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2009年3月26日 (木)

“無垢の木”の住宅の魅力を伝えるために

 今日はビジネスメディア誠での連載、“うふふ”マーケティングへのリードです。

“無垢の木”の住宅の魅力を伝えるために――木童 木原巌社長
木材と接着剤から作られている合板などの木材製品に対して、木を切ったり
削ったりしただけの木材「無垢の木」。その魅力を伝え、ユーザーと建築家や
工務店との間を取り持っているのが木童の木原巌氏だ。
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 「無垢の木ね。木は良いけどね…

 住宅はもちろん家具となると、決め台詞のようなマクラコトバを口にする現代日本人は多い。10人中5人、いや7、8人までがそうなのではないだろうか。

 理由というか言い訳は、幾つもある。第一にコスト。第二に割れやキズがつくこと。第三に耐震性や耐候性、気密性。幾つものワケが積み重なって、日本人の生活から無垢だけでなく集成材でさえ減ってゆき、木だか樹脂だか見分けがつかない“ボード”ばかりになってしまった。そうそう、金属への木目プリントというのもありますよね。あれかな〜りリアルですが、触るとお里が知れます。

【200年住宅のナンセンス】
 木童の木原社長との話しで“200年住宅”があった。“質確保”という旗印で、土台や構造材を200年持たせよう、設備や内外装はリフォームできるようにしよう、という推進ビジョンだ。誠での原稿では穏便に書いたけれど、社長もわたしも「200年住宅っておかしくない?」で一致した。

 そんな土台を造るコストだけでバカ高いし、そもそも時代変化で生活様式をガラリと変える日本人、200年持たせる意義がどれだけあるのか疑問。これまで20〜30年しかもたない住宅を作ってきた業界が、それに一枚かんでいるとすれば、なお疑問がつのる。

 それより半世紀くらいでスクラップ・ビルドしてくれるほうが、山(林業)にも企業(ハウスビルダー)にも工務店にも施主にも、しっくりくる。50〜60年でしっかり建て替えるサイクルを作れば、山と都会のエコにも環境改善にも役立つ。杉をちゃんと伐採してくれれば花粉症は減るだろうしね。

【需要と供給の両方を創造する】
 木原社長の話しを聴いていて思ったことがある。彼は需要も創り、供給も創ってきた。だから凄い苦労だったはずなのだ。

 起業や新事業は、実は大きく2つに分類できる。A)需要が見えていて、供給を創りこむもの; B)供給はあるが、需要を創造するもの; C)需要も供給も両方創る必要があるもの。ビジネスメディア誠の最近のエッセイから説明します。

・フットサルを起点にしたSFIDA(今、有楽町丸井で時限店舗展開中)は、蹴球という顕在化した需要に対して、デザインボールという供給で差別化した。Aに近いかな。

・マスキングテープという建築業や塗装業の工業用品需要から、『mt』というブランド化・製品化を経て、デザイン用途を開発したBに近いと思う。実は今日(3月26日)あるビッグサイトの展示会で、カモ井加工紙のお二人(谷口さん、高塚さん)に偶然お会いしました。

 わたしがある写真系の会社のブースのワークショップに参加して(婦女子に混じり_笑)、一心不乱に工作していたら、谷口さんを見かけてヤアヤアと。いつぞや、ありがとうございました。

・そして木童はCタイプ。供給=木を知らない大工、工務店、建築事務所を開拓する一方で、需要=無垢の木が好きだけど、コストや手入れや品質でハードルを感じる消費者に伝道者でなけれならなかった。供給も整備し需要も創ってきた。これは凄いことだ。 

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 誠の読者には、ぜひこの点を事例として学んでほしい。需要がアラワだと、相当な差別化をしないかぎり売上は上がらない。その分野が供給次第だとしても、堅いアタマで考えても何も生み出せない。そして需要も供給も自前ではリスクがでかいし、たいへんだけれども、起業の本質はそこにあるということを。

【木が好きです】
 最後に、わたしが日曜大工が好きだったことを少しお伝え。10代から20代、けっこう日曜大工をやりました。無垢材は滅多に手が出ませんでしたが、サブロクの集成材を購入しては、さまざまな“棚箱”を造りました。しまいは悪いしデザイン性は低いですが、手と木の対話言語の初級は感じたつもりです。それってすごく楽しいのです。

 チカラは要るけれど、地道に切れば木はいろいろなカタチとサイズになる。色を塗ると感嘆したり裏切られたりする。木はいつも手作業と近い存在なのである。普通の消費者にとって、木材ほど加工も仕上げも親しく付き合える素材、他にないと思う。今日は以上です。

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コメント

annieさま。

なんだ、上にいらしたのね。知りませんでした。

実は今週水曜もオペラシティに行きました。木童さんでテーブルを買わせてもらおうかと想っています。無垢ぽい集成材をうまく造ったヤツです。
すっかり木童さんと仲良くさせてもらっていまして、テーブルの件もあるので、4月にはたぶん行きます。その際はお茶しましょう!

投稿: 郷/marketing-opera | 2009年3月28日 (土) 00時14分

オペラシティまでいらしていたのなら、お声掛け頂けたら良かった...(実は只今その上のオフィスにおります)。次回は是非!

投稿: annie | 2009年3月27日 (金) 12時52分

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