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2008年3月13日 (木)

私がiPodを聴く気になれなかった理由

 今日はビジネスメディア誠で連載している『“うふふ”マーケティング』へのリードです。

私がiPodを聴く気になれなかった理由
  「音には絶対解がない」という。音と食は似ており、一度おいしさを知ると、
  さらなる“おいしい音”を求めてしまうのだ。サウンドクリエイトで高級
  オーディオの試聴をした日、筆者が考えたこととは……。

 元はといえば45年も現役を続ける「ローリング・ストーンズ」のドキュメンタリー映画『シャイン・ア・ライト』のCDが08年3月31日に発売されるニュースから。昔ながらの曲の繰り返し演奏に過ぎないのだが、コアなファンは「まるで税金だ」とボヤきつつも長年払ってきた。今回もまた徴税が繰り返される。

Img_main01

 ところがそのCD、同じ曲目で同じジャケットでなぜか2つの商品がある。ひとつは普通のCD(3,300円)、もうひとつはSHM-CD仕様(3,800円)。なぜ?と思えば高い方はユニバーサルミュージックと日本ビクターが共同開発して、07年12月から発売するSHM-CD、安い方は普通のCDである。その差額が500円なのだ。たった500円、音のディープな世界への序曲になるのだろうか?

 結論から言えば、SHM-CDは感動モノである。アフィリエイトも宣伝もない。ビジネスメディア誠での連載ではアルバム『レット・イット・ブリード』を題材にしたが、取材後改めて自宅で聴き返すと、「あぁ!もうたまらん!」ともう一枚(同じグループの『ベガーズ・バンケット』)衝動購入してしまった。こっちのアルバムの方がアコースティック曲が多いので(SHM-CDはとりわけ弦楽器が美音になると感じた)、違いはより明快なはずだ。ここ数日、花粉のせいか、夜になるとぐったりするので、まだ開封して聴く時間がもてていない。

 にしても・・・今回の連載は出費が多くてたまらん(笑)。

【二兎を追いながら、同じ方向に走ったオーディオ機器業界】
 レコードとSHM-CDの試聴でお邪魔したサウンドクリエイトには社員ブログがあり、それを読んでいたら広報担当の竹田さんがこんなことを書いていた。

 敬愛する青山二郎さんは、中原中也が「二兎追うものは一兎も得ず」と
 言ったら、「一兎追って一兎得るのは当たり前のこと。二兎追ってどちらも
 得られるのがよい」と言ったとか。

 なるほどオーディオ機器業界は二匹のウサギを追ってきたと思った。一匹のウサギはお部屋でじぃっとお座りして、良い音に耳をツンと立てる。いわゆるオーディオマニア。もう一匹のウサギは大きな耳で音を聴きながらタタッっと走る。そう、昔はウォークマン、今はiPodという携帯音楽プレーヤー。

 どっちも良い音を求めてきたが、鑑賞性におけるそれと、携帯性におけるそれは違うはず。だけどいつの間にか鑑賞用のコンポも小型化なら携帯プレーヤーも小型化。どちらもデータのやりとりや圧縮、ライブラリのサイズなどが差別化要素になって、みんな“縮み志向”や“便利志向”になってしまった。“音の感動”はどこにあるだろうか?

 オーディオ市場不況の一因は、差別化といいつつ、みんな同じ方向で商品開発しているからでもある。

【ハイクォリティ・オーディオの時代へ】
 アスキー創業者の西和彦氏はデジタルドメインというオーディオ機器の会社を創業し、08年2月、第一弾の商品を発表した。マニア向けの高額な商品だが、氏は「パソコンでは2つの積み残しがあった」とアスキーのインタビューで語り、そのウチひとつが『ハイクオリティーなオーディオ』としている。

Dac_product_585  同社のDAコンバーター

 何GBで何曲入るというお手軽志向はもうそろそろ終わり、高質な音をデジタルでどう処理してどう聴くか、それが鑑賞ウサギにも携帯ウサギにも、次のテーマのようである。

 音楽は一度良い音を聴くとマズイ音には満足できなくなる。確かに食とよく似ている。今回はそれを身をもって感じた。今日は以上です。

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