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2008年4月25日 (金)

ながらキッズに注目!

  子どものころ「ながら族はやめなさい!」と言われたことがあります。テレビをボケ~っと観て、手元のお箸と口元のご飯がおろそかになって。「お行儀悪いからやめなさい!」と2度言われて、ようやくお箸は動かすけれど、目はまだテレビを観ていたりして。
 Analogtv  Nokiaの携帯+TV=インタラクティブ

 ながら族といえばTVと食事のふたつが相場だった。それが今や3つや4つにもなってきた“新ながら族”が今日のテーマ。 

【hmm・・なアドバイス87. ながらキッズに注目!】
米国の青少年の間で、テレビを見ながらインターネットを利用する「新ながら族」
が増えていることが分かった。青少年の64%が「テレビを見ている時にネットを
使ったことがある」という。(中略) 9~17歳の青少年(約1300人)にアンケートを
実施。半数近い49%が、テレビとネットを同時に楽しむことが「頻繁にある」と答えた。
中には「1日に何度も」という例もあった。

引用元

 この調査『Kids’ Social Networking Study』によれば、アメリカのキッズの69%が「オンラインしつつTVを観る」というmultitasking(ながら族)をするという。英語ではマルチタスキングというんですね。勉強になりました。半数は頻繁に(週に3回以上)マルチタスキングをしている。

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【ながらキッズの生態とは】
 調査の中身をながら族でみてみよう。

 マルチタスキングの中身は携帯電話やMP3プレーヤー。携帯ならネットかメールかチャット。MP3プレーヤーなら音楽だろうから、TVはBGV(バックグラウンド・ヴィジュアル)なのだろうか?この傾向は2002年の同じ趣旨の調査とくらべて33%増というから、圧倒的なトレンドだといえる。もっと細かく見るとこうだ。

 ・キッズの45%は、携帯をあやつりつつIM(インスタントメッセージ)かメールを送受信し、相手と同じTVの画面を観ている。そいつらを“ながらキッズ”と呼びたい。
 ・ながらキッズの1/3は、TV番組が提供する投票やクイズの正解の投稿をやった経験がある。
 ・TVとネット、どっちにメインかといえば、ながらキッズの47%はネットだそうだ。TVがメインはわずか11%にすぎない。
 ・ながらキッズの5人にひとりは、ネットでやっていることがきっかけでTVを観る。

 三つ目を解説すると、たぶんこういうことだ。IMをやりだして、「ねえねえ、『ごくせん』観てる?」「いや」「早くしないと眼鏡、とるよ!」「つけたよ、TV。まにあったぁ~」というようなことだろう。

 この調査を実施したGrunwald氏はこうしめくくった。
"The findings of this study strongly suggest that companies should use
multiple platforms-TV, online, social networking, handhelds and other
interactive media to create a synergistic communications effort and a
compelling, highly interactive experience for kids," concludes Grunwald.

引用元
この調査結果が示唆することは、情報提供者側企業は、TV、ネット、SNSなどインタラクティブメディアをもっと融合させて、コミュニケーションを同期させる必要があるんです。もっと高度なインタラクティブな仕掛けが必要なんです」(意訳)

【日本でも、新ながら族は増加中】
 ながら族、と言ったからには日本の調査をば。日経リサーチの16歳から69歳までの男女に対して行った2007年の調査『平日のテレビ・パソコンの利用時間帯のピークは共に21時台』でも、ながらピープルの生態は明らかにされている。

 Gn2007102308

 青い線がテレビ、緑の線がパソコン。ふたつの利用時間ピークが見事に重なる。これこそ、ながら視聴&メールやチャットのやりとりの実在だ。興味深いのは、どちらもなだらかに使用が終えられているところですね。二つは一つにしてもいいのがわかる。

 Gn2007102310

 この調査ではとテレビとパソコンの同時使用率を35%推定している。これを“携帯”にしてみれば、もっと生々しいデータが取れたと思う。調査の切り口が実に惜しい。

【お恥ずかしながら】
 さて、身近にいる女子高生気分が抜けない大学生女子、まさに実例。サッカー中継を観ながら、ずぅ~っとチコチコと携帯をいじくり続けている。いったんメールを打ち終えると、サッカーをちらりと観る。すぐにメールの返信が返ってくる。またそれに返信する。これの繰り返しなのだ。サッカーは半分も観ていない。携帯の向こう側にいる誰かと、メッセージを共有するほうがメインなのだ。

 この事態を新鮮というべきか、深刻というべきか、それが問題だ。

【hmm・・なアドバイス】
 ながらキッズがやっているのは、「ほらほらあれ観て!」「これどぉ思う!」というインタラクティブなコミュニケーションを、相手が遠隔していても、デバイスが2つにわかれて画面が2つになっていても、上手にやりくりしている。この知恵が凄い。

 つまり、携帯メールは携帯メールの中で閉じている。SNSはSNSで閉じている。写真共有サービスも、2チャンも、それぞれの中で閉じている。TVはTVで、たとえばパナソニックがアピールする『ビエラでリンク!』は、SDカードでビデオも録画も画像も共有できるが、いわばアルバムの共有みたいなものに過ぎない。同時に起きていることを処理するようなコンセプトではない

 そうか、ながら族が悪いですよ!としつけを考えちゃダメなんだ。TVよりももっとおもしろいことができるネットというメディアが浸透したのに、メディアの方がまだそれに追いついていない。そう考えれば、今の携帯・PC・TV・ラジオなど、メディアのあり方をひっくり返す発想も生まれる。 

 だから子どもには「ながら族をしなさい!」とむしろ親は積極的に言おう。ビジネスチャンスはそこからだ。なんてね。今日は以上です。

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