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2012年1月 2日 (月)

神様対人間の戦いを箱根駅伝5区に観た。

第88回箱根駅伝の往路放送は尻切れとんぼで終わった。往路で優勝した東洋大インタビューも終わり、その「山の神」柏原竜二選手から遅れること40分、最後の走者がゴールしないまま、番組を繰り上げスタート、いや切り上げ終了した。最後の走者、5区を走った東農大5区津野浩大選手(2年生)は、今朝から体調不全だったという。


画像出典=サンスポ

朝のアップでは特に異常はなかったが、5区で待機中にアップまで終えたところで突如気分が悪くなったという。箱根駅伝のルールでは、スタート前の午前6時 50分にメンバー交代が締め切られるため、もはや交代がきかない。気分が悪く腹痛もあるという思わぬアクシデントに棄権も考えたが、前田直樹監督(52) と相談の上「ゆっくりでいいから」と「タスキをつなぐためだけに」強行出場。引用元=増島スタジアム

東農大は2区で主将が故障で20位、4区の時点でも19位だったから彼だけを責められない。でも彼の走る姿を見るのはつらかった。交代できればよかったのに。

箱根駅伝の選手交代ルールは次のポイントがある。
・12月29日に16人エントリー、10人を区間に配し6人を補欠登録
・選手交代は1月2日午前7時まで(復路も同じ時刻で締め切り)



当日変更可のルールを使って、当て馬で最終エントリーを変更する大学もあるが、東農大はそんな余裕もなかった。

しかし神だって人の子である。その日体調が悪くなることもある。箱根駅伝では2008年には3校が棄権し、09年も1校が棄権した。今年の東農大も棄権スレスレだった。なぜ棄権が増えたか、いろいろ言われたけれど、ぼくは「神様のせい」だと思うのだ。

近年、今井や柏原らスピード選手が多数出て来て、それまでの持久型からスピード型へ変わった。それが走行ペースを上げ、自然とリスクが高まった。上り坂や下り坂、暑さや寒さや風の読みなどロードと選手適正という要素も重視された。戦略も重視され、選手に要求される対応力も上がった。だから棄権が増えてきたのではないか。

その中アクシデントや棄権をよせつけない強靭さ、「4年連続で勝って当たり前」の雰囲気を新記録で制した柏原選手の凄さは、まさに神である。

そう、柏原と津野は“神様と人間”である。そう考えると「なぜ日本人が箱根駅伝を好きなのか?」合点がいった。

日本人は絶対的な神様を崇拝するが、実は弱い人間にもやさしい。長い道中何があるかわからない。不運が待ち受けているかもしれない。正統性とどんでん返しを期待するウラハラなキモチが、箱根駅伝を楽しむ原動力なのではないだろうか。

明日は復路だけれど、唯一絶対の神がいない分、人間の争いになるのだろうか。

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