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2008年4月17日 (木)

片付けが上手な人にあって、下手な人にない「3つの力」

 今日はビジネスメディア誠で連載している『"うふふ”マーケティング』へのリードです。時間がちょっと遅くなりました。すみません。

郷好文の“うふふ”マーケティング
片付けが上手な人にあって、下手な人にない「3つの力」
筆者は片付け下手なのだが、上手な人には3つの“片付け力”が備わっている
ことに気が付いた。どのようにすれば上手に片付けられるのか? モノと考え方、
両面から探ってみよう。

 今週末(2008年4月19日、20日)はアースデイ。地球とか環境とか生態とか、大きなテーマもあれば、リサイクルやMyボトル、My箸など、身のまわりの小さくても手が届くエコもあります。企業の出展するエコプロダクツ展とはまた違うアングルがあるはずです。 どちらも大切です。だから今週のビジネスメディア誠の連載では、身のまわりや部屋を片付けることにもエコがあると考えて、地味ですが“片づけ”というテーマを選んでみました。

【Less is beautifulがキーワード】
 片付けを突きつめると、“買わない”になります。それってマーケティングなのだろうか?マーケティングはできるだけ多くのモノを多くの人に知らしめ、大量に販売する仕掛けでしょう?確かにこれまではそうでした。

 これからは違ってくるはずです。もっと売るではなく「Less is beautiful」、少ないことが美しい、です。これがキーワード。大量販売、大量消費を前提にしたマスマーケティングから、高付加価値なモノ、高単価なモノ、感性型商品、一品モノ・・・そうしたLessマーケティングへ、大きな流れは決定的になっています。

 もちろんマスメディアがすぐに廃れないように、マスマーケティングもすぐには廃れません。100円ショップも不必要とはいいません(品質が低いモノはあまり買わないようにしていますが)。ジワジワと、マスという荒っぽいセグメンテーションのマーケティングから、個へ、つまり個人の揺れ動く心理や矛盾する嗜好・好みをはかる方向にうつっています。だからこれまでのマーケティング・パラダイムでの教科書は役に立たないと思います。

 地球環境の破壊がみんなに影響を与えるようになってきた今、たくさん売り余るほど作り、捨て余るほど売るのは、かなり問題です。

【売らないマーケティング】
 売り手からの言葉に変えると“売らないマーケティング”です。すでにそういうマーケティングはそこかしこにあります。 

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 たとえば(以前取りあげたこともある)高島屋の「SEEカード」。シィー、は英語のSilent(静かな)、Easy(ゆったりと)、Each(それぞれ)の頭文字をとったもの。これを付けていれば、店員に邪魔されずに品定めができるというもの。お客さまには自由にさせろ、という考えから。

 百貨店でそれでいいの?という異論もあるし、波長があえば店員とお喋りして買うのが楽しいという声もある(Cherryさんはそう言っていた)。一律にそうやるということではなくて、お客さまの価値観を考えて店舗運営をしようという思考/試行に価値があります。いかにして売らないかを考えることが、売ることにつながる。そういう時代です。

【SAKURAの春 外伝 コバヤシの部屋】
 わたしはフィアットの4ツドアを開け、真っ黄色なブリスベンの太陽の光を浴びた。まるで舞台照明を全身にあびているかのような照り返しだ。睫毛がもっと長くて、ひさしをつくってくれればいいのに。目をずっと開けていられないほどのまばゆさなのだ。

 いっしょに乗ってきた後藤がドアを閉めるとき、キィという金属音に振り向かされた。またしても相棒のフィアットの異変かと危惧したが、駐車場の奧の回転式洗濯物干しが、わたしたちを迎えてくれた音だった。このくらいの暑さにヘコたれてくれるなよ。わたしはフィアットのボンネットをなでた。
 
 後藤とわたしは駐車場から数段の木階段をのぼり、管理人のモーリィにみつからないように、静かにゆっくりとアパートメントの暗い廊下に入った。すべての照明が一気に消えた舞台の暗転のように、ぜんぜん目が慣れない。見えない。わたしは何十回とのぼり歩く道だから、目を閉じても歩ける。だが後藤は、なりたての盲人のように反射的にわたしのシャツの袖をつかんだ。

 自室の扉をギィと開け、後藤を招き入れようとした。「土足厳禁だから、靴を脱いでな」。その言葉に後藤はとまどったようだ。それはわかる。なぜならわたしの部屋の床には、一面、LPレコードのジャケットとカバーと、数枚はむき出しの黒い円盤樹脂(レコード)が散乱しているからだ。わたしはその散乱した黒い円盤樹脂や、30cm四角の色とりどり、デザインとりどり、写真とりどりのジャケットをかき集めた。中身が空のジャケット。レコードとその収納袋だけのもの。ジャケットの保護ビニール。どれがどれに属しているか、とうぜんわからない。知りたくもない。

 「コバヤシさん。これ・・ぜんぶこっちで買ったんですか?」
 こっちとはブリスベンのことである。わたしはレコードたちをベッドの上にかたづけながら、生返事で答えた。「もちろん。ほとんど中古のレコード店で買った」
 「何十枚もありますよね」 後藤は散らばった枚数に感心したのか、故郷の日本を離れていても中古レコードを買おうとするわたしの根無し草さに感心したのか、凄いな、と言っている。

 「何か聴くかい?」 わたしはまだビニール類と格闘しながら言った。後藤は「ええ」と言ったようだ。わたしは片づけながら、そのとき一番上にあったレコードジャケットを取り、中身とジャケットが一致していることを祈りながら、中身の黒い円盤樹脂を引き出した。幸運なことに一致していた。木枠のあることが、かえって安っぽいイメージをかもしだす、名ばかりのステレオ・プレーヤーに円盤を載せた。針を載せた。ざらざらが聴こえた。曲が始まった。わたしはこれを聴くと力が出る。


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知る人ぞ知る名盤。

 レコードは"ドリーム・オブ・ライフ”。歌手はパティ・スミス。曲は『People Have the Power (人々は力を持つ)』だ。

【汚れちまった部屋に・・・】
 と、思わずSAKURAの春、コバヤシを登場させてしまいました。ご期待されている少数の読者には尻切れトンボですみません。このあと後藤にこう語らせようかと考えました。

「汚れている部屋で、汚れずに住み、汚れずに生きる」

 これはあまりにキザだしアリエナイのでやめました。しかし、コバヤシさんの実在モデル、"小林さん”の部屋はレコードがたぁっっくさん散乱していました。新潟の事実です。小雪さんの出演した『佐々木夫妻の仁義なき戦い』の中のCDの散乱を見たとき、あぁ“小林さんの部屋”あれと同じだったぁ!という原体験”があります。片づけ下手でも、コバヤシはわたしの分身なので、大切に育てたいと思いますが。今日は以上です。

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