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2008年9月の34件の記事

2008年9月30日 (火)

ノマドになりました。

 ワタクシゴトになりますが、本日をもってノマドになりました。ノマドって何?それは昨日のブログに書いた“ノマド・オブジェを持ち歩き自在に扱う21世紀の遊牧民”です。PCや携帯やiPodやiPhoneなどでネットにフックして、知的業務をこなす遊牧民がノマド。

 わたしの場合、その電子ネットワーク上の意味だけでなく、組織ネットワークからも離れました。本日が勤め先の最終出社日。退職のご挨拶が今日のブログのテーマです。

【hmm…なアドバイス223.ノマドになりました。】
 人が会社を辞めるカタチはいくつかある。スパっと整理して次の3つかしら。

「組織転換(転職ないし転社)」
「組織解脱(自分だけの組織になるか、組織を造る起業か)」
「組織離脱(突如歌手デビューするとか、定年退職や犯罪行為)」

 転社してもうまくいかないとか、解脱したくてもしきれないとか、離脱してデビューしてもアルバイトから離れられないとか、その後の事情はのぞけば、いずれかにあてはまる。ちなみにわたしは“解脱”。

【こんなことをやろうと】
 会社組織に属さず、3つの仕事を熱意と誠意をもってやります。

1、コンサルタント (顧客起点の経営改革、マーケティング改革)
2、デザイナー支援事業(11月初旬からスタート予定)
3、エッセイスト(楽しくやってます)

 1つ目、コンサルタントとして中小企業診断士として、創意と熱意をこめた仕事をするスタンスは変わりません。お客さまのうれしい!を起点として、社員や経営者が”仕事愛に没頭するマネジメント”をリードし、商品開発担当者が“生活者を愛するマーケティング”を支援します。

 2つ目、デザイナーの支援事業。暮らしの中にデザインを広める“クリエイター支援事業”を新たに起こします。気鋭のデザイナーとファンとデザインコンシャスな企業を結びつけるコンサルティングです。さっそくデザイン科もある専門学校理事のTUさんから“お祝いメール”いただきました。ありがとうございます!ぜひ協調させてくださいと。嬉しかった。

 これからのマーケティングでたいせつなのは、“心のシェアアップ”です。感性型商品開発の世界では、デザインが起点になります。でもデザインは企業の開発現場ではたびたびオイテケボリになるし、インハウスであろうが独立していようが、デザイナーはよくひとりぼっちになる。わたしも“言葉のクリエイター”のはしくれとして理解できます。

 わたしと同志のCherryさん、黒っちで、お客さま視点のマーケティングのチカラを原点に、クリエイターを包み広めたい。そんな想いからの事業。自分で言うのも変ですが、相当に純です。でも、やりとげたい。

 3つ目、“言葉のクリエイター”になるのは夢でした。かなり昔から書くことを始め、中断し、再開し、止め、やっぱり書きだして。。。

 父は“読むのは得意”でした。死ぬまでにトラック一杯の本(おおげさかしら)を遺しました。でもほとんど捨てました。彼は“書くのは外国人”だったから、わたしはインプットに応じたアウトプットしよう。そうすれば父を追い越せる。そんな想いもありました。

 (連載当時)PV200万/月のウエブサイトに寄稿するなんて夢で(ビジネスメディア誠=今や350万以上)。だから発想や取材で苦しくなっても、書くという根本が楽しいし、自分の言葉スキルを信じて続けています(他に信じるものはないしね)。

【赤こそ】
 さて社内向け挨拶では、自分自身の3つの“色の時代”をテーマにしました。

 青の時代=習作期
 赤の時代=収穫期
 白の時代=次なる準備期

 青とは駆け出しコンサルタントしての青さ。そういう時代、ありました。必死に学びました。でもコンサルタントって何色?と訊かれて答える色はたったひとつ。

それは赤です。人には赤い血が流れているだけでなく、ほんとうに生きている人の笑顔も赤いし、ほんとうにくやしい人の涙も、実は赤い。自分が“赤の時代”にこそ、お客さまを心から動かすことができる。あるプロジェクトが代表例でした。価値観から変えてゆくのがこの仕事、こちらが赤くないとできないのです。

 でも赤あれば“白”の時代あり。空白です。そこをどう凌ぐかが、その人なりの生き方なのでしょう。“遊牧ノマド”になるか、もう一度どう赤くなるか。わたしも考えています。

 さてお客さまのSさんの返信メール。「こんなことを書くと大変失礼かもしれませんが、何か楽しそうなお仕事が待っているようで」。ありがとうございました。そうです!と結果も言えるようにならないと。お客さまのTさんからは「郷さんと討議したことを、なつかしく思い出されます」と。また討議しましょう!Nさんからは「あまり報われない会社でお疲れさま」とありました。お気遣い、ありがとう。

 今日はこんなところで。

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2008年9月29日 (月)

ジャック・アタリ『21世紀の歴史』

 先日、『SMAPクロニクル』なる本を出版しました〜♪という連絡があったのに、あら、今度はけっこうお堅い本なのね。分厚い本だ。From 古友人の内田眞人さん(作品社)から。ありがとうございます。

 書自体が厚いだけでなく、内容もブ厚い。彼が編集をし、話題になった『ピークオイル―石油争乱と21世紀経済の行方』に近い。SMAPとはぜんぜん違うぜ(笑)。出版方針がではあれど、良い本なので感想を書きます。

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 ジャック・アタリ著 『21世紀の歴史』“未来の人類から見た世界”

【hmm…なアドバイス222.ジャック・アタリ『21世紀の歴史』】
 この本は2050年、2100年の中心都市を読み解くために書かれた本だ。根拠のない予想本の類いではなく、10万年の昔から近代へ、一貫した視点で歴史のフォーカスを絞り、現代をつぶさにしかし大胆に写し取り、近未来の歴史を描く。

 “未来の歴史書”とは派手な帯(笑)。でも一貫した知見の高さがある。それもそのはず、著者のジャック・アタリ氏は、81年から90年までフランスのミッテラン政権の大統領特別補佐官を務めた。その後ヨーロッパ復興開発銀行」の初代総裁、07年からはサルコジ大統領の下で“アタリ政策委員会”の委員長を務める。いわばフランスの知恵袋。

 この本を読みつつ、今起きていることを考えると、尚興味深い。

【日本にならないように。。。】
 サブプライムローンに端を発した金融恐慌。米国では75兆円にものぼる公的支援の是非を議会で審議している。政府も市場も支援自体は不可避と考えているが、問題意識は“支援後の米国経済力の凋落”である。劇薬の副作用を計っている。

 米国政府が注目するのが「日本の失われた10年」だ。90年代の金融不安で、公的支援の挙げ句、日本は失われた10年に突入した。日本と同じ轍を踏まないか? 米国は“日本にならないように”学ぼうとしている。

 柄にもなく、本書を読みつつこんなことを考えた。

【日本の行く末は。。。】
 さてジャック・アタリは日本について何と書いているか。

 日本に関しては「中心都市」となるチャンスがあったことには前にも触れたが、日本は経済危機からようやく脱出した2005年には、すっかり衰弱してしまった。(P125)

 中心都市とは、“頭脳とマネーが集積する都市”のことで、労働力や農産物を供給する周辺都市を従えているのが条件だ。その都市/地域がある国が栄えてきたのが歴史の教訓だ。現在の中心都市はカリフォルニアと論じている。その理由は後でまとめる。

 日本はどうか。「東京はポテンシャルがありながら、中心都市となりえていないし、このままではなりえないだろう」というのが氏の考えだ。理由は次の通り。

 第一に、並外れた技術力を持ちながら(既存産業保護により)その利益や、官僚周辺の利益を過剰に保護してきたこと。第二に海運業や海上軍事力で、海洋を掌握しきれなかった。第三に、クリエイター階級(学問・芸術・科学の優れた人材)を十分に育成してこなかった。その結果が金融業の弱さ、ソフトウエアインダストリーの後手ぶりなど内向きなガラパゴス産業国家である。

【2050年には日本の経済力は。。。】
 確かに“失われた10年”以降、日本はウチ向きになり、無力な官僚政策はますます強化された。若者も移民も経済市場から締め出された。あらゆるタガが弛み、大人の不正・怠慢がはびこる。不正米流通、後期高齢者医療、年金問題、教育委員会不正。10年経ってもますます悪くなるばかりだ。

 ところが「今こそ米国は、金融恐慌を乗り切った日本に学ぶべきだ」とする論調も新聞にあった。のほほん国家日本だと思った。

 天下国家を語るべき日本の大臣、“日教組”や“ゴネ得”。国土交通省の“5日大臣”が天下にふさわしくないことは、嘆くのもムダなほど明らか。こんなアリサマで日本がよくなるわけないでしょ。アタリも「2050年には日本の経済力は、世界の第5位ですらない(146)」と書く。

 本書を読み、今の日本の大人を見るとホント幻滅する。

Photo

【ノマドとノマド・オブジェの時代へ】
 さてアメリカの中心都市カリフォルニアの強さはどこにあるか。それは電子産業による独創的な“ノマド・オブジェ”を次々に産み出してきたことだという。

 ウォークマン、携帯電話、ノートパソコン、PDAなどの遊牧民グッズ。その製品化のべースとなる半導体、プロセッサ、オペレーション・ソフトウエア。そしてコミュニケーション媒体であるインターネット。ほとんどすべてのモノが、カリフォルニアから発進しているのだ。

 これらのデバイスとソフト、ノマド・オブジェを持ち歩き自在に扱うのが21世紀の遊牧民ノマドである。

超ノマド エリートビジネスマン、芸術家、学者、スポーツマンら
下層ノマド 生き延びるために移動を強いられる人びと
バーチャルノマド 下層ノマドになることを恐れ、バーチャルな世界に浸る

 超ノマドはイチロー選手や上田桃子選手だ。ネットカフェ難民はバーチャルノマドですね。10月1日から会社組織から離れるわたしは、下層ノマドになるのか?なりそう。だから今日も生き延びるために、都内をあちこち移動した。ノマドな今日は以上です。

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2008年9月28日 (日)

ポール・ニューマンの青い目

 先日監督を引退した王貞治さんをテーマにした。その後で死去した人をテーマにすると、マーケティング・ブレインは“マーケティング・メモリー”かと言われそうだけれど、消費というのは新しいものにしゃぶりつくだけのものではない。自分のメモリーを楽しみ、メモリーを深めることでもある。特に高齢化社会ではそうだ。悪いね。

 この老俳優の訃報にじわっときたんだ。それはポール・ニューマン

【hmm…なアドバイス221.ポール・ニューマンの青い目】
 彼との映画館での最初の出会いは、映画史上屈指の名作『スティング』だった(1973年)。中学1年か2年のわたし、あまりに感激して日比谷の映画館に5時間居座って2度続けて観た(当時、座席入れ替え制があったのは、銀座の外れのテアトル東京くらいだった)。

11933view002 ゴンドルフ 引用元

 詐欺師フッカーを演じるロバート・レッドフォード。はすっぱで敏捷なヤクザぶりがよかった。何よりも、あのニコッとした笑顔は世界を変えた。あの映画の後、笑顔な“レッドフォード男”が巷に増えたのは間違いない。わたしもそのひとりだった。良い映画は世の中を明るくするのだ。

 そして大物詐欺師のゴンドルフを演じたのがポール・ニューマン。元大物のねぐらはサーカス小屋のハウス。しかも酔いどれという出現ぶりがやれやれの雰囲気で。二日酔いでへろへろのゴンドルフ、フッカーの熱さを感じて、シャワー一発でスカっとした男前になった。あの変貌ぶりも映画史上屈指の名演だ。

 この映画の監督はジョージ・ロイ・ヒル(2002年死去)。ふたりとのトリオの、さらに不朽の名作は、もちろん『明日に向かって撃て』(1969年)。

【永遠のストップモーション】
 原題は『Butch Cassidy and the Sundance Kid』。ブッチがニューマンで強盗の計画屋、サンダンスがレッドフォードで早撃ちだ。タッグを組んだ銀行強盗が盗みに成功しつつ、官憲に終われて逃げる物語。

 どのシーンもいい映画だが、ひとつ挙げるとすればもうひとつは、あの“ストップ・モーション”。あのシーンを見るだけのために、この映画のリバイバル上映に2度通った。

Butchcassidyandthesundancekid1 このセピアはいつ見ても感動する。

 ポール・ニューマンの役者ぶり、好演が心を打つのはなぜだろうか? はすっぱなヤクザや酔いどれや出来の悪い男から、一転して熱い男として命を賭け、行動する男。世間的な意味合いではない“賭け”の行動に純粋さを感じさせる。だが熱さだけではない。

【円熟とは腕を伸ばすこと】
 佳作『ノーバディーズ・フール』(1994年)ではしがない土木作業のドカジャン男。でも心根は熱く、円熟したことばで人生を語る役だった。メラニー・グリフィスのおっぱいを見て、何ともいえない表情をするシーンがよかった。余談だがメラニー・グリフィスのファンのわたしも、彼女のおっぱいを見て気持ちがよかった。

Nobodysfool4 ノーバディーズ・フールから。

 彼は98年(73歳)にうけたインタビュー円熟についてこう語る。

質問者:人間として丸くなったと思いますか?
ポール:もちろん。
質問者:人間、60歳を越えるとみんなそういうものですか?
ポール:ハッキリわからないものだけど、みんなそうだろうね。それは距離をどうとるかという問題でね。丸くなるっていうか、人を受け容れられるようになること、それと自分とどれだけ距離をとれるかってことさ。
 テネシー(ウィリアムズ=劇作家)が良いことを言っていた。“もしも自分が誰かと距離があるなと感じるなら、それはその人の腕が長くないせいじゃない。自分の腕が短いと考えるべき”とね。(訳は郷 引用元)。

 演技でも円熟した役を演じることは、自分への挑戦と受けとめていたと語る。だからこそ、彼は自分の腕を長く伸ばして、私的事業からの利益(累計)2億5千万$を慈善事業に寄付してきた。足長ではなくて腕長ですね。

【hmm…なアドバイス】
 ポール・ニューマンのもうひとつの魅力。あの澄んだ青い目だ。あの目があるから、どんな役でも味わい深い演技になった。彼と同年代で、色は違うが、寂しがり屋で、どん欲で、本質的な目をしていた俳優がいた。

1
 あのジェームス・ディーンと共にオーディションに。動画はこちら。

 あらためて合掌。円熟に向かって、今日は以上です。

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2008年9月27日 (土)

LONDON 100%デザインから

 今日は丸1日原稿書きでした。まずビジネスメディアのBiz.IDで短期連載する“2009手帳マッピング”。最終回の荒稿を書きました。これまで4回に渡りご購読いただきありがとうございます。最終回もよろしく。

 もひとつは今週のビジネスメディア誠の荒稿です。合計で5500字でへとへとです。その話題の中である展示会が登場します。東京でも来月末からやりますが、まずロンドンで9月24日 - 27日まで開催。その速報写真のご紹介をいくつかが今日のテーマ。

【hmm…なアドバイス220.LONDON 100%デザインから】

2 ロンドン

 Based in London, 100% Design is the UK's leading contemporary
interiors event for the contract market, attracting key manu―
facturers, star designers and major specifiers from the UK and
overseas.
引用元 100%design London
ロンドンを拠点とする100%デザインは、英国のコンテンポラリー・インテリア
デザインの国際見本市。英国や海外の製造業、デザイナー、発注者が来場
します

 95年にロンドンのキングス・ストリートで始まったイベント、今では“100%デザイン”と言う単語が世界中に通じるようです。デザイン好き、デザイナー好きは絶対に行かなきゃ!というイベントに育ちました。

【目玉オヤジじゃない!ヒザ小僧です】
 まず英国人デザイナーalex underwoodさんの“目玉オヤジ”。おっとこれスピーカー!ウケました。

Alex2 Alex1
 引用元 designboom

 アレックスさんは 'speaker buddies'、つまり子供がヒザ小僧をかかえている構図、と説明しているのでオヤジぢゃなかった。すみません。

Speaker_man アレックスさんサイトより

素材はポリスチレンで形成できるようで、高いリサイクル性とインテリアにマッチするスピーカーデザインがとても新鮮。これは欲しいので、ぜひ作ってください(コンセプト品)。

【ネックレスクロック】
 次はネックレスで造ったクロック(時計)。いやクロックがネックレス?

Thorn2 Thorn3

 アイスランドのデザイナーのthorunn arnadottirさんが制作したもの。その説明によれば;

・ネックレスの1ビーズ=5分
・つまり赤玉ごとに60分
・歯車の回転でビーズが一個落ちてゆく(5分)
・ネックレス一周は=1日
・銀色の玉は深夜の12時、金色の玉は昼の12時。

 なああんんて分かりにくい時計なのか!でも惹かれました。

【やさしい感性にほだされて】
 3つ目は韓国人デザイナーのkim sang meさんの陶器デザイン。下は“デザートボウル”。やさしい木の葉というか花というか、触りたくなるカタチがすばらしい。

Kim8 引用元 designboom

 次の花瓶のたおやかなうねり、ささえてあげたくなるフォルムデザイン。この感性の豊かさは嫉妬します。

Kimthumb 引用元 designboom

 こんな柔らかいモノづくりをするKimさんに惹かれました。ご自身にいつか逢いたい。

Kim5

【"節"足動物にこだわるロンドンの日本人作家】
 さらに100%デザインからではなく、その前の週くらいに開催されたlondon design festival 08より、気になった作品

Ik2 触らないで!

 女性のカラダのフォルムを描きつつ、かんじんのところがイボイボ(笑)。"節"足動物にこだわるデザイナー岩本幾久子さんの作。ロンドンでスタジオを開き活躍中。HPに見事な作品多し。

Enter_page3 Iku03 こちらより。

【hmm…なアドバイス】
 08年の100%design Tokyoは10月30日から11月4日まで神宮外苑で開催。

1

 作品の展示会でもあるが、試作品やコンセプト展示など、「これどうかな?」というお客さまの生の表情をうかがう良い機会でもある。“ぐっとくる”の見えない方程式を観察できる。今日は以上です。

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2008年9月26日 (金)

耳に痛いこと、痛くないイヤホン

 耳に痛いことを言われるのは時にツライけれど、タマには言われたほうがいいもんだ。いろんな意味で。言われすぎるとシュンとして、やる気をそがれすぎるけれど、アラームを出されると真剣になるし、自分が何を賭けようとしているか、心の底が見えてくる。

 でも“ずっと耳が痛いイヤホン”はツライ。痛さや不快さを緩和するイヤホンが発売される。

【hmm…なアドバイス219.耳に痛いこと、痛くないイヤホン】
 イヤーホルダー部にソフトなシリコンラバー素材を採用した新構造
「SE-CLX50」はイヤホンチップとハウジングをつなぐイヤーホルダー部に
ソフトなシリコンラバーを採用。この「FLEX NOZZLE」採用により、人それ
ぞれ異なる耳穴の角度に合わせて、フレキシブルにノズル部が曲がり、理想
的な装着状態で耳にフィットします。この効果によって豊かな低音とで躍動
感のある音楽再生を実現しました。
引用元 プレスリリース

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                                  ちとわかりにくい。

 イヤーホルダー部がソフトなシリコンラバーでできていて、自由自在に曲がるパイオニアのヘッドフォン新製品『SE-CLX50』。耳の穴は人それぞれカタチも深さも直径も違うのに、“標準サイズ”や“固定形状”でガマンを強いられている人は多い。そこで人それぞれのからだニーズに応えて、ノズルを曲げてジャストフィットができるのと、イヤホンチップも4つのサイズ(XS S M L)をそろえて聴く耳の大小まで対応。

4
 自分を曲げなくてすむのはありがたい。

 小さければカバーをかけることで対応できるけれど、標準品が大きくて使えない女性は数多い。どうしてこのニーズにしっかり応えてくれる製品、今までなかったんだろうか?

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 さらに考えてくれているな、と思ったのは2種類のコード(1.0mコードと0.5mの延長コード)。アウトドアで音楽を聴くときのスタイルを、フラットな目で検証した開発を感じた。聞く耳を持たない子供にもこれならぴったり。08年11月上旬発売で7,500円。

【アイデアをいくつか】
 画一的に機能から考えてしまいがちのイヤホン、まだまだ開発テーマは見つけられる好例です。

 アレルギー気味の人は内耳が痒くなることもある。イヤホンのせいとは限らないが、抗アレルギーの衛生イヤホン(抗菌だけでなく、アレルギーを抑える素材利用)もあったらいい。

 ヘッドフォンのイヤーパッド部を“ボタン”デザインしたのはオーディオテクニカの『ATH-FW3』。あれのアイデアをもらって、ヘッドフォンのヘッドバンド部(アタマの上に載せる部分)を“ヘアバンド”のデザインにする。着脱式にしてカラーやデザインを増やせば、着せ替えファッションもできる。

52383athfw3_300 おしゃれです。 

 普段はインナーイヤホンで、耳の穴が痛くなったら、イヤホンに耳を覆うイヤーパッドを装着できるようにすれば耳が疲れない。耳掛けタイプとインナーイヤホンの併用デザインもいい。ひとつの製品で2つのデザインが楽しめるし、疲れない。

腕に巻くUSBメモリーもあるくらいだから、イヤホンも太いコードにしてアクセサリー・アイテムにしてチョーカーにしたり、ハチマキにするのはダメですか?(笑)

 ちなみにわたしのイヤホンはフツーのnanoの付属品だが(しかも第一世代)、ぶら下げ&巻き付け具は差別化している。もう3年も前だがCherryさんにアフィリエイトされた。こんなふうに見せようと思わず、邪魔だと考えたら巻き取り便利機能からのデザインしか思いつかない。

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 下部は落として割ってしまった。 右は製品画像。

【hmm…なアドバイス】
 耳に痛いことをちょっと言われて、ちょっと凹んだ。

 凹みぱなしではダメなので、もっと別のやり方はないだろうか?と心の中に灯台を立てよう。もっとみんなを熱くするテーマや表現はないだろうか?と、心の中をぐるりとライトで照らしてみよう。光りものをしつこく探そう。それが仕事にこだわるということ。

 こだわりたい。世の中捨てたもんじゃないと思うし。がんばろう。今日は以上です。

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2008年9月25日 (木)

こぼれ話その2:“私”って誰?

 今日はさらに連載(ビジネスメディア誠、“うふふ”マーケティング)へのリードです。

“私”って誰?——ネットに散らばる“私”たち
誠で記事を書く“私”。ブログを書く“私”。mixiの中の“私”。Amazonで
商品をオススメする“私”——ネットに散らばる“私”たちは、どこまで
分裂するのだろう? 
続きはこちら

 カットなし(すみません、サイトで自画像が掲載されて・・・ヒンシュクで・・・)

 昨日、今日と掲載が続くウラで何があったのか? “私”って誰?のウラ側には、Biz.IDの鷹木さんとの雑談がありました。 話の流れでなぜかわたし、こう言った。

 「江夏投手は自分を“ワシ”と呼ぶのだけど、実はワシと書くメディアだけが
 ワシと呼ばせているという、沢木さんのエッセイがあって」 
 「郷さん、そのネタ、イケますよ!」
 というノリで指摘されて、今回のエッセイになりました。

【ワタシってキレイ?、と母のことば】
 ワシには興味がないが、ワタシには興味はある。

 その昔、”口裂けオンナ”の伝説があった。顔全体を覆う大きなマスクをして、誰かが近寄ったときにそのマスクをぬっと下ろす。耳の近くまで頬がパックリと裂けた顔が現れる。そして言う。

 「ワタシってキレイ?」

 驚きのあまりモノひとつ言えずにいると、ケラケラケラ〜♪と夜道に響く笑い声を残して、悠々と歩き去るのだ。実に怖い伝説だった。今ならばルージュの塗りたくりミスと笑ってやるのだが。

 昔、母がこう言っていた。

 「オンナの子ってのはね、どんなにブスでも、どこかで自分のことを好きなものなの。キレイなところがあると思っているものなのよ

 だから「ひたすら褒めなきゃならない」といふ教訓を得て、あら探しならぬ“女性美の探偵力”を養成しようとした。自分の心を引っ張るように、“女性の賛美”をこころがけようとした。

 ところがムリは続かない。

 プロ野球の王選手の晩年と同時代の元巨人軍のエース、星飛雄馬が、筋力アップのために、少年時代に密かにはめていた“大リーグボール養成ギプス”を知っていますか?自然な動きにさからったバネの力で筋力アップする道具だ。 その結果、中学生の飛雄馬は筋骨隆々になったが、心とのバランスが悪くなった。ムリがきたのだ。そして、何度となくグレそうになった。

 その教訓を思い出し、わたしは自分の舌の“弁舌筋が隆々となる”前に、女性美を褒めたてるのをやめた。口裂けも目裂けも、ありのままを受け入れることにした。これが“ワタシ、キレイオンナ”への、誠意をもった対応だと思うのである。

【日本の顔も変わりつつある】
 さて今日の夕刊に『貿易統計 赤字3,240億円、実質26年ぶり』という報道があった。

 ひとことでいえば“日本=輸出国”という枠組みが揺らいでいる。優秀な日本製造業は外国に進出し、BRICSから安価で高機能なモノが輸入されてくる。その結果の貿易統計だ。

 歴史的な大きな転換点である。あらゆる日本企業に2つの要求を突きつけている。ひとつは「高付加価値、高テイスト品」へのシフト」をするか、「安価かつ大量生産のグローバル競争」に乗るか、どちらかだ。今こそ“ありたい日本の私づくり”コンセプトづくりがたいせつなのだ。これは次週から再稿出する“マーケティング・エンターテイメント”『SAKURAの春』のテーマでもある。今日は以上です。

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こぼれ話その1:COATEDインタビュー

 今日はITmedia Biz.IDのインタビューエッセイと、夜にアップされる予定のビジネスメディア誠の妄想エッセイへのリードです。まずは『2009手帳マッピング』のこぼれ話。

まぼろしの“ドイツ手帳”を求めて——COATED DESIGN GRAPHICS
COATED DESIGN GRAPHICSをご存知だろうか? ロフト、東急ハンズ、
丸善など大手店舗で個性派手帳を展開するCOATEDだが、しかしその
制作者の実態は謎のベールにつつまれたまま。そこで同社・齋藤聖一
代表への独占インタビューをお伝えしよう。
以下こちら

Pict0780 3つのcoated手帳.

 “2009手帳マッピング”と題してITmedia Biz.IDで始めた手帳シリーズの4回目。きっかけはわたしの手帳フェチぶりをビジネスメディア誠で知った、Biz.IDの鷹木さんの提案。夏のさなか、ふたりで手持ちの手帳やサンプルを広げて、“あ〜でもない、こ〜でもない”といいながら、“手帳ポジショニング”なる軸を引いて手帳を分類した。

 「手帳って、スケジュール管理ばかりじゃないと思うんです」とわたし。
 「そうですよね。みんなパソコンでやるし、これがあるし」と鷹木さん。ジーンズのポケットから取り出したのがiPhone white。

 「買ったんですか!」と白い筐体にみとれつつ。
 「買っちゃったんです。かわいいんです、これ」と白い筐体をなでつつ。
 「触らしてもらっていいですか」
 「なでてくださ〜い」

 こんなやりとりから今回の連載が始まった(笑)。

【COATEDへの想い入れをまん中にすえて】
 手帳で自己管理するのが苦手で、行き当たりバッ旅な生きかたのわたし、スケジューラとしての手帳よりも、アイデアの書き留めと発想の展開に興味があります。いち早く09年手帳ウォッチをしてきた鷹木さんも「やっぱりスケジューラよりも、日記や発想書き留めがトレンドであることは間違いない」とおっしゃった。

 アイデア手帳の連載構想を練りだして、どうしてもあの気になる手帳をまん中に据えたいと思いました。それがCOATED DESIGN GRAPHICS。ホームページもなければインタビュー記事も見たことがない。謎の作り手。でもCOATEDインタビューを絶対にやろう!とふたりで決めて敢行したわけです。

 その想い入れ、感じていただければ幸いです。来週はしめくくりです。

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2008年9月24日 (水)

王貞治さんに。

 今日の話題はオンリーワンだ。もちろん首相退陣ではない。あきれてモノも言えない。もちろん新首相指名でもない。感動のない“出来レース”に心がまったく動かない。

 日本のプロ野球史上最高の選手、希有な存在感、伝説の努力の人、一本足打法のホームラン王、そう王貞治氏、ワンちゃんだ。その監督引退というニュースに触れて、1960年代終わりから70年代後半まで、同時代でその打席を観れたことに心から感謝します。

【hmm・・・なアドバイス218.王貞治さんに。】
「50年、いい野球人生でした。50年間1つの道にこれだけどっぷりつかって、
心をときめかせて68歳までやれたことはとても幸せでした」

引用元 日刊スポーツ 

1  無断引用です。ニッカンさん、ごめんなさい。

 50年間ものあいだプロフェッショナル。選手として監督として浮沈の時期はあったにせよ、ほぼ一貫して第一線だ。春夏の甲子園で活躍後、1959年に早稲田実業を卒業、読売ジャイアンツに18歳で入団。そしてソフトバンクの監督を2008年に68歳で“卒業”。まさに50年。

【王貞治という努力と金字塔】
 王貞治というイメージ、なんといっても一本足打法のホームラン王。子供が押してもびくともしないという一本足エピソード、わたしは小さかったので語り草でしか知らない。でもその語り草、誰が語っても凄い迫力があった。聞いた少年野球プレーヤーはみんなビビった。これは一本足打法を習得する時期(1962年シーズン)の、王貞治選手とコーチの荒川博氏のエピソードだ。

「練習に使った部屋の畳が擦れて減り、ささくれ立った」
「練習の翌朝、顔を洗おうと、腕を動かそうとしたが動かなかった」
「バットではなく居合い抜きで練習した」
   (以上Wikiより

Bsr0806241235003p2  荒川コーチと

 荒川氏は高校時代の王選手を見いだしたことでも知られるが、王が不振をきわめた3年目、いかに打法を作り上げるか、コーチと一身同体で取り組んだ。その時の練習ぶりは、同僚の先輩プロが戦慄するほどのものだった。

 その後ホームランに開眼し、13年連続ホームラン王、2年連続三冠王という、ありえない記録を作った。

【家の居間では一本足打法】
 小学生のころ、ヘタな少年野球選手だった。少年野球なのに補欠なんてありえないハズだが、わたしはそれだった。屈辱だったが“休まず練習サボらず”は褒められた。

でも、家の居間ではホームラン王になれた。

6861776 全盛期の一本足打法

 左打席に入り(王選手は左利き)、新聞紙で丸めた筒を、3カ所ほど輪ゴムで留めたバットをまっすぐ立てる。兄貴が<ピンポン玉>を投げこむ。カーブぽいぞ。弟(わたし)は足を上げる(右足)。頬をすぼめて振り抜く。打つ。鴨居の上に当たる!やったぁ!と両手を挙げるわたし。なぜなら“居間球場”の兄弟ルールでは、天井はファウルで、その下の鴨居エリアはホームランだからだ。

【真似されることのすごさ】
 王貞治のすごさは、日本男子のおよそ5%くらいに一本足打法を真似させたことだけでなく、頭部に死球を受けたシーン(その次の選手、長島茂雄氏がホームランを打ったのも劇的だった)も真似させたし、その“”という文字のサインを子供たちに真似させたことだ。

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 ボールの王サイン。             ON砲。

 “サード長島”のマネをして、投球後に手をびくびくさせた少年も多いが、足を挙げなかった打者はアンカウンタブルだ。

【hmm・・・なアドバイス】
 中学時代は皇帝フランツ・ベッケンバウアーの真似をして、サッカーボールを足にからませた。神の手マラドーナの時代には、わたしはすでにサッカー選手を引退していたけれど、子供たちはみんなドリブルとハンドゴールを真似した。今どきならイチローの腕まくり、上田桃子選手の膝まげスタイル、錦織圭選手のエア・ケイを真似するよな。

真似すると夢が膨らむ。優れたプレーヤーほど、自分のスタイルを真似されるのを嬉しいことと考える。

 真似されないプロはつまらない。真似されるのを嫌うビジネス社会、もっと人気が低い。そのワケはわかるな。個人も会社も、真似されるようにがんばろうぜ!それが社会貢献だ。今日は以上です。

 追伸。文具の短期連載の4回目、こちら

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2008年9月23日 (火)

壁はインスピレーションの宝庫

 何かで凹むとブチ当たるのが。仕事の壁やスキルの壁もあるし、発想力の壁や原稿の壁もある。なぁんて暗い出だしですみません!わたしは今日、原稿を2本上げました(エラい!)ので、壁乗り越えたぜ。えっちらほでね。

 でも明日はわからない。そこで壁を感じたときにこそインスピの湧く壁を。これがあれば乗り切れる(かも)。そうそ、Mさんの愛の壁はどうなっただろふか?

【hmm…なアドバイス217.壁はインスピレーションの宝庫】
 どうやら“sunday adventure club(日曜日の冒険倶楽部)”という参加型展示会がオランダで開催されている(08年9月19日〜11月2日)。何するか(英文を)何度読んでもちとわからんのだが、壁の道具も使って親方気分でモノづくりができるようだ。

Sunday01

 そのイベントでできることはさておき、わたしが注目したのはこの壁です。イベントの象徴的な道具陳列のインスタレーションなのでしょう。こんなに道具が整然としている壁、DIY野郎にとっては理想ですよ。まったく素晴らしい壁だ。凄いよね。

Sunday02 Sunday05

【道具が陳列されるチカラ】
 普通のお宅ですと、ノコギリも糸鋸も鉋もノミも釘抜きもハンマーも差し金も螺子回しも墨壷も木槌も錐もハンドドリルも釘も木工ボンドも、ひととおり道具がそろっていたとしても、物置の奥などで道具袋にひっそりとおさまっているでしょ。ウチもそんな感じですよ。墨壷はないけどね。

Sunday04 Sunday03
写真はいずれもdesignboom

 だが大工道具が家の中の壁でこんな展開をしているとすると、それだけで創作意欲が湧くのである。しかも近頃流行りでね、相棒Cherryさんがハマりそうな“マスキングテープ”のような素材も、こんな感じで陳列できるといいな。埃はハタキではらえばいいしね。道具が見えることがパワーになる。

【本の壁】
 もひとつも凄くいい。本の壁だ。この陳列の仕方にぐっときました。

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BOOKCITYというソウルに近い町でのイベントのような恒久施設のような。たぶんひとつの展示会なのだろう。英語力がないせいもあるが、韓国英語が何度ヨンでもよくわからん。その展示会はともあれ、これもこの陳列がテーマだから。

815 817

 本をどのように本棚に押し込むか、はたまた積ん読するか、永遠の課題ではある。そんな積載効率からすっぱりおさらばして、お気に入りの本だけについてはこんな陳列がいい。ぐっときたページをいつも開いておけるのよ。これは戦友Tomoyoさんがどう思うか気になる。

【これ逸品】
 おまけは深澤直人氏のcoat rack。無造作な感じがいい。どっちの壁にもよく似合う。

Kr6 いいですね。

【hmm…なアドバイス】
 10月中旬からちっちゃいオフィスに入居します。ペンキ塗りたい、床磨きたいと言ったのですが、そんなことよりコンテンツ作れと言われてシュン(笑)。でもこんな壁だったらインスピレーションの宝庫になるよね。原稿に詰まっても創作に詰まっても、何かしら手に取り読んで発想転換。きっと何かに活かします。

 明日は“鬱幸町”に行かなきゃ、と思うとちとサザエさん的な壁に当たる。がんばります。今日は以上です。

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2008年9月22日 (月)

22硬度の三菱Uni鉛筆

 先日電車の中で、高校生のガキどもが試験なのか宿題なのか、殊勝にも勉強のことで話しをしていた。偉いなあ。向こうに座るOLなんて、何か食べながらDSをしているのに。

 すると、ひとりのガキがカバンから筆箱を取り出した。近頃のガキはどんな筆箱を使うのだろうか?見ると、何かの商品の空き箱を筆箱代わりにしていた。エコというより個性、自己主張なのだろうな。そういえば、わたしの中学生時代のエコで自慢の筆箱はアレだった。

【hmm…なアドバイス216.22硬度の三菱Uni鉛筆】
三菱鉛筆株式会社は、世界最多となる全22硬度の鉛筆をセットした『ハイユニ
アートセット』を、全国で発売します。従来の「ハイユニ」の硬度幅は、9H〜
6Bまででしたが、今回新たに5硬度を追加することで、硬度幅は世界最多と
なりました。
引用元 プレスリリース

0200172_01 

22硬度!とはすごい。せっかくだからバリエーションを引用します。

10H/9H/8H/7H/6H/5H/4H/3H/2H/H/F/HB/B/2B
/3B/4B/5B/6B/7B/8B/9B/10B

 細くて長〜い商品紹介になりますね。鉛筆セットの硬度の種類としては世界最多。ターゲットは当然ですが、絵を描く人びと。アーチストやデザイナー。彼・彼女らの表現の幅を広げてもらうために、チョイスを大きくしたそうです。

 三菱鉛筆ではUniのラインナップで多色/多筆展開を以前からしている。

Mizuta_uni100c   Pericia_24c
 左の『uni-100c』はなんと100色セット(定価16,800円)、右のオイルべースの鉛筆24色セット『ペリシア24C』は24色セット(定価8,190円)。

 しかし黒という単色での22もの展開は世界初。定価は3465円。

【濃淡の世界】
 濃いタッチのデッサンは、たとえば漆黒のヘア、筋骨隆々の男性の肉体、そして存在を訴える影を思わせる、やっぱりB系の鉛筆ですよね。薄いタッチのデッサンは、たとえば夕暮れの風景画、消え行く太陽、たなびく雲、見えなくなる風景のH系。濃淡あるデッサンは、たとえば人生の甘辛を知り尽くす成熟した女性の、FやBやHやらの複雑な輪郭線かしら。

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 何しろ22の濃淡があるのですから、たいがいの人生は描ききれる。

 ある書家が語っていたが、最近は青など着色された墨もあるという。色の着いた墨で、表象文字などを描くと、たしかに文字というカテゴリーを越えた表現が可能。だがその書家は言った。

 「でも私は黒と白の世界が好きです」

 わかるような気がする。書は黒と白、そして境目の薄日のような、障子に日が射したような世界だ。日本人の濃淡の感性、黒と白なのである

【鉛筆の硬度表記は人間性の硬度表記につながる?】
 ところで硬度表記って何だろう?と根源的な疑問が湧いた。Wikiによれば、18世紀末にニコラ・ジャック・コンテが、芯の硬さに番号をつけて、一番硬いものを1とし、軟らかくなるにつれて番号を増やした。HとBの表記は19世紀の初めにブルックマンが製造したことが始まり。

HはHard、BはBlackはわかるけれど、あの“F”って何?FはFirm(しっかりした)だそうです。子供の時分からFだけは謎だったのですが、意味はわかりました。22のラインナップの中でもFはちょうどまん中にある。しっかりしている人は、まん中にいる、ということか。

自分は何色か?と疑問が湧きました。HというよりBかなぁ。濃いけれど、がぁ〜っと働くとすぐに丸くなり、とんがらせる必要がある。H=スケベ、B=バカじゃありませんよ(笑)皆さんも“自分の性格硬度”、どこにあたるか考えてみてください。

【hmm…なアドバイス】
 冒頭の「わたしの中学生時代のエコな筆箱」の答え、それは次の画像。

Unis これですよ、やっぱり。

 そう、三菱Uniは高級な鉛筆。ほかの鉛筆より高かったので、そのケースはちょっとしたステータスでした。22硬度のケースも色鉛筆ケースみたいで、もうちょっと工夫がほしかった。今日は以上です。

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2008年9月21日 (日)

みやじ豚に大満足!BBQパーティ@湘南台

 皆さ〜ん、今日はお疲れさまでした!胃袋に旨い肉と野菜で言うことなし!ですよね。

Pict0803_2 外は雨、ハウスの中ではBBQ。

 “皆さん”とは、湘南台の慶応藤沢キャンバス近く、ガラス張りのハウスで開いたBBQパーティにご参加いただいた“ご縁続き”の方々。相棒Cherryさんの通うお料理教室の方々、新事業の室長の黒っちのお取り引き先・ご友人の方々、そしてイラストレーターもんちほしさんとご友人、さらにビジネスメディア誠でお世話になっている吉岡編集長とご友人まで、なんと総勢60人のパーティとなりました。大盛況でした。

【hmm…なアドバイス215.みやじ豚に大満足!BBQパーティ@湘南台】
 このBBQパーティ、Cherryさんの発案・企画。そこにはテーマがありました。それは何か?“”です。豚主役のパーティ。

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 みやじ豚のスライス、パンフレット。

 フツーの豚ではありません。“みやじ豚”。あとで説明しますね。野菜も近くの農園で取れたての野菜と、さらにあの(以前ビジネスメディア誠で取り上げた)三浦半島の長島農園のぴちぴち野菜(茄子とカボチャ)。今日のためにわざわざ産直してくれました。ありがとう、長島さん!

Pict0799 良い顔してます。

 さてその豚ですが、どんな味なのでしょうか? 「郷さん、ほんとに美味しいんです!」とCherryさん曰く。なぜなら先乗りして8月に一度、みやじ豚のBBQ体験をしています。だから「美味しいんだろうな」とは思っていました。でもしょせんは豚でしょ(どのくらい違いがあるの・・・)と心の隅で「美味しいっていっても・・・」という意識がありました。

【豚を求める行列が途切れない】
 ところがそんな思い、ようやくありついた豚で、木っ端みじんに吹っ飛ばされました。ひと口食べて思わず叫びました。「これは旨い!

Pict0801 Pict0800

 そばで宮治勇輔さんが「ありがとうございます」と言いました。だってこれ旨いもん。ジューシーで柔らかくて、脂身も肉汁も旨い。勇輔さんが言います。「みやじ豚の美味しい食べ方を説明します!まずお肉をひと口、ふた口、味わってください!次にご飯をよそって、ご飯と一緒に肉汁も味わってくださ〜い!

Pict0823 宮治勇輔さん。手にするのは限定の豚。 

 証拠に“豚の行列”いえ“豚を求める行列”が切れなくて、しばらくありつけませんでした。ここに行列写真を掲載すると、ブーたれられる(?)のでやめておきます。でも網にスライスした豚をのせて焼くのは宮治昌義さん(父)と宮治大輔さん(御次男)の役わり。焼いても焼いても、そばから略奪するように(失礼!)みなさんが奪うもので。

 BBQでこんなに行列ができるとは思わなんだ。さらに2升(20合です!)炊いたご飯も早々に空っぽ。空になったお釜の写真を撮っておけばよかった。もうひと口ご飯欲しかったのに、ショックで撮るの忘れました(恨メシや)。

【みやじ豚の旨さの秘密とは】
 みやじ豚はなぜこんなに旨いのか?みやじ豚のHPにはこうあります。

 みやじ豚は、くさみが全くなく、柔らかくてジューシー。噛めば噛むほど旨味と甘みが口の中に広がります。(中略)この、美味しさの秘訣は、豚肉の味を決める3大要素 
 血統,えさ,育て方
にとことんこだわって、手間隙かけた丁寧な育て方にあります。

 引用元 みやじ豚.com

 株式会社みやじ豚を設立し、社長をする宮治勇輔さん(ご長男)は、一次産業を生産者から生活者に届けるまでを農家がプロデュースする“第一次産業の成功モデル”を作ろうとしている。スローガンもかっこいい。

「きつい・きたない・かっこわるい」から
「かっこよくて・感動があって・稼げる」3K産業に!

 思うに、旨い豚が流通しないのは、生産者が消費者を見ずに“流通”を見てきたからです。流通とは、大規模な取引優先、目先の収入の優先、味より効率そして安全より商売優先。こうして汚染米の“食糧テロ”が起きるわけです。草の根レベルから日本を変えよう。勇輔さん、いずれ取材をさせてください。

【楽しかったね】
 いくつか写真を載せてひと言解説をば。

Pict0814
 これはもんちほしさん。 

Pict0857 Pict0888
 元気がありあまる子供たち。ここなら走っても大丈夫だね。君たちとヤギを見に草むらをずんずん歩いたんで、ボクのシューズが水びたしになったぜ。

 えっと、170枚くらい写真を撮りました。ブレ&ボケの運動会もどき写真を見たい方は、URLをお伝えします。Cherryさんにメールをするか、郷まで(gowild.jpあっとgmail.com)あっとは@にしてご連絡ください。では皆さま、ごきげんよう!

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2008年9月20日 (土)

一日限りのデニム無料配布!DIESEL30歳の誕生日

 前の木曜日(08年9月18日)、柄にも無く年齢も顧みず原宿に出かけた。ある展示会が目的地。展示会場に入ると、予想よりずっとファッション寄りの展示会だった(蔦サロンとは別)。やっぱり原宿さ。先に待っていた相棒Cherryさんが「ちょっと場違いですね」というくらいですから、ネズミスーツ+開襟シャツのわたし、異邦人以下。

 でもCherryさんは「XXXさんたちより、ずっと場になじんでますよ」と同行したXXXなメンメンと比べれば(まだ)いいと慰めてくれた。ありがとふ。でも原宿に来るならもっとカジュアルじゃないと。と思いつつ展示場を後に表参道に向かって歩き出した。そこに“DIESEL Harajuku”があった。

【hmm…なアドバイス214.一日限りのデニム無料配布!DIESEL30歳の誕生日】
 それは“DIESEL”のフラッグシップストア。Dieselといえばセレブなジーンズ。ちょうど“30周年記念イベント”でネットをにぎわしている。

Italian label, Diesel will celebrate their 30th birthday on October 11
by releasing their limited edition “Dirty Thirty” jeans for just $30 at
Diesel stores worldwide.
引用元 2threads

Diesel これが付くのかしら。 

イタリアンレーベルのDieselは30周年を記念して限定デニム“DIRTY THIRTY”
を世界中のディーゼルストアで、10月11日、一日限り30ドルで販売します

 この記事によれば“DIRTY THIRTY”のバリューは600ドルといわれ、各店舗で男女250本ずつの販売となっています。ところが日本ではルールも日取りも違う。10月10日10時より、30周年記念限定デニムを先着順で無料配布!

2  
 たった一日、というのがミソです

【購入できる人の条件とは】
 プレゼント対象者は次の条件のうちいずれかをクリアした人。当日、店舗で商品を1点以上購入した人、事前に『DIESEL XXX』前売りチケットを購入し支払いをした人(チケット持参)。結局絶対手に入れようとしたら、『XXX』に行かなきゃダメなのでしょうね。

1 コンサートもhip

 『XXX』は幕張メッセで10月11日に開くコンサートで、料金は@6,000円だから、前売りチケット買って、10日に並んでデニムを履いて(自分で裾上げして)翌日コンサートに行く。これベストパターンですか?日本サイトの注意事項を見ると「メンズ、レディスが1型ずつ、サイズ展開には限りがあります」「お一人様1本」「当日は先着順に整理券を配り、入場制限する」。

【6000円で600ドルですか?】
 あの“I'm not a Plastic Bag”の騒動を思い出した。あれは相当お買い得のバッグだったから、買えなかった人の怨嗟がすごかった。DIESELのデニムも6,000円でコンサートを楽しんで、600ドル相当のジーンズが無料なら相当にお得だ。凄いんだろうなあ行列。どうサバくのか行列研究家としては気になるところ。

11 店舗により異なります。

 新鮮なのは“1日限り”という切り口。創業日がらみのたった一日に30周年を凝縮するというやりかた。商品を地域別(サイズ別)に企画・制作・配布し、コンサートは世界17カ国でさまざまな参加アーチストを呼んで同時的に開催する。生半可のプランではできない。

【明日はみやじ豚BBQの日】
 さて明日(08年9月21日)は、Cherryさん主催のBBQパーティが藤沢であってワクワクしています。知人もいますが、知らない人もたくさん。あんがい人見知りするわたしなので、隅っこにちょこんとして“みやじ豚”を食べてましょ。

 もちろんドレスコードは無しでワイン有りですが、やっぱり屋外、バーベキューならジーンズでしょう。秋にはジーンズがよく似合う。着古したお気に入りのリーバイスでいきます。カズカズの受賞歴を持つ豚と無農薬の野菜ですから、魚は無いのですが、ジーンズがらみでかなり気になった広告の写真を二点ほど紹介して、明日の豚報告につなげます(話のつなぎが薄くてスマン)。

Qsdeepblue2preview よ〜く見ればデニム。

 Qsdeepblue3preview やっぱりデニム。

 Quicksilver(サーフブランド)のジーンズの広告です(by Saatchi & Saatchi)。ジーンズはワイルドに履こう! 今日は以上です。

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2008年9月19日 (金)

蔦サロンでの心売りと、コンピュータ会社X社のモノ売り

(08年)8月の末、帽子デザイナー山之井美穂さん(Hat Love/L'ART DE CHAPEAUX)からお便りがありました。お手紙とご招待状あり。

「9月の展示会のご案内です。お時間ありましたら是非お立寄下さいませ。土曜日は当番で終日居りますが他の日は未定です」

Pict0639 展示会『This is it』

 彼女の直筆の心のこもったご案内文もあり、じんと感じました。青山学院大学のそば、個性的な一軒家“蔦サロン”で、今回は帽子だけでなく、テキスタイルや銀のアクセサリー、陶器、木工、エコバッグに猫じゃらし(いえハタキです)まで。個性と実力のある10名のクリエイターの展示会。

 クリエイティビティとホスピタリティ、じわっと感じました。でも、山之井さんごめんなさい!木曜日に行っちゃいました!(3名で)ご不在でしたがエコバッグや陶器、ハタキも楽しみました。山之井さんのチャーミングな笑顔を見れなかったのが心のこり。

【hmm…なアドバイス213.蔦サロンでの心売りと、コンピュータ会社X社のモノ売り】
 まず展示会の名称は『This is it!』@青山の蔦サロン(南青山5-11-20)、9月17日から22日まで。参加クリエイターは次のとおり。

やねうらの宝箱Attic (銀アクセサリー)
Italist (丈夫でおしゃれなエコバッグ。Cherryさんはキット購入)
EM 小俣充央・後藤学・ケラダイスケ (木工)
estudio432 清水 秀輝 陶器
トウフクロ 絵 
otoe おあつらえの服 
Hat Love /山之井美穂 帽子デザイナー
エドコロモ うれしさの素(帽子、絵)
limonata(リモナータ) 布(オリジナルテキスタイル)
小迫愛子 絵

 「よくある路上の手作りの展示会でしょ」と思うなかれ。みなさんプロです。見れば見るほど、感じるところあるがあるはずです。現に。

【三者三様のチョイス】
 まず同行したCherryさん、Italistさんのエコバッグに眼を奪われ、自分で作りたいとキットを購入していました。このバッグは伸縮性もあるけれど、重さにはしっかりして伸びきらないでいてくれる不思議なバッグです。小さく丸められるのもおしゃれ。

4 6
  Italist(アイタリスト)HPより(無断借用ごめんなさい)

 さらに同行した黒っち、estudio432 清水さんのクリエイティブな陶器に心をダッシュいや奪取され、クリスマスの“情景陶芸”を予約していました。彼にしか作れない作品世界があります。同じものがHPにないので参考画像です。

P_cha_gray  estudio432のHPより

 わたしはって?意外にも(!)愛を貫くタイプなんです。好きなら好きでまっしぐら。いつもそう(いくつあるのか?)。だから山之井さんがいらっしゃらないのでブラブラしていたら、「ハタキで遊んでください!」と奇妙なお申し出。それがリモナータさん。

Pict0764  撮影郷@蔦サロン

 トイレットとか書いてあってごめん(笑)。でも彼女のテキスタイル感覚は素晴らしい。行きているぞ!というチカラと、アデやかに生きているぞ!という魂。流木をつかったハタキもその布で作られていまして、その帽子制作を含め、センスがとてもいい。

【蔦サロンについてひとこと】
 今回の展示会の幹事さんのリモナータさんのブログにこうあります。「蔦サロンは、モダニズム建築を実践し、京都タワー、聖橋、山田守自邸など、印象的なデザインを残した建築家、山田守さんの自邸です」。

Pict0756_3 Pict0757 Pict0758

 外部(蔦)も内部(和洋“混衷”)も、昭和モダニズムの建築家ならではの建物。3階建てらしいのですが、その回り階段のモダンさとレトロさが懐かしくも新鮮。建物に感動することも久しかったけれど。

 展示会場といえば東京ビッグサイトですか。わたしはあそこが嫌い。疲れるからです。もう物量の時じゃないのに、展示量を競う必要があるのだろうか?蔦サロンのおもてなしこそ、いつまでも続いてほしい。

【モノ売りとは何を売るのか?】
 黒っちとCherryさんと事業を始めるにあたり、パソコンが必要になります。深謀短慮あって、機能とパフォーマンスの良いX社に決めました。オンライン販売とカスタマイズ対応をしてくれる米国企業。直営のアンテナショップでのヒューマンな対応の良さにも惹かれて「いいな」と思い、ノートとデスク、〆てアラフォー万円以上の発注をしました。納期は2週間です。

 そろそろ二週間経ち「もう着く頃だよな」と言って、ネット上で発注品が「今どの時点にあるか」調べる検索をしました。

 ところがあらゆるナンバーを入れてもエラーになってしまう。それで直営ショップの担当者のところにわざわざ訪れ、どうなってますか?と訊ねました。彼はすごく良い感じの人ですが、どうやらシステム上では入金確認が取れないらしく、20分以上も待たされた挙げ句、「ウチの会社のミスです」とお詫びいただきました。これから発注でさらに2週間かかるという。

 我々の仕事が2週間遅れるわけですから、当然ですが代マシンを請求しました。迷惑料をもらいたいくらいなのに。ところがその担当者が翌日と翌々日休みで、代わりの男性が翌日遅く電話をかけてきました。

 「米国本社では(代マシン)はできませんと言っています」と。

 自分の責任ではなく、米国本社の責任としてシラっと回答したのです。電話を受けたCherryさんは激怒しました。彼らのミスなのに、彼らのミスじゃないと言い張る。このPC会社が何を売っているのかわからない。

 なおちぐはぐあり。オンライン販売からのメールが届きました(無人回答システムでしょ)。きわめてオートマッチックに「本日から作り10日後にお届けします」という内容でした。素晴らしいほど“顧客周辺主義”です。

【hmm…なアドバイス】
 黒っちが言っていました。同じモノ売りでもこんなに違うんだと。

 蔦サロンのクリエイタ—の方々みんな、“モノ売り”より“心売り”をしていました。とくにリモナータさんの細やかな対応ぶりが素晴らしい。自分の作品だけでなく、当日ご不在の他の制作者の方々の作品まで、あれこれ飛び回って気配りをしていました。気持ちがよくて。

 米国のコンピュータX社の世界的な業績不振の原因、モノばかり売るからですよ。売り手に心がないよ!会社を見ずに、お客さんを見ましょう!ズルズルと経営不振はそのせい。対策は明白です。いつそれに気付くかだけが問題。今日は以上です。

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2008年9月18日 (木)

おい自分、チカラ抜けよ——再発見の自転車ツアー

 今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふ”マーケティングへのリード。

おい自分、チカラ抜けよ——再発見の自転車ツアー
「自転車はただ速く走れば良いというものではない……」。謎解きをしながら、
東京の名所を自転車でめぐる“東京謎解き散走”。残暑の東京を駆け抜けて、
自転車との新たな付き合い方を見いだした。
 続きはこちら

 こんなに楽しんで、それが原稿でいいのだろうか?なんて思った今回のテーマ、“東京謎解き散走”という自転車に乗って、東京をめぐるイベントに参加

Pict0709  築地の裏にて

 このブログでもビジネスメディア誠でも、単純に“ぐっときた”ことをテーマに書いていますが、今回の“散走”、すっぽりハマりました。自転車好きなのはあるにせよ、原稿がひたすら「楽しかった」って連呼しちゃいそうになるのを何度か“ぐっとこらえ”ました。

 Pict0666 北の丸公園からスタート。

 こらえたつもりがこらえきれなかったらしく、イベントの説明が足りん!と誠編集部の堀内さんにお叱りのメールまで。すみません(笑)。おかげで締まった文章になりましたリンリン。

【シマノさん、さすがのコンセプトショップ展開】
 自転車用品の最大手、シマノが自転車ライフスタイル・ショップとして06年1月にオープンしたのがOVE。南青山墓地から折れた静かなエリアに、ナチュラルな素材のカフェレストラン、実は自転車文化の創造発信デポ。自転車を生活の中にとりいれる機会(Opportunity)をもち、生活の価値(Value)をアップさせる、それもチカラをこめるてではなく気楽に(Ease)。それがOVEのコンセプト。

 自転車体験でそれを実感できるのが散走です。詳しくは本文へ・・・いやあ楽しかった!(とまた書いたぞ)きっと同じチームで一緒に走ってくれたNさんもUさんも同じですよね。笑顔がはじけてましたよ。

【がんばったAチーム、特攻野郎Bチーム、まったりCチーム】
 この散走ではAチームだったのですが、走行距離は35kmくらい。フツーのサイクリングでは大した距離ではないのですが、当日は残暑がきつかったのと、地図に方向舵無しのわたしもいたせいで、距離的には長い距離を走ってしまった。散走のプロの田辺さんに言わせると“25km”で走れる距離だそうです。だから後半はちょっと苦しくて足けいれん(笑)。
 
 Pict0678 隅田川大橋から。

 散走後にはOVEにもどって楽しい談笑がありました。そこで各チームの散走の写真を大画面テレビに映して、ああでもない、こうでもないと話すのです。

 シマノの三好さんの率いるBチームは、ぐっと寄り道をしてルートにない散走まで!「あそこに橋が見えたから、あれを渡ろう」とお台場まで足、いや輪を伸ばしたそうで。すごいなあ。そんな自由なところも散走の良さ。

 ところがCチームだけが、待てど暮らせど戻ってこない。1時間近く遅れてようやく帰ってきたCチーム。なぜ遅れたのでしょうか?

 どうやらある謎解きのコースでの上り坂(紀尾井町近辺)がキツくて、女性参加者お二人がブーたれた。「こんなキツい坂上って、向こうに何があるのよ?」 マアマアとなだめるためにも日本橋三越ではダロワイヨに入った。そこでどでかいスイーツを食べてまったり。甘味でゆったりして、こんな会話も出た。

 11traiteur_03 こんなヤツでしたか?

 「自転車、盗まれちゃえばいいのに」「なぜ?」「地下鉄で帰れるから」(爆笑)

 でもそのCチームのお二人、も帰りがけに三好さんに、どんな自転車を買おうか(クロスバイクがいいか、マウンテンバイクがいいか、ロードレーサーがいいか)、熱心に訊いていました。三好さんはシマノの自転車の開発者でもあるので、すごく詳しい。聞いていて勉強になりました。

【自転車文化に触れて、自分を変えましょう!】
 散走を終えて“覚醒”した私、愛車(わいるど号と呼んでいます)のロードレーサーの装備を考え直しました。それで近所の自転車屋さん(ママチャリもあるけど、かなり本格ショップ)で、煌めくサイクルパーツを眺めつつ、まずバックミラーを買いました。カッコいいです。それと“ランプホルダー”も買おうと思っています。

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 引用元 吉田商会 自転車だけでなくパーツも豊富

 なぜなら、自転車専用道のエクササイズ・サイクリストもいいのですが、“ストリート・サイクリスト”にもなりたい。来月“ツーキニスト”にチャレンジします。車道を長距離走る初心者にはバックミラーが似あう。点滅灯に加えて、路面を照らすライトも付けたいと思いました。安全第一、道交法第二(余計な冗談ですから_笑)。

 最後に。

 月に3〜4回もの散走イベントを実施しつつ、カフェも運営しつつ、自転車文化をもり立てるOVE、素晴らしい存在なので、ささやかにもり立てたい。記事とブログをお読み頂いた方、自転車に全然うとくてもかまわないので、気軽に普段着で散走に参加しましょう(割と早期に予約で一杯なでので早めに)。ハマりますよ、絶対。今日は以上です。

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2008年9月17日 (水)

アイデア手帳もアイデアも、1人ではいられない (Biz.ID短期連載)

 おっとさきほど、手帳の話の第三回目もアップされました。“ワインの染み”までお楽しみください。

アイデア手帳もアイデアも、1人ではいられない
ひらりと飛んできたアイデアの“花びら”をひょいとつかむ。そのアイデアを
手帳に書きとめ、“押し花”のように手帳に閉じる。そんな1人で使う手帳の
ほか、みんなで使う“手帳”もあるのだ。そんな手帳たちを紹介しよう

続きはこちら

Pict0534 これだって手帳だぜ。

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マーケティング・ブレインの365日 × 2ターン

 今日は“個人的なこと”がテーマです。個人のブログなのにそう断るのはオカしいのですが、このブログ(マーケティング・ブレイン)では、たいていはヨソの企業の“ぐっときた”の商品やサービス、起業家の奮闘やデザイナーさんら個人の創作について書いてきました。それが規定路線なのですが、たまには(たぶん年に2回くらい)は自分自身のことをPRしてもいいですよね?それというのもー。

 今日はマーケティング・ブレインの“365日 × 2ターン = 730回目記念日”

【hmm…なアドバイス212.マーケティング・ブレインの365日 × 2ターン】
 このブログをココログで書き出して以来、2年間で730回目を迎えました。欠かさずお読みいただいている少数の“コア友”はもちろん、一度や二度、通りすがりしてくれた皆さままで、ほんとうにありがとう!累計のPV数は(およそ32万)、ショコタンの15億に比べるとおよそ5000分の1ですが(笑)、書き始めた当初からしてマンなんて雲の上の数字で。

 なにしろ書いた当日、最初はアメブロで始めたのですが、たった一人の読者(笑)。だよね?Cherryさん。翌日くらいかな、Tomoyoさんが加わってくれた。あなたの言ってくれた感想、覚えてるさ。ネットというオープンな場で表現することは、いろんな意味でスリルだらけだったけれど、他にやることもないから続けてみようかなと思ってね。

【メッセージの力】
 “初心忘れるべからず”。マーケティング・ブレインのブログ3日目の2006年6月28日、タイトルは“メッセージの力”。そこから引用させてください。

 10007712507  
 “針のムシロ”のDixie Chicks (ディクシー・チックス)

 音楽だけがメッセージを売る商売ではない。われわれコンサルタント稼業はまさにメッセージの売り子だ。

 マーケティング大家のP・コトラー によると、マーケティング・コミュニケーションには5つの方法(広告、販促、PR、人的販売、ダイレクトマーケティング)がある。最近ではメルマガ、 Blog、SNS、バナー広告、SEOなどさまざまな新メディアが増えた。みんな「売る」ためのメッセージ伝達方法であるが、根底には「メッセージを信じてもらうこと」がある。

 メッセージには「率直さ」「ほんとうらしさ」「主張をかんたんに曲げないこと」が必要だろう。企業のメッセージのどれだけが本気で、ほんとうだろうか?偽装する食品会社やスーパー、インチキをする建築会社や土木会社、損保会社、生命保険会社・・からは、本気もほんとうも伝わってこない。

引用元 

【ナタリー・マインズのぶっ飛ばすチカラを心に秘めて】
 意外にいいこと書いていますよね(笑)。カントリー・ロックグループのディクシー・チックス、ボーカルのナタリー・マインズ(まん中)がわたしの“ヒーロー”。なぜならナタリーのパワーにには“それ”をぶっ飛ばすチカラがあるから。

 みんな、生きる上で何か&どこかで妥協しています。“妥協=社会の一員”のような不文律が日本社会にはあるし、それが自然なことだし、みんなそれを不思議にも思わない。それを受け入れて、まあ社会的にフツーであればいいねと思いつつ、何年も過ごし、そのある日、からだのそこかしこにアトピーが出てきて痒くて、ずっと苦しむ人もいる。痒みの原因はたいてい“仮面の一員でいること”の限界点なのです。

 創造とは、社会の価値観と戦うこと

 世の中に善悪なんて実はない。そのときどきの善悪に(無意識に)(いやおうなく)(あきらめて)(それぞれの立場や現実的な理由から)従う。社会の価値観と戦うことが、人間である存在理由なのに、多くの人は、ある日にそれをやめちゃう。

 ところが皮肉なことに、社会に埋没している先輩たち自身が、“ビジネスのルールはかげろう”と認識しなさいと言う。社会の価値観を自分なりにとらえて、自分なりに価値観を作り直しなさい、と先達者はいうのです。それがお客さまをいっそう惹き付けると信じて、ルールを作り直せと言うのです。それが新製品開発であり、新事業である。

 ビジネスルールのコアな部分=お客さまのコアな価値をつかみなおすこと。青春の反逆とビジネスの刷新は、実はつながっている。それこそほんとうのマーケティングであり、わたしのブログ・テーマでもあります。

【3つの顔を持ちます!】
 さて3年目の明日のブログ、ビジネスメディア誠で連載する“うふふ”マーケティングへのリードを予定してますが、そのあと、日記=毎日にならないこともあります。それをご容赦いただきたく。

 所属会社の気楽なサラリーマンの立場を辞して、独立します。独立するからこそブログを書けと言われるかもしれませんが、実はひとり三役でブログどころじゃない!と思ってしまう日もあるかもしれないのです。三役は次のとおり。

 1.マーケティング・コンサルタント
 2.マーケティング・ライター
 3.クリエイティブ・ディレクター


 1はこれまでの仕事で、コンサルタントとしての業務領域は“お客さま視点から商品と売り方、そして作り方を変え、企業の価値観を変える”です。次の3つのシンプルメニューもご覧ください。

 マーケティングを“切り撮る”ワークショップ
  〜お客さま視点のマーケティングを感じる〜
  ご案内資料 「marketing_workshop_kiritoru.pdf」をダウンロード

 マーケティング“引力”ワークショップ
  〜お客さまを惹き付ける原点を体得する〜
  ご案内資料 「marketing_workshop_inryoku.pdf」をダウンロード

 Goot Advice(ぐっとアドバイス)
  〜このブログの誌上無料助言(お悩みうかがいます)〜 
  ご案内資料 「goot_advice.pdf」をダウンロード

 2の“マーケティング・ライター”はこのブログに加えて、ビジネスメディア誠、Biz IDに連載する“お客さまのまん中からの独特な視点”でのエッセイ。『SAKURAの春』“ビジネス青春エンターテイメント”の加筆・修正もします。“ダウンアンダー”でコバヤシと後藤が社会の価値観に立ち向かう物語、もっと生々しく。お楽しみください。

 3の“ディレクター”と気取った役割は、Cherryさんと黒っちとやる新事業です。そちらで書く郷のブログとリンクをします。来月からのわたしは“フリーマン”。Cherryさんまで一緒に“フリーウーマン”にできたのが、この拙ブログの最大の功績です。新事業のことはおいおい紹介しますので、応援してください。

【hmm…なアドバイス】
 わたし自身の今、アメブロでブログを始めた日から今へ導線があります。日々ブログで考えることを通じて、自分を作り直してきました。批判じゃなくて“ぐっときたこと”書こうとしました。匿名じゃなくて実名で書き、コメントもTBも受け付けたこと(TBは取捨しました)は炎上しないでよかったけれど、時にキツいことがありましたけれど。
 
 ブログを書き始めたい人、何を書こうか迷っている人、書き始めたはいいけど続けようかと迷っている人、とりあえず書きましょう、続けてください。できるだけ“見えないあなたの友人に”たくさん与えましょう。何かが変わるかもしれませんよ。いえ絶対に変わります。

 経営や商売のお悩みだけでなく、ブログの悩みもお聴きしますのでお便りください。ではまた明日(きっと)。

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2008年9月16日 (火)

3MとAIPTEKが拓く“手のひらプロジェクタ”元年

 大流行の“安い・小さい・軽いノートPC”。わたし的には「なぜそんなにみんな買うの?」と疑問符ばかり(紅色の芍薬のHPのヤツは◎ですが)。画面は11インチ以上でないと能率が悪いし、キーボードが小さくてはストレスばかり。PCはわたしにとって“Think Pad”。一歩進めて“クリエイティブ・パッド”であってほしい。身体はモバイルしても、心はなかなかモバイルにならない。軽さも欲しいが、表現メディアとしての機能を削減するのではダメ。

でもプロジェクタは違う。小さく安くすると、用途も使用シーンもすごく拡張する。今日は欧州で先行発売している“ちびっ子光線浴びちゃった!”プロジェクタをテーマに。

【hmm…なアドバイス211.3MとAIPTEKが拓く“手のひらプロジェクタ”元年】
The pocketsize projector has been the Holy Grail of gadgets
for many years, and now we’ve got it. 3M sent us one of
their first samples of their MPro110 mini projector a few
weeks ago.
引用元 ポピュラーサイエンス

Beamer_finale_3m これがどのくらいか。

手の平サイズのプロジェクタ、それは開発者たちの長年の聖杯。ついに
 わたしたちはそれを手にいれた!数週間前、3Mは『MPro110』の最初の
 サンプルを我々に送ってくれた

Mpro_110_01 このくらいです。

【スペックをまとめます】
 辛口で知られるポピュラーサイエンス誌。余談ですがわたしはかつて愛読者。そのまな板に載せられたミニ・プロジェクタ、「暗い部屋であれば、究極の安物ホームシアターと言える程度には大きな映像を映すことができる」と書かれた(訳はスラドより)。そうであっても、これは偉大な第一歩である。ここまでポケットサイズで、しかもPC以外の接続を可能したところに、拡張性を感じる。スペックをまとめます

* Projektionstechnik(光源): LED LCOS(Liquid Crystal on Silicon)
* Gewicht(重さ): 152 Gramm(グラムですね)
* Länge, Breite, Höhe: 11,5 cm x 5 cm x 2,2 cm

 たまには独語レッスンもいいでしょ。3Mの欧州サイトではまだ独語しか商品説明がない。オンライン英訳は「そのプロジェクタの寸法小にて」みたいなのでやめ(笑)。とにかく小さいし四角い。厚手のiPhoneのサイズ(ちなみにiPhoneは115 X 62 X 12mm 133g)。

【使用シーンが広がる】
 サイズ以外にポイントはいくつもある。まず対角50インチ(127cm)の大画面テレビに匹敵する映像が投影可能。入力はアナログRGB(普通のPCプレゼン)、ビデオ端子(ビデオやDVDもOK)以外にも携帯電話、デジタルカメラ、iPod、iPhoneはもちろんiPhone touchもつなげるのである。本体搭載のメモリーは1GB、バッテリーは最大1時間駆動。ぜひ紹介ビデオをみよう。

 正式な発売はもうすぐで価格は359ドル。世界金融不安で、相場クラッシュだから3万5,000円くらいとしか言えないけれど。

8 ワイン片手に旅行メモリー。

【いよいよ手の平プロジェクタ元年】
 別のメーカーから、先行して、ちっちゃくなちゃったプロジェクタが販売されている。それはaiptek(台湾)からの『PocketCinema V10』。スペック的にはかなり似ている。

A851aef6 9

 主な仕様は次の通り。

Light Source: White LED、LCoS
Luminous Flux: 10 Lumens(10ルーメン)
Projection Image Size:    6'' ~ 50'' (15 cm ~ 127 cm)
Internal Memory: 1 GB
Dimension: 125 mm x 55 mm x 23 mm
Weight:     100g (Without battery)

 LEDの制御技術が確立されたゆえと思われるが、今後数ヶ月で、欧州・台湾、そして(たぶん)日本から、超小型プロジェクタが発売競演されるのはまちがいない。

【hmm…なアドバイス】
 何といっても“PC—プロジェクタ”の公式が崩れるのが大きい。撮ってきたばかりの写真をデジタルカメラと直接つないで白い壁に投影できる。大きなTVもPCも要らない。ただ“壁”があればいいなんて凄い。

6 3Mのちっちゃなヤツ、つなぎ例。

 iPod(touch)、iPhoneなどパーソナルデバイスの画像や動画を映せるのは、デジタルライフスタイルを変える可能性があるばかりか、ガジェットの機能の壁を揺らすだろう。今までにない使い方が広がりそうだ。3つほど考えてみた。

21955 引用元

紙芝居のデジタル化はどうでしょう。R45でないと知らんだろうが、東京五輪の頃、原っぱといえば紙芝居だったぜ。口上にぐっときたが、今の時代、語りだけではだめ。携帯プロジェクタを使って「黄金バットはかく語りき〜♪」なんてやってくれないだろうか。

手相見はどうでしょうか。ゆら〜りゆら〜りと燃えるロウソクの代わりに、プロジェクタを置く。銀行前、閉まったシャッターに手相を拡大投影しつつ、愛の運命を占う。誌上鑑定ならぬ“ストリート鑑定”。

葬儀にも使えそう。こじんまりした葬儀で、個人の写真や思い出の動画などオボロゲに投影する。火の玉を飛ばすなんて演出も、動画でお手軽にできる。

 熱くて大きかったプロジェクタ、小さく安く薄くなれば、用途やシーンがぐいっと広がる。まさに“手のひら元年”。今日は以上です。

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2008年9月15日 (月)

花の輪郭:ジュエリーデザイナー zoë newsome

 昨日(08年9月14日)取り上げた“芍薬のノートPC”、(ミドルな)男のわたしが欲しい!なんて書いたが「あなたこっち系?」と指でも立てられても困る。でも花柄でも紅色でも好きなものは好きだ。趣味まで社会通念にしばられてたまるか。

 花柄PCから一歩前進して花のジュエリーはどうか。中年男性が嫌味なくつけられるジュエリーは多くない。せいぜい時計に石ブレスレット、ファイテンのネックレス。携帯にスワロフスキーだって「!」と言われる。ムリだなあ。ならば女もすなる花のジュエリー、オトコなりに“語りたい”。それが今日のテーマ。

【hmm…なアドバイス210.花の輪郭:ジュエリーデザイナー zoë newsome】
 この立体と表現力を見てください。わたしはひと目惚れだった。

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 ‘twig collar’, 2007 (oxidised copper, gold leaf and found twigs)

zoë newsome is a jewellery designer who produces her work
by taking inspiration from nature.newsome interprets roses,
twigs, anemones and lilies in her work, in both abstract
and more realistic terms. she blends traditional jewellery
materials together with found objects to make her pieces as
delicate as their natural inspiration.
引用元 designboom

ジュエリーデザイナーzoë newsomeさんのデザイン・インスピレーションは、自然界から。その作品は、バラや小枝、アネモネや百合のモチーフを“心象”と“生花”のふたつの面から語りかけてきます。インスピレーションをナチュラルにうけとめ、伝統的な宝石素材(酸化銅や銀やキャストブロンズ=青銅鋳造)を誰もが見たことのあるかたちに表現します」(ちと堅いがしっかり訳しました)

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 ‘cotton brooches’, 2007 (oxidised copper, silk net, gold leaf, found twig)

 花びらの“輪郭”をワイヤーで抽象化して、生の花よりも一層花のイメージを強めたデザイン。アートでもあり日常でもある。

【作品をいくつか】
 lilly hatのデザイン力も見事。あたかも花があるような。ワイヤーが帽子になるような楽しい錯覚を作りだす。触ってみたくなりますよね?

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 ‘lilly hat’, 2007 (oxidised copper, mesh hat and comb)

 さらにピンク・ローズの素材づかいがすごい。ナチュラルな小枝をつくりつつ、生のバラよりももっと“嫋やか(たおやか)”にナチュラルに強く、しおらしい女らしさを表す。銅なマテリアルも感じさせる“人工と自然の絶妙なバランス”がある。

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 ‘pink rose’, 2007 (copper, cast bronze and steel) 右は“小枝”

 アネモネのネックレスの黒のワイヤー表現、これがもっともズシンときた。だって、そこに花が見えるかのようでしょ?でも“枯れた、死骸の花”にも見える。このデザイン、重くないだろうか?彼女のHPにヒントがあった。

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 anemones necklaces’, 2007 (oxidised silver and copper)

【生きる、萎れるに辛苦の時代を表現した】
In my current work I am interpreting flowers by drawing them
with wire into beautiful wearable sculptures. By doing this, I am
translating them from the perishable into the permanent. Flowers
inspire me. I find them exquisite and a positive symbol of life
.
今の仕事でわたしは、花をワイヤーで描いて、美しい彫刻作品に再表現
しています。そうすれば萎れる花も永遠になります。花はわたしにインスピ
レーションを与えてくれます。花にはポジティブで精緻なイメージがあります

 だが、彼女は続けてこう書いている。

・・・yet they mean different things to everyone.My flowers
are predominantly black due to the difficult year that I had
whilst I was making them, although they are flowers, and
therefore remain a positive symbol. To wear a flower is to
embrace this
.
花の意味は人によって違うこともあります。わたしの描く花は、たいてい
“黒”です。それは辛くて苦しい時代を味わったなごり。花はそんな時代も
ポジティブな存在でいてくれた。花をまとうことは、そうした想いを胸に
おさめることなのです

 なぜワイヤーで、なぜ黒なのか。なぜ輪郭にこだわるのか?自分のツライ体験がそこにある。たぶん“自分の内面”と“外部の環境”なのではないか。

【なぜ“輪郭”なのか?】
 わたし自身のこと。小さい頃から絵を描くのは好きだった。子供のころ、絵を描く上でふたつ、みんなと違っていた。ひとつは“輪郭を描く”こと。

 下書きだけでなく絵の具でも輪郭を先に描いた。輪郭だけ描いて、時間切れで“内側”が塗られていない絵も多くて(笑)。みんなはざぁ〜っと絵の具を塗れるのに、自分だけが輪郭なしには 塗れない。輪郭がたいせつで執念をこめた。

 数年前、深澤直人氏の『デザインの輪郭』を読んで、子供のわたしがなぜ輪郭にこだわっていたか、理由がわかった。氏は“輪郭には張りがあり、そこに命がある”と喝破した。内部と外部の境目、輪郭に生命が宿るのである。輪郭をデザインすることは、命を吹き込むことなのだ。

  Zoenewsome003

 みんなと違うわたしの絵の描きかたのもうひとつ、いずれ書きます。今日は以上です。

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2008年9月14日 (日)

ダブル・ハピネスな“HPーヴィヴィアン・タム”コラボ

夏風邪なのかからだの具合が悪かった。でも“恋愛至上主義”のMayuさんからのメールに勇気づけられて、いろんな苦難も愛で乗り切ろうと思った。まだ返信してないけど、ありがとう!

 人生いろいろ、愛の対象もいろいろ。複雑な世の中ですから、対象は異性だけでなく同性はもちろん中性とかもあり?もちろんノートPCなどのモノへの愛もある。花もまた愛おしい。今日は“PC+花+デザイン”の愛がテーマ。

【hmm…なアドバイス209.ダブル・ハピネスな“HPーヴィヴィアン・タム”コラボ】
fashion designer vivenne tam was invited by hewlett packard
to create a special edition notebook.looking more like a
ladies purse than a computer the notebook features a peony
floral print on top of a red background. its feminine design
is a blend of asian and western cultures.
引用元 designboom

Hp2

ヒューレットパッカードは、ファッションデザイナーのヴィヴィアン・タムを招き、スペシャルエディションのノートPCを制作した。女モノのパースの風情を持つノートPCは、赤をモチーフに芍薬(しゃくやく)の花をデザイン。アジアと西洋文化のブレンドとなった」(一部はしょり訳)

Hp1 Hp3

 筐体サイズからみてHPの話題のミニノート『HP 2133 Mini-Note PC』。価格・スペック共に未発表だが、紅い情熱(愛)を原料に働くわたしに、ぴったりのノートだ。ぜひ欲しい。発売は09年初めとされるので、それまでに何とかお金儲けをして買いたい。

【East-meets-West】
 デザイナーヴィヴィアン・タムさんは語る。「HPからお申し出があったとき、すぐにデザインがアタマに浮かんだの。女性にとってノートPCはギアでもあるし、ファッションアイテムでもあるの。地球上のどんな民族のいくつ女性にも、アピールするデザインをめざしたわ」引用元 HPプレスリリース

340x Vivienne Tam with Buddha shirts

 中国生まれ(広東省)で香港育ち、早くからニューヨークを拠点してきたヴィヴィアン・タムさんのテーマは、“East-meets-West” つまり「東西融合」。作品には必ず「Made in Hong Kong」か「Made in China」と入れるそうだし、話題になった著書はタイトルは『China Chic』。もじって“China Cheep?”と揶揄した記事もあったが、一貫して東洋美を心に、ファッションテーマを追求してきた。

Powdersugar113img600x45012098241235 Mao print skirt

 このMao Zedongの顔をデザインモチーフにしたファッションが話題になった(95年)。仏陀コレクション(Buddha collection 97年)も凄かった。

【芍薬のいわれ】
 このPCデザインで2つ気になることがある。ひとつはモチーフの花、芍薬だ。芍薬はぼたん科の花で、昔から漢方薬の万能成分。それに、美人をさしてよくこう言われる。

 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

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座り姿は牡丹(中国の国花でもある)、歩くのは“花のある”百合が美しい。芍薬の良さはすっくと立ち姿の凛々しさというべきか。ヴィヴィアンは芍薬で“自立する女性”をイメージしたのだと思う。

【Double Happinessの逸話】
 もうひとつは“ダブル・ハピネス(Double Happiness)”。エンターキーのデザインを見てほしい。

1   08fashionista1

 「」という文字が二つ並んでひとつの文字になっている。この文字のいわれ=愛の物語を見つけたので抄訳します(原文英語)。

 唐時代(618-907)のこと。国家試験を受けに青年が都に向かった。受か
  ればやがて高官が約束される。ところが途中で病に倒れて、山村で漢方医
 とその娘の手当をうけた。おかげで回復も早く、礼を述べて道を急ごうとした。
 しかし娘と別れがたい自分に気づいた。ふたりは恋におちた。娘は右手に、
 青年の手と上句を書いた。

 「"Green trees against the sky in the spring rain while
  the sky set off the spring trees in the obscuration..

 (おぼろげに春の木々を空に映し、春雨の空に映える緑の木々に・・)
 「いずれ下句を考えるよ。試験が終わるまで待っていてくれ」

 青年は試験で首席を得て皇帝にお目通りがかなった。皇帝との口頭試問が
 残っていた。皇帝は下の句を挙げて、対句を訊ねた。その句はこうだった。
 「Red flowers dot the land in the breeze’s chase while the
  land colored up in red after the kiss"

 (そよ風で紅い花が大地の点となり、地は口づけで紅に染まる。)

 聡い青年は皇帝の句が娘の句と対になっているのに気づき、申し上げた。
 皇帝は“完全なマッチング”と言って青年を重用することにした。青年は 
 娘の元にもどり、皇帝の対句を告げた。ふたりはすぐに結婚し、式では
 “喜”の文字を紅い紙に重ね合わせて掲げた。これ以後、喜を重ね合わす
 “ダブル・ハピネス”が慶事に使われるようになった。

08fashionistahead

 いろいろ探したのですが、詩の原典ないし日本語訳がみつからず、拙訳ですみません。みつかったら差し替えます。

【hmm…なアドバイス】
 唐時代の首都は洛陽。洛陽といえば牡丹の栽培や牡丹園で有名。また東西融合の都市でもある。芍薬と同じ科の牡丹は中国の国花。Double Happinessの詩の上の句は芍薬の木を表し、下の句は花を表す。

 ヴィヴィアン・タムさんの東西融合の秘めた意味。西洋人にはすべてわかるまい。今日は以上です。

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2008年9月13日 (土)

LUMIX G1のマイクロ・フォーサーズ

 今日はカメラのお勉強がテーマです。パナソニックから発表された『LUMIX G1』。これは革命的なカメラだ。今どきだから小型軽量なのは当たり前だが、小型化の理屈/ウンチクが興奮モノなのである。

G102t Mmit32000012092008_1_1_da

 “micro Four Thirds”(マイクロ・フォーサーズ)がキーワード。一眼カメラは4/3型になるのか?でもモデルは原寸大が好きです(ワケわからん?)

【hmm…なアドバイス208.LUMIX G1のマイクロ・フォーサーズ】
新製品「G1」は、オリンパスと共同で策定した一眼レフの新たなマウントシステム
であるマイクロフォーサーズシステムを採用した第一弾。一眼レフに必要だった
本体内部のミラーを取り除くことで、大幅な小型・軽量化を実現した。

引用元 日経IT+PLUS 

Lumixg13 Lumixg1_bluebackl

 何が最大の違いかといえば、従来カメラは“ペンタリズム光跡”といって、反射光をファインダーに到達させるために、複雑な反射構造を作っていた。これはアナログフィルムカメラ時代から本質的には変化がない。それがフォーサーズでミラーレスになったことで、ミラーボックスを取っ払えて、大幅な小型化を実現した。

Ph_082_02_s_2 これが普通のデジイチの構造。

 “マイクロ・フォーサーズシステム規格”の採用とはミラーマン排除であり、4/3サイズの撮像素子(レンズの焦点距離は35mm換算の2倍)が外部情報を信号化して、3インチのライブビューにファインダー情報を映すものである。

1

 多くのデジイチは、撮影直後だけ画像がチラと見える。あれは撮影時だけ板を跳ね上げて映すミラーボックス構造の名残りといってもよくて、一眼レフはファインダーから見える像を撮影するのがプロぽかった。だからライブビューはあまり製品化されてこなかった。LUMIX G1はフォーサーズという構造により、逆にライブビューだけなのだ。

【すごい小型化と野心的な価格設定】
 どのくらいの小型化なのか。ミラーボックスだけでなくレンズ口径も小さくなることに注目。

Microfourthirds02 一回り小さい。

 本体重量385gは、同じライブビューを持つSONYのα350(582g)と比べると34%も軽い。レンズも軽くなることを考慮すれば4割近くの軽量化が図れそうだ。パナソニックからは2006年にライカレンズで『DMC-L1』が発売された(マイクロではないフォーサーズ)。この機種の世評は高く、ライカ型のカメラにライブビューとライカレンズを組み合わせたものだった。

 Dmcl1_01_2  3  

 DMC-L1の機能べースにマイクロ化して、伝統的な一眼レフのデザインを取り入れたことが、G1の成果だとも言える。価格もDMC-L1は当時20万円超(現在でも11万円台)、G1は本体8万円からという野心的な価格設定をした。

【デジカメ卒業(したい) But プロ未満】
 ターゲットは“デジカメ卒業(したい)But プロ未満”。ちょうどわたしにぴったりだ。“Ayuはブレない”のような、コンパクトデジカメ機能が満載だし、カラーもいい。青が素敵だ。

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 海外でも注目度は高い。dpreview.comの編集者Phil Askeyさんはこういう。
"This is without doubt the most exciting digital photography
announcement this year. It's fair to say that this "extension
/ addition" to the Four Thirds standard is finally able to
deliver on the original promise of that format; considerably
smaller and lighter lenses and bodies.
" 引用元 engadget
間違いなく今年のデジタルフォトのトップニュース。フォーサーズが拡張
性をついに持ち、スタンダードになりうると宣言するプロダクトだ。その
小ささと軽さも魅力的だ

 カメラはみんなデジタルなのに、なぜ構造はフィルム時代のフォーマットを引きずっているのだろう?と素人なりに思っていた。その解がわかってすっきりした。

【hmm…なアドバイス】
 “カメラは腕”とはいえ、マシンにかなり依存する。だからカメラマニアはみんなアレコレとかまびすしくて、チトうるさい(笑)。もうひとつは撮影数。先週の某イベントで、撮影をしてくださった方からデジタルアルバムをいただいた。見るとかなりコマ番号が飛んでいるんです。ビューを見ながら、撮って精選できるのがデジタルの強みでもある。

Pict0692  
 富岡八幡宮の骨董市での一枚。消え往くナショナル。

 わたしの腕のヘタさを隠してくれるなら、このパナのデジイチもいいなと思いました。お金が貯まったら考えます。今日は以上です。

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2008年9月12日 (金)

ロボット・ブックスキャナーとガラスのハート

 先日、といっても数週間前の暑い夏の一日でしたが、永田町の国立国会図書館に行った。今どきはネットで調べてハイポン!という時代ですから、だんだん“生の図書”に接する機会も減っていますね。でも“調べることは歩くこと”。本を書く人もコンサルタントも、歩かないとダメです。ネットの調査だけでは書くことに差別化もできませんし、目と足は、直接つながっている感覚器官です。

 「図書館でコピーサービス」というのも、そのうち「銭湯の番台」くらいの死語になるなと思いつつ、専門誌のコピーサービスをお願いしました。ふと、国会図書館は上向きコピー機を昔から導入していたのを思い出した。

【hmm…なアドバイス207.ロボット・ブックスキャナーとガラスのハート】
 古い写真ですが運良く見つけました!1983年頃の雑誌のようですが(NII-Electronic Library Serviceとある)、そこに富士ゼロックスと国会図書館が2年ごしに共同研究して、図書専用の複写機を開発した、とあります。今からちょうど25年前です。

13  引用元 

 特徴は上向きの複写です!大量の複写を合理化したいこと、そして下向きにバシンと図書を向けるコピー作業で本が傷むので、上向きを開発した。上向きにして、スライドさせてコピーを取るので、作業者はページをめくるだけでいい、と記述があります。

 当時、わたしはマーケティング・リサーチャーとして社会人を始めた頃。国会図書館にはよく訪れたもの。で「コピー、遅いよ!」とよく嘆いていたのですが、裏方では技術革新があった。

【現代のロボットコピー機】
 時は移り2008年。凄い複写機、いえ“自動ページめくり&ギロチン(?)型のスキャナー”の登場です。

Treventusscanrobotbookcopier

The ScanRobot, by German robotics firm Treventus Mechatronics,
is able to scan entire books without any help from a human —
not even to turn the page. It cradles books so that they remain
open at a 60° angle, and then it dips a prism-shaped scanner
down between the pages. The pages stick to the wedge as it
rises and flashes the pages with LED lights.
 引用元 DIVCE

スキャンロボット(ScanRobot)は人間の手を借りずに1冊の本すべてのページ
をスキャンできます。本のクレードルに60度の角度で本を置き、くさび型のスキャナ
で本の間のページを読み取る。ページめくりはくさび機器とタイミングを合わせて
LEDライトでページをフラッシュさせつつ、めくります

Scanrobot_2

 独ロボットメーカーのTreventus Mechatronicsが開発したこのマシン、1分間に25ページをスキャンする能力があるとされる。実は英文のペーパーバッグを買ったけれど、とても読み通せなかった'Lord of the Rings'(1,187ページ)を1時間かからずスキャンできる。動画を見てください。

【BookEye3は販売中】
 この商品がいつ売り出されるか、いくらか、この記事にはなかったけれど、類似のコピー機がすでに08年7月から売り出されている。これもドイツ製。

2 3_2

BookEye3は、ドイツImageWare社が開発したA2サイズの書籍、文書、台帳等を
撮影し電子化する高性能、 高品質のブックスキャナーです。
引用元エキサイト

 780万円とあるので、図書館や公文書館、博物館など、印刷された文書をあとで保存する必要性があるところに限られそうだ。

【スキャンの用途は広がる】
 用途はコピーだけにあらず。それを考えると市場は広がる。780万円はけっして高くない投資にすることができそうだ。

・絶版本から複製をつくる。(理不尽なオークションを正常化できる)
・読み取り、タグをつけて、グーグルする(ま、そのままです)
・読み取り、同時に翻訳する。(ハリポタもすぐに出版できる)
・読み取り、同時に要約する。(政府白書を読まなくてすむ)
・読み取り、問題をつくる。(先生の自動化)
・読み取り、回答をつくる。(生徒の自動化)

6  複写はくさびがた、創作は何型?

【hmm…な想い】
 文章を書くという作業、かんたんじゃない。書く前に何年いや何十年の蓄積も必要だし、書けるようになるためには、何十万字も書く必要があるから。それなのにこのくさびスキャナにかければ、至極かんたんに読み取られてしまって、刺さるのがとても痛そう(笑)。

 自分を含め、頻繁に文章を書くブロガーたちのことを考えました。

 文章をクリエイトすることは、書きたいこと(対象)と、自分(熱情)の間に、ほんの一枚ガラスを置く作業。熱を隔てるそのガラスの置き方が悪いときは、熱が外にそのまま出てしまう。それで炎上する書き手もいますよね。そういうときは、配慮が少ないとか書き過ぎなのです。弁解の余地なしですが、でもかわいそうだとも思うのです。

 書いた本人もとっても反省してますし、悪気があってじゃないから、熱が強すぎたことを悔やんでいます。ガラスをもうちょっと厚くできればよいのですが、細工のように厚さ・薄さが制御できないことがしばしば。なぜなら“パッション=クリエイト”だから。制御すると書けなくなってしまうし、しばしば制御ができない

 わたしの原料も“熱”。だからよく蒸気機関のように爆発するし(笑)、冷えてまったく燃焼しないこともある。ガラスの厚さ・薄さをうまく制御できずに、すぐに溶けたりします。アマチュアといわれればそう。

 でも、およそクリエイターは似ているところがある。ゴッホやゴーギャンの昔からそれは変わりません。わたし自身=ちょいクリエイターの立場から、それを理解してあげたい。今日は以上です。

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2008年9月11日 (木)

9月10日のエントリー、いったん取り下げました。

「hmm…なアドバイス206.最近、どんな感動をしましたか?」というタイトルで書いたブログ、掲載の確認を取らずに、知人のメールの引用などをしまして、「親しき仲にも礼儀あり」を失した感がありました。で、いったん取り下げました。ごめんなさい。ではまた明日。

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“秋葉原”から“アキバ”、そして……——変化する街を作る方法

 今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふ”マーケティングへのリードです。

“秋葉原”から“アキバ”、そして……——変化する街を作る方法 (1/3)
「秋葉原の信号を1つ廃止するならどこ?」。中小企業診断士の研修で、一風
変わった問いを投げかけられた。変化する街"秋葉原”をより生き生きとした街
とするためには、どういう方針で、どの信号を廃止すればいいのだろうか?

続きはこちら

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アキバは歩きの街である。ブラブラ歩いて、いろいろな発見ができる街。

 ガラが悪いとか、オタクだから嫌いだとか、美味しい店が少ないと嫌う人もいるけれど、たったの600m四方くらいのエリアに、あれだけ高密度に人とモノと情報と電気の歴史が詰まった街は、世界的に見ても比較できるところがない。

【世代ごとに異文化な街】
 しかも歩き手によって、アキバッパラもアキハバラもアキバも、さまざまな顔を見せてきた。

 歩き手が50代以上の“ラジオ会館世代”なら、コンデンサやトランジスタ、70年代後半から『Bit-INN東京』が開業してマイコンの街を歩いたはず。40代後半から50代にとっては、DENONやTechnicsのステレオ、Sonyのラジカセからウォークマンのオーディオの街。30代の人中心に、広い世代にわたりパソコンの街であり、70年代から90年代を通じてあらゆる人にとって“家電の街”だった。だがここ数年、すっかりフィギュアやメイドの街になった。

 “世代ごとに異文化なタウン”、それが秋葉原なのだ。ほぼ10年ごとに街ががらりと変わり、売り手も買い手もそれを受け入れてきた。世界で例がない街だと思う。

 ちなみにラジオ会館とは、JR秋葉原電気街口駅前の、電気の殿堂的なビル。昨今ではパーツ店よりもフィギュア店が目立つけれど、伝統的な秋葉原の象徴である。

【飛びたった店も多し】
 メイド店や風俗店の進出を嘆く声は多い。前にビジネスメディア誠で書かせて頂いた高級オーディオセレクト&インストーラーの『サウンドクリエイト』は以前、秋葉原にいた。客層がアンマッチになって銀座に飛び立った。昭和通り沿いの老舗革製品メーカーの直営店『鴻池製作所』は7月25日に閉店した。それも付近に風俗店が立ち並ぶようになり、常連さんの来店がむつかしくなったからと言われる。

 ラジオ会館を維持しようとするのでは、アキバは寂れっぱなしだった。ラジオ会館自体も変化を受け入れて変わってきた。でも消えていった事業は、秋葉原の貴重な財産でもある。ちと複雑だ。

【90年代、アキバ直前の秋葉原メモリー】
 前の勤め先は秋葉原から近かった。それはちょうど90年代でした。だから、その頃の秋葉原のメモリーが強くて。

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 なんといっても95年、彗星のように進出してきた『日本ゲートウエイ』の直営ショップが末広町の交差点にあった。この地図だとBブロックの北側です。価格対バリューで圧倒的なマシンが並んでいた。最先端をゆくイメージがまぶしくて、デスクトップマシンを購入した。牛の白黒の柄の段ボールが届いたとき、インターネットを通じて自宅から世界が開いた。

 モデム、サウンボード、LANケーブルにメモリー。そんな買い物を秋葉原でして、自分で組み込んでマシンを増強した。それはだいたいAブロックで買った。PCタウン秋葉原が最も輝いていたのは、パソコンショップがA・Bブロックへニョキニョキ伸びていった頃。

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 見事な陳列のパーツショップ、もちろんまだまだ栄えている。

 Aブロックは電気少年たちを育ててきた。もっと昔、オーディオファンを育ててきたD・Eブロックと並んで、文化的な功績はとても大きい。もしも“アキバ栄誉賞”なるものがあったら、Aブロックの歴代の店舗にぜひ授けたい。

【待ち歩きの話を書いておきたい】
 人為的なショッピングセンター(SC)に慣れてしまうと、買い物歩きの方向感覚が鈍る。

 SCはダイレクトリーがあって、迷子にならないで済む。だからどのSCに行ってもパターンがだいたい同じ。便利でわかりやすいことは、たいせつだけれども、それで失われてきたこともある。

 街歩きの勘、とでもいうのでしょうか。こっちにおもしろそうなモノがあるという嗅覚、というのでしょうか。歩いて探してみようという好奇心ですね。

 ネットがあるおかげで、デートも打ち合わせもパーティも、そして街の探索も、たいがい予定調和が当たり前になってきた。それは否定しません。でも。

「こんな路地にこんな店が!」という“非”予定調和こそ楽しい。

 それがある街がアキバ、それを絶えず引き込むプラットフォームが、アキバなのだと思う。今日は以上です。

Bd7 非予定調和の例。

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2008年9月 9日 (火)

慶応義塾大学の“Universe”な150周年切手

 今年、2008年は“周年”が目立つ年だ。ブラジル・アルゼンチン移民100年、赤毛のアン100周年、コンバースブランド100周年、変わったところ(?)では日比谷図書館100周年。

 わたしの母校の小学校、豊島区立高田小学校は、在校した当時の1970年頃に100周年を迎えた。でも豊島区で最古クラスの学校も、少子高齢化のあおりで統廃合され2001年に廃校。だいたい130年の命だった。それらをはるかに上回る“150周年”が、今日のテーマが慶応義塾大学である。祝、創立150周年。

12  HPのフラッシュをつかんだ。

【hmm…なアドバイス205.慶応義塾大学の“Universe”な150周年切手】
 もちろん凡才のわたしは慶応大学出ではない。なぜ高名な大学が今日のテーマなのか?といえば“切手”である。『郵便事業、特殊切手「慶應義塾創立150年記念」など発行』のプレスリリースに惹きつけられて。

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郵便事業株式会社は、慶應義塾が、本年(2008年)で、近代総合学塾として
アジア全域でもほとんど例をみない創立150年を迎えることを記念して、
特殊切手「慶應義塾創立150年記念」及び「慶應義塾創立150年記念切手帳」
を発行いたします。
引用元 プレスリリース

【慶応150周年切手のデザイン】
 デザインが緻密、美しい出来映えなだけでなく、慶応卒以外の人に、歴史的にも情緒的に訴える力がある。だから売りきれ間違いなし。次にデザイン解説を引用します。

「福澤諭吉肖像写真」
  慶應義塾開塾の頃の精かんな姿
「三田キャンパス図書館旧館内のエンブレム」
  “ペンには剣に勝る力あり”を基に考案。
「三田キャンパス図書館旧館」
 1912年に開館した八角塔図書館で、国の重要文化財。
「早慶戦」
 1903年、慶應義塾体育会野球部に早稲田大学野球部から挑戦状が送られたのがきっかけ。野球からラグビーに広がったのは既知ですね。
「三田キャンパス慶應義塾図書館旧館内の大ステンドグラス」
 戦災で焼失したステンドグラスを再建。そこにあるラテン語は「ペンは剣よりも強し」

 デザイン的には10枚全体で調和がとれているのが素晴らしい。マーケティング的にいえば、“慶応だから・慶応なら”では、という“大学ブランド力”の強さがすごい。なにしろ1,500万枚(150万シート)も発売。従来の大学周年モノと比べて桁違い。

【大学のブランド力とは何だろうか?】
 他の大学でも切手の発行例(下図)。慶応は切手の発行枚数がダントツだけでなく、幾つかの大学ブランド調査でも、常に全国1位か2位を占める。

010914_1_01 Kinki_1 東の早稲田、西の京大。

 大学ブランド要素には、学部や教授、伝統、就職の有利さ、OBの質と量、知名度、設備、立地、などいろいろ言われる。だがわたしの幾つかの国内大学めぐり、カリフォルニア州立大学めぐりの体験から、大学ブランド要素はひとつしかないと思った。

 それは、キャンバスの広さであり雰囲気。そこに凝縮される。狭いとかビル大学はだめ。絶対に。

慶応の日吉キャンバスの広さと美しさと自由さ。学び究める雰囲気に打たれた。あこがれました。Universityの広さは“Universe”、つまり“宇宙”につながるのです。

【hmm…なアドバイス】
 慶応の一貫性は“文の力”、武力ではなく知恵という姿勢。“The pen is mightier than the sword”ということば、好きです。文の人を変える力をわたしは心から信じています。ま、慶応の場合、野球とラグビーもあるので“文球両道”ですが。

 明日もことばをネットという宇宙でつむぐ予定(@IT media Biz.IDで)。文具の話、掲載されたらまたお知らせします。お読みいただきありがとうございます。今日は以上です。

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東京中日スポーツのブログに登場しました。(発見!行列攻略法)

発見!行列攻略法 【第3回】並ぶ価値アリなら、行列を楽しむ

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行列“攻略”特集最終回は、行列研究で知られるビジネスコンサルタント
の郷好文さんによる、目からウロコ!なお話。行列は、時には店側にとって
最高の宣伝 になるわけですが、それをあえて「作らせる」テクニックもある
とか…。手のひらの上で転がされないための心構え、そして店側の取り組み
の重要性などについても解説していただきました。
続きはこちら。

 東京中日スポーツの石井知明さんに取材を受けたときのこぼれ話、しっかり書いていただきました。ありがとうございました!

 この前の日曜日にも、水天宮付近で行列を見かけたのですが、ある理由から、写真さえ撮れませんでした。行列コンサルタントの名が廃る!しかし、なぜ写真さえ撮れなかったか、来週のビジネスメディア誠の執筆テーマが関係しております。

 のちほどブログも書きます。

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2008年9月 8日 (月)

“Think Different”から“Act Different”へ

 明日、08年9月9日は何の日でしょうか? 9・9だから救急の日?(でしたっけ) いえいえApplerにはワクワクするSpecial Eventのある日です。それも“Let's Rock”がスローガンのようだから、音楽関連の新製品発表が大きなテーマ。

223039banners “会場は踊る”

iPodのフルモデルチェンジとiTunes 8(ソフトウエア)のヴァージョンアップを中心にAppleの新製品発売イベントがサンフランシスコで行われます。あらためてAppleの戦略について考えた。

【hmm…なアドバイス204.“Think Different”から“Act Different”へ】
 発売予定にはMacBook(フルモデルチェンジ)、OS X(バージョンアップ)もある。まだ“タブレットMac”は出ないのだろうか?ネットではリークやスッパ抜きでヤカましいですが、それも明日(日本時間は明後日未明)いったん静まり、ジョブスのプレゼン後、またにぎやかになるのでしょう。

7  ジョブス@iMacのプレゼン(1998年)

 時代のアイコンになった15インチCRTの筐体カラー、ボンダイブルー。スケルトンと曲線の輪郭。革命的だった。しかも、Gizmodeのいちるさんの記事で思い出したが、あの商品発表のキーワードは“Hello again”だった。

Hallo 6

 左のモデルは1988年頃のマッキントッシュⅡ、右のモデルは1998年のiMac。“Hello”と共に現れたマッキントッシュが10年後に“Hello again”で再登場した。もちろん、ジョブス自身が一度Appleを追われるように退職し、再復帰したのにちなんでの“アゲイン”。

 ちょっと長い(7分)けど、iMacを発表するジョブスの歴史的なプレゼンを。

 長い!と言って観ない人には次の懐かしの画像を。

10 美しい筐体でした。

【11年で高めてきた差別化の整理】
 “Jobs again”の11年を振り返り、その圧倒的な成功を目の当たりにすると、やはり“Think Different”が起点である。Think Different、「違う考えかたをしよう」はAppleのスローガンであるだけでなく、理念であり存在理由でもある。それを突き詰めてきた10年だった。

 Differentを日本語で言えば、“差別化(Difference)” “差異化(priority)”。他企業と違うことをしようのアプローチとは(教科書的になってスマンが)、次の3つの展開がある。

・カタチやデザイン
・ブランド要素
・体験

 カタチやデザインの違いとは、iMacのボンダイブルーやその筐体デザインだ。あるいはMSゴシックでシブシブ満足するか、ヒラギノを自分の文字と感じるかの(大きな)違いと言ってもいい。ブランド要素の違いとはCoolなステータス感だ。それを手にしている人がCoolとは限らず、Foolもいるぞって?ムムム。作り手がお客さんを選ぶこともある。

体験の違いとは、探索から購買、使用、満足、リピート購買に至る、買い手が五感で感じること。それは生活のなかでAppleのシェアを高めることでもある。シェアが高まれば、それはひとつのブランドではなく時代のアイコンとなる。この10年にAppleが成し遂げたのはそれだ。

【10年の“Helloes”たち】
 この10年の、主なAppleの商品を挙げてみよう。

・iMac 
・G3、G4 PowerMacs
・貝殻型のiBook
・Mac OS X
・Appleストア
・iPod
・iTunes
・PowerMac G5
・Mac mini
・インテルマック
・MacBook Pro、MacBook
・Mac Pro
・Apple TV
・iPhone 

 消費革命をもたらした商品開発のすごさ。それは“Think Different”のタマモノだ。

【hmm…なアドバイス】
 iMacやG3、G4、そいてMacBookは商品化のDifferentだった。一方、Apple ストア、iTunes、Apple TV、iPhoneは“消費体験のDifferent”となった。消費体験とは“パーチャス(購買)”である。Appleは消費者のパーチャスを起点に、業界常識や消費者自身の常識をもことごとく壊してきた。

 それまでPCショップや量販店で売るのが当たり前だったPCを、自前のApple ストアで売ること。iTunesというCDと音楽業界をぶっ壊した直販。Apple TVでPCと放送と家電を融合させること、そしてiPhoneによって通信業界・ネット業界・ゲーム業界のしきたりを壊し、さらに国によって違う保守的な通信業界の慣習を壊し、ソフトウエア・クリエイター業界を作り直しつつある。

 もはや“Act Different”と呼んでみたい。この10年のHelloは商品化の革命、これからのHelloは既存のインダストリーをさらに壊す革命だから。わたしはそんなふうに思った。今日は以上です。

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2008年9月 7日 (日)

Astrid KleinさんのPecha Kucha Night

 楽しかったセミナー(08年9月4日)の体験をリワインドします。わたしの“ぐっとくるツボ”を知る同志の(導師?)Cherryさんが「これ郷さんにぴったり!」と勧めてくれました。2名で申し込んだのに彼女はブチ(笑)。せめてこれ読んでね。仕事のヒントもばっちしで、すご〜く楽しかったぜ。

 『q's Club + Astrid Klein はずむ、歌う、魔法使いの建築』が正式なタイトルで、主催はクリエイティブ専門の人材エージェントAQUENT(エイクエント)。ありがとうございました。

【hmm…なアドバイス203.Astrid KleinさんのPecha Kucha Night】
 夜のセミナー会場、19時過ぎにグレイヘアの美人の登場。写真は撮れないので、彼女の事務所、クライン・ダイサム・アーキテクツから拝借しました。

Astrid_klein  写真引用元

 Astridさんは、イタリア生まれでドイツ人の両親をもち、高校までフランス、大学は英国、そこでパートナーに知り合い、その後“和”なのか“日本の魅力”なのか、文字通りうたれて、88年から日本在住というクロスオーバー。62年生まれなので26歳くらいから。詳しい素晴らしいお二人のインタビューはこちらのサイトへ(淵上正幸のアーキテクト訪問記)。

00 パートナーMARKさんと(引用元は同上)

 この建築事務所は業界でも著名人気事務所で、毎週アプリカントが20名もいるそうです。実績や(代表作のひとつは、小淵沢のリーフウェディング・チャペル)、その実現の楽しさでわかりますし、セミナーで紹介された事務所の自由な雰囲気も、ますます才能を集めるのでしょう。

【Pecha Kucha Night】
 その自由闊達な事務所の雰囲気を、どんどん拡張していった“Pecha Kucha Night”がこのセミナーのテーマ。“ぺちゃくちゃナイト”、ひとことで言えば「興味を持つことや近況やその人となり」を20スライドを各20秒、あわせて400秒=6分40秒で伝えるフォーマット。スライド写して、近況を連絡することだけ。でもそれがウケすぎてしまって。

What 盛り上がる。

 プレゼンテーター数名から始めて、やがて20名規模になり、運営希望者が激増し、なぜこんなにウケるのかわからないまま、国内は浜松など全国へ広がり、なぜかオランダから発火点になり海外にも広がり、聞いたことのない海外の街まで、現在136ロケーション。ほぼ日で、世界のどこかでPecha Kucha しているそうです。驚きました。

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 Astridさんが事例に挙げていた「日本の霊柩車の歴史」「鳩への餌付けの実際」など超レアモノだけでなく、ご自身の「フラワーポッド収集趣味」、Markさんの母の「フラワーアレンジメント」、お二人の娘(5歳くらいのとき)は「描いた絵、作った工作」を。それを何百名、いえ、時には2,000名(!)規模の会場でPecha Kuchaするんです。Pecha Kucha Nightをオランダの美術館で開催したときの行列写真は凄まじかった。

 お二人のインタビュー(同上)を読んでいて、こんなくだりがありました。

MD(マーク・ダイサム):彼(先生のガウン氏)は建築家は話し過ぎだと言っていました。「Be quiet !」「Shut up !」「学生はドローイングのマスターだけでいい」と。
AK(アストリッド・クレイン):完成した建物はそこでひとりぼっちで立っているんですが、建築士が隣に立って、通っている人に「実は私はこれをやりたかった」と説明できませんよね(笑い)。

 ようするに建築家はしゃべりすぎ(笑)だから、6分40秒フォーマットができた。

【建築設計者は建築だけじゃだめ】
 このイベントの導火線は、AstridさんとMarkさんがそれ以前にやっていた『Delux』と『Super Delux』のイベント。音楽や絵画の分野だけでなく、さまざまな分野のアーチストを読んで、クロスオーバーなイベントをやっていた。それが赤字になったので、こりゃまずいぞ!と。それでこのフォーマットになった。

 「建築だけの世界に入ると、刺激もなくてとてもさびしい感じがしました。だから、いろんな分野の人と付き合って、インスピレーションが欲しい

 “異業種・異分野”と付き合うべきだ、と誰もがいいますが、わたしも含めてまだまだ狭い人ばかり。心の底では自分を壊したくない人ばかりですよ。いくつになっても自分を壊せるか、壊して広げられるか。それが“瑞々しく生々しく”のキモですよね。

【hmm…なアドバイス】
 クライン・ダイサム・アーキテクツでは、ロンドン五輪(2012年)の選手村のコンセプトデザインを請け負っているそうです。そのアイデアはどこまで進んでいますか?というセミナー聴講者の質問には;

 「まだミスト(霧)な状態よ」と笑って答えていました。

 最初は「これだよ!」の思いつきがあって、だんだんクリスタルなアイデアになっていく。そのプロセス、Astridさんは「自分のデータバンクから引き出す」と表現していた。

 見たこと聞いたこと読んだこと感じたこと。ひとりぼっちのアイデアぢゃなくて、いろんな触発があってデータバンクが増えて、引き出しひとつひとつが埋まっていく。このセミナーもひとつのデータバンクになりました。ありがとう、Astridさん。

 8  『PKN Book』 pechakutya本。

 わたしはCherryさんに「妄想を聴いてくれない?これどお思う?」とやります。Tomoyoさんにも「これでおもしろいかしら?」とやって、がんばって“SAKURAの春”の続編(修正含む)を書こうと思っています。一人(以上?)の読者を発見したからです。今日は以上です。

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2008年9月 6日 (土)

驚き4連発:指、目、舌、もひとつ舌。

 今日はビジネスメディア誠の来週の原稿を書いて、明日の取材の下準備をして、そのあといろいろなデザイナーのサイトを観ていた。観すぎたあげく、衝撃をウケすぎてブログを書くのをあやうく忘れそうになった。

デザインは驚きに満ちている。わたしの驚きを共有してほしい。まずは指から。

【hmm…なアドバイス202.驚き4連発:指、目、舌、もひとつ舌。】
 “the 'growing jewelry' collection”(育てるジュエリー・コレクション)と名付けられた“苔むす指輪”。

Gr3 Gr2

combining both jewelry and gardening, the collection is a
series of hand rings that contains real icelandic moss. wearers
need to take care of their jewelry by frequently watering
and trimming it.
引用元 designboom
ホンモノのアイスランドの苔(コケ)を植え込んだジュエリーとガーデニング
の要素を合わせ持つコレクション。指輪をする人は、定期的に水をやり切り
そろえないとダメなのです

Webgrowing02 Gr1

 デザインはHafsteinn Juliussonさんで、もちろんガーデナーじゃなくてプロダクト・デザイナー。エコトレンドというかホンモノ志向というか、植物が嫌いな人はいないというか。生育状態からみても、いつも世界でひとつしかないジュエリーという存在なのがいい。

Gr4 Gr5

 植物を指輪モチーフにしたデザイナー、これまでもいたけれど、水のポンプもデザインし、展示台も砂にしたところが凄い。“世界の苔”シリーズなんてのもできそうだ。

【Eye Jewelry は痛そう】
 2つ目は“目”。これ、アリですか?

Klarenbeekcontactjewelry04 Ericklarenbeekeyejewelleryproject

Aptly titled "The Eye Jewellery Project," artist Eric
Klarenbeek threaded some medical wire through some crystals
and attached it to a contact lens.
引用元 DVICE
ありがちなタイトル“アイ・ジュエリー・プロジェクト”はアーチストの
Eric Klarenbeek さんがコンタクトレンズにクリスタルの装飾糸を通した

Klarenbeekcontactjewelry05 痛いのが見たい人は拡大してください。

 誰かが訊ねた。「その涙のような、クリスタルを引っ張ったらどうなるの?」
 アーチストは答えた。「レンズが落ちるだけさ」

 同僚のReinaさん、ピアスを耳から引きちぎってバンソコしてたよ。痛そう!だからこれも正直言ってはめたくないぜ(わたしはコンタクト歴20数年)。

【Eye Candy、これ買いたい!】
 3つ目は凄いぜ。これ買いたい。舌でキャンディをなめると、リラックス・イメージが脳に伝わってくるのだとか。
 Eye_candy

Eye Candy uses a Sensory Substitution Technology to naturally
send vibrant, emotive images to your mind. Through the use of
resonators located on the candy, information is transmitted
from the tongue to the brain allowing for the mind to see the
images contained in Eye Candy
. 引用元 yankodesign
感覚代行技術(視聴覚障害者に、別の器官で伝えるような機構)を用いて、
アイ・キャンディは振動と感情画像をあなたに伝えます。キャンディに内蔵
される共鳴装置を介して、舌から脳へ情報を伝達し、アイ・キャンディに
含まれるイメージを脳が感じ取るのである

Eye_candy2 Eye_candy4

 驚愕したあまり、翻訳が堅苦しくなったことをお詫びしたい。しかもアイ・キャンディには6 つの“心の味”がある。「Relax(落ち着けよ)」「Socialize(社交的に)「 Assert(一緒だよ)」「Meditate(安静に)」「Confront(立ち向かえ)」「Focus(集中せよ)」。

 これ買いたい!と思ったら、そう思う人が行列していて注文がオーバーフローしています。

【hmm…かAha!か】
 驚きませんでした?最後にM.ジャガーの“舌デザイン”にオークションで9万2,500ドルにもびっくり。1,000万円じゃ安いかな?と思ったのです。
 Stone3  
 'sticky fingers'のオリジナル・ジャケット仕様、持っています。

 今日は以上です。

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2008年9月 5日 (金)

物理学とラップとエクセルとアート

 昨夜、六本木である建築家のセミナーを聴講していた。彼女のすごさは、建築の仕事とオモシロ・イベントをずっとやり続けてしまうところ。イベントが仕事の発想をうながすから、きっと表裏一体なのでしょう。ウケて世界中に広まっちゃったのは凄すぎます。それは明日か明後日書こうと思う。

 わたしも“うふふ”と“マジメ”は表裏一体。まじめなことばかりではツラくなる。うふふなことに飢えてしまふ。最近はこのブログに検閲も入るようで、うふふなことを書きすぎるとヤバい。ブログもエラくなるとまずいから、低脳でいこふ!

【hmm…なアドバイス201.物理学とラップとエクセルとアート】
 海外ネタならヤバくない。圧倒的にうふふな動画で、かなりウケました。“素粒子物理学ラップ”って、アリですか?

Cern8 君(たち)は間違っている。

欧州原子核研究機構 (CERN) というとてもマジな研究所で、粒子加速器を導入したのを記念して、サイエンスライターのKatherine McAlpineさんが、物理実験施設 LHC (Large Hadron Collider/大型ハドロン衝突型加速器)を紹介する。コむつかしい設備をラップのリズムで説明する“公式広報ビデオ”だ。原子核と聞くだけで耳をふさぐ軟脳の人(わたしです)もニンマリしてしまう。ラップのリズムで読んでください。

 素粒子♪
 加速器♪
 衝突加速器♪
 科学者、ライター♪
 みんなで
 紹介しちゃおふ♪

 動画を観ましょう。4分49秒。

【軟脳度者にはぴったり】
 「物理学者、実はラッパー」という意外性がいいなあ。研究所の人って踊るんだ。マジメに原子核とか素粒子とか陽子の加速衝突と、説明されてもわからない脳度なわたしにも、なんとな〜くわかった気にさせてくれる。いくら投資して、目的がナニで、計画はこれこれで・・・と言われてもさ。

Cern0 Cern2 Cern3

Cern5 Cern6_2 Cern7

 アメリカじゃなくて欧州の機関ってのもいい。ラップビデオ制作にGOを出す研究所のおエラ方にも感服。ふざけて笑うからこそ脳は活性化される。研究も促進される。検閲管理とはまるで違うね。

【エクセル・アートの意外性アリ】
 このラップ原子力を観て思い出したのが“エクセル・アート”。ちょっと前の発明というかお遊びというか、アートです。でも本まで出ました。要するにエクセルの画面に文様をつけて、アーティスティックにしてしまった。

X1 これエクセール。

 デジタルアーチストのdanielle aubertさんがエクセルで制作。四角四面のエクセルとアートという衝突がおもしろい。静止画ではオモシロさが伝わりにくいので動画を観よう。

うふふですよね。

 

X3 X5

 

【hmm…なアドバイス】
 表現媒体としてエクセルよりパワポが断然好きです。それはパワポが絵を描くキャンバスに近いから。エクセルは最初から四角が決まっているのがちょっと。でもそのエクセルをここまでアートにできちゃうなら考え直しました。

 発想には、マジメとうふふがからみあわなければダメで。発想力とは“マジメとうふふが“らせん状にもつれあうDNA”のようなものだから。

 こんな日に限って検閲されてないかもしれないなあ。残念だ。PVが増えてうれしいのでお願いします(笑)。マジメぢゃ疲れるので、検閲でもふざけたコメントくらい入れましょう!今日は以上です。

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2008年9月 4日 (木)

座って触って気持ちいい理由ー「椅子塾展300Chairs」

 今日はビジネスメディア誠に連載する“うふふ”マーケティングのリードです。

座って触って気持ちいい理由——「椅子塾展300Chairs 
コスト優先の大量生産で生み出された椅子には、消費者にとって大切な
“心地良さ”が欠けていることがある。そんな風潮に反発して、人間の
五体が本当に心地良いと思えるような椅子を作ろうとする職人たちが
いるのだ。 続きはこちらへ

 「自分がデザインした椅子を作るというぜいたく」、椅子塾展のキャッチコピーに惹かれた。椅子とは極めてパーソナルなものじゃないですか。自分仕様の椅子づくり。自分がカタチを考えて、それを自分の手でカタチにしていく。なんて素晴らしいんだろうと思いました。

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   ポスター。          わたしが出席したセミナー当日の様子。

 新宿のOZONで開かれた椅子塾展の「300 Chairs」セミナーで椅子を感じたのが今回の執筆のテーマです。個性的な椅子があれだけ勢ぞろいする展示会は珍しい。お尻と背中のぜいたくな一日でした。

【椅子デザイナーになるなら、ダイニングチェアしかない】
 宮崎椅子製作所は先代の時代から鏡台の椅子づくりをしていた。大手メーカーの下請けの鏡台メーカー。鏡台は分業制で、鏡はこちら、台はあそこ、椅子はこっちで組み合わせて制作して出荷していた。しかしクローゼットが普及して、鏡台が売れなくなった。それが契機になって椅子に生き残りをかけた。

 大量生産の椅子を作っても中国など工賃の安い海外に負けてしまう。第一、大量品を制作するのはおもしろくない、自社の商品を気持ちよく作りたいと宮崎社長は考えた。村澤一晃さん、小泉誠さんという気鋭のデザイナーさんとの出会いが飛躍のきっかけ。

 もうひとつ見逃せないのが、同社はダイニングチェアを制作のメインに据えたこと。これには理由がある。セミナーの中で椅子塾の井上昇さんが断定的に語っていた。

 「椅子デザイナーになるなら、ダイニングチェアしかない」 

 椅子作りといえば、社長の椅子とかロッキングチェアとか、個性的な椅子を想像しがちだが、買われるのはダイニングチェアであり、何よりも4脚とか6脚まとめて売れますよね。日々長い時間座る椅子として、さりげない個性と良さが求められる。地味に見えて奥がとても深いのがダイニングチェア。

 Otoshimonoten2  宮崎椅子製作所のメン・ウイメン 

 塾が一年もかかると知ってちょっと尻込みしたけれど、椅子づくり、とても惹かれた。宮崎椅子の魅力に惚れて、全国から若い人が押し寄せているのもわかる。それも女性が多いというのも細やかさや奥の深さがあるから。粉まみれの過酷な職場でもやりたい気持ち、理解できます。

【椅子づくりの3つの観点】
 セミナーの中で村澤さんが語っていた“椅子デザインの3つの視点”。

一、空間との関係。
二、プロダクトとしての椅子。
三、目をつむって座り、からだが触れる道具

 空間との関係とは、テーブルやインテリア、床材などとの関係。椅子は道具ですから環境と調和が取れていないとならない。

 またプロダクトの椅子とは、素材や加工、コストなどが要素ですが、きっと眼目は“木肌”でしょう。木材は木肌が美しいからこそ好まれる。樹脂は古びると汚いが、木材は古びてこそ美しくなる素材。逆にいえばそういう古びたプロダクトを好む人が買ってくれればいい。使い続けて、自分の色になるのが好きな人に受け入れられればいい。そんなことも語られていた。

 みっつ目の“触れる道具”という切り口で今回のエッセイを書きました。

 人は椅子に座るだけではない。あぐらをかく、足を組む、足を伸ばす、寝こむ、伸びをする。だから椅子のデザインのとき、後ろ姿に気をつけているそうです。それをなぜかな?と考えると、それは椅子のデザインとは椅子が主役ではなく、椅子に座る人が主役だからでしょう。気持ちよく座る人が主役の商品なのです。

【椅子あれこれ】
 椅子は実にさまざまな顔を持つ。街で見かけた椅子を4つほど。外にある椅子は濡れるし、積み重ねられることもあります。

 Pict0518 Pict0519 

 座ることを拒否する椅子もあれば、多くの人が、椅子じゃないのに座る椅子もあります。

 Pict0523 Pict0520   

 某オフィスにある椅子は、社長室長の黒っちさんがご自宅から会社に持ちこんだモノ。椅子の話をしているときに何気なく手をつっこんだら、彼の娘のヘアバンドが隙間から出てきた(笑)。椅子はたいせつなモノの“隠し場所”にもなるわけです。
 
 Pict0525 Cherryさんの手。

 クッションとクッションの間に、手を突っ込んだときの感触、自分の昔に触れるようです。椅子にはさまざまな触感があり、触りかたがある。今日は以上です。

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2008年9月 3日 (水)

ベンチとは、個にもなるし、板渡しになる。

 

ベンチというカタチ、かなりエコなのである。なぜなら元々の素材が木であるとして、まっすぐ長く、なるべく原型に使いカタチで加工するからだ。さらに人と人との接触というテーマから考えてみると、ひとつの椅子に複数の人が座るわけです。これは“個脚”にはできない。

 国際的なデザイナーで、“猿の腰掛け”など傑作椅子を手がけた喜多俊之さんが、丸太のベンチを作った。それを見て、あらためて“ベンチ”とは興味深い椅子だと感じた。

【hmm…なアドバイス200.ベンチとは個にもなるし、板渡しになる。】
「600年もの間、職人から職人へと伝承された技術のもと、大切に育まれた
木材の美しさをもっと多くの人に知ってもらいたい。これらの木材が “自然の
シンボル”として生まれ変わることにより、次なる世代に新たな可能性を見出す
ことができれば…」と喜多氏は語る。 
引用元 エキサイト

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 “磨き丸太”と言われる貴重な北山杉を素材にして、喜多さんが制作したのはベンチ。それもタイプが3つ、S(65cm幅)、M(95cm幅)、L(180cm幅)。ひとり、ひとり半、三人用という感じだろうか。白っぽく見えるのはそもそも木質と、“オスモクリアー”だけを塗っている。オスモクリアーとは、木のぬくもりをできるだけ損なわないように、汚れを寄せ付けない塗料。木肌をそこなわず、美しさを長持ちさせる。

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 喜多デザイン。                  北山杉サンプル。

 北山杉とは、茶室や数奇屋づくりに使われてきた京都産地の杉である。ひとことで言えば、鑑賞して美しい材木である。タルキ、磨丸太、面皮丸太などの種類があるけれど、喜多作の丸太ベンチは天然モノであろう。植林から伐採の40〜60年のサイクルを保つために、切り出して使ってもらう家具として何がいいか?という思考ゆえの商品化。

【喜多さんの想い】
 本人の言を聞いてこの稿を書いているわけでないので、デザインのコンセプト経緯がわからない(一度喜多さんのご講演を聴いたことがあり、感銘しました)。だが樹齢数十年の木を切り刻むことはもったいない。使用方法によっては“冒涜”である。関西出身の喜多さん、京都の山にも愛着があるから、こんな素で粋なデザインになったのだろう。

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 このベンチ、どんなところに置くのか、ベンチに座って何を見るのか、何を語るのか興味が湧いた。次の深澤直人さん作の“丸太”は、リビングに置いて、くつろいだり、くぐって遊んだりするというヤワらかいコンセプトだった。

Chn11_rpt634_log02_w5001 これは深澤作の丸太チェア。

【ベンチ・コミュニケーション】
 話はそれるけれど、“ベンチを温める”といえば野球用語では補欠。座る本人の気持ち「お尻をアッタめていないで、グラウンドにでたい!」と焦ったり、「レギュラーとしてやれるのだろうか?」と不安なのが普通だ。監督やコーチだって、温めさせておきたくはないし、おけない。でもグラウンドはみんな“大声”なのに、ベンチでは“ウックツした無言と会話”。

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 ロッテマリーンズのベンチ。バレンタイン監督、解任なのですか?

 「自分を鼓舞する」「みんなでヤジを飛ばす」「打てなくてしょんぼり」などの気持ちが、ベンチに混じり合う。そんな個と衆をつなぐのが一枚岩=一本木=ベンチだ。次の『samaya flat』というコンセプトで制作されたベンチのコンセプトがそれを表している。

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 schemata architectsによるコンセプトデザイン。ひとりなのにみんな。みんなでありひとり。ベンチであって人間の本性に近いぜ。実際に製造すると売れないかも知れないが、椅子を通じて人間の本質を突いている。

【hmm…なアドバイス】
 実は、クリエイターがクリエイティビティを発揮できるスペースづくり、わたしの宿題である。プロのクリエイターでなくても、わたしたち一般の社会人にとって、発想力って重要じゃないですか。クリエイティブなワークプレイスのキモは何なのか?

 だから“個のベンチ”という視点にハッとした。個はみんなにつがなる、みんなは個でできている。個にもなり板渡しになるーそれがベンチの効用なのである。相棒同士だってあつれきもあるし(相棒同士だから尚更か?)。今日は以上です。

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2008年9月 2日 (火)

手帳はスケジューラからクリエイティブ・ギアへ

 今日はもうひとつあります!IT media Biz.IDへの短期連載へのリードです!

2009手帳マッピング:手帳はスケジューラからクリエイティブ・ギアへ
9月になって、2009年版の手帳も本格的に店頭に並び始めた。今度の手帳は
どんなトレンドがあるのだろうか。Business Media 誠で「“うふふ”マーケ
ティング」を連載する郷好文さんが、最新の手帳をマッピングする——。

続きはこちら

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 記念に画像切り取り。

 なんと今週からビジネスメディア誠だけでなく、IT media Biz.IDにもでしゃばりました!先々週にアップしたコクヨの文庫本ノートをテーマにしたエッセイをきっかけに、Biz.IDの鷹木さんが「手帳のことを書きませんか?」というご提案。9月は手帳のシーズンですから、やります&書きます!と快諾しました。“発想を重視する手帳の真ん中にあること”をテーマに、5回くらいの連載予定です。手帳の裏表紙ならぬ、裏話しも連載終了後には書けるでしょう。こちらもよろしく!

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ソラトモー同じ空の下での縁のつなぎ目

 このところ天候不順。東京地方、今日は雨は降らなかったなと思ったら、お昼に会ったCherryさん、「さっきポツっポツっときてました」。ボクは感じなかったぜ、帽子をかむっていたせいかな。地面にもホクロはないし。

 国内だけでなく、米国のカテゴリー2のハリケーン話とか、わたしたちは日々“空の会話”をしている。だから世界最大の気象情報会社ウェザーニューズの“空を通じた友達づくり”にぐっときた。

【hmm…なアドバイス199.ソラトモー同じ空の下での縁のつなぎ目】
コミュニティーサイト『ソラトモ』は、「“空”を通じた“友”達」をコンセプト
に名付けられたサービスで、言語が違う国の人同士でも友達感覚で気軽に交流
を図ることができるサービスです。
引用元 プレスリリース

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 『ソラトモ』とは携帯サイトの国際的なコミュニティサービス。韓国の電話最大手のSKテレコムと共同で08年9月1日にサービスインする。メニューは「ソラトモNEWS」「ソラトモREPORT」「ソラトモ エリア情報」の3つで、ニッポンとコリアの天気・観光・グルメなどの話題を共有しようというもの。

 ソラトモNEWSは動画でお天気だけではないニュースをキャスターが伝えるサイト。一方、ソラトモREPORTは、ログインした会員が、たとえば雲の写真を撮って「もう秋だね、紅葉狩りの計画たてなきゃ」と書き添えて投稿。そのコメントがコリアン to/from ジャバニーズに即時翻訳され、コメントへの書き込みも翻訳される。国境を越えた掲示板システム。いっぺんに友達になれそうだ。

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 エリア情報のテーマは観光とグルメ。旅先でコリアンが日本のことをもっと知りたい、ジャパニーズが韓国のことをもっと知りたいと思う。「日本で本格的と言われるチゲ鍋、どんなもの?」と味の違いに体験ツッコミもOK。それぞれ現地の市民の生の声を聞けるし書ける。「韓国の気象庁の“天気予報当たらないゾ!”という非難も、お天気次第ダヨね」とか、「ボク辞めるよ首相、日本の政治空白を回避するためって言ってるけど、この2年ずっと政治空白だったよ」なんてホンネで語れますよね。携帯会員制で月額105円。

【気象予測ニーズの本質は“気象を測る・知る・参加する”】
 ウェザーニューズという会社、わたしはずっと凄い会社だと思ってきた。

 なぜか。それまで気象情報は、水や空気のような“タダ”に近い公共情報だった。だがウェザーニューズは有料だ。気象庁の予測精度は低いし当たらないけれど、税金でまかなわれているお上とどうやって戦うのか?わざわざ民間の有料サービスがなぜ使われるのか。そこを破ってきた。

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 現実には正確な気象予測のニーズはものすごく高かった。スポーツやイベント会社はもちろん、建築や土木会社は、現場のピンポイント予測を知りたい。農林漁業従事者は、自然やお天気と向き合うのが仕事の何割かだ。収益や生活の糧のみならず安全にも関わる。ものすごくニーズが高いのに、“当たるも外れるも責任無し”のお役所仕事にニッチな商機があった。慧眼である。

サポーターとともに「気象を測る・知る・参加する」をモットーに日々
サービス・サポートに臨んでおります。
引用元 同社HP 

080825_1  地震パーソナル観測器。

 気象予測とは空の上からだけの気象衛星情報だけではわからない、できるだけ細かい地域の情報を得ることが必要だと同社は考える。だから一般市民からの気象情報を得る仕組みを仕掛けてきた。最近だと全国1,000人が参加する「Yureプロジェクト(ユレプロジェクト)」もその一つ。家庭においた地震計測機器のデータを瞬時に吸い上げ、“減災”のためにデータを分析する。

【みんな、空でつながっている、とはいえ。】
 ソラトモで一番ぐっときたのは、みんな空でつながっている”というコンセプト。誰も彼も国籍を越え男女を越えて、恋人も元恋人もなく、敵も味方もなく、(たぶん)派閥も派閥外も挙党一致で、地球の“空が縁のつなぎ目”になる。

 だがフト、地面を見て“縁が切れたか?”と思うときもある。今夜のわたし。自転車にゴムでぐいっと取り付けるLEDライトが、なんと自宅に駐輪場に着いたとき外れてなかったのだ!。落としたぞ!それはCherryさんからプレゼントされた品だった。

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  新品はこれ。写真はこちらから拝借しました。

【hmm…な発見】
 ヤバい!と思い、キビスを返し、夜道をにらみつつトンボ返しで。汗かいて自転車をこいだ。だが夜空で夜道、月も星も隠れて真っ暗で、見つからない。カタチあるもの失くなるさと、つぶやきながら夜空を恨めしく眺めたさ。とそのとき!自宅にほど近い路上で、チカチカしているヤツを見つけた。やったぁ!と縁は切れていないと思った。

080902_192601_2 拾い上げました。よかった。

 空と地はつながっている。特に教訓ではないのだけど、ほっとしたので。今日は以上です。

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2008年9月 1日 (月)

air BE-PALの休刊に考えたこと

 休まないことのたいへんさ、2年以上休まないブロガーのわたしにも、よ〜くわかります。雑誌『BE-PAL』のウエブマガジン、『air BE-PAL』は1943回も連続していた。雨の日も風の日も、盆暮れも夏休みも、浦和レッズが優勝した日も優勝を逃した日も、刊行されていた。これは凄いことだ。

7   air BE-PALのロゴ。

 1943回÷365日=5.32年。新ウエブマガジンとして再出発のため、08年8月31日、休刊した。合掌(誰も死んだわけじゃないけど)。

【hmm…なアドバイス198.air BE-PALの休刊に考えたこと】
 わたしは愛読者のひとりでした。とりわけライター佐藤恵菜さんの取り上げるグッズには、心を奪われ、4〜5回もブログで取り上げてきた。

 “ゲル入りの自転車クッション”は買いそこねた。“戦利品バッグ”もよかった。“tea tube”に“爪切り付きアーミーナイフ”。佐藤さんの目利き力には平伏しております。昨日取り上げた“ぐるぐる回すLEDライト”も佐藤さん経由なのです!これはBE-PALで買ったのですが、あとでAmazonの方が安く売っていたのを知ってショックだったけれど。

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 LEDライト、オーダーメイド新聞バッグ。いずれも佐藤さん。いつかお会いしたい。

 「八重山産ジャージー牛のアイスクリーム」「オーダーメイド新聞バッグ」など国内の記事も、「フランス版フリマ“ヴィッドグルニエ”」「ボルドーで自転車のんべんだらり旅行」など海外の記事もよかった。

【リーディングからブラウズへの流れ】
インターネットの世界には、無責任で粗悪な情報も溢れかえっています。
受け手に厳しい選択眼が求められる一方で、発信側にはより強い自覚と責任、
技量が必要になっているのではないかと思います。そういう意味で、雑誌の
編集部がインターネット・メディアに関わっていくことは、とても重要なことだ
と信じています。

引用元 air BE-PALの“1943号目のごあいさつ” より

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 まさにその通りだと思う。ネットの発達で“リーディング(読書)からブラウズ(拾い読み)へ”、活字消費者を決定的に変化させた。わたし自身もそうだが、じっくり読むより、“これ読んだことがある” “知っている”という基準で読み飛ばすことが多い。“受けとめて考える”より“知ればいい”という読者が増えた。ネットによって“巨大な井戸端会議”ができた。

 そうした文化論もさることながら、気になるのは雑誌からネットへの比重変化”の内側である。コスト構成の変化である。

【雑誌の休刊のウラにあること】
 雑誌の休刊もそれをウラづける。講談社『現代』は年内休刊。『主婦の友』(主婦の友社 08年5月)、『KING』(講談社 同9月)、『論座』(朝日新聞社 9月)、『PLAYBOY日本版』(集英社 11月)。広告の比重が、紙の雑誌媒体からネットに移るのが主因と言われる。

 しかし広告という収入の変化だけでなく、コスト変化こそ注目すべき。雑誌媒体における企画・制作・営業・広告コストと、ネットメディアにおけるそれらとは割合が違う。

 端的にいえば、雑誌メディアは企画、制作、営業それぞれに担当が存在している。カメラマンもカメラ助手もいる。印刷所もあれば、物流会社もあり、販売店もある。

ウエブサイトではどうか。わたしも関わりがある某サイトの内側を想像すると、編集+制作は一緒だし、カメラはライターか編集者が撮影し、営業はウエブサイトがしている。印刷物はなく物流費はゼロだ。コスト構成がまるで違うのだ。この流れに紙媒体は舵をきれないからだ。

【旧メディアでも新メディアでも変わらないのは・・・】
 余談だが作日取り上げたデイビット・バーンが“音楽ビジネスのコスト”を暴いている。CDの売上配分の今昔だが、アーチストは今も昔もビンボーだと言いたい。アルバムCD(小売価格$15.99)の既存チャネルのコスト構成は次の通り。引用元はb3annex

ミュージシャン組合 1%  $0.16
パッケージ・製造 5%  $0.80
出版印税 5%  $0.80
小売利益分 5%  $0.80
流通コスト 6%  $0.96
アーティストロイヤリティ 10% $1.60
レコード会社利益分 11% $1.76
マーケティング・プロモーション費 15% $2.40
レコード会社経費 18%  $2.88
小売経費 24%  $3.84
計             100% $15.99     (データはWired誌による)

 レコード会社は利益+マーケティング+経費=44%、小売は経費+流通コスト+利益=35%、合わせて79%。ところがダウンロード販売でも、アーチストの取り分が上がらないというのが、バーン氏の主張だ。

アーティスト 14% $1.40
iTunes    30% $3.00
レコード会社  56% $5.59

計      100% $9.99

 アーチストだけでなく、ライターも似たようなものです。愛の手と仕事を!

【hmm…なアドバイス】
 air BE-PALがあらがいきれなかったことは、他のあらゆる雑誌メディアが直面していること。制作側のひとりひとりの役割に変化が求められている。だが急には職能を変えられないジレンマ。air BE-PAL、『BE-PAL』の雑誌媒体と平行でよくやってきた。

 ウエブサイト・ポータル、書き手から読み手にまっすぐにつながる“ダイレクト・メディア”という魅力は尽きない。air BE-PALを初め、毎日更新している裏側のご苦労、ちょっと忍ぼうではないか。今日は以上です。

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