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2008年4月の30件の記事

2008年4月30日 (水)

光るスニーカーから“世紀の発明”へ

  相棒のCherryさんからもらった自転車の後尾ライト『knog』を自転車の後方に向けてチカチカさせると、何かいっぱしの自転車乗りになったようで気持ちがいい。夜道を前方ランプさえ点けずに自転車乗る人を撲滅せよ!と思ふ。

080430_195002 自転車取り付け例。 Knogwith1led2_2 製品例。

 しかしこの形状、防水の機構、やはりLEDでなければできない。そのLED、おや?足にもライトか?と思ったのが今日のテーマ。

【hmm・・なアドバイス92.光るスニーカーから“世紀の発明”へ】
Designers Feijun Chen & Bin Zhao clearly were reading Skymall when they dreamed up these "Pioneer" sneakers with built-in recharging headlights. They've got a battery inside which charges on each step, using some mysterious tech that doesn't look piezoelectric.
引用元

デザイナーのFeijun Chen氏とBin Zhao氏は、繰り返し充電のできるヘッドライト付きの“パイオニア”スニーカーを発想したとき、SkyMallを読んでいた。そのスニーカーとは、歩くたびに充電できる内臓電池を持ち、どうやら圧電素子とはミステリアスなメカニズムのようだ」 

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光る!スニーカーです。それもヘッドライトのように足元を照らす。要は歩行エネルギーを電力に変えるというもの。自然に発生する力を利用した電力発電です。デザインレベルだと想いますが、それなりに詳細にスペックが語られているところをみると、発売するのかもしれません。 

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 ・フルチャージで12時間連続でチカチカする
 ・靴素材は防水かつ呼吸もするもの
 ・ソールは衝撃吸収機能と絶縁機能がある

 靴を語る前に“SkyMall”とは何か?をちと解説。米国内のジェット機に備え付けの機内誌です。この機内の通販誌、光るスニーカーのようなギミックなアイデアグッズが満載です。妄想アイデアも湧きます。

567151_s 偶然見つけたのですがテーマとばっちし。

【もちろん光る靴は前例あり】
 光る靴の歴史は古い。ずぅ~っと前、1990年代の前半らしいのですが、『LA Gear light GEAR CrossRunner』という商品があり、これには電池式のLEDライトが装備されていた。10数年前ですから先見の明ありです。ホップ・ステップ・ライトアップ!という感じでしょうか。

Xrunrs Xrunrb

 雨の日などは漏電もするでしょうから、このパーツは取り外し可能になっていた。LEDも標準の赤以外に橙色と緑色もオプションで選べた。光る靴マニアの間では伝説的な商品らしく、オークションでは高いかもしれません。

Carton ボタン電池式だった。

【日本では戦士が中心になって履いていた。】
 戦士といってもちびっ子戦士。『ドラゴンボールZ』の光る靴です。子供用の靴のリチウム電池内蔵で『ドラゴンボールZ』以外にも『ポケモン』などの靴がある。 

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 戦士が相手に、居場所を知らせるような光モノを身に着けていいのか?という結論の出ない議論は封じて、これを履く足下明るき者は味方であり、足下暗きヤツは敵なのである。

 問題はむしろ「走る発光体」の忍者か戦士かに変身するとき、ON/OFFのスイッチを押すために、どうしても足に手をやらねばならないことだ。その隙を敵に突かれる可能性が高い。生死に関わる機構が問題だった。だからこそ“パイオニア”スニーカーの発想はすばらしい。じっとしていれば光らないのだ(という機構かどうか知らないが)。

【光るリュックもある】

 おまけで光るリュック。これは光る素材、EL(エレクトロルミネッセンス)のチューブを縁取りして、単三電池で光らせるものだ。ピカピカではなくじわ〜んと光るEL素材を用いている。山行でピカピカは無作法で無造作だからだ。歩く人がじんわりと光って見えることが山歩きの掟にあっている。

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人類は皆光りたいのか?という疑問には、光りたくもあり隠れたくもある、と答えておこう。好きな人の前では思いっきり光りたい。光を感じて照らしあいたい。嫌な組織の中では思いっきり隠れたい。仕事を押し付けられたくない。それが人の性だ。

【hmm…な明日のエッセイにつながるアドバイス】
 わたしはこのブログでもビジネスメディア誠のエッセイでも、何度もLEDという光源について書いてきた。それは夜道にウォーキングするときの安全とか、戦士になって戦いやすいという理由だけでなく、LEDに“光への発想の自由”を感じるから。

 耐候性、耐久性に優れ、省エネで熱の発生も小さいという機能メリット、わかります。でもそんなことより、足元にも難なく付けられるデザインの自由度の高さ、他の光源にはない。もうひとつはもちろんエコなこと。足のステップで発電して明るくなるという軽やかさとエコさ。この二つのワケでわたしはLEDの将来性をすごく買っています。

 この二つのワケ、デザインの自由度とエコなることを合わせたような、ある“世紀の発明”が明日ビジネスメディア誠掲載のエッセイのテーマです。今日は以上です。

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2008年4月29日 (火)

ぶらぶらできる本屋へのオマージュ

 わたしはたいした読書家ではない。平行遅読でちょこちょこ読む人。おまけに「著者にすまないから古本は買わない」とおっしゃる同僚のTomoyoさんほどグラつかない信念の持ち主でもない。一昨日オークションで『軽い機敏な仔猫何匹いるか』という古本を購入してホクホクしています。早く来ないかな。

 そんなわたしのようなヤカラばかりだから、新刊本は売れない。書店がどんどん潰れているという記事を見て、今日は本屋さんをテーマに。

【hmm…なアドバイス91.ぶらぶらできる本屋へのオマージュ】
老舗中の老舗、東京旭屋書店の銀座店と水道橋店が閉鎖を決めた。売り上げ低迷が理由だ。銀座店は1965年11月の開店で42年以上も営業を続けてきたが、今月25日に閉店する(水道橋店は6月下旬)。銀座東芝ビルの1階という場所柄、サラリーマンの利用者も多く「寂しい」「残念」の声が続々だ。引用元

Asahi05 Asahi04 ホステスさんも見かけた。

 銀座東芝ビルの1階にあった旭屋書店。このビル自体が売却されたことと関係があるだろうが、立地は素晴らしくよかった。良すぎたせいで待ち合わせばかりに使われて、来店者数は多かったがお買い上げ少ないという百貨店的な本屋だった。

【書店数激減のトレンド】
 アルメディア調査によれば書店数の激減は顕著だ。01年から凸凹はあるが数百店ずつ閉店している。

2001年  20,939店
2002年  19,946店
2003年  19,179店
2004年  18,156店
2005年  17,839店
2006年  17,582店
2007年  16,750店
2008年  16,404店 ※2008年2月末現在

 激減は今さら語るまでもないと出版業界の人には鼻で笑われそうだが、酒屋と一緒で、近所のちっちゃな店舗はほんとうに見かけなくなった。雑誌でさえコンビニやスーパーで買うし、ベストセラーやまともな本(という表現ありか)はAmazonで買うのだから、業態として小規模書店の存在価値はほぼゼロになった。それは古本屋にもあてはまり、今どき半日かけて古本屋めぐりをして一冊の本に出会いたいと思う人は、冒頭の回文の本よりレアだ。

【規模は必要だが、それだけでなく】 
 書店ランキングで旭屋は全国10位である。ちなみに07年上半期の順位を示す(日経調査)。

 1.紀伊國屋書店
 2.ジュンク堂書店   
 3.丸善
 4.文教堂書店   
 5.ブックファースト
 6.有隣堂
 7.三省堂書店
 8.くまざわ書店
 9.八重洲ブックセンター
 10.旭屋書店

 これを見て中堅だからヤバいと思うなかれ。第3位の丸善が大日本印刷から経営支援をうけるくらいなので、一部をのぞけば経営努力で汲々という状況だろう。

 さらにちなみに、セブンイレブンの07年の雑誌・書籍・新聞の売上額は1,430億円で、トップの紀伊国屋書店の1,181億円(06年8月期)を軽く超える。合併しても店舗自体は労働集約的な業態であるし、集中購買で単価を大きく引き下げられる経済合理性もきかないだろう。だから規模も追求できず閉鎖という流れに傾きがちだ。

【書店、お先真っ暗なのだろうか?】
 町の書店はダメ、中堅書店もダメだが、Amazonなどが業績いいのでは?だが未公開なので詳細わからず、替わりに取次会社を見よう。書籍卸最大手の日販の業績は連結売上こそ増収だが、減益傾向にある。連結売上とは書籍取次以外のさまざまな事業の合計だ。単独売上つまり書籍取次では年々減収減益。第二位の東販も同じ傾向で、やっぱお先真っ暗じゃないか。

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 ネットの台頭で単なる知識収集では本を買わない。だから新書本に代表される、話題を追う低単価で回転率の良い本を出す。だんだん似た企画になる。企画が似てくると食い合いで売れなくなる。読者は拡散する。編集者や執筆者、カメラマンやイラストレーターにしわ寄せがくる。まさに縮小スパイラルだ。

【hmm…未満のアドバイス】
 こうなると“セレクト力”や“書店員のお奨めPOP”でしのごうとなる。それも悪くないが、しょせん小さな改善にすぎない。本屋の枠内から発想がでない。そんなときは別の業態の成功事例を参考にしよう。

“本屋のセブンイレブン”はできないのか?
 中堅・中小書店の品揃え・運営を徹底的に標準化して、セブンイレブンよろしく単品管理をする。売れ筋を常に把握し絞り込んで、本部一括と店舗独自仕入れの比率を決めて、棚割りや陳列や接客を標準化。12時まで開いてお取り寄せも便利。おでんも売る(嘘です)。これを全国展開する。

 「あの本屋にはないだろうな」と思ってみんな中小本屋に行かない。だがコンビニブックストアなら「たいていあの本はある」「お取り寄せサービスがかんたん」なら行くのではないだろうか?

ネットの無料モデルを見習って“サンプル本屋”はどうか?
 「立ち読みはダメ!」じゃなくて「立ち読みだけ」という本屋。どうせ半分近くが返品なら、いっそ本をサンプル展示品にしてしまう。売らないかわりに出品広告料を出版社から取る。本や雑誌にICタグを付けて、どの本が手に取られたか計測できればクリック広告とおなじく課金収入だ。買うときは本屋備え付けのキオスク端末からか、Amazonでもどこでもいい。

【ちょっとhmm…なアドバイス】
 だがこんなアイデア、愛書家のTomoyoさんから怒られてしまうだろう。わたしも気乗りがしない。そこでフト思ふ。本屋の価値って何だろう?

 “ぶらぶらできること”ではないだろうか?わたしは企画やセミナーのタイトルを考えるとき、背表紙や目次からヒントをもらうために歩く。発想に煮詰まったとき、見えない知恵のシャワーを浴びるためにぶらぶらする。

 Tennai422_2 ジュンク堂新宿店

 ところが多くの書店は気ぜわしく、立ち止まれもしない。通路も狭い。効率だけ重視だ。ジュンク堂のようにぶらぶらしやすく椅子も多い良店もあるが、たいていはダメだ。米国のBarnes & Nobleはよかった。実にぶらぶらと落ち着ける本屋で大好きだ。今日は以上です。

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2008年4月28日 (月)

トステムオンラインの責任施工力

 集合住宅に住むと“向こう三軒両隣”といっても、両隣しかありません。隣はあんがい気にならないものですが、逆に気になるのは上下関係の音。ウチのドタドタなヒトの足音も、シャカシャカと走るフェレットの四つ足音も、下にお住まいの方にはきっと気になることでしょう。

 ところが昨日は上の家がうるさかった。足音ではありません。リフォームの工事音。何の改造中なのか、ド〜ン!ド〜ン!ドンドンドン・・・ガリガリガリ・・・。しばらく我慢すればいいのですが、う☆ウルサ〜イ!と怒鳴れない恨みをこめて、今日はリフォームをテーマに。

【hmm…なアドバイス90.トステムオンラインの責任施工力】

サッシ・住設機器・建材の総合メーカー、トステム株式会社の100%出資
子会社のトステムオンライン株式会社は、「トステムオンラインショップ」に
おいて、トステムオンライン限定の人気カラー洗面化粧台を“メーカー責任
施工付” で4月25日(金)から全国で販売開始します。

引用元
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 最近の洗面化粧台は実によく出来ている。ポイントは2つで、まずカラーリング。オンライン販売限定カラーの「エッセン(鏡面)」「ミストオレンジ」「フラッシュホワイト」の選択肢のある扉に、人造大理石の質感のある「フロストホワイト」のボウルまで、オリジナルな色で床や壁とのコーディネイトをしやすくしている。

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 コンタクトレンズを手放せない(目放せない?)わたしが気に入ったのは“ドライゾーン”。それはタオルなどの乾いたものを置くために、少し高くなった部分が左右に配されて、水はねを防止する気遣いもある。真ん中はハンドソープなどを置ける“ウェットゾーン”。視力が劣化した日本人にやさしく、イザというときには朝シャンもできる。こういうのが欲しかった。

Nr525_05 洗面台ですることは多い。

 さて最大の売りは“メーカーのオンライン販売”。いったい洗面台をオンラインでどのように選択・購入ができるか?

【オンラインの住宅設備販売】
 まず商品タイプごとに基本間口サイズが決まっている(75cm/90cm)。カウンターの高さも固定で(80cm)、価格は98,400円(税込)で“メーカー責任施工付き”。手順は次の通り。

STEP1 商品シリーズを選択(シリーズ=オンライン限定、アトレア、ルーシェ)
STEP2 本体収納を選ぶ(扉の数)
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STEP3 ミラーを選ぶ(三面鏡か一面鏡か)
STEP4 ボウルサイズとデザインを選ぶ(75cmか90cmか)

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 と、ここまでバーチャルで選択してくると、工事費込みで〆て114,000円という見積が示される。「無料現場調査の依頼をする」をクリックすると、ログイン名とパスワードをきかれ依頼という段取り。初めて利用する場合は、住所・氏名など会員登録が必要である。割とというか、かなり簡単である。

 だが実際の工事はどうなの?という疑問は、洗面台より複雑なシステムキッチンの施工例が参考になる。「新規キッチン取付け」「キッチンパネル張り」「給排水管接続」「給湯管接続」「ガスコンロ接続/IH専用回路設置」「換気扇ダクト接続」「電気結線(照明、換気扇)」、さらに廃材処分まで、すべて含まれる。何でも頼めそうだ。

Jsorgn3_s 11.4万円なり!
 
【トステムのオンライン販売のねらいは何か?】

 住宅設備業界初のオンラインショップ、07年4月から開始し、取扱品目をだんだん広げてきた。07年10月のプレスリリースによれば、4月の開設から半年後の月間売上高は4.6倍にふくらんだ。販売目標額は3年間で10億円としている。

住宅は一軒一軒違うものだからオンライン販売はむつかしいというのが業界の常識だった。しかしあらゆる分野でネット販売が浸透する中で、住宅設備もその例外ではない。直販・直接施工による利益確保、ブランドイメージの定着をねらって先行した。もちろん市場全体の“新築からリフォームへ”という大きな流れにも沿っている。

 メーカーにとってのメリットは、現場調査から施工まで、顧客の生の声を直接集積し、製品開発に生かせること。その声を販売店とビルダーと共有して販売・運用・管理ノウハウにも活用できれば、“チャネルキャプテン”(結束力と利益分配力)を獲得できる。

 ユーザーにとってのメリットは、トステムという大企業の保証する責任施工は安心。対して、失礼な表現ですが“悪質リフォーム”会社にあたることもあるのは不安です。価格も“中抜き”なので安いというイメージを植え付けやすい。

【hmm・・・なアドバイス】
 リフォームや新築でオプション施工をした人にはわかる。細かい造作で業者に質問をすると「メーカーに聞いてみます」という常套句を口にする。リフォーム会社だけでなくガス器具会社も同じです。そのフレーズはとてもユーザー視点が欠けている。メーカー直にやってくれないかと思うことがありました。

 だからトステムの目標、たったの10億円、というなかれ。オンラインならではのBTO(受注後組み立て)で色も形も選べるよさがある。そしてリフォーム施工にはどこか不信感もあるのだから、メーカー責任施工というチャネルが一気に拡張する可能性は高い。安全面を考えると、たとえばガス器具。湯沸かし器の事件もあり、末端ユーザー情報が絶対に必要なガス器具メーカーは直接販売・施工に活路がある。今日は以上です。

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2008年4月27日 (日)

鯉のぼりで、老舗はいつも新しく

 雨上がり、清々しい5月の風が吹いた今日一日。仕事も捗り、連載原稿も捗り、自転車もスイスイ鯉で、いやこいできました。とくだらん駄洒落でごめんなさい。テーマは鯉といえば鯉のぼりです。 

端午の節句まであと一週間。一昨日東京駅のグランスタに立ち寄ったら、とっても和な鯉のぼりを見かけてしまい、ちょっとした小物も買いました。

【hmm…なアドバイス89. 鯉のぼりで、老舗はいつも新しく】
「雁皮紙榛原」の暖簾(のれん)が示すように、江戸の庶民に最初に「雁皮紙」
を売り出したのが「雁皮紙榛原」のはじまりでした。日本国内の良質な雁皮
植物だけが出せる滑らかな紙肌・光沢・強靭さが特徴の雁皮紙に一筆墨を
のせると“滑らかな筆あたりで文字がきれいに書ける”と、粋を好む江戸の
芸者や町人のあいだで大変な評判になりました。

引用元 

1

 創業200年の日本橋『はい原』、日本の紙(和紙)文化の素晴らしさを伝えるというのが今も昔も変わらない事業メッセージ。雁皮(がんぴ)とはジンチョウゲ系の低木で、そのなま皮をはいでつくるのが雁皮紙。なめらかで肌触りがよく墨付きが良い高級紙である。それを扱いだして一躍有名になったのがはい原。

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 雁皮(出典Wiki)       雁皮紙(はい原オンラインショップ

 にじまず、さらさらと書けるが透けるという凄い紙ですが、はい原オリジナルではない。遣唐使の時代から高級品として漉いていた。はい原も200年前、古きに新しきコンセプトを取り入れて、それまで上流階級のモノだった和紙を庶民にターゲティングして成功した。今売る雁皮紙セットは3,780円(内税)、これ庶民プライスですか?微妙ですが(笑)。

【和紙の鯉のぼりが美しい】
 わたしがグランスタのはい原(臨時出店 08年5月6日まで)で目を奪われたのは、八尾の和紙の鯉のぼり。これが見事な和紙です。

080425_192202 しなりがいい。

 あんまり触るとおこられるので、チラと触るとけっこうしっかりした出来です。商品説明にある八尾の和紙とは富山の八尾町の名産品。紙の工芸館『桂樹舎』というテーマで書いているブロガー発見。この記事の中にある手提げの和紙バッグも、グランスタで売っていました。ブログはしっかりまとまっていて好感が持てます。

【和紙の鯉のぼり、今は珍しいが】
 この商品を「室内用の鯉のぼり」「民芸品」と考えるとそこで思考がとまる。鯉のぼりといえば、雨に濡れても大丈夫なナイロンかポリエステルの品。風があれば揺らりとするし、なければだらりとする。

 だが実は江戸時代から第二次大戦前まで、鯉のぼりといえば和紙だった。だからお天気次第で外に出したり、室内に入れていました。ナイロンやポリエステルのおかげで出しっ放しが当たり前になったのはほんの50年ぐらいのことなのである。

 その鯉のぼり、今はなかなか売れない。少子化もあり、マンションでは飾りにくさもあり、さらに“プリント鯉”がどこか貧相で飽きられたこともある。そこで鯉の和紙の歴史を知り、民芸品じゃない和紙の鯉のぼりに新たに挑戦する鯉のぼり屋さん、出てこないのでしょうか?

【デザイナーに力を借りて】
 『久月、ワダエミ監修の鯉のぼり「出世鯉」(しゅっせごい)を発売』という発表もありました。ワダエミさんは故黒澤明監督の映画「乱」でアカデミー賞最優秀衣裳デザイン賞したデザイナー。

0184972_02 これなら飾りたい。

 ワダエミさんと久月のコラボレート、今回は彼女がコスチュームデザインした映画「HERO」のイメージがテーマ。プレスリリースの中で『業界の中で鯉のぼりの商品には、これまでこれといった目を見張るような商品がなかった』とあるように、鯉のぼりを変えたいと考えての商品化。創業1835年の老舗久月も、HEROのような斬新な歴史解釈を求めている。

P1102 殺陣も美しく。

【hmm…な買い物とざっくりアドバイス】
 はい原の臨時ショップで購入したのは名刺入れ。いくつも柄がありましたが、男らしく赤にしました。いや好きな色が赤か黒なんです。

080427_144701 080427_144901

 和紙の名刺入れ、紙に紙を入れるなんてオツです。中に入れる名刺のデザインも気になってくるから不思議。なんとなく、かっちょ悪い名刺は入れたくない(笑)。

 紙ですから割と早くぼろぼろになるかも知れませんが、ずっと風雨に耐えるポリエステルの方が余程気持ちが悪いし不自然。自然に帰らない素材、ペットボトルと同じです。しかも。どれもこれも似たような鯉のデザインなんて差別化なし。鯉のぼりが廃れてきたのは、その素材の不自然さとかっこ悪さに原因がある。今日は以上です。

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2008年4月26日 (土)

イノベコのバッグから思ふこと。

 昨日は新幹線に乗っていました。新幹線の中は中吊り広告も、網棚の上の広告もないのでスッキリしている。けれども中吊りで世の中ウォッチングやネタ探しをするわたしには、ちとスッキリしすぎでモノ足りない。

Shinkansen_080201 0426_prod_seatbelt_sm1 takataです。
 

 でも車両の前後部には広告写真がありますよね。この写真、シートベルトといえばTAKATA。世界でも高シェアの会社。これを見ていて美食家のCherryさんからのblogネタメールを思い出しました。

【hmm…なアドバイス88.イノベコのバッグから思ふこと。】
 自動車の廃車数は年間400万台。新車販売が500万をきっていますから、いずれもっと減るし、リサイクル法の適用をくぐりぬけた違法回収もあるので、正式ルート処分は300万台。それでもモノ凄い数。リユースできるパーツを抜いたあとはシュレッダー処理。シートベルトは特殊な素材で作られているのでリサイクルは難しい。だからそれをバッグに仕立てようと考えた。それが『イノベコ』である。 

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プロダクトメーカーのクレアトーレは、廃シートベルトと廃エアバッグを再利用した
ビジネスマン向けリユース製品「ビジネスバッグ/TAFシリーズ」を開発、2007年
12月下旬よりセレクトショップやインテリアショップで販売を始めた。

引用元 http://shonan.keizai.biz/headline/416/

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 TOTE Lサイズ(21,000円)      LIGHT(25,200円)

 シートベルトの光沢と色合い、縫い合わせの幅が絶妙にマッチして、かなりおしゃれ。これ、シートベルトですか?と思ってしまう。男性モノは黒いシートベルトで精悍な印象。わたしがいいなと思ったのはツートンカラー(異なる色あいのシートベルトを交互に縫い込み)のバッグ。ツートンタイプで肩に掛けられるのがあればいいのですが。

1  TOTE Lサイズ(21,000円)イチオシ。

【プロダクトでもありアートでもありエコでもある】
 さらに凝っているのはバッグの内部のエアバッグ素材。エアバッグと言えばバン!と爆発させて衝撃吸収をするものだから、とても強い素材。その着眼点がすばらしいし、元々の素材の色が効いていてプロダクトというよりアートに見える

4 色合い、素晴らしく絶妙。

 さらに独自にECO RATEを算出し、バッグに使われる廃棄物素材の割合と「-CO2」(輸送と生産工程に関わるCO2排出分の計算)までを考慮して、2リットルのペットボトルの本数でCO2削減効果を表している。イノベコのバッグをひとつ買うと300〜400本ものペットボトル分になるとは凄い。

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 開発者は森川信宏さん。湘南の海岸でビーチクリーン(浜辺の清掃)もするナチュラルな方らしい。ブログを読んでいるとサーファーやヨットマンの方々の話が多くて清々しい。

Mopix31 出典

【hmm…な想いをつづって】
 イノベコ(イノベーションとエコを合わせたブランド名)のバッグを見ていると、ずっと考え続けている、ある疑問がフツフツします。手づくり品やリサイクル品を買う人は、いったい何を買うのだろうか?

 このバッグだけじゃない。これまでblogで取りあげた廃棄タイヤチューブのバッグ(モンドデザイン)、廃棄バナー素材のバッグ(Demano)、印刷ミスの菓子包装紙を織り込んだバッグ(ecoist)。こうしたバッグを購入する人は、何に価値を見いだして買うのか?

 エコ製品としてならエコに貢献しよう!という“メッセージ”を買う。だが元はリユース素材でたったひとつしかない“手づくり品”でもある。ところがバッグのデザインの良さは“プロダクト”の領域に達している。そのどれでもあるし、どれかでもあるような。

 たとえれば“芸術家の瞬間芸”だろうか?アンディ・ウォーホルのスクリーン印刷アートのように「芸術ですが、たくさん刷れるんです」という一品モノ芸術へのアンチテーゼ。つまり環境に悪いことをたっぷりして製造される、工業製品バッグへのアンチテーゼ。

 そこまで考えて人はモノを買っていない、というでしょう。でも普通のバッグ製品ならいくらでも売っている。それでも手づくりやリサイクル品を買う人はいるし、増えているわけです。やっぱり疑問です。工業化社会で、手作業や手工業から遠のいてしまったことへの郷愁なのだろうか?作り手の“手”のぬくもりや“思い入れ”を買うのだろうか?

 たぶんそれだけでないな、と思ったのは次のグッズです。あるヤフオクのサイトでみつけました。廃品のシートベルトでつくった「ベルト」です。

0426_newedetionimg600x4501190175693 これならズボンも安全?

 これにはあまり共感を覚えないのは、かなりプロダクト未満のモノだから。ほんとうに一品モノのようで、それじゃ買い手同士の共感の環が作れない。手づくりやエコグッズであろうと、類似のモノを誰かが購入できることが必要。共感しあう場がほしい。

 販売数がいくつ以上になると“プロダクト”になり、いくつ以下だと“趣味の手づくり品”となるか言いにくいが、「エコのメッセージ性+手のぬくもり+共感できる生産数」、さしあたりこれを、手づくり系エコグッズの方程式としておきます。少し思考が進みました。今日は以上です。

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2008年4月25日 (金)

ながらキッズに注目!

  子どものころ「ながら族はやめなさい!」と言われたことがあります。テレビをボケ~っと観て、手元のお箸と口元のご飯がおろそかになって。「お行儀悪いからやめなさい!」と2度言われて、ようやくお箸は動かすけれど、目はまだテレビを観ていたりして。
 Analogtv  Nokiaの携帯+TV=インタラクティブ

 ながら族といえばTVと食事のふたつが相場だった。それが今や3つや4つにもなってきた“新ながら族”が今日のテーマ。 

【hmm・・なアドバイス87. ながらキッズに注目!】
米国の青少年の間で、テレビを見ながらインターネットを利用する「新ながら族」
が増えていることが分かった。青少年の64%が「テレビを見ている時にネットを
使ったことがある」という。(中略) 9~17歳の青少年(約1300人)にアンケートを
実施。半数近い49%が、テレビとネットを同時に楽しむことが「頻繁にある」と答えた。
中には「1日に何度も」という例もあった。

引用元

 この調査『Kids’ Social Networking Study』によれば、アメリカのキッズの69%が「オンラインしつつTVを観る」というmultitasking(ながら族)をするという。英語ではマルチタスキングというんですね。勉強になりました。半数は頻繁に(週に3回以上)マルチタスキングをしている。

Logo

【ながらキッズの生態とは】
 調査の中身をながら族でみてみよう。

 マルチタスキングの中身は携帯電話やMP3プレーヤー。携帯ならネットかメールかチャット。MP3プレーヤーなら音楽だろうから、TVはBGV(バックグラウンド・ヴィジュアル)なのだろうか?この傾向は2002年の同じ趣旨の調査とくらべて33%増というから、圧倒的なトレンドだといえる。もっと細かく見るとこうだ。

 ・キッズの45%は、携帯をあやつりつつIM(インスタントメッセージ)かメールを送受信し、相手と同じTVの画面を観ている。そいつらを“ながらキッズ”と呼びたい。
 ・ながらキッズの1/3は、TV番組が提供する投票やクイズの正解の投稿をやった経験がある。
 ・TVとネット、どっちにメインかといえば、ながらキッズの47%はネットだそうだ。TVがメインはわずか11%にすぎない。
 ・ながらキッズの5人にひとりは、ネットでやっていることがきっかけでTVを観る。

 三つ目を解説すると、たぶんこういうことだ。IMをやりだして、「ねえねえ、『ごくせん』観てる?」「いや」「早くしないと眼鏡、とるよ!」「つけたよ、TV。まにあったぁ~」というようなことだろう。

 この調査を実施したGrunwald氏はこうしめくくった。
"The findings of this study strongly suggest that companies should use
multiple platforms-TV, online, social networking, handhelds and other
interactive media to create a synergistic communications effort and a
compelling, highly interactive experience for kids," concludes Grunwald.

引用元
この調査結果が示唆することは、情報提供者側企業は、TV、ネット、SNSなどインタラクティブメディアをもっと融合させて、コミュニケーションを同期させる必要があるんです。もっと高度なインタラクティブな仕掛けが必要なんです」(意訳)

【日本でも、新ながら族は増加中】
 ながら族、と言ったからには日本の調査をば。日経リサーチの16歳から69歳までの男女に対して行った2007年の調査『平日のテレビ・パソコンの利用時間帯のピークは共に21時台』でも、ながらピープルの生態は明らかにされている。

 Gn2007102308

 青い線がテレビ、緑の線がパソコン。ふたつの利用時間ピークが見事に重なる。これこそ、ながら視聴&メールやチャットのやりとりの実在だ。興味深いのは、どちらもなだらかに使用が終えられているところですね。二つは一つにしてもいいのがわかる。

 Gn2007102310

 この調査ではとテレビとパソコンの同時使用率を35%推定している。これを“携帯”にしてみれば、もっと生々しいデータが取れたと思う。調査の切り口が実に惜しい。

【お恥ずかしながら】
 さて、身近にいる女子高生気分が抜けない大学生女子、まさに実例。サッカー中継を観ながら、ずぅ~っとチコチコと携帯をいじくり続けている。いったんメールを打ち終えると、サッカーをちらりと観る。すぐにメールの返信が返ってくる。またそれに返信する。これの繰り返しなのだ。サッカーは半分も観ていない。携帯の向こう側にいる誰かと、メッセージを共有するほうがメインなのだ。

 この事態を新鮮というべきか、深刻というべきか、それが問題だ。

【hmm・・なアドバイス】
 ながらキッズがやっているのは、「ほらほらあれ観て!」「これどぉ思う!」というインタラクティブなコミュニケーションを、相手が遠隔していても、デバイスが2つにわかれて画面が2つになっていても、上手にやりくりしている。この知恵が凄い。

 つまり、携帯メールは携帯メールの中で閉じている。SNSはSNSで閉じている。写真共有サービスも、2チャンも、それぞれの中で閉じている。TVはTVで、たとえばパナソニックがアピールする『ビエラでリンク!』は、SDカードでビデオも録画も画像も共有できるが、いわばアルバムの共有みたいなものに過ぎない。同時に起きていることを処理するようなコンセプトではない

 そうか、ながら族が悪いですよ!としつけを考えちゃダメなんだ。TVよりももっとおもしろいことができるネットというメディアが浸透したのに、メディアの方がまだそれに追いついていない。そう考えれば、今の携帯・PC・TV・ラジオなど、メディアのあり方をひっくり返す発想も生まれる。 

 だから子どもには「ながら族をしなさい!」とむしろ親は積極的に言おう。ビジネスチャンスはそこからだ。なんてね。今日は以上です。

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2008年4月24日 (木)

なぜ私は、にしおかすみこが好きなのだろうか?

  今日はビジネスメディア誠で連載する『“うふふ”マーケティング』へのリードです。

なぜ私は、にしおかすみこが好きなのだろうか?
なぜか「にしおかあ~っ、すみこだよお~」にひかれてしまった。SM女王の
衣装をまとう“Sキャラ”、もう一方でひたむきにマラソンを走る“Mキャラ”、
SとMを持ち合わせている魅力に加え、彼女はもう1つのキャラを持っていたのだ。

 むかしバレーボールの選手へのインタビュー、新聞で読んだかテレビで観たか忘れましたが、名プレーヤーが記者から「なぜ、こんなに苦しい練習が耐えられるンですか?」と質問された。彼曰く。

 「終わったあとの1杯のビールがたまんなく旨い、からですよ

 ハハん、そうですよね。苦しい練習で自分をイジめぬき、それに耐えるには自分へのご褒美がないとやってられません。オリンピックという目標よりも、まず一杯のビールのために。スポーツはやはりドMがベースですね。

【スポーツビジネスの根本はM】
 スポーツがドMだという証拠は、今季の浦和レッズ(サッカーJリーグ)のすべりだしの2敗に凝縮されていた。ふがいない戦い方で開幕から連敗したとき、サポーターは“ドS”になってフロントを責めた。「社長、出てこ~い!」とスタンドからシュプレヒコールがあった。出てきた社長に罵声を浴びせた。わたしはスタンドにいなかったが、同じことを叫びたかった。

Urawa_reds 出典

 サポーターとはチームと一体といわれる。勝ってもひとつ、負けてもひとつ。だからこそ連敗した直後にはいきり立ったが、沈滞したチームと色が似てきて、いつしか自虐的になり、「社長を責めてもしようがないよな」「選手を責めても勝てないし」「オレたち、なぜこんなに不幸なんだろう?」

 とまぁ、かなりMにず~んと傾斜していく。ドMに落ちてゆきつつ、埼玉スタジアムの長い駅までの徒歩路を、うつむきながら歩くのがサポーターである。ねじれてはいるが、ドMもまた快感なのだ。勝てば勝って胸をなでおろすが、負けたときにこそドM感動に揺さぶられる自虐的な心理がスポーツビジネスだ。

 野球にもある。巨人ファンは、もともとが強者として勝つという前提できていて負けると、突き落とされる。これはドM。弱いチーム、たとえば昔の阪神タイガースや広島カープはドMというよりは苦痛を共に分かち合ってきた。「弱いよな~」「でも来年こそは!」 エッセイで書いた”アゴニー(苦痛)心理”。同情して苦痛を共に分かち合い、六甲オロシをガナる。

 “アンチ巨人、実は隠れ巨人ファン”は、巨人がやっつけられると、言葉の上ではザマミロというのに、心の底ではくやしい思いをする。これは相当なねじれがあるが、やっぱりドM。問題はここ数年、負けても何も感じなくなったファンが多くなったことだ。ファンなら負けてドSの心理が燃えさかって、そのあとドMに落ち込む。SからMへの感情がなくなったのが視聴率低下の原因だ。

【2チャンでは】
 ドSぽい、2チャンネルという現象はどうだろうか。書き込みの多くが罵倒や悪口やツゲ口。中には同情やまともな主張もあるが、言いたい放題の悪口が95%ぐらい。まさにドSである。2チャンの背景色を見るだけで気分が憂鬱になるので、わたしはあまりというか、ほとんど読まない。

 フト、SFのTV映画『ダークエンジェル』を思い出した。舞台は電磁波テロリストの破壊工作によって荒廃したアメリカ。日々活動が監視される人々の生活はすさんでいた。隠された真実を知る活動家のローガンは、非合法電波を使ってメディアジャックをして不正を暴こうとする。

Img_top01
Img_top02_2 インパクトありました。

 ローガンのメディアジャックは燃えない人々の心に火を灯そうとするが、なかなか燃えない。メディアジャックできる時間も限られているし。ところが2チャンはあんなに燃えさかり、ニコニコ動画はあんなにツッコミがある。人民全員参加の様相だ。なぜなのだろうか?わたしたちの本性はドSなのであろうか?

あるインタビューでひろゆき氏はこう質問された。「ネットで炎上のような事件が増えているという問題は(どう考えますか?)」

炎上って、だれかがここは炎上してるって見つけて騒いで、それに周りが乗っかって
コメントがいっぱいつくのが炎上なんですよ。どちらかというと、マスメディアがここは
炎上してるって言い出して始めて炎上なんだと思うんですよ。だって、ネット内で完結
している限りはいくらスレッドが伸びようがどうしようが生活になんの関係もないですから。
ブログ閉じれば終わりじゃね?って思う。ほっとけばいい。

 わたしは彼は人の心をあやつる天才だと思う。わかっているのだ、人は“場”を提供さえしてやれば、SにもMにもアゴニーにもかんたんに揺れまくるという性(さが)を。かんたんにイジめができるから炎上するのか。ネット内のつぶやき合戦にすぎないのか。どっちもどっちではある。だが彼の手の平の上に乗っているような気がしてならない。

 匿名ならイジめが増殖するのはわかりやすい。書き込む作業は実はねじれドS、つまりドMなのかもしれない。それもなんとなくわかる。ポジティブに考えれば、『電車男』だってある意味“炎上”である。人の苦痛を分かち合うアゴニー心理。その対極に“炎上”があり、そのふたつはどこかで通じている。ネット社会ゆえに、ドSとドMで揺れやすくなった人が増えた。

19980912shimalis いじめる?(シマリスくん)

【hmm・・・なアドバイス】
 2チャンとは、現在のあらゆるビジネスの中で、もっとも消費者の“生なる部分”に寄っているから廃れない。よくも悪くも廃れないのは、ドS、ドM、アゴニー心理がそろっているから。

 結局はそのビジネスのお客さま心理の真ん中は何なのか。それがMかSかアゴニーかその他のものか、それに逆らうと商売はうまくゆかない、良くも悪くも唯一の事実なのであります。今日は以上です。

 あ、できれば、にしおかすみこさんに会いたい!ムチも一発ぐらいなら・・・(笑)。

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2008年4月23日 (水)

袋小路のひろ作で、昼間っから手挽きの蕎麦を。

こんなに満足した昼ご飯、ほとんど記憶にない。手を入れて、丹精をこめて作るものはやはり旨い。旨いのはもちろんだが、なんでこんなに満足しちゃうのだろう。

 今日のランチはCherryさんと連れ立って新橋『ひろ作』に行った。袋小路の先の先、新橋界隈は近場なのですが、かなりわかりにくい場所だし、ランチをカキ食うようなサラリーマンは来ないから説明してもムダである。むしろ教えたくない。

【hmm・・・なアドバイス86. 袋小路のひろ作で、昼間っから手挽きの蕎麦を。】
 なんて偉そうなことを書いたが、実は美味しいものにはウンチクと執念の塊である同僚Emmyさんと相棒Cherryさん二人で連れ立って行く予定でした。ですがEmmyさん、つまらない社用ができたそうで、わたしゃピンチヒッター。邪魔者でしたがお邪魔してよかった。

 「郷さん、カウンターに座れないとテーブルで相席になります!」 Cherry said.
 「え?何人座れる店なの?」 Go asked.
 「9名なんです」 Cherry declared.
 「たったの?」 Go shouted.

 コースというので2回転としても18名、それしか食することができないのだ。そりゃ急ごう、ということで、お昼時間をちとフライングして、ソソクサと出かけると、まだ暖簾が出ていない(笑)。 

0423_hirosaku_pict0001 お宅、的ですが。

 門構えからして旨そうなのである。「旨いものを食わせるところはそういう門構えがある」と言っていたのは、わたしのコンサルの師匠Y氏であった。奥さんだろうか、顔をのぞかせて早めに入れてくれました。カウンターの一番奥にCherryさん、その隣にわたし。

0423_hirosaku_pict0002  蟹、2匹(一匹は隠れてます)

 柄の短いところがプロだな、と思った雪平鍋に目がいった。何十とあり、みんなぴかぴか。ご主人と思しき人、手際よく昼献立を準備している。もちろん、味とステータス(ミシュラン日本料理部門で☆ひとつ)から言えばご主人なんて表現はできません。料理人、が正しいのでしょうが、奥さんの雰囲気といい、@ホームなんです。「オレんところは旨いんだぞ」「かかってこい!」という肩入れないのがいいのです。まぁわたしが庶民だからそう感じることもありますが。

【前菜からてんぷら、そしてお強へ】
 まず前菜の小鉢。鴨と思しきですが間違ったらごめんなさい。箸をつけるのがもったいない美しさ。箸をつけるともったいない美味しさ。辛味とお肉、カリカリの小海老が幸せなハーモニー。そしてお刺身。鱧かなぁと思いましたが、これも花の香りとシャキっとした感触が口の中にじんわ~り広がり、ああなんて美味しいの!

0423_hirosaku_pict0004 0423_hirosaku_pict0005

 そして山椒塩でいただくてんぷらです。ホタルいかに旬の野菜を塩でいただく。ほくほくして美味しくて、さすがのCherryさんも絶賛。次いで出てくる鯛飯。これがまた生姜の味がご飯と絶妙にからまって絶品。餅米でしょうが、“お強(こわ)”と呼ぶとぴったりくるような。あとで色々な方の書かれるブログを見ると、「鮨ガリが刻み込んで」いるそうです。どうりであの味。懐かしさと旨さと上品さ。

0423_hirosaku_pict0007 0423_hirosaku_pict0008  

【自家で挽いたお蕎麦です。】
 そしてメインの蕎麦です。これは見ているだけで美しい。細め、しゃきっとして口の中でお蕎麦が広がるというか・・・説明が下手です。あとで知りましたが、蕎麦リエさんたちのブログによれば、このお蕎麦、北海道産の玄蕎麦を自家製粉(石臼を回している)がゆえに、量が作れない。だからランチをたくさん提供できない。だから色は黒くて、粒粒が蕎麦の中にそのまま残っているということです。

0423_hirosaku_pict0009 0423_hirosaku_pict0011

 とにかく旨いです。丸い蒸篭の蕎麦、ああこれだけかぁと思うと、とても名残おしい。追加はできるそうです。でも追加をすると、後からやってくるお客さまに「今日は蕎麦が終わり何ので」と断ることにもなりますが。蕎麦湯をいれずに味わった蕎麦汁は濃いめ。白濁した蕎麦湯を入れると美味でした。

 最後にわらび餅with黒蜜。これがまた美味しくて。わたしは甘党ではありませんが、思わず、はしたなくも黒蜜だけペロリとしました。美味しい。

0423_hirosaku_pict0012 お箸がまた風流。

 ありがとうございました。こんなに美味しくてくつろげたお昼って、最近では記憶にない。以上、1800円でした。この料金、嘘かとおもいます。

【隠れ家でもあり、アットホームでもあり、日本料理の代表でもあり】
 ランチなのにホッと落ち着ける隠れ家的雰囲気はあります。でも隠れ家、というよりはやはり日本料理店です。職人の技がしっかりとある。昼は道楽というには、力をこめて臼を挽くので、食べるほうもプロ、作るほうもプロのようなところもあります。

 ところがお強のご飯、ひとつ、よそったものをこぼしたのか、何か入れてしまったのか失敗されていました。ご主人は苦笑い、奥さんは肩をすぼめるように、冷蔵ケースから仕込んだお強を取り出してよそうと、ご主人は器をまた蒸篭にかけてなんて光景がありました。

 ミシュラン1つというステータスなのに、どこかアットホーム。そして美味しくてとても満足です。

【hmm・・なアドバイス】
 お店には顔ありといいます。それは装飾ではなくて、高い安いでもなく(清汚はきちんとしないとだめ)、ましてメニューの訴求でもなく、日々磨いているな、お客さまと向かい合っているな、と思わせるところです。

 売れないお店を見分けるのはかんたんでしょう。どこかモノ欲しげな顔が店頭にある。お客さん、来ないなぁという嘆きが見えて透ける。かたや、来るのがあたりまえというオスマシ顔のお店もある。ひたすら調子のよい(だけの)おテント様のような顔もある。ビジネスモデルの素晴らしさだけを訴えるマニュアル顔もある。何も考えていない抜けた顔もある。

ひろ作さんのただずまい、味、そして雰囲気、何も裏切らないものがありました。お店というのは不思議な生命体でもあるなぁと思いました。今日は以上です。

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2008年4月22日 (火)

チベット仏と北京オリンピック

 大気汚染の中、ご苦労様だったのはマラソン北京代表選手たちのマラソンテスト大会。真っ黒になったユニフォーム、本番が思いやられる。男子補欠の藤原新選手、出場できればいいのに、とひそかに応援しています。水泳では北京五輪の代表選手が勢揃いして会見にいどみました。3大会連続の北島康介選手(日本コカ・コーラ)や中西悠子選手(枚方SS)が軸。競技ではぜひがんばってもらいたいと思います。

20080421k0000m050076000p_size5 2008042121147251l

 選手は応援しますが、わたしは大会国は応援できません。スポンサー企業にもチベット問題は五輪ビジネスに暗雲がたれこめています。今日はわたしの五輪への気持ちを決定づけた藤原新也氏の一文から、マーケティングぽくない角度から『北京五輪』です。

【hmm…なアドバイス85.チベット仏と北京オリンピック】
そんな中国兵にタンヂェンの父は家族の目の前で殺された。家宝である
バッチャブッダを右手に握りしめ、決して渡そうとしなかったからである。
中国兵は盗賊でもあったのだ。(中略)あれはおそらく僧の懐にあった
守り神を盗んでいる光景ではないかと私には見えた。そういった中国兵の
行為は1950年代から延々と続いてきたことだからだ。

Pict0434 力作です。

 今配布中の東京メトロのフリーペーパー『metro min.』の藤原新也氏の『チベット仏の物語』です。それによれば、藤原氏は30代前半のある頃、チベットに長期滞在したことがある。チベット仏、バッチャブッダを手に入れたい一心から、それだけの目的で2ヶ月もネパール当地に滞在していた。ところがどうしても本物のブッダが手に入らず、あきらめかけた帰国の当日になって、タンヂェンと名乗る青年がやってきた。彼の手は本物のバッチャブッダがあった。その仏像には秘められた哀しくも怒りに満ちた物語があった。

 あとの内容はフリペをお読みください。まだお持ちでない方は、残部僅少なのでメトロの駅に走ってください。一読の価値あり、いやきちんと読んで、今回のオリンピックに向き合ってみるのも、消費者として必要なことです。青年タンヂェンさんがその稀少な仏像を売る目的とは、中国との抵抗運動の組織活動資金づくり、だったそうです。

【五輪のマーケティング力、急降下中】
 このブログはたかがマーケティング、されどマーケティング。むつかしい話を論じる場ではない。しかもマーケティング的には、五輪は一大イベント、ブランドアピールやスポーツ商品開発の舞台。日本にとってほぼ時差がないオリンピックですよ。会社を休まないでもリアルタイムでTV観戦もできる。もっと盛り上がってしかるべきです。ところがマーケティング、急降下です。

2008041100000012maipintview000
 聖火リレー不参加をしたマータイさん
 Mottainaiで有名な、ノーベル平和賞受賞者、前ケニア副環境相

 日本の聖火リレースポンサー(宣伝車の並走)からの脱退企業はコカコーラ、日本サムソン、そして中国お膝元のレノボ・ジャパンでした。あのモノモノしい中で「いつもさわやかコカコーラ」なんて興ざめですから。宣伝効果は低いというよりマイナスでしょう。

 今オリンピックのスポンサード企業はじぃ〜っと行方を見つめているはずです。密かに好感度やイメージ調査を進めて、今からスポンサーをおりることはできないにせよ、競技場以外の露出をコントロールしたいと考えているはず。不参加国が出れば、それが引き金になってもっと広告やイベントの縮小もありえる。そういう分岐点に今あると思います。

【イボンヌ・ベニシュ選手の勇気ある発言】
04年アテネ五輪柔道女子57キロ級金メダリストのイボンヌ・ベニシュ
(ドイツ)が15日、中国チベット自治区での暴動鎮圧を受け、北京五輪の
開会式をボイコットする意向を示した。ドイツ公共テレビZDFに「私は
シグナルを送りたい」と理由を説明。

引用元

0422_2008startseite_579 手には寿司、帯には鉄の意思。

 彼女は中国の行為への反対の意思表示として“リストバンド”を身に着けると報道された。そのリストバンドがどのようなものか、彼女の(ドイツ語の)HPを見てもまだ書かれていないが、それはおそらくこのリストバンドである。価格は4ユーロで、うち2ユーロはアムネスティ・インターナショナル(人権保護団体)に寄付される。販売はこちら

Wristband 0422_ibonne
 http://www.boycotbeijing.org/?q=node/7

【hmm…なひとこと】
 イボンヌ・ベニシュさん、なぜそんな発言ができたのか?これは想像ですが、思い当たるのは第二次世界大戦の自国の他民族への振る舞いへの反省でしょう。しっかりと歴史を見つめて、二度と繰り返してダメなことは身を挺しても言う。個人にそういう発言を許す(認める)ドイツの選手団を尊敬します。

 比べて残念なのは日本の選手団です。日本にも繰り返してはいけない同じ歴史があるはず。だれかがひとこと態度を表明してもいいはず。何しろ日本人の代表なのだから。選手団の一人である前に、一人の人間なのだから。オリンピックは世界人民の祭典なのだから。

 今日は藤原さんのエッセイを読んで心がずどんと揺り動かされて、マーケティングぽくない話題になりました。明日はマーケティングの話題に揺らしもどします。今日は以上です。

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2008年4月21日 (月)

電子メールは、電子文(でんしふみ)へ。

 皆さんは一日に何通のメールをやりとりするだろうか?送信するのは20通や30通としても、受領するのはスパムメールばかり、なんてことありますよね。わたしもそうです(このブログで会社アドレスを公開しているせいもありますが)。

 米国IDC「世界の電子メール利用状況に関する調査結果」によれば、世界で送信される電子メール数はおよそ970億通、そのうち400億通以上がスパム。その調査発表から1年経っているので、今はもっと凄い数字でしょう。スパムの増加、ある意味で電子メールが生活の中で欠かせない通信手段になったことを表します。今日は電子メールを視覚化するメールソフトウエアをテーマに。

【hmm・・・なアドバイス84.電子メールは、電子文(でんしふみ)へ。】
 まず『3D Mailbox』。スローガンは「Bring E-mail to life !(メールに命を)」

0421_mailbox

3D Mailbox delivers a fantastic, smarter e-mail experience. Immerse
yourself in 3-D as you read and write your mail. Thrill to the awesome
energy of jumbo jets. Or relax to the sounds of the ocean, seabirds,
and cool Brazilian tunes.

引用元

3D Mailboxはファンタスティックでスマートなメール体験です。読んだり書いたりのメールを3D漬けにしちゃおう。ジャンボジェットの轟音のスリル、海辺の波の音や海鳥の声、サンバでリラックスもいいだろう

 電子メールを3Dのバーチャル空間で整理するソフトウエア。LAエアポートやマイアミビーチに電子メールが到着すると、アバター(荷物運搬係やボーイら)がゆらゆら動く3D画像とともにメールを運んでくれる。

0420_mailshikakuka_1 メールのある人は並んで!

 この図にあるように到着したメールに「一列に並んで!」それがスパムだったらエントランスの時点でハネてくれるのだ。これはいいなぁ。スパム削除機能以外にビデオメール、IMの機能がある。LAエアポートバージョンは無料、美女や野獣が登場するマイアミビーチとゾンビバージョンは有料(49ドル)。

【Themailは文字でメールを可視化】
 二つ目は『Themail』。スローガンは「visualize your email conversations(あなたのメール会話を視覚化しましょう!」

0420_mailshikakuka_2_small_intense_ メールなんてしょせん泡よ。

Each column of words refers to emails exchanged in previous months
with the selected person.  The more salient and unique a word is in your
conversation with a specific person, the bigger that word appears in the
visualization. Each circle represents an email message you have exchanged
with the selected person.

引用元

それぞれのメールの"ことばの柱”が先月までの(選んだ人の)コミュニケーションを示す。ある人からのユニークで目立つことばが大きな字になってビジュアルに表示されます。丸い環はそれぞれの人とのメール交換の多さを表します

 コミュニケーションごとに、メールのやりとりを文字行列の工夫で可視化する。おもしろいのはいつだれからかで束ねるだけでなく、やりとりされたメールの中で出現頻度の多いワードを大きく目立って表示させるところ。関連資料

 0412_themail03  0412_themail04

 さらに検索機能もおもしろい。右の図では「ex」というワードだけを入れて、その言葉のあるメールタイトル(中身?)を検索すると、赤い文字で示してくれる。件名がしっかりしていれば検索で迷うことはないだろう。MITでの開発事例。

【メール版SNSのようなMy Map】
 3つめはChristpher Paulさんがつくった『My Map』。 スローガンは「A Self-Portrait(自画像)」

0420_mailshikakuka_3わぁメールの宇宙!

I am interested in revealing the innumerable relationships between me, my schoolmates,
work-mates, friends and family. This could not readily be accomplished by reading each
of my 60,000 emails one-by-one. Instead, I created My Map, a relational map and
alternative self portrait.

引用元

自分と学友、仕事仲間、友達や家族の無数の関係をあばきたかった。6万もあるメール、ひとつひとつ表現するのは無理。その替わりに関係マップをつくって自画像としたんだ

 メールの相手の画像を登録しておいて、やりとりを可視化できるツール。TOもFROMもCCも選択して描けるようだ。さらにメールマップの下には、年月を表すバーがあり、そこをクリックすると、当該期間までのマップや、特定期間のマップなどができるのだと思われる。

0421_mymap02 0421_mymap03

 3つ紹介しましたがどれを選びますか?わたしはマイアミビーチがいいです。同僚のJneomanさんは人脈の宝庫のように知己の多い方です。彼のメールをMy mapにしたら、いったいどのくらいの円周サイズになるのだろうか?ちと興味がある。

【hmm・・・なアドバイス】
 この三つに比べると、いつも使っている電子メーラー、合理的だが夢はない。件名と誰かからかが分かればメールなんて十分、と思っている人は多い。確かにひとつひとつのメールは、ある人とある人、グループの連絡や指示に過ぎない。でもこうしてあらためてメールのやりとりを可視化することができるのなら、名は体を表すというが、メールもまた体(自分自身)を表す、ことに気づかされる。

 ぐちゃぐちゃにやりとりが多い人もいれば、あっさりの人もいる。仕事連絡だけのメーラーもいれば、愛のやりとりに命をかけるラバーもいる。メールで冗談や川柳を書くことを常とする人もいる(わたしです)。

 つまり電子メールもまた、封筒や便せん、ギフトカードがバラエティに富むように、手書きの文(ふみ)と同じくさまざまな商品化が可能になってきた。ボイスもあり動画もあり、そのうちきっと、匂いや触感も伝わるに違いない。さらにこのメールとあのメール、この案件とその案件、結びつけたら新しい出会い、新しい仕事が生まれる。そんなマッチングの可能性もあるのだ。いつまでも無味かつ事務的な◯◯◯Lookでいいですか?今日は以上です。

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2008年4月20日 (日)

酒販店コンサルティング

 昔から中小企業診断士試験の三題話といえば、理美容店、ベーカリー、そして酒販店でした。いずれも労働集約的だし、商品の差別化がなかなかできない業態だ。だから中小企業が生き残る道は何か?という設問がつくりやすい。

 そのうち酒販店を見ると、街のちっちゃな酒販店の淘汰の次に、酒の量販店(酒DS)がどんどん潰れている。私の家の近所で上場企業だった某S社も5年ほど前に倒産、ひそかに閉店やむなしと思うG店もある。今年大阪では『酒の楽市』『スピード』が倒産。酒販免許の自由化のあおりではあるがお酒を呑まない人口が増えた背景もある。今日は中小企業診断士の原点に帰って、酒販店を考えたい。

【hmm…なアドバイス83.酒販店コンサルティング】
1月には「スーパーディスカウントストアー スピード」を近畿や千葉に
持つスピード(大阪府枚方市)が民事再生法適用を申請。他にも「ヴイ」
(新潟市)や「ヒーロー」(山口市)など、全国で倒産が続いている。
90年前後から「町の酒屋さん」のシェアを奪って優勢に立った酒の量販店は、
00年前後から店舗拡大を急ぐ。その背景には「酒の小売りの自由化」があった。

引用元

0420_shuhan_asahi図も引用元は同じ。

【酒DSの競合はコンビニではない】
 朝日comの記事では酒DSの倒産要因をコンビニの酒販売参入によるもの、としている。しかしわたし自身、コンビニにお酒を買うことは稀だし、酒呑みが高くてこだわりのないコンビニでお酒を定期的に買うわけがない。怪しいので調べるとさすがインテージには詳しいデータがある。

0420_shuhan_sci4 インテージより。

同社のSCI消費者調査ボードによれば、やはりコンビニでの酒販なぞ微々たるモノ。90年代後半は酒DSの最盛期。2000年代から下落してどんどん縮小しているのがわかる。一般酒店も見るも無惨だが、伸びているのはスーパーだ。酒購入の主役はスーパーでありコンビニではない。そのスーパーで何を買うか?もちろん圧倒的に発泡酒と第三のビール。次図参照。

0420_shuhan_sci5

 ビールは泡と共に去り、意外にしぶといな焼酎、消えていないぞワインとウイスキー。スーパーでは泡酒だとして、チャネル全体ではどうか?それが次図ですが、安い泡酒しか売れていないのと購入量縮小は長期トレンド。呑まない人が増えている。若い世代はほんとうに呑まない人が増えていますからさもありなん。

0420_shuhan_sci1

【わたしは仕方なく酒DSへ行く】
 スーパーで泡酒を買う理由は、ケース買いで重い商品だから、車で食品と一緒にワンストップ。そして価格差も酒DSと大差ない。さらに重要なのは「酒DSは顧客満足度が極度に低い」からである。

 わたしはバーボンを酒DS買うけれど、それは安いからだけだ。ほんとうは行きたくない。みんな茶髪で接客語はしゃべれない。レジでは金券の扱いも知らない。宅配を依頼すると「店ちょー!」と叫ぶ。接客指導があるのかハナハダ疑わしい。そんなレベルの店が多いので、酒DSに行ってよかったなぁという満足感は(相当の)バーゲンの時しか無い。要は価格しか訴求ができてない。

 なのに価格はスーパーと大差ない。品揃えに大差もない。スーパーが接客やサービスにあれほど心血を注いでいるのに・・・それで潰れないわけがない。経営の怠慢である。

【オーガニックワインのマヴィ】
 オーガニックワインを販売する『マヴィ』では、その名の通り農薬を使わない土壌で造るワインだけを売る。フランス20軒を始め、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガルのワイナリーと直接契約をして「全て自家で情熱をもって丁寧に行う確かな生産者のワインだけを輸入」する。

0420_shunan_organic

 ここの店主の田村さん、良いことを書いている。「フランスではワインを販売するのに免許などありません。量販店はもちろんのこと、ガソリンスタンドでさえワインを販売しています」。量販店は価格で、ガソリンスタンドは利便性で買われ、「ワイン専門店では品質と付加情報」で買われる。マヴィでは店舗でのワインの知識や温度管理、さらにオーガニックな生産者情報、これを自社の三本柱に据える。

 そもそも酒販免許という規制がある方がおかしかった。規制のおかげで経営に工夫が不要だった。小売り自由化後はどうだったか。量販だけを追求した結果、経営への工夫の機会を逸した。お酒ほど嗜好性の強い商品も少ないのに、お客さま視点をもちきれなかった。誰でも売れるようになってほんとうの競争が起きた。それが倒産増の酒因、いや主因である

【hmm…なアドバイス】
 ここからが中小企業診断士の出番。バーボン呑みコンサルタントとして、酔い(良い?)アドバイスです。オーガニックや幻の銘酒という仕入れで差別化ができるのが一番ですが、一朝一夕にそれはできないので、売り方の提案をひとつだけします。

 それは、デリバリーへの注力。需要層の高齢化と若年層の酒離れを考えると、中高年需要層の囲い込みがてっとり早い。売れ筋に限定して“時価”をネット上に公開し、さらに携帯メールで送るのもいいし、FAXによる販促もいい。意外に悪くないのは宅配サービスとの組み合わせ(スペース制約を考えなければピザがいい)。ねらいはデリバリーのアイドリングをなくすことだが、お酒との接点商品の宅配は、販売効率が高いケースは多い。

 「どうやってお客さんのメールアドレスや電話番号をゲットするの?」という問題はある。それはある意味かんたんだ。顧客リストづくりにはポイントカードはだめ。なぜならポイントがたまらないと“顧客”にならないし、カードに氏名・住所を書いてくれないことも多い。だからこのように奨めましょう。「これを書くとお得ですよ」「なぜ?」とお客さんが言う。「原酒が当たるかもしれない」「しぼり酒を優先販売します」「新製品の試飲ができます」と言われれば酒呑みはコロリである。顧客が「ああ、それいいなぁ」という思い、それが原点だし、究極です。

 おまけで「こだわりの柿の種」を提案したい。国産の有機米、国産の落花生、国産の芥子。辛みの調節が自在で100グラム単位で量り売り。新潟の中小企業と提携して産直で卸しがいい。いつも新鮮で美味しい柿の種を食べれる幸せ。わたしが責任を持って仕入希望の酒販店をブレークイーブンの量・場数まで開拓します。やりたいという酒販店の方、ぜひわたしまでご連絡ください。中小企業診断士から、今日は以上です。

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2008年4月19日 (土)

地球の日に、ささ和紙に学ぶ

 数日前(2008年4月16日)の日経夕刊に“ささ和紙メーカーの帽子”というコラムがありました(ライターは高垣千尋さん)。帽子好きの目にとまらないわけがなく、これいいなぁと思ってさっそくHPを見ると、どこを探しても女性用のみ。発売元にメールを打つとすぐに返信をいただきました。

お問い合わせ有難うございます。
仰るとおり、現在は女性向けの帽子のみ販売させていただいております。
男性用につきましては、来年度以降の検討課題とさせていただきます。
」 

0419_sasawashi_hat いかにも女子帽子、が惜しい。

 ご返信、ありがとうございました。開発をお願いするためにも、今日のブログは笹にぐっときたSASAWASHIさんをテーマに。

【hmm...なアドバイス82.地球の日に、ささ和紙に学ぶ】

天然染色研究家の木村光雄氏から「クマザサを和紙に漉き込んでみませんか」
と研究依頼がありまして、クマザサのもつ天然の抗菌性を持続させるには、
布を染色してもだめで、和紙に漉き込むしかないとのお話。依頼をお受け
して研究をはじめ、ついに「ささ和紙」が完成しました。

0419_sasawashi_image20 笹、また笹です。

 上記はSASAWASHI社のHPの糸井徹氏のコラムから引用した。糸井氏はテキスタイルの分野で長らく実績を上げた方で、ある人から和紙で織物をつくる開発を持ち込まれた。断ろうとしたが天然繊維の良さがわかり開発にのめりこむ。繊維はできるが染色はどうするか。せっかく天然の素材、自然界にそれを求めると“草木染め”に行き当たった。知人を経て、天然繊維の大家の木村氏に出会い、そこで隈笹(くまささ、イネ科の植物)を和紙に漉き込むヒントを得たそうだ。

【製造工程とサラサラの秘密】
 その工程は①和紙の原料とクマザザをフレークを混ぜる;②それを漉き込みスリットをつくり;③スリットを撚って糸をつくり;④縦横に織り込む。わりと簡単に見えるが試行錯誤はあったという。

0419_sasawasi_tukurikata

 なぜ隈笹なのか?隈笹には天然の抗菌・消臭効果があるから。熊は冬眠前に一冬を越すために大量のエサを食べる。冬眠中は排泄ができないないので、笹をたくさん食べのは、その解毒作用もお腹にためて冬眠するからだそうだ。そういえば笹団子、笹飴、笹ちまきなど、笹の葉をつかったものは多い。抗菌・防腐作用があるのは昔からの知恵なのである。

 普通に縫製されたハンカチやシーツを金魚鉢に入れると金魚は瀕死になるが、ささ和紙ならピンピンしているという。それもほんとうだろう。帽子としての吸湿性やサラサラ肌触りは、次の写真に理由がありそう。

0419_sasawashi_and_cotton 断面図

 綿素材は羽毛が出るが、ささ和紙素材はない。ささ和紙の生地が空気を含みやすい構造になっている。それがサラサラ感をたもつ。

【商品ラインの中で“液”が気になる】
 商品ラインは帽子以外に、シーツ、ブランケット、枕カバー、スリッパ、タオル、バスマット、手袋、靴下、Tシャツなどを広く展開されている。特に季節の変わり目、ポリエステルや麻のシャツは身体がかゆくてたまらない。自然なささ和紙の服もよいだろうな。オンラインショップ他、百貨店やナチュラルショップなどで販売中。

0419_sasawashi_box_sheet 0419_sasawashi_bathtowel

 さて、その中でも私が気になったのは『くまざさ原液』。笹を抽出した液。なぜかといえばわたしは歯周病だからである。

0419_sasawashi_kumazasa200  くまざさ原液200ml(1,890円)

 糸井博士のコラム『歯周病の予防と自然治癒力を高める新しい歯のケアの仕方について』には、ご自身も歯周病に悩んでいたが、歯間ブラシで掃除をしたあと、くまざさ原液を30倍に希釈した水に豚毛の歯ブラシを浸して、それで磨く方法が書かれている。氏はこの方法で歯周病を完治させたという。

 歯や歯茎の免疫力を高めて自然治癒力を高める。ナイロン歯ブラシに研磨剤(歯磨きのこと)は御法度。笹を齒むか、歯を抜くか。液が濃縮されているだけに、とっても気になる。わたしと同じく気になる人はこちらをお読みください

【hmm...なアドバイス】
 ずぅ〜と昔、東京オリンピックの頃、笹塚という地に住んでいた。杉並区か世田谷区だと思い込んでいたが渋谷区だそうです。新宿から京王線で3つ目くらいのところ。そのころ、あたり一面にくま笹が生えていたという記憶はないが、ほのかに空き地での紙芝居自転車の記憶はある。地名はきっと何か笹に由来はあるのだろう。

あの頃からずいぶん遠くに来てしまった。遠くとは“引っ越しした距離”という意味ではない。月日がたったなぁという、わたし個人のノスタルジーという意味でもない(少しあるけど)。高度成長期の入口だった東京オリンピック、1964年からずいぶん遠くに来てしまった日本、そんな感慨である。

 遠くに来た今。衣はゆきわたり、タンスからあふれている。食は余っているし、身体はメタボリックだ。住はかたち・ひろさはよくなったが、アレルギーに悩まされる。「何のためにー」というのがこれほど見えなくなった時代はなかった。ベーシックな素材やモノや生き方を見直すべし、地球の日に。今日は以上です。

追記:SASAWASHI社さんから連絡をいただきました。訂正があります。
「普通に縫製されたハンカチやシーツを金魚鉢に入れると金魚は瀕死になるが」を
「抗菌加工を施されたハンカチや…(以下同じ)」と読み替えをお願いします。
それにしても男性用帽子がほしい!という声、わたしだけではないそうです。

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2008年4月18日 (金)

SWIMS スタイリッシュな雨模様

 雨降って地固まる、ならいいのですが、最近は出張のたびに雨が降っています。前は土砂降りだったし、その前の日もかなり降っていた。今朝もまた東京はザンザン降り。レイン・コンサルタントでしょうか(すみません、お客さま_笑)。

 雨は人の性(さが)をアバく、と言います。狭い道で傘と傘を持つ手がすれ違う。そんなとき、あなたは傘を内側に傾けますか?それとも外側に傾けますか?内側に傾ける人は「自分さえ濡れなければいい」、外側に傾ける人は「相手を慮って」います。水がかかったかからないでモメたりもする。

 雨で曇りがちな気持ちのときは、ノルウェイのスタイリッシュなレイングッズをテーマに。

【hmm・・・なアドバイス81.SWIMS スタイリッシュな雨模様】
'swims' are a new modern galosh from norway. the simple design recently
won the norwegian design excellence award. the galosh slips on over your
shoes or boots to protect them from rain, sleet and snow.

引用元
Swimsはノルウェイからのモダンなガロッシュ(靴の上から靴を履くオーバーシューズ)です。そのシンプルなデザインで、ノルウェイのthe Norwegian Design Excellenceを受賞した。ガロッシュをかぶせるだけで、靴やブーツを雨や雪から守ってくれます

0418_desingboom_swim3  

 靴の上から履く靴、というかかぶせる靴ですが、たいていはみっともないデザインのモノが多くてとても履きたいと思ったことはありません。ですがこのデザインなら、ちょっと考えませんか?

0418_swims4 0418_swims5  
 う~ん脱がしてみたい(靴をです_笑) 写真はこちら。http://www.swims.com/ 

【男性用もぐっときます。】
 まったく違和感なし、とまでは言えなくても、かな~りおしゃれだと思う。写真のミドリ色はとてもシックな色だし、雨の日の靴はやっぱり黄色でしょ(わたしはそう思う)と思うなら、イエローがいい。まるでデザインのよい雨靴です。『SWIMS Lemon』という商品ネーミングも卓越。

0418_designboom_swim2 違和感少なし。

 インナーライニングは脱着するときに摩擦が起きにくく、脱臭効果、衝撃吸収効果まで考えられた素材。ヒールのカーブも歩きやすさとスリップ防止ということらしい。このタイプは93,75ユーロで直販も可能かもしれないが、日本ではバーニーズ・ニューヨーク(新宿・銀座)で販売している。
 0  

 Swims社のサイトでは世界各国の都市名がかわるがわる表れ、右肩に数字を示す。Tokyo99とは、1年の内、東京で雨の降る平年並みの日数。多いとは思いますが3~4日に1日は雨、という計算。ガロッシュひとつ買いますか?

【ノルウェイ起点、パリ経由NYで決意】
 創業者のJohan.R氏は同社の沿革“The SWIMS Story”にこう書いている。 

四季のあるノルウェイで育ち、祖母はガロッシュをずっとわたしに履かせた。雨の多いパリに移り住み、コンバース(バスケットシューズ)にガロッシュを履くわたしは笑い者だった。次に住んだニューヨークも雨風の多い土地。靴はすぐにダメになる。マンハッタンで幾冬か過ごす内に、自分で「SWIMS」を開発しようと思った。スタイリッシュで実用的なガロッシュを。(意訳&ちょい訳です)。

 思いはなかり昔で、しかも深い。でも誰もが同じようなことを思ったことがあるはず。妄念、が開発に駆り立てるのだろうか?

【傘もトテモいい】
 Swims社のスタイリッシュな雨グッズの開発魂は、傘製品にも表れている。次の傘はワンタッチで開き畳めるタイプで『Automatic Classic』。クラシカルなレトロシルエットと、ハイテクの自動機構のミックスも新しい。

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 わたしはこれは買いたいと思った。全体のシルエットがいいし、細部のこだわり、自動開閉のボタン(だと思うが)がスマイルマークなのが、雨の暗い日にはGood。普通の傘にはない持ち手のデザインは、持ちやすさと実用性を兼ね備え、テーブルなどに立てかけておくときに滑りにくい工夫だと思う。傘は値段がわからなかった。バーニーズ新宿にあるだろうか?

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【雨のときこそマナーに気をつけよう】
 今朝も気づいた雨の日マナー、嫌なシーン。バスに乗る長い行列の先頭にいた女性。バス停には屋根があるので彼女は傘を閉じていたわけですが、乗るときにほんの60cmの距離で長い傘をバ~ンと開き、しかも畳むときに外を向いてたたみ、悠々と乗り込んだ。

 乗り込んでからはハンディキャップの席に座り、傘をしばりもせず、通路を歩く人がその濡れた傘に当たろうとおかまいなし。あぁなんてオンナ!そういう女を征伐するためにも、この傘を持ち歩いて一撃だ! 

0403_guy_de_jean_brol10 出典

 でも待てよ。今日は新幹線の中でも、傘が倒れてきただのどうのと、「オレになんかモンクあんのか?」「なにぃ!」と凄みあうおじさん2人あり。彼らがこの傘で武装していたら血みどろの戦いになる。なにせこの傘、“class 5 weapon”の指定Death。

【hmm・・・なアドバイス】
 お天気に商品化ニーズがあるのは昔からおなじみですが、雨の日のびしゃびしゃ・じっとりと言う嫌なことをどうすれば防げるか?そんなハードウエア開発志向が強かった。それが、雨降りのふさぎ込みを、なおふさぎこませるような感じもする。むしろカッコ悪いものをカッコよくしようというのが、雨降りでもいいな・という商品開発アプローチ

Swimsの製品は雨降りの日を楽しくする。スタイリッシュをメインにすえて、それを損なわない実用性がサブいう順序がいい。デザインが良いグッズは気持ちもよくなる。今日は以上です。

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2008年4月17日 (木)

片付けが上手な人にあって、下手な人にない「3つの力」

 今日はビジネスメディア誠で連載している『"うふふ”マーケティング』へのリードです。時間がちょっと遅くなりました。すみません。

郷好文の“うふふ”マーケティング
片付けが上手な人にあって、下手な人にない「3つの力」
筆者は片付け下手なのだが、上手な人には3つの“片付け力”が備わっている
ことに気が付いた。どのようにすれば上手に片付けられるのか? モノと考え方、
両面から探ってみよう。

 今週末(2008年4月19日、20日)はアースデイ。地球とか環境とか生態とか、大きなテーマもあれば、リサイクルやMyボトル、My箸など、身のまわりの小さくても手が届くエコもあります。企業の出展するエコプロダクツ展とはまた違うアングルがあるはずです。 どちらも大切です。だから今週のビジネスメディア誠の連載では、身のまわりや部屋を片付けることにもエコがあると考えて、地味ですが“片づけ”というテーマを選んでみました。

【Less is beautifulがキーワード】
 片付けを突きつめると、“買わない”になります。それってマーケティングなのだろうか?マーケティングはできるだけ多くのモノを多くの人に知らしめ、大量に販売する仕掛けでしょう?確かにこれまではそうでした。

 これからは違ってくるはずです。もっと売るではなく「Less is beautiful」、少ないことが美しい、です。これがキーワード。大量販売、大量消費を前提にしたマスマーケティングから、高付加価値なモノ、高単価なモノ、感性型商品、一品モノ・・・そうしたLessマーケティングへ、大きな流れは決定的になっています。

 もちろんマスメディアがすぐに廃れないように、マスマーケティングもすぐには廃れません。100円ショップも不必要とはいいません(品質が低いモノはあまり買わないようにしていますが)。ジワジワと、マスという荒っぽいセグメンテーションのマーケティングから、個へ、つまり個人の揺れ動く心理や矛盾する嗜好・好みをはかる方向にうつっています。だからこれまでのマーケティング・パラダイムでの教科書は役に立たないと思います。

 地球環境の破壊がみんなに影響を与えるようになってきた今、たくさん売り余るほど作り、捨て余るほど売るのは、かなり問題です。

【売らないマーケティング】
 売り手からの言葉に変えると“売らないマーケティング”です。すでにそういうマーケティングはそこかしこにあります。 

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 たとえば(以前取りあげたこともある)高島屋の「SEEカード」。シィー、は英語のSilent(静かな)、Easy(ゆったりと)、Each(それぞれ)の頭文字をとったもの。これを付けていれば、店員に邪魔されずに品定めができるというもの。お客さまには自由にさせろ、という考えから。

 百貨店でそれでいいの?という異論もあるし、波長があえば店員とお喋りして買うのが楽しいという声もある(Cherryさんはそう言っていた)。一律にそうやるということではなくて、お客さまの価値観を考えて店舗運営をしようという思考/試行に価値があります。いかにして売らないかを考えることが、売ることにつながる。そういう時代です。

【SAKURAの春 外伝 コバヤシの部屋】
 わたしはフィアットの4ツドアを開け、真っ黄色なブリスベンの太陽の光を浴びた。まるで舞台照明を全身にあびているかのような照り返しだ。睫毛がもっと長くて、ひさしをつくってくれればいいのに。目をずっと開けていられないほどのまばゆさなのだ。

 いっしょに乗ってきた後藤がドアを閉めるとき、キィという金属音に振り向かされた。またしても相棒のフィアットの異変かと危惧したが、駐車場の奧の回転式洗濯物干しが、わたしたちを迎えてくれた音だった。このくらいの暑さにヘコたれてくれるなよ。わたしはフィアットのボンネットをなでた。
 
 後藤とわたしは駐車場から数段の木階段をのぼり、管理人のモーリィにみつからないように、静かにゆっくりとアパートメントの暗い廊下に入った。すべての照明が一気に消えた舞台の暗転のように、ぜんぜん目が慣れない。見えない。わたしは何十回とのぼり歩く道だから、目を閉じても歩ける。だが後藤は、なりたての盲人のように反射的にわたしのシャツの袖をつかんだ。

 自室の扉をギィと開け、後藤を招き入れようとした。「土足厳禁だから、靴を脱いでな」。その言葉に後藤はとまどったようだ。それはわかる。なぜならわたしの部屋の床には、一面、LPレコードのジャケットとカバーと、数枚はむき出しの黒い円盤樹脂(レコード)が散乱しているからだ。わたしはその散乱した黒い円盤樹脂や、30cm四角の色とりどり、デザインとりどり、写真とりどりのジャケットをかき集めた。中身が空のジャケット。レコードとその収納袋だけのもの。ジャケットの保護ビニール。どれがどれに属しているか、とうぜんわからない。知りたくもない。

 「コバヤシさん。これ・・ぜんぶこっちで買ったんですか?」
 こっちとはブリスベンのことである。わたしはレコードたちをベッドの上にかたづけながら、生返事で答えた。「もちろん。ほとんど中古のレコード店で買った」
 「何十枚もありますよね」 後藤は散らばった枚数に感心したのか、故郷の日本を離れていても中古レコードを買おうとするわたしの根無し草さに感心したのか、凄いな、と言っている。

 「何か聴くかい?」 わたしはまだビニール類と格闘しながら言った。後藤は「ええ」と言ったようだ。わたしは片づけながら、そのとき一番上にあったレコードジャケットを取り、中身とジャケットが一致していることを祈りながら、中身の黒い円盤樹脂を引き出した。幸運なことに一致していた。木枠のあることが、かえって安っぽいイメージをかもしだす、名ばかりのステレオ・プレーヤーに円盤を載せた。針を載せた。ざらざらが聴こえた。曲が始まった。わたしはこれを聴くと力が出る。


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知る人ぞ知る名盤。

 レコードは"ドリーム・オブ・ライフ”。歌手はパティ・スミス。曲は『People Have the Power (人々は力を持つ)』だ。

【汚れちまった部屋に・・・】
 と、思わずSAKURAの春、コバヤシを登場させてしまいました。ご期待されている少数の読者には尻切れトンボですみません。このあと後藤にこう語らせようかと考えました。

「汚れている部屋で、汚れずに住み、汚れずに生きる」

 これはあまりにキザだしアリエナイのでやめました。しかし、コバヤシさんの実在モデル、"小林さん”の部屋はレコードがたぁっっくさん散乱していました。新潟の事実です。小雪さんの出演した『佐々木夫妻の仁義なき戦い』の中のCDの散乱を見たとき、あぁ“小林さんの部屋”あれと同じだったぁ!という原体験”があります。片づけ下手でも、コバヤシはわたしの分身なので、大切に育てたいと思いますが。今日は以上です。

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2008年4月16日 (水)

売れないtotoからBigなtotoへ

 最近のJリーグ(サッカー)の大きな話題、何でしょうか?トップ下の闘莉王?いやあ、これはコアなファンしかわらないでしょうね。なんといってもやはりtotoでしょう。6億円キャリーオーバー大発生中!

 先週の第327回のtotoでは6億円が1本発生しました。幸運な人は誰かもちろん存じ上げませんが、6億円の当たる確率より間違いなく高い確率で言えることが、ふたつあります。 

①その人はサッカーファンではないし、Jリーグのコアなファンではない。
②その人は自分の勝ち負け投票を買ったあとにしかわからなかった。

【hmm・・なアドバイス80.売れないtotoからBigなtotoへ】
日本スポーツ振興センターは13日、第327回スポーツ振興くじ(サッカーくじ、
愛称toto)のBIG(ビッグ)で、1等最高当せん金の6億円が1口出たと発表した。
6億円は通算12度目。次回繰越金は史上最高の47億2487万6400円となり、
2回連続40億円を超えた。 

引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080413-00000072-jij-spo

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 前回は6億がたったの1本しか出ていないので、なんと次のキャリーオーバーは51億円だ。これはおそらく過去最高か、少なくとも最高水準。昨年、『totoBIG』が発売されたばかりの頃、複数本の6億円が出そうだ!というキャリー(繰越金のこと)が発生し、システムトラブルでサーバがダウンした。そのときは一日で20億円を売った。25周年のディズニーランドが2800億円の売上高だから、多くてもきっと1日あたり10億。それも凄いがその倍である。

【超V字回復の売上高】
 これは確かにBigなことだ。わたしは1年数ヶ月前にtotoをテーマに一度ブログに書いた。もともと売上高1600億〜1800億円という無謀な経営計画だった。だから一時は廃止まで取り沙汰された。

 2004年度 155億円
 2005年度 149億円
 2006年度 135億円
 2007年度 637億円

 前に書いたデータに07年度を追加したが、このように“超V字回復”である。ちなみに同じ期間の試合入場者数を見てみよう。( )内は平均入場者数だ。

 2004年度 455万人(18,965人)
 2005年度 574万人(18,756人)
 2006年度 560万人(18,292人)
 2007年度 584万人(19,081人)

 記録的に悪かった06年度は、売上も入場者数もどちらも落ちこみが激しい。ここには正の相関があるが、07年度は入場者数は横ばいなのに、totoは五倍にも達しようという売上だ。別にサッカー人気が増大したわけではない。なぜか?売上増の解決策はたったひとつだった。

 それは「サッカーから離れること」。

【BIGのおかげ】
 売上増の大半は『totoBIG』である。今シーズンの325回、326回、327回の三回の合計65億円超の売上。その内訳は、BIGが50億、BIG1000が5億、miniBIGが2億弱、57億がBIG系、その他“普通の”totoは8億に過ぎない。

 読者にはtotoを買ったことのある人、買ったことのない人、買ったことがあるが人には買ったと言いたくない人に分かれると思う。真に買ったことのない人のために解説すると、BIGとは自分で試合の勝ち負けを予想せずに買える「コンピュータ宝くじ」、普通のtotoは試合の勝ち負けをひとつひとつ当てる「伝統的なサッカーくじ」である。BIGは14試合全部的中、BIG1000は11試合的中、miniBIGは9試合的中。

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 良し悪しは別として「サッカーから離れる」、つまりサッカー知らずの誰でも気軽に参加できるコンピュータ宝くじにしたことが唯一無二の成功要因である。サッカーファンにしても、J1はまだしも、J2までわかりっこない(考えたくもない)試合予想を省いて、店頭でのOCRリーダー申し込みという面倒さもすっとばし、ネットでポン!である。平均すると1回あたり20億、Jリーグは34節まであるので、単純計算しても700億円の売上になるペース。

 う〜ん。1年数ヶ月前に書いたわたしのナケナシのアドバイスは「自分の好きなチームを軸に試合数をしぼって投票する」だった。そういう策もあっただろうが、それは莫大なシステム投資が必要なのでできなかったと思う。『試合予想をせずに“宝くじ化する”』という一発逆転のアドバイスができなかったのは残念だが、わたし自身がサッカーファンであるがゆえに、「サッカーから離れる」ことができなかった、とも言える。

【Jを呼び水に蹴り球競技と市場を振興】
 サッカーから離れても収益金はスポーツ振興に還元されるのでいいじゃないか(92億円を3400件に助成、という見出しが車内広告にあった)、それもありかなとは思う。

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 JFA(日本サッカー協会)のミッションにはJリーグだけのことが書いてあるわけじゃない。JFAキッズプログラムの推進、エリート養成システムの確立、女子サッカーの活性化、フットサルの普及推進など多岐にわたる。

 Jリーグの人気を呼び水にして、toto収益で蹴球関連のスポーツ・施設・人材を活性化しようというのがJFAのコミットメントなのだ。だから“サッカーから離れる”のは間違っていない。だが「サッカーくじ」からどこまで離れていいのか? Jリーグの試合をまったく観もせず知らずもせず、6億円当選する人が出るのは、ひとりのサッカーファンとしては嫌だなと思う。

【hmm…なアドバイス】
 たいていの企業では事業理念は「社会的にXXXXを資する」というようなことが書いてある。社会に生きる一員としてはもちろんだし、わたし達は無法社会に生きるわけじゃない。

 だが事業理念を一皮むいて、人間の性(サガ)に根ざしたニーズ(儲けたい、楽したい、働きたくない、のんびりしたい等々)にこれこれシカジカで応えると書いてなければ、決して多大には儲からない。書きすぎて多大に儲けすぎると世間様からたたかれる。書いてないと事業は潰れる。CSR(企業の社会的責任)とは実はこのあたりの塩梅なのである。

 サッカーファン的には、BigなtotoBIGブーム、本来の趣旨からズレていると思う。純粋に復活しつつある浦和レッズを応援したい。闘莉王を前線に張ってほしい。だがわたしも生身の人間だ。キャリーオーバーに誘われて買ったか買わなかったかは秘密だ。今日は以上です。

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2008年4月15日 (火)

地球を非電化にする発明家

 今週の週末(08年4月19日、20日)は何の日でしょうか?もちろんそれはアースデイ。来年こそは、わたしも何らかのイベントで参画しようと考えています。地球のためのマーケティングがテーマ。気になるお天気、週間予報では今のところ土曜は雨、翌日曜日は晴れです。「地球の陽(ひ)地球晴れ」になってもらいたいですね。

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 それがあって今日、同僚のTomoyoさんから「ずーーーっと前に登録して忘れていたメールマガジンがやってきましたぁ!」というメールが飛んできました。これがまた不思議な会社で、その名前からしておかしい。“非電化工房”という。今日は、非電化でも生きられるしそれが気持ちいい!をテーマに。

【hmm・・・なアドバイス79.地球を非電化にする発明家】
電化工房では 非電化製品の発明を通して
電気でなくても 快適・便利はホドホド実現できることを 追求しています
愉しい選択肢に 小さく加えていただければ 大きな仕合わせです

引用元 http://www.hidenka.net/jtop.htm

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写真説明には「07年12月1日 ナイジェリア非電化プロジェクト ラフィア用の機織機を導入して指導しているところ、とある。

 この工房の活動は「非電化製品の開発」「販売・普及」「発明塾やセミナー開催」など。アトリエではその製品開発をしており、電化の建物で非電化品の開発を進めているのは皮肉だが、非電化開発が進めば次第に非電化にする。な〜るほど。

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【1GP=1原発】
 この工房の主催者の藤村靖之さん、こんなことを書いている。「ひとが 電気を うみだした 電気が 便利を うみだした便利が 肥満を うみだした そうか ‥‥ 電気を へらそう」変わり者に違いない(でもほんとうだ)と思った。

 電気が無くては開発はできないし、HPも開けないので、非電化と言う意味は「電気を使いすぎる生活を変えよう」「電気がなくても発明と工夫でここまで生きれるよ」「今の生活、どこかおかしくない?」というメッセージなのだろう。彼の言う“GP”という単位、今の電力消費生活を考える上で興味深い。

1GP=50億KWH(キロワット・時)/年

とあり、1年間に末端の生活者が消費する電力消費で、だいたい原子力発電所1基に相当するという。石油だと43億キロリットル、風力発電だと大きな風車で25基分、太陽電池は200万世帯。「電気炊飯器用に消費された電力量は年間約2.5GP」、つまりお米を炊くのを電気でやらずにガスでやれば、原発を少なくとも2基減らせる、そういう勘定ができるという。身近にも“GP”という意味があるが、本稿ではちと触れないでおく。

【たとえばこういう活動をしている】
 さて、ふ〜んと思ってTomoyoさんから転送されたメルマガをじっくり読んだ。長いのではしょると、こんなぐあいだ。まず普通の白米流通のこと。

①お米は稲刈り後、脱穀して機械乾燥する
②籾(もみ)を電動の籾摺り機械で玄米にする。
③玄米を精米機で白米をつくる。
④白米の貯蔵は農協の電気冷蔵庫でやる。
⑤その低温貯蔵はGP1.2ぐらい(推定)

 こんな莫大な電力と手間が白米流通のためにかかっている。これをやめて、こうしようというのが藤村さんの提案だ。

①稲刈り後のお米を農業従事者から直買いする(中間マージン無しなので安い)
②天日干しをする(購入者がボランティアでやる“籾摺り倶楽部”もある)
③非電化籾貯蔵庫(藤村氏の開発商品)に保管する。
④非電化籾摺り機(同上)で時々籾摺りする。
⑤いつも新米状態のお米は圧力鍋で炊くと、とても美味しい。

 藤村さんはの開発者、発明家である。だが彼は商品を売るためには、まず人々の電化生活を変えようとしている。もっと美味しいお米を食べようという主張をしている。そうしないと売れないのかもしれないが、そこがとても大切なこと。モノ売りはなかなか売れない。人の生活を変化させるというメッセージこそ、今日的なマーケティングですから。

0414_hidenka_frig4 0414_hidenka_principle  非電化冷蔵庫

 ひとつ紹介したい発明が“非電化冷蔵庫”。水を自然対流させて熱を外部に逃す方式らしい。「晴天の夜が3日に1日以上あれば、真夏の昼でも庫内を7〜8℃くらいには維持できます」ある。非電化の籾貯蔵庫もきっと似た構造なのだろう。

【藤村さんは空気清浄機のパイオニア】
 藤村靖之さんて、いったい誰なのだろう?とちょっと調べるとすぐにわかった。あの一世風靡のベンチャー企業のカンキョーの創業者でした。どの家庭にもあった「クリアベール空気清浄機」の発明者だ。カンキョーに空気清浄効能の表現上から公正取引委員会が排除命令を出した。それがきっかけで倒産した(更正終了で営業中)。

 それはともかく「便利を たくさん 得ると、なにかが たくさん 失われる 便利を すこし 捨てると、 なにかを たくさん 得られる」という言葉(HPより)、じんときました。

【hmm・・なアドバイス】
 彼への毀誉褒貶はあろうが、その発明魂はすごい。非電化というメッセージ、「非電力」ではない。生活の末端の電力消費を抑えよう、そうすれば電力発電も減るし、地球温暖化の火力発電も減るし、アブない原発も減る、そういう思考だ。

 つまり非電化とは、自然保護活動家のようなメッセージではなく、つい最近(近代の夜明け)まで自然と向き合って生活していたわたし達が、あまりに人工的な生活を得たことに対して、もうちょっとナチュラルな生活を取り戻そうよ!というメッセージなのである。

 世の中が石油文明に浸されて、不自然なことはたくさんある。たとえばマーケティングだって“売るのにキュウキュウとする”のでは不自然。もっとひとりひとりの気持ちや価値観に沿った説得の仕方、売り方、満足法則があるはず。それなのに分類して標的して位置づける(いわゆるSTP)・・という非人間的なワードは嫌いだ。マーケティングはもっとナチュラルにやりたい。それがわたしのテーマ。今日は以上です。

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2008年4月14日 (月)

ごまフローズンドリンクとコアバリュー

 今日はあるテーマの打ち合わせにCherryさんとタリーズに行きました。飲み物、何にするかなぁ・・・あ!胡麻の匂いがほのかに。そうです、2008年4月9日からタリーズでは“黒ごま”を使った季節限定製品を発売しています。

080414_140502 pic by cherry.

 そこでごまのドリンクを注文することに。わたしは『黒ごまスワークル』、Cherryさんは『黒ごま豆乳ラテ』with『黒ごまアイス』のトッピング。記念すべき第一飲なので、写メをいたしました。今日はごまからお客さま価値を考えることをテーマにします。

【hmm・・・なアドバイス78.ごまフローズンドリンクとコアバリュー】
季節限定フローズンドリンク「黒ごまスワークル(R)」、季節限定ドリンク「黒ごま
豆乳ラテ」は、和素材の代表格ともいえる香ばしい黒ごまをメインとし、黒蜜で
まろやかな甘さを加えました。春の訪れとともに気温が上昇するこの時季、その
日の気候にあったドリンクタイプをお選びいただけるよう、フローズン、ホット、
アイスで展開致します。

引用元 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=185435&lindID=5

0414_taste_of_japan_seasonal_0804_s  画像5枚くっつけるのがたいへんで。

 季節限定素材としてのポイントは、ごまという和の素材と洋のコーヒーという出会い。タリーズと“和”の出会い(商品化)はごまが初めてではない。07年に抹茶スワークルを季節限定商品で販売、さらに07年秋に抹茶ラテを定番化。飲料だけでなく、07年春には『Ankoチーズクロワッサン』という和デーニッシュも発売している。

 これはタリーズの“Taste of JAPAN ~Blending the East and West at TULLY.S~” のコンセプトを表現する商品化で、シアトルという“洋”と、日本法人創業者松田公太氏ら日本で独自展開するイメージの“和”の融合とされる。

080414_140601 080414_140501 pic by go 右は特に下手。

 ストローでちゅ~いとすると、確かにごまの味がじんわ~り+ほんわ~りと、口の中に広がりました。スワークルはさっぱりした味わい。Cherryさんのごま豆乳+ごまアイスもきっと和と洋折衷のごま味でしょう。タリーズの季節限定フローズンドリンク、スワークル、豆乳ラテ、そのアイスクリーム「黒ごま」以外にも「ごまのパンナコッタ」がある。

【ごまでは誤魔化せない】
 フローズンドリンクを頂いていましたが、だんだんアタマはHotになってきました。それは昨日以来ずっと花粉症がひどくて、クスリを多めに服用したせいなのがひとつ。

 もうひとつ理由があります。実はコンサルティングのクィック診断なるものを考えていて(毎春、棚卸しのようにやっています)、その素案の意見をもらっていて、熱くなってきました。わたしはPCを広げて、彼女に素案のパワポを見せました。

 「これには、あたしならお金を払わないな」 開口一番、ずしんとくるメッセージ!
 「うぅ・・・わかりにくい?」 ショックを隠しつつ、わたしは訊きかえしました。
 「というか・・・まず“コアバリュー”って何だかわからないです」
 タイトルには"コアバリュー”という文字が入っています。コア=真ん中、バリュー=価値ですから、お客さまがもっとも感じる価値、みたいな意味です。

 「それはね、たとえば“なだ万”ってあるじゃなない。日本料理の老舗の料亭」
 Cherryさんはフンというようにうなづいた。料理のことは彼女の方が数段上手だ。
 「なだ万がなぜ、自社を“料亭事業”としてとらえるんじゃなくて、“日本料理の厨房”ととらえたからこそプリンやスイーツまで出したわけじゃない。自社のコアバリューが、店でのおもてなしととらえたら、これは開発できなかった。“料理の厨房”と価値を広げたからこそだと思うんだよ」

070327_143001 N4240 プリンにカステーラ

 「それならわかるわ。たとえば、ディズニーランドのほんとうの価値は“遊園地”じゃなくて・・」
 わたしはあとを引き取った。 「日常から切り離された夢の世界を売る」
 「そうするといろいろなグッズが売れるわけよね。そういう説明がこの資料にあればわかるけど、“コアバリューの診断”ではちょっと・・・」

 こうしてわたしの数時間の素案づくり作業は振り出しにもどり、熱くなったわたしはフローズンドリンクを飲み干した。出来の悪さは誤魔化せなかった。

【場を進化させて需要創造をしてきたのがコーヒーショップ】
 ひるがえってタリーズショップを見渡した。むかしの珈琲店では飲料と休憩を売っていた。そこで誰かと語らい、打ち合わせをし、待ち合わせをした。ウェイトレスが注文を取ることは風物詩になったが、やがて風物になった。茶の運搬に価値があるのではなく、美味しいコーヒーに価値があるという見方をしたコーヒーショップが次に流行った。

 美味しいコーヒーから広がる価値を見いだした人々がいた。彼ら(スターバックスやタリーズ)は、コーヒーショップという場に新しい幾つかの価値を加えた。それはくつろぎ、勉強、仕事、語らいをする場だった。スターバックスはそれを「家でもない、仕事場でもない“サードプレイスの価値”」と表現した。

 今年タリーズは、ごまを戦略商品に加えて"和と洋の融合”をテーマにした。タリーズには絵本や“コーヒー物語”などの読みものもあり、スターバックスにもたくさんの“デザインマグ”がある。そしてもちろん落ち着く音楽がある。これは『文化価値』を売る場に一歩踏み出した。まとめると“場”はこう変化してきた。

場1:飲料と休憩、
場2:美味しいコーヒー、
場3:サードプレイス、
場4:文化、

Taste_of_japan_mag_item_pt_26 コーヒー物語マグ。

 そして自社の市場価値を、消費者の変化に合わせ、いや先取りして、絶えず見なおすこと。これが“コアバリュー”の変化。句点で終わるように、価値はずっと&絶えず変化するからこそ、貴社がコアバリューにどれだけ沿っているか、先取りするためにどうするか?それを一緒に考える診断メニューをまとめたい。コアバリューはやめてシンプル・メッセージを考えます。

今日はCherryさんからアドバイスをもらったので、わたしからはアドバイス無しです。ではまた明日。

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2008年4月13日 (日)

日曜日の鞄

  今日は天気が悪いせいなのか、花粉症/アレルギーがひどくてクセミが止まらず、頭はぼぉっとしてモヤモヤ。おまけに雨もしとしと、走るのは止めて家にこんもり。つらい一日です。

 あ〜・・・外出したいなぁと思いつつ、思い出したのは、昨日ジョギング中に一眼レフを手にする“写真おじさま”と、橋の上から風景をスケッチブックにしゃかしゃか描いていた“写生おばさま”。中高年の趣味はだんだん豊かになってきました。外に出れなかった嘆きを込めて、写真と写生の夢を詰める日曜日の鞄をテーマにします。

【hmm・・なアドバイス77.日曜日の鞄】
 先週のビジネスメディア誠の手帳『X47』と『X17』の写真撮影はby同僚のCherryさんです。写真下手なわたし、頼み込んで撮ってもらったのです。ありがとう。その彼女、密かにデジタル一眼レフ写真家も目指しているそうな。女性カメラウーマンのブーム炸裂の中、ぽっかり開いた商品化ニーズは“女性にウケるカメラバッグ”がないこと。このプロカメラマン御用達のDOMKEの新作バッグ、細部にわたってカメラマンのかゆいところに手が届いているのに感心させられる。

0413_ginichi_domke_f5xa_tan_l_2 写真出典 0413_domke_assiton_1511_04_2 写真出典
 

 『DOMKE F-5XA』は、ドンケのベストセラー『F-5XB』の高さを高くして今どきのデジタル一眼レフの収納スペースに合わせたバッグ。素材は撥水性の高いコットンで内仕切りが一枚ある。一眼レフカメラと予備バッテリー、携帯電話、コンパクトカメラも入る。サイズは横20cm×幅19cm×高さ12cm。

0413_domke_assiston_1511_22写真出典

 こだわりは①雨よけのフリップ(ベルクロでしっかり止まる); ②2つの大きなポケット;③ジッパーがつかみやすいタブ(撮影シーンを逃さない); ④ベルト通し(ショルダーベルトを腰に巻いて両手で撮影が可能)。12,600円(税込み、assist on)。

0413_domke_assiston_1511_19  0413_domke_assiston_1511_09 0413_domke_assiston_1511_16

【肩掛けひとつの工夫に、オリジナルがある】
 わたしが気に入ったのはショルダーストラップの工夫。コットンキャンバスの織りの中に、二筋のラバー糸が縫い込んであり、これが肩からの滑り落ちるのを防いでいる。

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 こういう気配りは自らがユーザーでなくてはできない。創業者のJim Domke氏は1970年代に新聞社The Philadelphia Inquirer紙の報道カメラマンになったが、アルミ製の重くて開けずらいカメラバッグが嫌いで、計量でコンパクトで身体になじむバッグを自分のために作ったのがきっかけ。その後会社を売り、売った先が倒産するなどいろいろあった。

0413_domke_ginichi_f2_tann_l0413_domke_tiffen_d4  DOMKE F-2(30,240円)

 特に“The Original”とも呼ばれる1976年発売の“F-2バッグ”が形を変えずに生産中なのはすごい。アルミ時代にコットンキャンバスを使うというアイデア、35mm一眼レフを2台+レンズ4本+ストロボという収納性、レンズや機材を自在に収納するインサートシステム(これを外せばジャブジャブ洗える)もすごい。

【ARTPHEREというこだわり】
移り行く街や変わらない自然を愛でる“スケッチ”の気分は、私たちの鞄への
こだわりと重なります。プロをも納得させる充実した機能と大人のクオリティを、
ユーザーヒアリングを何度も行いながら追求。

引用元 http://www.artphere.com/feature/kinoubi.html

3

 もうひとつは旅と写生のバッグ『ARTPHERE』。クリックという箇所をみると「滑りにくい肩当て」「皮巻きの錠」「間口が90度開くポケット」「ワンタッチで大きく開く口金」「背負いのズレ防止のベルト」「ワンタッチ錠前」など、こだわりにこだわり抜いている

1_2

スケッチブックに合わせたサイズのラインナップ。スケッチブック、イーゼル、折りたたみ椅子、衣類などが専用スペースで収まる。180度開くという鞄のアイデアもヒアリングから。プロの画家御用達なのもハハンである。

0413_artphere_kd604気遣いが感じられる。

【こだわりの裏には】
 生産地の兵庫県豊岡市は、昔から杞柳(こりやなぎ)の鞄工房が集積した。いわゆる寅さんの鞄 。戦前から戦後、ファイバーや合皮・布類の鞄の生産地として“鞄産地”として成長したが、その繁栄はいわゆるOEM、下請け生産によるもの。Made in Japanの陰に隠れたby Toyookaに過ぎなかった。

 だからARTPHEREの鞄デザインと収納へのこだわりは、プロデューサーの由利佳一郎氏の“表舞台に出たい悔しさ”からとも言える。確かに寅さんバッグでは、絵描きのさすらい旅ではなく、テキ屋の失恋旅ですからね(笑)。

【hmm…なアドバイス】
 ARTPHEREの社名の由来はArt + Atmosphere、芸術+雰囲気。日曜日の鞄にはその二つを詰めて出かけたい。機能はもちろんたいせつだけれども、詰めるモノへの深い理解、そこから生まれる芸術への愛がなければ、鞄は単なる容れ物プロダクトだ。

 いや平日の鞄だって“より良い仕事への夢”を詰めて、家から出かけ、取引先へ訪問するのである。“鞄=夢や愛の容れ物”だと気づいた人が、鞄づくりというビジネスにのめりこむ。それが日米の2つのARTブランドからわかった。今日はクセミが止まらないので以上です。

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2008年4月12日 (土)

アウトドアでは、折ってプチンしてつまんで。

 今日はなんとか天気ももって、最後のお花見をした人もいるでしょう。川沿いをジョギングしていたら、土手縁に下りて犬と一緒にお散歩している家族も見かけました。釣りをしながら飲食をしているカップルもいました。いつもたいてい出くわす猫たちもの〜んびり。なでてやると膝の上に乗ってきました。よしよし(よその飼い猫ですが、わたしは友達)。

 明日は関東地方の予報では雨、家にこんもり。せめてアウトドアで食事の気分を!ということで、今日はアウトドアのフードグッズ。

【hmm…なアドバイス76.アウトドアでは、折ってプチンしてつまんで】
 まずは折りたたみができるアウトドアのマグカップなど、プラスティックウエアを展開する『ORIKASO』。

0412_neworikaso  
 日本ぽいプラスティックお弁当箱。

このオリカソは、日本の折り紙からインスピレーションを受け、ネーミングも
「折る」と「可塑(プラスチック)」から来ております。フラットな板から容器を
作る面白さと、軽量・省スペースで持ち運びに便利という実用性をかね揃えて
おります。 

引用元 http://www.ats-co-ltd.net/Flatworld1.html

 創業者の英国人Jay Cousins氏が、学生時代に好きだったキャンプ用品の食器に飽き足らず自作しようという発想から開発した。たった数グラムでフラットになるので、キャンプに携行するのはうってつけである。たしかにわたしもむかしコッヘルなどを持っていたが、かさばるんですよね。どんな風に作れるのかFlat World Innovations社の資料から。

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こっちはマグカップ
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 なるほど折り込んでぎゅっとするだけ。素材もポリプロピレンで100℃からマイナス40℃までOK。洗えば何度でも使える。cainaでラージカップが683円、ボールXLサイズが630円など。単価も安いので、企業ロゴを入れて、企業イメージアップのノベルティにも最適。

【プチンしては食い】
二つ目は08年1月に受賞作が発表されたデザインイベント『dining in 2015』から、プラモデルのようなダイニングセット『Snap and Dine』。

0412_snap1big

 これ、気に入りました。プラスティックのモールドで必要なパーツ(食器)をプチンと折って使うのである。Snapは写真のパチッという意味で、Dineは食事。下の写真をみてもわかるように、ちゃんとコースメニューが食べれるのが素敵!

0412_snapanddine_1  0412_snapanddine_3

 アウトドアパーティでも、ぶらさげておけば衛生的な配布もできる。分別回収して洗浄処理すればエコにもなる。何より屋外パーティのメニューが広がりそう。英国人のdemelza hillさんのデザイン。

【はさんでは食い】
 三つ目も『dining in 2015』からですが、これはまさにマンガです。デザインタイトルは『fast food cutleryz(カトラリー)

0406_ecocook_sormiotin3_72 あんまりうまくないマンガ。

 樹脂でつくるカトラリーを指先にはめて、インド人でもインド人でない人でも、ご飯が食べられる。デザイナー(フィランド人のHeino Partanenさん、Heino Partenenさん、Lilli Partanenさん)の言によれば、「ファストフードは世界中に広がったのに、食べ方は各地さまざまの伝統的なスタイルにとどまっている。指はファストフードを食するのにぴったりだけど、衛生的じゃないし汚らしい。だから人差し指と親指でひょいとつまんで食べるスタイルをつくったんだ」

0406_ecocook_sormiotin2_72  0406_ecocook_sormiotin1_72pit サイズはいくつ作ればいいか?

 な〜るほど、ちょっとお行儀悪い感じですが、そもそもファストフードとは早く食べること。お行儀よりもスピード感と合理性です。食べるものによりますが、アウトドアでこれがいいのは、汚れた手でもこれをはめれば食べられるところです。

【hmm…なアドバイス】
 Orikasoは日本の折りたたみの知恵から、食器携帯に合理性とエコなるフラット性をもたらした。オートキャンプなら割れない食器コレールも持ち込めるが、歩きや自転車旅行にはこれがいい。 
 Snap and Dineはプラモからの発想で、アウトドア・パーティのメニューを食器から豊かにしてくれそうだ。日本の屋外パーティというと、スチロール容器の豚汁やカレーの一品主義。飽きるというか芸が無いというか。
 そして二本指カトラリーは、右手にコーラン、ではなくてカトラリー左手には酒杯(ビールとか)を持てる便利さがある。耐熱樹脂をつかってくれるとアチチのウインナーもつかめる。

 な〜るほど、アウトドアのご飯の食べ方には、アイデアが豊富につまっていることがわかった。お家の中から曇り空に目をやりつつ、今日は以上です。

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2008年4月11日 (金)

ポストから土地柄や世相までが見えてくる

 先週のことですが、ある社内作業でずいぶんと帰りが遅くなり、午前様というか“3時過ぎ様”になりました。わたしの住むのは集合住宅ですが、その時間、エントランスではちょうど新聞配達が始まっていました。100戸以上あるのでエントランスに新聞をど~んと積んで「そぉれ配達!」。ご苦労さまです。

 朝刊は各戸に届けてくれますが、夕刊はエントランスのポストです。集合住宅のポストって、まるで“エクセルのセル”のようで嫌いです。そこで今日はスタイリッシュ&個性的なポストをテーマにします。

【hmm・・なアドバイス75.ポストから土地柄や世相までが見えてくる】
 三協立山アルミ株式会社は、スタイリッシュでモダンなエントランスを演出する
 ポスト「SWM-S型」を発売しました。郵便受けとしての機能だけでなく、エント
 ランスのアクセントとしてデザインや質感へのこだわり(ました)。(文末改変) 

 引用元 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=186713&lindID=6

0410_sankyoalmi_0186713_01

 素材はアルミニウム+ポリカーボネイトで、クールな印象が特徴。商品化のポイントは次の通り。 

1)スタイリッシュなデザイン
 ・スクエア型で3色のカラーリング(シルバー、ブラック、ホワイト)。
2)セキュリティ機能
 ・防犯性に優れたダイヤル錠。
 ・取り出しフタを開けずに内部確認が可能(小窓あり)。
3)高い設置性
 ・投函=上面、取り出し=前面なので設置が容易。さらにポストポールでの設置も可能。 

0410_sankyoalmi_ex20080410b     0410_sankyoalmi_0186713_02 スリークで格好いい。

 ポスト商品、このタイプのように“上入れ・前出し方式”が最近は多い。それは設置性が良いだけでなく、おそらくセキュリティもそれの方が高まるから。これには、さらに壊されにくいダイヤル錠、中をのぞいて(爆弾がないか?)確認できる小窓まで用意される。え~・・・そこまで必要なんですか。壁付けタイプは65,000円、ポール建てタイプは80,000円。

【umbraのメールボックス、その曲線が気になる】
 機能からでなく、デザインから気になるのは『POSTINO MAIL BOX/ポスティーノ メールボックス』。 

0411_post_umbra_460322592xl フタの曲線がいい。

 素材はステンレススチールをヘアライン仕上げしただけ、カギも付いていなければ、上から入れてヨコから出すというような工夫もない。なんでもない単なるステンの箱。特徴といえばたくさんの郵便が入るというだけなのだが、フタの部分の曲線がなんとも言えず気になる。帰宅時にこの曲線に迎えられると、なぜかホッしそうなのだ。わたしは集合住宅のエクセルボックスにオカされているのだろうか?

Umbralogo  0411_post_umbra_0083a00110img2 たっぷり入る。

 umbraはカナダのデザイン会社で、インテリアグッズや家具などを開発。このポストの価格は日本代理店で9,999円。

【田舎のポストってどんなのだろうか?】
 わたしがSWM-S型よりもポスティーノに惹かれるのは、ステンレスという都会の冷たさを象徴する素材と、曲線という“脱・都会”のミックスゆえのような気がする。曲線のおかげで完璧な無機質、つまりエクセルのようにまっすぐさから解放され、でもステンレスという素材が田舎ぽくはない。

 田舎にいけばポストはどうなのだろうか?次の写真のポスト、笑っちゃうのだが“ゾウムシ”なのである。

0410_px320_1 ポストマンもムシですか?

一昨年、自宅の郵便箱が壊れたので、秘書がたまたま田中さんに連絡したら、
 郵便箱を作って持ってきてくれた。これがなんと、ゾウムシなのである。呆れた。

 引用元 http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070605/126420/

養老孟司先生が大工の知り合いの田中さんからもらったのがこのポスト。これいいなぁ。ムシ好きで知られる養老先生のための世界にひとつしかないポストを作った。ちなみにゾウムシとはたとえばこんなムシ。

0411_post_zoumushi_ph1  ハダカヒゲボソゾウムシ(徳島産) 引用元

【郵便ポストはその土地を物語る】
 郵便ポストは、家と同じくらいその土地の顔つきを表す。マンションはエクセルだし、建売住宅でも似たようなデザインのポストが並ぶ。自分で門柱もポストも選べる注文住宅の人だって、家の構えが似てくれば、選ぶポストもだいたい同じようなものになる。家が和風でポストがイタリア風っておかしいでしょ?

 その土地がどんな生活で、住む人が何に期待し、何におびえているか。ポストはものすごく物語る。

 カギやセキュリティがしっかりするポストの多い地域もあれば、あっぱっぱのポストばかりの地域もある。オートロックで隔離されたポストの群れもあれば、雨が降っても熱暑でも、家の入口でしっかり案山子のように立つポストもある。まわりの家が和風なのに、一軒だけ打ち放しのコンクリの家では、ポストもきっとひとりぼっちだろう。

 最後に、最近Macerになったわたし、気に入ったポストがこれ!AppleのPowerMacG4の筐体をポストにした人がいます。dリサイクルといえばそうですが、なるほど、まさに“メールボックス”が格納されていますね。 

0411_applemailbox いいなぁこれ

 郵便は何十ギガでも大丈夫! こういう遊び心が許される土地に住みたい。そんなことを思いました。今日は以上です。

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2008年4月10日 (木)

ドイツ製の“X”を見て、再びさすらいの旅が始まる

今日はビジネスメディア誠に連載する『“うふふ”マーケティング』へのリードです。

ドイツ製の“X”を見て、再びさすらいの旅が始まる
実は手帳フェチである筆者。長いこと手帳選びには苦労しており、さまざまな手帳を
使った末にシステム手帳とは“決別”したはずだった。しかしある日、ドイツ製の2つ
の手帳に出会い、再び激しく“手帳ゴコロ”を揺さぶられたのだ。

 今日は出張でしたので、リードのアップが遅れました。すみません。

 今回のエッセイは、ゴムでリフィルを留める方式のシステム手帳(X17)に興味をもったのが出発点でした。類似のものがまったくないとはいえないです(たとえばミドリのトラベラーズノート)、システム手帳といえば6穴の金属金具のファイル形式ばかり。その中で、ゴムバンドでリフィルを留める単純さ新鮮でした。

 X17のサイトを探しあて、開発者にメールを打ったところ、「X17をほめるのもいいが、お前はX47を知っているか?」という返信が届いた。ゴムバンドとは異なるファイル形式の『X47』を知った。いずれも従来のシステム手帳は異なる仕組みで、こんなものを開発する人は、どんな人なのだろうか?と興味をもちました。

Mab_auf_schwarz_sitzend_3  
 Matthias Buttnerさん近影(ご本人からメールに添付してもらいました)

 資料がすべてドイツ語で難儀したが、どうやらもうずいぶんと長くこの開発にアタマをつっこんで、システム手帳派で仕切られる文具業界の厚い壁に阻まれ、最近まで商品はあまり売れていなかったようだ。そこまで手帳開発に魂をこめる理由、まだ聞きそびれています。開発てんまつレポート(独語)、いずれ英語に翻訳してくれるそうなので、彼の理想の手帳探しの旅路、わかったらブログにまとめます。

【わたしはNot緻密派の手帳づかい】
 世の中、緻密な人とNot緻密な人がいる。性格ではなく手帳使いです。わたしはO型で整理下手でチャランポラン、ついでに動物うらないは“ネアカな狼”なので、手帳は緻密ではない。じゃじゃじゃっと数行書いて次のページに移行してしまう。エコでもないですね、よくないです。

Photo わたしは我が道ゆく狼

 だからシステム手帳に4ポイントぐらいの文字をびっしり書く人や、付せん紙をいくつもバシっと貼ってスケジュール管理をする人、かな~りうらやましい。まるで違う血液型、違う動物なのでしょう。とてもわたしにできる芸当ではありません。

 でもまあそれでも仕方ない。根がせっかちなので、先の行動計画を立てるより、先入れ先出し、その場その時その日中に、やっつけてしまう方が気持ちいい。計画性皆無、スケジュール感覚ゼロと言われればそのとおり。手帳にこだわる割に手帳の中身はこだわっていない。カッコつけフェチかって?そうですね、きっと。

【ランダム手帳派にも言い分はあれど】
 言い訳、いや言い分はある。たとえば発想が必要なことは、管理するなんてナンセンス。その場で発想できなければ、あとになって発想しても陳腐になるだけ。だから締め切り日を書くだけなことが多い。あとになればなるほど、発想が陳腐になるだけ。その場で発想できないことは、あとでたいした発想ができた試しがない。

 わたしはシステム手帳というよりランダム手帳派です。そんなわたしが励行しているのは、120円くらいで買ってくる薄いブックリフィルをいつも手帳にはさみこんで、何か思いついたら、朝夜昼問わずそこに書き留めつつ思考すること。それがこのブログの元になっています。

 それに、正直を言えば、システム手帳にただようあの“几帳面な人の自己満足”という雰囲気は嫌いです。「几帳面バカではないぞ、オレは」と演技しながら、システム手帳を使うのはけっこうむつかしい。

【雨の日の手帳、晴れの日の手帳】
 今日はずっと雨でした。東京も出張先の静岡も雨。運休した中央線を歩いた人、たいへんでした。ごくろうさまです。

 フト、雨の日の手帳ってどんなだろう?と思いました。雨の日に表紙が水玉模様になったり、晴れの日に青と白の縞々になるとか、そんな手帳でしょうか。あったらいいですよね。 

手帳とは自分の分身です。手帳に書くことは、ほんの小さなことでも、何気ないスケジュールでも、そのウラに喜怒哀楽があります。喜びや無念やくやしさがあります。だから手帳が持ち主の心を読み取ってくれるといい。

心の雨の日に書いてしまう、嘆きや恨み言葉。手帳が書き手と一緒に嘆いてくれて、表紙がブルーグレイに変化するとか。好きな彼/彼女の心をつかんで、デートの約束がとれて、スケジュールに書いた喜び日にはオレンジ色でピカピカしてくれるとか。仕事でちょっと良いことがあった日には、「おいおい、そんな小さなことで喜びいさんじゃダメだぞ。まだまだ一里塚」といさめてくれる、落ち着いた藍色になるとか。

 システム手帳であっても能率手帳でもあっても、どんな手帳でも、自分の分身として向き合いましょう。手帳と向き合うことは自分と向き合うこと。今日は雨でも、絶対に晴れの日が来ます。それを信じましょう。最後に、ビジネスメディア誠掲載への高得点、ありがとうございました。励みになりました。今日は以上です。

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2008年4月 9日 (水)

ナイキとアップルのコーチング

  わたしの同僚たちが、来月の駅伝大会に出場しよう!という無謀な計画を立てています。駅伝ですから、ひとり数キロずつですからまぁ無謀とは言えませんが。荒川沿いの大会と言っていましたので、ネットでそのエントリー情報を見ると次のような編成でした。

 23kmロングの部 1区10km/2区5km/3区3km/4区5km

 10km走る人は結構つらいでしょう。量より継続のフィットネス派のわたし、週末には最低5kmは走るようにしています。もちろん自転車も乗っています。ついでにヨガ体操も毎晩実施。でも本気でマラソンはまだまだと思っているので、今回はパスです。その代わり、彼らにジョギンググッズを紹介しましょう!発表されたばかりの『Nike+ Sportband』と、まだ開発中&発売前のアップルのソフトウエアです。

【hmm・・なアドバイス74.ナイキとアップルのコーチング】
 Nike, Inc.が、iPod nanoを利用せずに、距離、ペース、タイム、カロリーを確認
 できるリストウォッチ「Nike+ Sportband」と、Nike+のウェブサイトの新機能となる
 パーソナルコーチングツール「Nike+ Coach」を4月10日に発売・公開すると発表
 しています。

 引用元 http://www.applelinkage.com/#080403004

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 従来のナイキのジョギンググッズはランニングセンサーとiPod nanoをセットにしたものでした。走った距離やスピード、カロリーなどを専用ネットサイトに登録して、自分がどのくらい走ったかだけでなく、データをアップした人のデータも見ることができる仕組みでした。

 今回の新製品のポイントのひとつは“iPod nano要らず”になったこと。リストや腕部に巻いたバンドに収納する時計で、時間、スピード、距離、燃焼カロリーを計測することができるそうです。従来通りシューズにセンサーを入れるのが一緒ですが、iPodの代わりに時計がレシーバーとしてデータを吸い上げ、USB経由でPCにデータを送ることができる。

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 iPod nano要らずであることは「音楽を聴かずに走りたい」、さらに「音楽を聴くことができない状態で走らなければならないランナー」もいるのに対応した。吸い上げたデータはネット接続中のPCからNikiplusのサイトに送られて、汗を流す者同士で情報共有できる。もうひとつの特徴は、Nike+ Coachというメニューが加わったこと。それは走るメニューを、たとえば駅伝を目指すような中級者向けに、厳しくコーチするメニューづくりができる。

【Appleの公開特許情報によれば、フィットネスが次の大テーマ】
 今回のNike+ Sportbandでは、アップルとのコンビを解消して独自でグッズを展開した。だが一方、ipod nanoを“ソデ”にされた(腕に巻くのにソデとはこれいかに?)アップルではもうちょっと深く広く考えている。ナイキではあくまでジョギングにこだわるが、Appleはフィットネス全般を対象にする。公報画面ゆえ汚いのはお許しをば。

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 これは最近公開されたアップルの特許公開情報。「Welcom to the Fitness interview!」とあるのように、個人情報(名前、生年月日、身長、体重、脂肪など)、現在の身体のレベル(どのくらい走れるかなど)、フィットネスへの興味(ジョギング、エアロビクス、ストレッチ、水泳・・・など選択)、フィットネスゴール(ウェイトロス、筋力アップ、パフォーマンスアップなど)を入力する。下図はそのスケジュール化。

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 そしてフィットネススケジュールを決め、月曜日から日曜日まで、何をどのくらいやるか積み上げてゆく。おそらく、数値目標のゴールに到達しないメニューだとエラーが出る(もっと走れぇ!)のではないだろうか。

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 1日とか1週間のプログラムをPC上に表示し、しゅくしゅくと走り、体操し、呼吸する。だがPC上でフィットネスメニューを表示してくれても、いつもPCを持ち運ぶワケではない。そこはワイヤレス機能の付いた iPhoneとiPod touchの出番だ。

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 フィットネスデータの閲覧、消化入力が手元のiPhoneから可能なのだろう。ただ腕に巻くにはちょっと大きすぎるiPhone、ジョグのお伴はムリがある。ジョギングではNike+ Sportbandのようなセンサー+小型入力のグッズ展開もあるだろう。

【hmm・・なアドバイス】
 ナイキとアップル、範囲やメニューは違いがあるが、“コーチ”という視点をパーソナル・デバイスに持ち込んだことは一致している。これまでのツールは単に「今日はこれだけ走ったぜ」「君はそれだけか」という情報を、開示し共有するだけであった。「ガンバレよ」「冷たい同僚に負けるなよ」という励ましは精神的な効果はあるにせよ、せいぜい“参加型の情報共有”である。

 だが今回の両社のアプローチはそれを一歩進めて“コーチング型の情報共有”。パーソナルトレイナーにつけばキチンと管理してくれるが、個人ではそこまでゆかない。それをPCのプログラムと身体に付ける計測デバイスで管理するという優れたアプローチだ。

 実際にパーソナル・トレイナーと雇ったとして、彼/彼女と情報共有がタイムリーにできるのであれば、トレイナーとフルタイムではなくパートタイムの(安い)料金で運動指導が受けられるかもしれない。学校の運動部のコーチや雇われ監督と情報共有もできる。「おい!今日走っとらんじゃないか!」とお叱りのメールも飛ばせるのである。そんなときは電源を切ろう。

 さらに運動コーチだけでなく、栄養士や管理栄養士との連携もいい。もちろん係りつけの医師と情報を共有もできるので、メタボリック対策にも相当な威力を発揮しそうだ。一昨日紹介したSNSのようなサイトと情報がシンクロできればなお凄い。アップルは先頃iPhoneのSDKをオープンにしたばかり。だからiPhoneやiPod touchで健康管理ソフトウエアを動かせるソフトを開発するのも商売になる。それにしても、コーチが嫌なら首にできるプロがうらやましい。今日は以上です。

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2008年4月 8日 (火)

リビング・レジェンド youtubeにワクワク!

 近頃、このくらいワクワクするニュースはない。会社のデスクに座ってリリースを読んでるのに♪Start me up!と思わず歌いたくなった。2008年4月4日に動画共有サイトyoutubeからのプレスリリース、『Living Legends Program』ゆえにだ。 

0408_youtube_legend_header

 かんたんにいえばyoutubeが著名人とビデオ会話できるサイトをつくり、その第1弾がローリング・ストーンズなのである。ワクワクせずにいられない。

【hmm・・なアドバイス73.リビング・レジェンド youtubeにワクワク!】
動画共有サイト最大手の米ユーチューブは、利用者が著名人とビデオで「会話」
できるサービスを始めた。音楽家やスポーツ選手、政治家らがユーチューブ内に
専用ページを立ち上げ、利用者が投稿するビデオ質問に回答する。第1弾の
“出演者”には、ロック界の大御所、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー
氏らを起用した。

引用元 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080407AT2M0501007042008.html 

0407_youtube_stones_01 ミックはアイドル、

 日経だから仕方ないが、ミック・ジャガー氏“”というのは気にくわないが、もちろんもうひとりはキース・リチャーズ“氏”である。    youtubeを経由してビデオを通じて質問を寄せる。それを日本語でもスペイン語でも、なんと英語に翻訳してくれるのだ。質問はミックとキースに伝えられ、質問が気に入られればあなたの質問に画像で答えてくれるというサービス。これが無料なのである。

0407_youtube_stones_02 キースはヒーロー。

 対象国は米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドの英語国の他、ドイツ、オランダ、フランス、イタリアなど欧州や南米、そして日本だ。読書家でナイフのような人間と言われるミック、ぼんくらな質問には答えてくれない。その昔、インタビューアの五木寛之氏が、ミックとのインタビューでポーランド内戦の話題を取り上げたことがあった。そのときのミックの集中ぶり、熱の入り方は他に読んだことがない。

 だから今時ですから「チベット問題がスポーツやアート・シーンに与える影響についてどう思うか?」、そんな政治的な質問がいい。

【インタラクティブなネットの使い方、実は多くない】
 このプログラム、クジに当たった人がPCで歌手とチャットするのではない。非同期とはいえ、動画でインタラクションするという仕掛け、しかも相手が著名人というのは、これまでありそうでなかった。このyoutubeの試みは、基本的に世界中誰でも可、良い質問ならとりあげてもらえるのだ。そこが最大の魅力だ。

 youtubeのねらいは閲覧数&閲覧者数の増加であるが、ローリング・ストーンズ側は映画『Shine A Light』のPR、先頃発売したCDの販売促進がニーズだ。だからyoutubeが自腹を切ってレジェンドを起用したとは言えない。ストーンズ側のPRニーズと、動画サイトの閲覧者数増加ニーズを組み合わせたのではないか。

 未公開画像などを組み合わせてゆけば(ストーンズの場合もライブ映像、舞台裏のクリップ、メッセージ動画などがある)、下手な広告やPRよりよほど浸透する。youtubeにとってもネット広告というあてにならない収入源より、動画PR収入は固定収入なので堅い。このプログラムは月替わりで、ストーンズ以降のレジェンズが次々に起用される。

 だがマーケティングは忘れよう。もしもあなたが30年以上もストーンズファンをしている人なら、ミックに訊いてみたい質問の10個や20個あるはずだ。どんどん質問を投げかけよう。

【ブログもインタラクティブの時代へ】
 動画サイトだけでなく、ブログもインタラクティブになりつつある。レジェンドにではなくても、「この話題、著名なブロガーなら何というだろうか?訊いてみたい!」 ということを思ったこともある。そんなサイトが米国にはある。『Askablogr』。 

0408_askbloger

 このサイトでは質問を投げかけるブログパーツを配布して、そこに質問を入力すると、登録されたブロガーが質問に答えてくれるという。Q&Aのやりとりはサイトにアップされ、誰もが読むことができる。誰かが質問したいことは、きっとみんなが質問したい。そこに着目したのと、商業的なバイアスのかかっていないブロガーの活用という面でも新しい。

 これもありそでなかったサービスというかインタラクティブなやりとりだ。

【hmm・・なアドバイス】

 このyoutubeのプログラムに接して、改めて気づかされのは「実はインタラクティブなネットサービスは少ない」という事実だ。情報を読む、投票する、記事にコメントする、商品評価を読む、買う、評価をする・・・ブログへのコメントやSNSはインタラクティブだが、知り合いとのコミュニケーションといったインタラクティブだ。OKwebなど教えて答える質問サイトはかなりインタラクティブでn対nである。こうしたサイト以外は情報の一方通行ばかり。だから市場成熟&差別化が必要になってきた動画サイトやブログ、これからはインタラクティブなプログラムに活路を見いだすべきなのだ。

 フト思い出したが、ストーンズは2003年頃のコンサートだったか、ネット経由で歌ってほしい曲のランキング投票をやっていた。筋金入りのファンサービスをずっと前からしていたのだ。今日は質問を考えるので以上です。

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2008年4月 7日 (月)

栄養士のネットコミュニティと資格者支援

  いよいよ“特定健診・特定保健指導の義務化”が始まります。いわゆるメタボリック検診。腹囲測定がイヤンだとか、メタボリックの定義がいいのかとか、いろいろ言われていますが、要は内臓脂肪の蓄積を減らし、増やさないように抑制しようということです。良いことなんです。

 対象となる年齢層(40歳から74歳)の人口は5600万人にのぼり、予防や減量指導で主導的な役割を果たすのが管理栄養士や栄養士さんたち。ちょっと日陰者の感があった資格ですが、一気に注目資格になりました。そんな彼女ら彼らを支援するネット・コミュニティが生まれています。

【hmm・・なアドバイス72.栄養士のネットコミュニティと資格者支援】
「Foodish(フーディッシュ)」は、管理栄養士・栄養士を対象としたコミュ
ニティサイトです。掲示板やブログを中心とした資格者同士のコミュニケーション
の場の提供から、日頃の業務を支援するニュースや求人情報等により、管理栄養士
・栄養士を幅広くサポートします。

引用元 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=186216&lindID=1

0407_foodish  

 このサイトでは管理栄養士(厚生労働大臣免許の国家資格)・栄養士(都道府県知事免許)及びこれから栄養士になる学生を対象に、「会員同士のコミュニケーション」「日々の栄養士の仕事をサポートする機能」そして「栄養や業務に関する情報の交換・共有」を行う。現在サイトはβ版で08年4月中旬に正式スタートとなる。

【好感が持てる支援サイト】
 Foodishニュース(行政情報、商品情報などの新着ニュース)、ブログ(サイト運営会社のオフィシャルブログや、コミュに参加する管理栄養士のブログ)、栄養士にエールを贈るコラム、食事療法レシピや国家試験の解答速報などの無料メニューが主体である(会員登録が必要)。その中に人材紹介や食事宅配の紹介もある。

Header_r1_c1  
 ファンデリーの運営するミールタイム。

 それというのもこのサイトは、介護人材紹介などのビジネスをするエス・エム・エスと、栄養士がお届けする宅配健康食サービスのファンデリーが共同で運営する。運営会社の人材紹介やミール宅配につなげていこうというのが裏のねらいである。

 そんなねらいはあっても“売らんかな”でギスギスはしてないし、緑色メインのやさしいイメージ、情報量も豊富でかなりよくできている。わたしは好感をもちました。

【東京法規出版でもSNSを】
 出版社の東京法規出版でも従来より保健師・栄養士・管理栄養士をターゲットにしたSNSをひらいている。こちらはすでに会員数2,000人だとか。ネーミングの『保健指導向上委員会』は、ちとお堅い。

0407_hokensidoukoujyou

 こちらが先発ですが、Foodishに似ていて栄養士らのSNSあり、行政・業界ニュースなどがある。違いは協賛企業のロゴが目立つところ(基本的には協賛金で運営)。東京法規出版はそもそも健康図書の出版からスタートした会社で、医療・予防・健康・シニア・年金などの分野でたくさんの出版がある。まじめな出版社でわたしは好感をもっています。

0407_toukyouhouki 本業出版のHP。

 ねらいはダイレクトに出版商売へというよりも、業界の発展=自社の発展というおおらかな心でメタボリック検診支援をしようということに見える。

【がんばれ栄養士さん】
 にわかに注目された栄養士、わたしのイメージは学校給食の先生。だが近年受験者数は毎年2万人、合格者は6,000人と広い門ではない人気資格。薬剤師の次は管理栄養士ブームと、厚生労働省は実に資格ビジネス推進力がある。その力を国民の命を守ることにも注ぎましょう。

 それはともかくこういうサイトの勃興は、業界団体のHPはおもしろくなくて情報もタイムリーじゃないから。たとえば管理栄養士会のサイトを見ると『栄養相談Q&A』というメニューがある。クリックするとなんと「工事中」。今メタボリックが注目されるなかで工事中!ですか?

【資格取得後の支援こそほんとうに必要なこと】
 これまでの資格者コミュニティ、どうも取得までのガイドにはなっても、取得したあとのサポートがすくない。資格を取るまでには過去問だとか受験のコツだとか、メルマガもあればブログもある。だが資格を取った後は、たとえば中小企業診断士では、更新研修情報ぐらいしか役に立たない。

 日本の大学は入るまでは予備校や塾があるが、入ってからは野放し。それと同じで、せっかくプロの資格をとっても、野放しでは技・知識・意欲が高まらない。試験制度の改革より、資格を取った後の支援こそ大事。プロの卵をプロにするのができていない。Foodishや保健指導向上委員会、ほんらい資格付与者(国です)がするべき役割を担っています。考え方がおかしいのは行政だと思います。

【hmm・・なアドバイス】
 それにしても栄養士さんも管理栄養士さんも女性が多いですよね。女性同士だとSNS上で悩みも打ち明けるし、相談もする。かなり率直なコミュニティづくりができそうな感じがする。そこへゆくと『男の士業 』の方々、胸を開こうって感じがしません。それはなぜですか?

 どの士業とは言いませんし(身近に思いあたります)、プライドや嫉妬が邪魔してるんでしょ、なんて言いません。おっと言っちゃった(笑)。やばいので今日は以上です。

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2008年4月 6日 (日)

360度の球体風景アート

 小さい頃から物心つくまで、曲がりくねった路地ばかりの町で育った。両手を広げれば届きそうな小道。うねり、曲がり、くびれて、折れて、つながり、時に行き止まる。階段もあれば穴ぼこもあれば井戸もある。猫が横切り犬が吠える。「まだ通ったことがない路地」を探り当て、どこに通じるか歩くのが好きで、路地の出口が意外な場所だと“町のパズル”を解いたような気分になった。

 そんなことをわたしに思いおこさせた“ご近所の町並み球体アート”が今日のテーマ。

【hmm・・なアドバイス71.360度の球体風景アート】
 球体に描かれたのは何気ない、町の風景。初めて見るもののはずなのに、
 どこか見たことのあるような不思議な気持ちにさせる。しかしそれはただの
 懐かしさではなく、近いものなのにどこか遠いような、まるで日常と非日常
 を行ったり来たりするような感覚。

 引用元 ギャラリー TAGBOAT

0406_samejima_blog__tn_fmura  どこにもありそうな街。

 これはアーチスト鮫島大輔さんの『フラットボールシリーズ』の内の一作で、ご自信のブログから引用させていただいた画像。どこにでもあるような街かど。電信柱に上り坂。思わずボールを回して、この道の向こうを見てみたくなる。

0406_samajima_sintopsssss

 鮫島さんは直径17cmのアクリルのボールに、360度のパノラマ風景を描くシリーズをもう何年も続ける。その風景は日常のどこにでもある街路であり、公園や田園だったり。身近な場所ばかりなのである。

【なぜどこにでもある風景を球体に描くのか?】
 美術品売買のTAGBOATの『ビューイング』関連イベント ギャラリートーク「7人の若手作家/若手アーチスト魅力に迫る」で鮫島さんはこう話している。

「あっ、ここ曲がり角になってる、とか、なんとなく球を回しながらそんな
 ちょっとした発見をしてもらえたら、日常風景の面白さが追体験できるん
 じゃないかと思うんです」

0406_tag_samajima_flat_ball_2008_21  0406_tag_samajima
 引用元 TAGBOATの作品販売サイトより拝借(無断です、ごめんなさい)。

 なるほど「この道、どこにつながってるんだろう?」とくるくる回していいんですね。回してみたい。しかし・・・回したりコロコロ転がせるアートって、これまでにあっただろうか?

【上を描いても、下を描いても歪むはずだが】
  技術的には4点透視で曲面で歪むところを補正しつつ、つながる図柄(特に高いビルがつらいそうです)を描くのがむつかしいという。そうでしょう、球体だから描いてゆけばゆくほど、歪みますよね。それでどうしてつながるんだろう?とても不思議。

 フト想いました。町は日本の一部。日本はアジアの一部で地球の一部。大きな視点から見ると球面の上に存在している。地球儀をみれば一目瞭然で「つながっているの、当たり前じゃない」とわたし達は思う。

 だけど、どこがどうやってつながっているんだろう?と考えだすと、鮫島さんのボールと同じで、「え!この国とこの国、こんな感じでつながっていたんだ」「山を越えるとこんな丘陵で土地がつながっている」「町の境目って、あんがい平坦じゃなくて上がったり下がったりなんだ」など、“球体からの発見”、きっと新鮮な驚きに満ちている。それが球体アートのメッセージだろう。

 鮫島さん、1979年生まれですからまだ20代。360度の球体風景アート作品、今がお買い得だと思います。

【hmm・・なアドバイス】
 先日ネットを探っていて、奇妙なパノラマカメラ(むろんデジタル)をみつけた。変な形をしていて、いっぺんに360度デジタル写真を写して合成できるらしい。いずれ取り上げますが、それにしても人はなぜ360度の風景に惹かれるのだろうか? 眼球も“球”というくらいですから表面は球面。でも上下左右に(せいぜい)180度しか見渡せない。だからいっぺんに見てみたいと思うのだろうか。

 きっとこうなのだ。路地裏派が路地を歩き詰め、見慣れた街区に出たときの新鮮さ。それは球体アートをぐるぐる回すのと同じなのだ。球体の向こうは見えない。歩くと光景が連続的に変化して、だんだんと裏側が見えてくる。それがみんな好きなのだ。今日は以上です。

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2008年4月 5日 (土)

竹素材の成長持続性高し

  いよいよ春本番。もうすぐ春の味覚、竹の子掘りの季節になります。竹の子は焼いたり煮たり以外にも、炒めたり(チンジャオロースー)、ぐつぐつしたり(リゾット)などいろいろなレシピがありますが、何といってもまずは竹の子ご飯でしょう。

 それもこれも、雨後の竹の子というように竹はどんどん芽ぶき、すくすく生育してくれるから。成長が早いだけでなく、抗菌作用や防臭作用も高く、繊維がまっすぐなため加工もむつかしくないそうです。今日は食べる前にサステイナブルな素材“”を勉強します。

【hmm・・なアドバイス70.竹素材の成長持続性高し】 
竹からできた素材の特長を活かした、さわやかな着心地のTシャツを発売
 株式会社ゴールドウインのアウトドアブランド「LATERRA(ラテラ)」
 では、竹からできた素材の特長を活かした、さわやかな着心地のTシャツ3品番を、
 4月15日より、全国のラテラ取扱店で販売を開始します。

0405_goldwin_02 画像からもナチュラルさが、なんとなく。

 素材に竹の抗菌・防臭・吸湿成分を活かしたTシャツ3種を発売。原材料は東レの『爽竹』を
使用し、綿35%、レーヨン(竹)35%、ポリエステル30%の“混竹”である。東レでは2003年頃から竹素材繊維を販売してきた。

0405_goldwin_image 0405_goldwin_03 PETボトルよりいいと思う。

 レーヨン=竹、となっているのは、もともとレーヨンは木材を原料に加工したものであり、それが竹であることを示している。竹と木とはセルロース成分の構成が違うため、布に加工した場合の着心地が爽快だという。それがこのTシャツの売りである。販売価格は3,675円。

【竹100%を売りにするタオルも】
 TAKE100(テイクハンドレッド、と読む)では化学加工、化学薬品を使わずに竹を加工し、レーヨン(つまり竹)100%のタオル、フェイスタオル、タオルケット、バスローブなどを販売している。

0405_take100

 同社では竹のメリットを次のようにうたう。
 ・素材のメリット
    湿気の多い浴室に置いても、カビない・におわない・
 ・使い勝手と機能のメリット
    綿の二倍の吸水性。ソフト感は抜群のため、入浴後やスポーツに最適
 ・人・環境に対する安全性
  生産に農薬・化学肥料を使わず、アレルギー原因をつくらない

 竹を100%使う繊維商品、まさに差別化。タオルは3,675円から(オンラインショップや東急ハンズなどで)

【集成材にも使われている】
 これはもう3年ほど前のアマダナのDVDプレーヤー。表面の竹集成材が美しい。一品一品違う顔を持つ家電なんてキュートだし、ブランドの刻印が“焼き印”というのは凝っていた。

0405_amadana_02 0405_amadana01

 竹の集成材利用は住宅資材(フロア材、ドア材、手すりなど)、家具(椅子、テーブル、ベッドなど)、食器(器、トレイなど)さまざまな展開がなされている。孟宗竹の集成材を1998年から開発してきたのが倉敷市のテオリである。

0405_teori_top_plus 0405_teori_top_root

 丸い竹から『箸おき一体トレイ』、『√形の机』こんな製品ができる。民芸調ではないモダンなデザインと竹集成材の融合がすばらしい。

【hmm・・・なアドバイス】
 すくすくと1〜2年で伸びて、まっすぐで、花粉を出さないのが竹。杉より始末がいいし、建築の足場に使うのはもったいない(チャイナです)。農薬なし、ケミカル接着剤なしを守れば、含有率はたとえ100%でなくても、衣服や建材、家具、什器、紙、炭など、もっと使ってほしい。

 資源価格のインフレが続く中、早く安く伸びる竹という素材に注目したい。加工コストの低下と精度を上げられれば、竹は持続的な成長を遂げる素材となる。今日は以上です。

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2008年4月 4日 (金)

キッチン三題話し

 今夜は春のおめでたで、同僚ふたりを囲んで宴があります(ご結婚がらみ)。ひとりはこのブログに時々登場するMakiさん、もうひとりはしばしば登場するCherryさん。場所は桜の花びらがなんとかしがみついている日比谷の某所です。

080326_141401  これは国立の桜並木(おしぼり屋さんの帰り道)

 宴でお二人にささかやかな春の贈り物をします。あらかじめ品定めをしていただきましたら、図らずもお二人とも粋なキッチングッズをご指名!今日はその2つのグッズと、食品物価の高騰という市況環境に必須のグッズを合わせて“キッチン三題(3台)話し”。

【hmm・・なアドバイス69.キッチン三題話し】
 Makiさんのチョイスは『無水鍋』。

0404_shohin_08 すっきりデザイン  

無水鍋は、本体、フタとも、熱伝導性がよく耐久性に優れた厚手の高級アルミ
鋳物製です。(中略) 無水調理はもちろん、炊飯鍋、保温鍋、天ぷら鍋、
オーブンとしても使える多機能鍋です。

 引用元 http://www.musui.co.jp/item/index01.html

無水鍋って何だろう?サイトによると、“無水調理”が可能で、乾燥物以外、たとえば水分を多く含む野菜などは水を加えずに、素材の旨味を生かして料理ができるしヘルシーさ。他にも特徴があります。

 ・栄養を逃がさない調理法
  加熱時間が短いので、ビタミン・ミネラルの損失が少ない
 ・オーブンかわりにもなる多機能
  蒸す・煮る・茹でる・炊く・炒める・焼く・揚げるがひとつでできる
 ・短い調理時間=光熱費も安くエコにもいい
  熱効率が良いので、強火調理が必要ない
 ・耐久性に優れる
  アルミ一体成形でかなりの厚さもある。親子三代で愛用される。
 ・フタも鍋として使える!
  厚手のフタがフライパンや浅型の鍋として使える。

 Makiさんとはわざわざ電車に乗ってカツ丼を食べに行ったこともありましたね(ランチです)。お魚をとてもキレイに食べるとか、座敷の敷居をかならずまたぐとか、食のしつけがしっかりされています。そんな彼女に川柳を一句捧げました。

 鍋ひとつ 愛も料理も 水いらず

 贈り物なので無水鍋の価格は書きません、不粋です。

【Cherryさんのチョイスはワインクーラー】 
 相棒Cherryさんのチョイスはデザイン・オリエンテッドな“かきおとし”。

0404_ka819top 取っ手にステッチいり。

 テーブルの上をシックに演出してくれるかきおとしステッチのワイン
 クーラー。取手もベルトのように両側に付けられ、綺麗なステッチが
 柔らかいデザインにしています。

 引用元 http://www.toukoubou.co.jp/kanai/ka8-19.htm

 “かきおとし”って何だろう?あるサイトによれば「装飾技法の一種で、素地・化粧土・鉄絵具・釉薬などを削り取って文様にすること」とあります。絵具を重ねて塗り、その上層部だけを手作業で掻いて落とす技法だということです。この技法は技術的な素養も必要だし、一品一品、入念に仕上げるという点では、用具としての表現にこだわりがないとできないでしょう。

 作者の金井啓さんの作品、他にもかきおとしのカップ、皿、プレート、クリーマーなどが販売されています。どれもしっとりとした落ち着いた表情を持つ品々です。

Ka84up 0404_24 素敵です。

 日常に使う用具にここまで凝った技法を注ぐのは、キッチン用具への愛ゆえでしょう。 料理と美味しいものに並々ならぬ情熱を注ぐCherryさんのこのチョイス、その理由がわかるような気がしました。機能もデザインも両方追求したチョイスが、このかきおとしのワインクーラー。彼女にも川柳をひとつ捧げます。

春風が 枝の桃色 かきおとし

【わたしが気になる文房具屋の料理グッズ】
 調理は好きでも、最近はあまりやっていないわたしからの一品はアイデアグッズ。 

0404_6567275  6567275_o1

スプーンとクリップが1つになった、キッチンで大活躍のグッズです。
インスタントコーヒーや砂糖など、封の開いた粉製品の袋ををクリップで
密閉し、使用するときはそのままスプーンですくえ、とても便利です。

 引用元 http://freiheit-web.com/?pid=6567275

 原宿の文具屋のフライハイトで見つけました。キッチングッズのDULTONの品で、掬って閉じてがいっぺんにできるというアイデア品。コーヒーや紅茶、上新粉や小麦粉にもいいと思う。ちょっとしたアイデアですが気の利いた品。この商品にも一句ひねりました。

 インフレに しめて量りて メリケン粉

 念のため「しめて」は“閉めて”と“締めて”のかけことば。714円(税込み)。

【hmm・・なアドバイス】
 キッチンには愛もあれば、現実もある。作ることは食材への愛、美味しく作ろうという食べる人への愛、自分には美味しく作れた!という達成感という愛。現実とは、たとえば冷凍餃子の殺虫剤。トレーサビリティも地産地消も、もっとたいせつにしたい。小麦粉がどんどん値上がるというインフレの現実があります。食材を使い切れない(切らない)で捨てるMottainai現実もあります。

キッチンからは愛も現実も見える。家の中だけでなく、世の中も人の心も見えてくる。そんなことを思いました。今日は以上です。

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2008年4月 3日 (木)

お前が変えてみろよ、おしぼりの価値観ってやつを

 今日はジネスメディア誠に連載する『“うふふ”マーケティング』へのリードです。

お前が変えてみろよ、おしぼりの価値観ってやつを
おしぼり漫画をWeb展開、7つの香りの新商品――日本独自のおもてなし文化・
おしぼりを、「OSHIBORI JAPAN」と称してブランド化を進める、おしぼり屋の
2代目がいる。“たかがおしぼり”から“されどおしぼり”へ、2代目の戦略とは?

 今回のテーマは、藤波タオルのプレスリリースを読んで、「何かあるな」と感じたものがあったのがきっかけです。ホームページやブログを見ると、あらら・・なんでこんなメニューが盛りだくさんあるのだろうか?だれがやっているのだろうか?たかだか150名の中小企業でしょ(あとでわかりましたが、そのうち100名はおしぼり工場のパートさん、ですから実質正社員は50名)。漫画にもぐっと惹かれて、連絡を入れたのがこのエッセイになりました。

Oshibori_dobby02

【It's a small world!~原点にこだわる跡継ぎたち】
 エッセイの中でも“奔流”と表現しましたが、藤波タオルの二代目の藤波克之さんのアイデアと活動量、並ではありません。3、4年でこれらを立ち上げ、運用し、さらに広げてゆこうという原動力、何なのだろうか?

 それはエッセイを読んでもらうとして、家業の原点にこだわりながら、新市場・新技術を次々に導入するお話しを聞いたインタビューの途中で、フト、克之さんとよく似た人を思い出しました。

 「ちょっと脇道に逸れていいですか?」とわたし。
 「いいですよ」と藤波さん。
 「わたしの知り合いに日本交通の社長さんがいて、彼がまさにタクシー・ハイヤーと
 いう本業にこだわりながらも、次々に新機軸を打ち込んでいるんですよ」
 「ひょっとして…川鍋一朗さんですか?」
 「そうです!ご存じなんですね」

 わぁ、まさにIt's a small worldですねぇ!と共通の知人を発見しました。川鍋さんは日経ビジネスでも、ガンブリア宮殿でも取りあげられる著名人で、若い世代の社長の代表格です。彼と藤波さんの接点はFBN(Family Business Network)という世界45ヶ国、2,000社を越えるファミリービジネスを組織する団体で、欧州を中心に著名な家族経営企業が入会している。そこでの活動などを通じて、お知り合いになられた。ちなみにわたしは、前職の頃、ある海外の地からのご縁が川鍋さんとあります。最近はずっとご無沙汰してしまして、すみません。

 お二人のこだわりは“ファミリービジネス”、つまり家業です。川鍋さんは三代目、克之さんは二代目という違いはありますが、その本業にこだわりと時代に合わせた新しい価値を加えてゆく姿勢が共通しています。

【承継とは何を承継するものなのか?】
 承継というと、父や他の縁者との確執や、偉大な創業者(父)を越える難しさから、まったく違うビジネスを興すという二代目も多いわけです。さらに事業の所有権問題、相続税の問題などが“骨肉的に”取り沙汰されることもあります。果たして彼/彼女が跡継ぎにふさわしいか?という問いかけもあります。そんな葛藤があるのが承継問題。かんたんではない。

 しかし、ほんとうに考えるべき問題は、創業後(また先代の跡目から)30年くらいが経過し、事業環境も変わり、見た目には古く見えてきた本業を、跡継ぎがどう見るかです。「古い」と斬り捨てるのはやさしい。しかし古きの中に普遍的な価値を見いだし、新しき価値を発見してオリジナルなビジネスに生まれ変わらせる。どうもそこに尽きるような気がします。

【おしぼり事業から世界が見える】
 それにしてもおしぼり会社にMacPro2機、驚きました。カメラマン(プロです)の方は「No Good」ということで写真に収まってくれませんでしたが、この広報戦略室から飛び出してくる素材、ウエブにせよ紙媒体にせよ、レベルが高い。

 MacPro2代、いや2台。Pict0377

 不動産会社の広報から外部のフリペまで請け負うようになったスターツ出版の『METROMINUTES』がありますが、将来にはきっとそんな展開もありかなと思いました。おしぼり事業からさまざまな世界が見えてきた今回のエッセイ、書いているわたしが愉しみました。

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2008年4月 2日 (水)

あつエコなピッツァ宅配

 前から拙ブログを読んでいただいているyutakarlsonことYutaka Yamadaさんから、コメントが寄せられました。ありがとうございます。その感想によればアースデイの日、北海道では『ガイヤ・ナイト』と名づけて、電気を消灯してローソクを点けて愛を語る運動をしたそうです。

 そのコメントのあとに彼が(ほんとうに)伝えたかったことが書かれていました。彼の属する会社のピザ宅配部門で新しいエコサービスを始めたPRです。   

0331_104_logo  北海道地盤のPIZZA10.4(FC展開あり)

PIZZA10.4の運営会社、オーディンフーズの経営企画担当のyutakarlsonさん、ほんとうにピザ好きで、自分の会社も愛しているんだなぁ。熱々ピザを宅配するエコアイデアと彼の熱意に打たれて、今日はエコなピザ宅配と組織をテーマにします。

【hmm・・なアドバイス68.あつエコなピッツァ宅配】

ピザ宅配というと、環境問題からは縁遠いと思われがちですが、私達は
紙のピザボックスそのものを、なくす運動を昨年より展開中です。この運動
が実を結び、4月1日から「あつエコ宅配」という名前で全国の店舗で実施
する運びとなりました。

引用元 マーケティング・ブレインへのコメント

 

0402_pizza104_01 0402_pizza104_02

 『あつエコ宅配』のねらい、「ピザの宅配ボックスの廃止」である。その考え方は10年以上前からピザ業界でもあったが、“環境運動からの発想”にどうしても行き詰まりを覚えてきた。エコからだけだとお客さまがついてきてくれないのではないか?コストはどうするか?そこで発想が止まってしまった。

 今回は世間の風を感じてPIZZA10.4は“ピザの美味しさから”に発想転換した。

【熱々こそピザの醍醐味】
 彼は正直に「ピザ宅配では、残念ながらいくら頑張ってもなかなか専門店に勝てないところがあります」とご自身のブログに書いているが、ピザ宅配のマイナス点No.2は“味”である。専門店からお持ち帰りしたほうが美味しいのである。ちなみにNo.1はあの宅配バイク(エコじゃないしうるさくて大嫌い)、No.3は価格が高いこと(本家米国での3倍くらいの値段では引きます・・・)。

 ピザは熱々で食べてこそ美味しいという本質的なニーズからの発想がブレイクスルーになった。注文時に『あつエコプレート』で宅配するシステムである。

0331_104_hokkaido_shinbun_kiji_3526  出典 北海道新聞

 その耐熱プレートはピザと同じくSMLの3サイズがあり、注文時にこのプレートに載せて保温箱に入れて配達する(約40分間、60度以上の保温が可能)。あらかじめ一枚のプレートを購入してもらい、注文宅とPIZZA10.4の店舗とを“通い皿”にする。なるほど!アイデアです。

 こエコなだけではなくリピート購入促進&固定客づくりに役立つ一石二鳥。最初にお客さまにプレートの負担(200〜400円)を求めるのは、エコバッグと同じ仕組みである。環境意識に目覚めた人が増えた今ならOKだ。08年4月1日からこのサービスをPIZZA 10.4の全国の店舗で実施している。

【通い皿とエコ隠しのワザ】
 差別化ポイントのひとつはもちろん“通い皿”である。デリバリーがサステイナブルな容器を採用するようになれば、パッケージのエコ度はどんどん進む。Myボトルは普及したが、お弁当箱でもこんなことができないだろうか?ドンブリならすぐに牛丼や天丼でできそうな気がするけれど。食べ物だけでなく、たとえばパソコン修理やiPodの修理は、通い箱で物流させたい。

 もうひとつのポイントは”エコ隠し”。PIZZA10.4では容器を使うこと=エコというより、“熱々”という価値をつけてあえて「エコ隠し」をした。エコエコな声高な主張はちょっと・・・という人にも“熱々ならいいな”と思わせる。エコのエイエイオーではなく、本質的な付加価値をうったえる。この発想は秀逸だ。

0331_104 野菜たっぷり。

【hmm・・なアドバイス】
 もうひとつある。ピザだけでなくyutakarlsonさんのブログにもアチチを感じた。ブログ書きはたとえ仕事の上であっても前向きでないとできない。やらされでは続かない。恥ずかしながら手近にもその実例があります。熱い社員は何にも増して代え難い。鉄則です。もちろん熱いだけでもダメだ。具体的な活動がなければ、展望がなければ、身近な人だって離れてゆく。

 明日のビジネスメディア誠に掲載するエッセイでも、yutakarlsonさんに負けず劣らずの熱血社員たちが登場します。こちらもよろしくお願いします。今日は以上です。

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2008年4月 1日 (火)

“ホイップる”を作りたい!

 今朝もひとつそろえました、リプトン×ピエール・エルメコレクション。今夕もうひとつ買って4つになったら、吉岡編集長(ビジネスメディア誠)に贈ります。お待ちください!

0401_lipton_pict0381  チョコもあったんですね。

 Cherryさんはすべてそろえたというこの食玩、マニアは「箱買い」してそろえるものだそうです。でも一般人は違います。生活彩家でオバさんが、欲しい食玩を求めて棚の飲料をあれこれ品定めしていました。いと浅ましき!ですが、わたしもやってたりして(笑)。今日は食玩がらみの、 久々に発売前からワクワクする商品をテーマに。

【hmm・・なアドバイス67.ホイップるを作りたい!】
 「ホイップる」は生クリームそっくりの特殊なクリームで、ケーキやマカロンなどの
 お菓子の形のパーツにデコレーションをし、ラインストーンで飾りつけてスイーツを
 作る、大注目のメイキングホビーです。

 引用元 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=185858&lindID=4

0331_epoc_0185858_02 凄いです。

 これこそ春の大注目商品!。メイキングホビーっていうんですね。柔らかい軽量粘土のクリームで、まさにホイップするようにカップケーキやマカロン、ドーナツもつくれる。ぜひやってみたい。まずは必要部材がそろったオールインワンセット(2,980円)で、15のスイーツが作れる。これでパティシエ修行事始め。

【パティシエになった気持ちで作ろう!】
 ケーキ台にホイップして(ほぉ)、ラインストーンでかわゆくデコレーション(むむっ)、できあがり(ぴかぴか)。書くよりはきっとむつかしい。ここはひとつ、料理研究家のCherryさんにきっちり学びたい。 

0331_epoc_hp_how_to_make

 もともとパティシエの練習用にこういうキットがあるそうで(そりゃそうですよね、いつも食べていたら身体がマカロンになります)、それを玩具化したもの。このサンプルがうまいということはあるだろうが、ここまで精密に作れれば、携帯ストラップはお菓子で甘くなりそう。

 実にうまい商品です。子どもになんか作らせてたまるか!発売が待ち遠しい、ほんとうの“食玩具”です。15個作ってまだあき足りない人には、商品別の充実したラインナップもあります(980円~)。ホイップだけの販売もあります(680円)。

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 画像引用はエポック社プレスリリースより。

 エポック社のHPを見るとターゲティングは子ども(当たり前ですか?) しかしエポックさん、大人版のHPサイトもぜひ作りましょう!これで創作コンテストなぞやればおもしろい。

0331_epoc_hp カワイイ子

【食玩の3つの魅力】
 そもそも食玩の魅力とは何だろうか?語り尽くされ、語られ続け、だが依然として語りたがる人の多いテーマである。わたしなりにはこう思う。

1.小さきモノ
  人は縮んだモノが好きなのである。巨大化したガリバーより、親指トムの方に親近感を持つでしょう?(実験中にちびっこ光線をあびてしまい、ちいさくなってしまった探偵の漫画)。

Tomthumb  ♪ちびっこ光線 浴びちゃって ちっちゃくちっちゃく なっちゃった♪

2.リアル
  ピエール・エルメコレクションに限らず、造りの良い食玩に惹かれるのは、モディファイされた現実があるからだ。本物ではないが、スケールダウンされたリアルさに我々は魅せられるのだ。

3.ジオラマ
  食玩を眺めるとき、自分も小さくなって、食玩ジオラマ・ワールドの一部になる。この気持ちは鉄男・鉄子に近いのではないか。

【hmm・・なアドバイス】
 『ホイップる』のポイントは、食玩という“眺めてそろえて愉しむ小宇宙の魔力”と、“オリジナルな食卓を創りたい手力(てぢから)”の統合である。この魔力と手力、ふたつの力の統合は、薄力の小麦粉にはもとめられない強力なミックスなのである。

 隠れた大ヒット間違いなしの『ホイップる』、まさにエポック・メーキングなホビー商品。それにしても・・・作りたい。今日は以上です。

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