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2011年7月15日 (金)

それまでなかったもの=ホンダジェット/HondaJet

HONDAの“新飛行機”が工場開きをした。

“Mass production will start early next year,” Michimasa Fujino, Honda Aircraft’s president and chief executive officer, said after a tour of the company’s operation at Piedmont Triad International Airport. “It’s difficult to define when.” 引用元 



「量産は2012年の初めからスタートします」 藤野道格さん(ホンダ・エアクラフト・カンパニー(HACI社長兼CEO)は、Piedmont Triad International Airportの同社施設を案内した後に言った。「正確にいつとは申し上げにくい」



2011年7月13日、HACIは米国ノースカロライナ州グリーンズボロに完成した、小型ジェット機『ホンダジェット/HondaJet』の生産拠点を報道陣に公開した。工場のサイズは500,000平方フィート(約46,000平方メートル)、2014年には年間100機を生産する計画というのだが、これで十分なのか、でっかいのか、検討がつかない。だいたいIKEAの店舗面積がそのくらいなのですが。

そ もそも秘密主義のホンダが、生産拠点を公開することは珍しい。1機4.5 million(3億6000万円)だから、世界的に見て中東など富裕層は縮小気味なっている中、PRもあるのかしら。現在300名ほどの従業員は倍増さ せる計画もあり、地元への雇用創出も期待される。綺麗な工場ですね。



以前にもブログで書いたけ れど、ホンダジェットには速いスピード、エコ、長い航続距離、広いキャビンなど先進性がたくさんある。エンジンを主翼上部にマウントして、振動抑制や静粛 性をアップさせたのも凄い。だからこそすでに200機近い受注をしているはず(この種の飛行機の世界の年間需要は100機前後)。

その先進性がどこから出てきたのか?いろいろ記事を読んでいると、藤野さんの「モデル造り」にありそうだ。開発当初、ホンダはBonanza A36という軽飛行機を購入した。その飛行機をベースに、5人のチームで複合素材で製作した主翼と尾翼を付け替えて実験などをしていた。藤野さんはそんな経験から面食らったという(A&Sインタビュー)。

No, I majored in airplane stability and control, so my background was more theoretical. I studied aerodynamics. In Japan, it’s hard to get [practical experience] with an airplane. I had never touched an airplane before. So when I went to Mississippi State, it was the very first time I had the opportunity to touch an airplane—and it was a very different experience.引用元

質問:そういうモデリングのご経験はあったのですか?
「いいえ。私は大学で航空機の安定飛行と操縦を専攻していました。航空力学を含め、いずれも理論的なものです。しかも飛行機にはアメリカに来るまで触ったこともなかったのです。ミシシッピー州に行って初めて飛行機を触ることが、すごく今までと違う経験でした。

航空を専攻したとはいえ四輪にこだわりがあって、最初は「なぜ自分が飛行機に?」と抗った。そんな人材がアメリカに飛ばされ、1年間にわたり、粘土でモデリングを繰り返し四苦八苦した。でもそれは無駄ではなかった。理論と実際が手の中で結びついてきたからだ。



試作機製作をMH01からMH02と進める中で、搭載するエンジンが大きいものしか調達できなかった。大きすぎて試作機のどこにも搭載ができない。あれこれ考えた結果、置き場所が1か所見つかった。翼の上だった。だが航空力学的には翼にはなるべく障害物を付けないのが常識。それをあえて犯したのは、テスト機自体の重量が軽く、スピードも出ない機体だった。それなら現合で作り上げていこう。空気抵抗、浮力の不利を潜り抜け、さまざまな計算を繰り返して、今のマウントが決まった。

自動車やモーターサイクルや発電機や耕耘機や一輪車やロボットで、新ジャンルを作ってきたHONDAらしい。



独創のエンジンマウントが生まれたのは、HONDAの「ないものをつくれ」スピリッツだろう。(HONDAの09年モーターショースローガン) どこの会社にもできることじゃない。大企業ではHONDAと、もう1社以外は…。

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