« 風邪という現実を歪曲したい | トップページ | Buy Some Damn Art is my favorite! »

2011年11月 5日 (土)

偏愛・偏執・偏屈のリーダー

ぼくの風邪は一進一退、三歩進んで二歩下がっている。明日にはもう少し楽になるだろうか。くしゃみと咳をしながらも読書は捗っている。『STEVE JOBS』は彼がAppleを追い出されるところまで読み進んだ。

取締役会の決議で降格が決まった後も、ジョブズは恥ずかしいくらいジタバタして、クーデターさえ企てる。それが見つかるとジョン・スカリーに「ぼくを追い出さないでくれ」と泣き叫び、通用しないと見ると、「お前にはAppleを動かす器量がない」と凄む。なんてヤツだ。1/3まで読んだところでは、このくだりが最も好きだ。

ワガママでひとりよがりで気分屋で不平等。マネージャーとしてまったくデタラメのジョブズなのに、こんなヤツが自分の上司だったら真っ先に辞めてるだろうに、なぜか憎めないんだな。

しかも実際には、そこまでの彼は、総勢50人ほどのMacintoshディビジョンをコントロールしたに過ぎない。性能も今ひとつのコンピュータを、ひとつ作ったに過ぎない。組織が彼より速く大きくなってしまったのが、ジョブズよサヨナラの烙印のそもそもの原因だと思う。


画像引用元

でも組織かカリスマかと問われれば、カリスマが先にいないと組織は<決して>できない。カリスマは生み出すものへの執着が誰よりも強い。自分にしかできないと、尊大に言いきるリーダー。それにマグネットされて人はやってくる。

ふと、ぼくの会社員生活を振り返った。

自分の上司たちは、どれだけ自分の仕事を愛していただろうか?

A さんは会社の本流から相当外れていた。彼は実直で仕事の技術に誇りを持っていた。気が弱かった。彼から技術の大切さを学んだ。そこに配属されたぼくも相当 外れていた(笑)。Bさんは腕のいい営業マンだった。ただ営業とは(彼に限らず)その会社でなくても通じるスキルなので、ちょっと違う感じもする。Cさん は会社愛も仕事愛もあった。ぼくも負けまいとがんばったが、学習途上で別れた。Dさんは売上だけに愛があった。残念だった。

ぼくは幸運だった方だ。君たちもボスを振り返ってみよう。

++++++

お風呂に入っているうちに、ジョブズの「A dent in universe=宇宙を凹ませる」 という大言壮語を思い出して、死んだEさんもいたなと思った。部下4人しかいないのに「業界をひっくり返す」と変わった商品を編み出した。だがあんまり売 れなかった(笑)。さらに本業とは関係なさそうな海藻研究もしていた。喋りも企業人らしくない変人だった。彼の部下期間はなぜか短かったが、今考えると惜 しい。

今どきの若い人は、中途も新卒も「成長性は?」とか「仕事の内容は?」と入社時に気にすることは保守的だけど、せっかく組織に入るなら、大言壮語のリーダーがいる方がいい。振り回されても砕けてもいいじゃない。偏愛・偏執・偏屈のリーダーと一度は付き合うべきだ。成功も失敗もハンパな組織なんて、つまらなくないですか?

さて明日ぼくは、水曜の夜に風邪で倒れて以来、初めて外出します。まだ全快できてませんが、ある変人の会社のイベントに遊びに行きます。楽しみだ。

|

« 風邪という現実を歪曲したい | トップページ | Buy Some Damn Art is my favorite! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158074/42876811

この記事へのトラックバック一覧です: 偏愛・偏執・偏屈のリーダー:

« 風邪という現実を歪曲したい | トップページ | Buy Some Damn Art is my favorite! »