« 回るiPhoneレコード・アプリ | トップページ | 電気バイクには未来がありそう。 »

2009年4月30日 (木)

“カタログ語”から抜け出して、“個衆マーケティング”へ

 今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふマーケティング”へのリードです。

“カタログ語”から抜け出そう――商品紹介の秘けつとは
最近、カタログに書いてあるようなことしか語れない営業マンが増えているという。そこで商品語りの達人、スミ利文具店の藤井稔也さんに商品を紹介するコツを聞いてきた。続きはこちら

Rimg04182 スミ利文具店

 テーマは“商品をモノ語る”。できて当たりまえのことが、最近できない営業マンが増えてきた。それができる営業マンに逢える機会がとんと減った。そんな声を聴いてこれは切実だと思ったのが、最初のきっかけ。フト思えば、語りに感動する営業さん、確かに多くない。

【3人の語る営業マンたち】
 そのテーマにふさわしい人を3人見つけた。まず今回インタビューさせていただいたスミ利文具店の藤井稔也さん。彼の語り、熱い・鋭い・細かいの三拍子がある。持ち上げ過ぎではないし、何しろ文具愛好家の間では結構知られる存在だ。商品紹介だけでなく、エッセイも書いていらっしゃる。わたしも以前、コンサルティングの仕事についてのエッセイ(メルマガ)を書いていました。仕事に熱くないと仕事のことは書けないよ。よ〜くわかります。

 2人目、デザイン作品販売のutte事業のバックアップをしていただいている三和印刷には、尊敬・敬愛する印刷営業マンがいる。仮にその名前を中村さんとしておこう。彼は安心感のかたまりである。印刷のこと、紙のこと、デザインのこと。何でも訊ける。いつも満足する答えが返ってくる。

 また以前の勤め先コンサル会社の営業マン、名前を仮に奥山さんとしておこう。彼はお客さまの満足度という一点を絶対ぶらさず、それがぶれるときは、お客さんにもコンサルタントにも、ぴしゃりと意見表明する。それが効く。お二人とも近しい方がたなので、誠に書くのは我田引水過ぎるので、ブログで取り上げさせていただきました。あしからずご了承いただければと思います。

【商品を伝える類型4つ】
 商品を語るーそれは当たりまえのようで、むつかしい。「カタログ語」を喋っても意味はない。「今価格がいくらで〜す!お得で〜す!」ではアキバの店頭の呼び込みに過ぎない。卸売り店も小売店も、新商品が入荷すれば“商品研修”を会議や朝礼などでやるけれど、それはメーカー情報のバケツリレーに過ぎない。自分で咀嚼するきっかけになりにくい。だから消費者が知りたい、ほんとうの知識になりにくい。

 商品を語る伝え方、どんなパターンがあるだろうか?いろんな構成の仕方はあれど、ざっくりアラアラに4つに分けてみた。

1)市場における商品のポジショニング
2)トレンドにおける商品のポジショニング
3)自分とその商品の関係(試用・使用で)
4)自分と創り手の関係

 1=×、2=△、3=◯、4=◎。これがわたしにとっての重要順の採点結果です。

 1)のように、教科書チックに市場におけるポジションを描くことは、教科書としてはたいへん意味があるが、現実的にはほとんど意味がない。自己満足に過ぎない。2)のトレンドからその商品を語ることは、相対的に濃厚な意味があるが、世代によって商品価値観が異なるので、結局評価はかなりブレる。トレンド語りの本が売れないのは、それが理由だ。3)での問題意識とは、自分とその商品がどういう“熱い”関係にあるかである。文具ムック本などにある“愛”である。熱く語るだけでなく、冷静に商品評価があれば尚いい。

【地団駄踏みつつ、マーケティング・アドバイス】
 1〜3までは、マーケティングの大家であるフィリップ・コトラー氏やセオドール・レビット氏らの理論が背景にある。伝統的なマーケティング。

 一方、ポストモダン・マーケティングのテーマとは「創り手と使い手の密接な遭遇」である。工業化社会が行き過ぎて、行き渡り、さまざまなあつれきを起こし、行き詰まり、生産と生活があまりに隔離された今の世界。需給がまったく相関関係がなくなって、生産者は日々破綻し、消費者は日々妥協している。それが1950年代から半世紀後の、哀れな工業化社会の結実である。

 極端な話しだけれど、ネットを媒介にした“ブツブツ交換”が日本とアフリカで実現できる。それならフェア・トレードという言葉は消える。それが“個衆マーケティング”、いわゆるone to one marketingであり、次世代マーケティングの真のテーマである。ネット時代の行く末はそこにしかないのだ。わたしはそれをエッセイに書いている。それを(たいていの)大衆は判ってくれないので、わたしは(ひとりで)地団駄踏んでいる(笑)。

 今日は以上です。

|

« 回るiPhoneレコード・アプリ | トップページ | 電気バイクには未来がありそう。 »

コメント

お褒めの言葉ありがとうございます!
仮の名前奥山より

投稿: yunden | 2009年5月 3日 (日) 06時05分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158074/29374456

この記事へのトラックバック一覧です: “カタログ語”から抜け出して、“個衆マーケティング”へ:

« 回るiPhoneレコード・アプリ | トップページ | 電気バイクには未来がありそう。 »