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2008年12月26日 (金)

ヱビスビールのチャレンジに乾杯。

 今日は多くの会社で仕事納め。わたしたちの事業、クリエイターズ・ショップ&ギャラリーのutteもそうです。8時半頃までかかって、ざざざっとコンテンツのリニューアルをやっていました。cherryさんとのサイト構築コンビネーション、彼女からのパスを受けて、すっと返せる水準にだんだん達したかな?と想うこのごろです。サイトも充実してきました(自画自賛)。

 オフィスをあとにした秋葉原の街には、真っ赤な顔をした会社員たちがたくさん。utteのコンテンツアップもこめて、今宵は乾杯!をテーマにビールです。

【hmm…なアドバイス281.ヱビスビールのチャレンジに乾杯。】
2009年の「ヱビスブランド」は、特別な日に特別な料理と楽しむ「ちょっと
贅沢なビール」というコンセプトを変更、『ヱビスは、時間をおいしくします』
を新たなキーコンセプトとして展開します。
引用元

Big 小泉さん、カッコいい!

 ヱビスビール(発売元サッポロビール)のプレミアムビール戦略、気合いの入ったマーケティング・ミックスのプレスリリースが気になりました。

【ヱビスビールの戦略のポイント】
 プレスリリースでは、プレミアムビール市場が堅調なのに、ヱビスビールは対前年比1割減に落ちたことを率直に表明しています。好感がもてました。さらに金融危機の中、心の豊かさをもとめる欲求は増加すると主張しています。その前提に立っての戦略方針、まるでIR向けの中計発表みたいにマジです(笑)。

・コミュニケーション戦略:“ヱビス=ちょっと贅沢なビール”のイメージから、「ヱビスは時間をおいしくします」へ。
・キャラクター戦略:オジさんキャラから小泉今日子さん、浅野忠信さんへ転換
・女性ターゲット新製品:『シルクヱビス』の発売(09年3月)
・YEBISU BARの展開:時間をおいしくするコンセプト店舗の展開

00000106_img01 ヱビス“ホワイト”

 『シルク』は、これまでの「旨い」「ぜいたく」のヱビスに、「飲んで(も)美しい」をプラスするのがねらい。サッポロビールのこの情報戦略、“手の内明かし”はビール好きのインフルエンサー・ブロガーをねらった情報開示。つまりクチコミ活用だ。それとは知りつつオトコもオンナも、キョンキョンの笑顔に引っかかってしまう。わたしもです(笑)。

【プレミアムを伸ばしたい台所事情】
 プレミアムビール市場全体は伸びている(折れ線)。ヱビスのライバル、サントリーのしらべだが、フツーのビールも減少、発泡酒も+新ジャンルビールも伸び悩みの中で、プレミアムはどーんと伸びている。

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 全体は伸びてはいるが、若い層の支持(特に女性)はサントリーの『ザ・プレミアム・モルツ』に軍配があがる。2008年に1,300万ケースを目指すとしており、どうやら1,100〜1,200のヱビスを逆転しつつある。だからヱビスのてこ入れをしたい。

【データから見るプレミアムとは】
 その市場データをうらづける消費者データがある。日経BPコンサルティングの調べでは、ヱビスはあいかわらず優位だが、弱みもみえる。

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 ヱビスがプレミアムモルツに負けている項目は「広告」「注目されている」「時代を切り開く」「スタイリッシュ」などである。「旨い!」と喉をゴクリとさせる男の“ビール言葉”と、「おいしぃ!」と微笑む女のビール言葉とが違うことにヱビスが気づかされたともいえる。

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 サンケイリビングがOLを対象にした『プレミアムビール“一番高級感がある”のはどれ!?』の調査によれば、もっと鮮明だ。飲んだことのあるプレミアムビールは圧倒的にモルツ(65%)、ついでキリンのブラウマイスター、同率でプレミアムエビス(41%)。このあたりも影響しているのだろう。中年男性に味で勝ち、その他の層でイメージで負けいるのが分析結果だ。

【そもそもプレミアムって何?】
 そもそもプレミアムという意味も消費者にちゃんと伝わっているとは限らない。原材料への気使いや味が芳醇、製造工程の違い・・・それらは男のビール世界だ。女の世界は違う。たとえば“”を考えてみよう。

 ビールのプレミアム感の色とは“ゴールド”つまり金色。でもそれは“金ぴか”に通じて若い女性にとって必ずしも好イメージではない。クレジットカードでいえば金色は成金ぽいし、黒いカードこそ最上。だがビールでは黒ビールだ。だからこそ『シルクヱビス』では白を選んだのだと思う。

 そしてプレミアム感の味イメージもヱビスターゲットとその他は違う。サントリーの調査『サントリープレミアムビールレポート2008』では、プレミアム感を表す漢字ひとつのアンケート結果は「」次いで「」のふたつがダントツである。

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 「旨」つまり味だけでは市場を開拓しきれない。「贅」がもうひとつのキーワードである。個人的にもビールは最初の一杯目、いや最初のひと口がプレミアムだと思う。ひと口で捨てられるならビールは美味しい。それが最高の贅沢。う〜ん、旨い!以外のビールの要素をパッケージと“過ごす時間感覚”で演出するのが、ヱビスの新戦略のポイントだろう。

【hmm…なアドバイス】
 もひとつホンネでは、安値ビールで利益の共食いから抜け出したい!という業界全体のあえぎ声もあろう。わかりますよ、その気持ち。

19 utte。

 utteも今年の最後の就業日、ビールで乾杯したかったが、仕事に追われました。かわりに充実しだしてきた本日のHPのトップページを掲げさせて、乾杯に替えさせてください。プラス、本日で40万PVを超えました。通算800数十日です。みなさま、ご購読、ありがとうございます。今日は以上です。

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