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2012年1月31日 (火)

キヤノンの会長カムバックに思うこと。

4年後の中期経営計画の達成のため、80才まで働くと表明したCEOをどう思いましたか?


キヤノン中期経営計画の道のり

キヤノンの御手洗会長兼CEOが3月29日から「6年ぶりに社長復帰する」と報道された。会長は現在76才、世界TOP100社の経営地盤を固めるため、中計第Ⅳフェーズの終了時点2015年まで働くという。

それ自体とやかく言う気は毛頭ない。株式が昨日比−4.22%下げたことも触れない。考えてみたいのは、一般論として高齢経営者カムバックの良い点・悪い点」である。自分の会社で似たことが起きたらどう思う?を挙げてみた。

◯=ベテランだからできる
大胆な事業リストラ、B級以下人材のクビきりなどでは「目上であること」がメリットになる。若手では思っても斬り込めないこともある。人脈があることもベテランならではモノを言う。これはあると言わざるを得ない。

◯=経験があるからできる
過去を知っていることはとても重要。円高も低成長も日本国の貧しさも、ほとんどのことはすでに過去に起きている。過去を知るから新しいことができる。知らないと、そのアイデアが新しいか陳腐かさえわからない。陳腐でも改善もできない。とすると、あなたが若くても自分の分野をあれこれ知り抜くべきだ。すると立ち振る舞いも発言も「経験者らしくなる」。これは鉄則ですね。

△=失敗できないから若手にまかせられん
これは対株主や債権者には◯だが、社内的には「X」だ。

思えばバブル崩壊後の低成長期の90年代から、コスト重視の開発や現場が増えた。コストも納期も余裕がなくなり、「失敗すると痛い目にあう」から、失敗ができなくなった。だから「やってみなはれ」が失われ、若手にはまかせられんというサイクルになった。日本企業の失速の最大原因は「失敗できない風潮」から発生しているとぼくは思っている。失敗はさせるものだ。そこからしか人は学べない。ピリオド。

△=製品開発はどうなるだろうか…
カムバック経営者が製品開発に命を賭けるだろうか?最高の事例はスティーブ・ジョブズだ。だがヒットを連発した彼は例外中の例外。たいていの場合、時間がない焦りから(自分の命の時間が少ないだけなのだが)M&Aや事業リストラや財テクでケリをつけようとする。ひとつひとつの製品開発という「小さなこと」は良きにハカラエの号令に終わりがち。単打の積み重ねこそV字回復への道なのだが…。

X=後継者が育たない
今回のキヤノンの場合、御手洗氏自身が指名した社長を退かせた。これはかなり問題である。なぜなら氏は次も同じ失敗するかもしれないのだ。カムバック経営者はワンポイントに過ぎない。その最大の役割は「スムーズに次世代につなぐこと」、だとすれば人材を見抜きリーダーに任命することだ。ピリオド。

比べるわけじゃないが、破綻した日本航空の会長を請われて務めた稲盛和夫氏は、「再建にはこの人」とパイロット出身者を社長を決めて、2年で会長をさっさと辞めた。さすがである。

さてキヤノンがどうなるかはともかく、これからの日本のリーダーに必要な要素は幾つか見えたかな。

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