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2011年8月 2日 (火)

作者は忘れ、読者は育てるー正しい読書作法。

ウエブサイトと印刷雑誌の両方に連載していると、両者の良い所と悪い所がわかってくる。ウエブの良い所はタイムリーなところ。ぼくの連載は掲載2日 前入稿ですが、印刷物の連載はなんと2ヶ月前入稿なので、取材した人に掲載誌を渡すと「なんでしたっけ」みたいな反応されたり。一方ウエブは訂正が容易に できるから、その分印刷物のように気合いを入れて校正をしなくなる。だから誤字脱字が多いのだと思う。人のことは言えませんが。

ウエブのその“流動性”を活かした出版が『Every Book Is a Startup』。出来あがったページから召し上がれ、だそうだ。

この本は「Every Book Is a Startup」という出版ビジネス実務書。完成したパートから電子書籍版として刊行していき、当初の価格は4.99ドル(約390円)。以後、完成に近 づくにつれ価格を上げていくが、初回購入者は以後のアップデートはすべて無料で入手できるので、ある種“金融デリバティブ”的な価格決定モデルともいえ る。最終的に完成した紙書籍版は24.99ドル(約2000円)になる予定。引用元

Ebook(ePub, Mobibook, またはPDF)は4.99。印刷本は25ドル(早期予約)で9月に発売予定。この本のテーマがビジネス本出版なので、その内容にひっかけて“だんだん始ま るぞ”というメッセージなのだろう。現時点では100%書かれていない。著者のTodd Satterstenはこう書いている。

ぼくのブログでも本のことに触れていきます。私と版元のオライリー社で作りあげながら出版するこの本は、オライリーからだけ発売。(中略)電子版に寄せられた読者の声も聞きながら、最終的に本を書きあげます。引用元 

反応を見て途中で変える、ということらしい。一方、電子版を読了した読者のコメントはちょっとキツい。

最初の数章に著者の考えがあり、それが広がっていく本を望んだのだけど違った。著者は本とブログの違いがわかっちゃいない。この本は各章がゆるくつながっているだけなんだ。引用元

まだ読んでいないので内容の評価はできないけれど、「育っていく本」という実験はおもしろい。それは本という商品のあり方を変えるものかもしれない。例えば、音楽アルバムがまだレコーディングの段階で1曲だけ先行発表して、オーディエンスの反応を見て曲を入れ替えるのはありうるわけだし。

一方、この読者の言うこともわかる。各章ばらばらで書いて、読者に頭の中でつなげてくださいなんてお願いは、いいかげんだ。実際そういう書き方のビジネス本も多いけれど、ほとんどが1円本になるわけであって。

書き手としてぼくならこう思う。「書いたら忘れたい」のだ。心血を注いで書けば書くほど、内容がべっとりと脳にこびりつくので、書き終わったらシャワーでざざざっと洗い流したくなる。読者の顔を見ながら変えられると思えば、リキは入らない。忘れたいんだから、追いかけられても困るのだ。

書いたものは読者に渡す。読者が自分の中で育たせる。空想してもいいし改変してもいい。反すうするように楽しめばいいのだ。作者は忘れ、読者は育てる。それが正しいと思う。

電子書籍のゆきかたとして「育たせる」「柔軟に変える」のは間違っていない。ただ、ダラダラと演奏して良いテイクをツギハギするより、2分30秒の一発録りのロックンロールの方が好きだ。印刷でも電子でもしっかりした本をしっかり読みたい。

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びにきます。
ありがとうございます!!

投稿: ビジネスマナー | 2011年9月24日 (土) 16時39分

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