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2008年9月15日 (月)

花の輪郭:ジュエリーデザイナー zoë newsome

 昨日(08年9月14日)取り上げた“芍薬のノートPC”、(ミドルな)男のわたしが欲しい!なんて書いたが「あなたこっち系?」と指でも立てられても困る。でも花柄でも紅色でも好きなものは好きだ。趣味まで社会通念にしばられてたまるか。

 花柄PCから一歩前進して花のジュエリーはどうか。中年男性が嫌味なくつけられるジュエリーは多くない。せいぜい時計に石ブレスレット、ファイテンのネックレス。携帯にスワロフスキーだって「!」と言われる。ムリだなあ。ならば女もすなる花のジュエリー、オトコなりに“語りたい”。それが今日のテーマ。

【hmm…なアドバイス210.花の輪郭:ジュエリーデザイナー zoë newsome】
 この立体と表現力を見てください。わたしはひと目惚れだった。

Zn1
 ‘twig collar’, 2007 (oxidised copper, gold leaf and found twigs)

zoë newsome is a jewellery designer who produces her work
by taking inspiration from nature.newsome interprets roses,
twigs, anemones and lilies in her work, in both abstract
and more realistic terms. she blends traditional jewellery
materials together with found objects to make her pieces as
delicate as their natural inspiration.
引用元 designboom

ジュエリーデザイナーzoë newsomeさんのデザイン・インスピレーションは、自然界から。その作品は、バラや小枝、アネモネや百合のモチーフを“心象”と“生花”のふたつの面から語りかけてきます。インスピレーションをナチュラルにうけとめ、伝統的な宝石素材(酸化銅や銀やキャストブロンズ=青銅鋳造)を誰もが見たことのあるかたちに表現します」(ちと堅いがしっかり訳しました)

Zn2  
 ‘cotton brooches’, 2007 (oxidised copper, silk net, gold leaf, found twig)

 花びらの“輪郭”をワイヤーで抽象化して、生の花よりも一層花のイメージを強めたデザイン。アートでもあり日常でもある。

【作品をいくつか】
 lilly hatのデザイン力も見事。あたかも花があるような。ワイヤーが帽子になるような楽しい錯覚を作りだす。触ってみたくなりますよね?

Zn4
 ‘lilly hat’, 2007 (oxidised copper, mesh hat and comb)

 さらにピンク・ローズの素材づかいがすごい。ナチュラルな小枝をつくりつつ、生のバラよりももっと“嫋やか(たおやか)”にナチュラルに強く、しおらしい女らしさを表す。銅なマテリアルも感じさせる“人工と自然の絶妙なバランス”がある。

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 ‘pink rose’, 2007 (copper, cast bronze and steel) 右は“小枝”

 アネモネのネックレスの黒のワイヤー表現、これがもっともズシンときた。だって、そこに花が見えるかのようでしょ?でも“枯れた、死骸の花”にも見える。このデザイン、重くないだろうか?彼女のHPにヒントがあった。

8549306 0220anemone4
 anemones necklaces’, 2007 (oxidised silver and copper)

【生きる、萎れるに辛苦の時代を表現した】
In my current work I am interpreting flowers by drawing them
with wire into beautiful wearable sculptures. By doing this, I am
translating them from the perishable into the permanent. Flowers
inspire me. I find them exquisite and a positive symbol of life
.
今の仕事でわたしは、花をワイヤーで描いて、美しい彫刻作品に再表現
しています。そうすれば萎れる花も永遠になります。花はわたしにインスピ
レーションを与えてくれます。花にはポジティブで精緻なイメージがあります

 だが、彼女は続けてこう書いている。

・・・yet they mean different things to everyone.My flowers
are predominantly black due to the difficult year that I had
whilst I was making them, although they are flowers, and
therefore remain a positive symbol. To wear a flower is to
embrace this
.
花の意味は人によって違うこともあります。わたしの描く花は、たいてい
“黒”です。それは辛くて苦しい時代を味わったなごり。花はそんな時代も
ポジティブな存在でいてくれた。花をまとうことは、そうした想いを胸に
おさめることなのです

 なぜワイヤーで、なぜ黒なのか。なぜ輪郭にこだわるのか?自分のツライ体験がそこにある。たぶん“自分の内面”と“外部の環境”なのではないか。

【なぜ“輪郭”なのか?】
 わたし自身のこと。小さい頃から絵を描くのは好きだった。子供のころ、絵を描く上でふたつ、みんなと違っていた。ひとつは“輪郭を描く”こと。

 下書きだけでなく絵の具でも輪郭を先に描いた。輪郭だけ描いて、時間切れで“内側”が塗られていない絵も多くて(笑)。みんなはざぁ〜っと絵の具を塗れるのに、自分だけが輪郭なしには 塗れない。輪郭がたいせつで執念をこめた。

 数年前、深澤直人氏の『デザインの輪郭』を読んで、子供のわたしがなぜ輪郭にこだわっていたか、理由がわかった。氏は“輪郭には張りがあり、そこに命がある”と喝破した。内部と外部の境目、輪郭に生命が宿るのである。輪郭をデザインすることは、命を吹き込むことなのだ。

  Zoenewsome003

 みんなと違うわたしの絵の描きかたのもうひとつ、いずれ書きます。今日は以上です。

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