« サイバーショット DSC-HX1はSony復活のノロシ | トップページ | SFIDA ―Football For All Peopleにかけた想い »

2009年3月 4日 (水)

トランスフォーマーの力

モノの用途や価値観を変えて、新しいマーケットを創る。正論です。でも、口で言うのはかんたんだが、それがなかなかできないから、あれこれ考える。考え続けて呻吟する。もっと考え続けて闇夜で吠える(わたしの場合です。自分も恐いです_笑)。もっともっと考えて、狂う前に“や〜めた”と放りだす。

そこでフト、アイデアの尻尾がひらりと舞い降りてくる。

 ならいいんですが、それでも来ないときもある。スペインの工業デザイナーのMatias Contiさんのコンセプトに、アイデア詰まりの解消のヒントがある。

【hmm…なアドバイス334. トランスフォーマーの力】
...was designed to provide the rider with a number of options, pertaining
to driving stance and style. Drivers can choose different driving positions
on this three-wheeled concept. 
引用元

171199_xhedb74v2oztsfynkvflhwr3x

 トランスフォーマー・スピンビークルはいろいろなライディング姿勢を選べるオプションがあります。ドライバーはこの三輪コンセプトビークルでいろいろなポジションを選べます。(誠実訳)

 この一人乗りビークルは電動モーターで駆動させるのだが、その姿勢ポジションが4通りにも変化させられるという。まさに“トランスフォーマー”ですよね

171199_lvfjargym44tukj1xkjwjjbo_
 これは前輪2輪の落ち着いたポジション。視界高く、ゆったりと買い物でも行こうかな、というようなものですね。

171199_x467x09nejkrbrfosxrgiv97q
 これは前輪2輪ですが、後輪を後ろに下げて、座位置を低めした“ちょびっとスポーツポジション”と言えますか。

171199_u0lygiclkl2p0yk_evgprhzgy
 これはイタリアンバイクのように“身体を寝かしたライディングポジション”。腹筋や背筋も鍛えられそう。

171199_sqeszzu2e7blpthiohc0vgpbv
 もっと低めのポジションで、こうなると大学対抗のソーラーカーレースのような、“超低いポジション”で運転。これが楽しそう。

【人間がモノに合わせるのが楽しい】
 ひとつのバイク?三輪セグウェイ?をいろいろトランスフォームできるのが楽しい。おじいちゃんから子どもまで乗れるし、いろんな姿勢を取れること自体に楽しさがある。

 トランスフォーマーの発想、普通の商品開発とは180度違う。たとえば椅子を制作しようとすると“人間工学”を考える。バッグにせよランドセルにせよ、持ち運ぶものは持ち手や担ぎ手の身体におもねる。住宅は人間さまの居住に合わせて作られるが、最近の工業住宅は生産ラインに合わせて作られている。だが根本思想は、人間サマに合わせようとしているはずだ。

 ところがこのトランスフォーマーは、製品の方が自己変形して「ポーズや身体を合わせて」というメッセージを出す。いや使用する人間が、モノに自分を合わせるのが楽しいと感じる。そこをデザインしたのがこの三輪ビークル。“真逆の発想”である。

【“7upコンセプトビークル】
 Matias Contiさんのデザイン思想は、次の“7upコンセプトビークル”にも表現されている。

171199_dm9bxgafljxozlf5sedxari6o

 これは7up(清涼飲料)を振る舞うイベントスペース作りをビークルでデザインしたもの。蛇腹に伸びる円形の空間づくり、へぇ〜っと思いましたが、構造上はムダ無く、強度も保てるようなデザインに見えます。

171199_m8vjtbkkyngsv72qljsjswugl  171199_8izyq8if4jqbis0aip2efy7yx

 たったひとつのビークルで“空間を変形させる力”をだす。これは凄い発想力。デザインの世界ではそれを“インスタレーション”といいます。普通の企画や開発思考では、その空間の形状や構造、雰囲気や色調などを読み取って、その力を引き出そうとします。それとは真逆のアプローチで、インスタレーションとは、ひとつ(かそれ以上)のオブジェを空間に配して、その空間のムードや空気をガラリと変え、あるいは存在理由さえひっくり返してしまう。

【hmm…なアドバイス】
 人の身体に合わせるのではなく、人に身体を合わせてもらう。それの方が楽しいという価値観を与える。空間の特性に合わせるのではなく、空間をコンセプトやデザインに合わせてもらう。それによって空間価値がガラリと変わる。

 発想に詰まったとき、どうやら“人や空間にすり寄りすぎて”いるかもしれない。いったん無視して“変形できるもの”として考えてみよう。ひとつの突破口になるかも。今日は以上です。

|

« サイバーショット DSC-HX1はSony復活のノロシ | トップページ | SFIDA ―Football For All Peopleにかけた想い »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158074/28474287

この記事へのトラックバック一覧です: トランスフォーマーの力:

» セグウェイ作ってみた [ニコつべブログ]
なんとういうペーパードライバー 【ニコニコ動画】セグウェイ作ってみた [続きを読む]

受信: 2009年3月 6日 (金) 15時22分

« サイバーショット DSC-HX1はSony復活のノロシ | トップページ | SFIDA ―Football For All Peopleにかけた想い »