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2009年3月19日 (木)

ちょい上の「ホテル東急ビズフォート」——成算はどこに?

 今日はビジネスメディア誠に連載する“うふふ”マーケティングへのリードです。

ちょい上の「ホテル東急ビズフォート」——成算はどこに?
不況の影響を受け、ちまたには低価格商品があふれんばかり。100円台の
ハンバーガーや1000円を切るジーンズなどが注目を浴びているが、
“ ちょっと上の消費の兆し”が出ているのも確か。今回は宿泊料金がやや
高めのビジネスホテル——「ホテル東急ビズフォート」を紹介しよう。

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 発表会場でのホテルスタッフユニフォーム展示

 ホテル業、今かなり厳しいのが実情のようだ。次の画像はホテル・旅館の割引サイトのyoyaQからのもの。

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【高級ホテルから値崩れしている実情】
 このサイトは首都圏中心に高級ホテルに特化した格安サイトで、「当日ご利用時間限定」とか「お部屋は選べません」など条件は付くことが多い。だが高級ホテルの料金バロメータとして見ることができるわけです。それが今や3割4割引は当たりまえ!割引率69%のケースさえある。産経ニュースの記事によれば、「今年1月の1泊1人当たりの予約平均単価が1万4912円となり、初めて1万5000円を切った

 サイトの調べでは1年前は1万8000円、それが1.5万以下なのだから、ぐっと下げてきている。その引き金は(わたしの調べでは)鳴り物入りで高料金参入してきた外資系ホテルだろう(どことは言わないけれど)。さらに老舗で立地があまりよくない国内系ホテルニューオータニ、帝国ホテル、パレスホテルなど)の稼働率は5割内外で、料金ディスカウント率がとても高い。ナニセあのリッツカールトンでさえ、4割引きもあるというナマ情報を、さきほどcherryさんから得た。

 対照的に、たとえば京王プラザホテル、八重洲富士屋ホテル、品川プリンスなど立地条件のいい、ちょいカジュアルBUTフォーマルでコンフォタブルなホテルは、すこぶる好調という。ふうん。たぶん、宿泊だけでなく、体験的な企画が奏功しているのだと思う(特に京王プラザはそんな感じがする)。

【ホテル事業の二面性】
 ホテル経営は一般的にこんな算式がある。目標客室稼働率を設定し(たとえば70%)損益分岐点とする。設備・運営・人件費などが他の不動産投資にくらべて極めて大きいので、稼働率が目標に到達しないと莫大な赤字が発生する。ところが目標稼働率を超えると、たちまち高収益となる。そんなハイリスク・ハイリターンがホテル投資と言われる。

 つまり土地や建物オーナーと(東急さんのようなソフトウエアの)オペレーターのせめぎ合いというか、極めて投資収益率なんちゃらで語るしかない世界がある。だから不動産+ホテルREITのようなものが成立する。ホテル業の経営面は極めてロジカルな世界がある。

 だが一方で、利用客は極めてアナログな価値をホテルに求める。それはホスピタリティと呼ぶこともできる“宿泊体験”である。利用客は単なる一宿一飯の恩義に預かるわけではなく、マインドを取り戻したり、スピリッツを高揚させたりしたいのだ。このギャップがいつも問題になる産業がホテル業である。おもしろいですよね。

【裏話おば】
 オマケで、2つのウラ話をば。

 まずひとつは、エッセイの発端ですが、cherryさんとわたしがIKEAの“お泊まり会”に応募したことです。それには落選してしまいましたが、“体験会”というキーワード、ビジネスメディア誠の吉岡編集長が読んでいてくださって、東急ホテルズの新ブランドの発表会、体験ぽい内容らしいので郷さんに書いてもらおうか、となった。ありがとうございました。取材の当日、昼食を軽めにして会場に向かいました。ペイストリー食べ放題(笑)。美味しかったです。

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 もうひとつはベッド。誠にも掲載された一文のうち、なんと!一部ですが編集部に削除されてしまいました。それは…コンフォタブルなベッドの話しを書いたあとのくだり。以下削除部分。『ベッドに横たわった誠編集部の土肥さん、寝むりかけたので声をかけて起こしました

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 たいへん残念です。土肥さんへの想いを込めて、個人を特定できる部分を削除して(笑)掲載させていただきます。

【ブランド=価格ではない】
 施設の高級感は高くても、日本的なサービスを提供しない外資系ホテル、どんな時代でも大丈夫とタカをくくっていた老舗ホテル。高級ホテルのまだら模様が暗示しているのは、過去の体験は否定され、中身の伴わない高級感が否定されていることではないか。

 かと言ってバジェットホテルにランクダウンできないブランドを持っているのはもっと袋小路。『ブランド=価格ではない』という消費者のまっすぐな視線に耐えられるかどうか。学術的なブランド論はこむつかしいが、ブランドの現実は、あんがい簡単明瞭である。今日は以上です。

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