ダイハツ・ココアの教訓
『ダイハツ・ココア』に惹かれた。
正式名称は“ミラ ココア”であるが、ココアというネーミングがいい。“カスタム”とか“ワゴン”とか、ノッポだとかロング(ホイールベース)だとか、エンジニア臭が“副”ネーミングに混じりあう軽の世界で、“ココア”ワーディングがいい。営業面からの要請で、“ミラ”を外せず、“ダイハツ・ココア”とできなかった無念さ・切なさも想像できます(笑)。
【hmm…なアドバイス471.ダイハツ・ココアの教訓】
ダイハツ工業は17日、女性をターゲットにした新型軽乗用車「ミラ ココア」を発売した。ココアを飲んだようにホッとできる車がテーマ。水色やベージュ、黄緑色など全9色で、105万~143万2000円。10月末までに販売台数1万4,000台を目指す。引用元
・愛着のわいてくる「あたたかモダン」なスタイル
・楽しいお出かけを演出する「シンプル・カジュアル」なインテリア
・さりげない個性を演出する豊富なカラーバリエーション 引用元
あたたか・シンプル・モダン・カジュアル。メーカー発表のコンセプトからこの4文字がキーワード。それをひっくるめて『ココア』。ココアのテイスト・イメージとは何だろう?詩的に考えてみた。
ジブン一面をココア色に染めて、
ほっとしたい。まったりしたい。の〜んびりしたい。
時間を止めてしまいたい。(少しのあいだでいいから)
スィートでちょっとビターで、きりっとして、
たまには高カロリーなのもいいかな(笑)。
クルマと飲料の関係で、クルマのブランドイメージを創る。先行例はある。
【MINI アール・グレイ】
MINI ONE “アール・グレイ SPECIAL BLEND”は、通常MINI ONE に設定のない「グレイ」のボディーカラーやクロームのアクセサリー、サイドボディに加えられるピンストライプのラインなどMINI が生まれた英国の伝統的な紅茶、「アールグレイ」の香りを思わせる落ち着きのあるシックなオプションを装備しています。引用元
100台限定の紅茶アール・グレイを冠したMINIの装備は、紅茶ホルダーでもなければ紅茶染めシートでもなく、紅茶セット1年分でもなかった(あ、Teaバッグプレゼントはあった)。渋いエクステリアのクローム仕上げなどであった。う〜ん、アールグレイのイメージとは“渋いトラッド”なのか。
おまけだが『スズキ カプチーノ』というクルマもあった。90年代に生産されたフロントミッドシップ・2名乗車、オープンカーになる軽スポーツだった。カプチーノのイメージとは“自由”なのかもしれない。
【hmm…なアドバイス】
クルマと飲料のブランドミックス。ある種の飲料のもつ強烈さ、やさしさ、ヘルシーさといったイメージを起用して、クルマのブランドを構築する。そのアプローチがいいなと思った。
ココア、アールグレイ、カプチーノがOKなら、ブルーマウンテンやマキアート、ミルク、抹茶、ライチもいいのかもしれない。『フォード・マスタング V8・ベジタブル』なんてどうだろうか。
ダイハツ・ココアの教訓。自社ブランドに“飲料”を冠してみよう。どんな飲料がぴったりするだろうか?自社ブランドが飲料イメージさえ喚起できないなら、自社名に飲料を冠してみよう。“ラテな会社”はいいかなと思うが、“エスプレッソ会社”はちょっと濃くてキツい(笑)。“ミルクな会社”は骨太ヘルシーな感じ。“シャンパン・カンパニー”じゃ、どうも長居できそうにない(笑)。今日は以上です。
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コメント
ebianさん、コメントありがとうございます。
そうですか、ラテがすでにあるのは知りませんでした。ココアとのドライビング・スピリッツの違い、ちゃんと説明してほしいですね(笑)。
メカ的にココアといえば、自動4輪ドリフトで、遊園地カップのようにぐるぐる回るデフとか(笑)。
投稿: 郷/marketing-cocoan | 2009年8月18日 (火) 23時49分
ちなみにダイハツは以前にも「ムーブ・ラテ」という派生車両を販売しています。店舗コンセプトもカフェだし、子育て主婦層を主要顧客とする会社として上手なマーケティングを展開していますね。
メカニズム至上主義者としては近寄りたくはないのですが(笑)
投稿: evian | 2009年8月18日 (火) 09時42分