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2008年4月22日 (火)

チベット仏と北京オリンピック

 大気汚染の中、ご苦労様だったのはマラソン北京代表選手たちのマラソンテスト大会。真っ黒になったユニフォーム、本番が思いやられる。男子補欠の藤原新選手、出場できればいいのに、とひそかに応援しています。水泳では北京五輪の代表選手が勢揃いして会見にいどみました。3大会連続の北島康介選手(日本コカ・コーラ)や中西悠子選手(枚方SS)が軸。競技ではぜひがんばってもらいたいと思います。

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 選手は応援しますが、わたしは大会国は応援できません。スポンサー企業にもチベット問題は五輪ビジネスに暗雲がたれこめています。今日はわたしの五輪への気持ちを決定づけた藤原新也氏の一文から、マーケティングぽくない角度から『北京五輪』です。

【hmm…なアドバイス85.チベット仏と北京オリンピック】
そんな中国兵にタンヂェンの父は家族の目の前で殺された。家宝である
バッチャブッダを右手に握りしめ、決して渡そうとしなかったからである。
中国兵は盗賊でもあったのだ。(中略)あれはおそらく僧の懐にあった
守り神を盗んでいる光景ではないかと私には見えた。そういった中国兵の
行為は1950年代から延々と続いてきたことだからだ。

Pict0434 力作です。

 今配布中の東京メトロのフリーペーパー『metro min.』の藤原新也氏の『チベット仏の物語』です。それによれば、藤原氏は30代前半のある頃、チベットに長期滞在したことがある。チベット仏、バッチャブッダを手に入れたい一心から、それだけの目的で2ヶ月もネパール当地に滞在していた。ところがどうしても本物のブッダが手に入らず、あきらめかけた帰国の当日になって、タンヂェンと名乗る青年がやってきた。彼の手は本物のバッチャブッダがあった。その仏像には秘められた哀しくも怒りに満ちた物語があった。

 あとの内容はフリペをお読みください。まだお持ちでない方は、残部僅少なのでメトロの駅に走ってください。一読の価値あり、いやきちんと読んで、今回のオリンピックに向き合ってみるのも、消費者として必要なことです。青年タンヂェンさんがその稀少な仏像を売る目的とは、中国との抵抗運動の組織活動資金づくり、だったそうです。

【五輪のマーケティング力、急降下中】
 このブログはたかがマーケティング、されどマーケティング。むつかしい話を論じる場ではない。しかもマーケティング的には、五輪は一大イベント、ブランドアピールやスポーツ商品開発の舞台。日本にとってほぼ時差がないオリンピックですよ。会社を休まないでもリアルタイムでTV観戦もできる。もっと盛り上がってしかるべきです。ところがマーケティング、急降下です。

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 聖火リレー不参加をしたマータイさん
 Mottainaiで有名な、ノーベル平和賞受賞者、前ケニア副環境相

 日本の聖火リレースポンサー(宣伝車の並走)からの脱退企業はコカコーラ、日本サムソン、そして中国お膝元のレノボ・ジャパンでした。あのモノモノしい中で「いつもさわやかコカコーラ」なんて興ざめですから。宣伝効果は低いというよりマイナスでしょう。

 今オリンピックのスポンサード企業はじぃ〜っと行方を見つめているはずです。密かに好感度やイメージ調査を進めて、今からスポンサーをおりることはできないにせよ、競技場以外の露出をコントロールしたいと考えているはず。不参加国が出れば、それが引き金になってもっと広告やイベントの縮小もありえる。そういう分岐点に今あると思います。

【イボンヌ・ベニシュ選手の勇気ある発言】
04年アテネ五輪柔道女子57キロ級金メダリストのイボンヌ・ベニシュ
(ドイツ)が15日、中国チベット自治区での暴動鎮圧を受け、北京五輪の
開会式をボイコットする意向を示した。ドイツ公共テレビZDFに「私は
シグナルを送りたい」と理由を説明。

引用元

0422_2008startseite_579 手には寿司、帯には鉄の意思。

 彼女は中国の行為への反対の意思表示として“リストバンド”を身に着けると報道された。そのリストバンドがどのようなものか、彼女の(ドイツ語の)HPを見てもまだ書かれていないが、それはおそらくこのリストバンドである。価格は4ユーロで、うち2ユーロはアムネスティ・インターナショナル(人権保護団体)に寄付される。販売はこちら

Wristband 0422_ibonne
 http://www.boycotbeijing.org/?q=node/7

【hmm…なひとこと】
 イボンヌ・ベニシュさん、なぜそんな発言ができたのか?これは想像ですが、思い当たるのは第二次世界大戦の自国の他民族への振る舞いへの反省でしょう。しっかりと歴史を見つめて、二度と繰り返してダメなことは身を挺しても言う。個人にそういう発言を許す(認める)ドイツの選手団を尊敬します。

 比べて残念なのは日本の選手団です。日本にも繰り返してはいけない同じ歴史があるはず。だれかがひとこと態度を表明してもいいはず。何しろ日本人の代表なのだから。選手団の一人である前に、一人の人間なのだから。オリンピックは世界人民の祭典なのだから。

 今日は藤原さんのエッセイを読んで心がずどんと揺り動かされて、マーケティングぽくない話題になりました。明日はマーケティングの話題に揺らしもどします。今日は以上です。

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