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2011年5月11日 (水)

V・S・ナイポールの文章ルール

ライティング力を上げる訓練法(文章トレーニング)というエントリーがライフハッカーにあった。やたら技術だけを上げても仕方なのだが、“ことば”にこだわるぼくは無視することができない。読めばけっこう前のエントリーだったが、参考になった。

ラ イティングは、作家やジャーナリスト、ライターだけのものではありません。ビジネスパーソンだって、日々何かを書き、伝えることを仕事のひとつとしていま す。2001年にノーベル文学賞を受賞した作家、V・S・ナイポール氏が、ライティング力をアップさせる訓練法を説いています。引用元 

日本版ライフハックではおまけのようにしか触れていないが、ぼくは全文掲載、翻訳&解説したい。

VS Naipaul’s Rules for Beginners


    1. Do not write long sentences. A sentence should not have more than ten or twelve words.
 「長い文を書くな。一文は12文字いや10文字以下であるべし」

その通りだと思う。英語で12文字、日本語ではどのくらいのイメージか。文節と捉えれば、次の一文は13文節。確かにちょっと長い感じがする。言葉とは言語を越えて共通項がある。

こんな時 だからこそ 演劇が 人びとの 心の 逃げ場所 みたいな ものに なれたら と思い、 日々 活動に いそしむ。(松尾スズキさんのインタビュー 朝日新聞ど楽より)

  2. Each sentence should make a clear statement. It should add to the statement that went before. A good paragraph is a series of clear, linked statements.
 「文章は明瞭であること。前文の内容を補完していく内容であるべきである。良い段落は一連の明瞭かつ連携のある文のひとかたりまりであること」

「段落にひとつの話題」は鉄則です。違う内容は一行でも改行すべし。ぼくは励行しているつもり。

    3. Do not use big words. If your computer tells you that your average word is more than five letters long, there is something wrong. The use of small words compels you to think about what you are writing. Even difficult ideas can be broken down into small words.
 「長い語を使うな。コンピュータに訊いて平均して一語が5文字以上だったら何かおかしい。短い語を使うのは、自分が何を書こうとしているのか戒めになる。難しい概念こそ短い語に分割しよう」

これは金言だ。長い語というのは何だろう。ある記事に“下限額を超えるパケット通信料”というのがあった。わかりにくいな。下限を超えるって上回ること?下回ること?長い語が積み重なると文は尚読みたくなくなる。

このルールに使われるのは“use” “small” “wrong”など5文字以内の簡単な語。だからこそ読みやすい。ベーシックな単語を使おう。

    4. Never use words whose meaning you are not sure of. If you break this rule you should look for other work.
 「意味を知らない語を絶対に使うな。このルールを破るなら書く仕事は廃業せよ」

はい、守ります。ああでもぼくは、辞書をひかずにネットでちょろっ検索して書くこともある。これから絶対にひくことを誓います。

    5. The beginner should avoid using adjectives, except those of colour, size and number. Use as few adverbs as possible.
 「文章初心者は形容詞の使用を避けること。色、大きさ、数だけのとどめよ。出来る限り副詞も避けよ」

形容表現は本当にむつかしい。多言を費やした挙げ句、文がぼんやりする。自己満足に陥るのだ。形容詞・副詞は一文にひとつだけにしよ。それもぐっとくるもの。これが鉄則だ。

    6. Avoid the abstract. Always go for the concrete.
 「抽象語を避けるべし。常に具体語を使うべし」

或る経済レポートから“今回も世界的な過剰流動性が食料価格を上昇させた可能性”という見出しを見つけた。これはなんじゃろう?(笑)英語に翻訳不能だろう。抽象語で本人は短い文を書いたつもりが、実は読み手を行間に漂わせるばかり。

    7. Every day, for six months at least, practice writing in this way. Small words; short, clear, concrete sentences. It may be awkward, but it’s training you in the use of language. It may even be getting rid of the bad language habits you picked up at the university. You may go beyond these rules after you have thoroughly understood and mastered them.
  「最低6ヶ月、毎日、この方法で文章修行をすべし。短い語、短文、明瞭、具体性のある文章。ぎこちないものかもしれない。だがこれこそ言葉の使用法のト レーニングなのだ。これを続けることで、大学で身に付けてしまった悪い言葉を取り除けるだろう。このルールを完全に理解しマスターすれば、このルールでの 文章以上のものが書けるようになるだろう」

6ヶ月なんてちょろい。ぼくはもう5年ブログしている。それでまだこのザマだから、文章の才能なんて大したものじゃない。

まあともかく、毎日何かを短文で書くべし、だ。140字の文章トレーニングもいい。ツィートを1日5個すればだいたい原稿用紙2枚。気になったトピックの意見をツィートして、文章スケッチをやりませんか。ぼくもブログを続けるからさ。ありがとうV・S・ナイポールさん。

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