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2009年7月30日 (木)

机や壁がノートになる!?――“顧客視点”を教えてくれた落書きノートブック

 今日はビジネスメディア誠で連載をしております“うふふ”マーケティングのこぼれ話しです。

机や壁がノートになる!?――“顧客視点”を教えてくれた落書きノートブック
机や壁に落書きするような感覚で、モノを書くことができるノートが発売されている。そうしたノートに触れてみて、筆者は“落書き”を許さない自分に気が付いた。続きはこちら。 

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 基本的には革新的なノート文具(落書きノート)の話なのですが、そこから感じたこと、我が身にずん、と突き刺さってきたことがウラのテーマです。どうしても書いておきたいことでした。ライターでもない素人文章家のわたしにチャンスを与えてくれた、ビジネスメディア誠の吉岡編集長の期待を裏切って、けっこうひとりよがりのことを書いた連載回も多々ありました。それでも見限らないでくれたこと、感謝しています。

 と言いつつも今回も「郷さん、もっと商品スペック、書いてよ!」という彼女のつぶやきが聞こえてきます(笑)。mm単位のサイズや重さ、ページ数や紙質、特殊印刷の方式…など、もっと細かく書いてよ!そうじゃないと売れないの、というご指摘です。またしてもすみません。気をつけますね。

【書くことは心に三面鏡をもつこと】
 書くことは、けっこう体力を使います。『1Q84』のベストセラー作家はジョギングを欠かさないというし、安曇野の丸山健二氏は農作業で鍛えているとか、わかります。けっこう疲れるからです。

 このブログでどのくらい駄文字を垂れ流してきたか、と時々お風呂の湯船でカウントするのですが、1回1200〜1400字カケル1200日として、150万字を超えます。出版されないのに、よくもまあ書きました。最近疲れが抜けないはず(笑)。それだけ書けば感じることもあります。ひとつを挙げましょう。 

書くことは“心に三面鏡をもつこと”。

【女の三面鏡】
 三面鏡とは、正面顔・左顔・右顔を写す化粧台。

 「君のことがスキだよ」と男が女に発情的に言う時、用心深い女は「わたしのどこが好きなの?」と追求する。発情ゆえ答えを準備していない男はうろたえて、「君のすべてだ」では嘘があるし、「やさしいところ」では月並みだし、「目が綺麗だ」と言えばブナンだが、アイラインをもっとナチュラルに引いてよ、と言うタイミングを永久に逃すし、ようするに瞬時にいろいろ・あれこれ考えて、もぞもぞするのだ。そのもぞもぞを誤解されて「わたしのこと、好きじゃないのね」と、うまくゆかなくなった例もたくさんある。

 と脱線して書いて、何を言いたいか忘れた(笑)。ああそうだ三面鏡だった。女は三面の顔をもつ。素の自分の顔、理想的なありたい顔、そして現実の化粧顔である。三面鏡とは素も化けも希望も、全て映す鏡。男は素の顔もいいと思うし、化粧顔も好きである。でもたぶん、まん中の希望に満ちた顔がいちばん好きなのではないか。

 それに倣って、ライターもまた三面鏡をもちたい。三者を映す鏡があるとしましょう。左には自分自身、右には書く対象、まん中に読者。

【文章とは“読者のもの”】
 インタビューものを書いていて思うことがある。出来あがり原稿、インタビューの対象者のものなのか?はたまた書き手の創作物なのか?聞き書きでないかぎり、すべてが対象者のものじゃない。いやたとえ聞き書きでもテープ起こしでも、書き手のフィルターを通しているからにはライターのものでもある。

 どちらもNOじゃないのだが、答えはひとつ。文章とは“読者のもの”。

 フィクション、ノンフィクション、ノンフィクション・ノベル、どんなものを書いても、誰かに「なるほど」と思ってもらい、「楽しい」とか「幸せっ」と感じていただく一文を書くことが目標です。だとすると、文章とは、書く対象たる個人や企業のものではなく、もちろん書き手のものでもなく、読んでいただく読者のものなのである。どんな文章も世に(ネットに)だすものなら、読者のものなのである。

 そんな単純な、と思うでしょうが、何かのきっかけでこのことを“実感”できなければ、ずっとひとりよがり文を書き続けることになります。世の売れない本理由は、たいていそこにあるような気がします。三面鏡のまん中に向かって書く。そうすれば、読んでいただける文になる。そうしたいと思います。今日は以上です。

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