ロッキン’チェアに揺られて 年度末
さぁて、いよいよ今日は年度末です。今年度はどんな年でしたでしょうか?
年度初めにはバブル景気を謳歌する風潮さえあった2007年度、後半からサブライムという金融工学が過ぎた信用破綻で景気の雲行きがおかしくなり、年度末には株価総崩れ、減損で利益減少。これ以上の余波はないという楽観論と、2〜3年不況が続くという悲観論が交錯しています。ガソリン価格一つ守れない政府も、ご覧の通り総辞職寸前です。
今日は川柳ぽく「ロッキン’チェアに揺られて 年度末」(ちとくるしい_笑)と“揺れる日本”をテーマに。
【hmm・・なアドバイス66.ロッキン’チェアに揺られて 年度末】
ステンレススティールの円形フレームを組み合わせたユニークなデザインの
ロッキングチェア。デザイナーのGala Whightが子供のための揺りかごをデザ
インしたいと考えていた時に、2つの円形フレームをクロスさせることで揺り
かごのような動きをすることを発見しました。
引用元 http://www.livingmotif.com/news/index.html?date=20080221
この『LOOP ロッキングチェア』のミニマルなデザインと合理性、スリークな美しさもすばらしい。シンプルな素材とデザインの融合、丸い輪二つの交錯でごろんごろんするアイデア、あるようでない。折りたためるのもいい。
デザイナーのGalaさん、「子供のための揺りかごをデザインしたい」と考えて輪を思いついたそうだ。このチェア以外にも揺れる椅子を発表している(イタリアのデザイン家具会社のCoroのサイト参照)。春ですからベランダやポーチでこの椅子に揺られて、“揺りかご読書”もいいだろう。 日本での価格は¥162,750。価格に揺れましたか?
【海の波間にロッキングチェアを!】
新時代のロッキングチェアのアイデアは他にもある。しばらく前だがdesignboomでロッキングチェアのデザインコンテストをしたら、世界中から1000件以上もアイデアが寄せられた。みんな、揺られるのが好きなのである。
大賞はこの『rookie』で、サーフボードの製造技術を応用し、スタイロフォーム素材をウッドシートとファイバーグラスでカバーしたもの。長いものを製造して、必要な長さに切断できれば金太郎飴みたいでおもしろいですね。波間に揺られるには軽い方がいい。
【川下りもロッキングチェアだ!】
『glide(滑走)』と名づけられたこのチェアは、椅子というよりは川下りの舟だ。これにゆらゆらゆられて川下り。なるほど、ボートこそ揺れそのものだ。
【ロッキングチェアをふたりで!】
まさにシーソーなロッキングチェア。大人になって以来、ずぅっと乗っていないのがシーソーですよね。今さら公園でひとりでできないし(それ変態です)、相方にお願いしても「バカじゃない?」とさげすまされるのがオチ。だからこそ、このふたり用のロッキングチェアが、何気なくマクドナルドにあれば一緒にギッタンバッコンできるじゃないですか。
「だから何なんのよ」(ギッタン) 「いや、だからさ・・・」(バッコン) 恋はギッタンがあればバッコンがある。上がりもあるし下がりもある。それが楽しいのだ(渦中にいるとそう思わないものだろうが)。
【hmm・・なアドバイス】
こうしてみてみると、子どもならずとも大人も“揺れるのが好き”。学術的にいうと『眩暈(イリンクス)』、古典的な名作『遊びと人間』でロジェ・カイヨワが、遊びの4要素のうちひとつにあげたのがめまい。それは遊具を揺らし、遊戯に揺らされの感覚。
つまりこうだ。人は揺れたがる動物であり、この世もそもそも揺れるもの。揺れを楽しめなくなったら糠床(ぬかどこ)の変え時、揺れたくなくなったらもう年貢のおさめ時なのだ。
だから年度末がワイルドに揺れたとしても、揺れを(ちっときつくても)愉しみ、いずれはおさまるものと達観しましょう。収まるところに収まる。自分の根幹さえ揺れなければいい。そんな気持ちで新年度へ。年度末はこれで以上です。
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