだ。ひっくり返らない商品にするには、相当のエンジニアリングがあったに違いない。深澤氏もこのように書いている。
The techincians always say in unison: 'The simpler the shape, the harder the job.'
(技術者はいつも声を揃えていう。“形状が単純になればなるほど、俺たちの仕事はむつかしいものになる”)

  Artemide01 アルテミデのHP

【勝手にアドバイス】
デザイン賞のred dotのサイトでIT ISを表して「Suitable - form and zeitgeist」とある。ツァイトガイストとはドイツ語で「時代精神」という意味である。「そのかたち、時代精神が、受賞にふさわしい」と訳せそうだ。

照明器具はその時代を映す。電気の初期は電球とソケット、蛍光灯の発明は灯りの用途を広げデザインも変えた。そして今LEDが光源となり、照明デザインの自由度が飛躍的に高まりつつある。その“時代精神”の匂いを的確に嗅ぎ取るのがプロダクトデザイン。嗅ぎ取るとこういう良い形になる。今日のブログは以上ですが、ちょっと付け足しを。

勝手にアドバイスも今日で300回目(パチパチ)。1年以上前、「勝手にアドバイスしちゃおう」という軽いノリで始めて300回。拙なる文をお見守りいただきどうもありがとうございました。心より感謝。
内容は“勝手”なので、間違いや思い違いも多かったはずで、ちょうど今日も、アップルストアのNYC店の件で間違いを指摘されました。誠にて、すみませんでした。以後気をつけます。ご指摘ありがとうございます!
個人や中小企業さんには、なるべく(掲載後が多いですが)連絡するようにしております。間違い・不快な点はご連絡ください。訂正・修正します。また300回って馬鹿だな(笑)・・・の通りすがりのコメントも励みになります。

さて今日は同僚兼相棒のCherryさんの誕生日&記念日でもあります。Cherryさんを直接知っている人も、このブログで登場するなと間接的に知っている人も、おめでとう!とハモりましょう!ではまた明日。

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2007年12月21日 (金)

“うふふ”マーケティングこぼれ話 アップルストア、テルミン、

今日は、ビジネスメディア誠に掲載した「Think Store Different アップルストアの秘密」のこぼれ話です。

【ゲートウェイ2000というDifferentなPCメーカーがあった】
コンピュータ・スーパーストアComUSAの撤退発表日と、アップルストア Fifth Ave店の開店日(2007年12月6日)が同じだったのは象徴的である。世界市場を見渡せばまだ巨大な市場はある。だがそれは台湾Asusの300ドルパソコンEee PCに代表されるコモディティ化したコンピュータ市場である。先進国市場ではコンピュータが「量販から“質販”へ」転換ポイントになった日として記憶されるかもしれない。

今年起きた、もうひとつの象徴的な出来事を挙げたい。それはインターネットの黎明期に牛小屋から高性能なPCを送り出してきた米国のベンチャー会社、ゲートウェイ2000である。

牛小屋ゆえの牛の白黒模様のデザインが有名だった。日本では秋葉原の外れ末広町の交差点に直営ショップがあった。そのハイパフォーマンス・マシンもまぶしかったが、それを誇らしげに説明する店舗スタッフもまぶしかった。

 

Pict0327  
 本体はとっくの昔に処分したが、まだ手元にあるマウスパッド。

EDO-RAMなど説明はよくわからないし、カタログは翻訳調で出来はよくなかった。各マシンには粗末なコピーの仕様書しかなかった。だがベンチャーの香りがするあのショップは好きだった。パソコンやネットの世界が、あそこから眺めると違っていた。何度か訪れた後に1台のデスクトップマシンを購入した。確か1996年だった。誇らしかった。

その後ゲートウェイは、2001年頃から業績を急速に悪化させ、海外から次々に撤退した。日本事業も閉鎖した。2004年にeMachines社を買収したが、特徴ある製品が多いとはいえず、結局2007年8月台湾のエイサーに買収されると発表した。

アップルストアのDifferentな挑戦に似た雰囲気が、当初の店頭販売にあったゆえに惜しい。牛小屋のコンピュータショップでも、肉販売(PC)だけでなく、乳搾りでミルクを売りチーズもつくり(アップルなら“ジーニアスバー”)、牛の繁殖や牛飼いの育成(同じく“スタジオ”)などをはかればよかった。そうすれば角(創業理念)まで売らなくて済んだのではないか。ゲートウェイこそ、PC界の中でDifferentでいくべきだった。

【量販店から質販店へ】
PC大好きサラリーマンの殿堂と言えばビックカメラやヨドバシと相場が決まっているが、個人的には量販店に行く疲れる。たとえばノートPCの衝撃吸収ケースひとつ買うのも、どのサイズがぴったりなのか、自分で測らないとわからない。聞くことはできるが店員はいつも忙しそうだ。

一方、銀座のアップルストアには(まだ何も買わず)何度も訪れているが、その都度サービスの良さには感心する。「彼らは横からやってくる」。2000年当時の2ジャンル4商品しかなかった頃と比べものにならないほど商品は増えたとはいえ、量販店が扱う商品の数の数十分の一なのがメリットになっている。陳列、商品説明、そして体験に合理がある。

「量販店」は量販が使命。だから各社の製品で陳列台は上から下までぎっしりだ。量販ゆえに店員も覚えることが多すぎて、こまかな対応ができない。たとえばブルーレイの説明ひとつ、わかりやすく説明できる店員は少ない。それでも売れるからいいのかもしれないが・・・。イベントはまだしも、アップルのように特定メーカーの学習コースを1年中持つことはできない。もっとも量販スペースを学習サービスに割くことはないだろう。

だがヨドバシのアキバ店でカップルを対象に店づくりにシフトしたように、実はトレンドは変化している。郊外型の単独量販店は撤退に向かいモールにシフトしているし、都心や中心市街地でのサービス強化店に重心が移りつつある。基本的は量販店も「質販店」への転換が底流にある。

【テルミンこぼれ話】
テルミン奏者には美人が多いと書いたが、竹内さんのアップルストアイベントでも紹介された佐藤沙恵さんがとりわけ素敵でした。次の写真はHPより。 

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テルミン大学教授という肩書きも潔くていい。ご自身のHPには「楽器の珍しさを強調するのではなく、器楽としてのテルミン演奏を追究している。演奏以外にもイベント全体の演出を自ら手掛け、趣向を凝らしたライブ活動を行っている」とある。コンサート、CD制作、教室講師、著作、と1人数役の活発な活躍である。尊敬します。

実は銀座アップルストアでのテルミンイベントまで、わたしはほとんどテルミンについて知らなかった。あとで同僚のCherryさんやYukaさん、OKさんに聞くと、みなさん名前は知っていた。「映画もありましたよね」・・・知らぬはわたしばかりなりだった。けれどあの不思議な音色を生でかぶりつきで聴いた。「星に願いを」、グリンカの「ひばり」、ラシーヌ賛歌などいずれもよかった。        

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本式のテルミンは高いが普及版がある。マトリョーシカをもじったマトリョミンである(44,000円ぐらい)。テルミン・アンサンブルのマーブルの演奏も素晴らしかった。合奏のときマトリョーシカの下部に聴診器のチューブの端を当てて、自分のマトリョーシカの音程を聴きながらという「聴診器スタイルの演奏」はおもしろい。演奏も感動しました。

【今日の最後に】
わたしは「告白」は(まだ)していませんが、隠れ度を告白してみたい。

 隠れその1 個人で買ったレッツノートの天板に、iPod nanoに付いてきたリンゴのシールを貼った。
 隠れその2 会社では不文律でPCをチョイスするが、あえて白い筐体を選んだ。それはもう1年半以上前で、当時PC陣営では天板に白いカラーを持つ製品は2、3しかなかった。

200店の届く勢いのアップルストア、2008年の大きなトレンドを作ることになると思う。iPhone上陸がその鍵だと思う。今日は以上です。   

    Iphone1  
    Cherryさん撮影のアップルストア・サンフランシスコ店(iPhone発売直後)

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2007年12月20日 (木)

Think Store Different アップルストアの秘密

今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふ”マーケティングへのリードです・・・と書くはずは、実はまだアップされておりませんので、つなぎのブログ(笑)です。訪れていただいた方には申し訳ないです。たぶん誠さんの編集部、わたしの書いたものの編集作業に追われているのだと思います。お忙しさに合掌をしつつ。

エッセイのテーマはアップルストアです。クリスマスシーズンでもあり、新しいOS X Leopardがかなりのスピードで売れていることもあり、iPhoneは日本上陸をDoCoMoとも掛け合っているそうだし(それ自体は駆け引きでしょう。販売奨励金を一番たくさん出すところと契約するという交渉術です)、そんなこんなで銀座のあのリンゴが光るビルディングをとりあげようと思いました。

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しかもNYCで3番目のアップルストア、Fifth Ave店のオープンのちょうどその日(2007年12月6日)、大手コンピュータ販売チェーン「CompUSA」が事業から撤退、全米の103店舗すべて閉鎖すると発表しました。CompUSAには店舗内アップルストアがあり、一時は人気を博していて業績も伸びたそうです。個人的には1~2度、カリフォルニアのCompUSAに入った記憶はありますが、特段の記憶はない。

米国のコンピュータストアといえば、ロスアンジェルス郊外のFry'sには何度も行った。コンピュータ、家電の巨大なスーパーマーケットという風情である。スーパーと同じカートで買い物をするスタイルで、商品も色々あったが(たしかモデムカードを買った記憶がある)、あのずらりと並んだレジのブース(30以上あったと思う)が印象に残っている。

20070122_11  
 たぶんそのLA郊外のFry's
 出典は  http://idetai.to/blog/archives/001646.html

ずらりと並ぶレジの担当者が番号の書かれたボードを上に上げて「スヮァーティ・・ウァン!」みたいに叫んで呼ぶ。端っこだったらかなり遠くまで行かなくちゃならないのでたいへん。Fry'sでは返品窓口も混雑していた。なんでもイベントシーズンの前にビデオカメラが売れ、シーズン終了後にはその返品で混雑するという話も聞いた。著名量販店でも生き残りがむつかしい米国市場。アップル単独のDifferentなスタイルのお店はもうすぐ200店。どこまでゆけるのだろうか。

明日はちゃんとアップルストアのエッセイのこぼれ話を書きます。

追記
ありがとうございました。ビジネスメディア誠にアップされておりました。
Think Store Different アップルストアの秘密
ある土曜日の午後、銀座の歩行者天国でアップルストアを眺めていた。すると、10人に4人くらいが中に吸い込まれていく……アップルストアが人を引き付ける魅力、それは考え抜かれた“Differentな店づくり”にある。

ご購読よろしくお願いいたします。

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2007年12月19日 (水)

エプソンのカラーマッチングソリューション

今どき「wysiwig」なんてIT用語を知っている人は少ないだろう。「ウィジウィグ」と発音し、“What You See Is What You Get”の頭文字を取った用語で、“「見たものが、手に入るもの」という意味。作成・編集時にディスプレイ画面で見たものが、そのまま印刷物やHTML文書として出力できること”(IT用語辞典e-wordsより)である。

思ったようにHTMLのコーディングができないでHTMLとブラウザを行ったり来たり。あるいはせっかく色調を考えてパワーポイントを描いたのに、プリントするとPC画面と色が違う!こともあるでしょう。最近のプリンタはずいぶん性能がよくなったとはいえ、それでもPC画面と色調はマッチングしないこともある。

でもエプソンから発売されたカラーマッチングソリューションなら、モニタとプリンタがしっかりマッチングするという。あいにく業務用だが興味を惹かれて今日のテーマにした。

【勝手にアドバイス Vol.299 エプソンのカラーマッチングソリューション】
エプソン販売株式会社は、モニタとプリンタの出力の色を簡単に合わせることでカラーマッチングの課題を解決する「簡単カラーマッチングソリューション」を新たに提案してまいります。第一弾として意匠設計士や建築デザイナー向けに、プリンタ・モニタ・パソコンをオールインワンにパッケージした『建築CG業務向けセットモデルCMS5824PC1』を12月19日より発売いたします。
引用元  http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=177661&lindID=1

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建築業界では3DのCADで設計図面を起こすのは当たり前だ。カラーパースをつくり、外装・内装のイメージをプレゼンする。しかしモニター画面で意識した色合いと、実際に出力されたときには落差があり、補正(色合わせ)をマニュアルでやって環境にやさしくないことをしている。カラーパレットを使って微妙な色彩を出し、さらにそれに日照を計算してグラデーションや影をかけ・・・苦労してやっても、あらまぁ!プリントアウトでがっかり。それを解決するパッケージである。

【手順】

マッチングの手順を見てゆこう。

0.何かを描く。
 印刷対象を描かないとマッチングもできないですね。もちろん写真でもOK。

1.印刷する紙の色と明るさを測り、「モニターの白」と「紙の白」を合わせる
 マウスのような形状の測定器があり、これで紙白(かみじろ=紙の地色のこと)を測る。このとき注意しなくてはならないいのが環境光で、エプソンでは「蛍光灯は、印刷物評価用標準光源D50に近い5000Kのものをお勧めします」などという記述もある。

Color_point

2.計測した紙白をPCとモニターに落とす。
 モニターはプロ用モニターでトップ企業のナナオ(EIZO)の「ColorEdge CG241W」である。計測器(エックスライト社製)をモニター画面に付けてデータを取り込み、白色を補正する。

3.PCとモニタ上で描いたカラーとプリンタを合わせる
 専用ソフトウエア「Color Navigator」を起動し、白さと明るさを補正しつつ、3分ぐらいで補正完了!良ければプリントアウトですし、そこで修正すればエコになります。

 

Color_table_middle_01

この図はエプソンのHPからですが、ちょっとわかりにくい興味のある方はこちらのCAD&CG誌のPDFを見てください。

【開発物語がおもしろい】
そのPDFの開発物語からちょっと抜粋。

―元々、ハイアマチュア写真ファン向けに開発されたそうですね。
山口(ナナオ ソフトウェア技術開発部担当部長):撮影した画像をモニタで加工/補正してインクジェットプリンタで印刷したところ「色が合わない、イメージした色で印刷されない」という質問や相談は非常に多いのです。
(中略)
―大澤(エプソン IJP事業部主査):逆にプリンターメーカーとしては、「モニターが調整されていないから印刷結果と合わない」という対応になってしまうんです。

そこでモニター業界の雄のナナオと、プリンター最大手の一角のエプソンが手を組んだ。開発のポイントは「ドライバ」だった。エプソンのプリンタは「EPSON基準色(sRGB)」を使っていた。これは色空間の国際規格で、多くのパソコンや周辺機器に採用されている。だがEIZOは電子機器としてのRGBで異なる仕様だったらしく、これをマッチングさせることが「カラーマッチング」であるというブレイクスルーがあった。

 Color_rgb プリンタとモニタの合体。

そんな電子的なマッチングソフトが無い中では、「出力する紙に穴を開けて、モニターにかざして」やるというケースも多かったそうだ。プロには苦労が似合う・・・とはいえ、3分でマッチングができるならば、他のスキルアップにプロフェッショナルを求めることができる。エプソン+ナナオのアプローチは素晴らしいと思う。

価格はナナオのモニターが約20万円、エプソンのプリンタPX-5800が12万円、PC(EndeavirPro4300)は12万~。これでカラーマッチングなら安い!とプロは言うが、まだ素人には敷居が高いかも。

【勝手にアドバイス】
最近は女性の1000万画素一眼レフ写真家も増えて、ブログへのアップはもちろん、パネル印刷や私家版のアルバムづくりなどにも凝る人が多くなってきた。できるだけ美しく、しかもナチュラルな出力が素人にも求められている。CD-ROMに焼いて、PCで見るスタイルにはすっかり飽きている。だからエプソンさんとナナオさん、第二弾は素人向けにこの半分くらいのプライスでどうだろうか?かなりのヒットになると思う。 

Apple Appleとの対比はいかに?

だが画像の扱いと言えばウィンドウズではなく、定番はMacである。Macとエプソン・ナナオ連合の技術の差、いかばかりか?わたしはそれを語れる立場ではなく・・・と余韻を残して今日は以上です。

 

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2007年12月18日 (火)

週刊マイミュージックスタジオ、そしてデアゴスティーニ仮説

お伺いしている某社のプロジェクトメンバーにデアゴスティーニ好きがいる。買っているのは主に自動車のシリーズらしいのだが、目を輝かせて「毎週買うのがホント楽しみなんだ・・・」とのたまう。それこそ舌なめずりしそうな様子。

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 「ハーレーダヴィッドソンってありましたよね。スケールは1/6でしたっけ?」とわたし。
 「あった!あれはもっと大きかったんじゃないかな」と彼の答え。後でネットで調べたら1/4スケールで、全長597mm、6.9kg!大迫力の一品。

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他にも色々ある。ディズニーランド、昭和タイムズ、刑事コロンボ・・・デアゴスティーニ好きはとことん好きだ。惹かれない人は「何それ?」でしょう。わたしも後者だ。だがモノではないデアゴスティーニが発刊されて興味を持った。2008年1月から刊行される「週刊マイミュージックスタジオ」である。

【勝手にアドバイス Vol.298 週刊マイミュージックスタジオ、そしてデアゴスティーニ仮説】
楽器が弾けない、音符も読めない。でも、自分のイメージで音楽を作ったり、アレンジしてみたい……。そんな音楽初心者のあなたでも、週刊『マイ ミュージック スタジオ』があれば、パソコンを使ってさまざまな音楽作りが楽しめるようになります。
引用元  http://www.de-club.net/mms/

DTM(デスクトップ・ミュージック)ソフトウエアと教則本を週刊でお届けするかたちになる。楽曲制作のソフトウエアは「Singer Song Writer(SSW)」という定番ソフト。     

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SSWを使った作曲やアレンジ、音楽CD作成、着メロ作成などを学べる。付録のSSWは、その号に必要な最低限の機能が利用できるようになっており、4~5号おきに機能を追加。50号まで集めると全機能が使えるようになる。
引用元 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/04/news092.html

手が込んでいるじゃないですか。SSW8.0は標準版ならおよそ30,000円、プロ版ではおよそ42,000円である。それをステップバイステップで機能追加していくのだ。「創刊号490円+通常号1,190円 ×79号 = 94,500円」(=差額約64,000円)、だが50号で基本編は終了、51号以降は応用編なので「58,800円」(=差額約29,000円)。基本編までなら安いだろう。

【週刊マイミュージックスタジオで学べること】
順調に学べればこんなことができる。

    * 自分の楽器の伴奏作り     * 携帯電話の着メロ作成
    * 鼻歌で音符入力             * 楽器を使わずに本格的な音楽制作
    * ホームビデオ等への簡単なBGM作成
    * 作曲・編曲・譜面作成        * PCバンドを一人で結成
    * リミックス                        * デモテープ作成
  

基本的な使い方から、鼻歌入力、メロディに効果音入れ、音源の追加、オリジナル曲の作成へ。マイケル・ジャクソンや桑田佳祐の“曲作りの癖”もある。音色も902、26ドラムセットの効果音も。楽器は不要でWindowsVistaかXPがあればいい。弦ではなくキーのブラインドタッチができればなお良し。

だが・・・告白しよう。わたしは楽器はできない。できそうに見えるのに・・・と言われたことは何度かあるが、小学生の頃、音楽室の電子オルガンはフタの開け閉めの音を楽しんだ。中学校の頃トライしたギターでは、指に弦のスジは出来たが音のスジは遂にまっすぐにならなかった。

【購買対象者はどんな人なのだろうか?】
このシリーズ、購買対象者は誰なのか?パソコンオタクか?楽器好きか?デアゴスティーニは正式発売の前に、テストマーケティングとしてエリアを絞って販売もする。特に従来とは異なる読者層を開拓するシリーズではやる。実は「マイミュージック スタジオ」も2007年の7月頃から神奈川県下、浜松、広島あたりで先行販売し、6号で「休刊」した。それはテストマーケティングだったのだろうし、なにしろあの「初音ミク」の大ヒットがあって音楽づくりに挑戦したい人が顕在化している。 

Mymusicstudio
 出典 http://blog.so-net.ne.jp/yassblog/2007-07-01

この写真のブログを書くHiroさんも創刊号を“試しに”買った。プロフィールを見ると「ヘタの横好きで楽器をする」とある。多かれ少なかれ楽器をやる方で、できれば作曲もしたい、そんな人が買うようだ。もっともMixiのコミュを調べると、『神奈川県限定でテスト販売している、「週刊マイミュージックスタジオ」のコミュです』では7名しかいなかったけれど。

【デアゴスティーニ仮説】
1週間に1回(隔週のものもある)必ずやってくる趣味の本やパーツ(そしてソフトウエア)がデアゴスティーニのサービスモデルである。逆に言えば規則正しく必ずやってくるのが好きな人、用意万端+ルール通りに事が運ぶことが気持ちよいと思う人に向いているのではないだろうか。デアゴスティーニを買う人はそのコレクションや好みを自慢をしたがる。几帳面な性格と自慢したい心理。そんな“デアゴスティーニ心理”がなければ、忘れず毎週買わないのはないだろうか(定期購読契約もあるけど)。

わたしはコレクションは苦手だが、手作りは大好きだ。だからなのかデアゴスティーニを買ってみようと「まったく」思わない。ある巻を買い忘れると戦艦大和の砲台が前しかないとか、ハーレーダヴィッドソンの前輪タイヤが無いとか、パーツがそろわないのは嫌だ。それならむしろ、翌週を待たないで部品を自分で作りたい。せっかちというより、人のペースに乗るのが嫌なのだ

そう考えると、デアゴスティーニが何を売っているか見えてきた。これはあくまでわたしの仮説である。デアゴスティーニが売るのは「規則正しさ」や「全部揃える几帳面さ」であり、それを心理的に強化するのがファンづくりなのではないか。

【勝手に自分にマイナス?なアドバイス】
もうひとつわかったことがある。わたしがデアゴスティーニを好きになれないのは、人のレールに乗るのが好きではないのだ。自己流というか無手勝流というか、行き当たりばっ旅というか。毎週お届けされるより、自分のペースが好き。

え?だからいつまで経っても楽器が出来ないって?ああ・・・それもその通りだ。やはり買わなきゃダメなのだろうか・・・余韻を残して今日は以上です

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2007年12月17日 (月)

250エクスプレスのリヤカーECO宅配

自転車+リヤカーの宅配便を見たことがあるだろうか?見かけたことはあったのだが、あまり気に留めなかった。ところが先日、会社あてのチラシ入れを何気なく見ていたらこのチラシがあった。

 

250

 新発想の宅配便、250EXPRESS。
 「CO2ゼロ」ECO宣言。

なるほど近距離ならリヤカーでいい!都心部は車両規制もあるし駐車規制も強化された。自転車のメッセンジャー便もあるが、あれは時間との勝負のB2Bの書類がメインである。

【勝手にアドバイス Vol.297 250エクスプレスのリヤカーECO宅配】
250エクスプレスとしては地球環境問題に取り組むために自転車や電気自動車等のECO車輌での配送をすすめて参りました。現在おかげさまで50,000社のお客様にご利用頂き、1人あたりの配送エリアをおよそ1.71kmと縮小できた結果、ECO車輌を全体の31.9%まですすめることができました。
同社チラシより。

  

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250エクスプレスは、大阪発の250円宅配便サービスとして成長してきた。250円の専用バッグを買い(購入は40袋単位。袋+配送料+送り状がセット)、そのサイズ(320mm×400mm×110mm)に入るなら重量無制限で翌日宅配ができる。ただし集荷・配達エリアは大都市圏主体である。

大都市という規制もあり混雑するエリアだからこそ、リヤカー付き自転車のメリットがある。小回りもきくし一方通行規制もない。1.71km圏内での集荷・配送だから、メッセンジャー便のようなスピードを出して運ぶわけでもない。ECOでもあり合理的なビジネスモデルである。本日(12月17日)現在の自転車走行距離と時間が載っていた。

  ●本日までの走行距離:23820km
  ●本日までの走行時間:744時間

リヤカーから話は逸れるが、この250円という価格はひそかに通販業者にウケている。バッグのサイズに入るアクセサリーやグッズ、古書籍などであれば郵便局のEXPACK500(その名の通り500円)の半額で送れる。小規模企業にもやさしいのが250エクスプレスである。

【リヤカーと言えば・・・】
もちろん他の宅配便会社でもリヤカー宅配を手がけている。最大手クロネコヤマトではスリーターと呼ぶ電気自転車とリヤカーの組み合わせ配送車輌を導入。南東京支店管下では95台が走り、世田谷区でも5台を導入している(2006年現在)。こうしてみると道交法は良い点もあるのだ。

    

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さてこうしたリヤカー、どこで作っているのだろうか?わたしの前の勤め先の同僚に村松さんという人がいた。彼の実家がリヤカーを作っていると言う話を思いだして探したら、リヤカー会社のHPを見つけた。

 

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リヤカーって何語?という小話があった。ちょっとおもしろいので引用。
大正10年前後に日本に渡来した側車付きバイクをサイドカーという呼称で呼んでいた。それらが、街中を走るのを見るに付け改良に長けていた日本人は、 それをパイプで作成し自転車に取り付けられるようにした。それに触発された町の発明家が、横(サイド)より後(リヤー)の方がたくさん積めるだろうと考え、 それまで主流だった大八車の機能も加えてRearCarを考案し、リヤカーと命名した。
引用元 http://www.muramatu-s.co.jp/why.html

確か都内では唯一のリヤカー製造会社だと聞いた。TV撮影のために特注もしているそうだし、リヤカーが欲しい方はムラマツ車輌に連絡してほしい。

【宅配便エコポイント実験】
2007年10月から11月末まで、富士通総研が千趣会、佐川急便と協力して「宅配エコポイント実験」を実施した。宅配便エコポイントとは、消費者が行うグリーン物流(物流における環境負荷低減)の取り組みに対してエコポイントを付与し、貯めたポイントを商品や植林への寄付等に交換できるという仕組みです。
引用元 http://www.greenecopoint.jp/about/index.html

 

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千趣会のベルメゾン会員を対象に、期間中の通販購入で、商品の受け取り回数に応じてエコポイントを進呈する。在宅1回目で受け取ると3ポイント、2回目は1ポイント、それ以降はゼロ。トラックのCO2 削減に協力しようという試みである。ポイントはベルメゾンポイントか植樹への寄附を選べる。

【勝手にアドバイス】
宅配便の時間帯配達サービス競争が過熱すると、トラックのアイドリングが増える。当然CO2が増える。だからリヤカーで・・・それはエコで良いのだが、都心部以外はむつかしい。受取で在宅していてくださいというのも、消費者に我慢を強いることになる。

宅配業者もそれぞれ努力している。だがECOな取り組みは業界全体、足並み揃えてでやるべきだろう。植樹もいいが、共用型の宅配便ポストの設置で未配を無くすことが根本である。リヤカー利用の配送には、利用者だけでなく業者にもポイントを進呈したい集荷・配達情報通知サービスをドコモやauなど通信事業者が提供するのも良い。小さなエコも必要だがそれはライフスタイルの問題。もっと大きな循環全体を良くする取り組みもまた必要である。今日は以上です。

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2007年12月16日 (日)

Handled with Careのデザイナー、Reiko Kaneko

どこもかしこもクリスマス化粧をしている。ワケがあって昨日銀座に出かけたが、ふと気づくと、松屋銀座はビルごとルイビトンだった。いくらクリスマスとはいえ、見る方が気恥ずかしかった。前日にエコプロダクツ2007に出かけて、環境保護を進めるの真剣なまなざしや、物欲にとらわれない人の良い表情をたっぷり見たあとだったから、ビルごと物欲なんて・・・(まぁクリスマスですからね)。 

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それはそれとして。クリスマスツリーの飾り付け、もう済みましたか?いろんなオーナメントあれど、主役はバブル、丸っこい金銀の飾り付けでしょう。そのバブルでユーモラスな品をイギリスに見つけた。どうやら日本人と英国人の混血らしいデザイナー、reiko kanekoさんの作品。ウィットがありながらとても実用的。ウィット&実用的なグッズにはなかなか巡り会えない。

【勝手にアドバイス Vol.296 Handled with Careのデザイナー、Reiko Kaneko】
The British/Japanese designer playfully and elegantly adds narrative and mischief to home products. Intent on provoking a smile, she adds a surreal touch to the familiar.
遊び心あり、エレガントさあり、家庭用品に茶目っ気たっぷりな物語を込める英国人/日本人のデザイナー。シュールなタッチでじんわりと笑いをもたらしてくれるデザインが特徴
引用元  http://www.designboom.com/shop/baubles.html

Reiko’s objects play with wit, inviting you to participate in deciphering the narrative and idea behind the work. The objects charm and seek to play and build on everyday pleasures.
reikoのオブジェはウィットがあって、作品のウラにあるアイデアと物語を解読しませんかと誘われてしまいます。オブジェは魅惑的で遊び心をかきたてて毎日を楽しく!
引用元 http://www.eastlondondesignshow.co.uk/exhibitors/Reiko_Kaneko/

Kaneko1  鹿、犬、猫の3個セット

こういう風に映るのはわかるがこれは陶器製で、最初からユーモラスな顔を描いている。3個ずつのセットで94ドル(英国外の販売価格)でdesignboomで販売している(がもうクリスマスには間に合わない)。1個ずつでも売っている(14.95ポンド)。

【タマゴの兵隊達、ソファのお友達、足にょっき】
Reikoさんは若いけれど、すでに代表作と目されるのが「egg solders」。朝っぱらから笑わせてくれそうなシュールなエッグ・ホルダーである。プロトタイプの写真と販売向け商品の写真を載せた(08年1月より発売)。兵士たちがタマゴに立ち向かって殻を破ろうとする姿が微笑ましい。 

Eggcup  Eggcup_own

次は寒がりやさんにはお奨めな一品。Ultimate Sofa Comanionと名付けられたクッションで、手足がクッションの中に差し込める。寒いとき手足を突っ込める相手がいない人に。39ポンド/個。 

Grey_hands  Illustration_label2

わたしのイチオシはこれ。Blaue Blumeと名付けられたカップ。足にょっきをつかむなんて、ん~・・・好きです。28ポンド。在庫切れ中。いずれもこちらのHPから購入可。  

Laceteacup

【よく考えてみると・・・】
これらの作品、よ~く考えると深い。egg soldersでは、何に向かって兵士たちは戦うのだろう?兵士の装備をして三人で立ち向かう相手、実は半熟の卵みたいなヤワ。相手もまた殻だけ堅く見せたがる人々で、中身は平和な人なのかもしれません。じゃあなんで戦争をするの?

足にょっきはそのものずばりだと「すけべ!」。Blaue Blumeはドイツ語で“青い花”。「ロマンチシズム」「欲望」という意味もある。その青い花の意味を伝える日本の『青い花』(志村貴子作の漫画)では、少女同士の愛を描いている。う~ん・・・・そんな意味もあるのか。ウィットに奥行きのあるデザイナーである。

【Reikoさんはどんな人なのだろう】
ReikoさんのCV(学歴、業務履歴)を見ると、Central Saint Martins College of Artで3Dデザインを学び、2005年に卒業した。卒論のタイトルがいい。「Beyond the Smile/笑顔の向こうに」・・・なるほどね!と思いました。卒論通りのご活躍。

2004年から展覧会や展示会に出ている。2007年のロンドンでのHandled with Careという展示会(35ヶ国から163人のデザイナーによる展示作品500作品以上)からの2枚。 

Reiko_kaneko_img_2626 Reikokaneko_handled_with_care_from_

【勝手にアドバイス】
諧謔(かいぎゃく)という言葉をとんと聞かなくなった。「気の利いた冗談、ユーモア」と辞書にはあるけれど、かいぎゃくとわざわざ言うときは、噛みしめるとウラにあるおかしさに気づく、そういう苦くて甘いウィットである。

  ある若い男がいて、若いときに偉大な作家になりたいと話していた。「偉大な」とは
  どういう意味かとたずねられ、「世界中の人に読まれるもの、人々が心の底から
  反応するようなものを書きたい。人々が苦しみと怒りで泣き叫ぶようなものを」と
  答えた。その男はいま、マイクロソフトでエラーメッセージを書いている。

  (ワインバーグの文章読本より)

情熱と愚直は紙一重。物欲とエコはオモテウラ。どっちに転がるか、ウィット次第なのでしょう。でも(自分の心も含めて)まっすぐで動かせないときはウィットでいこう。今日は以上です。

訂正 Blaue BlumeのデザイナーはMs.Tina Tsangですというコメントを頂きました。
(汗かきかき) すみません、この末尾にて訂正いたします。ありがとうございました。


 http://www.designboom.com/snapshot/gallery.php?SNAPSHOT_ID=9&GALLERY_ID=525

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2007年12月15日 (土)

合理性と砂漠のティーブレイク tea tube

紅茶をどんな淹れかたをしますか?ティーポッドで茶葉が沈み、浮くのをじっと見て(ジャンピングとも言うらしい)・・・と優雅な人もいるだろう。ティーバッグをちゃっちゃっと上げ下げして終わり!という人もいる。それさえも面倒でペットボトルの紅茶を飲む人もいる。

人それぞれ人生もそれぞれなら、お茶もそれぞれである。お茶は間口が広く、しかも奥行きがある。そんなことを考えさせるきっかけになったのは、スマートに合理的にお茶を飲めるドイツ発の道具を知ったからだ。今日のテーマはひとりでも優雅に思いいれ深く紅茶を愉しめるグッズ「tea tube」。

【勝手にアドバイス Vol.295 合理性と砂漠のティーブレイク tea tube】
わざわざポットをつかって紅茶を入れるには、後片付けもたいへんですし、ティー・バッグでは多彩な茶葉を楽しむことができません。それなら。一杯分の紅茶の葉を計量し、美味しく入れる作業をひとつで行ってくれるツールができました。それがこのドイツの合理主義的発想とも言えるLeopold社の「Tea Tube」です。
引用元 http://www.assiston.co.jp/?item=1245

     

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ステンレス製のチューブのお尻を斜めにカットした形状で、そこを紅茶の袋や入れ物に差しいれて、紅茶の茶葉を適量をすくう。茶葉は閉じられたチューブの反対側に落ちる。チューブをお湯を注いだカップに入れる。しばらく待って、そろりそろりとチューブをマドラーのように回すと、チューブの穴を介して、茶葉とお湯が混じり合って、お好みの濃さの紅茶ができあがり。

   

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片付けもかんたんで、お茶をだす方の口のフタを外して、茶葉を捨てて水洗いで完了。非常に合理的な商品を考えたのはドイツ人デザイナーのMatthias Lehrさん、発売元はLEOPOLD社でNurembergで食器やワインアクセサリーを製造している。長さ16.2cm、直径1.6cmというペンライトサイズなので、お皿立てなどにちょこんと置けおけるし、オフィスでなら引き出しにも入れておける。もちろん日本茶、烏龍茶などにも。\2,940(税込み)

 

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   くるくると・・・。            Matthias Lehrさん

【紅茶の淹れかたを変えるtea tube】
合理性ばかりでなく、この商品のおもしろさは「マドラーのようにぐるぐる回す」ところ。ティーバッグは上げ下げして、お湯をきってポイ。昨日のブログでも触れた深澤直人氏は、ティーバッグの持ち手を樹脂のリングにして、リングを紅茶色に染めた。お湯がリングと同じ色、つまり「ちょうど美味しい紅茶色」になったら引き上げるという洒落た商品もあった。

tea tubeのぐるぐる回しもそんなおもしろさがある。イライラしたりアイデアに詰まったときなど、良い効果がありそう。お店で使ってもおもしろい。ほら、デートで相方がなかなか気乗りしないときってあるでしょう。「ポットにしますか?tea tubeにしますか?」なんて質問もいい。ぐるぐるで相手の気を惹くこともできるかもしれないから。    

41_1             Img55376767  
 Matthias Lehrさんデザインの何か。 茶筅。

直感でこれは日本の茶道からのヒントだと思った。茶筅(ちゃせん)です。それでこのデザイナーのサイトをあさったら、やはり!(上左)。何に使うかドイツ語でよくわからなかった。とにかく発想源は茶道であろう。お茶を点てるときは撹拌する。動かすことで美味しくなり、味を調整する一方で、精神的な効能がある。

【お茶という自由な飲み物】
先日CherryさんとYukaさんとランチを頂いた。若い二人と話すのは刺激になるが、世代の違いにときどき呆れることもあって嫌だぜ。嫌だなと思ったのは、話がなぜかサハラ砂漠に飛んだとき、2人とも『tea in the sahara(邦題はサハラでお茶を)』というThe Policeの名曲を知らなかったことだ。ショックではなかったが(でも有名な曲だぜ)、発表は1983年だから君たちは生まれたてか、ちっちゃかったからな。まあよしとするか。サハラのお茶の淹れかたはまた違う。 

070821_01  たっぷりと泡を立てて飲むサハラのお茶。

この写真はノンフィクション作家の島村菜津氏のエッセイ『サハラ砂漠でお茶を』から。モーリタニアの茶道はジャバジャバと泡立てる。tea tubeが使えるのか・・・なんて思えばさにあらず。緑茶を淹れたティーポッドを頭の高さからコップにめがけて注ぐ。ぶわっ泡立つ。そして泡だけを残してミント葉茶を淹れる。砂糖二杯。お茶の香りがいっぱいになるそうだ。島村さんのこのエッセイ、ラクダのチーズという話も興味深い。

【勝手にアドバイス】
お茶も処変われば淹れかたいろいろ。その土地や民族性を反映しているのがお茶なのである。

商品開発や店舗でのサービスでも「正統性」を忘れることも必要。正統性=正しいとされるお茶の淹れかたはもちろん尊重はするべきだが、たとえば茶葉の「ジャンピング」という用語自体、日本でしか通用しない言葉であるという(Liyn-anサイトに詳しい)。ひるがえってみれば茶道だって、最初は革命的な流行だったのだから。今日は以上です。

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2007年12月14日 (金)

“うふふ”マーケティングこぼれ話 代償、そして選択

今日は昨日2007年12月13日、ビジネスメディア誠に掲載した“うふふ”マーケティング 『ユニバーサルデザインはみんなを包み込む――Udea』のこぼれ話である。

リンナイ大阪ガスが手がけたユニバーサルデザイン(UD)のガスコンロ開発は手間がかかっている。開発期間は通常製品の倍ほどかけたとされる。もちろんコンロにUDを適用したのが初だという事情もある。次の商品開発では短縮されるし、他のガス器具への展開もスムーズにできるだろう。

Udeaは“UDの代償”もあって高級コンロで、決して安い商品ではない。UDゆえだけの理由ではないとしても。

【代償を払わない日本人】
Udeaの講演を聴いた『デザインイノベーションフォーラム2007』では、世界的な工業デザイナーの深澤直人氏の講演もあった。彼がプレゼンの冒頭に示した言葉は印象的だった。

 「日本人はものづくりの質を高めるために代償はいらないと思っている」

ミニマリストの深澤直人氏らしいシンプルなパワーポイントで、“代償”という二文字だけが映された。誠意あるデザインには代償がつきものだ、だが・・・というものだった。

代償には「払う」という動詞が付く。だから払っていただくものだが、払われないのが問題だと指摘された。払われないとなると省くしかない。あるいはそこをタダでやるしかない。タダでやって原価を販管費にもで付け替えなくてはならない。質を高めることを、省くかタダでやるのが正しいはずがない。

ちょっと独断的だが、日本のものづくり競争力を上げるポイントは“デザイン”にあると思っている。デザインとは、プロダクトの表ヅラだけをスケッチするのではない。機能や機構、素材や形状、利用環境とユーザー、購入者のプライド、そして企業の理念、これらを統合するクリエイティビティをデザインという。そこが起点で、設計や開発、生産、マーケティング、サプライチェーン、販売・・・という一連のビジネスプロセスを決める。成熟した市場において、質の高い商品で競争する際に取られるべきビジネスモデルの起点はデザインである。

代償を支払わない日本の社会風土が、ものづくり競争力を自虐的に低めているのではないか。深澤氏が投げかけたのはそれだった。だが第一人者の深澤氏は、比較的払ってもらっているデザイナーだとは思う(これ余計でした)。

 

Dif02
 http://www.toex.co.jp/compa/compa03.htm

【すべての商品にUDコンセプトが埋め込まれてゆくのが理想形】
Udeaはちゃんと言えば高級コンロシリーズ「DELICA」の中のひとつのバリエーションである。位置づけは次の通り。

 

DELICIA    : フラッグシップモデル
 GRiLLER    : お料理好き対象
 Udea    : 誰にでも使いやすく(高齢者対応)

フラッグシップモデルのDeliiaは標準の60cm、ワイドの75cmのサイズがそろい、ガラストップの美しさ、一枚モノで打ち抜きで作られたというステンレス製のゴトク仕様(これだけ相当高いと聞いた)。GRiLLERは料理好きを対象に、大人数にも対応できるワイドなゴトク、大火力と火力調整のしやすさ、ローストポークの作れるダッチオーブンが入るグリル・・・料理研究家のCherryさんも大納得の機能である。

    

Img070830_3  ダッチでグラタン。

UdeaはUDを追求する中で、2コンロという割り切り、操作性に優れるボタン類、安全性、丁寧な取扱説明書(写真やイラストを多用)に訴求ポイントをおいた。UDによって差別化したと言っていい。

だがこの3タイプのポジショニングは過渡期のものとも言える。UDコンセプトが独立してあるのがいいか、すべての商品に埋め込まれるのがいいかと言えば、正しいのは後者だからだ。「大家族・パーティ仕様」「セミプロ仕様」「お料理おまかせ仕様」「もう料理は作りたくないわ奧さん仕様」などの商品群があって、そのすべてにUDがあれば、これは凄い競争力である。

ターゲティングがしっかりして、しかも高品質。こういうものづくりこそ、日本の多くの製造業が目指すべき道である。

【スケールを追うか、クリエイティビティを追うか】
ユニバーサルとは"地球”とか“世界”という意味もあるので、ちょっと話を拡張したい。産業界を見て感じることは、世界は確かにフラットになりつつある。開発拠点は各地に設置され、生産はグローバル化し、販売は国境をまたぎ、そのためにM&Aが日常化し、企業は巨大なグループに収斂されていきつつある。製造業だけでなく、金融業も、IT通信も、ホテル業も、流通業も・・・地産地消が「地球生産、地球消費」という意味になりつつある。

たとえば足元のIT産業に目を向けても似た状況がある。ちょっと象徴的な言い方をすると、Oracle的世界観のタンカーに乗るか、Google的世界観の小舟に乗るか、である。

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Oracle的世界観とはERPとデータベースを中核に、あらゆるビジネスシステムを取り込んでパッケージ化する。ビジネスの掟は「スケーラビリティ」、つまりあらゆるものをワン・パッケージにする。ERPに向かってすべてのソフトウエアを集中させるのだ。ゆえにERPは統合型パッケージと呼ばれる。

一方でGoogle的世界観の中核にあるのはWebである。キーワードはオープン化、ビジネスの掟はクリエイティビティ。真ん中にあるウェブという全員参加のシステムは、創造力さえあれば、誰でも主役になれる可能性ある、分散型の世界観である。

非常に概念的かつ単純化した図だが、大事なことは、どちらのビジネスの道が自社にふさわしいか?IT企業ならそれを問うて社員に示さなくてはならない。社員もまたどちらが自分にあっているか、つまりどちらに乗るかを自問することである。社会的な良し悪しはもちろん、儲かるか儲からないも別にして、自分に合った方を選ぶべきなのではないか。合わないとアトピーのようにいずれお尻がムズムズする。

長くなりましたのでまとめます。UDのようなデザインという差別化で競争力を地道に付けて、いつかユーザーに正当な代償を払ってもらうことを認めさせる道のりもある。デザインは安価にすませて、安い地球流通市場向けの大規模な商品開発を歩む道もある。いずれにせよ、どちらか決めなさいというのが、日本産業界や日本人に問いかけられている。そんなことをUDから感じた。
今日は以上です。

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2007年12月13日 (木)

ユニバーサルデザインはみんなを包み込む――Udea

今日はビジネスメディア誠に連載している“うふふ”マーケティングへのリードです。

ユニバーサルデザインはみんなを包み込む――Udea
ブラジャーとガスコンロとかけて、ユニバーサルデザインととく。その心は“包容力”……って、ホントですか?
 

Pict0301  リンナイ社内製品展示より。

Udeaとの出会いは、2007年9月に東大安田講堂で行われた日経主催のデザインイノベーションフォーラム2007の場であった。講演のひとつ、リンナイのプレゼンターからユニバーサルデザイン(UD)に沿ったコンロ商品の開発について興味深いお話しがあった。UD原則をどのように実際の商品開発に適用したのか、経営の教科書を読んでやるカタチばかりの応用ではなく、苦労と知恵の詰まった開発物語に惹かれた。トライポッドの中川聰氏の指導にも興味をもった。リンナイの開発本部の洞谷さんと藤垣さんにお話しを伺って、わたしのUDの理解は深まった。

その同じフォーラムで、工業デザイナーの深澤直人氏は印象深い言葉を投げかけた。それは『代償』という2文字だった。 

 「日本人はものづくりの質を高めるために代償はいらないと思っている」

UDを商品の中に仕込んでゆくことは代償をともなう。だがUdeaの商品レベルの高さはそれがあるゆえだ。だが日本人はサービスもソフトウエアも監理もデザインも・・・およそハード以外に価値を見出さそうとしない。誠の連載では、ユニバーサルデザインの開発に絞ったので(ブラジャー話は不条理でしたが・・・笑)、明日は“代償”についてや、Udeaの商品紹介、コンロ商品のポジショニングなどについて、こぼれ話を書きます。今日は以上です。

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2007年12月12日 (水)

コクヨ ペンケース“C2”の発想

皆さんは仕事鞄に筆入れ(ペンケース)を入れて持ち歩いているだろうか?子どもじゃないから・・・胸ポケットの筆記具で十分だから・・・会社の引き出しやペン立てがあるから、といった理由で持ち歩かないかもしれない。

けれど出張の多い人、お客さま先に常駐で仕事をする人、社内の企画会議が多い人、胸のポケットに筆記具を入れられない人(つまり女性です)なら、ペンケースを持ち歩くのではないだろうか。何色かの蛍光ペンや消しゴム、付箋紙や小型の鉛筆削り、リップクリームや毛抜きを入れてもいいかも。

そんなターゲットにぴったりの“持ち運びやすく、入れやすく、そこで使うのに便利”なコクヨから発売されたC2ペンケースがテーマ。

【勝手にアドバイス Vol.294  コクヨ ペンケース“C2”の発想】
コクヨグループのコクヨS&T株式会社(本社:大阪市/社長:森川卓也)は、収納物を取り出しやすいトレー形状で、持ち運びにも便利な「ペンケース<C2・シーツー>(トレータイプ)」を12月10日に新発売します。
引用元 http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20071203-773.html

     20071203_05

コクヨがペンケースのユーザー調査をしたところ「書類などと一緒に持ち運ぶ時にしばしば落とす」「サイズがコンパクトなものは、収納物を取り出しにくい」(出所 同)という声を拾った。そこでこのペンケースにはぶら下げて持ち運ぶことができるストラップが付いている。さらにファスナーを開くと、道具箱のように左右がばっくりと開いて、中の筆記具や付箋紙などを探しやすく、取り出しやすくした。これはなかなか発想できない形状である。価格は892円(税込み)。

      20071203_06

【学生向け商品でもその発想は豊かである】
コクヨはきちんとユーザー調査をする会社のようで、この商品の発想源はこの調査だけでない。2006年暮れに発売したバナナの皮むきのようにペン立てになるものは、C2の原形ないし学生版と言っていいだろう。
 
    20061212_07

NEO CRITZ(ネオ クリッツ)
本体下部にPP製の芯材を入れているので机の上に立てることができ、ファスナーを開けて上部を折り曲げればペンスタンドとしても使用できます。消しゴムなどの小物を分けて収納できるように、ポケットを2つ設けています。大学生を主なターゲットに、おしゃれなツートンカラーに仕上げました

引用元 http://kokuyo.co.jp/press/news/20061212-654.html

【他社品も挙げてみよう】
デルフォニクス巻物型のペンケース。このケースの自由さは(挿入するサイズが合えば)何でも好きな文具を差し込めて取りだして使えることである。「オレ/アタシの文具ケース」かつ「大事にしている文具はこれ!」という主義主張ができるところが良い。1200円とリーズナブルな価格

    230106 230106_o1 

【発想源は“点”ではなく“線”】
これらの商品から感じるのは、ペンケースを「ペンを入れる」だけの“”の発想から、ペンケースをめぐる作業効率文具への敬愛プという使用プロセスの中での“”ないし“”の発想に持っていることだ。ユーザーに聴き取るだけではなく、ユーザーの使用シーンを想定して仮説をつくって開発している。

商品開発者はどうしても自分の作る商品が、ユーザーの生活の真ん中にあると思い込みがちである。それが近視眼の素になり、使用シーンのプロセスにあるニーズに気づかないことがある。ウチの会社の商品開発担当者も・・・と気になる管理職さんにアドバイスひとつ。肩書きを“プロセス開発者”という名前に変えてみよう。

【勝手にアドバイス】
会社の仕事がますますプロジェクト型になり、必要とされる時に必要とされる部署や会社へ出向くというフリーアドレスが当たり前になれば、文房具だけでなく、仕事グッズ一切合財を持ち歩く人が増える。そういえば会計士の多いわたしの会社のあるビルは、ドデカイTUMIの人が多い。どおりでね。

男性だけでなく女性も条件は同じだ。でも女性は文具だけでなく、各種の化粧用の液体や乳液や香料やペンシルや眼鋏も持ち歩かにゃなりません。何しろ電車の中でも立って化粧する人も多い。そこで、勝手にお節介で、デルフォニクスの巻物から発想を得て、“化粧ガンウーマン”ご用達「化粧品ベルト」を考案しました。

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 文具の代わりに、ベルトに弾丸をこめるような感じで、化粧品をベルトに挿しこむ

これがあんがい荒唐無稽でないのは、あのトリンプ箸を装着できるブラジャー(試作品)を開発したことでも証明される。オチない内に今日は以上です。

 Photo 071108_02

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2007年12月11日 (火)

ダイソンもどき?いえWestcottの鉛筆削りです。

わたしはあんがい鉛筆好きである。なぜ好きか、どこが好きか・・・とんがった鉛筆は気持ちよく、丸まったら丸まったでやさしい感じがする。といって、いつも鉛筆を使うわけではない。ちょろっとメモ書きに使う。

思いつきが浮かびやすいお風呂に入るとき、着替えの上の衣服の上にメモ帳を置く。思いつきが風を切るようにやってくるジョギングの時には、小さなメモ帳をポケットに入れて走る。夢の中では思いつきを書けないから、側の机の上にメモ帳を置いて寝る。その時々、メモ帳に書く筆記具はチビた鉛筆である。失くしても惜しくないし、ポケットに入れて走っても邪魔にならない。チビ鉛筆がメモ・パートナー。

鉛筆削りもチビで300円くらいだったSTEADTLERのモノを使っているが、今日紹介するマニアックでオンリーワンの鉛筆削りには惚れた。

   4729619 http://freiheit-web.com/?pid=4729619 

【勝手にアドバイス Vol.293 ダイソンもどき?いえWestcottの鉛筆削りです。】
Westcott iPoint Electric Pencil Sharpener; Compact, contemporary design offers hands free operation. Auto feed and self sharpening?simply place the pencil in the sharpener and let the iPoint? do the rest.
引用元 http://www.shoplet.com/office/db/ACM14203.html#
(拙訳 WestcottのiPont電動ペンシルシャープナー、コンパクトでトンがったデザインで、鉛筆を入れたらあとはおまかせ。上部の穴に鉛筆を入れる、自動的にフィードされ削りが始まり、終わったら鉛筆は上がってくる

  4729619_o2 バラすとこんなセット。

まるでダイソンのミキサー?(笑)という人もいるだろう。黄色の動力部とケースが透明なところが似ている。土台があるところはミキサーそっくり。これで鉛筆削りなのだろうか?見たこともないデザイン。

  削る動きを見たい人はこちらを(短い=30秒以内=だからぜひ見ましょう!)

鉛筆の動きがどこかユーモラスで、あ~削ってる、削っている・・・鉛筆のお尻がぐるぐる回る。削っていくに従ってだんだん下がり、削り終わって自動的に上がってくる。終わりました!取ってよ、と鉛筆が言っているかのよう。カスが黄色い回転動力部と透明のケースの間にたまっていくのを見るのもリアルである。たまったカスはゴミ箱に開ける。汚れは洗うか拭くかで落ちる。AC電動式。

 Ipoint_sec_about_201 Ipoint_sec_about_202 Ipoint_sec_about_203   
 全自動            マニュアル           ミニ

iPoint製品は3タイプあり、出し入れオートフィード機能付き(タテ110×ヨコ110×高さ190mm 約11,812円)、ミニ(単Ⅲ乾電池駆動 85×85×130mm 4,935円)、マニュアルフィード(詳細サイズ不明なるも高さオートフィードより低い)。価格はいずれもこだわりの輸入文房具店フライハイト。この文具店の隠れファンです。

【なぜこんな鉛筆削りをデザインしたのか?】
Westcottブランドの製造元はAcme Unitedという米国の文具メーカー。定規やメジャーで知られる歴史のある会社である。フライハイトにも裏面コルク張りのおしゃれな定規がある。

"When we looked at the sharpener category we saw nothing but boring, bland designs that quite honestly did not belong in today's office environment," said Walter Johnson, CEO and Chairman of Acme United Corporation. "We wanted to create pencil sharpener that would be 'WOW' and would bring an element of fun, design and functionality to the product category... we think we accomplished all those objectives, and more, with iPoint."
引用元 http://www.acmeunited.com/ipoint/ipoint_why.htm
(「鉛筆削りの商品カテゴリーを見回しても退屈なモノばかりだった。今日的なオフィスデザインにマッチするモノがなかった」とAcme社のCEO Walter Johnson氏は言う。私達は“わぁ!おもしろい鉛筆削り”と叫んでくれて、もちろん機能的にも優れたモノをつくりたかった」)

    Ipoint_sec_toppicwhy2198x198ゴリゴリ。

この鉛筆削りなら、ゴリゴリする動きを見ていて飽きない。削りカスが落ちるのもおもしろい。フツーの鉛筆削りだと挿してゴリゴリしてトンがらせて・・・で終わり。合理的ではあるが、黒板拭きの白墨カスの吸い取り機械みたいに味気ない。だがWestcottのヤツは、どこか昔の手動式の鉛筆削りの感覚を思い起こさせる。こりこりに味わいあり。

iPoint鉛筆削りはThe Chicago Athenaeum: Museum of Architecture and Designから2006年のグッドデザイン賞も受賞している。

Acme Unitedのウエブサイトにこんな案内があった。“あなたの机周りの写真を撮って送ってください、ベストなデスク・フォーメーションにはiPointを差し上げます”キャンペーンだ。

【勝手にアドバイス】
鉛筆を削るという行為には、自分を新たする、研ぎ澄ましてゆくという感じがある。だから鉛筆好きの人のデスクの上では鉛筆削りはコアアイテムかもしれない。

デザイン・グッズとは品を変えるだけでなく環境を変える力を持つ。ひとつ変われば皆変わる、いや変えなくちゃ、という気持ちにさせる力があるのがほんとうのデザイン・グッズである。この鉛筆削りがコアアイテムなら、デスク周りを変えたくなるだろう。鉛筆もこだわりたいし、ペンケースも変えたいし、消しゴムもこだわりたい。修正テープはあの品に・・・と。たかが鉛筆削り、されどである。今日は以上です。

    333  
     おまけ。芝の鉛筆でも刈ってくれるだろうか?(タイランド製)

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2007年12月10日 (月)

ラモス監督 リアルなロマンチスト・リーダーへの変貌

今日は隔週で書いているぷろこんエッセイからの転載です。筆者が書き続ける限り、
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 7連敗後、連敗はない。「監督も自分のやりたいことを捨て、勝ちにいくようになった」
とGK高木は言う。

      J1復帰を決めた東京ヴェルディ1969 ゴールキーパー高木義成選手談
      2007年11月28日 日本経済新聞

 サッカー評論家セルジオ越後氏は「今年のJリーグは傑出した選手がいなかった
と2007年シーズンを総括した(1)。選手について言えば「そうかな」とも思うが、監督に
ついて言えば今年は話題は豊富だった。

 まずまずの成績を上げながら11月に脳梗塞で倒れたオシム氏、後を継いだのは
岡田武士氏で、加茂監督解任で急遽日本代表チームの後釜になった9年前と似て
いる。オシム氏の後、ジェフ千葉の監督を“世襲”した長男のアマル氏でチームは
まとまらず、シーズン終了後解任された。横浜FCでは高木琢也監督がクビを取られ
たが生贄にならず降格した。クビになった監督と同年齢(40)の現役選手三浦カズ
は、浦和レッズのオジェック監督に最終戦でキツイ一撃を浴びせた。

 だが最大の注目監督は、J2でスタートダッシュの4連勝しながらもその後7連敗し、
辞めるか辞めさせられるか、絶対絶命と思われた中でなぜか踏みとどまり、その後
連敗なく勝ち続け、J2リーグ2位でフィニッシュ見事にJ1へ返り咲きした東京ヴェル
ディのラモス瑠偉氏である。

 選手時代はすぐにカッカして激しいプレーも少なくなかった。「ラモスを冷やせ」と
いうエア消炎剤のCMコピーは秀逸だった。ラモスは冷やされたから勝てるように
なったのか?やはり沸騰するハートゆえだったのか?「サポーターよ、ひとつなれ」
「選手は勇気と自信をだせ」と言い続けての昇格。連敗を止め、上昇するきっかけは
何だったのか。

             ○○△○○●●●●●●●

 この文章の区切りの「○△●」は開幕からのヴェルディの勝ち、引き分け、負けを表
している。いくらJ2が試合数が多いとはいえ(2007年は48試合)4勝後の7連敗。プロ
野球のシーズンに置き換えると20連敗ぐらいのイメージ。

 「東京V6連敗、ラモス次戦辞任覚悟」「ラモス惨敗7連敗、事実上の解任」

     6ssc0704302ns
     http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070430-191857.html

 スポーツ紙は6連敗後の試合終了後、顔を覆って、控室に向かって通路を歩く
ラモス監督の写真を掲載した(2)。痛々しかった。消炎剤をかけたら消えてしまいそう
だった。4月29日の鳥栖戦は1-2だが、監督がクビをかけた5月3日の水戸戦は1-5で
ある。最悪のスコアである。

            ○○△○○●●●●●●●・・・連敗トンネル

 「この悔しさはドーハの悲劇以来だ」 6連敗後のラモス監督のコメント。

 J2最強のストライカーのFWフッキ(07年は史上最多タイの37得点)とMFのディエゴ
に頼りすぎて、そこからボールを奪われては失点するパターンが繰り返された。この日
も同じだった。「味方なのにパスが出せない」試合を繰り返した。ラモス氏は試合後、
バスに乗る前にサポーターに呼び止められて20分も話し合った。「次は勝つから応援
してくれ」。だが・・・。

 次の試合結果はもっと無残だった。オウンゴールでリード後、前半2点、後半3点という
大敗だった。得点源の二人(フッキ、ディエゴ)を共に累積で出場停止で欠いたとは
言え、リードしながら勝ちをあせり、コチコチになって加点された試合と評された。

 「“ゴメンね”とふがいない試合をわびた」。ラモスがわびた相手は水戸の前田監督
 である。(3)

       7ssc0705045ns
       http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070504-193657.html

  7連敗はひどい。だが浮上のきっかけはこの6連敗目から7連敗目にあった。2つの
連敗の間に、ヴェルディの今期の昇格までの道のり決めた転換があった。それは3つ
の変化である。選手たちの変化、ラモス監督の変化、そしてフロントの変化。だから
ひどい負け方ではあったが、7つ目の負けには価値があった。

            ○○△○○●●●●●●●○ その変化とは・・・

 まず選手の変化。「この2日間やり方をちょっと変え、「みんなが“このやり方を結構
やりやすい”と言った」(4)。2日間とは4月29日の鳥栖戦から5月3日の水戸戦まで
ある。1日休養日として2日間が練習日。元日本代表監督だったオフト氏のコーチング
を柱谷哲二コーチと額を突き合せて思い起こした(5)。

 サッカージャーナリストの後藤健生氏が言うように、監督職とは“ロマンチスト”と
リアリスト”の間で揺れる職業である(6)。現役時代熱いプレーのラモス氏が、リア
リストであるわけはない。「FWフッキとMFディエゴによる美しい勝ちかた」・・・選手にも
ロマンを求めたのは想像にかたくない。

 だが6つ連続の負け。ロマンを捨てリアリズムに転換せざるをえない。勝つために
選手を直視するようになった。それが選手にも伝わった。だからこそ選手は「このやり
方をやりやすい」と言った。だが2日ではしょせん付け焼刃である。実戦で表現できる
はずがないから、負けた。攻めの軸の2人も欠けたから得点は実質ゼロだった。

 フロントは選手と監督の変化を察知した。ラモスは変わったぞ、選手もそれを感じた
ようだ。その情況をフロントは察知したからこそ、目の前の試合で1-5で破れても、もう
1、2試合我慢すれば、グラウンド上に変化が表れるのではないか。そう判断して7連
敗でもラモス続投のサインを出した。FWとMFの軸が戻る次節の京都戦に賭けた。

 京都戦後メディアから、なぜ続投決断をしたのか」と訊かれた小湊義房常務(東京
ヴェルディのフロント)はこう答えた。

 「距離感でしょうか。(監督がスターだという距離感が縮小したこと) それが
 京都戦で180度変わったわけではないけれど、ある程度は縮まっていたと思う。(
7)

 賭けは成功し、5月6日の京都戦は4-1で快勝した。辛口のメディアは“勝ったが
FWフッキ(ハットトリック)とMFディエゴ(1点)頼みに変わりなし”と書いたが、失点1
の堅守にこそ注目すべきだ。その前の試合は5失点。それを1点で抑えたことは
「自分たちのやり方」が板についてきたからだ。

             ○○△○○●●●●●●●○・・・その後連敗なし。

 ロマンだけでは勝てない。そこにリアリズムがなければならない。理想のチーム像
をもちながらも、今の戦力でできることを直視する。まずリーダーとして大切なのは
“自分にロマンがありすぎるか”に気づけるかどうか。

 危急存亡のときはロマンが必要。ロマンとは“自分の分身”である。カリスマと呼ん
でもいい。あらゆるシーンで自分の分身でチームを勇気づけなくてはならない。だが
危機を乗り越えるときには、リアリズムへのシームレスな移行が必要なのである。

 7連敗からの勝利は、ラモス監督主役から柱谷コーチ主役へバトンタッチした瞬間
でもあった。正式に監督職から身を引き、柱谷コーチが昇格したのは、もっとリアリ
ズムに傾斜する必要があるからだ。J1昇格後の弱小チームに必要なことは、華麗な
勝ち方ではなく負けないことだから。それを悟りラモス氏は身を引いた。

 けれどロマンがあるフリをして、陳腐なリアリズムだけのリーダーはゴマンといる。
ロマンからスタートして、ひと皮むてリアルなロマンチスト・リーダーになる―それが
リーダー最強の方程式である。そこに到達したのがラモス氏。少し休んでもらって
から、またどこかで監督をしてほしい。

引用元
(1) http://blog.nikkansports.com/soccer/sergio/
(2) http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070430-191857.html
(3) http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070504-193657.html
(4) http://www.jsgoal.jp/news/00048000/00048000.html
(5) 日本経済新聞 2007年11月28日
(6) http://news.goo.ne.jp/article/hatake/sports/hatake-20071128-01.html
(7) http://www.jsgoal.jp/photo/00022800/00022807.html

今日は以上です。

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2007年12月 9日 (日)

コンセプトでSWEETにSWITCH!笠尾美絵

先週日曜日のテーマは布のコンセプトショップ coccaだった。それを書いたらすかさずCherryさんから「スウィートにもコンセプトがあると言っている人がいます!とコメントが入った。苦いだけが人生さ・・・と日々ブロガーのわたしには甘い世界は似合わない。などと鼻をくくって“スウィーツのコンセプト”のウェブサイトを見たら・・・凄い。打ちのめされた。

     20061219_chandelier  クッキーのシャンデリア!
 
700枚のクッキーで作られたシャンデリアからはシナモンのよい香りが!”こんなAha!をスウィーツで作ってしまうのは、広尾のアトリエSWEETCHを主宰する笠尾美絵さん。今日は甘い?コンセプトをテーマに。

【勝手にアドバイス Vol.292 コンセプトでSWEETにSWITCH!笠尾美絵】
SWEETCH は、コンセプトをスウィーツでカタチにします。
スウィーツに関するあらゆるオーダーに、こたえていきたいと思います。何なりとお問合せください。

引用元 http://www.sweetch.jp/aboutSWEETCH/about.html

    Sweetch_kasao 笠尾美絵さん
 
カタチとは「オーダーケーキ」「スウィーツ中心のケータリング」「ウェディングの焼き菓子」「企業のノベルティ」「ワークショップやレシピ開発」「撮影用美術品」「オブジェやディスプレイ」・・・もちろん「カフェやレストランのデザート」も受ける。

    20071023
     IID(世田谷ものづくり学校)3周年記念パーティのケーキも豪華絢爛。

これを産みだすコンセプトをどう感じとり、スウィーツに料理するんだろう?

【おばあちゃんbagというコンセプトのスウィーツとは】
世田谷ものづくり学校で開かれている「庭仕事の楽しみ」という手作りワークショップがある。2007年9月に行われた第18回のワークショップのテーマは『45RPMの布でつくるおばあちゃんbag(甘味つき)』だった。45RPMは素材にこだわる若い世代のファッションブランド。同社のサンプル布のあまりを使っておばあちゃんbagをつくる。

 Photo  Barbag3 
  http://www.r-school.net/program/workshop/vol1845rpmbag.html

ワークショップ主宰者のひとり石田紀佳さんからテーマや内容を聴いて、笠尾さんが“(甘味つき)”のケータリングのためにつくったのは、“豆腐と抹茶のしましまシフォンケーキ”である。「おばあちゃんと45rpmのイメージ」を元につくってくれた、と石田さんはイベントの模様で書いている。

    20070918_niwashigoto  豆腐と抹茶シフォンケーキ

コンセプトづくり(発想)の元はいくつかあった。まず若者向けブランドなぜか“おばあちゃんバッグ”というミスマッチである。若さと老いのガチンコな出会い。そしてコーヒーや紅茶ではなく「お茶を淹れる(春に収穫して乾かしたスギナやドクダミ、ササなどと、朝採れのフレッシュヨモギだった)」も情報だった。

まずおばあちゃんというイメージは豆腐や抹茶という素材につながった。それをどう活かすか?バッグづくり、布、若さと老いのガチンコ・・・そうだ、シフォンケーキがある!だったのではないか。シフォンケーキのシフォンは“絹織物”という意味で、それが布バッグに通じる。またシフォンケーキ自体のレシピは、卵白とサラダ油だけでつくりベーキングパウダーなしという純粋さ。このレシピは発表当時革新的だったいうから、45rpmブランドへのオマージュでもあり、老いとのガチンコにぴったりだと考えたのではないだろうか。

状況証拠だけで想像したので間違っていたらごめんなさい(笑)。でも笠尾さんがこういう思考でコンセプトを泡だて器でせっせと練ったのは間違いない思う。

【スウィーツの固定概念を壊したい】
栄養士学校からパティシエを経て独立をされた笠尾さん、店舗のパティシエではお客さまの顔が直接見えないので、オーダー専門にシフトした。オーダーを取るときは「必ず電話などでお話をして、お客様が思い描くようなスウィーツを相談しながら決めていくようにしています」 (引用元 ルームフレーバーインタビュー)。

 Titlecampaign_01  “おっきぃクッキー” 
 ルームフレーバーのウェブサイトでプレゼント(申し込みは終わり。残念)

インタビューで「伝えたいことは何ですか?」の問いに笠尾さんはこう話す。

 Interview_01  

「SWEETCH」という言葉は、「SWEET」と「SWITCH」という言葉をかけています。“Let's change our way of thinking about sweets!”にあるように、“スウィーツはこういうものだ”ということに捕らわれず、様々な角度から考えて、いろんな可能性があるということを提案したい。お客様には、スウィーツの新たな一面を知ってもらって、楽しんでもらいたいですね。
引用元 同上

【勝手にアドバイス】
海の幸にiPod shuffleを添え、波の音を聴かせて食べさせるレストランが英国にあったが、美味しさには「わぁ!キレイ!」「香りが素敵!」「こんな作り方、おもしろい」という感動が憑き物である。その感動の根っこには“コンセプト”がある。同じ素材、似たレシピでも、コンセプトがあれば調理表現は違ってくる

コンセプトはお客さまのお話をうかがい、何をやりたいのかエッセンスをつかみ、自分の“引き出し”を開けて、何がいいかなぁ~っと素材と調理方法をひらめく。こういう作業である。わたしのようなときどき料理派は、懲りすぎると焦げつくこともあるので用心しなくちゃ。今日は以上です。

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2007年12月 8日 (土)

エコスクール~循環社会を学校で教える法

エコスクールなる文部科学省の取り組みを知っているだろうか?お役所だからエコスクール=“環境を考慮した学校施設”と格式ばった表現になるが、「環境に配慮した学校施設や、環境に配慮した活動に取り組む学校」をいう。施設と学習、さらに学校外活動でエコ教育をしようという良い取り組みである。

1997年から始められたというからすでに10年目、全国で500校以上が認定されている。役所ぽい“認定”というのもちょっとひっかかかるけれど(施設整備の場合予算付けが必要)、子どもの頃からのエコ教育は良いことであるので、2つの事例を書いてみたい。

 

002 余白が大きくてすみません。

【勝手にアドバイス Vol.291 エコスクール~循環社会を学校で教える法】
きっかけは、『1997年に文部省と通産省が協力して「環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進に関するパイロットモデル事業」を実施。公立学校を対象に、環境を考慮した施設整備を推進』というものだった。
引用元 http://eco.goo.ne.jp/word/ecoword/E00077.html

施設面では太陽光発電や太陽熱や風力など自然エネルギー施設づくり、省エネ(断熱化、日除け、雨水利用)、自然共生(屋上緑化)など。運営面では実体験(堆肥づくり、ビオトープのお世話、エコクッキング等)を通じた環境教育、そして理科・技術家庭・社会での環境授業である。授業だとZzz・・・だし、施設整備だけでは省エネ優等生学校で終わり。だからなるべく実体験を通じた環境学習にしないとダメである。

【安城市立安城西中学校では】
ところは愛知県の安城市。市立の安城西中学校は1997年度から始まったエコスクールのパイロット・モデル事業でモデル校に指定され、さらに98年に校長として神谷輝幸さんが着任されて以来、ずっと環境教育に力を注がれている。 

Photo  神谷氏。

まず環境教育の場として、ひとつの教室を「エコサイエンスルーム」として拠点をつくり、ベランダには太陽光発電や、その部屋の屋上に風力発電設備を設置し、自然エネルギーを学ぶ学習の場としている。

【学び方を学ぶ】
各学年のテーマからしてエコである。 

 1年:「森林・炭焼き・水から矢作川~明治用水の流域社会を考える」
 2年:「身近なごみ問題を通し、地域の自然環境を考える」
 3年:「地球人としての生き方を考える」

この学校の周辺は田舎というか自然がいっぱいらしいから、“森林”はわかる。ごみ問題もフンフン、地球人・・・なるほど。だが炭焼きって何?

【循環社会を教える中学校】
校長の神谷さん、NPO法人 森を再生する会の理事長をつとめている。その会では炭焼き・森づくりから地球環境を考えることを実践している。だから学校内だけの活動にとどまらず、地域の環境サイクルづくりが教育に組み込まれている(授業としては総合的な学習の時間で実践)。

・七夕祭でをたくさん使い廃棄物となった。その竹を焼却処理するのは疑問だと言ったのは生徒である。そこで校庭に炭焼き釜を作って炭にすることにした。その炭は農業用水の浄化用に使われた。浄化された農業用水を校庭に引き、ビオトープをつくった。
・さらにこの学習は校外に出た。矢作川をさかのぼり、上流の長野県根羽村でブナを植林した。そのブナの間伐材などがまた炭焼きができた。
・水だけでなく給食の残飯を堆肥化し、校内の自然農法農園で使用している。
・ベランダの太陽光発電による電力で地下水をくみ上げ、その水を冷房に使うというアイデアも生徒から出て実現した。
参照元 http://www.ruralnet.or.jp/syutyo/1999/199911.htm
参照元 http://www.eeel.jp/teachers/kyozai/db_kekka2.php?kaisetsu=&category1_id=&category2_id=B045&category3_id=&contentstype=&target=&key=&cantents_id=191

ここまで循環型社会づくりの生きた学習ができている学校は少ない。

【校庭改善を通して学ぼう!】
もうひとつは校庭改善“校庭改善を通して学ぶラーニング・スルー・ランドスケープ)”である。荒廃した学校に手を焼いたイギリスで始まった「造園家やデザイナーや父母などの参加・支援も得ながら校庭改善を行う活動」。 

101 校庭?

実際の校庭改善に当たっては、アスファルトをはがすのを保護者が支援したりするが、子ども達も秘密の基地や隠れ家のトンネルは柳の木で自分達で創る。そうしてできた校庭は野外学習の場に使用され、植えられた木々は生物のゲーム的な学習にも用いられる。

引用元 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/03/020329/04.htm 

108  107
 地域の協力で成り立つ。      土いじり。 

106 1010
 迷路もつくっちゃう。                種も集める。

大切なことは子どもたちが手や足を動かし参加することである。自ら校庭をデザインできるなんておもしろい。「こんな校庭がほしい!」そんな実践ができるような自由な気風こそ文化省にほしい。
参考 http://www.eeel.jp/data/area/examples/10.html

【勝手にアドバイス】
ゆとり教育、学力低下、いじめ、不登校・・・いろんな問題が教育にはあるのだろうが、エコからの問題解決もあっていいと思う。安城西中のようにエコをサイクルとして実践できるのが理想的である。英国の学校のように校庭を草原にするのもおもしろい。

ともかくエコ理念なき設備投資は大きな疑問。ソーラーパネルだけで何がエコ教育なんだろう?それに都会にはそもそもエコ資源は少ない。もちろん校庭の芝生化や屋上芝を張ってヒートアイランド現象を和らげるのもいい。けれど、それだけでエコサイクルにはならない。だから、エコスクールは校外や田舎重点投資をすればいいと思う。

その代わり、都会の学校は田舎のエコスクールに泊りがけで“エコ校外学習”するといい。そのお金を補助してあげたい。エコを通じた交流がたとえクラス単位でもいいから。遊びだけの修学旅行をやめて、田舎の学校と学習体験を交換するのは新鮮だと思うのですが。今日は以上です。

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2007年12月 7日 (金)

“うふふ”マーケティング こぼれ話 贈り物は参勤交代を越えて。

ビジネスメディア誠に書いた『贈る人も贈られた人もわくわくできる――“仙台小箱”に隠された秘密』。その大当たりを知ったのは昨年(2006年)の中元だった。その頃ブログにもちらりと取り上げたことがあった。なぜ単純な三段重ねにしただけの贈答品がヒットしたのか?疑問に思ったからだ。そのときは深く考えず書き飛ばしたけれど、疑問はそのままだった。

【大ヒットの数値を振り返ると】
大ヒットを数値でまとめておくと、次の通り。 

 06年 中元 9700個
 06年 歳暮 2万6000個
 07年 中元 (未確認だが1万個超は間違いない)
 07年 歳暮 目標2万9000個(asahi.comのニュースより)

百貨店自体の規模も違うし、取扱品種の数量も違うので東京など大都市の百貨店とは比較はしにくいが、「3000個も売ればヒット」といわれるぐらいだから、そのヒットぶりは凄い。藤崎の今年のお歳暮のカタログには仙台小箱が実質的に先頭バッターである(見開きで黒澤一門米、仙臺味噌、福治郎の納豆のこだわり商品紹介が各1ページあるが)。破格の扱いである。その後のページも派生商品の仙台じまん、仙台日誌、仙台ゆらり(母宛に一品申し込んだ)と続いて、一般ギフトになる。売りの序列がはっきりしている百貨店ならではである。

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 http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/image/img/news/2007/20070530011jb.jpg

【小箱のヒットは百貨店の原点の競争力向上に通じる】
ヒットの良いところは、企業の競争力の原点を呼び覚ますことである。

百貨店という販売業態には“縛り”がある。製造元と販売者の“綱引き”と言い換えてもいい。百貨店の商品バイヤーが自らの目利きで商品を選定し、自主企画を売る場でありたい。それが百貨店としての使命でもある。

だが百貨店の商品への目利き力が落ち、売上が落ちると売場の主導権が製造・供給元に移る。百貨店がテナントの場所貸しになってしまう。場所貸し勝負となると、デベロッパーの運営するショッピングモールに遠く及ばない。数百年生き延びてきた百貨店業態が廃れつつあるのは目利き力が落ちたからである。

仙台小箱は自らの目利きでチョイスするパッケージングの点でも、百貨店という業態の本来への回帰となった。これこそ藤崎だけでなく、他の百貨店が財産にすべき点であろう。

 Item767p1_2  
 原点は『新三越本店』 山口晃氏作品
 http://em.m-out.com/ec/html/item/001/001/item767.html

【わくわくも下心あると嫌な気持ちになる】
「ヒットのなぜ」について、贈る人ともらう人の心の接点から書いたのが誠への寄稿である。

わたしがわくわくしたのは「何が来たのだろうか?検分しよう」という浅ましさだけでなく、小学生の分際で三文判とはいえ“一家を代表して”判子を押すことにもあった。そんな機会は中元とお歳暮ぐらいしかなかったからである。母も兄もいない、シンとした部屋の畳の上に、お歳暮や中元を重ねる。眺める。そして中身を検分する。ギフト券や電子ギフトポイントを否定しないけれど、あのときの“頂いた”という感じには遠く及ばない。

一介のサラリーマンだった父に、とりわけたくさんの中元・歳暮が届いたわけではない。そのころ(昭和40年代くらい)まだ盆暮れの贈り物習慣が当たり前の時代であったから、世間並みには届いていた。電力会社でダムや橋梁を設計し、現場所長をしていた父には、発注主の現場代表として協力業者さんからのお届けが多かったかも知れない。

だが一度だけ、父は頂いた贈り物を贈り主に突っ返したことがあった。

子どもの時分なので詳しくは覚えていないが、ひとことで言えば「賄賂」だったのであろう。あるいは貰うとある約束をしなければならない縛りがあったのかもしれない。「これは送り返しておきなさい」と父は母に言った。頂き物は高価なものだったはずだ(賄賂なんだから)。だが惜しいと思うよりも、その時は父よりも先に中身の“検分”をしていなかったことにほっとした。

贈り物には良い物もあれば悪い物もある。最近の某省の贈賄事件だけではなく・・・。

【恋人同士のギフトでも・・・】
だが贈り物なのだから、根は良いはずである。クリスマスはその最たるものである。ジムだってデラだって(O・ヘンリーの『賢者の贈り物』の夫婦)相手を思えばこそすれ違ったのだから。

恋人同士の贈りあうギフトも、お互いを知るはずなのに、考えれば考えるほどむつかしい。相方は喜んでくれるだろうか?相方は持っていないだろうか?相方はいつかXXXが好きだと言っていたが、口先ではないだろうか?

数々の疑問が、「わたしは、相方のことを、実はどこまで知っているのだろう?」につながる。何(十)時間も考えて「これ!」と思って買った品が、必ずしも喜ばれないばかりか、ギャップを露呈させることもある。その時、贈り物は残酷なリトマス試験紙になる。

むしろこう考えよう。感じ方、価値観、生まれ育ち、性格、好き嫌い、生き方・・・いろいろなことに、すれ違いがあったとしても、贈り物はそれを知るきっかけにもなる。ギャップは明らかになるからこそ埋めることもできる。

・・・と考えれば、すれ違いを楽しむのがほんとうの贈り物なのかもしれない。儀礼ギフトもしかり、パーソナルギフトもまたしかり。賢者たちの教えは普遍的なのだ。

今回の連載、果たして読者への贈りものになっただろうか?書き手とのすれ違いも微笑んで済ませてもらって、来週もまた読んでいただくという“参勤交代”になればよいけれど。今日は以上です。

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2007年12月 6日 (木)

贈る人も贈られた人もわくわくできる――“仙台小箱”に隠された秘密

今日はビジネスメディア誠に連載している“うふふ”マーケティングへのリードです。

郷好文の“うふふ”マーケティング:
贈る人も贈られた人もわくわくできる――“仙台小箱”に隠された秘密
儀礼ギフト市場が縮小する中、異例のヒットを飛ばしている人気の商品がある。仙台の百貨店が販売しているもので、名前は「仙台小箱」。他のお歳暮・お中元と何が違うのか? ヒットの理由を解き明かしていこう。

贈り物は、ときに厄介なもの。相手の好みを知っているならまだしも、仕事上の(表面的な)付き合いしかない人、就職の世話をしてくれた父の知人、結婚以来ほとんど会わない仲人さん・・・こういう人々への贈り物は儀礼レベル9.5ぐらいである(10点満点中)。儀礼感情が高まれば高まるほど、贈り物選定に“勘定”が入ってくる。つまり・・・気持ちよくないのである。

マーケットとしは儀礼ギフトは廃れ、その分パーソナルギフトにシフトしてきたと言われて久しい。だが儀礼もパーソナルもきっちり分けられないこともある。礼もあれば付き合いもあるし感謝もある。恋人同士のギフトでないかぎりアレコレ悩むことが少なくない。

ン、まてよ・・・たとえ恋人同士のギフトだって、贈り合ったものがすれ違いのきっかけになることだってあるだろう。O・ヘンリーの『賢者の贈りもの』のような美しいすれ違いではなく、ギフト品の選び方相方とのギャップを見つけたり、“生まれや育ち”を見透かしてしまってちょっと冷めたワ・・・なんてことがありますよね(わたしだけではないはずだゾ)。

明日はそんな贈り物のこぼれ話をいくつか。今日は以上です。

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2007年12月 5日 (水)

3つのタイプ別 貯金箱相性診断

貯金を始めようかな、となんとなく思った。それには外的な要因2つと内的な要因がある。まず同僚のTomoyoさんが、イタリアンデザインのスタイリッシュな貯金箱を買ったのを知ったから。リアルでしかもかわいい、豚ではなくて牛なのである。

さらに同僚のMakiさんも「わたしも貯金しているの!」という爆弾発言をした。なぜ爆弾なのかというと、彼女と貯金がミスマッチだからだ(失礼+ごめん+でも意外だったの!)。何か心境の変化がありと見た。

内的要因とは、ある個人的な夢を持ち目標を立て、それに日付を入れることにしたから。ちょこっとずつの貯金では到達しないかもしれないが、ちょこっとずつやるのが夢到達のコツである。ちょうどブログを書くように毎日コツコツ。力まず、あせらず、たゆまず。今日は気になった貯金箱を中心に貯金の効用を考えたい。 

              Trussnet617_1a  牛部分。 

【勝手にアドバイス Vol.290 3つのタイプ別 貯金箱相性診断
デコラティブな牛のセラミック製貯金箱(カウバンク)です。ボディはカラフルで、フラワーやドットなど、イタリアデザインらしい、アーティスティックな牛です。形はリアルに再現され、お腹にはしっかりお乳も付いています。貯金箱としてはもちろん、斬新なインテリアのオブジェとして、お部屋を彩ります。背中から入れてお腹のフタから取り出すタイプです。
引用元 http://www.truss.jp/2/16/24/0/617

           415_1

Tomoyoさんが某所のビレッジバンガードで買ったのはこれである。を見たときひと目ぼれして、ビレバンの店長の袖を引っ張ってコレコレ!と言ったとか。他の色があるのにもかかわらずこれが欲しい!と。

とするとTomoyoさん、これを買った理由は「カワイイから」だろう。貯金という用途は二次的で、この貯金箱のデザインと色づかいとリアルさがかわゆいからで、早くCash Cowになぁれ!と(お金を)入れるより、毎日愛でているのではないかと思う。彼女はなかなかロマンチストだから。(2100円)

【貯金箱に入れるものとは・・・】
風水カラーの5色バリエーション。★手をかざすと、目に取り付けられたセンサーが感知し、自動的に口を開閉。コインを表情豊かにパクパク食べる、ユーモラスで美しいデザイン
引用元 http://store.shopping.yahoo.co.jp/trend-walker/1414-0104.html     

                Trendwalker_14140104  ぱっくん。

皆さんご存知のフェイスバンク、一時は品切れ店が続出し、好きな色も買えない状態だった。その頃「これ欲しい!」と思ったMakiさんは、ヤフオクでしっかりと定価ギリギリで競り落とした。さすがである。(1800円ぐらい)

だがお金の使いっぷりが見事だし、どの飲食店に行っても、「わたし前ここに来たことがある」とのたまうお嬢さま。そこが魅力でもある。「アカウント、マイナスになっちゃったぁ!」とケラケラしていた人が、なぜ500円硬貨をむしゃむしゃ食べる貯金箱を買ったのだろうか?どちらかと言えばリアリストの彼女、500円に託して彼女は何を貯金するのだろうか?。

【きっとMayuさんが気に入る貯金箱(袋)】
Crochet Hare Money Box」は手編みの貯金箱。Hareとは野うさぎで、手編みなのでひとつとして同じなものが無い。ブランドは「anne-claire petit」で、素材は綿ウォッシャブルのうさぎさんの貯金箱は珍しい。同僚のMayuさん(うさキチ)に教えるとまた散財させてしまうので今日のブログを読めとはメールしない。39.99ポンドで英国のウェブサイトで。     

               Moneybox
            http://www.storkgifts.co.uk/haremoneybox.htm

この貯金箱のおもしろさは、うさぎが“デブ”になることだ。何せ編み物なのだから、硬貨が貯まれば、きっとバーバママみたいになるはず。妊娠したうさぎさん(笑)になって、だんだんデっぷりして・・・それを見て笑えればお金も貯まって幸せである。わたしの一押しはこれである。

【貯金箱に入れて増えるものとは・・・】
貯金箱に入れるものはもちろんお金である。だがお金はカクレミノでお金の後ろに何かあるのだ。わたしはそこに興味がある。たとえば・・・

 夢、備え、子孫に美田、百害(タバコ禁煙)、エコ・・・。

夢・・・以下は良いとして、エコだけ補足すると、たとえばサイクリングをした距離をガソリンに換算した分を貯金する。20Km走ったならリッター10kmとして2リットル分、直にガソリン200円時代だから400円をチャリン(たくさんたまりそうだ)。貯まったらCO2削減や森林保護というエコ循環寄付。心情的にはこれがいい。

人となりを知るTomoyoさんは“自己表現という夢”のために貯めている。ミステリアスな部分のあるMakiさんは“財と美田”というDNAに従って貯めるのである。ウサギさん貯金箱を教えたら絶対買うMayuさんは、“愛貫徹と自己実現”という衝動で貯金しそうだ。

【タイプ別貯金箱診断】
こうしてみると、貯金箱とは人のタイプ別に好悪が説明がつくのである。

 自己表現と夢タイプ=キーワードは“空想浮遊”
   →毎日愛でたいデザインの美しい陶磁器の貯金箱

 財と美田タイプ=“泰然自若”
   →しっかりとお金を飲み込んでくれて、たくさん貯まる貯金箱 

  愛貫徹と自己表現タイプ=“喜怒哀楽”
   →貯めると太ったりカタチを変えるオモシロ貯金袋

新年に向けて貯金箱を買うとき、読者がどれにあたるか考えてから買おう。ちなみわたしは愛貫徹型だろうか。

【勝手にアドバイス】
どのタイプにせよ、貯金箱に入れるのは”夢と我慢”である。誰しも「いつかXXXしたい」「○○○を買いたい」から貯める。そこには“夢と我慢”が共存する。それこそ実は人間の自然な姿なのである。

貯金は、個人のお金をめぐる「入りと出のサイクル」を適正にする役目を果たす。儲けたお金以上に外に出せば破産する。儲けた範囲で支出して残せば貯金になる。それを強制的にやるのが貯金である。一種のストッパーであり、自分の生き方の「矯正役」のような役目を果たすのが貯金である。

だから我慢して貯金しよう(笑)。今日は以上です。

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2007年12月 4日 (火)

ナチュラルスタイルというナチュラルな生きかた。

今日のテーマはエコ雑誌である。しばらく前に、またまた同僚のCherryさんから「この雑誌おもしろいです」とタレコミがあった。振り返ればこのブログの1/4ぐらいのネタ元はCherryさんだ。誌面?を借りてありがとうお伝えして。

 「何がおもしろいの?」 Cherryさんに訊いた。
 「月刊だったのを隔月刊に変えたそうなんです。それの方が自分たちのスタイルだって」とCherryさん。
 「ええ!?フツー雑誌は、収入源は広告だから、出せば出すほど儲かるんだけど・・・」

 Magazine_vol6_pict 6月号ではなくNo.6です。ゆっくりと。
 
このスタイルつまり誌名イコールのナチュラルさに惹かれて、この編集部にあるお願いレターを出した。そのお願いをアピールするためブログを書いたのではない。その話がボツになったら、この雑誌の素晴らしさをブログに書きにくいし、レターの前に書くのはもっと嫌味なので今日書いたのである。何よりもこの雑誌のコンテンツ、編集長の宣言、そしてブログに感動したから。

【勝手にアドバイス Vol.289 ナチュラルスタイルというナチュラルな生きかた。】
現代の資本主義の経済システムからすれば、隔月で成功したら、次は月刊に移行し、さらなる収益を求めるのがセオリーです。でも・・・ナチュラルスタイルは少し考えました。そんなに頑張らなくてもいいんじゃないかと。自分の身の丈にあった、自分のできることをやって、それを真摯に伝えていこう、と。
ナチュラルスタイル No.6 p73

編集長の吉田泰章さんの記名で書かれた一文。これまで毎月出していた雑誌を隔月に減らし、自分達のペースで、コンセプトに共鳴してくれた人に話題とグッズを届ける。これはフツーの雑誌屋の発想ではない。

 Photo ナチュラルスタイル宣言
  

 読む人が癒され、それが世界の平和へとつながる
 自分と地球の幸せを両立させるための
 楽しくて、気もちいいライフスタイルを
 毎月おしゃれに具体的に紹介していきます。

 No.6の「ナチュラルスタイル宣言」より引用。

No.6は「いちばん好きを仕事に」が巻頭特集。ギタリスト村治佳織さんのロングインタビューでは「体と精神のバランスを崩して、公演直前に手が動かなくなった」話が披露されていた。天然酵母のパン屋さんルヴァンのオーナー甲田幹夫さんの話では、渋谷区代々木八幡のお店の話で、従業員が身内感覚で息のあった作業をこなし、辞めていくときは“卒業証書”を出すそうだ。本田技研の技術者だった大屋建さんは35歳からギター職人になった。このエピソードも「この人、ダイジョウブ?」くらいのインパクトがあった。

こう書くと当誌を知らない人は、どこがエコの雑誌なんだろう?と思われるだろう。でももちろんエコの話もあるし、エコなスキンケア、アパレル、食品など通販もやっている。

だがエコを「農業を守ろう!」「原発反対!」「干拓地保護!」「添加物反対!」と声高にメッセージを訴える活動と考える雑誌ではない。『自分と地球の幸せの両立』であり『おしゃれに具体的に』である。誌面づくりはとてもおしゃれ。そんな毎月刊行の雑誌が隔月刊になるのはなぜなんだろう?

【少しずつ、良い方向には向かっているのだろうが・・・】
以下は吉田編集長のブログの11月30日のエントリーから引用した。

 この一年は、雑誌をつくることとともに
 自分のなかで「問い」を発しない日はありませんでした。(中略)

 日本に、世界に、こんなにすばらしい人たちがたくさんいて
 そして、皆さん真剣に生きて、精一杯頑張っているのに
 どうして世の中は壊れたままなのだろうか…と。(中略)

 少しずついい流れは出てきているし
 実際、もしかしたら世界は
 いい方向へ向かっているのかもしれない。

 でも、
 それ以上に壊れていく速度のほうが圧倒的に速い気がします。

 3
 横浜市の四季の森公園にて http://naturalstyle1.blog83.fc2.com/

熱い思いがストレートに伝わった。もっと止める力を入れないと、と編集長は思ったに違いない。素直な思いと願いが、この素敵な雑誌のベースにある

自分のことばかり考え、自分の狭い見方ばかりに固執して、一歩引いた視点を持とうとしない人ばかり目立つ。毎日、目から20cmしか話さないで見る電子機器ばかり見ているからだろうか。近視眼だから、ちょっとした無礼者や失敗、失言のメディア報道に過剰にリアクションしてそしてすぐに冷める。そして情報を「知っているか知らないか」だけで区分する癖がついてしまっている。一歩退いてみれば“本質”は見えるのに。

だが、『バカの壁』の養老孟司さんも、“日本の国民はこのままではもっと悪くなると気づいているし、民度は高いから「変わらなきゃ」という認識はもっている”とあるインタビューで話していた。吉田編集長も、その民度の高さを信じて、潜在意識の気づきを信じて、ナチュラルなスタイルを誌面でぶつけているのだと思う。

【勝手にアドバイス】
身の丈にあった、自分にできること。でも自分にだけしかできないこと。オリジナルな人生を歩むこと”。この吉田さんの言葉も響いた。

ブログを書くことは自分を見つめること。わたしも1年以上書いてきて、自分を見つめすぎて磨り減ってきた(笑)。でもやりたいこと、やるべきこと、やれそうなことは見当がついてきた。汚れた水も呑みほす覚悟ができた(かな?)。“ツクリモノ”ではない自分とナチュラルに向き合うきっかけをつかみつつある。そんなタイミングで読んだナチュラルスタイルであった。次号は1月上旬とのこと。辛抱強く待ってます。今日は以上です。

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2007年12月 3日 (月)

NYの競争力を高めるCBSモバイルゾーン

モバイル」という意味は何だろうか?辞書を見ると「動きやすい」「動かしやすい」と載っている。でもノートPCを持っていても必ずしも動きやすくはない。重いしかさばるし、しょせん客先で使う道具でしかない。無線LANだってどこでもつながらない。EDGEでは遅くてイライラ。メールチェックがいいところ。ぜんぜんモバイルではない。

街の無線LANがあるでしょと言うが、タダ乗りのものは限られる。東京ミッドタウンでもひとつくらいだった。ファーストフード店でもタダとは限らない。電車内でネットをという触れ込みのTX(つくばエクスプレス)もタダではない。無線LAN環境では東京は便利ではない。

だがニューヨークの中心部ミッドタウンはCBSモバイルゾーンで一歩進んだようだ。今日はビッグアップルのニュースから。

【勝手にアドバイス Vol.288 NYの競争力を高めるCBSモバイルゾーン】
(2007年)11月15日、CBSが「CBSモバイルゾーン」と題し、マンハッタンのミッドタウンほぼ全体に、無料LANを設置する事を発表した。このホットゾーン企画は、ニューヨークの都市交通局(MTA)との協力により、Wi-Fiテクノロジーのコミュニケーション機能を調べるために開始された6ヶ月間に及ぶテストプログラムで、マンハッタンのタイムズスクエアからセントラルパークの南側まで一帯をカバーする。
引用元 http://www.901am.jp/archives/2007/cbs-offers-free-wireless-internet-access-in-midtown-manhattan.html

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CBSが実験を開始したWi-Fiの無線LANは、ニューヨーク州と市の都市交通局と協力をして、地下鉄出入口のMTAの看板(東京メトロでも同じようなものがあるだろう)や、CBSのビルボード(広告板)にアクセスポイントを設置するものである。さらに当該エリアの店舗や企業には無料のルータが配布されるという。それはFONもこの企画には一枚かんでいるそうだからなのであろう(FONは無線LANのコミュニティ)。

 68  
           Wi-Fiエリアはこんな感じのようだ。

【タダの力は凄い】
無線LANでCBSモバイルゾーンにアクセスすると、広告付きのポータルが現れる。Citiがトップにあり、真ん中にはCBSテレビの広告、右手には無線エリアを示す地図にお奨めレストラン。左手にはCBSの動画ニュース。下部にはCBS系のニュースなどが並ぶが、つないだ後はGoogleでもYahooでもお好みである。

 Cbs_wifi02

これにより6番街から8番街までの20街区がカバーされるという。どこを歩いていてもこのエリア内なら無線LANがつながる。これを放送局の通信事業への反撃というのか、放送と通信の融合というのか、そんな“消費者軽視の諍い”を超えるCBSという米国の三大放送ネットワークの底力を見せつけられた。

【NYならiPhoneのブラウジングが高速になる】
CBSモバイルゾーンによって恩恵があるのはノートPCユーザーより、携帯スマートフォンユーザーである。代表格はもちろんiPhoneである。

   Os_ph18  Os_ph19

iPhoneでは、画面左上にネットワークの接続状態が常時表示される。左側がGSMのアンテナの感度で、右側が無線LANの接続状態となる。無線LANの接続が途切れると「E」のアイコンを表示して、EDGEによるデータ通信へと移行する
引用元 http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0708/24/news120.html

EDGEのデータ通信でイライラするのはやめて、NYミッドタウンに行こう!CBSモバイルのようなゾーンが都市部に広がれば、iPhoneの表示で“E”が表示されることはなくなる。都市内なら高速無線LANでブラウズが可能になる。モバイル機器=“持ち運べる”という意味から一歩進んで“動きながら接続”という意味になる。外出した先でも“マーケティング・ブレイン”を高速で書けるのである。東京ではいつだろうか?

【アクセスポイントの設置の妙】
もうひとつの妙は地下鉄のサインをアクセスポイントに使う点である。都市ならどこにでもあるので、アンテナをつけるには最適である。
 
   040418  ここにアクセスポイントがあれば素晴らしいのだが。

だが東京メトロでは広告をうまく活用しているだろうか?疑問のひとつは、東京メトロの男子トイレの「一歩前へ」の広告機器である。失礼だが、広告主を見たことがない広告(ひょっとしてあれば、ごめんなさい)。だが広告仕掛け人の明祥印刷のサイトの文言(用足し・・・)にはハマった。

   T_ad 便器それぞれに広告あり。

メトロ東京の男子トイレ200箇所に広告媒体としてVideoPrintが採用されています。(中略) 用足しの間は間違いなく釘づけです。
引用元 http://employment.en-japan.com/search/desc_115651

これ・・・採用した方もした方だが、つくった方もつくった方。おしっこしながら、釘づけにならずに費用負担を気にかける(のはわたしだけではあるまい)。

【勝手にアドバイス】
ニッポン、いや東京だけ見ても・・・広告屋も広告主も、放送局や電力会社も、みんなエゴだらけなのである。大きな流れで打ち手をしないし、する気がない。だから国の競争力も落ちるし、都市の競争力も落ちる。

携帯電話の通信網開発のエゴ、回線卸売り拒否、次世代通信網投資の綱引き、海外から見放されても知らぬ存ぜぬ、新東京バベルタワーの建築・・・と、さまざまな投資や思惑が入り乱れていて、一消費者から見てもムダが疑問が多い。

東京メトロは地上の出入口に看板が表示灯がある。東京都交通局だってバスの停留所や屋根がある。東京電力は電信柱がある。丸の内の地主の三菱地所、千駄ヶ谷の地主の創価学会(おっとこれは余計です)でも、似たようなWi-Fiネットワークを構築できるはずである。情報通信で都市や国の競争力が高まるなら、なぜもっと積極的にやらないのだろうか?

もちろん事業は競争だが、大きな社会インフラへの貢献とか、消費者インフラをよくしたいという視点が、欠けている気がする。国の競争力を高めようという大儀は見えない。だから日本は国際的に地すべり的な負けばかりである。政治家は好きではないが、日本は政治家や官僚がいなければ業界を制御できない。いつからなのだろう、このエゴな企業の思考、それを改める力が見えない企業人たち一歩前へ!今日はため息とともに以上です。

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2007年12月 2日 (日)

“布のコンセプト”ショップ cocca

話がいつの間にか「手づくり」に流れて、Cherryさん(同僚)が言った。「郷さん、coccaってお店が代官山と恵比寿の間にあるんです。このお店のオリジナルの布が凄いんです」 ほら始まった。またわたしに何か吹き込んで、散財させようとしているな。だがHPをたどると・・・心にひっかかるワードがあった。

 “布のコンセプトショップ” 

coccaは布のコンセプトを売っているというのだ。「布のコンセプト」って何だろう?

布は布だ。コンセプトとは本質とか概念である。商品やお店には“コンセプト”が付きもの。「あの店のコンセプト、よくわかんないよ」とか「この商品のコンセプトは一体何?」と言うでしょう。あの店とかこのグッズは「何が売りなの?何が言いたいの?」という意味だ。とすると“布”にも何か言いたいことがあるのだ

coccaの布を見れば見るほど言いたいことがあるのがわかってきた。今日はミシン初心者の私にまた帽子づくりをしたい!と思わせたcoccaをテーマに。

       News_pic_1真ん中にはミシン。

【勝手にアドバイス Vol.287 “布のコンセプト”ショップ cocca】
一軒家を改装したショップには、ロール状に巻かれたオリジナルの生地が壁一面に取り付けられ、陳列棚にはアンティークレースやボタンなどの手芸用品が並ぶ。階段のある吹き抜け空間にはオリジナル生地を使った照明を飾り、2階はギャラリースペースとして開放するという。
引用元 http://www.shibukei.com/headline/3964/

 Cocca

同店のHPの冒頭には「代官山の駅にほど近い緑の映える一軒家で、オリジナルの布と布にまつわる様々な製品をあつかっております」とある。布のコンセプトを説明する4つの商品ラインがある。『昭和の復刻柄』『4素材の無地 coccaパレット』『定番柄(mizutama、shima-shima)』『クリエイターとの共作』。ひとつずつ気に入ったのをチェックした。

    101010908710m 
   このタイル柄はまさに「昭和の復刻柄」である。
   手書きのタイル柄で、まるで銭湯のタイル絵のようなほのぼのさがある。  

   101040102110mup
 coccaパレットは表地がヘリボーンで裏地がガーゼの布。保湿・吸収がいいので、
 洋服にも枕にもクッションにもいい。めくれた面がガーゼで左手にはヘリボーン。

 101030102750up
 定番の水玉。佇まいと素材感が凄い。m当り3,780円もいい値段だけど。

  102010104110m   102010103620 
  楽しいのがクリエイターspoken words projectとの共作生地『ガムテ』『セロテ』。
 左はガムテープ柄、右はセロテープ柄。セロテで帽子づくりをしてみたい!
  cocca向けの素材として制作された。Cherryさんの一押しでもある。

たかが布、されど布の圧倒的な美しさ+存在感を感じる。こんな布を前にしてわくわくしないクリエイターはいないだろう

【イイダ傘×spoken words project for coccaイベント】
店舗の2階では椅子やクッションなどのインテリア商品を展示販売し、布を買い求めた布にふちがかりをするサービスもある。そこでは展示会や企画展も行われ、Cherryさんの注目するcocca 1st Anniversaryイベントはもうすぐである。

 Kasa          Kuro4   
 イイダ傘店×spoken words project for cocca  イイダさんのクロワッサン柄傘   

spoken words projectの生地でイイダ傘店制作の傘を20本限定で販売(すべて一品物 12月11日の12時から)。イイダ傘店(デザイナーは飯田純久さん)は主に映画や舞台、ディスプレイやファッションショー用の道具傘を制作している。20本の中に果たしてガムテ柄の傘はあるのだろうか?  

【運営会社と店舗づくりディレクション】
coccaは、大阪に本社のあるテキスタイル素材の企画・開発・販売の株式会社コッカ(こっちはKOKKAと表記してる)のアンテナショップである。コッカとは前の社名の「国華」に由来。なんと『国の華』である。

アンテナショップcoccaの総合ディレクションを手がけたのはBarden Barden。デザインショップの運営とデザインプロデュースをする会社で、同社の企業理念に「布のコンセプトショップって何?の答えを発見した。

日本の美意識を大切に

  1)デザイン性が高く 
  2)適正価格で 
  3)機能面を満たす 

ものを世に打ち出し、クライアントやクリエイター、関係業者と共に日本の景色をより美しく変えていくことを目標としています。高付加価値のモノ、コト、クウカン等をつくりだすことにより、グローバルな競争においても独自のゆるぎないポジションを築くことが可能であると考えています。
引用元 http://www.badenbaden.jp/info.html

日本人の美意識が反映されるモノで、日本の景色を美しく変える」。このBarden Bardenの理念とコッカの布づくりの技が重なってcoccaになったのであろう。

当たり前のことなのだが、デザインの原点は素材である。いくらデザインが革新的でも、素材がそれを表現できなければ伝わらない。素材が“コンセプトを語らない”のでは伝わらない。素材にこそコンセプトが必要であり、素材のコンセプトを上手にすくいとってデザインに移植するのもまたプロダクトデザイナーの仕事である。

【勝手にアドバイス】
コンセプト無き素材からクリエイティビティは発揮されない。あるバッグ・デザイナーも素材の展示会をよくチェックすると書いていた。自分の表現にマッチする素材探しを怠らないのだ。だから布だけでなく、金属や樹脂、ゴム、紙のコンセプトショップがあっていい

素材ありきはモノ書きにも通じる。ふと気になった誰かのひと言、新聞のコラム、本や雑誌の数行・・・これを石ころと呼ぶ作家もいるが、拾ってポケットに入れておく。いつか何か一文をものにする場面が現れるまでメモったり、PCに打ち込んでおく。素材がハマるテーマに出会えば、石ころ転じて一文になる。そうやってわたしも書いてます。今日は以上です。

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2007年12月 1日 (土)

帰ってじゃらっと、無線充電パッドへ。

仕事を終え、家に帰ってまずやることは何だろうか。それは「じゃらっと」である。わたしの場合はこうだ。

帽子を脱ぐ。携帯(四角いinfobar)を胸ポケットから出す。時計を外す。ネックストラップのiPodを置く。カフスを外してスーツのポケットに入れる。おっと電車に揺られる中でネタの書き込みした手帳を出さないと、シャワー後や根ながら思いついたことをなぐり書きできない。部屋着に着替えてからノートPCをバッグから出す。電源を入れる。デジカメに収獲があればSDカードを取り出す。スーツや鞄からじゃらっとモノどもを出す。

さて問題。この中で いくつ充電するものがあります?答えは5つ。携帯、iPod、PC、デジカメ・・・もうひとつは(エヘ)時計である。でもエコドライブなのでゴロンとさせておけば大丈夫。DSや携帯2台や電子手帳を持っている人は、もっと大変。帰宅してご飯たべる前に、まず充電しなきゃ。忘れると痛い目に遭う。

【勝手にアドバイス Vol.286 帰ってじゃらっと、無線充電パッドへ。】
そんなわたしたち充電人類のご用達になりそうなアイデア商品が、先ごろ米国で発売されたWildChargerである。

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見ての通り、パッドの上に置くだけで充電ができるという便利なコンセプトである。置けばいいのだから、さまざまな充電器や電子機器に囲まれた人類なら誰でも欲しい!と思う。商品コンセプトの発表は昨年で、実際に発売されたのは1年以上後だった。だが昨年から「これは便利!」「いつ発売するの?」「いくら?」という声がネット上も飛び交った。

The WildCharger pad and its companions – the device adapters – form a perfect wire-free power solution. Easy to install, carry and enable, they allow you to go “wire-free” out of the box. And with more device adapters to be introduced soon, you will soon be able to charge multiple devices on a single charging pad.
(ワイルドチャージャーパッドとアダプタでまったくワイヤレスの充電ができます。インストールも簡単、どこにでも持ち運びできる。これから適応アダプタの種類を増やしてゆきますので、ワイヤレス充電対応機器がどんどん増えます)
引用元 https://www.wildcharge.com/index.cfm/fuseaction/category.display/category_ID/179/WildCharge_Products.htm

 Wildcharge Adapter 

いっぺんに3つでも4つでも乗せて充電できるのだが、アダプターが必要なのである。それは今のところ米国Motorolaの携帯電話「Razr」用だけしか発売されていない(@35ドル)。次の発売予定のアダプタは第2世代のiPod nanoだという。
ちなみに本体は89.99ドル(アダプター1個含む)。

工業デザイナー深澤直人氏デザインの電気スタンド「A Light with a dish/お皿付きライト」は、家に帰って自然に時計、カフス、カギ、ライターなどをそこにじゃらっと置けるものだった。寝る前には眼鏡も置ける。このお皿がWildChargerで電気を消した後も充電完了まで動いてくれるなら、言うことない

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 http://www.pmz-store.jp/prodocuts/dishlight.html

【アダプタありきなのが難点】
この会社はちっちゃなベンチャーである。開発を開始したのは2001年からで、2006年にパテント取得し、発売予告をしたまではいいが、携帯電話もiPodもノートPCもどんどん新製品が出る。Wildcharger自体の発売タイミングがどんどんズレ込んだらしい。いつまで運転資金がもつのだろう・・・と心配にもなる。

 Wildcharger_youtube 展示会でPRもしている。 

今後数ヶ月以内に、主要な携帯電話やブラックベリーなどスマートフォン、iPhone、iPodファミリーに適応するアダプターを発売するとしている。HP上では対応するアダプターの希望を書き込む欄もある。早く対応機器を増やしてもらいたいが、アダプターのデザインは野暮い。すっきりしたiPhoneの筐体にこんな黒いカバーを付けなくてはならないのは興ざめである。

【真の問題は・・・】
WildChargerという商品を前にすると、むしろ製造元に問題があるのが明白になる。

日本国内に限ってみよう。携帯電話は1億台を突破する商品なのに、操作もバラバラだし(MNP=ナンバーポータビリティを阻む影の主因)、未だに電源はバラバラ(いずれ対応はするそうだが)。iPodはPCにつながないと充電できないという不便な代物(これも対応デバイスはあるが冗長なものです)。ノートPCでも電源が異なるのは不便。せっかく本体を軽量化したのに、電源を持ち歩かないとダメなのでしょうか? 「電源を小さく軽くしました」というのは本末転倒で、共通化すれば持ち歩かなくて済むことも多くなるはずだ。

結局、メーカーのエゴが便利さもエコも阻んでいる。本体は壊れても電源はそのまま使用できる。でも使わないので結局捨てる。継続使用できるようにしたらどうか。その分安くしてほしいし。だからWildChargerのコンセプトに賛同する人は多い。米Time誌では「Best Inventions Of The Year 2007」のひとつに選定した。

【勝手にアドバイス】
以前、日なたでごろんというブログを書いた。ソーラー充電器を“日なたにごろん”とさせておいて、ぽかぽかになると充電完了!携帯やDSの電源になるという便利グッズだった。

それに倣って、ソーラーのWildChargerというアイデアはどうか。会社に行く前に、太陽電池付きのWildChargerを窓ガラスに貼って出かける。お日様でぽかぽか充電される。家に帰ってペロンとそれを剥がして「ほらCharge!」なんてエコである。

もうひとつはアダプタ入らずにしてほしい。WildChargerの大発展のためには、アダプタをチップにして機器本体に埋め込むしかない。WildCharge社がNokiaを説得できれば、携帯電話ユーザーが電池切れに悩まされる回数も少なくなるし、「じゃらっと」が「充電する」と言う意味に転化するかも知れません。今日は以上です。

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