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2008年4月16日 (水)

売れないtotoからBigなtotoへ

 最近のJリーグ(サッカー)の大きな話題、何でしょうか?トップ下の闘莉王?いやあ、これはコアなファンしかわらないでしょうね。なんといってもやはりtotoでしょう。6億円キャリーオーバー大発生中!

 先週の第327回のtotoでは6億円が1本発生しました。幸運な人は誰かもちろん存じ上げませんが、6億円の当たる確率より間違いなく高い確率で言えることが、ふたつあります。 

①その人はサッカーファンではないし、Jリーグのコアなファンではない。
②その人は自分の勝ち負け投票を買ったあとにしかわからなかった。

【hmm・・なアドバイス80.売れないtotoからBigなtotoへ】
日本スポーツ振興センターは13日、第327回スポーツ振興くじ(サッカーくじ、
愛称toto)のBIG(ビッグ)で、1等最高当せん金の6億円が1口出たと発表した。
6億円は通算12度目。次回繰越金は史上最高の47億2487万6400円となり、
2回連続40億円を超えた。 

引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080413-00000072-jij-spo

0416_toto_0310_2

 前回は6億がたったの1本しか出ていないので、なんと次のキャリーオーバーは51億円だ。これはおそらく過去最高か、少なくとも最高水準。昨年、『totoBIG』が発売されたばかりの頃、複数本の6億円が出そうだ!というキャリー(繰越金のこと)が発生し、システムトラブルでサーバがダウンした。そのときは一日で20億円を売った。25周年のディズニーランドが2800億円の売上高だから、多くてもきっと1日あたり10億。それも凄いがその倍である。

【超V字回復の売上高】
 これは確かにBigなことだ。わたしは1年数ヶ月前にtotoをテーマに一度ブログに書いた。もともと売上高1600億〜1800億円という無謀な経営計画だった。だから一時は廃止まで取り沙汰された。

 2004年度 155億円
 2005年度 149億円
 2006年度 135億円
 2007年度 637億円

 前に書いたデータに07年度を追加したが、このように“超V字回復”である。ちなみに同じ期間の試合入場者数を見てみよう。( )内は平均入場者数だ。

 2004年度 455万人(18,965人)
 2005年度 574万人(18,756人)
 2006年度 560万人(18,292人)
 2007年度 584万人(19,081人)

 記録的に悪かった06年度は、売上も入場者数もどちらも落ちこみが激しい。ここには正の相関があるが、07年度は入場者数は横ばいなのに、totoは五倍にも達しようという売上だ。別にサッカー人気が増大したわけではない。なぜか?売上増の解決策はたったひとつだった。

 それは「サッカーから離れること」。

【BIGのおかげ】
 売上増の大半は『totoBIG』である。今シーズンの325回、326回、327回の三回の合計65億円超の売上。その内訳は、BIGが50億、BIG1000が5億、miniBIGが2億弱、57億がBIG系、その他“普通の”totoは8億に過ぎない。

 読者にはtotoを買ったことのある人、買ったことのない人、買ったことがあるが人には買ったと言いたくない人に分かれると思う。真に買ったことのない人のために解説すると、BIGとは自分で試合の勝ち負けを予想せずに買える「コンピュータ宝くじ」、普通のtotoは試合の勝ち負けをひとつひとつ当てる「伝統的なサッカーくじ」である。BIGは14試合全部的中、BIG1000は11試合的中、miniBIGは9試合的中。

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 良し悪しは別として「サッカーから離れる」、つまりサッカー知らずの誰でも気軽に参加できるコンピュータ宝くじにしたことが唯一無二の成功要因である。サッカーファンにしても、J1はまだしも、J2までわかりっこない(考えたくもない)試合予想を省いて、店頭でのOCRリーダー申し込みという面倒さもすっとばし、ネットでポン!である。平均すると1回あたり20億、Jリーグは34節まであるので、単純計算しても700億円の売上になるペース。

 う〜ん。1年数ヶ月前に書いたわたしのナケナシのアドバイスは「自分の好きなチームを軸に試合数をしぼって投票する」だった。そういう策もあっただろうが、それは莫大なシステム投資が必要なのでできなかったと思う。『試合予想をせずに“宝くじ化する”』という一発逆転のアドバイスができなかったのは残念だが、わたし自身がサッカーファンであるがゆえに、「サッカーから離れる」ことができなかった、とも言える。

【Jを呼び水に蹴り球競技と市場を振興】
 サッカーから離れても収益金はスポーツ振興に還元されるのでいいじゃないか(92億円を3400件に助成、という見出しが車内広告にあった)、それもありかなとは思う。

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 JFA(日本サッカー協会)のミッションにはJリーグだけのことが書いてあるわけじゃない。JFAキッズプログラムの推進、エリート養成システムの確立、女子サッカーの活性化、フットサルの普及推進など多岐にわたる。

 Jリーグの人気を呼び水にして、toto収益で蹴球関連のスポーツ・施設・人材を活性化しようというのがJFAのコミットメントなのだ。だから“サッカーから離れる”のは間違っていない。だが「サッカーくじ」からどこまで離れていいのか? Jリーグの試合をまったく観もせず知らずもせず、6億円当選する人が出るのは、ひとりのサッカーファンとしては嫌だなと思う。

【hmm…なアドバイス】
 たいていの企業では事業理念は「社会的にXXXXを資する」というようなことが書いてある。社会に生きる一員としてはもちろんだし、わたし達は無法社会に生きるわけじゃない。

 だが事業理念を一皮むいて、人間の性(サガ)に根ざしたニーズ(儲けたい、楽したい、働きたくない、のんびりしたい等々)にこれこれシカジカで応えると書いてなければ、決して多大には儲からない。書きすぎて多大に儲けすぎると世間様からたたかれる。書いてないと事業は潰れる。CSR(企業の社会的責任)とは実はこのあたりの塩梅なのである。

 サッカーファン的には、BigなtotoBIGブーム、本来の趣旨からズレていると思う。純粋に復活しつつある浦和レッズを応援したい。闘莉王を前線に張ってほしい。だがわたしも生身の人間だ。キャリーオーバーに誘われて買ったか買わなかったかは秘密だ。今日は以上です。

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