喋らせる研修は満足度が高い。
今日は年に一度の中小企業診断士更新研修の日。これまで大手町や虎ノ門の研修会場で40名くらいの集合で受けていた。今年は趣向を変えてミニ研修にしてみた。ミニってどのくらいなのか…自転車で凛々♪〜と人形町の会場に行くと、なんと研修者はぼくともうひとりだけ。先生ひとりの3人の研修。これは贅沢だ。
場所は講師、那須藤生さんのオフィスでした。もうひとりのIさんは中小企業診断士10年選手。ぼくは9年なので少し先輩。主宰は実践クォリティシステムズ。いつもせいぜい4〜5名らしいのだ。
「こんにちは〜。今日はおふたりだけですので、5分前ですけど始めますか」とニコやかに那須講師。
Iさんとはぁ〜いと言って始めたが、これが協会なぞが実施する集合研修だと、3人掛け事務机に3人座らされて、身動きさえできない中で資料朗読だというから大変。こっちはサロンです。資料朗読はあんまりせずに、自己紹介から脱線また脱線(笑)。
「Iさんて珍しい名前ですねえ」「はい。徳島や島根の出身で、大化の改新まで遡れるんですよ。それにどうやら信長もこの苗字につながりがあるんです」「へえ!じゃあ家系図を調べればおもしろいんじゃない」「それが蔵とかないんですよ」
で、ぼくの方は、「ことば、って凄い会社名ですね」「いいでしょ。相棒が付けてくれまして」「なぜこんな名前を?」「文を書くくらいしかノウがなくて…」
とまあこんな感じ。3人研修だと盛り上がるわ。
中 小企業白書のスタディでも、人形町はなぜ町がにぎわっているか?なぜ商店街振興が盛んか?まずファミリー層も独身も夫婦も、昼間のワーカーも、バラエティ に富んで町にいること。いないのは大学生くらいという。また人形町の祭りを核にした町内会の結束力が強いだとか話し合いました。これそこ生きた事例勉強で すよ。
講師の公設市場の話もおもしろかった。市場に入る卸売り会社が、社長が高齢化でそろそろ辞めたいナと思っても「営業権譲渡ができな い」という。公設=誰でも使える前提だが、実際には場所が既得権益化していて、その権利は法律にはない「見えない権利」。だから譲渡は“退職慰労金”のよ うなかたちで資本を注入して実行するとか、ためになった。
さらに講師が元商社ウーマンなので、その生き残りの極意を伺った。あんまり書くとそれで更新研修か!と経済産業省の役人に講師がお目玉を食らうのでやめておきます(笑)。実はぼくがかなり脱線の糸口をつくったし(笑)。でもね、白書の解説がここまでおもしろいのは、これまでの更新研修ではなかったですよ。満点です。
なぜ満点か。
それは喋らせてくれたからです。人数が少ないからできるのですが、喋らせてもらえると生徒は喜ぶ。協会の3人掛けの読経講義ではそもそもムリですね。だから退屈しちゃう。
ぼ くは今、Makikoさんとベトナム人留学生就活支援をしていますが(今月中にも一文書きます)、そこでも学生に喋らせると満足度が高まる。こちらが喋る と眠っちゃう。講師とは合気道のように生徒の呼吸を誘い、キモチよく語らせるものと見たり。それを改めて確認できたのが、今日の最大の収穫でした。
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