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2008年5月30日 (金)

“タクシー王子”ってタイトルはちと(笑)でも好著

 スパムが多いとメールを見過ごす。数日に一度、プライベートアドレスのメールを掃除していたら、あらら、イチローさんからメールが来ているじゃない!あの野球のイチローさんじゃなくて、タクシーのイチローさんです。メール曰く「本を出しますので謹呈します、自宅の住所を返信願います」と。ほお出版ですか!さっそく返信をしました。遅れてごめんなさい!

 イチローさんの秘書の木村さんからすぐ返信メールが。曰く、「わたしの返信が遅かったので勤務先にお送りしています」と。そのメールにはこんなくだりが。

 大手書店では、あんどんをつけてディスプレイされますので
 ぜひご覧下さいませ。

 ほぉ、あんどん!やっぱ日本交通の屋根のあれですか?

【hmm…なアドバイス117.“タクシー王子”ってタイトルはちと(笑)でも好著】
この7年間、いつもやってきたとおり、自分のアタマで考える。
次の30年を見据え、三代目の自分に、いま一番必要なものはなにか?
それはおそらく、現場感覚。ハンドルを握った最前線の経験だろう。

同著 P12

080529_202301  タクシー王子、東京を往く。

 引用したのは著書の前書きにあたるページの文章にある3行です。最初に断っておきますが、著者の日本交通社長の川鍋一朗氏とは知人関係です。彼がアメリカでMBAを取る頃(1995年頃)米国で知り合い、今まで薄く長くですから、もう10年以上。でも彼の直下で働いたことはないし、彼は御曹司でわたしはグループ会社のぺえぺえ。銀のスプーンと木製楊枝ぐらいの違いかしら。だからといって提灯書評ではないし、揚げ足取りでもない。素直に読みました。“フィッシング”ではありません。

 読後感想をひとことでいきます。

 “読了後、誰をも率直な気持にさせる本”。これがわたしのギュっと感想です。

 随所でそう思わせますが、ひとつ例をあげましょう。あとがきに“ライターさん”の名前(柳橋閑さん)が見えます。ライターは黒子ですから、社長著書ではフツー帯の後ろに隠れます。つまり名無し。あえてそれを記載するのが彼らしい。一時が万事ではなく、万事が万事で、彼を知る人には知られるところですが、身体の隅々まで気配りの血が流れています。

【07年12月31日から08年1月28日までのタクシー乗務員勤務】
 ガンブリア宮殿や日経ビジネスのページを飾る彼ですが、ネットのどこかで「タクシー乗務員をしていたんだって」という書き込みを読みました。え!?御曹司が何をトチ狂ったのか?と思いましたが、彼ならではとも感じました。

 その13日間の社長の新米タクシー乗務員の体験を綴ったのがこの本です。赤坂住まいだった彼ですが、都内の道はほんとうに無知なのが笑えました。

 道も知らなければタクシーの現場の掟も、乗務員の(生の)苦労も味わったことがない。日収3万円台のヤツは帰車するな!と言っていた社長ご本人が、初日から3万円台(笑)。そのうち都内から蘇我(千葉)へのロングで営収8万達成とか、同じブロックを3回まわる(と運がめぐってくる)とか、タクシー運転手のトイレやランチ事情など運転手の生態やタクシー業界用語、経営のウラ数字など、軽妙洒脱にのぞきみさせてくれる本です。だからファミリービジネスの社長の現場体験としても読めます。

 でも確か学生時代、とってもちびっこな車に乗っていたはずです。スキー部所属で雪山にドライブするのに、スキーの突端が車の後ろからハミ出して、ブルブル震えながら運転していたとか(笑)。たしか(車種は思い出せませんが)米国でもちっちゃな車に乗っていたはずです。

【超低空運転時代のことも率直に語っている】
 さて川鍋さんにとって、この7年間、波あり谷ありツボありの7年間だったと思う。コンサル会社での苦労から、ファミリービジネスへの取締役着任、バイリンガル新規事業の辛苦、負債の噴出と整理、子会社切り売り、父の死と社長就任、そんなウラ事情もまっすぐホンネで書かれています

 本ではタクシー運転の抜け道をいくつか紹介していますが、その内“1600mmガード下超低空飛行”の道があります(三田から港南へ)。あの道、知っています!通称“泉岳寺トンネル”です。人もかがまないと歩けない。車もギリギリです。

20070602153634 出典

 そんな“超低空の経営時代”があったわけです。ですがそうした辛苦を感じさせずに、現場主義を明るく貫徹する姿がこの本に詰まっている。

 タクシー運転の現場描写がとってもおもしろくて、随所で笑わせる本なのですが、ちょっとだけ経営のウラを知るわたしは、読後にジンときました。でも涙はわたしだけの感想です。一般にはおもしろく読めます。

【イチローさんを3ワードで表すと・・・】
 そんな彼を3ワードで表すと“天然、率直、徳”でしょう。

 あ、もうひとつ。“こだわり”です。現場へのこだわり、細部へのこだわり、実感へのこだわり。『黒タク スタンダードマニュアル』のくだりでそれを感じました。サービス業の経営は一万メートル上空からのコンサルぢゃなく、ゼロメートルの日々の改善の積み重ね。その通りだと想います。

 そんな本です。読みましょう!というと提灯になるので書きませんが、せめて立ち読みしましょう!(笑)

080529_185002 凹んでいるように、あんがい売れています。
 (at丸善オアゾ 2008年5月29日店頭無断撮影)

【hmm…なアドバイス】
 でも、秘書の木村さんにひと言だけいいたい!“あんどんをつけてディスプレイ”というから、ついタクシーのあんどんのカタチのPOPだと思ったじゃないですか!それを同僚のCherryさんに話して、ふたりで笑ってたのに、書店にいったらフツーの“本屋のあんどん”がありました。そんな!

Taxilights25 桜のかたちのアンドンのPOPならおもしろかったのに。

 現場主義貫徹で、あんどんも日本交通のタクシーのかたちにしてPRしてほしかった!蛇足のアドバイスでした。今日は以上です。

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コメント

HA-NAMさま
コメントありがとうございました。
サイトが見つかりませんでしたが、
TB頂ければアップさせていただきます。

投稿: 郷/marketing-時々taxi | 2008年8月 2日 (土) 19時51分

ベトナムについてのブログを書いています。
TBさせていただきました。
有難うございます。

投稿: HA-NAM | 2008年8月 2日 (土) 18時14分

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