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2008年8月11日 (月)

北京五輪サッカー男子、リーグ敗退からのスタート

 横目でチラ観していたサッカー男子日本代表、対ナイジェリア戦に負けて、北京オリンピックでは1次リーグ敗退が決まった。残念ではあるし、深々とアタマを下げる反町監督は哀れではあるが、個人的にはどうも敗退がぐっとこない。こみ上げるものがない。そういえば最近のA代表の試合でも、この感覚は変わらない。

View7083157 五輪・倒れこむ本田圭(時事)

 わたしはそれなりのサッカーファン。でも怪我人だらけの浦和レッズの選手マネジメントの悪さには悲憤慷慨するのに、代表の試合にはどこか淡々としている自分がいる。代表が試合になかなか勝てず、観客も少ない昨今のことを想い、それはなぜなのか?を考えてみたい。

【hmm…なアドバイス179.北京五輪サッカー男子、リーグ敗退からのスタート】
やりようがない試合ではなかった。実際にできたものはある。後半34分。
1点差に追い上げた豊田の得点に見て取れた。(中略)後半途中から出場
した豊田は「冷静に相手の動きを見てやることができた」と振り返る。
2試合目でようやく日本に生まれた得点だが、息のあったプレーは数える
ほどしかなかった。
引用元 中日新聞(中日Web)

 昨日(08年8月10日)の試合、凸凹の草野球場のようなグラウンドで、ナイジェリア相手にボール・ポゼッションは上回った。でも上回っても、それはゴールから遠いエリア。唯一の得点シーン以外でぐっときたのは、本田の左足シュートと右サイド内田のスピードと技術を感じるクロスぐらい。ほんとうに点がはいらん。

View7083117  しぶい顔の反町監督(時事)

 「なぜスピードダウンするの?」「なぜゴールを目の前にして押しこまないの?」という“阿鼻叫喚”というか溜め息ばかり。ストライカー不在、今に始まったことではないけれど、ゴールに近い危険ゾーンでのプレッシャーをかけるのが、伝統的に代表では弱い

 ひとことで言えば、(A代表も含め)世代別代表の試合に憑き物?のような突き抜ける感覚の乏しさ。ここ数年、それがデジャブなのだ。なぜ予選は突破できても、本大会での勝利がむつかしいのか?なぜ観客も盛り上がりに欠けるのか?それはサッカー世代のDNA(遺伝子)とプレッシャーの処理にあるような気がする。

【まずDNA】
 A代表にせよ五輪代表にせよ、本大会に出場できるDNAが受け継がれるようになった。今や観客(国民)は本大会出場=当然、とまで言えなくても夢ではなく現実である。これはすごいことだ。その反動で予選での盛り上がりに欠けることはある。「本大会に出てから応援しよっかな」という心理だ。

 予選のDNAはできた。だがグラウンド上では本戦のDNAがまだ足りないのだ。本戦の「1次リーグ突破」という遺伝子がない。どの世代でもそこを突破できない大会が続き、観客もどこか冷めて観てしまうくせがついた。冷たく言えば「ひとつ勝ってもベスト8や4に入るDNAは圧倒的にない」これが深層心理にある。

 “期待と現実のギャップ”という表面のことではなく、コトが遺伝子レベル。だから変異にはまだ何世代もかかる。骨の髄までサッカーファンなら、そこはわかっているのだが、一般ファンはついてこない。

【そしてプレッシャー】
 代表選手のゴール前のプレッシャーの弱さを観ていてフト思う。最後の一押しは練習だけじゃ生まれないなと。相手へのプレッシャーの掛け方の下手さ、きっと国民性なのだろうと。おしとやかな国民性ゆえじゃないの?と。

 いやそんなことはない。なにしろ年間自殺者3万人の“プレッシャー大国ニッポン”でしょ。職場でも学校でも家庭でも、プレッシャーを掛け合うことだらけ。ウツ病も旧型のみならず“新型”が増加しているというし。ギスギスのプレッシャーが増えたのが現代ニッポンだ。

 それなのにグラウンド上ではあざとくプレッシャー掛けるのが下手。グラウンドだけでなく、職場でも学校でも、プレッシャーをうまくかわすとか、自分を鼓舞するのに使うとか、どうも“プレッシャーへの処しかた”が、わたし達はうまくないような気がする。かくいうわたしもカッカしたりウロたえたりオチこんだり。下手ですね。

 冷めている代表選手がいるとか、熱い想いのある選手とのギャップだとかよく言われますよね。一見クールな選手も、実はプレッシャーをかわそうとして、そう見えるだけかもしれない。熱くなる選手(闘莉王、好きです)はプレッシャーをまっすぐ受けとめて、なおハッスルする。でも、クールな選手からは「ナニでそんなにリキむの?」と。

 その温度差がチーム内でぎくしゃくを生む連携に微妙な影響を与える。この仮説、前のW杯の中田英寿選手と他の選手、という構図にも当てはまると思う。

【hmm…なアドバイス】
 DNAを入れ替え、プレッシャーを楽しむ代表にする。そのためにはやっぱり日本人離れした選手や監督が必要だと思う。ナカタのような選手は20年にひとりしか出ないし、授けものだから祈るしかない。でも監督はなんとかなる。わたしのイチオシはドラガン・ストイコビッチ氏だ。

20080529f2tit  引用元 number

 自身初の監督として就任した名古屋グランパスで、08年8月9日現在「3位」という成績。誰もがなしえないほどの戦績です。そして選手時代のストイコビッチは「ゴール近くで必ず何かをやってくれる男(加茂周氏コメント)」。技術だけでなく、ゴール側で“ウィットのあるプレー”を見せる。あんなに楽しいプレーヤー、世界を見渡してもひとにぎり。

 しかも彼は和魂洋才の日本びいき。次のW杯はムリでも、次の五輪チームの監督をしてほしい!日本のDNAを変え、プレッシャーを楽しめるチームに変えてほしい。この人選、間違いないと思う。今日は以上です。 

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