東京オリンピック、そしてRIEさんの絵画
わかってないなと思ったのは、今朝一番の五輪の日本落選です。スポーツの祭典なのにエコとか安全とかコンパクトとか、本スジと関係のないことばかりアピールしていたのだから、落選は当然。ほんらい貧困の中でもできるのがスポーツ。特に陸上競技やサッカーはそう。W杯しかり、五輪しかり、開催地は“南北格差解消”への動きあり。
そんなトレンドを読めず、アスリートも市民も主役じゃない東京のプレゼンには…正直、白けました。先月上旬に、ビジネスメディア誠に「なぜ東京オリンピック招致は盛り上がらないのか?」で書いたとおり、予想は的中しました。残念ながらシカゴ→東京→マドリード→リオまで読み通り。五輪=リオに頷いた後、神田の仕事場へ。
【hmm…なアドバイス510.東京オリンピック、そしてRIEさんの絵画】
今日は“笑顔のアーティスト” RIEさんの個展開催日。
土曜と日曜にはマトリョーシカの絵付けワークショップがあります。午前中から若い女性たちがむんむん集まって、キャアギャア笑いあって、絵筆を取っておりました。わたし的には撮影係、お茶係、雑事係で小さく執事しておりました(笑)。
こんな感じで“トランス状態”でお二人、やっていました。体験者に混じってマトリョーシカ絵付けをしたのは、相棒のcherryさん。とても上手なのでびっくり。
くわしくはウッテリエ・ブログへ。明日神田やアキバ近くをぶらつかれる方、まだ若干お席がありますので、飛び入り参加してください。(午前11時から、午後1時から、午後2時から、3回。utte@utte.co.jp または 03-6206-9600 まで)
【パリの収穫】
またRIEさんの進境の著しさを表す、次の一枚の絵画も展示中。
色合いが悪い写真ですみません。今までの彼女の作風から一歩踏み出した作品。初秋にパリに行った彼女、時間の許すかぎり画廊や展覧会を観て歩いたそうです。パリのアートに打たれ、アートに燃えた彼女、ある画廊でこう言われたそうです。
「本気なら、続けなさい。続けないとだめ」
風が吹こうと雨が降ろうと雪で止まろうと、続けること。続けられるなら、いつでも展示は歓迎よ。画廊主はそんなことを言ったという。きっとスケッチを見せる若いRIEさんに、続ける意志があるかどうか、確かめるように鼓舞されたのでしょう。
パリの美術館を歩いて、もうひとつ彼女が気づいたのは、デッサン力だそうです。
「これもピカソ?」
ある美術館でピカソの絵を観ているうちに思った。素描画つまりデッサンや習作などの技術の確かさ、その表現技術の高さ。あの“ゲルニカ”の裏にはそんな習作がひそんでいたとは。
RIEさんの絵の素晴らしさとは、誰の心にもある原初の笑顔を、まるで生まれたてのような輪郭と色彩で表すところ。ナチュラルで温かい曲線に惹かれます。クレヨンやアクリル絵の具のほんわりの世界。cherryさんもわたしも、そこが大好きでutteに加わっていただいたわけです。そして、パリを機会に変化が生まれ、もっと大きくて温かい作品が生まれそうです。笑顔にどんな奥行きができるのか、楽しみ。
【hmm…なアドバイス】
東京オリンピックは、成熟国の“ハコ・エコ・カネ”の力を訴えてもダメでした。五輪委員は新興国の“明日・成長・きっと”が選ばれました。スポーツには、成長、というキイワードがふさわしいからでしょう。
アートも“市場価値・エンコ・ヒエラルキー”から脱して、クリエイターに自由に創造する機会を与えたい。アート=金・市場評価・学閥、そんなのはつまらない。地球的な視点では、スポーツもアートも良い方向に向かっているのですが。今日は以上です。
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