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2008年5月 7日 (水)

男の刺繍ブーム?う~む

 ちょっと前のエキサイトの記事が気にかかっている。それは『来るか、“男の刺繍”ブーム』というタイトルで、男流(て言い方ありますか?)ステッチデザイナー、刺繍作家の話でした。記事によれば、女のすなる刺繍といふもの、男もするなり!という男性が増えてきそうな予感。

0507_cross_stitch02 男性作家の蝶。拡大すると緻密です。

 手でひとつひとつステッチをつくっていく、あの刺繍ですよ。それを男がやるのが流行りだすというのだから。これは見逃せない話題だ。

【hmm・・・なアドバイス98.男の刺繍ブーム?う~む】
『ぼくのステッチ・ブック』(白夜書房)という、クロスステッチ刺繍の図案集。
デザインしたのは大図まことさんという若い男性。写真を拝見したところ貴公子
とは程遠い(失礼!)、体格のよい芸人風ルックス。う〜ん、この人が刺繍を
するとは、にわかに信じ難い…。

引用元 エキサイト

 0505_otoko_sisyu_qr1  帽子にバーコードの刺繍!

 ある意味失礼で、ある意味ズバリの作者紹介も笑っちゃう。たしか~にお笑い系ぽい。楽しく刺繍ができそうでいいじゃないですか。その風体はともかく、指先はこまやかに違いない。彼がどんな作品をつくるのか。HPを見るとボーイッシュでもあり、コケティッシュでもあり・・・

0505_otoko_sisyu00
エロチックでもある(笑)。気になるなぁ。男のデザイナーならではの刺繍です。女が女体の刺繍をつくることはないでしょう。

0507_cross_stitch 写真+刺繍でしょう。

 その彼、『ぼくのステッチブック』という本を出しました(白夜書房)。長く作り貯めた男の刺繍の集大成でしょう。さて彼は、どうして刺繍作家になったのだろうか?

0505_41yhbbbcmyl_ss500_ こんな本まで出版されました。

【酒屋配達→手芸店勤務経由作家】
 経歴の自己紹介によれば、酒屋店勤務、手芸店勤務を経てクロスステッチデザイナーとなる、とある。さらにブログを読み込むと「まだ酒屋でヒーコラいいながら配達の仕事をしているときに刺繍作品を持ち込みをしたのが雄鶏社です」というくだりがある。

0505_otoko_sisyu_paper3 文具とのコラボもよし。

 酒屋の配達の仕事と刺繍という、まったく縁もユカリも無い仕事と趣味の共存の挙句、「僕は刺繍が好きだ!」という思いをこらえきれず、作品を雄鶏社に持ち込んだ。汗をかきつつ評価を待ち、断崖へ突き落とされると思ったら評価がよかった、ということのようです。よかったですね。

 作品集『ぼくのスケッチブック』にあるのは、「昆虫」「スペースシャトル」「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」「トリケラトプス」「マウンテンバイク」「スポーツ選手」「スニーカー」「大工道具」そして「女体」まで、男の子というか男子が好きなモチーフばかり。

0507_7464974  こちらは図案集で680円

 あらためて見ると、女の刺繍とは違うモチーフがあります。男の作家だからこそというデザインが多い。ふ〜ん、刺繍でも男は、どこかでマッチョを演じなければならないのだろうか?でも、そもそもなぜ男も刺繍をするのか?いやしたいのだろうか?

0507_25_26 解説も詳しそう。

【刺繍の効用】
 米国のPatterns Patchという刺繍情報がたっぷりあるサイトには、『Cross Stitch and Men: Crossing the Gender Barrier』、“クロスステッチと男:ジェンダーバリアーを越えて』という記事がある。。そこにはこんなくだりが。

1

ある男性にとってクロスステッチとは、美術的な創造をすることであり、
デザインに関心をもつことである。それに、クロスステッチをしている間は
集中をするので、ストレスを解消する効用もある
」(抄訳)

 つまり「ストレス解消」と「アートな気持ちになる」効用だという。これはわかります。エッシャーのだまし絵立体をつくっていてしばし集中しました。実に気持ちがいい。

 わたしなりに効用をもうひとつ付け加えれば「異性目線のクリエイティブ」です。女性が女性の世界で作っているかぎり一定のデザインパターンにはまりやすい。その性の枠をはずすと、へぇ〜っ、こんなデザインもあるんだ!という未知との遭遇ができる。異性の参入が刺繍という世界の可能性を広げる役回りもある。

【hmm・・・な予告】
 以前わたしは帽子の体験コースのことをビジネスメディア誠に書きました。手習いのミシン、とても楽しかった。いずれはミシンを買って縫いたい!と思ったりします。そこには男性女性の区別はない、と思ったのですが、刺繍とくると正直ちょっと引きました。でもやるかやらぬかは別にして興味津々ではあります。

 その魅力やおもしろさ、一体どこにあるんだろう?と考えたとき、ジェンダーの境目を行き来するというマーケティング・テーマが見えてきました。明日の誠のエッセイはまさにそれがテーマです。ご購読よろしくお願いします。今日は以上です。

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