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2008年5月20日 (火)

手作り5人展から、売らないマーケティングを考えた

 このブログでもビジネスメディア誠でも取り上げたことのある、Hat Loveの帽子デザイナー、山之井美穂さんから“手づくり5人展”のお知らせをいただいた。わたしに帽子好きの魂を植え付けた方の展示会、しかも会社からはすぐそばの赤坂。5月の連休中に東急東横店でもお店を出していたが、それを知ったのが後の祭りだった。いかぬわけにまいりませぬ。

 昨日、久しぶりに赤坂に降り立つと(というか地下鉄から上り立つと)、見知らぬビルが! あ、これが吉岡編集長(ビジネスメディア誠)も書かれていた『赤坂Biz Tower』ね!と完全にオノボリ状態。そこから3分ほどで到着しました。

Shop_02  ぎゃらりー小川 08年5月19日〜24日まで。

【hmm…なアドバイス109.手作り5人展から、売らないマーケティングを考えた】
 「お久しぶりです〜」と山之井さんに声をかけようとしたら接客中なので、帽子以外の手づくり作家の作品を・・・と思い、目の前には金色のアクセサリーがずら〜りのコーナーが。

Pict0020 どう見ても彫金

 どれもぴかぴかです。彫金ですね、なんて思っていると「触ってみてください。これ皮革なんですよ」と皮革アクセサリー作家の小島厚子さんが声をかけてくれました。「え、これが皮革?」と思って触れると、あらまぁ!確かに軽い、革です。「空港の金属探知機で外してください〜って言われても“これ金属じゃありません!”」

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軽い貴金属アクセサリーという不思議な感覚。しかもデザインには緻密さとオリジナリティがあり、テーマも国や浮世絵、絵画、パンダなどたくさん。ピカソが良いな!と思いましたが、オーダーがあればクリムトの絵でも作ってくれるそうです。新聞や雑誌、テレビにも登場する作家さんですが、なんとお一人で作っている。まさにひとつとして同じものなし。これは素敵です。ウエブサイトはこちら

【山之井さんにご挨拶】
 そして山之井さんのブースにお邪魔すると「ハンバーガー帽子、かぶってきてくださると思ったのに〜!」と言われてしまった。Hat Loveの変わらないテーマは“遊び心”、彼女のコスプレのハンバーガー帽子は、バンズとハンバーグ、レタスなど具だくさん。その帽子の購入者はわたしです(笑)。結婚式のカジュアル披露宴などに登場します。

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 この展示は割とシックですが、実は豚の尻尾帽子とか、いろいろあります。

【ガラスペイントアートは35カ国の体験がウラに】
 ひとしきり会話がはずんで、ふと向かいの展示を見ると、これもまた素晴らしいガラスペイントアート。これはまたすごいです。ガラスの容器や素材に、ハンドペイントをする。写真ではよくわからないが、透明のペイントもあり、文様が描かれている。

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 どうやって描くんですか?と作家の小川えい子さんに伺うと、「ガラス容器って大きいのはけっこう重いですから、描く右手より左手が疲れるんです。だから足の上にど〜んと乗せてせっせと描きます」と快活に笑われる。でも見ればわかりますが緻密です。

Pict0007  時計も美しい。

 HPを拝見するとなんとオーストラリアにワーキングホリデーのご経験。ちなみに、わたしも同じ体験組です。彼女は35カ国を放浪?した経験があり、その経験からつむぎでるようにガラスペイントのアイデアが湧くそうです。彼女もまたTV出演するプロ。

【奏(そう)の携帯タバコ入れは緻密】
 タバコは吸いませんがその細工にとても感心したのが『奏(そう)』の携帯タバコ入れ、携帯灰皿です。これは見事な寄木細工になっています。

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 ご説明を伺ったのは、たぶん木彫家の“和wa”さんです。最初はムクの木から削りだしているのかと思いましたが、あにはからんや、10個くらいのパーツからできています。彼曰く「さっと取り出して、さっと火をつけ、スマートに灰皿に入れる」。携帯タバコ入れを右に挿し、取り出して付ける。灰皿は左に下げた(三本はいる)携帯灰皿へ。

Pict0011 Pict0013

 まるでガンマンですね!まさに“拳銃無宿”(古くすみません)とうなづきました。彼は彫刻家でもあり、商品も作りと二足のわらじを履いています。HPを見ると3名のトリオでコラボで作品づくりをしている。「いずれは東急ハンズへ」の想いありですが、灰皿制作には5日くらいかかるので、やはり一品モノづくりが基本。

【喜々快々屋の造形世界はオンリーワン】
 最後に伺ったコーナー、これは見たことのない作品世界でした。『喜々快々屋』と名付けた表現豊かな粘土デザイン作品。あまりの表現力ゆえ、ちょっとたじろぎました。作家の阿部代里子さんにうかがうと、「最初は割と普通な造りモノをしていました」が、あるときから“見えない世界の住人”が見えるようになって、それをカタチにしていった。

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 あとで氏の作品をご紹介されているサイトを拝見すると、こんなくだりが。

何気に漢和辞典をめくっている時だった。
ふと「虹」という漢字に目がいった。
私はその意味に驚いた。そして、感動さえ覚えた。
「虹に雄雌がある」とそこには書かれてあったのだ。

 摩訶不思議な造形作家、阿部さんの想像力の産物に心酔するファンは多い。その著書はこちらです。

516xtp07etl_sl500_aa240_ アマゾンより

【hmm…なアドバイス】
 さて、帽子デザイナー山之井さんに帰ってきました。GWの東急東横店での展示販売では、鉄道関連のイベントもあり鉄マニアがたくさん来られたそうです。「制帽、作らなかったの、ほんとうに失敗です!」と山之井さん。そうですね(シュポ♪)鉄ちゃんは鉄道グッズならなんでも買うのに!とうなづきながら、ひとつ山之井さんに質問をした。

 「みんな一つ一つ手づくりですよね。みなさん“大量生産”はしたくなくて、“自分らしさ”をつらぬきたいのでしょうか?」
 「その通りです!実は東急東横店さんから、イベント6日間やってくれっていわれましたが、3日間にしてもらいました」

 山之井さん、イベント企画、デザイン、素材仕入れ、製造、DM、陳列、場立ちでの販売まで、たったひとりでこなす。6日やれば6日分売れる。その体制までもっていくこともできるだろうが、何か自分の求めるものとズレていく。ギャラリー小川でお会いした4人のデザイナーの方々もそれは同じだろう。

Pict0008 山之井さん(右)と小川さん(左)

ビジネスととらえれば当然のごとく“大きくする”という答えを誰しも思う。それが20世紀の掟だった。だがロングテール、マイクロビジネスといったワードが注目される今、さらにエコが意識される今、大きくしない、たくさん売らない、長く使うという選択肢がクローズアップされる。

 だがマーケティングとはそもそも大量に売るコンセプト。それが今廃れようとしている。売らないマーケティングとは何か?予てわたしのテーマなのだが、昨日はあらためて考える契機になった一日でした。今日は以上です。

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