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2011年8月 7日 (日)

好!中国青年报の勇気、祝!二十歳のWWW

中国浙江省の高速鉄道事故での“車両の埋葬による証拠隠蔽”には、口あんぐりだった。原因調査もせずに補償を済ます当局を見て、中国という国に生まれなくてよかったと正直思った。でも2011年7月29日『中国青年报』の、事故後初七日の一面の勇気を知って、捨てたもんじゃないなと思った。


画像引用元

6日付の香港紙、蘋果日報は、中国浙江省の高速鉄道事故で当局の指示に従わない報道をしたとして、上海紙「青年報」の副編集長が更迭されたと、インターネットの書き込み情報を基に伝えた。引用元

問題視された紙面がこの新聞のホワイトな一面。「紙面中央に事故現場を訪れた温家宝首相の写真を配し、周りに大きく余白を取ったレイアウト」。D3115、D301は事故を起こした列車の番号である。新華社記事だけを使え、という当局の指示を無視したからと言われるが、なぜ副編集長だったのだろう。謎は残るが職を賭してまでの白い新聞は永久保存だ。

共同の報道では「この紙面はまだネットで公開中」とあったが、青年報のサイトをいくら探しても見つからなかった。バックナンバーが消されていた?(中国語には疎いので間違ったらすまん)。

いろいろ探した挙げ句『Kinbricks Now』で見つけた。そこでは同紙以外の中国民間メディアの「当局への抵抗紙面」を集めている。新華社や人民日報など御用メディア以外は、白紙にするだけでなく「クソッたれ」と鉄道部を評して、言論統制に抵抗している。中国駐在経験もある高井潔司氏(北海道大学教授)は次のように書いている。

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胡 錦濤―温家宝政権は「以人為本(人を根本に置く=人間重視)」を施政の柱にしてきたが、それはあくまで建前と、大衆は受け止めてきた。(中略)そして2歳 の少女がその(埋めた)車両から見つかると、スポークマンは「奇跡だ」と開き直り、さも自分たちの功績であるように装おうとした。インターネットという表 現手段を得た大衆たちは、この欺瞞的姿勢に怒りをあらわにした。引用元

人民の言葉の力で埋められた鉄道も掘り返された。そんな隣国の抑圧ぶりを斜に見て笑えるほど、こちらも言論は自由ではない。福島原発事故時に囁かれた「大手メディアの自主規制」もひどかった。辞任した松本大臣が口を滑らせて「オフレコだぞ、これを書いた社は終わりだ」もひどかった。

先日の、義侠心にかられた鈴木杏さんが「原発賠償支援法。なんですか?責任逃れいらないです」というツィートをした。これは以人為本でとってもいい。君は勇気がある。言い訳する必要ないよ。



個人の言葉が自由になって、2011年8月6日でちょうど20年。画像はインターネットの海の親であるTim Berners-Leeが公開した、世界最初のWWW画像のレプリカである。個人が世界に向けて自由に表現できる媒体、モノを申せるメディアはまだ二十歳なのだ。若気の至りがあっても仕方ない。若気の正義感さえ消えなければいい。

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