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2009年5月 5日 (火)

Amazon Kindle “グランデ”をめぐり

 米国東部時間の5月6日、マンハッタンのPace UniversityでAmazonが電子ブックリーダー『Kindle』の“グランデ”バージョン、つまり大きなサイズを発表する。どのくらい大きいかといえば、今のKindleが6インチ(約15cm)であるのに対して、9.7インチ(約25cm)。 

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 見た感じリーガルパッドほどもありそう(タテ298×ヨコ215mm)。これが果たして売れるのか?

【hmm…なアドバイス386. Amazon Kindle “グランデ”をめぐり】
Unlike tiny mobile phones and devices like the Kindle that are made to display text from books, these new gadgets, with screens roughly the size of a standard sheet of paper, could present much of the editorial and advertising content of traditional periodicals in generally the same format as they appear in print. 引用元

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 「ちっちゃなモバイル機器や携帯と違い、kindleはシート大のスクリーンで本などを映すことができる。多くの編集物、広告、そして歴史ある刊行物も、印刷と同じフォーマットで読むことができる

 ニュースの火付け役となったニューヨークタイムス(NYT)紙の記事から。5月6日の発表の壇上には、AmazonCEOのJeff Bezos氏と、NYT紙の会長そしてCase Western Reserve Universityのプレジデントが登壇する予定だという。

  Bezos氏は「苦境にあえぐ新聞社を救済するデバイス」というコメントを発表するのだろう。その顔ぶれから見て、NYT紙と大学のテキストブックがメインのコンテンツとなると思われる。機能はそのとき発表されるのだろうが、白黒画面、E lnk(電子ペーパー)、EV-DO(携帯電話網高速通信)は変わらないのだろう。

【電子ブックリーダーをめぐる国取り合戦】
 先んじた報道をしたNYTはどうやらAmazonと提携して紙面の電子ブック化を進める方針。大学ではPace, Princeton, Reed, Arizona State, and Darden School at the University of Virginiaが加わるそうだ(引用元 メディア・パブ)。 

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 一方、USA Today, Financial TimesはPlastic Logicと提携した(画像上)。San Francisco Chronicleなどを所有するHearst CorpはFirstPaper LLCと、Wall Street Journalも別ベンチャーと提携するとされる。今年中にはAppleからもタブレットMacが発表され、iPhoneと似たサービス提供をするはずなので、09年〜10年のガジェットテーマは電子リーダーとそのソフトウエアのデファクト争いになりそうだ。

【読み手よりも売り手の都合ありき】
 電子ブック、今ひとつ普及が進まない。読みにくい、扱いにくい、充電の手間、習慣、いろいろな課題はあるが、ここにきて普及の引き金は“不況”である。08年12月トリビューン社が倒産。不況がキツいデトロイトの地元紙は週2日宅配だ。

 日本でも広告は減少し、地方の夕刊発行はどんどん減っている。新聞を取らない世帯、今や4世帯に1件と言われる(引用元)。それでも(あまり報道されないが)日経や読売、朝日の社員の平均年収は1,000万円を軽く超える。コストダウン策として、経費の5割以上と言われる印刷・配達コストを削減するのが手っ取り早そうだ。

 もちろん取材と編集も合理化を進める。コンテンツ編集と記事の使い回しを一層進める。ひとつのニュースがWeb、印刷媒体、TV報道、Podcastingなどにカタチを変える。印刷の廃止は電子化の流れに沿っている

【hmm…なアドバイス】
 だが問題もある。ひとつは広告。印刷新聞では広告は紙面の一部である。ごく自然に目にとまり、読む習慣がある。いつもの3行広告があると安心したりね。紙面を開いて全面謝罪広告に“アホか”とつぶやいたり、“なるほど”と思ったり、“こんな安いの!”とか叫んだり。新聞広告は文化の一部だ。

 だがオンライン広告はそこまで熟していない。右か左に押しやられ、まったく読まれないばかりか毛嫌いされる。自動で大きくなるフラッシュ広告にはイライラする。この解決には知恵とデザインと、さらに時間が必要だ。

 もうひとつは読みたい記事と読ませたい記事のバランス。Webの良さはオンデマンドであり、読みたい記事をクリックできるところ。一方新聞は、読みたい・読みたくないに関わらず、“一覧性”が重んじられる。だから見出しやリード文で読ませる工夫がある。電子化でどうなるのか。「ウチの息子が高校野球で活躍したんだ!」と何十部も買って配る親がいなくなるということ。電子ペーパーではURLを配布すればいいから。紙面づくりを電子ペーパーを軸に見直す必要が出てくる。

 ついでに余談。infoseekの記事タイトルは“釣り”が多すぎる。クリックさせさえすればいいというビジネスモデルは、書き手も読み手も育てない。同紙は特に目立つので書いたけれど、これはWebメディア全般にも通じています。新聞に学ぶことは多い。今日は以上です。

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