« ベーグルの秘密 | トップページ | 過疎地医療にやりがい発見 »

2012年1月21日 (土)

粘土製のiPad2に想う返品文化

これはひどい事件だけど、ある意味で起きるべくして起きた。「粘土製の偽iPad 2、カナダの大手量販店で販売される

粘 土iPad 2が最初に発見されたのは大手家電量販店のFuture ShopおよびBest Buy Canada。続いてWalmartやLondon Drugsでも見つかったという。未開封のタブレットコンピューターを返品する際に内容を確認しないことを悪用したもので、犯人は現金でiPad 2を購入して中身を粘土の塊に入れ替え、再度シュリンクラップをかけて返品したものとみられている。引用元=スラッシュドット 動画はこちら

なんて手が込んでいるのか。iPadの重さにぴったりだけでなく形までそっくりにして…。これは犯罪だ。事件発生を受けて、お店では返品の際に開封するよう にしたそうだが、グリコ・森永事件でお菓子包装が変わった(開封後に元に戻せない)のを思い出した。それにシンプルなAppleの製品包装はターゲットに なりやすいのかも知れない。

また「アメリカの返品文化」という問題もある。返品に良心の呵責がないんですよね。

ずっと前ですが、LA郊外の家電量販店Fry'sでモデムカードを買った。PCスロットに挿し込んで最初は稼働した。でもすぐに動かなくなった。ひょっとしたら使い方が悪かったのかも知れない。でも使えないのは困る。「交換してくれるだろうか?」とドキドキしながら店舗に向かった。

Fry'sには“返品カウンター”があった。しかも混んでいる。返品者がいっぱいだった。ぼくは箱を置くと「返品か?交換か?」とすぐに訊かれた。交換したいと言うと理由を訊かずにOK、なのだった。

「消費者が王様」のアメリカでは返品は強力な権利である。パーティドレスを着てシミ付けても返品するし、夏休みに運動会があるからとビデオを買って撮影後返却 するのもありなのだ。粘土iPad2では最初は被害者が疑われた。でも正直に「粘土が入っていました」と言う消費者はいないですよ。ここでは返品はカルイ のだから。

だから返品文化をアピールするマーケティングもアリ。ネットショッピングの靴や洋服では90日とか365日返品自由をうたう。靴なんて特にサイズ違いがありうるから顧客サービスとしてありがたい。でも返品のウラも考えてみよう。

まず未開封なら再販できるか?というと今回の事件のようにできなくなる。返品の再販には消費者団体が目を光らせている。さらに大手小売店は返品を卸やメー カーに押し付けて“顧客主義”を貫く。彼らのフトコロは傷まないのだ。でも返品はアウトレットやジャンクショップ行きとなって、サプライヤーの利益を潰す。返品配送料もコストなばかりか、余計な経済行動なので環境にも悪い。

商売人も地球人なら消費者も地球人。消費者の権利はもちろん必要だが、返品しないように賢く買いたい。商売側では丁寧に売る仕組みを作って返品を減らすマーケティングをすべき。そっちの方が正しい道ですよ。

|

« ベーグルの秘密 | トップページ | 過疎地医療にやりがい発見 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158074/43826496

この記事へのトラックバック一覧です: 粘土製のiPad2に想う返品文化:

« ベーグルの秘密 | トップページ | 過疎地医療にやりがい発見 »