原点は子ども、そこからの商品開発
半導体大手のエルピーダメモリが公的資金の導入検討という記事がありました。まっすぐ読むと「ますます半導体業界はあぶない」という想いにかられそうですが、実はリストラ計画がまとまり、資本増強+財務基盤強化の枠組みができたからこそ、申請と読むべきです。
実は、半導体から日本の景気がピックアップするというのがわたしの読みです。対して、対応次第では長引くなあと思うのが不動産事業です。顧客が見えない不動産証券化事業の落日は予想できましたが(正直、この業種は大嫌いです)、実需に応えて住宅を作ってきたビルダーへのとばっちりはないよな、と思う。
【hmm…なアドバイス314. 原点は子ども、そこからの商品開発】
そんな中、不動産事業がお客さまにじっくり向き合うヒントは“子ども”だと思う。
クリナップ、親子が安心して入浴できるバスルーム「hairo」を発売
この新商品は当社が小学生未満の子供を持つパパ・ママ1,000人に実施した
「生活感アンケート」と「おふろアンケート」の結果をもとに開発しました。
パパやママの声に耳を傾けたら見えてきた、子育て家族が「ほしい」おふろの
カタチ。親子が安心して入浴でき、笑顔が生まれるバスルームの誕生です。
小さな子どもとは、幼児から小学校低学年まで。親と子のいっしょの入浴を考えて開発したのが、この笑顔が生まれるバスルーム。その特徴は親子、兄弟、ひとりの入浴スタイルに応じて変化させられる“家族と一緒に育つおふろ”。
【クリナップの企画力】
その調査結果を“パパ・ママの声”に集約して開発に反映した。
1)洗い場で子供がすべる、すべりそうで心配・・・63%
→ 『足ピタフロア』(滑りにくいフロア)
2)子供から目が離せない・・・62%
→ 壁向きのカウンターではなく、洗い場で向き合える構造にした『フリーテーブル』。向き合いつつ自分もゴシゴシできる。
3)「収納が少ない」・・・56% 「おもちゃが片付かない」・・・48%
→ フフ、なるほどね。それが『フリーパネル』になってトレーやラックやミラーを自由に増減できる構造となった。
これ以外にも『ストレート浴槽』(滑りにくい浴槽)、『浴室まるごと保温』(子どもを拭く親も冷えない工夫)がある。これを至れり尽くせりとも言えるけれど、それよりも浴室の仕様を“成長させられる”という発想が素晴らしいと思う。子ども室とかリビングでも同じことをしているのに、浴室ではそんな発想がなかった。その気づきを起点にまっすぐな開発がいいなと思いました。
【ミキハウス総研の子育て応援事業】
もうひとつ、ミキハウスが2000年から継続するミキハウス子育て総研による“子育て応援事業”に『育児しやすい戸建て注文住宅を評価・認定するサービス』が加わったという記事を読みました。
従来は集合住宅の評価認定に限定していた、それを戸建てにも拡大した。育児しやすいチェックポイントは住居部分だけでA〜Fの5分野、64項目にもわたる。安心・安全、ママのストレス軽減、子どもの情操教育などの項目です。他にも共用部・管理体制23項目、周辺環境13項目、〆て100項目。詳しくはサイトを。
リビングで子どもを見渡せて、子どもの用具を収納できて、絵も飾れる家。
【hmm…なアドバイス】
子どもという無垢な視点からのお風呂づくり。そして住まいのありかたのチェック。なるほど!と思いました。子どもという“人間の原点”からのチェックがいいな、と思います。
子どもにとって快適ならば、きっとほとんどの人にとって快適であるに違いない。いや快適だけでなく、家に帰って子どもの世話をしつつ、“子どもの頃の自分”を省みる=自分の原点をいつも意識できる。それは今までにない新しい価値があるんじゃないか。不動産業、がんばろう!今日は以上です。
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